JPH0639389U - フィルム切断用カッターホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 巻き取り中のフィルムを切断する長寿命のホ
ルダーを提供する。 【構成】 コアに巻き取り中のフィルム６を切断するホ
ルダー２が軽金属よりなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フィルム切断用カッターホルダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般にプラスチック、特に軟質プラスチックのフィルムは、巻取機によってコ アに巻き取られ、一定長巻き取るとフィルムを切断してつぎのコアに巻き取られ 始める。 この場合のフィルムの切断は、高速度で連続的に行われるのでカッターホルダ ーには高い強度が要求される。そのため従来は鋼鉄製のカッターホルダーが用い られたが、このため切断装置自体が重くなって、高速切断に際し種々の支障をき たし、その改善が問題となっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこれに鑑み、高速度、連続無故障で作業できるカッターホルダーを提 供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記不利を解決するもので、これはコアに巻き取り中のフィルムを切 断するカッターホルダーが軽金属よりなることを特徴とするフィルム切断用カッ ターホルダーを要旨とする。 このフィルムの切断は、図１（ａ），（ｂ）に示すように、カッター１を保持 したカッターホルダー（以下ホルダーと称す）２にピストン３を固定し、ピスト ン３に圧力装置例えばエアガン（図示せず）から動力を与えて、カッター１をガ イドレール４に沿って摺動ローラー５を摺動させることにより、フィルム６の巻 き取り方向に対し直角に高速走行させて行う。７はショックアブソーバーで、高 速走行してきたホルダー２の運動エネルギーを吸収してショックを緩和するもの である。このようにホルダー２には、高い頻度で衝突を繰り返すため機械的強度 の大きい材料が必要とされる。

【０００５】 本考案のホルダーに用いられる軽金属としては、アルミニウム、マグネシウム 、チタン等種々の非鉄金属およびこれらの合金が挙げられるが、ホルダーはショ ックアブソーバーに繰り返し激しく衝突するため、軽金属の中でも機械的強度の 優れたものでなければならない。この条件を満たすものであれば強化プラスチッ ク等でもよい。

【０００６】

【実施例】

ポリ塩化ビニル１００重量部に対し、エポキシ化大豆油１０重量部、炭素数６ 〜１０個の直鎖アルキル基を有するアジピン酸エステルまたはアジピン酸ジイソ ノニル系可塑剤３０重量部、カルシウム−亜鉛系熱安定剤１重量部、グリセリン モノオレート、ジグリセリンモノオレート、ソルビタンモノラウレート、ポリオ キシエチレンラウリルエーテルをそれぞれ０．８重量部加えて混練した後、Ｔダ イ法により１５０ｍ／ｍｉｎの速度で製膜し、厚さ１５μｍ、幅１５００ｍｍの ポリ塩化ビニルフィルムをコアに巻き取った。 このフィルムを、本考案の軽合金および鋼鉄で作ったホルダーにより切断した 試験結果を表１に示す。

【０００７】

【表１】

【０００８】 上記実施例より明らかなように、アルミニウムは一般的特徴として密度が２． ７０×１０³ ｋｇ／ｃｍ³ であってマグネシウムについで軽いので、鋼鉄材料Ｓ ４５ｃで形成していたものに比べ重量が１／３に軽量化することができる。この 結果ホルダー発射に要していた圧力を低下し、ホルダーおよびショックアブソー バーの破損も発生しない。

【０００９】

【考案の効果】

本考案のホルダーを使用することにより、プラスチック等のフィルムの巻き取 り工程において、走行ユニット、ショックアブソーバー等の損傷、破損がなくな り、長時間安定に操業でき、故障、メンテナンス時間の減少および製品率の向上 という優れた効果を挙げることができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の（ａ）は平面図、（ｂ）は側面図であ
る。

【符号の説明】 １…カッター ２…カッターホルダー ３…ピストン ４…ガイドレール ５…摺動ローラー ６…フィルム ７…ショックアブソーバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コアに巻き取り中のフィルムを切断する
   カッターホルダーが軽金属よりなることを特徴とするフ
   ィルム切断用カッターホルダー。