JPH0639985Y2

JPH0639985Y2 - 組合型ハンコ

Info

Publication number: JPH0639985Y2
Application number: JP13304688U
Authority: JP
Inventors: 武雄堀川
Original assignee: 株式会社富房堂
Priority date: 1988-10-12
Filing date: 1988-10-12
Publication date: 1994-10-19
Anticipated expiration: 2003-10-12
Also published as: JPH0254563U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は組合型ハンコに係り、特に、ハンコ要素を合成
樹脂製の成形品とすることにより製作を容易にし、かつ
本体を複数の貫通孔及びリブからなるハニカム状に構成
することにより成型時の反りの防止を図ったものであ
る。

（従来の技術）第２図を参照して従来例を説明する。第２図は組合型ハ
ンコのハンコ要素101の構成を示す斜視図であり、第２
図（ａ）、（ｂ）はそれぞれ反対面を上にして示してあ
る。

ハンコ要素101は木製であって直方体をなしている。ハ
ンコ要素101の一面は捺印面103とし、この捺印面103に
は任意の文字あるいは図形等よりなる判104が貼着され
ている。

上記判104には、例えば、住所、会社名、年月日、個人
名等が刻印されている。

上記ハンコ要素の一対の面は着脱面105、107となってい
る。上記着脱面105には嵌合凸部109が突設されており、
一方着脱面107には嵌合凹部111が形成されている。

なお、これらは複数ある全てのハンコ要素101について
同様の構成になっている。

上記構成によると、まず複数のハンコ要素101の中から
任意のハンコ要素101を選択して、これらを着脱面105、
107に形成された嵌合凸部109、嵌合凹部111を介して任
意の順序で接合する。この接合したものを使って所望の
判を捺す。

（本考案が解決しようとする問題点）上記従来の構成によると次のような問題がある。

まず着脱面105、107における嵌合凸部109及び嵌合凹部1
11を形成する際の位置決めが困難である。これら嵌合凸
部109、嵌合凹部111の位置がずれたりすると、接合した
複数のハンコ要素101の捺印面103が面一の状態になら
ず、捺印に支障が生ずるとともに、場合によっては部分
的に捺印できないようなこともある。

本考案はこのような点に基づいてなされたものでその目
的とするところは、製作が容易でかつ成型時の収縮に起
因する反り等の問題をなくした組合ハンコを提供するこ
とにある。

（問題点を解決する手段）この考案による組合型ハンコは、複数のハンコ要素を備
えるとともに、これらハンコ要素の本体の一方の側面に
嵌合凸部を形成し、他方の側面に嵌合凹部を形成し、一
のハンコ要素の一方の側面と、他のハンコ要素の他方の
側面とを合わせて、上記嵌合凸部と嵌合凹部とをはめ合
わせる組合型ハンコを前提にするものである。

上記のハンコを前提にしつつ、この考案のハンコ要素の
本体は、多数の貫通孔とリブとからなるハニカム状にす
るとともに、この本体の一方の側面に、上記貫通孔には
まる嵌合凸部を形成し、この嵌合凸部と対応する貫通孔
を嵌合凹部とし、しかも、これら本体を合成樹脂で一体
成形した点に特徴を有する。

なお、本体を、貫通孔とリブとからなるハニカム状にし
ているが、それは、ハニカム形状が連続する意味で、本
体の端の部分で、ハニカム形状が例えば半分にカットさ
れて、台形等の形状になるものも含まれる。

また、嵌合突部も、それを本体の端の部分に形成した時
には、それに対応する貫通孔と同一の形状にすべきもの
である。

（本考案の作用）この考案の組合ハンコは、ハンコ要素を合成樹脂製であ
って成形品としているので、嵌合凸部及び嵌合凹部につ
いても、全て同じ寸法精度で一様に成形されることによ
り、よって従来のように嵌合凸部及び嵌合凹部の位置決
めに困難を要することはなく、接合した場合にも各ハン
コ要素の捺印面が揃う。

また、本体を、貫通孔とこの貫通孔を形成するリブとで
ハニカム状に構成しているので成型時の収縮等でハンコ
要素が反り返ったりしない。

さらに、嵌合突部をハニカム形状の貫通孔に一致する形
状にしたので、この嵌合突部の寸法を多少ラフにして
も、ハンコ要素同士がずれたりしない。なぜなら、ハニ
カム形状は正六角形なので、嵌合突部及び嵌合凹部の接
触面積が大きくなり、それだけ両者の接触摩擦も大きく
なるからである。なお、嵌合突部を本体の端に形成し
て、それが台形になったときにも、相対的にはその接触
面積が大きく維持されるので、両者の摩擦も大きくな
る。

（本考案の実施例）以下第１図を参照してこの考案の１実施例を説明する。
第１図は本実施例による組合ハンコのハンコ要素１の構
成を示す斜視図である。なお、第１図（ａ）と第１図
（ｂ）はそれぞれハンコ要素１の反対面を示している。

ハンコ要素１は合成樹脂製であって成形品である。ハン
コ要素１の本体３はハニカム構造となっており、曲げ、
圧縮に対して強いものである。上記ハニカム構造は、横
断面が六角形の貫通孔５と、この貫通孔を形成するリブ
７とから構成されている。

上記本体３の一面は捺印面９となっており、この捺印面
９には所定の文字、図形等よりなる判11が貼着されてい
る。また、本体３の一対の着脱面13、15には嵌合凸部1
7、嵌合凹部19が形成されている。これら嵌合凸部17及
び嵌合凹部19は、本体３が成形される際に上記ハニカム
構造とともに同時成形される。

上記構成によると、複数あるハンコ要素１より任意のハ
ンコ要素１を選択して、これらを着脱面13、15の嵌合凸
部17、嵌合凹部19を介して接合する。このようにして接
合したものにより所望の判を捺す。

以上本実施例によると以下のような効果を奏することが
できる。

まずハンコ要素１は合成樹脂製であって成形品であり、
一対の着脱面13、15に形成される嵌合凸部17、嵌合凹部
19も同時に成形され、これは全てのハンコ要素１につい
て一様に成形されるものである。したがって嵌合凸部1
7、嵌合凹部19の位置も正確であり、従来のようにその
位置決めに困難を要するといったことはない。したがっ
てハンコ要素１の製造そのものが容易になり、コストも
低減される。

また、ハンコ要素１の本体３はハニカム構造となってお
り、曲げ、圧縮に対して強い構成となっている。したが
って長期にわたってその健全性を維持することができ
る。

また、このハンコ要素１を一枚板で成形すると、次のよ
うな不都合がある。すなわち、このハンコ要素１には、
その両側に形状の異なる嵌合凸部と嵌合凹部とを形成す
るので、成形用の型から抜いた後の収縮率が両側で異な
り、そのために当該ハンコ要素が反り返ってしまう。

しかし、この考案のように、複数の貫通孔を形成した
り、あるいはハニカム構造にすると、その厚み方向の強
度が増すので、上記のような反り返りを完全に防止でき
る。

また、嵌合凸部17をハニカム形状にした貫通孔に一致す
る形状にしたので、その周囲の接触摩擦も大きくなる。
そのために、嵌合凹部19に対して嵌合凸部17が多少小さ
くても、それらをはめ合わせることによってハンコ要素
１がばらばらになったりしない。このように嵌合凹部19
に対して、嵌合凸部17を小さくできるので、組合せたハ
ンコ要素１を外すときには、それほど大きな力を必要と
しない。もし、この組合せ力が強過ぎると、それを外す
ときに爪をはがすなどのことがあるが、この実施例によ
れば、そのような問題もなくなる。

（本考案の効果）この考案の組合型ハンコによれば、その製作が容易にな
ってコストの低減を図ることができるとともにハンコ要
素がその成型過程で反り返ったりしない。

また、嵌合凹部に対して嵌合凸部を少し小さくできるの
で、それらの寸法をそれほど厳密に管理しなくても、両
者をはめ合わせられる。しかも、一度組合せたハンコ要
素を外すときにも、簡単に外れるので、それを外すとき
に爪をはがすような問題も発生しない。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）はこの考案の一実施例による組合
ハンコのハンコ要素を示す斜視図、第２図（ａ）、
（ｂ）は従来の組合ハンコのハンコ要素を示す斜視図で
ある。１……ハンコ要素、３……本体、５……貫通孔、７……
リブ、９……捺印面、11……判、13、15……着脱面、17
……嵌合凸部、19……嵌合凹部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】複数のハンコ要素を備えるとともに、これ
らハンコ要素の本体の一方の側面に嵌合凸部を形成し、
他方の側面に嵌合凹部を形成し、一のハンコ要素の一方
の側面と、他のハンコ要素の他方の側面とを合わせて、
上記嵌合凸部と嵌合凹部とをはめ合わせる組合型ハンコ
において、ハンコ要素の本体は、多数の貫通孔とリブと
からなるハニカム状にするとともに、この本体の一方の
側面に、上記貫通孔にはまる嵌合凸部を形成し、この嵌
合凸部と対応する貫通孔を嵌合凹部とし、しかも、これ
ら本体を合成樹脂で一体成形したことを特徴とする組合
型ハンコ。