JPH0639459B2 - 低級ジアルキルジスルフィドの製造方法 - Google Patents

低級ジアルキルジスルフィドの製造方法

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JPH0639459B2
JPH0639459B2 JP1094291A JP9429189A JPH0639459B2 JP H0639459 B2 JPH0639459 B2 JP H0639459B2 JP 1094291 A JP1094291 A JP 1094291A JP 9429189 A JP9429189 A JP 9429189A JP H0639459 B2 JPH0639459 B2 JP H0639459B2
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    • C07C319/22Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides of hydropolysulfides or polysulfides
    • C07C319/24Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides of hydropolysulfides or polysulfides by reactions involving the formation of sulfur-to-sulfur bonds
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は有機ジスルフィドの分野に関し、より特定的に
は、本発明の主題は低級ジアルキルジスルフィドR−S
S−R[式中、Rは炭素原子数1〜3個のアルキル基を
表す]の製造である。
これらのジスルフィドを得る重要な経路は、反応式: に従う触媒の存在下での硫黄によるアルキルメルカプタ
ンの酸化からなる。
他の副次的反応、特に: R-SS-R+SR-SSS-R 2R-SS-R+H2SR-SSS-R+2R-SH が起り得るこの方法では、アルキルメルカプタンを過剰
にし、硫化水素を除去することによりジアルキルジスル
フィドの形成が促進される。
触媒としては脂肪族アミン、特にトリエチルアミンがも
っともよく使用されている(米国特許第2,237,625号、
仏国特許第1,358,398号、米国特許第3,299,146号及び仏
国特許第2,130,985号明細書)。トリエチルアミンは最
終のジスルフィド中に不純物として部分的に保持され、
望ましくない着色を生じるという欠点を有している。更
に、水蒸気分解触媒の前処理のために、窒素を含まない
製品を使用が好ましいジスルフィドの利用者もいる。
触媒として高級メルカプタンR′−SHと酸化アルキレ
ンとアルカリ金属塩基との組合せを使用することによ
り、製造プラントの生産量に影響することなく、アミン
不純物を有さず、極くわずかに着色されるだけの優れた
品質のジアルキルジスルフィドが得られることが判明し
た。更に本発明の触媒の組合せは、ジアルキルジスルフ
ィドの連続製造プラントにおいて、従来技術のトリアル
キルアミンと比べて、回収が可能であり、そして合成用
反応器に再循環させ得るという別の利点も有している。
従って、本発明の主題は、触媒の存在下で対応するアル
キルメルカプタンR−SH[式中、Rは炭素原子数1〜
3個のアルキル基を表す]を硫黄で酸化することによる
R−SS−Rの型の低級ジアルキルジスルフィドの製造
方法であって、使用する触媒が酸化アルキレンCnH2nO及
びアルカリ金属塩基(alkaline base)と高級アルキルメ
ルカプタンR′−SHとの組合せであり、式: R′−SH・x(CnH2nO)・yMOH [式中、R′は炭素原子数6〜18個の直鎖又は分枝のア
ルキル基であり、nは2〜4の数であり、xは1〜20の
数であり、yは0.01〜1の数であり、Mはアルカリ金属
原子、好ましくはNa又はKを表す]で表すことができ
ることを特徴とする方法である。
好適な組合せは、R′がC〜C16の第3アルキル基
(例えば第3ノニル又は第3ドデシル)であり、メルカ
プタンR′−SH1モル当りの酸化アルキレンのモル数
xが4〜12であり、アルカリ性塩基のモル数yが0.1〜
0.5であるものである。酸化アルキレンとしては、より
経済的な酸化エチレンを使用するのが好ましいが、所望
に応じ、酸化プロピレン又は酸化ブチレンに代えても又
は混合してもよい。
本発明の触媒の組合せを製造する1つの方法は、以下の
ようなものである。先ず、1モルのメルカプタンR′S
Hをαyモル(α=1〜1.5)のアルカリ金属塩基MO
Hと混合し、好ましくは熱いうちにこの混合物を均一に
する。この操作は、特に50〜100℃で数時間、特に75〜8
5℃で4〜6時間で実施することができる。次に、この
方法で得た液体に酸化アルキレンCnH2nOを注入して所望
の割合xだけ取込ませる。この注入は使用するメルカプ
タンR′SHの性質に応じて80〜120℃の温度、0.2〜4
バールで実施するのが好ましく、酸化アルキレンの取込
みには通常1〜10時間を要する。これらの操作の後、窒
素のような不活性ガスを使って反応混合物を脱気して過
剰の酸化アルキレンを除去し、得られた液体を過して
から本発明方法で触媒として使用することが推奨され
る。
ジスルフィドRSSRを製造する酸化反応に使用すべき
触媒の量は使用する硫黄重量の0.2〜5%、好ましくは
1.5〜4%とすることができる。
メルカプタンRSH/硫黄のモル比は、公知方法のよう
に少なくとも2でなければならず、好ましくは3〜5の
間である。
温度25〜125℃、1〜5バール、好ましくは3〜4バー
ルの有効圧力下で酸化反応を実施することができる。最
適温度は使用するメルカプタンRSHに依存し、メチル
メルカプタンでは50〜60℃、エチルメルカプタンでは60
〜70℃、プロピルメルカプタンでは70〜80℃である。
本発明の触媒の組合せはジアルキルジスルフィドR−S
S−R製造用の不連続工程に使用できるが、より特定的
には連続的工程で操作するプラントでのこれらのジアル
キルジスルフィドの製造に使用することを意図したもの
である。
添付の図面は、特に反応器1、脱気カラム2及び蒸留カ
ラム3からなるこの型のプラントの概略図である。
反応物質:液体硫黄、メルカプタンRSH(液体又は気
体)及び触媒(又はカラム3の底からの再循環した堆積
物)を各々管4,5及び6を介して連続的に反応器1に加
える。反応器1は通常の温度、圧力及び量の調整のため
の通常の装置並びに質量及び熱の移行を確実にしうる外
部の再循環ループ7を具備している。反応物質のこの反
応器中の滞留時間は20〜180分間とすることができる。3
0〜90分が好ましく、約1時間であれば有利である。気
体流出物をパイプ8により反応器頂部からフレアライン
に排出し、反応器の底から取り出した粗製反応液をライ
ン9を介して脱気カラム2に供給する。
熱湯の循環及びメタン又は窒素のような不活性ガスの入
口を具備するこの密閉カラムにより、同時に製造された
硫化水素の大部分と過剰のアルキルメルカプタンRSH
が分離される。続いて、後者はパイプ10を介して熱交換
−凝縮器に供給され、そこで凝縮されてから直接或いは
貯蔵タンクを通って反応器1に再循環される。カラム2
の底部で、所望のジアルキルジスルフィドRSSR、対
応のポリスルフィド(主としてジアルキルトリスルフィ
ド)、触媒及び少量のアルキルメルカプタンからなる粗
製生成物を回収する。
この粗製生成物をライン11に介してカラム3に供給し、
そこで減圧下に蒸留する。頂部からライン12を介して所
望のジアルキルジスルフィドを回収し、一方、主として
ジアルキルジスルフィド、ジアルキルトリスルフィド及
び触媒の混合物からなる堆積物はライン13及び6を介し
て反応器1に再循環させる。
次の実施例により、本発明を限定することなく説明す
る。
実施例 a)触媒の製造 150のステンレス鋼の反応器に、68kg(336.6モル)の
第三ドデシルメルカプタンC12H25SHを6.3kg(157.5モ
ル)の無水NaOHと共に加え、80℃で5時間加熱して
混合物を充分に分散させ、均一にする。次に、連続排出
速度7kg/hで8時間、酸化エチレンを反応器に注入す
る。反応器内の相対圧力は最初の0.2バールから添加終
了時には4バールに変化する。次に、反応混合物を100
〜110℃で2時間加熱した後、減圧し、窒素流により脱
気して、溶解している過剰の酸化エチレンを全て除去す
る。次いで得られた液体を過して5μmより大きい固
体粒子を除去する。
この方法で得た触媒の組合せは次のモル組成;C12H25S
H,6(CH2CH2O),0.35NaOHを有しており、重量では C12H25SH 42% CH2CH2O 55% NaOH 3% である。
この触媒の曇点は約62℃である。
b)ジメチルジスルフィド(DMDS)の連続合成 前記のような型のプラントで操作を実施する。反応器1
に、液体硫黄を10kg/h、液体メチルメルカプタンを55kg
/h及び(a)に記載のようにして得た触媒を0.35kg/hで連
続的に供給する。反応が平衡に達したとき(約12時間
後)に、触媒0.35kg、DMDS3.64kg及びポリスルフィ
ド、主としてジメチルトリスルフィド(DMTS)3.01
kgを含む蒸留カラム3の底部からの生成物を7kg/hで再
循環させて、触媒0.35kg/hの供給に代える。
55〜58℃、有効圧力3.5バールで反応を実施し、反応物
質が反応器に存在する平均の時間は約1時間である。反
応器からの粗製反応液をカラム2に入れ、そこで6Nm3/h
の市販ガス(メタン)流を使い、65〜70℃で脱気する。
カラム2の底から、DMDS85.70重量%、DMTS12.
23重量%、メチルメルカプタン1.13重量%及び触媒0.94
重量%を含有する液体37.26kg/hを回収する。この液体
を蒸留カラム3に供給し、そこで次の条件下で分画化す
る。
供 給 量:約37kg/h 蒸 留 量:約28.1kg/h 底部排出量:約8.5kg/h 頂部の分圧:13.33kPa 頂部の温度:56℃ 底部の温度:90〜100℃ カラムの頂部から純度99%のDMDSが28.1kg/h得ら
れ、これは使用した硫黄に対して95%の収率である。こ
の方法で製造したDNDSはごくわずかに着色されてい
るだけで、アミン不純物、水酸化ナトリウム及び酸素を
含まず、残留CS含量は500ppm未満である。
カラムの底部からは、重量で約43.85%のDMDS、29.
05%のDMTS、4.2%の触媒及び22.9%の高級ポリス
ルフィドを含有する混合物8.3kg/hが回収される。過
した後、触媒約5%、DMDS52%及びDMTS34.4%
を含む生成物が7kg/hで得られる。反応が平衡に達した
ら、この生成物を新しい触媒の代りに導入する。
【図面の簡単な説明】
添付の図面は本発明方法で連続的にジアルキルジスルフ
ィドを製造するプラントの概略図である。 1……反応器、2……脱気カラム、 3……蒸留カラム。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】R−SS−R型(式中、Rは炭素原子数1
    〜3個のアルキル基を表す)の低級ジアルキルジスルフ
    ィドの製造方法であって、該方法が、触媒の存在下で対
    応するアルキルメルカプタンRSH(式中、Rは上記と
    同義である)を硫黄で酸化反応することからなり、その
    反応条件として、添加する硫黄に対して0.2〜5重量%
    の量の触媒を使用し、メルカプタンRSH/硫黄のモル
    比が3〜5であり、温度が50〜80℃であり、及び有効圧
    力が3〜4バールであり、さらに、前記触媒が、酸化ア
    ルキレンC2nO及びアルカリ金属塩基MOHと高
    級アルキルメルカプタンR′−SHとの組合わせであ
    り、 式: R′−SH・x(C2nO)・yMOH [式中、R′は炭素原子数6〜18個の直鎖又は分枝鎖の
    アルキル基であり、nは2〜4の数であり、xは1〜20
    の数であり、yは0.01〜1の数であり、Mはアルカリ金
    属原子を表す]で表すことができる、ことを特徴とする
    前記方法。
  2. 【請求項2】R′がC〜C16の第3アルキル基であ
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】R′が第3ノニル又は第3ドデシルである
    請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】nが2であり、xが4〜12であり、yが0.
    1〜0.5である請求項1〜3のいずれか一項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】操作が連続的であり、反応器内での滞留時
    間20〜180分である請求項1〜4のいずれか一項に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】滞留時間が30〜90分である請求項5記載の
    方法。
  7. 【請求項7】アルキルメルカプタンRSHがメチルメル
    カプタンである請求項1〜6のいずれか一項に記載の方
    法。
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