JPH063995Y2 - 揚重運搬機に於ける出し入れ自在なステップ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、揚重運搬機に於ける出し入れ自在なステップ
に関する。

「従来の技術」 構築中の建物に於ける資材の揚重に用いられる揚重運搬
用機械は、第４図に示される如く、両側の仮設支柱１，
１′間に原動機２を搭載した架台３を組付けて架構され
てなり、該原動機２より両側に延びる伝動軸４，４′先
端のピニオン（図示省略）を該支柱１，１′に配設した
ラック５，５′に噛み合わせる等にて昇降機構を構成し
てなる。

当該揚重運搬機は、第５図に示される如く、構築中の建
物躯体６に対して作業用空間確保等の事情から所定間隔
離して設置されるので、架台３と躯体６との間には間隙
７が形成される。

当該間隙７の存在は、落下事故の危険を伴うので、間隙
７を踏板材で塞がねばならなく、従来は、図示の如く、
ベランダ８等の躯体６側端のフロア上に立壁１０を一端
受止に多用したところの、踏板部９ａを突き出し付形し
た架構枠よりなるステージ９を設置している。

「考案が解決しようとする課題」 しかるに、叙上の従来の手段では、踏板部9a先端に過重
をかけた際に不安定となること、資材搬入出用の階高11
が低くなって運搬資材によっては役に立たなくなるこ
と、作業上の通行の邪魔になること、図示の如く、型枠
支保工12がある場合には設置不可であること等の不都合
がある。

本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、揚重
運搬機の架台側から突き出しし得て該間隙７を塞ぎ、躯
体６側にステージ９等の設置を不要とする揚重運搬機に
於ける出し入れ自在なステップを提供しようとするもの
である。

「課題を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本考案における揚重運搬機
に於ける出し入れ自在なステップは、揚重運搬用機の架
台の先端部に、踏板体の基端を枢止すると共に当該踏板
体の水平姿勢を支持する基端を該架台側に枢止のステー
先端を該踏板体にスライド可能に組付けされた取付け部
材に枢止するとしてなるものである。

そして、架台側より踏板体回動軌跡上に向けてリミット
スイッチを持ち出し設置することが好ましい。

「作用」 ステップの踏板体は、基端枢止点を中心に回動起立して
巾木状に格納され、回動傾倒して水平方向に突き出て間
隙７を塞ぐ踏板を提供する。

リミットスイッチは、叙上の踏板体の回動傾倒の際に作
動され、回動起立の際に作動を解除されるので、踏板体
の「出」，「入」を区別表示し得る。

「実施例」 実施例について図面を参照して説明する。

第１図〜第３図において、枠13に足場板14を取付け等し
てなる踏板体15は、基端を架台３の先端部に対して枢止
する。

図示例では、取付け基盤用として架台３にクランプ止め
16,16にて付設した単管17に枢止用金具18を介して止め
ている。

しかして、踏板体15は、架台３の前方に対して回動可で
ある。

前方に向け回動傾倒する踏板体15は、水平姿勢にてステ
ー19に支持される。

すなわち、該単管17（架台３側）に基端を枢止20された
ステー19の先端は、該枠13にスライド可能に組付けされ
た取付け部材21に枢止22されており、踏板体15は、第１
図ｂに示す如く、取付け部材21のスライド極限位置に相
当する水平姿勢にて固定される。

踏板体15を第１図ａに示す如く、逆に回転させて起立さ
せる際、取付部材21は、ステー19に拘束されてスライド
する。

しかして、ステー19は、踏板体15の回動傾倒，回動起立
で自動的に張り出し折り畳みされる。

第１図ａより明らかなる如く、起立姿勢の踏板体15は、
架台３の床３ａの前面をガードする巾木の役を果たし、
一方、第１図ｂより明らかなる如く、傾倒姿勢の踏板体
15は、該床3aを間隙７に向けて延長する突き出しステッ
プの役を果たす。

第１図ｂ中23で示されるのは、架台3側より適宜手段に
て持ち出し設置されるをよしとするリミットスイッチ
で、第３図ａに示される如く、踏板体15の回動軌跡上に
その触片23aを突き出させる。

しかして、第３図ｂに示す如く、踏板体15の回動傾倒に
よって触片23aがON作動して、踏板体15の間隙７への突
き出し、ステップ形成を報知し得る。尚、図中24は、格
納時の踏板体15を固定するチェーン、25は巾木能を高め
るべく踏板体15先端に挿着するを良しとする伸縮ブラケ
ット、26はブラケット固定用を示す。

「考案の効果」 本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載
する効果を奏する。

既述した躯体側から間隙７を塞ぐ足場を持ち出す場合の
不都合は全く解消し得ると共に格納時にあっては、養生
用の巾木となり得て極めて好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは、本案ステップの格納時，稼動時の態様
図、第２図は、第１図ｂ中II−II矢視断面図、第３図
ａ，ｂは、リミットスイッチの不作動，作動時の説明
図、第４図は、揚重運搬機の説明図、第５図は、揚重運
搬機と躯体との間に形成される間隙の説明図である。 １，１′…仮設支柱、２…原動機、３…架台、3a…床、
４，４′…伝動軸、５，５′…ラック、６…建物躯体、
７…間隙、８…ベランダ、９…ステージ、9a…踏板部、
10…立壁、11…階高、12…型枠支保工、13…枠、14…足
場板、15…踏板体、16…クランプ止め、17…単管、18…
枢止用金具、19…ステー、20…枢止、21…取付け部材、
22…枢止、23…リミットスイッチ、23a…触片、24…チ
ェーン、25…伸縮ブラケット、26…ブラケット固定用ネ
ジ。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】揚重運搬用機の架台の先端部に、踏板体の
   基端を枢止すると共に当該踏板体の水平姿勢を支持する
   基端を該架台側に枢止のステー先端を該踏板体にスライ
   ド可能に組付けされた取付部材に枢止するとしてなるこ
   とを特徴とする揚重運搬機に於ける出し入れ自在なステ
   ップ。
2. 【請求項２】架台側より踏板体回動軌跡上に向けてリミ
   ットスイッチを持ち出し設置してなる請求項１記載の揚
   重運搬機に於ける出し入れ自在なステップ。