JPH0639104B2 - エラストマー物品及びその製造方法 - Google Patents

エラストマー物品及びその製造方法

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JPH0639104B2
JPH0639104B2 JP1331052A JP33105289A JPH0639104B2 JP H0639104 B2 JPH0639104 B2 JP H0639104B2 JP 1331052 A JP1331052 A JP 1331052A JP 33105289 A JP33105289 A JP 33105289A JP H0639104 B2 JPH0639104 B2 JP H0639104B2
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vulcanization
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/0005Pretreatment of tyres or parts thereof, e.g. preheating, irradiation, precuring

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エラストマー物品特に車両用タイヤ等のゴム
製品とその製造方法に関する。
〔従来技術〕
エラストマー物品の代表的な一種であるゴム製品の製造
工程においては、成形工程に引き続いて加硫工程を行う
ものであるが、加硫時間は加硫が遅れる部位に合わせて
設定するので、加硫に要する時間が長くなり、生産性を
低下させるという問題があった。
従来、この問題を解決するために、加硫剤或いは加硫助
剤等のゴムの加硫速度に影響を与える配合剤をゴムの混
練工程で添加し、配合剤の量、種類等を調節することに
より、混練ゴムの加硫速度を増大させ、加硫反応に要す
る時間を短縮させ、生産性の向上を図ることが一般に行
われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記配合剤の添加による方法において
は、ゴムの混練工程に続く押出工程等の加工工程におい
て、スコーチ(焼け)を生ずる恐れがあるという問題が
あった。
また、このスコーチの問題を解決したとしても、加硫工
程において、ゴムの金型に接触した部分の付近と接触し
ない内部とでは熱伝達に差が生じて金型接触部(即ち表
面)付近とは過加硫となり、加硫後の製品の表面と内部
とで加硫度合いが異なることになるという問題があっ
た。
本発明の目的は、上記問題点を解決し、加工工程におけ
る混練ゴムのスコーチの発生を防ぎ、加硫工程におい
て、熱伝達の遅れる物品内部の加硫速度を増大させるこ
とにより、加硫時間の短縮を図るとともに、表面の過加
硫を防止することのできるエラストマー物品とその製造
方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明のエラストマー物品
は、放射線発生装置から発生する放射線、電子線或いは
X線等から選択した放射線を、所定の長さ毎にその照射
量を変化させて予め照射し、照射量の異なる放射線照射
を受けた部分が連続的に形成された帯状エラストマー材
料を巻回することにより、照射量の異なる放射線照射後
のエラストマー材料を積層して加硫したものである。
また、その製造方法は、帯状に形成された単一のエラス
トマー材料に放射線発生装置から発生する放射線、電子
線或いはX線等から選択した放射線を、所定の長さ(後
述の一回の巻回する周長さに等しい)毎にその照射量
(照射量零即ち無照射を含む)を変化させて予め照射
し、照射量の異なる放射線照射を受けた部分が連続的に
形成された帯状エラストマー材料を形成し、該放射線照
射後帯状エラストマー材料を巻回することにより、照射
量の異なる放射線照射後のエラストマー材料を積層して
エラストマー物品を成形し、次いで加硫するものであ
る。
〔作用〕
上述のとおり構成された本発明のエラストマー物品及び
その製造方法においては、混練されたエラストマー材料
をカレンダリングしてシート状に形成し、放射線発生装
置から発生する放射線、電子線或いはX線等から適切な
放射線を選択して、帯状に形成された単一のエラストマ
ー材料に、所定の長さ毎にその照射量(照射量零、即ち
無照射を含む)を変化させて予め照射し、照射量の異な
る放射線照射を受けた部分が連続的に形成された帯状エ
ラストマー材料を形成し、該放射線照射後帯状エラスト
マー材料を巻回することにより、放射線照射量の異なる
シート状エラストマー材料を積層して形成した物品を加
硫工程に移送し、加硫するものである。
複数のシート状エラストマー材料に対する放射線照射量
は、積層後に物品の表面に位置するエラストマー材料に
対しては最も少なくし(又は照射しない)、内部に位置
するエラストマー材料に対しては最も多くするものであ
り、換言すれば加硫工程において物品の加硫反応が最も
速く進む部位のエラストマー材料のプリキュアー度を小
さくし、加硫反応が最も遅い内部のエラストマー材料の
プリキュアー度を大きくすることによって、表面から内
部までのエラストマー材料の加硫反応時間を均一にする
ことができ、表面の過加硫を防ぐことができるものであ
り、適正な加硫を行うことができるとともに、加硫時間
の短縮を図ることができるものである。
〔実施例〕
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
エラストマー物品としてラジアルタイヤを例に挙げて説
明すると、第1図の加硫後のタイヤ断面図において、タ
イヤは外周面が接地面となる環状のトレッド1と、その
両側端に連続するサイドウォール2と、トレッド1の内
周側に配設されたブレーカ3と、トレッド1とサイドウ
ォール2との内周全面にわたって配設され、その両端が
ビードワイヤ5の周りに巻き上げられたカーカス4と、
ビードワイヤ5とカーカス4の巻き上げ部とを覆うチェ
ーファ6とから成っている。
トレッド1は、第1図に示すように、半径方向最外側か
らカーカス4に近い側順に外層1a,中層1b,内層1cの3
層のゴム層から形成されており、第2図は加硫前の生ト
レッド11の断面を示す。
生トレッド11は、外層11a,中層11b,内層11c の3層から
成り、各層はカレンダリングされた薄い肉厚の帯状ゴム
シート12a,12b,12c を成形フォーマに巻き重ねて所望厚
さに形成したものであり、前記ゴムシート12a,12b,12c
は積層させる前に、放射線、即ち放射線発生装置から発
生する放射線、電子線或いはX線等から選択した適切な
放射線を照射するもので、外層11a 形成用ゴムシート12
a 中層11b 形成用ゴムシート12b 内層11c 形成用ゴ
ムシート12c の順に放射線の照射量を増大させて照射
し、外層11a から内層11c に向かってプリキュアー度を
増大させたものである。
なお、上記放射線照射量の範囲としては照射量が0、即
ち照射しない場合、例えば、外層11a は無照射の場合も
含むものである。
第4図において、カレンダー20にて練ゴムを所望厚み
(例えば2mm)に圧延して帯状ゴムシートとして引き出
し、放射線照射装置22内を通過させて所望量照射してプ
リキュアし、所望時間(例えば、成形フォーマ巻きつけ
1回分長さに相当)経過して内層用ゴムシート12c 部分
の照射を終わると、照射量を切り換えて所望時間経過し
て中層用ゴムシート12b 部分の照射を終わらせる。この
ようにして、連続的に照射量の異なるゴムシート部分を
作り、照射後のゴムシートを成形フォーマに導き、成形
フォーマ上のブレーカの上からゴムシートを巻きつけて
いき、順次トレッド内層、トレッド中層、トレッド外層
を形成し、トレッドを形成して第1図に対応する生タイ
ヤを形成する。
本実施例において、放射線として電子線を用いた場合の
照射量の一例について説明すると、次に示す第1表に生
トレッド11の外層11a,中層11b,内層11c の各層用ゴムシ
ートに予め定めた照射量(外層11a <中層11b <内層11
c )の放射線を照射した後、レオメータにより 160℃で
95%加硫に要する時間を測定したものを示す。
なお、本実施例においては、外層11a に対する電子線照
射量は0Mradであり、外層11a には電子線照射を行わな
いものであるから、外層11a のみはゴムシートを積層せ
ずに、押出機を用いて一体に成形しても良いものであ
る。なお、これらの外層11a 、中層11b 、内層11c は加
硫後のタイヤレッドの外層1a、中層1b、内層1cに対応す
ることはいうまでもない。
次に、第3図に示すように、レオメータによる加硫度測
定における95%加硫時の加硫量(P点参照)を適正加硫
量とし、実際にレオメータで測定する。更に、タイヤ加
硫時にレオメータサンプル及びタイヤの温度を測定し、
以下に示すアレニウスの反応速度式から加硫量を算出す
る。
〔アレニウスの反応速度式〕
任意の温度Tの時は反応速度Kは、 K=Ae-E/(RT) ・・・・・・・・・・・(1) 基準温度Tの時の反応速度Kは、 反応速度KとKとの比をとると、 基準温度Tの時の1分間の反応量を1とすると、任意
の温度を経た時の等価反応量ECU は、 となる。
なお、式(1)〜(4)において、 T :測定温度(゜K) T:基準温度(414.86゜K = 141.7℃) t :経過時間(分) E :活性化エネルギー(kcal/mol) R :気体定数(1.987×10-3kcal/mol・deg) である。
第2表に、上記の式(1)〜(4)により算出した適正加硫量
と実際の加硫で得られる加硫量とを、電子線照射を行わ
ないもの、即ち従来の押出機により、第6図に示すよう
に、トレッド外層12a,トレッド中層12b,トレッド内層12
c をそれぞれ一体押出成形されたものを、順次巻き重ね
てトレッド12を成形フォーマのブレーカ上に形成して生
タイヤを作り、次いで加硫したタイヤのトレッドの外層
1A,中層1B,内層1Cとを比較例とし、実施例の第1図に
示す電子線照射を行った後に加硫されたものとを対比さ
せて示す。
なお、比較例のタイヤのトレッドの部位1A,1B,1Cについ
ては、第1図に示す部位に対応する位置について測定し
たものであり、比較例は電子線照射を行わないものであ
るから、適正加硫量は全ての部位で同じ(本実施例では
部位1aの適正加硫量に等しい)ものである。
次に、第2表の各部位1a,1b,1cにおける加硫量と適正加
硫量とを比較したものを第3表に示す。
第3表から明白なとおり、実施例のものは比較例のもの
と較べて、表面である外層1aの過加硫が防止されてお
り、内部である内層1cを充分に加硫するに要した加硫時
間が短縮されるものである。
また、トレッド表面の過加硫が防止されることにより、
トレッドの耐摩耗性能等も向上するものである。
さらに、混練後に放射線を照射しているから、混練時に
スコーチを発生する恐れが無いものである。
なお、ゴムシートは各層毎に異なる照射量で照射後、一
旦巻き取りロールに巻き取り、次いでこれを順次引き出
して成形フォーマのブレーカ上に巻きつけてトレッドを
形成しても良い。
さらに、別の実施例としては、物品の内部の特定部位の
みを本発明方法でプリキュアすることもできるものであ
る。
〔発明の効果〕
本発明は上述のとおり構成されているので、以下に記載
する効果を奏する。
放射線発生装置から発生する放射線、電子線或いはX線
等から適正な放射線を選択して、帯状に形成された単一
のエラストマー材料に、所定の長さ毎にその照射量(照
射量零、即ち無照射を含む)を変化させて予め照射し、
照射量の異なる放射線照射を受けた部分が連続的に形成
された帯状エラストマー材料を形成し、該放射線照射後
帯状エラストマー材料を巻回することにより、照射量の
異なる放射線照射後のエラストマー材料を、物品表面か
ら遠い部位に配置されるエラストマー材料の照射量が大
きくなるように、また、物品表面に近い部位に配置され
るエラストマー材料の照射量が小さくなるように、積層
して形成した物品を加硫工程に移送し、加硫するもので
あるから、簡単に積層することができ、物品表面付近の
過加硫を防止するとともに、物品表面から離れた部位の
加硫を促進して、物品全体として加硫時間を短縮させる
ことができるものである。
したがって、生産性の向上を図ることができるととも
に、加硫後のエラストマー物品の性能を向上させること
ができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る加硫後のタイヤの断面
図、第2図は同じく加硫前の生トレッドの断面図、第3
図は加硫状態を示すグラフ、第4図は放射線照射装置の
全体配置図、第5図は従来のタイヤの断面図、第6図は
従来の一体押出成形された生トレッドの断面図である。 1……トレッド、11……生トレッド、1a,11a……外層、
1b,11b……中層、1c,11c……内層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状に形成された単一のエラストマー材料
    に、放射線発生装置から発生する放射線、電子線或いは
    X線等から選択した放射線を、所定の長さ毎にその照射
    量を変化させて予め照射し、照射量の異なる放射線照射
    を受けた部分が連続的に形成された帯状エラストマー材
    料を形成し、該放射線照射後帯状エラストマー材料を巻
    回することにより、照射量の異なる放射線照射後のエラ
    ストマー材料を積層してエラストマー物品を成形し、次
    いで加硫することを特徴とするエラストマー物品の製造
    方法。
  2. 【請求項2】帯状に形成された単一のエラストマー材料
    に、放射線発生装置から発生する放射線、電子線或いは
    X線等から選択した放射線を、所定の長さ毎にその照射
    量を変化させて予め照射し、照射量の異なる放射線照射
    を受けた部分が連続的に形成された帯状エラストマー材
    料を形成し、該放射線照射後帯状エラストマー材料を巻
    回することにより、照射量の異なる放射線照射後のエラ
    ストマー材料を積層し、次いで加硫したことを特徴とす
    るエラストマー物品。
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