JPH0640922B2 - 蒸留塔の制御方法 - Google Patents

蒸留塔の制御方法

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JPH0640922B2
JPH0640922B2 JP8546286A JP8546286A JPH0640922B2 JP H0640922 B2 JPH0640922 B2 JP H0640922B2 JP 8546286 A JP8546286 A JP 8546286A JP 8546286 A JP8546286 A JP 8546286A JP H0640922 B2 JPH0640922 B2 JP H0640922B2
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克友 花熊
透 長迫
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、蒸留塔の塔頂部と塔底部の制御系に、それぞ
れ独立に非干渉要素を導入して制御を行なわせることに
より、高純度の塔頂,塔底製品を得られるようにした蒸
留塔の制御方法に関する。
[従来の技術] 一般に、化学工業において用いられる原料製品として
は、純度の高いものが要求される。このため、熱分解炉
等で生成された不純物を含んでいる原料を、蒸留塔を用
いた蒸留操作によって分離精製し、不純物の少ない高純
度で均質な組成の原料製品とする必要がある。ところ
で、蒸留塔に供給された原料は気体と液体に分離され、
このうち気体は塔頂部にたまり、液体は塔底部にたま
る。したがって、塔頂部および塔底部において、それぞ
れ高純度の製品を得られるようにしなければならない。
蒸留塔において原料供給量が変化すると、数十分という
長い無駄時間の後、塔頂,塔底制御系に影響が現われる
ため、塔頂部および塔底部における製品を高純度化する
蒸留塔の制御方法としては、先行制御的なフィードフォ
ワード制御が一般に行なわれている。その一例として、
原料供給量の変化に対応した信号を、時間遅れをもたせ
た上でリボイラ流量調節計の設定信号とするとともに、
リボイラ流量の変化に対応した信号を、上記時間遅れを
有する原料供給量の変化に対応した信号と合成してリフ
ラックス流量調節計の設定信号として加える方法(特開
昭54−109071号)がある。
また、リフラックス流量を調節することによって塔頂温
度を制御し、原料供給量の変化に対応した制御を行なう
蒸留塔の塔頂温度制御方法(特開昭60−61003号)、お
よびリボイラの加熱温度を調節することによって塔底温
度を制御し、原料供給量の変化に対応した制御を行なう
蒸留塔の塔底温度制御方法(特開昭60−220103号)があ
る。
[解決すべき問題点] 上述した従来の制御方法において、塔頂部と塔底部を同
時に制御する場合には、塔頂部と塔底部の間で相互干渉
が生じ、安定な制御を行なうことは困難であった。すな
わち、例えば、第6図のプロセスシートに示す蒸留塔1
0において、塔頂部11の製品純度が下がったときは、
製品純度を上げるためにレシーバ12からのリフラック
ス流量Lを増加させる。一方、リフラックス流量L
が増加すると塔底部21の塔底製品純度が下がる。塔底
製品純度を上げるため、およびリフラックス流量L
増加により蒸留塔10内のエンタルピが減少するので、
これを回復するため、リボイラ22の温度を上げる。リ
ボイラ22の温度を上昇させると塔頂製品ガス量が多く
なり、塔頂製品純度が変動する。このように塔頂部制御
系と塔底制御系は相互に干渉し合うので、安定な制御は
難しかった。
また、塔頂部制御系内でも、塔頂製品純度は、 (リフラックス流量)/{(リフラックス流量) +(塔頂製品抜出量)} =L/(L+D)=L/V により決まり、リフラックス流量が変化すれば塔頂製品
抜出量も変化し、リフラックス流量と塔頂製品抜出量は
干渉し合う。
さらに、塔底部制御系でも、塔底製品純度は、 (塔底製品ガス量)/{(塔底製品抜出量) +(塔底製品ガス量)} =V/(V+B) により決まり、塔底製品抜出量が変化すれば塔底製品ガ
ス量も変化し、塔底製品抜出量と塔底製品ガス量は干渉
し合う。
したがって、塔頂部制御系および塔底部制御系において
も干渉があり、より一層安定な制御が困難となる。
本発明は上記問題点にかんがみてなされたもので、原料
供給量が変化し、塔頂部と塔底部の制御を同時に行なう
必要のある場合などに、塔頂部制御系と塔底部制御系の
間に相互干渉を生じることなく、それぞれの制御系を最
適に制御し、高純度の塔頂製品と塔底製品を得られるよ
うにした蒸留塔の制御方法の提供を目的とする。
[問題点の解決手段] 上記目的を達成するため本発明における蒸留塔の制御方
法は、原料供給量によるフィードフォワード要素GF
の出力と塔頂製品純度によるリフラックス流量の出力と
を加算してリフラックス流量を調節する塔頂部制御系、
および、原料供給量によるフィードフォワード要素GF
の出力と塔底製品純度によるリボイラ温度の出力とを
加算してリボイラ温度を調節する塔底部制御系を有する
蒸留塔制御系において、塔頂部制御系および塔底部制御
系に、それぞれ非干渉要素で演算した調節計の出力を加
算して、塔頂部制御系および塔底部制御系をそれぞれ独
立して制御する方法としてある。
そして、これにより、塔頂部制御系と塔底部制御系との
間の相互干渉を抑え、原料供給量が変化したようなとき
でも最適な制御を行なうことができるようにしてある。
[実施例] 以下、本発明の一実施例について図面を参照しつつ説明
する。
第1図は本実施例方法を実施するための装置例のプロセ
スシートを示すもので、10は蒸留塔、11は塔頂部、
12はレシーバ、21は塔底部、22はリボイラであ
る。
GFは、塔頂部制御系におけるフィードフォワード要
素であり、原料供給管中をフィードされる原料の供給量
を流量計13で検出し、この信号を加算手段14におい
てリフラックス流量調節信号に加算することによって塔
頂製品の純度を制御する。GMは、リフラックス流量
が増加してレシーバ12の液位が下がり過ぎるのを
防ぐため、塔頂製品抜出量Dを少なくさせるための塔頂
部制御系における非干渉要素であり、レシーバレベル調
節計15等からの製品抜出量調節信号を、加算手段16
においてリフラックス流量調節信号に加算する。また、
GMは、塔頂製品抜出量Dの減少による行き過ぎを防
ぐため、リフラックス流量Lを減少させるための塔頂
部制御系における非干渉要素であり、リフラックス流量
調節信号を、加算手段17においてレシーバレベル調節
計15からの製品抜出量調節信号に加算する。
GFは、塔底部制御系におけるフィードフォワード要
素であり、原料供給管中をフィードされる原料の供給量
を流量計13で検出し、この信号を加算手段14におい
てスチーム流量調節信号に加算することによって塔底製
品の純度を制御する。GMは、製品抜出量Bが増加し
て塔底部21の温度が上がり過ぎるのを防ぐため、リボ
イラ22へのスチームの供給流量を少なくさせるための
塔底部制御系における非干渉要素であり、塔底レベル調
節計23等からの製品抜出量調節信号を、加算手段25
においてスチーム流量調節信号に加算してリボイラ温度
調節計27に送る。また、GMは、塔底部21の温度
の下がり過ぎを防ぐため、塔底部製品の抜出量Bを増加
させるための塔底部制御系における非干渉要素であり、
スチーム流量調節信号を、加算手段26において、塔底
レベル調節計からの製品抜出量調節信号に加算する。
第2図(a)および(b)は、上記蒸留塔における塔頂
部制御系および塔底部制御系をブロック線図で示したも
のである。
次に、制御方法について説明する。まず、塔頂部制御系
においては、塔頂製品純度が目標値より下がると、製品
純度を高めるためリフラックス流量Lを増加させる。
このとき、非干渉要素GMは、リフラックス流量L
が増加してレシーバ12の液位が下がり過ぎるのを防ぐ
ため、塔頂製品の抜出量Dを少なくするための制御を塔
底部制御系の制御とは無関係に行なわせる。また、非干
渉要素GMは、塔頂製品抜出量Dの減少による行き過
ぎを防ぐために、リフラックス流量Lを減少させるた
めの制御を塔底部制御系の制御とは無関係に行なわせ
る。そして、この制御により、塔頂製品の純度を目標値
と同じとし、かつまた、レシーバ12の液位を目標値と
同じに維持する。
一方、塔底部制御系においては、塔底製品純度が目標値
より下がると、製品純度を高めるためスチーム流量を増
加させる。このとき、非干渉要素GMは、スチーム流
量が増加して塔底21の温度が上がり過ぎるのを防ぐた
め、スチーム流量を減少させるための制御を塔頂部制御
系の制御とは無関係に行なわせる。また、非干渉要素G
は、スチーム流量の減少による行き過ぎを防ぐため
に、塔底製品の抜出量Bを減少させるための制御を塔頂
部制御系の制御とは無関係に行なわせる。そして、この
制御により、塔底製品の純度を目標値と同じとし、かつ
また、塔底部21の液位を目標値と同じに維持する。
ここで、非干渉要素の設計方法について説明するため、
第3図に示す非干渉制御ブロック線図における非干渉要
素GM,GMの設計法を以下に示す。
非干渉要素の設計法 (1)もとの干渉系 ここで、GおよびGが他方の制御系の干渉要素とな
る(第3図参照)。したがって、干渉要素をなくすには
式のUの係数G、式のUの係数Gを0にす
ればよい。
(2)非干渉要素の設計 干渉要素GMとGMを0にして、非干渉とするため
には、 とすればよい。
よって、非干渉要素の設計法は、 とすればよい。
上記,式より、塔頂部制御系および塔底部制御系の
調節計出力y,yは、 y={G+GGM}U ={G+G(−G/G)}U={G+GGM}U ={G+G(−G/G)}U となる。
上述した非干渉要素の設計にもとづいて、第3図は非干
渉制御ブロック線図と等価ブロック線図を示すと第4図
のようになる。
このように塔頂部制御系と塔底部制御系との間の相互干
渉を抑えるように、塔頂部および塔底部にそれぞれ独立
した非干渉要素を導入して先行制御を行なわせることに
より、従来方式では塔頂部と塔底部の相互干渉のため数
時間を要していた最適制御を、本実施例の方法では、数
十分で行なうことができる。これにより、原料供給量変
化に対する過渡制御性を改善できるとともに、過渡時に
おけるエネルギ損失も少なくすることができる。しか
も、塔頂部および塔底部における製品としては、均一で
良質な製品を得ることが可能となる。
比較例 塔頂部制御系と塔底部制御系との相互干渉をなくすた
め、第5図のように塔頂部制御系と塔底部制御系の間に
非干渉要素GM,GM10を導入することが考えられ
る。しかし、このシステムは、理論的には可能である
が、次のような問題点があり実用化は困難である。すな
わち、 (1)干渉の影響時間が長く、非干渉要素の設計が難し
い。例えば、リフラックス流量Lを変化させてから塔
底製品組成に影響を与えるまでに数十分間以上かかる。
(2)プロセス負荷によって非干渉要素が非線形に変わ
り、場合によっては安定に制御するためのものが大きな
外乱となって悪影響をおよぼすことになる。
[発明の効果] 以上のように、本発明の蒸留塔の制御方法によれば、塔
頂部制御系と塔底部制御系との相互干渉をなくすことが
できるので、短時間のうちに最適制御が可能となり、原
料供給量変化に対する過渡制御性の改善を図れるなど優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例方法を説明するための装置例のプ
ロセスフローシート、第2図(a)および(b)は第1
図の塔頂部制御系および塔底部制御系のブロック線図、
第3図は干渉要素設計方法を説明するための非干渉制御
ブロック線図、第4図は第3図の等価ブロック線図、第
5図は比較例を示すプロセスフローシート、第6図は従
来例のプロセスフローシートを示す。 10:蒸留塔、11:塔頂部 12:レシーバ、21:塔底部 22:リボイラ GF,GF:フィードフォワード要素 GM,GM,GM,GM,GM,GM:非
干渉要素

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料供給量によるフィードフォワード要素
    GFの出力と塔頂製品純度によるリフラックス流量の
    出力とを加算してリフラックス流量を調節する塔頂部制
    御系、および、原料供給量によるフィードフォワード要
    素GFの出力と塔底製品純度によるリボイラ温度の出
    力とを加算してリボイラ温度を調節する塔底部制御系を
    有する蒸留塔制御系において、塔頂部制御系および塔底
    部制御系に、それぞれ非干渉要素で演算した調節計の出
    力を加算して、塔頂部制御系および塔底部制御系をそれ
    ぞれ独立して制御することを特徴とした蒸留塔の制御方
    法。
  2. 【請求項2】塔頂部制御系において、前記フィードフォ
    ワード要素FGの出力と塔頂製品純度の出力を加算し
    た出力を、非干渉要素GMに通してレシーバレベル調
    節計出力に加算させるとともに、このレシーバレベル調
    節計出力を、非干渉要素GMを通して前記フィードフ
    ォワード要素GFの出力と塔頂製品純度の出力の加算
    値に加算することを特徴とした特許請求の範囲第1項記
    載の蒸留塔の制御方法。
  3. 【請求項3】塔底部制御計において、塔底レベル調節計
    出力を、非干渉要素GMを通して前記フィードフォワ
    ード要素GFと塔底製品純度の出力の加算値によるリ
    ボイラ調節計出力に加算させ、このリボイラ温度調節計
    出力を、非干渉要素GMを通して前記塔底レベル調節
    計出力に加算したことを特徴とした特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の蒸留塔の制御方法。
JP8546286A 1986-04-14 1986-04-14 蒸留塔の制御方法 Expired - Lifetime JPH0640922B2 (ja)

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JPS62241502A JPS62241502A (ja) 1987-10-22
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JP2898304B2 (ja) * 1989-06-26 1999-05-31 三井化学株式会社 蒸留物質の組成制御方法
US7292899B2 (en) * 2005-08-15 2007-11-06 Praxair Technology, Inc. Model predictive control having application to distillation
JP4909676B2 (ja) * 2006-08-17 2012-04-04 出光興産株式会社 蒸留塔における純度制御方法及び純度制御システム

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