JPH063922A - 帯電装置 - Google Patents
帯電装置Info
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- JPH063922A JPH063922A JP15941192A JP15941192A JPH063922A JP H063922 A JPH063922 A JP H063922A JP 15941192 A JP15941192 A JP 15941192A JP 15941192 A JP15941192 A JP 15941192A JP H063922 A JPH063922 A JP H063922A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面のほこり付着を防止でき、感光体の一様
な帯電に対して有利な帯電装置を提供することである。 【構成】 帯電装置10は、ガラスなどの絶縁物で形成
された基板12と、基板12上に設けられた高抵抗層1
4と、高抵抗層表面に設けられた電極16と、高抵抗層
内部に設けられた櫛状の導電材18と、電極16の表面
を覆う絶縁膜20とで構成され、感光体22との間隔を
100ないしは800μmに保って配置される。さら
に、電極16には所定の極性の電圧を印加可能な電源2
4が備えられており、導電材18はメカニカルリレー2
6を介して接地されている。そして、導電材18は、帯
電装置10の動作中はフロート状態になっており、非動
作中は接地状態となるよう制御される。
な帯電に対して有利な帯電装置を提供することである。 【構成】 帯電装置10は、ガラスなどの絶縁物で形成
された基板12と、基板12上に設けられた高抵抗層1
4と、高抵抗層表面に設けられた電極16と、高抵抗層
内部に設けられた櫛状の導電材18と、電極16の表面
を覆う絶縁膜20とで構成され、感光体22との間隔を
100ないしは800μmに保って配置される。さら
に、電極16には所定の極性の電圧を印加可能な電源2
4が備えられており、導電材18はメカニカルリレー2
6を介して接地されている。そして、導電材18は、帯
電装置10の動作中はフロート状態になっており、非動
作中は接地状態となるよう制御される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置等に利用
される被帯電体表面を帯電する帯電装置に関するもので
ある。
される被帯電体表面を帯電する帯電装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電子写真装置において、静
電潜像を担持するための感光体上を所定の初期電位に帯
電する帯電装置には、スコロトロン帯電器と呼ばれる装
置が実用化されている。このスコロトロン帯電器は、直
径100μm以下のワイヤと、感光体に対向して設けら
れているグリッドと、それらを一体に保持したケースと
で構成されている。この帯電器において、ワイヤに約−
5kVの高電圧を印加すると、ワイヤ周囲でコロナ放電
を生じる。この放電で生じた電荷をグリッドに印加する
約−700Vの電圧で制御して感光体上をほぼグリッド
に印加した電圧に等しい電圧にまで一様に帯電させるこ
とができる。
電潜像を担持するための感光体上を所定の初期電位に帯
電する帯電装置には、スコロトロン帯電器と呼ばれる装
置が実用化されている。このスコロトロン帯電器は、直
径100μm以下のワイヤと、感光体に対向して設けら
れているグリッドと、それらを一体に保持したケースと
で構成されている。この帯電器において、ワイヤに約−
5kVの高電圧を印加すると、ワイヤ周囲でコロナ放電
を生じる。この放電で生じた電荷をグリッドに印加する
約−700Vの電圧で制御して感光体上をほぼグリッド
に印加した電圧に等しい電圧にまで一様に帯電させるこ
とができる。
【0003】このように、スコロトロン帯電器は、グリ
ッドに印加する電圧により帯電電位を制御でき、かつ、
帯電電位の均一性に優れているという特長を有している
が、ワイヤに高電圧を印加しコロナ放電を起こさせるた
めオゾンが発生する。このオゾンは、独特の臭気を発し
電子写真装置の使用者を不快にするのみならず、その化
学的活性に富んだ性質から、ゴムなどの有機物を侵した
り、人体にも悪影響を及ぼす。
ッドに印加する電圧により帯電電位を制御でき、かつ、
帯電電位の均一性に優れているという特長を有している
が、ワイヤに高電圧を印加しコロナ放電を起こさせるた
めオゾンが発生する。このオゾンは、独特の臭気を発し
電子写真装置の使用者を不快にするのみならず、その化
学的活性に富んだ性質から、ゴムなどの有機物を侵した
り、人体にも悪影響を及ぼす。
【0004】そこで、よりオゾンの発生量を抑えるため
に、接触帯電方式が提案され実用化されている。接触帯
電方式の代表的な例としては、特開昭63−14966
9号公報に示されているような導電性を有するローラ、
いわゆる帯電ローラを用いる帯電方式が挙げられる。そ
こで、帯電ローラの構成及び動作について、図2を参照
しながら説明する。
に、接触帯電方式が提案され実用化されている。接触帯
電方式の代表的な例としては、特開昭63−14966
9号公報に示されているような導電性を有するローラ、
いわゆる帯電ローラを用いる帯電方式が挙げられる。そ
こで、帯電ローラの構成及び動作について、図2を参照
しながら説明する。
【0005】帯電ローラ40は、全体として直径20m
m程度の円柱状で、芯金としてのステンレス棒42の周
囲に、体積抵抗値が10の5乗程度となるようにカーボ
ンを分散された発泡ウレタンゴム層44を被覆したもの
である。更に、前記ステンレス棒42には、1〜2kV
程度のピーク間電圧の交流電圧を重畳したバイアス電圧
を印加する電圧印加装置46が備えられている。
m程度の円柱状で、芯金としてのステンレス棒42の周
囲に、体積抵抗値が10の5乗程度となるようにカーボ
ンを分散された発泡ウレタンゴム層44を被覆したもの
である。更に、前記ステンレス棒42には、1〜2kV
程度のピーク間電圧の交流電圧を重畳したバイアス電圧
を印加する電圧印加装置46が備えられている。
【0006】次に、この帯電ローラ40の動作について
説明する。帯電ローラ40は、アルミニウム等の導電性
基体48a上に、有機感光体やアモルファスシリコンな
どから成る感光体層48bを形成した感光体ドラム48
表面に所定の圧力で接触している。そして、感光体ドラ
ム48は矢印X方向に回転しており、帯電ローラ40
は、この感光体ドラム48の回転に伴い、矢印Y方向に
回転する。この時、帯電ローラ40には、電圧印加装置
46によって前記したような交流電圧を重畳したバイア
ス電圧が印加され、感光体ドラム48表面は、所定の電
位に一様帯電する。
説明する。帯電ローラ40は、アルミニウム等の導電性
基体48a上に、有機感光体やアモルファスシリコンな
どから成る感光体層48bを形成した感光体ドラム48
表面に所定の圧力で接触している。そして、感光体ドラ
ム48は矢印X方向に回転しており、帯電ローラ40
は、この感光体ドラム48の回転に伴い、矢印Y方向に
回転する。この時、帯電ローラ40には、電圧印加装置
46によって前記したような交流電圧を重畳したバイア
ス電圧が印加され、感光体ドラム48表面は、所定の電
位に一様帯電する。
【0007】この時の帯電ローラ40による感光体ドラ
ム48表面の帯電プロセスであるが、それらには、ロー
ラと感光体表面との摩擦帯電、帯電ローラ表面から感光
体への電荷注入、及び帯電ローラと感光体表面が接触・
解離するときの両者の微小間隙における気中放電現象な
どがある。このうち、感光体表面の帯電に最も寄与が大
きいのは、気中放電現象であるため帯電ローラによる接
触帯電方式といえどもオゾンは発生してしまうのだが、
この発生オゾン量は、スコロトロンワイヤを用いた帯電
器から発生する量と比較すればかなり少ない。
ム48表面の帯電プロセスであるが、それらには、ロー
ラと感光体表面との摩擦帯電、帯電ローラ表面から感光
体への電荷注入、及び帯電ローラと感光体表面が接触・
解離するときの両者の微小間隙における気中放電現象な
どがある。このうち、感光体表面の帯電に最も寄与が大
きいのは、気中放電現象であるため帯電ローラによる接
触帯電方式といえどもオゾンは発生してしまうのだが、
この発生オゾン量は、スコロトロンワイヤを用いた帯電
器から発生する量と比較すればかなり少ない。
【0008】しかしながら、このような接触帯電方式に
は、以下のような欠点がある。すなわち、帯電を行なう
ためにローラを接触させるので、ローラ表面が感光体表
面に残留したトナー等によって汚れやすく、そのことに
よる感光体表面の帯電不良を起こし易くなる。また、接
触部において帯電ローラの成分のあるものが析出し、感
光体表面にこすりつけられて付着する結果、画像流れな
どの画像欠陥が生じることになる。
は、以下のような欠点がある。すなわち、帯電を行なう
ためにローラを接触させるので、ローラ表面が感光体表
面に残留したトナー等によって汚れやすく、そのことに
よる感光体表面の帯電不良を起こし易くなる。また、接
触部において帯電ローラの成分のあるものが析出し、感
光体表面にこすりつけられて付着する結果、画像流れな
どの画像欠陥が生じることになる。
【0009】そこで、前述したスコロトロン帯電器より
も電荷発生効率が高く、かつオゾン発生の少ない非接触
帯電方式として、近接放電素子を用いた帯電装置が、特
開昭60−157183号公報、特開昭62−2961
74号公報などで提案されている。
も電荷発生効率が高く、かつオゾン発生の少ない非接触
帯電方式として、近接放電素子を用いた帯電装置が、特
開昭60−157183号公報、特開昭62−2961
74号公報などで提案されている。
【0010】近接放電素子を用いた帯電装置の構成は、
例えば図3に示すような構成を有している。帯電装置6
0は、各種金属酸化物あるいは金属窒化物によって、そ
の体積抵抗値が10の6乗から10の13乗Ωcmとな
るように形成されている高抵抗層62と、高抵抗層62
の一方の面に設けられた電極64と、電極64に1〜2
kV程度の正または負の電圧を印加するように備えられ
た電源66とで構成されている。そして、高抵抗層62
は、電極64を設けられた面とは反対の面を感光体68
に近接させて設けられており、その間隔は、500μm
〜2mm程度に保たれている。高抵抗層62の感光体6
8に対向する面は、平滑となるように処理されている。
例えば図3に示すような構成を有している。帯電装置6
0は、各種金属酸化物あるいは金属窒化物によって、そ
の体積抵抗値が10の6乗から10の13乗Ωcmとな
るように形成されている高抵抗層62と、高抵抗層62
の一方の面に設けられた電極64と、電極64に1〜2
kV程度の正または負の電圧を印加するように備えられ
た電源66とで構成されている。そして、高抵抗層62
は、電極64を設けられた面とは反対の面を感光体68
に近接させて設けられており、その間隔は、500μm
〜2mm程度に保たれている。高抵抗層62の感光体6
8に対向する面は、平滑となるように処理されている。
【0011】次に、この帯電装置60の動作について説
明を行なう。感光体68は矢印方向に回転しているが、
その表面を帯電するべく適当なタイミングで高抵抗層6
2に設けられた電極64を通して電源66から電圧が印
加される。そうすることで、高抵抗層62と感光体68
の間でコロナ放電が生じ、その結果、感光体68表面は
一様な帯電をされる。
明を行なう。感光体68は矢印方向に回転しているが、
その表面を帯電するべく適当なタイミングで高抵抗層6
2に設けられた電極64を通して電源66から電圧が印
加される。そうすることで、高抵抗層62と感光体68
の間でコロナ放電が生じ、その結果、感光体68表面は
一様な帯電をされる。
【0012】このような近接放電素子を用いた帯電装置
の場合、印加電圧がスコロトロン帯電器のワイヤに印加
する電圧よりも低く、また感光体表面を帯電するために
必要な流入電流も小さいことから、オゾン発生量を抑え
ることができる。また、非接触帯電方式なので、感光体
表面の摩耗や汚染といった接触帯電方式の欠点をも解消
することができる有利な帯電方式であるといえる。
の場合、印加電圧がスコロトロン帯電器のワイヤに印加
する電圧よりも低く、また感光体表面を帯電するために
必要な流入電流も小さいことから、オゾン発生量を抑え
ることができる。また、非接触帯電方式なので、感光体
表面の摩耗や汚染といった接触帯電方式の欠点をも解消
することができる有利な帯電方式であるといえる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成を有する近接放電素子では、以下のような欠
点を持っていた。
ような構成を有する近接放電素子では、以下のような欠
点を持っていた。
【0014】すなわち、高抵抗層表面に高電圧を印加し
て放電を起こして帯電させる方式であるので、繰り返し
帯電を行うと高抵抗層に電荷がたまってしまう。その結
果、帯電装置の未使用時に高抵抗層の電荷に引き寄せら
れてほこりなどが表面に付着して汚してしまい、局部的
な放電が起こり易くなり、帯電が均一に行われなくなっ
てしまう。
て放電を起こして帯電させる方式であるので、繰り返し
帯電を行うと高抵抗層に電荷がたまってしまう。その結
果、帯電装置の未使用時に高抵抗層の電荷に引き寄せら
れてほこりなどが表面に付着して汚してしまい、局部的
な放電が起こり易くなり、帯電が均一に行われなくなっ
てしまう。
【0015】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、繰り返し帯電を行うことによっ
て溜った電荷を速やかに除去することで、ほこりなどの
付着を防止でき、均一な帯電を行うことが可能な帯電装
置を提供することである。
になされたものであり、繰り返し帯電を行うことによっ
て溜った電荷を速やかに除去することで、ほこりなどの
付着を防止でき、均一な帯電を行うことが可能な帯電装
置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の帯電装置は、外部より電圧を印加した高抵
抗層を被帯電体表面に対して微小な間隔をもって対向さ
せ、その微小間隔で放電を起こすことにより被帯電体表
面を帯電する帯電装置において、電圧を印加される高抵
抗層が導電性部材を備えており、該導電性部材が、帯電
装置の動作時にはフロート状態あるいは所定の電圧を印
加され、帯電装置の非動作時には電気的に接地状態とな
る。
めに本発明の帯電装置は、外部より電圧を印加した高抵
抗層を被帯電体表面に対して微小な間隔をもって対向さ
せ、その微小間隔で放電を起こすことにより被帯電体表
面を帯電する帯電装置において、電圧を印加される高抵
抗層が導電性部材を備えており、該導電性部材が、帯電
装置の動作時にはフロート状態あるいは所定の電圧を印
加され、帯電装置の非動作時には電気的に接地状態とな
る。
【0017】
【作用】上記の構成を有する本発明の帯電装置は、高抵
抗層に電圧を印加して被帯電部材との間で放電を発生さ
せて被帯電部材表面を帯電するが、帯電装置を動作させ
ないときは、高抵抗層に設けた導電性部材を電気的に接
地状態にして高抵抗層にたまった電荷を大地に逃がす。
抗層に電圧を印加して被帯電部材との間で放電を発生さ
せて被帯電部材表面を帯電するが、帯電装置を動作させ
ないときは、高抵抗層に設けた導電性部材を電気的に接
地状態にして高抵抗層にたまった電荷を大地に逃がす。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。図1は、レーザプリンタ等の電子写
真装置で、像担持体としての感光体表面を一様な電位に
帯電することを目的とした帯電装置として使用される、
本発明の帯電装置の一実施例を示した図である。
参照して説明する。図1は、レーザプリンタ等の電子写
真装置で、像担持体としての感光体表面を一様な電位に
帯電することを目的とした帯電装置として使用される、
本発明の帯電装置の一実施例を示した図である。
【0019】帯電装置10は、ガラスなどの絶縁物で形
成された基板12と、基板12上に設けられた高抵抗層
14と、高抵抗層表面に設けられた電極16と、高抵抗
層内部に設けられた櫛状の導電材18と、電極16の表
面を覆う絶縁膜20とで構成されている。そして実際の
使用状態においては、帯電装置10はその両端に設けら
れたスペーサ21を介して感光体22に接触し、かつ、
両端を図示しないバネで押圧することで感光体22との
間隔を100ないしは800μmに保たれる。さらに、
電極16には所定の極性の電圧を印加可能な電源24が
備えられており、導電材18はメカニカルリレー26を
介して接地されている。
成された基板12と、基板12上に設けられた高抵抗層
14と、高抵抗層表面に設けられた電極16と、高抵抗
層内部に設けられた櫛状の導電材18と、電極16の表
面を覆う絶縁膜20とで構成されている。そして実際の
使用状態においては、帯電装置10はその両端に設けら
れたスペーサ21を介して感光体22に接触し、かつ、
両端を図示しないバネで押圧することで感光体22との
間隔を100ないしは800μmに保たれる。さらに、
電極16には所定の極性の電圧を印加可能な電源24が
備えられており、導電材18はメカニカルリレー26を
介して接地されている。
【0020】高抵抗層14の材質は、各種金属の窒化物
あるいは酸化物で、例えば窒化タンタル、窒化シリコ
ン、酸化タンタル、酸化シリコン等である。そして、高
抵抗層14をスパッタリングと呼ばれる製造方法で形成
する。
あるいは酸化物で、例えば窒化タンタル、窒化シリコ
ン、酸化タンタル、酸化シリコン等である。そして、高
抵抗層14をスパッタリングと呼ばれる製造方法で形成
する。
【0021】ここで、スパッタリングに関して説明す
る。スパッタリングとは、高真空中において電離気体に
より金属ターゲット表面をたたき、金属原子にエネルギ
ーを与えて飛翔させ、その金属原子を基板上に付着させ
ることにより薄膜を製造する方法である。高抵抗層16
の製造においては、その体積抵抗値が望ましくは10の
7乗から10の9乗Ωcmの範囲の値となる必要がある
ので、スパッタリング中に数mTorrの分圧で導入し
た窒素あるいは酸素を化合させて窒化物あるいは酸化物
を形成しつつ積層する。
る。スパッタリングとは、高真空中において電離気体に
より金属ターゲット表面をたたき、金属原子にエネルギ
ーを与えて飛翔させ、その金属原子を基板上に付着させ
ることにより薄膜を製造する方法である。高抵抗層16
の製造においては、その体積抵抗値が望ましくは10の
7乗から10の9乗Ωcmの範囲の値となる必要がある
ので、スパッタリング中に数mTorrの分圧で導入し
た窒素あるいは酸素を化合させて窒化物あるいは酸化物
を形成しつつ積層する。
【0022】また、電極16はスパッタリングで形成す
るのでなく、金属薄膜の貼り合わせでもよいし、タング
ステンなどの金属細線を高抵抗層14に埋め込んだ形を
用いてもよい。さらに、高抵抗層14は、上で説明した
ようなスパッタリングで形成するのでなく、所望の体積
抵抗値を有する有機物をディッピングと呼ばれる方法で
塗布してもよい。また、櫛状の導電材18であるが、以
下のように形成する。すなわち、まず高抵抗層をスパッ
タリングし、その上に金属薄膜を形成後所定の形状にエ
ッチングして導電材18を形成した後で、再び高抵抗層
をスパッタリングで積層することで導電材18を高抵抗
層14内部に設けることができる。
るのでなく、金属薄膜の貼り合わせでもよいし、タング
ステンなどの金属細線を高抵抗層14に埋め込んだ形を
用いてもよい。さらに、高抵抗層14は、上で説明した
ようなスパッタリングで形成するのでなく、所望の体積
抵抗値を有する有機物をディッピングと呼ばれる方法で
塗布してもよい。また、櫛状の導電材18であるが、以
下のように形成する。すなわち、まず高抵抗層をスパッ
タリングし、その上に金属薄膜を形成後所定の形状にエ
ッチングして導電材18を形成した後で、再び高抵抗層
をスパッタリングで積層することで導電材18を高抵抗
層14内部に設けることができる。
【0023】次にこの帯電装置10の動作について説明
を行う。電子写真プロセスの開始にともない、感光体2
2が図の矢印方向に移動し始める。その動作に連動し
て、電源24がONし、帯電装置10の高抵抗層14に
電圧が印加される。そして、高抵抗層14と感光体22
との間でコロナ放電が発生し、感光体22表面を所定の
電位に帯電する。
を行う。電子写真プロセスの開始にともない、感光体2
2が図の矢印方向に移動し始める。その動作に連動し
て、電源24がONし、帯電装置10の高抵抗層14に
電圧が印加される。そして、高抵抗層14と感光体22
との間でコロナ放電が発生し、感光体22表面を所定の
電位に帯電する。
【0024】高抵抗層14と感光体22との間でコロナ
放電を生じる仕組みはおよそ以下の通りである。放電が
開始される前は高抵抗層14表面の電位は電極16に印
加している電圧に等しく、印加する電圧を高くしていく
と、感光体22との間の空間電界強度が高くなってい
く。そして、その電界強度が空気の絶縁破壊限界を越え
ると、空気の電離が起こり放電を生じる。放電が起こる
と、その空間は導電性を有するので、感光体22表面と
高抵抗層14の間が短絡された状態になり、電流が流れ
込むと同時に高抵抗層14表面の電位が下がり、空間電
界強度が低くなり放電が弱まる。放電が弱まると高抵抗
層14表面の電位が回復し、再び放電開始電圧を越え放
電が起こる。
放電を生じる仕組みはおよそ以下の通りである。放電が
開始される前は高抵抗層14表面の電位は電極16に印
加している電圧に等しく、印加する電圧を高くしていく
と、感光体22との間の空間電界強度が高くなってい
く。そして、その電界強度が空気の絶縁破壊限界を越え
ると、空気の電離が起こり放電を生じる。放電が起こる
と、その空間は導電性を有するので、感光体22表面と
高抵抗層14の間が短絡された状態になり、電流が流れ
込むと同時に高抵抗層14表面の電位が下がり、空間電
界強度が低くなり放電が弱まる。放電が弱まると高抵抗
層14表面の電位が回復し、再び放電開始電圧を越え放
電が起こる。
【0025】このとき、高抵抗層14の表面抵抗が小さ
すぎると、放電が生じたときに放電電流値が大きくなり
すぎる。それは、現象としてはストリーマ放電と呼ばれ
る局部的な全路破壊による火花放電として生じ、画像状
はドット状の模様となって現れる。また、高抵抗層14
の表面抵抗が大きすぎると、放電電流値がきわめて小さ
い値に制限されるため、放電によって充分な電荷を感光
体22に供給することができない。したがって、高抵抗
層14の表面抵抗値は最適の範囲が存在し、10の6乗
から10の10乗Ωの間で望ましくは10の8乗から1
0の9乗Ωの範囲であるときに均一なコロナ放電が行わ
れる。
すぎると、放電が生じたときに放電電流値が大きくなり
すぎる。それは、現象としてはストリーマ放電と呼ばれ
る局部的な全路破壊による火花放電として生じ、画像状
はドット状の模様となって現れる。また、高抵抗層14
の表面抵抗が大きすぎると、放電電流値がきわめて小さ
い値に制限されるため、放電によって充分な電荷を感光
体22に供給することができない。したがって、高抵抗
層14の表面抵抗値は最適の範囲が存在し、10の6乗
から10の10乗Ωの間で望ましくは10の8乗から1
0の9乗Ωの範囲であるときに均一なコロナ放電が行わ
れる。
【0026】また、高抵抗層14と感光体22表面との
間隔は、小さい方が均一な帯電に対して有利であるが、
機械取付精度や高抵抗層14表面の汚れ防止などを考え
て200から500μmの範囲が選ばれる。
間隔は、小さい方が均一な帯電に対して有利であるが、
機械取付精度や高抵抗層14表面の汚れ防止などを考え
て200から500μmの範囲が選ばれる。
【0027】このような帯電装置では、帯電動作を繰り
返す度に高抵抗層14に電圧を印加するが、そのために
高抵抗層14表面は印加電圧の極性に帯電し易く、その
結果感光体上に付着している微粉トナーや紙粉などのほ
こりが静電気に引かれて高抵抗層14表面に付着してし
まう。高抵抗層14表面にほこりが付着すると、ほこり
が付着した部分から放電を起こし易くなるため、均一な
帯電を行い難くなるので、高抵抗層14表面を何等かの
形で清掃する手段を設けることが必要になるが、感光体
22と高抵抗層14との間隔は前記の通り非常に小さい
ので、物理的に清掃することは非常に困難であるし、ま
た清掃するとしても感光体22を傷つける恐れもある。
返す度に高抵抗層14に電圧を印加するが、そのために
高抵抗層14表面は印加電圧の極性に帯電し易く、その
結果感光体上に付着している微粉トナーや紙粉などのほ
こりが静電気に引かれて高抵抗層14表面に付着してし
まう。高抵抗層14表面にほこりが付着すると、ほこり
が付着した部分から放電を起こし易くなるため、均一な
帯電を行い難くなるので、高抵抗層14表面を何等かの
形で清掃する手段を設けることが必要になるが、感光体
22と高抵抗層14との間隔は前記の通り非常に小さい
ので、物理的に清掃することは非常に困難であるし、ま
た清掃するとしても感光体22を傷つける恐れもある。
【0028】それを防ぐために、本実施例である図1の
帯電装置10では、高抵抗層14に導電材18を設けて
いる。導電材18は、制御装置から所定のタイミングで
メカニカルリレー26に電気信号を送り、導電材18と
大地とを短絡及び開放することによって、電気的に接地
及びフロート状態になる。そして、導電材18は、帯電
装置10の動作中はフロート状態になっており、非動作
中は接地状態となるよう制御される。導電材18を電気
的に接地あるいはフロート状態とする手段としては、図
示したメカニカルリレー26の他、SCRなども用いる
ことが可能である。
帯電装置10では、高抵抗層14に導電材18を設けて
いる。導電材18は、制御装置から所定のタイミングで
メカニカルリレー26に電気信号を送り、導電材18と
大地とを短絡及び開放することによって、電気的に接地
及びフロート状態になる。そして、導電材18は、帯電
装置10の動作中はフロート状態になっており、非動作
中は接地状態となるよう制御される。導電材18を電気
的に接地あるいはフロート状態とする手段としては、図
示したメカニカルリレー26の他、SCRなども用いる
ことが可能である。
【0029】帯電装置10およびメカニカルリレー26
の動作について、図2を参照しつつ説明を行う。メカニ
カルリレー26は、電気信号が入力されていない状態で
は短絡状態になっており、通常は導電材18は電気的に
接地されている。この状態においては、高抵抗層14の
電荷はすべて大地に逃がされる。そして、帯電を行う信
号と同期してメカニカルリレー26に電気信号が入力さ
れ、導電材18が大地からフロート状態になる。この状
態では、高抵抗層14に印加された電圧及び流れ込む電
流は、帯電のために使われ、外部に洩れる電流はわずか
であるので、高い効率で帯電が行われる。そして、帯電
が終了すると、再びメカニカルリレー26が短絡状態と
なり導電材18が接地される。したがって、高抵抗層1
4に溜った電荷は導電材18及びメカニカルリレー26
を通して大地に逃がされ、高抵抗層14の電位はほぼ0
となる。したがって、微粉トナーや紙粉などのほこりが
静電気に引かれて高抵抗層14に付着し、均一な帯電を
妨げることを防止できることになる。
の動作について、図2を参照しつつ説明を行う。メカニ
カルリレー26は、電気信号が入力されていない状態で
は短絡状態になっており、通常は導電材18は電気的に
接地されている。この状態においては、高抵抗層14の
電荷はすべて大地に逃がされる。そして、帯電を行う信
号と同期してメカニカルリレー26に電気信号が入力さ
れ、導電材18が大地からフロート状態になる。この状
態では、高抵抗層14に印加された電圧及び流れ込む電
流は、帯電のために使われ、外部に洩れる電流はわずか
であるので、高い効率で帯電が行われる。そして、帯電
が終了すると、再びメカニカルリレー26が短絡状態と
なり導電材18が接地される。したがって、高抵抗層1
4に溜った電荷は導電材18及びメカニカルリレー26
を通して大地に逃がされ、高抵抗層14の電位はほぼ0
となる。したがって、微粉トナーや紙粉などのほこりが
静電気に引かれて高抵抗層14に付着し、均一な帯電を
妨げることを防止できることになる。
【0030】また、本発明は、上記に詳述した例に限定
されず、その主旨を逸脱しない範囲で変更を加えること
ができる。例えば、電極16は高抵抗層内部に設けても
よいし、導電材18の構成は、上記のようなスパッタリ
ングによるものでなくても、高抵抗層14の残留電荷を
速やかに除去可能なように高抵抗層14の一部に設けら
れていればよく、他の構成としては、基板12表面にメ
ッシュスクリーン状の導電材を取り付けた後でその上に
高抵抗層14を積層してもよい。
されず、その主旨を逸脱しない範囲で変更を加えること
ができる。例えば、電極16は高抵抗層内部に設けても
よいし、導電材18の構成は、上記のようなスパッタリ
ングによるものでなくても、高抵抗層14の残留電荷を
速やかに除去可能なように高抵抗層14の一部に設けら
れていればよく、他の構成としては、基板12表面にメ
ッシュスクリーン状の導電材を取り付けた後でその上に
高抵抗層14を積層してもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の帯電装置では、簡易な構成で高抵抗層に溜る電荷
を非動作時に除去することが可能であるので、静電気に
よるほこりの付着を防止でき、均一な帯電に有利であ
る。
発明の帯電装置では、簡易な構成で高抵抗層に溜る電荷
を非動作時に除去することが可能であるので、静電気に
よるほこりの付着を防止でき、均一な帯電に有利であ
る。
【図1】本発明の一実施例である帯電装置の図である。
【図2】帯電装置及びメカニカルリレーの動作を説明し
た図である。
た図である。
【図3】従来の帯電ローラを用いた帯電装置の例の図で
ある。
ある。
【図4】従来の近接放電素子を用いた帯電装置の例の図
である。
である。
10 帯電装置 14 高抵抗層 16 電極 18 導電剤 22 感光体(被帯電体) 24 電源 26 メカニカルリレー
Claims (1)
- 【請求項1】 外部より電圧を印加した高抵抗層を被帯
電体表面に対して微小な間隔をもって対向させ、その微
小間隔で放電を起こすことにより被帯電体表面を帯電す
る帯電装置において、 電圧を印加される高抵抗層が導電性部材を備えており、
該導電性部材が、帯電装置の動作時にはフロート状態あ
るいは所定の電圧を印加され、帯電装置の非動作時には
電気的に接地状態となるように構成したことを特徴とす
る帯電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15941192A JPH063922A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 帯電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15941192A JPH063922A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 帯電装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH063922A true JPH063922A (ja) | 1994-01-14 |
Family
ID=15693169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15941192A Pending JPH063922A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 帯電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH063922A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007155797A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-21 | Ricoh Co Ltd | 非接触式帯電ローラ、該非接触式帯電ローラを備えた帯電装置、該帯電装置を備えた画像形成装置 |
-
1992
- 1992-06-18 JP JP15941192A patent/JPH063922A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007155797A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-21 | Ricoh Co Ltd | 非接触式帯電ローラ、該非接触式帯電ローラを備えた帯電装置、該帯電装置を備えた画像形成装置 |
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