JP2898304B2 - 蒸留物質の組成制御方法 - Google Patents

蒸留物質の組成制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は蒸留塔で物質を蒸留して分別するときの蒸留
物質の組成制御方法に関する。
〔従来の技術〕
従来の組成制御方法を第5図のシステム図を参照して
説明する。
上下方向に細長い蒸留塔1の中央部に、蒸留すべき供
給液を供給するフィードライン2が接続されているとと
もに、蒸留塔1下部にリボイラー循環路3とボトムアウ
トライン4(ウエスト)、蒸留塔1上部にトップベーパ
ーライン5が接続されている。
リボイラー循環路3には循環路中を循環する供給液を
加熱する熱交換器6(リボイラー)が接続され、この熱
交換器6に供給される熱媒体(蒸気もしくは温水)の量
を制御弁7でコントロールして蒸留塔1内の供給液の温
度をコントロールしている。この加熱により塔内の液が
蒸気化し、蒸留塔1内で上方へと上昇していく。
蒸留塔内には、小孔の明いたトレイ8が数段になって
設けられ、蒸気がその小孔を通過する。その際、トレイ
8上の液体と蒸気とが接触し、熱交換し、また、凝縮等
が行われる。ここで、トレイ8の下段ほど高沸点のもの
が捕集され、上段ほど低沸点のものが捕集される。この
結果、蒸留塔1内では、下部から上部に行くほど低沸点
の物質の比率の大きい組成比勾配が形成される。そし
て、この組成比勾配は凝縮温度に対応した温度勾配とし
て現れる。
各トレイ8に溜った液は蒸留塔1の各段のダウンカマ
ーを通って最下段のトレイ8まで流れ落ちる。最下段ト
レイ8上の液は、リボイラーに取り込まれ、再加熱され
て蒸留される。
そして、蒸留塔1の内底部には、トレイ8の最下段か
ら落下した高沸点物質の比率の大なる液(以下、塔底液
という)が貯溜するので、ボトムアウトライン4からこ
の塔底液を取り出す。このボトムアウトライン4には、
塔底液の流出量をコントロールするための流量制御弁9
が設けられている。
また、トップベーパーライン5には、蒸留塔1から取
り出した低沸点物質の比率の大なる蒸気を凝縮して液化
する凝縮器10と、得られた液(以下、塔頂液という)を
貯溜するレシーバ11を設けるとともに、レシーバ11内の
液を蒸留塔1内に戻す還流ライン12を接続してあり、一
方、レシーバ11からの液を流出するトップアウトライン
13に流量制御弁14が設けられている。還流ライン12から
は、蒸留塔内にレシーバ11から塔頂液が蒸留塔1に戻さ
れて再度蒸気化され、その蒸気が再度凝縮されるので純
度の高い蒸留を行うことができる。
以上のように蒸留塔1内の温度分布に従って、組成比
勾配が変わるので、得るべき物質の組成コントロールの
為には、蒸留塔1内の温度をコントロールすればよい。
そこで、従来は蒸留塔1内の一点の温度を検知し、そ
の温度が変動すれば全体の温度勾配、ひいては組成比勾
配も変動したものとみなして、リボイラーでの加熱に用
いるスチーム量を温度コントローラ15により制御弁7を
制御することでコントロールして供給液の温度を変え、
得るべき物質の組成を制御していた。
例えば、温度コントローラ15での目標温度を85℃に設
定し、それが80℃になったとすると、組成比勾配が下が
った、すなわち、低沸点のものが多く占めるようになっ
たということを意味する。そこで、リボイラーの温度を
上げるため制御弁7でスチーム量を多くする。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、蒸留塔1内で上部と下部での温度差が大き
ければ上記コントロールは容易であるが、温度差が少な
い場合、例えば上部が70℃、下部が75℃のような場合、
温度コントローラ15での温度の小数点以下の変動でコン
トロールしなければならなくなり、コントロールが不可
能となってしまう。
そこで、第6図のように、ボトムアウトライン4、あ
るいはトップアウトライン13に分析計16(例えばガスク
ロマトグラフィ)を設け、組成の分析結果をみてコント
ロールするようにした例がある。
しかし、ガスクロなどの分析計16で分析すると分析に
長時間かかり、その結果をフィードバックさせるには余
りにも遅れが大きすぎる。
また、いずれの場合でも、蒸留塔1の各トレイ8にお
いて、液のたまる量{停滞量(hold up)という}が自
ずと決っており、組成の異なるものがフィードされてき
たら、その停滞量分各トレイ8で置換された後でない
と、ボトムアウトライン4から出てこないので、その分
の遅れもコントロールに影響する。
ところで、蒸留塔1では、内部の圧力が一定の場合、
高沸点の成分が増えると温度が上がり、低沸点の成分が
増えると温度が下がるが、蒸留塔1内には温度では読み
取れない不測の圧力変化が生じている場合が少なくな
い。したがって塔内温度変化を加熱量に連動させる方法
だけでは、とりわけ沸点差の小さい混合物質を効率よく
高純度に分離することができないという問題点があっ
た。
そのほか、従来から行われている蒸留物質の組成制御
方法としては、特開昭59−36501号公報、特開昭47−425
82号公報、特開昭62−241502号公報、特開昭61−54203
号公報、実開昭59−127704号、特開昭63−115831号公報
等に開示されている方法があるが、いずれの方法によっ
ても、組成や供給量が変動する供給液から沸点差の小さ
い混合物質を高純度に分離することはできなかった。
本発明は、上記のような従来の問題点を考慮し、特
に、沸点差の小さい物質の蒸留であっても高純度の蒸留
物質を得ることのできる蒸留組成制御方法を提供するこ
とを技術的課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、蒸留塔1内に供給された供給液を加熱し、
蒸留塔1の下部に接続したボトムアウトライン4からは
沸点の高い物質を抜き出し、蒸留塔1の上部に接続した
トップベーパーライン5からは蒸発した沸点の低い物質
を取り出す蒸留塔1による物質の分別方法において、次
の各制御方法を備えた方法である。
蒸留塔1内の温度と圧力を検出し、検出した蒸留塔1
内の温度を所定圧力下での温度に補正して、補正後の塔
内温度の温度変化に応じて蒸留塔1内の温度を決定すべ
き要素を制御して前記温度変化を打ち消す第1の制御方
法。
供給液を蒸留塔1に供給する際、蒸留によりボトムア
ウトライン4もしくはトップベーパーライン5から取り
出すべき物質の供給液中での量を測定しておき、その量
の増減に応じて前記蒸留塔1内の温度を決定すべき要素
を制御する第2の制御方法(なお、蒸留によりボトムア
ウトライン4もしくはトップベーパーライン5から取り
出すべき組成物の供給液中での量は、例えば供給液を蒸
留塔1へ供給する際に分析計(31,54,61)と流量計とで
それぞれ測定した供給液中での前記組成物の比率と供給
液全体の流量とから演算することができる)。
ボトムアウトライン4もしくはトップベーパーライン
5(ひいては、トップベーパーライン13)から取り出さ
れる物質の組成を分析計(31,54,61)で分析して、設定
された目標の組成比に達していない場合に、この目標の
組成比となるまで蒸留塔1内の温度を決定すべき要素を
制御する第3の制御方法。
制御する対象である、前記蒸留塔1内の温度を決定す
べき要素とは、(1)加熱装置による前記供給液の加熱
量、(2)ボトムアウトライン4から取り出される物質
の流出量、(3)トップベーパーライン5から取り出さ
れる物質の流出量の中から選択される少なくとも1つで
ある。
分析計(31,54,61)としては、ガスクロマトグラフィ
が好ましい。
〔作用〕
以下本発明による制御例を説明する。
(a)塔内温度の検知結果に基づく制御方法。
(a−1)塔内温度が△t上昇した場合 この場合、蒸留塔1内の組成比勾配が高沸点側に移動
したことを意味し、塔底液、塔頂液は目標より高沸点の
組成物となっている。そこで、 (1)リボイラーによる加熱温度を下げる。
(2)塔頂液の流出量を減少させ蒸留塔1内の熱量を下
げる。
(3)塔底液の流出量を増加させ蒸留塔1内の熱量を下
げる。
の内の少なくともいずれかを行う。
ここで、制御は前記△t(変化量)またはその時間微
分値に比例して行うのがよい。
(a−2)塔内温度が下降した場合 (a−1)と逆の意味であるため、逆の操作をする。
(b)分析計(54,61)の分析結果に基づく制御方法。
(b−1)塔底液もしくは塔頂液を分析した結果、目標
の成分より高沸点の物質であった場合 (1)リボイラーによる加熱温度を下げる。
(2)塔頂液の流出量を増加させ蒸留塔1内の熱量を上
げる。
(3)塔底液の流出量を減少させ蒸留塔1内の熱量を下
げる。
の内の少なくともいずれかを行う。
ここで、制御は分析計(54,61)による分析結果が目
標値に達するまで、目標値との差に応じて(比例して)
行うのがよい。
(b−2)塔底液もしくは塔頂液を分析した結果、目標
の成分より低沸点の物質であった場合 (b−1)と逆であるため、逆の制御をする。
(c)供給液を分析計(31)で分析した結果に基づいた
制御。例えば、蒸留される前の供給液の組成が高沸点の
物質A=60%、低沸点の物質B=40%で、この供給液が
毎分5で供給されているものとする。時間の経過とと
もに高沸点の物質Aが50%、低沸点の物質Bが50%とな
ったとする。
低沸点の物質が増加することで蒸留塔1内の温度が下
がるであろうこを見計らって、塔内温度を上げる方向に
作用するよう、 (1)リボイラーによる加熱温度を上げる。
(2)塔頂液の流出量を増加し蒸留塔1内の熱量を上げ
る。
(3)塔底液の流出量を減らし蒸留塔1内の熱量を上げ
る。
の内の少なくともいずれかを行う。高沸点の物質が増え
てきた場合は蒸留塔1の温度が上がるの見越して(1)
〜(3)と逆の操作をする。
(d)塔内圧力の変化に伴う補正 塔内圧力が上がると温度が上がって塔頂液、塔底液中
の高沸点の成分比率が増え、圧力が下がると温度が下が
って低沸点の成分比率が増えたようにみえる。すなわ
ち、圧力の変化に伴い、塔内温度の温度勾配が第4図の
グラフ図のように変化してしまい、あたかも組成が変化
したように見えてしまう。これでは適切な蒸留ができな
いため、この変動分を補正して制御する。
圧力の変化による補正は、塔内処理が急激に変化した
場合等に有効である。すなわち、塔内温度が変化したか
らといっても、それが圧力変化による一時的なものであ
ったりする場合、そのような温度変化に基づいて前記の
ような制御を行ってしまうと、必要のない温度制御を行
う結果となる。そこで、そのような温度変化が実際に信
用に値するものかを圧力変化を検知して制御を行うこと
としたのである。
〔実施例〕 以下本発明の実施例を説明する。
<実施例1> 第1図に示したように、上下方向に細長い蒸留塔1が
設けられている。この蒸留塔1内にはトレイ8が複数段
設けられ、各トレイ8には複数の小孔が穿設されてい
る。各トレイ8は蒸留塔1内壁面に沿ったダウンカマー
で接続され、上側のトレイ8上に溜った液がダウンカマ
ーを通り下側のトレイ8に流れ落ちるようになってい
る。
蒸留塔1の中央部には、蒸留すべき供給液を供給する
フィードライン2が接続されている。このフィードライ
ン2には、第1の分析計31(ガスクロマトグラフィ)、
第1の流量検出端32、この第1の流量検出端32に接続し
た第1の流量計33、第1の流量制御弁30がそれぞれ設け
られている。第1の分析計31及び第1の流量計からの出
力はメインコントローラ34に入力されている。
また、蒸留塔1の中央部には、図示しない温度セン
サ、圧力センサが取り付けられ、温度センサは温度コン
トローラ35に接続され、圧力センサは補助コントローラ
36に接続されている。そして、温度コントローラ35、補
助コントローラ36からの出力は前記メインコントローラ
34に入力されるようになっている。
蒸留塔1下部には、リボイラー循環路3が設けられて
いる。このリボイラー循環路3は、蒸留塔1の塔底部に
接続されており、蒸留塔1内に供給され、ダウンカマー
を伝わって落下してきた供給液を取入れ、循環路中に備
えた熱交換器6で加熱し、再度蒸留塔1内に蒸気として
戻すもので、熱交換器6には、加熱蒸気が供給され、そ
の供給量が熱媒体制御弁42で制御され、それにより加熱
量の調整が行われるようになっている。なお、熱媒体制
御弁42の開度調整は、蒸留塔1内底部に溜る塔底液の量
を検知する第1の液面コントローラ43からの指令で行わ
れ、オバーフローしたときに流量制限する方向に開度調
整が行われる。
また、蒸留塔1下部には、ボトムアウトライン4(ウ
エスト)が接続され、塔底部に溜った塔底液を取り出す
ようになっている。このボトムアウトライン4には、第
1の流量コントローラ51で流量制御される第2の流量検
出端52及び第2の流量制御弁53が設けられ、さらに、第
2の分析計54が設けられている。第2の分析計54からの
出力はメインコントローラ34に入力され、第1の流量コ
ントローラ51はメインコントローラ34からの指令で動作
する。
さらに、蒸留塔1上部にトップベーパーライン5が接
続されている。トップベーパーライン5には、蒸留塔1
から取り出した低沸点物質の比率の大きい蒸気を凝縮し
て液化する凝縮器10と、得られた塔頂液を貯溜するレシ
ーバ11を設けるとともに、レシーバ11内の液を蒸留塔1
内に戻す還流ライン12を接続してあり、一方、レシーバ
11からの液を流出するトップアウトライン13に第3の流
量検出端56と第3の流量制御弁57が設けられている。こ
の第3の流量検出端56と第3の流量制御弁57は第2の流
量コントローラ58に接続されている。そして、レシーバ
11に溜った塔頂液の量を検知する第2のレベルコントロ
ーラ62からの指令を受けて第2の流量コントローラ58が
トップアウトライン13から流出する塔頂液の流量を制御
するようになっており、レシーバ11がオバーフローした
ときに流出量を多くする方向に開度調整している。
また、還流ライン12からは、蒸留塔1内にレシーバ11
からの冷えた液が流入されるようになっており、この還
流ライン12には第4の流量検出端59と第4の流量制御弁
60が設けられ、設定された一定の流量となるように制御
されている。
以上の装置を用いて、イソブタン、ブテン−1、ブテ
ン−2、n−ブタン、ブタジエン混合液から塔頂液とし
てイソブタンを分離して取り出し、塔底液としてブテン
−1、ブテン−2、n−ブタン、ブタジエン混合液を取
り出す例について説明する。
まず、イソブタン、ブテン−1、ブテン−2、n−ブ
タン、ブタジエン混合液をフィードライン2から蒸留塔
1に供給する。この供給は連続的に行われる。供給が行
われている間、第1の分析計31(ガスクロマトグラフ)
で供給液の組成が連続分析され、また第1の流量計33で
供給液の流量が測定され、蒸留塔1内に供給された前記
混合液中にイソブタンがどの程度の量含まれているか演
算され、その演算結果が第1の情報としてメインコント
ローラ34に入力される。例えば、イソブタンの比率が10
%で、流量が毎分100で供給されたとすると、(10/10
0)×100=10/分のイソブタンが供給されていること
となる。
供給された前記混合液は、リボイラーの熱により上昇
してきた塔底部からの蒸気により55℃程度になる。
加熱により発生した混合液の蒸気は、トレイ8の小孔
を通過する際にトレイ8上の液体に接触し、熱交換し、
凝縮等が行われる。ここで、トレイ8の下段ほど高沸点
のものが捕集され、上段ほど低沸点のものが捕集され
る。この結果、蒸留塔1内では、下部から上部に行くほ
ど低沸点物質の比率の多い組成比勾配が形成される。そ
して、この組成比勾配は凝縮温度に対応した温度勾配と
して現れる。
最上段トレイ8から気化した蒸気がイソブタンを主と
する蒸気であり、この蒸気はトップベーパーライン5か
ら排出され、凝縮器10で凝縮されてイソブタンを主とす
る塔頂液としてレシーバ11に貯溜される。
レシーバ11ではレベルセンサで貯溜量を検知し、オー
バーフローした場合に第2のレベルコントローラ62から
の指令で第2の流量コントローラ58が第3の流量検出端
56により流量測定をしてから第3の流量制御弁57を開い
てイソブタン液をトップアウトライン13から取り出す。
一方、塔底に貯った液は、第2の流量制御弁53を開く
ことで、取り出される。
以上の過程で、第2の情報として、塔内温度が温度セ
ンサで検出され、塔内温度が前記蒸留のための標準温度
50℃より△t下降した場合、温度コントローラ35からそ
の旨を伝達する出力がメインコントローラ34に入力され
る。
また、第3の情報として蒸留塔1内の圧力が検出さ
れ、メインコントローラ34に入力される。
最後に、第4の情報として、第2分析計54で流出する
塔底液が分析され、その分析結果がメインコントローラ
34に入力される。
そして、メインコントローラ34ではいわゆるP・I・
D演算が行われて、その演算結果を受けて第1の流量コ
ントローラ51が第2の流量制御弁53の開度調整をし、ボ
トムアウトライン4からの流出量が調整される。
すなわち、第1の情報を基に、運転中、供給液中の組
成物の量が変動したら、その変動量に対応して第1の流
量コントローラ51により第2の流量制御弁53を制御し
て、ボトムアウトライン4からの塔底液の流出量をP動
作制御(比例動作制御)で変動させ、イソブタンが主と
してトップベーパーライン5から、その他の組成物が主
としてボトムアウトライン4から適正組成比で出るよう
に塔内温度をフィードフォワード制御する。
一方、第2情報の温度の変動に対応し、ここでもP動
作制御により、その変動分に対応して、ボトムアウトラ
イン4からの塔底液の流出量を変動させる。
ところで、温度の変動について、蒸留塔1が安定的な
運転を続けているときのゆっくりとした温度変動は信頼
できる情報であるが、温度の急激な変動は信頼できるも
のではない。そこで、温度計測値は常に圧力計測値を使
って標準圧での温度に換算されており、温度が急変して
もそれに相当する圧力変化があるような場合にはその温
度の変化に伴う制御は行わないように配慮してある。
また、第4の情報を基に、塔底液の組成比が目標値か
らずれていないかどうかを判定し、ずれている場合は目
標組成比に達するようになるまで、I動作(リセット動
作)でボトムアウトライン4からの流出量の制御を行
う。
なお、第1から第4の情報はメインコントローラ34に
逐次入るため、メインコントローラ34ではそれらの演算
結果を加算して操作量を決定し、ボトムアウトライン4
からの流出量を決定する。52は第2の流量検出端であ
る。
<実施例2> 第2図に示したように、この例では、第2の流量コン
トローラ58が第2の分析計54の分析結果に基づきメイン
コントローラ34からの指令を受けて第3の流量制御弁57
を制御し、塔頂液の流出量をコントロールすることで組
成制御をするようにしたものである。そして、第2の液
面コントローラ62はリボイラーの熱媒体制御弁42を制御
するようになっている。すなわち、レシーバ11がオーバ
ーフローした場合に熱媒体制御弁42で熱媒体の流量を少
なくし、加熱温度を下げるようにしたものである。第1
の液面コントローラ43は第2の流量制御弁53を制御する
ようになっている。従って、塔底液がオーバーフローし
たとき、第2の流量制御弁53の開度が大となり、塔底液
の流出量が増える。なお、56は第3の流量検出端であ
る。他の点は第1図と同様である。
<実施例3> 第3図に示したように、この例では、実施例2におい
て、トップベーパーライン5に続くトップアウトライン
13から流出する塔頂液を第3分析計61で分析し、その分
析結果を第5情報として、前記第4情報に代えて使用し
たもので、さらに、トップベーパーライン5において、
還流ライン12に第4の流量検出端59が接続され、この第
4流量検出端59に接続された第4の流量コントローラ71
で還流ライン12からのリサイクル塔頂液量を測定して、
その量に応じてリボイラーの熱媒体制御弁42を作動せし
めるようになっている。すなわちリサイクルする塔頂液
の量が多い場合に熱媒体の流量を少なくし、リサイクル
量が少ない場合に熱媒体の流量を多くするように制御し
ている。他の部分は実施例2と同一である。
<実施例4> 図示しないが、実施例1にトップベーパーライン5か
ら流出する塔頂液を分析する第3分析計61を設けて、こ
の結果を第5情報として、第4情報と同様に扱うように
するか、またはそれに代えることもできる。
<その他> なお、実施例はトレイについて述べたが、充填塔であ
ってもその効果に差はない。
〔発明の効果〕
本発明は、以上の構成としたため、供給液の組成や供
給量が変動しても、蒸留塔を常時安定して運転でき、得
られる蒸留物質の組成比変動が少なく、沸点差の小さい
物質であっても効率よく分離できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の実施例を示す図、第2図は第2の実施例
を示す図、第3図は第3の実施例を示す図、第4図温度
と組成分布及び圧力の関係を示したグラフ図、第5図及
び第6図は従来例を示す図である。 1……蒸留塔、4……ボトムアウトライン、5……トッ
プベーパーライン、31,54,61……分析計。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−36501(JP,A) 特開 昭47−42582(JP,A) 特開 昭62−241502(JP,A) 特開 昭61−54203(JP,A) 特開 昭63−115831(JP,A) 実開 昭59−127704(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸留塔内に供給された供給液を加熱し、蒸
    留塔の下部に接続したボトムアウトラインからは沸点の
    高い物質を抜き出し、蒸留塔の上部に接続したトップベ
    ーパーラインからは蒸発した沸点の低い物質を取り出す
    蒸留塔による物質の分別方法において、 蒸留塔内の温度と圧力を検出し、検出した蒸留塔内の
    温度を所定圧力下での温度に補正して、補正後の塔内温
    度の温度変化に応じて蒸留塔内の温度を決定すべき要素
    を制御して前記温度変化を打ち消す第1の制御方法と、 供給液を蒸留塔に供給する際、蒸留によりボトムアウ
    トラインもしくはトップベーパーラインから取り出すべ
    き物質の供給液中での量を測定しておき、その量の増減
    に応じて前記蒸留塔内の温度を決定すべき要素を制御す
    る第2の制御方法と、 ボトムアウトラインもしくはトップベーパーラインか
    ら取り出される物質の組成を分析計で分析して、設定さ
    れた目標の組成比に達していない場合に、この目標の組
    成比となるまで蒸留塔内の温度を決定すべき要素を制御
    する第3の制御方法とを備え、 前記蒸留塔内の温度を決定すべき要素が、加熱装置に
    よる前記供給液の加熱量、ボトムアウトラインから取り
    出される物質の流出量、トップベーパーラインから取り
    出される物質の流出量の中から選択される少なくとも1
    つであることを特徴とする蒸留物質の組成制御方法。
  2. 【請求項2】前記第1の制御方法は、蒸留塔の中央部の
    温度と圧力を検出することにより行うことを特徴とする
    請求項1に記載の蒸留物質の組成制御方法。
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