JPH0639366B2 - 埴物成長促進剤 - Google Patents
埴物成長促進剤Info
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- JPH0639366B2 JPH0639366B2 JP1129351A JP12935189A JPH0639366B2 JP H0639366 B2 JPH0639366 B2 JP H0639366B2 JP 1129351 A JP1129351 A JP 1129351A JP 12935189 A JP12935189 A JP 12935189A JP H0639366 B2 JPH0639366 B2 JP H0639366B2
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- iron
- growth
- porphyrin
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- plants
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Description
[産業上の利用分野] 本発明は、植物の成長を促進させるための剤に関する。 [従来の技術] (1) 背景 植物の成長に必要な成分としては、窒素、リン酸及びカ
リの三主要要素の外に、少量又は微量のS、Ca、Mg、F
e、B、Mn、Zn、Cu、Cl及びMoの各元素が必要である。 これらの諸要素のうち、鉄は光合成の過程に重要な関係
を持つ含鉄硫黄蛋白質フェレドキシンの成分であると共
に、呼吸、過酸化物の分解又は生成等に関与するシトク
ロムオキシダーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ等の
構成成分として、植物の生存と深く係わっている。この
ため、各種の鉄材が、植物の成長促進剤として既に広く
使用され、かつその使用効果もよく知られていることで
ある。 (2) 従来技術の問題点 しかしながら、従来のこの種鉄剤には一長一短があり、
必ずしも良好な作用効果を発揮するとは言えない。例え
ば、鉄塩の一つである硫酸第一鉄剤は、安価で使いやす
く、植物への吸収も比較的に速いが、他剤と反応し易い
ため単剤で散布する煩わしさがあること及び土壌中諸成
分と結合して不溶化し易いという欠点がある。また、リ
ン酸分を含む肥料と接触すると、水に不溶のリン酸鉄と
なってしまうため、両者を配合することできない。 そこでこれらの欠点を無くすため、成分をキレート化し
て反応し難くしたキレート鉄剤、リグニン鉄剤などの有
機鉄化合物が開発され、これらと他の植物栄養剤とを配
合した同時一散布の可能な鉄剤が出現している。しかし
これらの有機鉄剤植物体内での利用性にも問題がある。
このため、連用したり又は高濃度で使用したすると塩類
が土壌中や植物体内に蓄積し、塩類濃度障害を起こし勝
ちである。従って、その使用量、散布回数の制御が難し
いという難点があるのみでなく、塩類に弱い植物種にも
適用し難いという問題がある。 [発明が解決しようとする課題] 以上の実情に鑑み、本発明は、植物に対する吸収が良好
で、かつ配合禁忌性が少なく、しかも安全性に優れた鉄
系の植物成長促進剤を提供するのを目的にする。
リの三主要要素の外に、少量又は微量のS、Ca、Mg、F
e、B、Mn、Zn、Cu、Cl及びMoの各元素が必要である。 これらの諸要素のうち、鉄は光合成の過程に重要な関係
を持つ含鉄硫黄蛋白質フェレドキシンの成分であると共
に、呼吸、過酸化物の分解又は生成等に関与するシトク
ロムオキシダーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ等の
構成成分として、植物の生存と深く係わっている。この
ため、各種の鉄材が、植物の成長促進剤として既に広く
使用され、かつその使用効果もよく知られていることで
ある。 (2) 従来技術の問題点 しかしながら、従来のこの種鉄剤には一長一短があり、
必ずしも良好な作用効果を発揮するとは言えない。例え
ば、鉄塩の一つである硫酸第一鉄剤は、安価で使いやす
く、植物への吸収も比較的に速いが、他剤と反応し易い
ため単剤で散布する煩わしさがあること及び土壌中諸成
分と結合して不溶化し易いという欠点がある。また、リ
ン酸分を含む肥料と接触すると、水に不溶のリン酸鉄と
なってしまうため、両者を配合することできない。 そこでこれらの欠点を無くすため、成分をキレート化し
て反応し難くしたキレート鉄剤、リグニン鉄剤などの有
機鉄化合物が開発され、これらと他の植物栄養剤とを配
合した同時一散布の可能な鉄剤が出現している。しかし
これらの有機鉄剤植物体内での利用性にも問題がある。
このため、連用したり又は高濃度で使用したすると塩類
が土壌中や植物体内に蓄積し、塩類濃度障害を起こし勝
ちである。従って、その使用量、散布回数の制御が難し
いという難点があるのみでなく、塩類に弱い植物種にも
適用し難いという問題がある。 [発明が解決しようとする課題] 以上の実情に鑑み、本発明は、植物に対する吸収が良好
で、かつ配合禁忌性が少なく、しかも安全性に優れた鉄
系の植物成長促進剤を提供するのを目的にする。
(1) 概念 即ち、そこで本発明者は、既存の無機及び有機鉄剤、有
機鉄塩に代わるより優れた鉄剤を熱心に探究した結果、
ここにポリフィリン鉄が植物に対する鉄補給剤として、
無配合禁忌性、吸収性及び安全性の点で優れた性能を具
備することを見出した。 (2) 概要 以上の知見に基づき、本発明は、ポリフィリン鉄を含む
ことを特徴とする植物成長促進剤を要旨とする。以下、
発明を構成する諸要素等につき項分けして説明する。 (3) ポリフィリン鉄 ポリフィリン類は、脊椎動物の血液に含まれる蛋白質、
ヘモグロビン、脊椎動物及び無脊椎動物の筋肉に含まれ
る蛋白質ミオグロビン、動物の電子伝達系酵素シトクロ
ーム等の補欠分子であって、平面状に配列した4個のピ
ロール環に囲まれた中央部に鉄を配位結合させる性質を
持っている。このポルフィリン類は、下式I記載の一般
構造式を有し、側鎖の種類に従って、エチオポルフィリ
ン、メソポルフィリン、プロトポルフィリン、ジューテ
ロポルフィリン、ヘマトポルフィリン、コプロポルフィ
リン、ウロポルフィリンなどの種類があり、夫々にも多
くの位置異性体があるが、ヘモグロビン及びミオグロビ
ンとの関係で重要なプロトポリフィリンは、下式II記載
の H.Fischer によるIX型である。 これらのポリフィリン類は、4ケの窒素原子で囲まれた
空間内に三価の鉄イオンを配位させると共に、その1位
及び23位の二個の第三級窒素原子が弱塩基として、また
14位と10位炭素に結合するプロピオン酸残基が弱酸基と
して働くので、等電域pH3〜4.5の両性電解質であ
る。上式IIのプロトポルフィリンの場合、鉄イオンと結
合して生成したヘムは、直ちに酸化されてヘマチン(ヘ
ム鉄)(下式III)となり、OH-はさらにCl-で置換され
てより安定なヘミン(下式IV)となる。 但しヘミンは水に溶けないから、これを水溶化するに
は、アルカリ塩に変じる必要がある。 本発明者の知見によれば、この状態の鉄は、普通の二価
鉄のように一旦鉄イオン++に解離しないまま、上式II
I又はIVで示される錯イオンの形で直接植物体内に吸収
されるので、吸収が非常に迅速である。下表−1は、洋
種サクラソウ(ポリアンサー種)を対象として、上記ヘ
ム鉄と通常の二価鉄の効果を対比した一例である。なお
本試験は、培養土3を入れたポット中に夫々鉄分濃度
として1ppmに調整した水を同量づつ潅水しながら実施
した。 (4) 他成分との配合 ポルフィリン鉄は、自体不活性であるから、多くの肥料
成分及び/又は鉄以外の植物活性化剤、例えばアスコル
ビン酸、サイアミン、ニアシン、アデロキシン等のビタ
ミン類、糖類、ゼアチン、2−ヒドロキシゼアチン、ジ
ヒドロゼアチン、カイネチン、ベンジルアデニン、リボ
シルゼアチン、2−イソペンチルアデニン、5−ピリジ
ルフェニルウレアなどの天然若しくは合成サイトカイニ
ン類、オーキシン、α−ナフチル酢酸、インドール酢
酸、ジベレリン、アブシジン酸などの植物ホルモン類、
B、Mn、Zn、Cu、Cl及びMo等の微量ミネラル類及び種々
の農薬類等と自由に配合されることができる。また必要
に応じ、在来の無機又は有機鉄剤と配伍されてもよい。 剤形は、液状又は固状のいずれでもよい。これらの肥料
成分及び/又は植物活性化剤との配合は、その配合割合
が適当である限り施肥作業の省力化に有効であり、特に
この効果は、従来配合禁忌であったリン酸質肥料の併用
時に顕著である。 単剤又は複合剤の何れの割合においても、植物体に適用
するポルフィリン鉄の濃度は、他成分を含み又は含まな
い潅水、撤水又は水耕液中、凡その0.01ppm〜1000ppm、
好ましくは10ppm〜100ppmの微量で足りる。 (5) 適用対象及び適用法 本発明剤は、草花類、観葉植物、イネ、ムギ類、葉菜、
根菜、果菜等の野菜類、果樹 庭木、公園木、街路樹、
造林木等の樹木、芝生等、一切の植物の幼苗又は成長植
物の何れに対しても安全に適用されることができ、かつ
栽培の形態も露地栽培、鉢植え栽培及び水耕若しくは水
気耕栽培の別を問わない。かつ、散布の形式も根部への
散布、葉面散布、水耕培地への添加など、栽培形態に応
じて自由に選択できる。 (6) 製造 本発明に係るポルフィリン鉄は、例えばウシ、ブタ等の
血液に食塩と酢酸を加え、加熱、放冷することにより得
られるクロルプロトヘミンを得るか又は上記血液から遠
心分離して集めた赤血球に水を加えて溶血させ、これか
ら血球膜を遠心除去した後、アルカリプロテアーゼを作
用させグロビン部分を消化し、最後に等電点沈殿又は限
外濾過することにより得られる。この方法は収量は良い
が、多量の蛋白を夾雑するため、水溶液の保存に防腐剤
を必要とするのが難点である。 ポルフィリン鉄は水に殆ど溶けないから、これをアルカ
リ金属塩の形に変じるか又は界面活性剤を使用して微視
的な形に分散可能に製剤するのが望ましい。なお、蛋白
を夾雑する粗製品の場合は、防腐剤を併用して水溶液の
腐敗を予防しておくべきである。 [作用] ポルフィリン鉄は、水中でも安定な錯イオンの形で根毛
細胞又葉の孔辺細胞を経て植物体内にとり込まれる。こ
の取り込み機構は未だよく判らないが、多分単なるイオ
ン濃度差によるものではなく、ポルフィリン鉄独特の未
知の能動的浸入作用が働いているであろうことは、二価
鉄の場合との比較実験事実から明らかである。そして取
り込まれたポルフィリン鉄は、葉緑体のグラナ内に運ば
れ、そこで酵素作用により酸化されて鉄を遊離し、この
鉄がフェレドキシンの生合成に関与し、かくして増加し
たフェレドキシンが電子伝達系として植物の生理活動を
活発化し、延いては葉緑素の生合成を促進するものと推
測される。なお、ポルフィリンの構造は葉緑素の構造と
類似であるから、鉄を遊離した後のポルフィリン環は、
さらに分解されるまでもなく、そのまま葉緑素の合成に
役立つであろうことが予測され、ここにもポルフィリン
鉄を鉄源として利用することの意義があるように思われ
る。 ともあれ、ポルフィリン鉄は、植物に吸収され易い安定
な鉄源として、殆ど配合禁忌なしに(但し強酸根は鉄を
遊離させるので好ましくない)肥料その他の薬剤と共に
適用できるので、実用上多大の価値がある。 [実施例] 以下、実施例により発明実施の態様を説明するが、例示
は単に説明用のもので、発明思想の制限又は限定を意味
するものではない。 実施例 ヘモグロビンにアルカリ性でアルカリプロテアーゼを作
用させた後、等電点沈殿させて得られた粗製のヘマチン
(Fe含量1〜1.5%、ヘム含量80〜90%)1g及びソル
ビン酸1gを、希薄苛性ソーダ液を用いて水1に溶か
し褐色の液を得た。得られた液は、1につき10〜15pp
mの鉄を含有し、長く安定である。
機鉄塩に代わるより優れた鉄剤を熱心に探究した結果、
ここにポリフィリン鉄が植物に対する鉄補給剤として、
無配合禁忌性、吸収性及び安全性の点で優れた性能を具
備することを見出した。 (2) 概要 以上の知見に基づき、本発明は、ポリフィリン鉄を含む
ことを特徴とする植物成長促進剤を要旨とする。以下、
発明を構成する諸要素等につき項分けして説明する。 (3) ポリフィリン鉄 ポリフィリン類は、脊椎動物の血液に含まれる蛋白質、
ヘモグロビン、脊椎動物及び無脊椎動物の筋肉に含まれ
る蛋白質ミオグロビン、動物の電子伝達系酵素シトクロ
ーム等の補欠分子であって、平面状に配列した4個のピ
ロール環に囲まれた中央部に鉄を配位結合させる性質を
持っている。このポルフィリン類は、下式I記載の一般
構造式を有し、側鎖の種類に従って、エチオポルフィリ
ン、メソポルフィリン、プロトポルフィリン、ジューテ
ロポルフィリン、ヘマトポルフィリン、コプロポルフィ
リン、ウロポルフィリンなどの種類があり、夫々にも多
くの位置異性体があるが、ヘモグロビン及びミオグロビ
ンとの関係で重要なプロトポリフィリンは、下式II記載
の H.Fischer によるIX型である。 これらのポリフィリン類は、4ケの窒素原子で囲まれた
空間内に三価の鉄イオンを配位させると共に、その1位
及び23位の二個の第三級窒素原子が弱塩基として、また
14位と10位炭素に結合するプロピオン酸残基が弱酸基と
して働くので、等電域pH3〜4.5の両性電解質であ
る。上式IIのプロトポルフィリンの場合、鉄イオンと結
合して生成したヘムは、直ちに酸化されてヘマチン(ヘ
ム鉄)(下式III)となり、OH-はさらにCl-で置換され
てより安定なヘミン(下式IV)となる。 但しヘミンは水に溶けないから、これを水溶化するに
は、アルカリ塩に変じる必要がある。 本発明者の知見によれば、この状態の鉄は、普通の二価
鉄のように一旦鉄イオン++に解離しないまま、上式II
I又はIVで示される錯イオンの形で直接植物体内に吸収
されるので、吸収が非常に迅速である。下表−1は、洋
種サクラソウ(ポリアンサー種)を対象として、上記ヘ
ム鉄と通常の二価鉄の効果を対比した一例である。なお
本試験は、培養土3を入れたポット中に夫々鉄分濃度
として1ppmに調整した水を同量づつ潅水しながら実施
した。 (4) 他成分との配合 ポルフィリン鉄は、自体不活性であるから、多くの肥料
成分及び/又は鉄以外の植物活性化剤、例えばアスコル
ビン酸、サイアミン、ニアシン、アデロキシン等のビタ
ミン類、糖類、ゼアチン、2−ヒドロキシゼアチン、ジ
ヒドロゼアチン、カイネチン、ベンジルアデニン、リボ
シルゼアチン、2−イソペンチルアデニン、5−ピリジ
ルフェニルウレアなどの天然若しくは合成サイトカイニ
ン類、オーキシン、α−ナフチル酢酸、インドール酢
酸、ジベレリン、アブシジン酸などの植物ホルモン類、
B、Mn、Zn、Cu、Cl及びMo等の微量ミネラル類及び種々
の農薬類等と自由に配合されることができる。また必要
に応じ、在来の無機又は有機鉄剤と配伍されてもよい。 剤形は、液状又は固状のいずれでもよい。これらの肥料
成分及び/又は植物活性化剤との配合は、その配合割合
が適当である限り施肥作業の省力化に有効であり、特に
この効果は、従来配合禁忌であったリン酸質肥料の併用
時に顕著である。 単剤又は複合剤の何れの割合においても、植物体に適用
するポルフィリン鉄の濃度は、他成分を含み又は含まな
い潅水、撤水又は水耕液中、凡その0.01ppm〜1000ppm、
好ましくは10ppm〜100ppmの微量で足りる。 (5) 適用対象及び適用法 本発明剤は、草花類、観葉植物、イネ、ムギ類、葉菜、
根菜、果菜等の野菜類、果樹 庭木、公園木、街路樹、
造林木等の樹木、芝生等、一切の植物の幼苗又は成長植
物の何れに対しても安全に適用されることができ、かつ
栽培の形態も露地栽培、鉢植え栽培及び水耕若しくは水
気耕栽培の別を問わない。かつ、散布の形式も根部への
散布、葉面散布、水耕培地への添加など、栽培形態に応
じて自由に選択できる。 (6) 製造 本発明に係るポルフィリン鉄は、例えばウシ、ブタ等の
血液に食塩と酢酸を加え、加熱、放冷することにより得
られるクロルプロトヘミンを得るか又は上記血液から遠
心分離して集めた赤血球に水を加えて溶血させ、これか
ら血球膜を遠心除去した後、アルカリプロテアーゼを作
用させグロビン部分を消化し、最後に等電点沈殿又は限
外濾過することにより得られる。この方法は収量は良い
が、多量の蛋白を夾雑するため、水溶液の保存に防腐剤
を必要とするのが難点である。 ポルフィリン鉄は水に殆ど溶けないから、これをアルカ
リ金属塩の形に変じるか又は界面活性剤を使用して微視
的な形に分散可能に製剤するのが望ましい。なお、蛋白
を夾雑する粗製品の場合は、防腐剤を併用して水溶液の
腐敗を予防しておくべきである。 [作用] ポルフィリン鉄は、水中でも安定な錯イオンの形で根毛
細胞又葉の孔辺細胞を経て植物体内にとり込まれる。こ
の取り込み機構は未だよく判らないが、多分単なるイオ
ン濃度差によるものではなく、ポルフィリン鉄独特の未
知の能動的浸入作用が働いているであろうことは、二価
鉄の場合との比較実験事実から明らかである。そして取
り込まれたポルフィリン鉄は、葉緑体のグラナ内に運ば
れ、そこで酵素作用により酸化されて鉄を遊離し、この
鉄がフェレドキシンの生合成に関与し、かくして増加し
たフェレドキシンが電子伝達系として植物の生理活動を
活発化し、延いては葉緑素の生合成を促進するものと推
測される。なお、ポルフィリンの構造は葉緑素の構造と
類似であるから、鉄を遊離した後のポルフィリン環は、
さらに分解されるまでもなく、そのまま葉緑素の合成に
役立つであろうことが予測され、ここにもポルフィリン
鉄を鉄源として利用することの意義があるように思われ
る。 ともあれ、ポルフィリン鉄は、植物に吸収され易い安定
な鉄源として、殆ど配合禁忌なしに(但し強酸根は鉄を
遊離させるので好ましくない)肥料その他の薬剤と共に
適用できるので、実用上多大の価値がある。 [実施例] 以下、実施例により発明実施の態様を説明するが、例示
は単に説明用のもので、発明思想の制限又は限定を意味
するものではない。 実施例 ヘモグロビンにアルカリ性でアルカリプロテアーゼを作
用させた後、等電点沈殿させて得られた粗製のヘマチン
(Fe含量1〜1.5%、ヘム含量80〜90%)1g及びソル
ビン酸1gを、希薄苛性ソーダ液を用いて水1に溶か
し褐色の液を得た。得られた液は、1につき10〜15pp
mの鉄を含有し、長く安定である。
以上説明した如く、本発明は、植物に対する吸収が良好
で、かつ配合禁忌性が少なく、しかも安全性に優れた鉄
系の植物成長促進剤を提供できたことにより、農園芸の
発展に寄与しうる。
で、かつ配合禁忌性が少なく、しかも安全性に優れた鉄
系の植物成長促進剤を提供できたことにより、農園芸の
発展に寄与しうる。
Claims (3)
- 【請求項1】ポルフィリン鉄を含むことを特徴とする植
物成長促進剤。 - 【請求項2】補助成分として肥料成分及び/又は植物活
性化成分を含む請求項1記載の剤。 - 【請求項3】肥料成分がリン酸肥料である請求項2記載
の剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1129351A JPH0639366B2 (ja) | 1989-05-22 | 1989-05-22 | 埴物成長促進剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1129351A JPH0639366B2 (ja) | 1989-05-22 | 1989-05-22 | 埴物成長促進剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02306908A JPH02306908A (ja) | 1990-12-20 |
JPH0639366B2 true JPH0639366B2 (ja) | 1994-05-25 |
Family
ID=15007457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1129351A Expired - Lifetime JPH0639366B2 (ja) | 1989-05-22 | 1989-05-22 | 埴物成長促進剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0639366B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2896963B2 (ja) * | 1994-11-28 | 1999-05-31 | 株式会社コスモ総合研究所 | 植物の耐塩性向上剤 |
WO2005073150A1 (ja) * | 2004-01-29 | 2005-08-11 | Agro-Consultant Corporation | 多肥料栽培における肥料吸収促進剤 |
WO2007142132A1 (ja) * | 2006-06-02 | 2007-12-13 | Hamamatsu Foundation For Science And Technology Promotion | ポルフィリン(y)の多価金属化合物の新規製造方法 |
KR100980595B1 (ko) * | 2009-04-01 | 2010-09-06 | 오진열 | 가축의 혈액을 이용한 아미노산 액상비료의 제조방법 및 이에 따라 제조되는 아미노산 액상비료 |
CN104644557B (zh) * | 2013-11-22 | 2017-10-31 | 上海宣泰医药科技有限公司 | 卟啉铁固体分散体及其制备方法 |
CN108101671A (zh) * | 2018-02-28 | 2018-06-01 | 河北百禾丰化肥有限公司 | 一种功能型叶面肥料及其制备方法 |
CN108059578A (zh) * | 2018-02-28 | 2018-05-22 | 河北百禾丰化肥有限公司 | 一种光能生物碳源肥料及其制备方法 |
CN108299109A (zh) * | 2018-04-17 | 2018-07-20 | 史丹利化肥遂平有限公司 | 一种长效叶类蔬菜专用肥及其制备方法 |
US20220248677A1 (en) * | 2019-06-27 | 2022-08-11 | Nanjing Ruijiang Biological Engineering Co., Ltd. | Use of dihydroporphin derived from chlorophyll as plant growth regulator |
-
1989
- 1989-05-22 JP JP1129351A patent/JPH0639366B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02306908A (ja) | 1990-12-20 |
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Legal Events
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