JPH063975B2 - 航空機等の乗物用配電方法とそれに用いるパワーユニット - Google Patents

航空機等の乗物用配電方法とそれに用いるパワーユニット

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JPH063975B2
JPH063975B2 JP58079992A JP7999283A JPH063975B2 JP H063975 B2 JPH063975 B2 JP H063975B2 JP 58079992 A JP58079992 A JP 58079992A JP 7999283 A JP7999283 A JP 7999283A JP H063975 B2 JPH063975 B2 JP H063975B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、航空機等の乗物用配電方法とそれに用いるパ
ワーユニットに関し、さらに詳しくは、乗物に搭載さ
れ、単独で、又は他のエネルギ発生及び給電システムに
接続して用いられる給配電システムにおいて、供給する
電気エネルギの種類が直流・交流・直交併用のいずれで
あるかにかかわらず、その給配電システム全体の重量を
軽減できるものに関する。
《発明の背景》 航空機に搭載される発電及び配電システムとしてその航
空機の発動機で駆動される発電機を備えるものが知られ
ている。そのような発電機からの出力は直流又は交流で
あり、その結果その航空機には直流の電気エネルギある
いは交流の電気エネルギが供給される。
更に、直流発電装置と交流発電装置とを同時に備える航
空機では、普通、各装置に直流エネルギと交流エネルギ
とのうち最も適した電気エネルギが供給される。
また、例えば、航空機の発動機は交流回路網に給電する
交流発電機を駆動し、変成−整流器を経てこの交流回路
網が直流回路網に給電する。更に、直流回路網を備える
航空機で、直流回路網によって給電されるコンバータが
電源となる交流回路網を設けることが知られている。
交流システムと比べると、直流システムは電気エネルギ
を蓄えられるという根本的な利点を有しているので、発
動機又は発電機が故障して飛行するときのために必要な
装置（非常装置として引き合いに出される装置等の）に
給電でき、発動機の自立始動や補助動力ユニット装置
（ＡＰＵと呼ばれる）の始動を確保できることになる。
更に、ヒステリシス損失がないので、多くの装置が直流
モードでより良く機能し、直流電流では周波数や位相の
要求が出てこないので、同じ回路網で種々の直流電源を
接続できる。この後者の利点は、同じ回路網にうまく２
つの電源を（例えばＡＰＵユニットを更に欠陥のある発
電機に）接続することを特に可能にし、その結果、装置
に遮断のない給電を確保することができる。
他方、直流システムが必要とする配線の重量は交流シス
テムに比べると随分大きい。事実、交流システムの場合
には、高電圧を用いることができるので導体の直径を減
らすことができる。
《従来の技術》 既知の乗物用配電法皇としては、例えば第１図に示す、
商業用ツインエンジ飛行機の直流回路網のように、次の
ものを備える。
−飛行機の各発電機Ｍによって駆動される２台の主発電
機。このような発電機１は直流発電機であっても変成−
整流器を備える交流発電機であってもよい。
−主発電機１に接続された調節及び保護システム２。
−１台又はそれ以上の蓄電池３。
−蓄電池３の充電又は保護システム４ −できる限り設けられる１台の補助動力ユニット（ＡＰ
Ｕ）５。
−補助動力ユニット５の調節又は保護システム６。
−各発動機Ｍの各スタータ７。これらのスタータ７は発
電機１から独立していても合体させられていてもよく、
後の場合はジェネレータスタータとなる。
−スタータ７の調節及び保護システム８。
−各母線、各接触器及び各１次回路遮断器を備える電源
装置９。
−各母線、各接触器及び各２次回路遮断器のパネル1
0′。
−リレーボックス及び電気装置収容部11。
−システムの各ブラックボックスから入力する電子装置
収容部12。
−制御盤13 −飛行機の計器盤に集中させられたり種々の箇所に配置
された負荷14。
−上述の種々の回路素子の間のリンク（電線）15。
−接地接続16、及び、 −該接地接続16の保護システム17 である。
ある種の回路素子の配置はいや応なしに決められる。即
ち、特に発電機１が飛行機の発動機のそばに、制御盤13
が乗組員の手のとどくよう操縦席の近傍部に、負荷14が
その機能を発揮し得る範囲の種々の位置い配置される。
その他の回路素子は近付き易さや取付の可能性に応じて
配置される。即ち、全ての電力線を受け入れ、１次的給
電を再分配する電源装置９は中央ゾーンに配置される。
電気装置収容部11又は電子装置収容部12、メンテナンス
のために近付き易くされねばならない。更に、蓄電池３
は簡単なメンテナンスのために電源装置９から遠ざけて
はならず、又、衝突の場合に保護されねばならない。最
後に、いくつかの２次回路遮断器は飛行中の電気的な原
因による煙が発生したり事故が起ったりしたときに乗組
員が到達できなければならない。
《発明が解決しようとする課題》 上記従来の配電方法では、全ての条件を満たすように各
回路素子を配置するため、第１図に示すように、種々の
回路素子間の接続を行うために必要なリンク15の数と長
さは大きい。
そこで、組付けを簡単にしてリンク15の数と長さを減少
させるため、第２図に示すように、１個の中央回路素子
18の中に、各保護システム２，４，６，８，17、電源装
置９、２次母線と回路遮断器10とのパネル、リレーボッ
クスと電気装置収容部11、及び電子装置収容部12を集中
させることが考えられる。
しかしながら、そのような構成は、上記の全ての条件を
備え１個の箱に形成された中央回路素子18に対し、全て
の組付が十分に単純化された場合しか可能でなく、加え
て、安全のための回路遮断の必要性は製造上特別な予防
策を強いる。
そのため、実際には、一方では飛行機の構造に適するよ
うな配設を可能とし、他方ではどの組立部品も組付やメ
ンテナンスの都合を考慮して禁止される寸法や重量を有
しないように、常に上記中央回路素子を分割する必要が
ある。なかでも２つの回路素子が一般的には（そして特
に商業用ツインエンジン飛行機の場合に）他から独立し
て構成される。これらはリレーボックスと電気装置収容
部11、及び電子装置収容部12である。
更に、２次回路遮断器10の配設は、用いられる技術や給
電の機能的図式に本質的に依存する重要な問題を起こ
す。電源装置９内での統合はある種の場合には不可能で
あり、必ずしも最良の回答が出されないことが判明し
た。
本発明の目的は、ヘリコプタや飛行機等の乗物用配電方
法において、安全面などにおける現行の検定基準を満た
すものでありながら、給電エネルギの種類にかかわら
ず、給配電システム全体の重量を少なからず減少させる
ことができ、しかも、簡単な構造を提供することにあ
る。
ここで、現行の検定基準とは、航空機の場合次のような
基準をいう。
−一方では少なくとも１度の着陸と少なくとも３０秒の
飛行のための緊急給電を、他方では、基準で定められた
標準よりも大きい安全限界を与え、例えば、何らかの回
路素子が壊れたままでも離陸できるようにすること。
−航空機の加圧キャビンの場合には特に重要となる、電
気的な原因による火災発生時の煙の発生源の簡単な調
査。
−強制着陸時に全電源を迅速に遮断すること。
−地上又は飛行中のいずれの場合においても可能な、直
接又は補助動力ユニットＡＰＵを介して発動機の自立始
動。
−例えば、燃料タンクの充填、最小限の点灯などを地上
で独自に行えるようにするサービス装置へ給電。
−ある種の敏感な装置への供給が遮断しないこと。
《課題を解決するための手段》 ◎第１発明 上記目標を達成するために、本発明に係る航空機等の乗
物用配電方法を次のように構成したものである。
即ち、乗物の発動機で駆動される少なくとも２台の主発
電機と、少なくとも１台の蓄電池と、上記各発動機用の
各スタータと、主発電機から給電される各１次母線と１
次接触器及び１次回路遮断器とで形成された電源装置
と、この各１次母線から給電される各２次母線と２次接
触器及び２次回路遮断器とよりなる組立部品と、リレー
ボックスと各電気装置収容部とよりなる組立部品と、各
電子装置収容部よりなる組立部品と、制御盤と、負荷と
ともに、発電機、蓄電池、及びスタータのための複数の
保護手段とを備える、航空機等の乗物用配電方法におい
て、 上記電源装置、回路遮断器と２次接触器との組立部品の
一部、及び、上記保護手段を組込んで１個のパワーユニ
ットを構成し、上記回路遮断器と２次接触器との組立部
品の残りを、リレーボックスと電気装置収容部とよりな
る組立部品と、電子装置収容部よりなる組立部品と、各
制御盤とに、分配して配設し、上記パワーユニットに、
通常給電用の１次母線を発電機と同数設け、この各通常
給電１次母線はそれぞれ１台の発電機から該発電機の保
護手段を介して給電され、第１の１次回路遮断器を介し
て少なくとも１台の通常給電用の２次母線に給電するよ
うに構成し、上記パワーユニットに緊急給電用の１次母
線を設け、この緊急給電１次母線は、上記蓄電池に該蓄
電池の保護及び調節手段を介して接続され、上記複数の
１次接触器を介して各通常給電１次母線に接続され、第
２の１次回路遮断器を介して複数の緊急給電用の２次母
線に給電するように構成し、上記パワーユニットに少な
くとも１台の２次回路遮断器と１台の２次接触器を設
け、この２次回路遮断器と２次接触器は、２次母線を蓄
電池に直接に接続するように構成したものである。
この構成では、種々の負荷への配電は、既知の方法によ
り、一方では、専ら主発電機によって給電される通常の
１次及び２次母線から、他方では、通常には主発電機か
ら給電され、主発電機が故障したときには自動的に蓄電
池から給電される緊急給電１次及び２次母線から、行わ
れる。
本発明の配電方法は、上記のように構成されたものであ
ればよく、直流、交流、及び交直併用のいずれの電気エ
ネルギを供給するシステムに対しても適用できることは
いうまでもない。
上記本発明の配電方法では、パワーユニットに２台の２
次回路遮断器と２台の２次接触器を設けて２本の２次母
線を蓄電池に接続するように構成してあり、この２本の
２次母線の一方は常時連結状態にされている装置に給電
を行ない、他方は航空機が地上にあるときのみに特別の
装置に給電を行なうものであってもよい。
また、緊急給電１次母線に接続された蓄電池は、複数台
備えられ、その接続方法が並列接続であってもよい。
上記緊急給電１次母線から第２の１次回路遮断器を介し
て給電される複数の緊急給電２次母線は、操縦席に配置
され、着陸接近装置に給電するように構成された少なく
とも１本の２次母線と、操縦席の近傍部に配設された緊
急給電と兼用の回路遮断器に給電する少なくとも１本の
２次母線と、少なくとも１本、好ましくは２本の緊急給
電用の２次母線とで構成されてもよい。
さらに、上記配電方法が直流給電タイプであって、航空
機が交流で使用される負荷を備えるときには、少なくと
も１本の緊急給電２次母線を、緊急給電１次母線から第
２の１次回路遮断器と１台の直流−交流変換器とを介し
て給電され、複数の交流２次副母線に交流を給電するよ
うに構成し、この複数の交流２次副母線のうち、少なく
とも１本の副母線を、操縦席の近傍部に配設された１台
の回路遮断器と着陸接近装置に給電するように構成し、
他の少なくとも１本の副母線を、操縦席の近傍部の配設
された緊急用を兼ねる回路遮断器に給電するように構成
し、少なくとも第３の副母線を、緊急給電用の装置の操
作作用具として設けてもよい。なお、便宜上、第２の１
次回路遮断器は遠隔操作による回路遮断−接触器タイプ
のもので構成する方が、手動リセットタイプの回路遮断
器で構成するよりも有利である。
◎第２発明 また、本発明の上記配電方法に用いるパワーユニット
は、次のように構成したものである。
即ち、乗物の発動機で駆動される少なくとも２台の主発
電機と、少なくとも１台の蓄電池と、上記各発動機用の
各スタータと、主発電機から給電される各１次母線と１
次接触器及び１次回路遮断器とで形成された電源装置
と、この各１次母線から給電される各２次母線と２次接
触器及び２次回路遮断器とよりなる組立部品と、リレー
ボックスと各電気装置収容部とよりなる組立部品と、各
電子装置収容部よりなる組立部品と、制御盤と、負荷と
ともに、発電機、蓄電池、及びスタータのための複数の
保護手段とを備えた航空機等の乗物用配電方法に用いる
パワーユニットであって、 該パワーユニットを、当該乗物に搭載された１個の箱
に、上記電源装置と、回路遮断器と２次接触器との組立
部品の一部と、上記保護手段とを組込んで構成し、上記
パワーユニットに、通常給電用の１次母線を発電機と同
数設け、この各通常給電１次母線はそれぞれ１台の発電
機から該発電機の保護手段を介して給電され、第１の１
次回路遮断器を介して少なくとも１台の通常給電用の２
次母線に給電するように構成し、上記パワーユニットに
緊急給電用の１次母線を設け、この緊急給電１次母線
は、上記蓄電池に該蓄電池の保護及び調節手段を介して
接続され、上記複数の１次接触器を介して各通常給電１
次母線に接続され、第２の１次回路遮断器を介して複数
の緊急給電用の２次母線に給電するように構成し、上記
パワーユニットに少なくとも１台の２次回路遮断器と１
台の２次接触器を設け、この２次回路遮断器と２次接触
器は、２次母線を蓄電池に直接に接続するように構成し
たものである。
上記パワーユニットは、箱を壁掛形ボックスで構成し、
この壁掛形ボックスの下部に互いに異なる保護手段を収
納し、中間高さ部に１次接触器、２次回路遮断器、これ
と接続された２次接触器及び１次母線を設け、上部に１
次回路遮断器を設けて構成してもよい。
また、ツインエンジンの航空機用配電方法に用いるパワ
ーユニットの場合には、２本の通常給電１次母線と１本
の緊急給電１次母線とを設け、上記壁掛形ボックス内の
下部と中間高さ部と上部とをそれぞれ防火壁で区画し、
上記緊急給電１次母線に関連する回路素子を中間高さ室
に収納し、上下の各室に通常給電１次母線に関連する回
路素子を収納して構成してもよい。
《実施例》 以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
図面において、一つの図と他の図との間で同一又は同様
の回路素子には同じ符号を付してある。
最初に、本発明の配電方法を説明するために、ここでは
直流電気エネルギの発電及び配電システムを備えるツイ
ンエンジン商業用飛行機を例にとる。言うまでもなくこ
れは説明する上で与えられた例であって発明の限定とし
て考慮されてはならない。
第３図は本発明に係る配電方法のブロック線図を示す。
第３図に示すように、本発明に係る配電方法は、従来の
電源装置９に加えて調節及び保護システム２，４，６，
８，17と２次回路遮断器10の一部とを組込み集中させた
中央回路素子であるパワーユニットＣＥと、リレーボッ
クス及び電気装置収容部11に加えて回路遮断器10の一部
と２次母線とを具備する電気エレメント20と、電子装置
収容部12に加えて一部の回路遮断器10と２次母線とから
なる電子エレメント21と、制御盤13に加えて上記回路遮
断器及び２次母線10を具備する制御エレメント22とを備
える。
このように、本発明の配電方法に係るパワーユニットＣ
Ｅは普通に電源装置に属するものをこえる機能を備える
（保護装置２，４，６，８，17と回路遮断器及び２次母
線10の一部の機能の追加）。
従って、パワーユニットの定義は普通に認められている
電源装置の定義よりも複雑でなければならない（これは
さらに設備全体の単一化したものと解釈される）。その
ような定義には必要な１次及び２次母線の数の決定が含
まれる。１次及び２次母線は、まだバスバーと呼ばれ、
断続素子（接触器、リレー等）や保護素子（回路遮断器
等）を介在させた電源と負荷との間のリンクが構成され
る。もちろん母線や副母線は接続されるシステムの群の
数に関連させられた数だけ設けられる。
一方、この給配電システムは、現行の各種の検定基準を
満たす必要がある。
例えば、煙の発生源を調査するという基準を満たすた
め、飛行の続行と消煙に十分な一群のシステムを作動さ
せながら、まず、できるだけ多くのシステムの給電を迅
速に遮断するための手段を備える必要がある。この手順
は簡単な手順で当然に機能を回復するための健全なシス
テムを作動させ、欠陥のあるシステウを廃止するべきも
のとされる。
更に、緊急事態に関する基準から、まず、安全に方向転
換をし、それから着陸するために最小の数のシステムへ
の緊急給電を保持させる必要がある。
これらの２つの基準のために明らかにされたシステム群
は完全には重複しないが、それらは多数の共通点を持
つ。
飛行の各様相に対応するシステムの組立部品を考慮に入
れる場合、次のような群が明らかにされよう。
a)煙調査のための最小限のシステム、 b)巡行中の非常システム、 c)着陸接近中の非常システム、 d)通常システム。
それらのシステムの中で、a)群とb)群のシステムは重要
な共通点を持っている。独立した補充のシステムの群
は、それ故に、 1)煙調査用と非常用とに共通する最小限の設備、 2)煙探知装置、 3)巡行中の非常装置、 4)着陸接近中の非常装置、 5)通常装置、 を備える。
更に、装置の欠陥率と結びつけられた安定という基準を
満たすために、又はある種の装置が壊れた状態で役目を
実行できるようにいくつかの数のシステムを二重に設け
る必要がある。
先の群を支援する２つのカテゴリのものが後に続く。
１）機上の唯一のシステム、 ２）二重にしたシステム。
最後に必要な群を調査しとげるために、それらのシステ
ムはずっと蓄電池に接続され、衝突の際に使われる断続
可能なシステムが付加される。
このことは、設備全体のスイッチを入れる必要なく、地
上で独自に給電されるある種のサービス（燃料タンクの
充填、最小限の点灯など）を行なうためのシステムと同
様に、時計や惰行指示システムのような装置に関連す
る。
また、本発明に係るパワーシステムＣＥの線図は、ある
程度保有された給電のタイプ、即ち、専ら直流給電であ
るか、直流と交流とを混合した給電であるかによる。混
合給電の場合、直流発電機で給電して直流−交流変換器
を用いる形態と、交流発電機に接続された変成−整流器
により給電する形態との２つの変形がある。
これらの２つのタイプの違いは、本質的には調節、保護
及び通常の交流回路網に関する。
加えて、発動機の始動がジェネレータスタータによって
行なわれるか別のスタータによって行なわれるかによっ
て、又、地上接続を用いるか補助ユニットを用いるかに
よって異なる場合が考えられる。
本発明に係るパワーユニットＣＥが上記の各場合に思い
出される最小の母線を備えた例として、第４ａ図、第４
ｂ図、第５ａ図、第５ｂ図、第６ａ図及び第６ｂ図の各
図に概略的に示す。これらの単純化された線図は二重に
された右勝手又は左勝手の回路素子群に分解して示して
いない。
第４ａ図、第５ａ図、及び第６ａ図の各図は２台の直流
発電機１と地上接続16を備える実施例を示し、第４ｂ
図、第５ｂ図、及び第６ｂ図の各図は３台の変成−整流
器１（発動機で駆動される２台の交流発電機に直接接続
された主変成−整流器といずれか一方の交流発電機に接
続された第３の補助変成−整流器）と発動機の始動に用
いられる補助動力ユニットＡＰＵ５とを備える実施例を
示している。
第４ａ図及び第４ｂ図の実施例は、パワーユニットＣＥ
が１本の通常（又は主）給電１次母線23と１本の緊急給
電共用１次母線24とを備え、両１次母線23,24は互いに
１台の接触器25を介して接続される。１次母線23は２台
の発電機又は２台の主変成−整流器１によって、保護装
置２を介して給電され、パワーユニットＣＥ内に組込ま
れ、２次母線26に１次回路遮断器27を介して給電する。
１次母線24は、地上接続16又は補助変成−整流器１と蓄
電池３に、それぞれ保護装置17，２，４を介して接続さ
れ、パワーユニットＣＥ内に組込まれ、一方では発動機
のスタータ７又はＡＰＵユニット５に保護装置８，６を
介して給電し、他方では、１次回路遮断器29を介して２
次母線28に給電する。少なくとも１本の２次母線28は非
常用交流発電機（変成器）30を介して１次母線24から給
電される交流を入力する。更に、パワーユニットＣＥは
２次回路遮断器31を組込み、それを介して２次母線33,3
4は接触器32を介して常時接続システムや地上施設のた
めに蓄電池３から直接給電される。
ライン接触器35が、パワーユニットＣＥの１次母線の上
手で、各回路素子１，３，７，16の連結線に挿入され
る。
第４ａ図及び第４ｂ図の実施例は特に単純であるが、し
かしながら、唯一の通常給電１次母線23を備えるのでそ
の母線の故障のときに通常給電が全くできなくなるとい
う問題点があり、更には、２台の発電機の並列接続（第
４ａ図の場合）には問題点がある。
第５ａ図及び第５ｂ図の実施例は、回路網の全て又は小
部分に給電する２つの通常給電装置の間を分離させてい
る。この構成は回路をよりうまく分離でき、１本の通常
給電母線が欠損したときに、より不自由のない状態にで
きる。
実際には、第５ａ図及び第５ｂ図は各発電機又は変成−
整流器１が１本の通常給電１次母線231,232に接続され
る。１次母線231,232はそれぞれ２次母線261,262に１次
回路遮断器27を介して接続される。１次母線231,232は
接触器251,252を介してそれぞれ緊急給電１次母線24に
接続される。スタータ７が１次母線231,232に接続され
る一方、ＡＰＵユニット５は緊急給電１次母線24に接続
される。
第６ａ図及び第６ｂ図は本発明の好適な実施例を示して
おり、機内蓄電池３が２台の蓄電池３１，３２に分割さ
れ、当然のことながら１次母線24に接続され、それぞれ
２次回路遮断器31及び接触器32を介して２次母線33,34
に給電する。非常用蓄電池の根本的な役割を考慮して、
そのような分割によって付加的な安全係数が得られる。
更に、その分割は重量のある回路素子である蓄電池の取
扱いを都合よくする。
上述の実施例では同一の蓄電池が始動用と非常用とに使
われているので、蓄電池の使用を全体的に評価すれば有
利になることが書とめられるべきである。
発煙箇所の調査を行うには煙発生時の非常用構成からで
きるだけ簡単で迅速に種々のシステムに給電が再開され
るような手順が必要とされる。
現代の飛行機ではシステムが非常に多数になっているこ
とから、システム群の給電再開によってのみそのことが
実際に検討される。
実際上、給配電システムによる各システムへの給電再開
には、各消煙作動の後に煙が止んだことの確認を待たね
ばならないので随分長い時間を要する。
しかしながら、考慮しなければならない電気的原因によ
る煙発生の危険性は非常に低く（2.10-6のオーダ）、こ
のようなレアケースでは、安全余裕を減少させ、十分条
件を軽減することで役目が尽きることが認められる。
その結果、操縦者が最小限度の数の回路遮断器に到達で
きるようにするために、その役目を十分に尽くさせるよ
うに以下のことが考えられる。
1)通常の技術的又は商業的負担の場合、 2)二重にされた不可欠なシステム（発動機及び保守され
た発動機制御から分離された）の右勝手又は左勝手の組
立部品の片方、 3)排除されるべき欠陥のあるシステムを除く独自の通常
には不可欠な全システム。
このように、上述の条件の全てを満たせられるそれぞれ
の群の要点をつまんで繰返すならば、即ち、必要な１次
及び２次母線を数え上るとすれば、次のリストが得られ
る。
1)３本の１次母線、即ち、符号231に示すような通常給
電用の第１の１次母線と、符号232に示すような通常給
電用の第２の１次母線と、符号24に示すような非常用の
母線、 2)蓄電池３に常時接続された２次母線34（衝突の際の絶
縁を除く）、 3)地上給電用で蓄電池３に直結された符号33に示すよう
な２次母線、 4)通常給電１次母線231又は232が欠損しても操縦者が安
心してシステムを十分に維持できるように配電が選定さ
れる２次母線26のような４本の通常直流給電２次母線
と、 飛行機が４００Hzの交流電源を有しないときに変換器か
ら１１５Ｖ／４００Hzの給電を受ける１本の通常給電２
次母線、 5)符号28で示すような４本の緊急給電２次母線。
即ち、 全ての不可欠な煙調査システム給電を行ない、その中
で唯一つ存在する常時給電を受ける２次母線（この母線
の２次回路遮断器は操縦者の手の届く範囲内に置かれ
る）、 巡行飛行中の緊急事態に必要とされる上述の二重シス
テムの第１ユニットに給電する２次母線、 巡行飛行中の緊急事態に必要とされる上述の二重シス
テムの第２ユニットに給電する２次母線、 着陸態勢のときの緊急事態のために必要とされるシス
テムに給電する２次母線（２次回路遮断器は操縦者が到
達できる）。
これらに加えて、できる限り備えられる煙調査母線、但
し、煙調査の局面では強制通風（排煙）を行なうための
システム又は発動機（ポンプ）が高所において機能する
ように、この母線は一般に交流回路網（４００Hzに調節
された回路網）に接続される。
上記４本の２次母線は操縦席から制御される接触器を介
して絶縁されなければならない。
6)変換器30から給電される交流モードの緊急給電２次母
線28。
この２次母線28はやはり直流母線26と同様に分割され
る。
回路網を簡単にしてエネルギの歩留まりを改善するこ
と、交流モードの緊急給電母線をなくすことが望ましい
のは明らかである。このことは、それに相当する装置が
直流の給電を受けることができれば実現できることが分
かる。
第７図及び第８図は上述に係る構造の実施例を示す。
第６ａ図に相当する第７図のシステムは、通常では、発
動機Ｍのスタータとしても働く２台の直流発電機１から
給電される。第７図の場合、１本の直流地上接続16がそ
の安全システム（パワーユニットＣＥに組込まれる）と
ともに設けられる。
第６ｂ図に相当する第８図のシステムは、２台の交流発
電機と３台の変成−整流器１から受電し、そのうちの１
つが１次母線24に接続される。
更に、第８図のシステムは、発動機の始動にも役立つ補
助ユニットＡＰＵ５を備える。
第７図、第８図に示すように、これらの実施例は次のも
ので構成される。
−２本の通常１次母線231,232と１本の緊急１次母線2
4、 −蓄電池３１からパワーユニットＣＥの２次回路遮断器
31と２次接触器32とを介して給電され、操縦台ＰＰに配
置された２次母線34、 −蓄電池３２からパワーユニットＣＥの２次回路遮断器
31と２次接触器32とを介して給電される２次母線33、 −それぞれ１次母線231,232に接続された４本の通常給
電２次母線2611,2612,26212622、 −常時１次母線24から給電され、操縦台ＰＰに配置され
た２次母線281、 −巡行飛行中に緊急事態に備えて給電を受け、１次回路
遮断器29と１次接触器38とを介して１次母線24に接続さ
れた２本の２次母線282,283、 −操縦台ＰＰに配置され、着陸態勢での緊急事態に備え
て作動させられ、１次回路遮断器29と１次接触器38を介
して１次母線24に接続された２次母線284、 −常時給電され、操縦台ＰＰに配置された交流モードの
緊急２次母線361と、巡行飛行中の緊急事態に備えて設
けられた２本の２次母線362,363と、操縦台ＰＰに設け
られ、着陸態勢での緊急事態に備えて設けられた２次母
線364とに再分割された交流モードの緊急２次母線285。
上記２次母線361は、例えば、４００Hzで１１５Ｖの電
流を導通させ、操縦台ＰＰに設けられているが、それ自
体が例えば２６Ｖ、４００Hzを変成器37に向って伝送す
る２次母線365の役を演じてもよい。
第７図、第８図に示すように、１次母線24と２次母線28
2,283,284,285との連結は、１次回路遮断器29の影響を
受け、負荷を減衰させて行く１次接触器38に接続される
（１次母線24と２次母線281のリンクは直結であり、即
ち、接触器38を除外してだた１本の回路遮断器29が設け
られる）。
同様に、２次母線285と２次母線362,363,364は２次回路
遮断器39を介して負荷放散２次接触器40に接続される
（２次母線285と２次母線361,365の接続のみが直接であ
り、即ち、接触器40を除いてただ１台の回路遮断器39が
設けられる）。
負荷放散接触器38,40の存在は回路遮断器29,39に従来の
手動リセットタイプのものを用いるためである。
しかしながら、そのような手動制御式の回路遮断器は次
のようなことを余儀なくさせる。
−乗組員が到達し得る範囲にそれらを配置しなければな
らない、 −回路遮断器が不意に切換えられてしまう危険を認める
ことにより、それが給電するシステムに関連した安全目
標に適合させられる。
第１の選択は、１次回路遮断器29を備えるパワーユニッ
トＣＥにとって一般には、操縦台にではなく発動機と負
荷との間の中央に見出される最良の位置でパネル化する
ことである。
第２の選択は、現在の技術で守れるが、それにもかかわ
らず乗組員の恐怖感が起る。
遠隔操作の接触−回路遮断器をそれぞれ回路遮断器29,3
9の所に用いることは、接触器38,40とを省略し、パワー
ユニットＣＥの配置による圧迫感から逃れられる。加え
てこれにより煙調査及び緊急の場合に相当する負荷放散
の可能性がより大きな自由度を得られる。
第９図は遠隔操作接触−回路遮断機41,42を用いた本発
明に係る構成を示す。
ここで用いられている回路遮断−接触器41,42は手動リ
セット式回路遮断器27,29,39に比べると高価である。だ
からこのような回路遮断−接触器の利用は緊急母線281
〜285，361〜365に限られる。コストを考慮すれば、最
も重要なことではないので、遠隔操作式回路遮断−接触
器は１次及び２次回路遮断器27,31の機能を果たさせる
ために用いられるのが有利である。
もちろん、本発明に係る発電及び給電システムの回路素
子の寸法は当該飛行機のタイプ、用途、乗客定員などに
よる。しかし、ある種の回路素子は想定された電力の違
いによって制限を受ける性質がある。
実際上、ユーザー会社は重くてメンテナンスの問題が起
こる蓄電池を飛行機にあまりにも多く搭載することを望
まない。加えて、比較的低電圧の電気を用いると（現在
では２８Ｖに標準化されている）配線が重くなって配線
作業が困難になる。蓄電池とパワーユニットＣＥの回路
素子の寸法は、実際には、一方では発動機を始動するた
めに必要とされる瞬間的な電力で、他方では、緊急時に
操作中の装置の活力を十分に長い期間にわたり維持する
ために必要な電力によって、決定される。始動動力に関
しては、商業用ツインエンジン飛行機では、２つの重要
なカテゴリが認識されねばならない。
１．電動スタータ又はジェネーレータスタータによって
直接始動される発動機を備え、各発動機の出力が比較的
平均している（例えば約８００〜１０００ＨＰ）飛行機 ２．圧縮空気で発動機を始動できるように、補助動力ユ
ニット（ＡＰＵ）を有し、これら補助動力ユニットの出
力は６００〜８００ＨＰとされる強力な飛行機。
緊急時に対するエネルギの蓄積に関しては、第２のカテ
ゴリの飛行機は第１のカテゴリのものに対して（より複
雑であるから）若干多く必要になる。
第１０図、第１１図、第１２図は本発明に係るパワーユ
ニットＣＥの有利な実施例を示し、変成−整流器１を設
けた２台の交流発電機と、１台のＡＰＵタイプの補助動
力ユニット５と、３台の蓄電池３１，３２，３３とを備
えた、第９図のタイプのツインエンジンの配電方法に用
いられる。
この実施例は底を垂直の壁46に取付けたボックス45を備
える。
このボックスの前面は開放され（必要に応じて扉又は蓋
で閉じる）、その中に収納した異なる回路素子に近付け
るようにする。
そのボックス45の下部にはパワーユニットＣＥの全ての
電子部品の保護装置、即ち、変成−整流回路１の保護装
置２、蓄電池３１，３２，３３の保護装置４１，４２，
４３、ユニット５の保護装置６と、テストモジュール47
と、このボックス45の下部を貫通し、変成−整流器１、
蓄電池３１，３２，３３、及び補助動力ユニット５にそ
れぞれ連結する各リンク15とが収納される。該ボックス
45の下壁は格子48で形成されている。
該ボックスの中間部（高さ方向に関する）には１次回路
接触器251,252,35とともに２次回路遮断器31とそれに接
続された接触器32、通常１次母線231,232と緊急及び必
需１次母線24とが入れられている。
そのボックスの上部には、回路遮断器27,41と、通常給
電２次母線2611,2612,2621,2622及び緊急給電２次母線2
81〜285へのリンクとが収納され、これらのリンクの上
部は格子49に形成されたボックスから突出させてある。
ボックス45の内部は幅方向に２枚の防火壁50,51で区画
され、中央のスペースには保護装置４１，４２，４３，
６、テストモジュール47、２次回路遮断器31、各接触器
32、各接触器35、緊急１次母線24及び回路遮断器41が設
けられ、両側のスペースにはそれぞれ発電機１からの通
常給電線が接続される。
第10図、第11図、第12図に示すような完全な形の実施例
の主な利点は、本発明に係るパワーユニットＣＥよりな
る組立部品では次のような点で節約が得られることに帰
する。
１．種々の構成要素間のリンクを減らし、回路素子を分
離した場合に必要とされる全ての接続素子（コネクタ端
子ボックス等）を全部なくすことによって重量を節約で
きる。
２．組立てられる前に検査して全体を組立てられ、簡単
な連結によって飛行機に取付けられるので、製造サイク
ルを短くできる。
３．メンテナンス助成システムによって識別された交換
可能な部品の合理的な考慮によってメンテナンスを容易
にできる。
４．重量の軽減、組立時間の短縮及び数種の飛行機にわ
たってシリーズ化された回路素子を増加させることによ
ってコストを安くできる。
第10図、第11図、第12図の実用的な実施例ではいくつか
の限定を考慮に入れてある。
−最善の安全水準を得るために、構成要素を高密度に集
中させているにもかかわらず、１つの回路素子の故障
（火災や破裂）に対して回路を十分に分離して他の構成
要素に損害を与えないようにしてある。このことは回路
部品の配置と隔壁50,51によって得られる。
−本発明に係るパワーユニットＣＥは、分解可能な組立
部品で構成してあるので、一方では飛行機を造るとき
に、他方ではメンテナンスや主要な点検の間の交換のと
きに取付を容易に行える。
更に、構成要素は外部から容易に近付けるようにしてあ
るので、その場で交換できる。なお、電子部品２，６，
４１，４２，４３，47はカード又は差込式に形成しても
よい。
−全ての通常の形状構造や放電破壊に影響する熱の放散
は、安価に実施するため、格子48,49を通しての自然換
気により確実に行われるように、回路素子とその配置に
考慮が払われている。但し、この熱の放散は必要に応じ
て強制換気により行えるように構成される。
ある場合には、パワーユニットＣＥを物理的に２つの別
々の部分ＣＥ１とＣＥ２に分割することが有利になる。
第13図は第９図のシステムに適用されたこのタイプの実
施例を示す。１次母線24自体が２つの部分241と242とに
分割され、それぞれパワーユニットの部分ＣＥ１とＣＥ
２とに配設され、互いに接触器253で接続される。１つ
の蓄電池３１は母線241に給電し、他の蓄電池３２は母
線242に給電する。この構成によれば、１つではなく、
２つの１次母線241,242があり、その一方が故障したと
きに接触器253の制御によって互いに分離された直列に
（母線24を形成すべく）接続されたりするので、第９図
のシステムに比べて安全性を高められる。
この実施例では、パワーユニットＣＥ１，ＣＥ２のリン
クは各パワーユニット内に配置した保護装置で図示しな
い常用の手段により保護することができる。また、接触
器253をそれぞれパワーユニットＣＥ１，ＣＥ２内に組
込む場合や、接触器251,252、母線241,242,232をなくし
て１つしかないようにする場合、それらの組合せがどう
であれ、上記保護手段は、常用の手段により効果を発揮
できるように構成してもよい。
《発明の効果》 本発明の乗物用配電方法とそれに用いるパワーユニット
は、上記のように構成されることから、次の効果を奏す
ることができる。
イ．いくつかの回路素子が１個のパワーユニットに組込
まれ集中することから、別々の回路素子によって実現さ
れる種々の機能が集中され、統合され、各回路素子間の
リンクは数と長さを減少させることができる。
これらの結果、飛行機の寸法がどうであれ、種々の要素
の寸法や数量が小さくなり、給配電システム全体の寸法
及び重量を減少させることができる。
ロ．しかも、本発明の配電方法では、２次回路遮断器
を、パワーユニットと、各制御盤と、リレーボックスと
電気装置収容部とよりなる組立部品と、電子装置収容部
よりなる組立部品とに分配して配設したので、飛行機の
構造に適合した配設が可能となるうえ、各組立部品の寸
法や重量を制限以下にすることができ、組立やメンテナ
ンスを容易に行うことができる。
ハ．また、一般に各回路素子の配置は 1)安全 2)重量軽減 3)操作用具 という基準に従ってなされる必要があるが、本発明で
は、リレーボックスと電気装置収容部、及び電子装置収
容部をそれぞれパワーユニットから独立して構成し、２
次回路遮断器はその一部のみをパワーユニット内に配設
して残りを他の回路部品に分配して配設したので、上記
基準に基づいて各回路素子を容易に配設することができ
る。
この結果、全ての回路素子を１個の中央回路素子の中に
配設する場合に生じるような問題を生じることなく、種
々の乗物用配電方法に容易に適用することができる。
ニ．更に、本発明のパワーユニットは、いくつかの回路
素子が１個の箱に組込まれる。実際上、同一の箱の中で
のリンクは外部リンクよりも一般的に短く、簡単に製造
でき、より経済的に実施され、回路の保護も容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
第１図は従来の乗物用配電方法の概略図、第２図は理論
的に可能なツインエンジン航空機の配電方法の概略構成
図、第３図は本発明に係る配電方法の概略構成図、第４
ａ図、第５ａ図及び第６ａ図はそれぞれ主発電機が直流
発電機の場合で、直流タイプの本発明の実施例の単純化
されたブロック線図、第４ｂ図、第５ｂ図及び第６ｂ図
はそれぞれ主発電機が変成−整流器を接続された交流発
電機の場合の第４ａ図、第５ａ図及び第６ａ図に相当す
る単純化されたブロック線図、第７図は第６ａ図の実施
例の詳細なブロック線図、第８図は第６ｂ図の詳細なブ
ロック線図、第９図は第８図の実施例の変形例のブロッ
ク線図、第10図は本発明に係る配電方法に用いるパワー
ユニットの具体的な実施例の正面図、第11図は第10図の
XI-XI線に沿う断面図、第12図は第10図のXII-XII線に沿
う断面図、第13図は第９図の実施例の変形例を示すブロ
ック線図である。 １…主発電機、２…保護手段、３，３１，３２，３３…
蓄電池、４，４１，４２，４３…充電及び保護手段、５
…補助動力ユニット、６…保護手段、７…スタータ、８
…調節及び保護手段、９…電源装置、10…２次回路遮断
器、11…電気装置収容部、12…電子装置収容部、13…制
御盤、14…負荷、15…リンク、16…接地接続（地上接
続）、17…保護手段、20…電気回路素子、23、231,232…
１次母線、24,241,242…１次母線、25,251,252,253…接
触器、26,261,262,2611,2612,2621,2622…２次母線、27
…１次回路遮断器、28,281〜285…２次母線、29…１次
回路遮断機、30…緊急交流発電機（コンバータ）、31…
２次回路遮断器、32…接触器、33…地上設備用の２次母
線、34…常時接続システム用の２次母線、35…ライン接
触器、36,361〜365…２次母線、37…変成器、38…１次
接触器、39…２次回路遮断器、40…接触器、41,42…接
触−回路遮断器、45…ボックス、47…テストモジュー
ル、48,49…格子、50,51…防火壁、ＣＥ…パワーユニッ
ト、Ｍ…発動機。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】乗物の発動機で駆動される少なくとも２台
    の主電動機と、少なくとも１台の蓄電池と、 上記各発電機用の各スタータと、主発電機から給電され
    る各１次母線と１次接触器及び１次回路遮断器とで形成
    された電源装置と、この各１次母線から給電される各２
    次母線と２次接触器及び２次回路遮断器とよりなる組立
    部品と、リレーボックスと各電気装置収容部とよりなる
    組立部品と、各電子装置収容部よりなる組立部品と、制
    御盤と、負荷とともに、発電機、蓄電池、及びスタータ
    のための複数の保護手段とを備える、航空機等の乗物用
    配電方法において、 上記電源装置、回路遮断器と２次接触器との組立部品の
    一部、及び、上記保護手段を組込んで１個のパワーユニ
    ットを構成し、 上記回路遮断器と２次接触器との組立部品の残りを、リ
    レーボックスと電気装置収容部とよりなる組立部品と、
    電子装置収容部よりなる組立部品と、各制御盤とに、分
    配して配設し、 上記パワーユニットに、通常給電用の１次母線を発電機
    と同数設け、この各通常給電１次母線はそれぞれ１台の
    発電機から該発電機の保護手段を介して給電され、第１
    の１次回路遮断器を介して少なくとも１台の通常給電用
    の２次母線に給電するように構成し、 上記パワーユニットに緊急給電用の１次母線を設け、こ
    の緊急給電１次母線は、上記蓄電池に該蓄電池の保護及
    び調節手段を介して接続され、上記複数の１次接触器を
    介して各通常給電１次母線に接続され、第２の１次回路
    遮断器を介して複数の緊急給電用の２次母線に給電する
    ように構成し、 上記パワーユニットに少なくとも１台の２次回路遮断器
    と１台の２次接触器を設け、この２次回路遮断器と２次
    接触器は、２次母線を蓄電池に直接に接続するように構
    成した、航空機等の乗物用配電方法。
  2. 【請求項２】パワーユニットに２台の２次回路遮断器と
    ２台の２次接触器を設けて２本の２次母線を蓄電池に接
    続するように構成してあり、 この２本の２次母線の一方は常時連結状態にされている
    装置に給電を行ない、他方は航空機が地上にあるときの
    みに特別の装置に給電を行なうものである、特許請求の
    範囲第１項に記載の航空機等の乗物用配電方法。
  3. 【請求項３】緊急給電第１次母線に接続された蓄電池が
    複数台であり、この接続方法が並列接続である、特許請
    求の範囲第１項に記載の航空機等の乗物用配電方法。
  4. 【請求項４】緊急給電１次母線から第２の１次回路遮断
    器を介して給電される複数の緊急給電２次母線が、操縦
    席に配置され、着陸接近装置に給電するように構成され
    た少なくとも１本の２次母線と、操縦席の近傍部に配設
    された緊急給電と兼用の回路遮断器に給電する少なくと
    も１本の２次母線と、少なくとも１本、好ましくは２本
    の緊急給電用の２次母線とからなる、特許請求の範囲第
    １項に記載の航空機等の乗物用配電方法。
  5. 【請求項５】配電方法が直流給電タイプであって、 少なくとも１本の緊急給電２次母線が、緊急給電１次母
    線から第２の１次回路遮断器と１台の直流−交流変換器
    とを介して給電され、複数の交流２次副母線に交流を給
    電するように構成してあり、 上記複数の交流２次副母線のうち、少なくとも１本の副
    母線が、操縦席の近傍部に配設された１台の回路遮断器
    と着陸接近装置に給電するように構成してあり、 他の少なくとも１本の副母線が、操縦席の近傍部に配設
    された緊急用を兼ねる回路遮断器に給電するように構成
    してあり、 少なくとも第３の副母線が、緊急給電用の装置の操作用
    具として設けてある、特許請求の範囲第１項に記載の航
    空機等の乗物用配電方法。
  6. 【請求項６】第２の１次回路遮断器が回路遮断−接触器
    型である、特許請求の範囲第１項に記載の航空機等の乗
    物用配電方法。
  7. 【請求項７】乗物の発電機で駆動される少なくとも２台
    の主発電機と、少なくとも１台の蓄電池と、上記各発電
    機用の各スタータと、主発電機から給電される各１次母
    線と１次接触器及び１次回路遮断器とで形成された電源
    装置と、この各１次母線から給電される各２次母線と２
    次接触器及び２次回路遮断器とよりなる組立部品と、リ
    レーボックスと各電気装置収容部とよりなる組立部品
    と、各電子装置収容部よりなる組立部品と、制御盤と、
    負荷とともに、発電機、蓄電池、及びスタータのための
    複数の保護手段とを備えた航空機等の乗物用配電方法に
    用いるパワーユニットであって、 該パワーユニットを、当該乗物に搭載された１個の箱
    に、上記電源装置と、回路遮断器と２次接触器との組立
    部品の一部と、上記保護手段とを組込んで構成し、 上記パワーユニットに、通常給電用の１次母線を発電機
    と同数設け、この各通常給電１次母線はそれぞれ１台の
    発電機から該発電機の保護手段を介して給電され、第１
    の１次回路遮断器を介して少なくとも１台の通常給電用
    の２次母線に給電するように構成し、 上記パワーユニットに緊急給電用の１次母線を設け、こ
    の緊急給電１次母線は、上記蓄電池に該蓄電池の保護及
    び調節手段を介して接続され、上記複数の１次接触器を
    介して各通常給電１次母線に接続され、第２の１次回路
    遮断器を介して複数の緊急給電用の２次母線に給電する
    ように構成し、 上記パワーユニットに少なくとも１台の２次回路遮断器
    と１台の２次接触器を設け、この２次回路遮断器と２次
    接触器は、２次母線を蓄電池に直接に接続するように構
    成した、航空機等の乗物用配電方法に用いるパワーユニ
    ット。
  8. 【請求項８】パワーユニットを構成する箱が壁掛形ボッ
    クスで構成され、 この壁掛形ボックスは、下部に互いに異なる保護手段を
    収納してあり、中間高さ部に１次接触器、２次回路遮断
    器、これと接続された２次接触器及び１次母線を設けて
    あり、上部に１次回路遮断器を設けてある、特許請求の
    範囲第７項に記載の航空機等の乗物用配電方法に用いる
    パワーユニット。
  9. 【請求項９】ツインエンジンの航空機用配電方法に用い
    るパワーユニットであって、２本の通常給電１次母線と
    １本の緊急給電１次母線とを備え、 壁掛形ボックス内の下部と中間高さ部と上部とがそれぞ
    れ防火壁で区画してあり、 緊急給電１次母線に関連する回路素子を中間高さ室に収
    納し、上下の各室に通常給電１次母線に関連する回路素
    子を収納してある、特許請求の範囲第８項に記載の航空
    機等の乗物用配電方法に用いるパワーユニット。
  10. 【請求項１０】壁掛形ボックスが自然通風又は強制通風
    を行えるような有孔壁を備える、特許請求の範囲第７項
    に記載の航空機等の乗物用配電方法に用いるパワーユニ
    ット。
  11. 【請求項１１】緊急給電用の１次母線が接触器で接続さ
    れた２つの部分に分割してあり、壁掛形ボックスが物理
    的に分離された２つの部分に分割してある、特許請求の
    範囲第８項に記載の航空機等の乗物用配電方法に用いる
    パワーユニット。
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