JPH0639036U - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 打球時のゴルフクラブヘッドの地面への突き
刺さりが適切であると共に、フックやスライスの打球も
自在に打てるゴルフクラブヘッドの提供を目的とする。 【構成】 ソール面１８のトウ側２０とヒール側２２と
の略中央部分１８Ａを残し、該中央部ソール面１８Ａの
前記トウ側２０とヒール側２２に夫々凹部２６，２６’
を設けると共に、前記中央部ソール面１８Ａから緩やか
に傾斜して前記各凹部２６，２６’の壁面２６Ａ，２６
Ａ’が形成されるよう構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はゴルフクラブのヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ピッチングウェッジやサンドウェッジのソール面は単純な一様面を形成 しているに過ぎなかったため、ボールを打つ際に地面において跳ねたり、砂中の 適度な深さに打ち込めなかったりして、トップボールになり易く、打球のコント ロールが難しいという欠点があった。

【０００３】 このため、例えば米国特許第３８１０６３１号公報に開示されているような形 状のソール面、即ちトウ側からヒール側にかけた長手方向に沿って凹みを形成し たゴルフクラブヘッドが考案されている。然しながらこの形状のゴルフクラブヘ ッドは、上記のゴルフクラブヘッドとは逆に地面や砂中に深くつき刺さり過ぎる 傾向があり、やはり打球のコントロールが難しかった。

【０００４】 そこで、実開昭５１−８８３５６号公報において、ソール面の略中央部分を除 く両側に凹部を形成し、打球時にゴルフクラブヘッドが地面で跳ねたり、逆に地 中に深く入り込むことのないように工夫がなされている。即ち、ソール面の接地 面積を小さくして地面に対して跳ねることを防止すると共に、地面に突き刺さり すぎないように中央部にソール面を残している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記公報に開示のゴルフクラブヘッドのソール面の凹所は半円形状の断面を有 しており、各凹所の中央部ソール面側には夫々トウ方向とヒール方向に対向した 壁面が形成されている。このため、打球に際してゴルフクラブがトウ方向かヒー ル方向に対してぶれることなく、真っ直に打球することができる。 然しながら、上級者においては、状況に応じて真っ直な打球のみならず、フッ クやスライスの打球を意識的に使い分けることが有り、上記壁面による地中から 受ける抵抗がこの使い分け時の障害となる。

【０００６】 依って本考案は、打球時のゴルフクラブヘッドの地面への突き刺さりが適切で あると共に、フックやスライスの打球も自在に打てるゴルフクラブヘッドの提供 を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的に鑑みて本考案は、ソール面のトウ側とヒール側との略中央部分を残 し、該中央部ソール面の前記トウ側とヒール側に夫々凹部を設けると共に、前記 中央部ソール面から緩やかに傾斜して前記各凹部の壁面が形成されていることを 特徴とするゴルフクラブヘッドを提供する。

【０００８】

【作用】

中央部ソール面を除いて凹部を形成しているため、打球時の地中への突き刺さ りが適切になると共に、これら凹部の中央部ソール面側の壁面が緩やかに傾斜し ているため、フックやスライス打球時の地中抵抗をほとんど受けない。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案を添付図面に示す実施例に基づいて更に詳細に説明する。 ゴルフクラブヘッド１０は、シャフト本体に接続されるホーゼル１２の先にボ ールの打球点を有するフェース面１４と、その下部には地面と接するソール面１ ８を有している。フェース面１４の後部にはこのソール面１８に連続したバック 面２４を有している。なお上記フェース面１４には打球時にボールにスピンを付 与するためのスコアライン１６が形成されている。

【００１０】 上記ゴルフクラブヘッド１０の図１に示す参照番号２０の位置をトウといい、 参照番号２２の位置をヒールという。上記ソール面１８におけるスィートスポッ トの真下位置、即ちトウ２０とヒール２２の間の略中央部分１８Ａを元の面のま ま残し、図３において夫々トウ２０側とヒール２２側に夫々細長い形状の凹部２ ６，２６’を形成している。

【００１１】 この凹部２６，２６’の縦断面が図２に拡大図示されている。まず、中央部ソ ール面１８Ａのトウ２０側に設けられた凹部２６の該中央部ソール面１８Ａと連 続した壁面２６Ａは、中央部のソール面１８Ａに対して急激に変化することなく 緩やかに傾斜している。また、ヒール２２側に形成された凹部２６’の該中央部 ソール面１８Ａと連続した壁面２６Ａ’も同様に緩やかに傾斜している。

【００１２】 また、本考案においてはこの壁面２６Ａ，２６Ａ’のみならず夫々トウ２０側 とヒール２２側に連続した壁面２６Ｂ，２６Ｂ’も緩やかに傾斜してトウ面とヒ ール面に滑らかに連続している。更には図４に現われているように、各細長い凹 部２６，２６’の長い側壁面（図３における左右方向面）も本来のソール面１８ に対して滑らかに傾斜接続している。

【００１３】 図５はゴルファーＭがボールＢＬを真っ直に打つ方向ａと、フックボールを打 つ方向ｂと、スライスボールを打つ方向ｃとを図示したものである。従来のゴル フクラブヘッドで問題となるのはこの方向ｂ又はｃの場合に有する前後方向（図 ５において方向ａに対して直交する方向）の運動成分の抵抗となるトウとヒール とを結ぶラインに直交する方向の切り立った壁面であったが、本考案に係るゴル フクラブヘッド１０によればこれらの壁面２６Ａ，２６Ａ’，２６Ｂ，２６Ｂ’ は全て緩やかに傾斜しているため、その方向の運動成分の抵抗とはならない。従 って、フックやスライスの打球が容易に打てることになる。

【００１４】 上記実施例では壁面２６Ａ，２６Ａ’，２６Ｂ，２６Ｂ’を全て緩やかに傾斜 させているが、図２に示すように中央部ソール面１８Ａを含む平面ＨＬに対して 壁面２６Ｂと２６Ｂ’は上方にそり上がっているため、地面に対する抵抗の寄与 分は小さい。従って、この壁面２６Ｂと２６Ｂ’を緩やかに傾斜させることは必 ずしも本考案の必須事項ではない。但し、ソール面１８が概ね上記平面ＨＬに一 致するような場合には、これら壁面２６Ｂも２６Ｂ’も緩やかに傾斜している方 が望ましいが、この場合においてもこれらの壁面２６Ｂ，２６Ｂ’を必ずしも緩 やかに傾斜させなくても中央側の壁面２６Ａ，２６Ａ’を緩やかに傾斜させてい るので地面の抵抗を大きく低減できることに変わりはない。

【００１５】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように本考案によれば、ソール面の略中央部を除いて その両側に凹部を設け、しかも中央部ソール面に連続した壁面を緩やかに傾斜さ せているため、打球時のゴルフクラブヘッドの地面への突き刺さりが適切である と共に、フックやスライスの打球も自在に打てるゴルフクラブヘッドの提供が可 能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案に係るゴルフクラブヘッドの側面
図である。

【図２】図２は図１の一部を図３に示す矢視線Ｂ−Ｂに
よる縦断面で示す拡大部分図である。

【図３】図３は図１の矢視線Ｃによる下面図である。

【図４】図４は図１の矢視線Ｄ−Ｄによる横断面図であ
る。

【図５】図５は本考案の説明図である。

【符号の説明】

１０ ゴルフクラブヘッド １４ フェース面 １８ ソール面 １８Ａ 中央部ソール面 ２０ トウ ２２ ヒール ２６，２６’ 凹部 ２６Ａ，２６Ａ’ 中央部ソール面に連続した凹部の壁
面 ｂ フックボールを打つ方向 ｃ スライスボールを打つ方向

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ソール面のトウ側とヒール側との略中央
   部分を残し、該中央部ソール面の前記トウ側とヒール側
   に夫々凹部を設けると共に、前記中央部ソール面から緩
   やかに傾斜して前記各凹部の壁面が形成されていること
   を特徴とするゴルフクラブヘッド。