JPH0638765U - カーペットの取り付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 床面を傷つけたり、汚したりすることなくカ
ーペットの敷設、取り替え等が可能なカーペット取り付
け装置を提供するものである。 【構成】 水平方向に対する密着性が非常に強力で垂直
方向に対する密着性は比較的弱い両面密着テープをカー
ペットを敷設する室内の壁面ぎわの床面上に貼り付け、
その上面にカーペット調整板を介し又は介さないで両面
接着テープを貼着し、この両面接着テープの上面側にカ
ーペットの周端縁部の裏面側を貼着させて床面上にカー
ペットを取り付けるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建物の室内に敷設されるカーペットの取り付け装置に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

室内の床面上にカーペットを敷設するにはカーペットの裏面側全面にのりをつ けて床面上に固定する所謂ベタ貼工法、両面接着テープを利用して床面上に固定 する方法あるいは壁面に沿う床面上に、カーペットを補捉するクリップを有する 添木を打ちつけるクリッパー工法等の手段が採られていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

前記カーペットの裏面にのりをつけて床面上に貼り付ける方法によるときは床 面に対する固定は大変良好ではあるが貼着が強固であるのでカーペットを取り替 えようとするとき、取り外しに大変手数がかかると共に無理に剥がそうとすると カーペット及び床面を破損してしまうことがあり、また床面に付着残存するのり を除去するにも大変手数がかかっていた。また、両面接着テープによる場合も、 カーペットを移動させたり、取り替えようとするときに床面上に接着テープの一 部が付着残存して床面を汚すほかその除去に手数を要するという問題点があった 。更にクリッパー工法の場合は、寄木，木質フローリング等の床面を傷付け、大 理石，プラスチックタイル等の場合は施工不可能であった。

【０００４】 本考案は床面が平滑であれば、木質，プラスチック，大理石等の材質のいかん を問わず、床面を傷つけたり、汚したりすることなくカーペットの敷き込み、取 り替え等を行い得るカーペットの取り付け装置を提供するものである。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】

本考案は、水平方向に対する密着性が非常に強力で垂直方向に対する密着性は 比較的弱い両面密着テープを床面に貼りつけることによって上記問題点を解決し たものである。即ち、水平方向に対する密着性が非常に強力で垂直方向に対する 密着性は比較的弱い両面密着テープをカーペットを敷設する室内の壁面ぎわの床 面上に貼り付け、該両面密着テープの上面にカーペット調整板を介し又は介さな いで両面接着テープを貼着し、その両面接着テープ上にカーペットの周端縁部の 裏面側を接着せしめることによって床面上にカーペットを取り付けるようにした ものである。

【０００６】

【作用】

本考案は上記の如く構成されているので床面上に貼着されている両面密着テー プは水平方向に対する密着性が非常に強力であるからカーペットの横ずれ移動を 阻止する。また、垂直方向に対する密着性は弱いので、カーペットの取りかえ、 変更のときにカーペットを剥がしやすく、しかもカーペットを剥がしたあとの床 面に両面密着テープの残存付着はない。また、カーペット調整板と壁面との間に カーペットのパイル長に見合う隙間を設けたものにおいては、カーペットの周端 縁部を折り曲げて押し込むとカーペットの周端縁部の敷設仕上り状態が良好に維 持される。更に、カーペットの下面にクッション材が配されたものにあってはク ッション性が良く、カーペットとクッション材とが個別に移動することがない。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を示した図１にもとづいて説明すると、建物の室内の壁面２ぎ わの床面３上に、水平方向には密着性が非常に強力であるが垂直方向に対する密 着性は比較的弱い両面密着テープ１が４０ｍｍ〜５０ｍｍ幅に亘って貼着されて いる。この両面密着テープ１を貼り付ける床面は、表面がフラットな木質フロー リング，プラスチックタイル，寄木，大理石等でザラツキのない硬質床材が好ま しい。そして、この両面密着テープ１上にカーペット調整板４を貼着し、そのカ ーペット調整板４の上面に両面接着テープ５を貼着し、その両面接着テープ５上 にカーペット６の周端縁部の裏面側を接着して床面上にカーペット６を敷込んで いる。

【０００８】 カーペットパイル長が短かい薄手のカーペットの場合には図示省略したが、前 記カーペット調整板４を使用することなく両面密着テープ１上に両面接着テープ ５を直接貼着するようにしてもよい。

【０００９】 また、図２に示す第２実施例の如く、両面密着テープ１上に貼着のカーペット 調整板４を、カーペットパイル長に合わせて壁面２から所定の間隔を設けて貼着 することによって、カーペット６の周端縁部を該隙間に折り曲げて挿入させるこ とができる。

【００１０】 更に、図３に示す第３実施例の如く、両面密着テープ１の壁面２よりの２分の １幅上にカーペット調整板４を貼着して、カーペット調整板４が貼着されていな い残り２分の１幅上の両面密着テープ１に、カーペットのクッション性を良好と するために敷かれるクッション材７の周端縁部を貼着してもよい。

【００１１】 尚上記両面密着テープ１の密着力は、アクリル樹脂タイルに対して水平方向の 密着力が２．９ｋｇ〜４．２ｋｇ，垂直方向に対する密着力が１５０ｇ〜２１０ ｇある市販のものを使用した。

【００１２】

【考案の効果】

本考案はカーペットを敷設する室内の壁面よりの床面上に、水平方向に対する 密着性は非常に強力であるが垂直方向に対する密着性は比較的弱い両面密着テー プを使用したので、その床面上に敷かれるカーペットやカーペットの下に敷かれ るクッション材の床面に沿う水平方向の横ずれ移動を阻止し、良好なカーペット 敷設状態をいつまでも保持することができる。

【００１３】 また、垂直方向に対する密着性は比較的弱いため、カーペットを敷き替えたり 、移動させたりするために、これを床面から剥がそうとするときは、たやすく剥 がすことができる。しかも、剥がした時、床面に該両面密着テープが残存付着す ることがないので床面を汚したり傷つけたりすることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例の主要部の断面図である。

【図２】本考案の第２実施例の主要部の断面図である。

【図３】本考案の第３実施例の主要部の断面図である。

【符号の説明】

１ 両面密着テープ ２ 壁面 ３ 床面 ４ カーペット調整板 ５ 両面接着テープ ６ カーペット ７ クッション材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水平方向に対する密着性が非常に強力で
   垂直方向に対する密着性は比較的弱い両面密着テープが
   カーペットを敷設する室内の壁面ぎわの床面上に貼り付
   けられ、該両面密着テープの上面にカーペット調整板を
   介し又は介さないで両面接着テープが貼着され、この両
   面接着テープの上面にカーペットの周端縁部の裏面側を
   貼着せしめて床面上にカーペットを取り付けることを特
   徴とするカーペットの取り付け装置。
2. 【請求項２】 両面密着テープの上面に貼着されるカー
   ペット調整板は、カーペットパイル長に合わせて壁面か
   ら所定の間隔を設けて貼着されていることを特徴とする
   請求項１記載のカーペットの取り付け装置。
3. 【請求項３】 カーペット調整板は、両面密着テープの
   壁面がわ約２分の１幅上に貼着され、残余の２分の１幅
   上にはカーペットの下に敷かれるクッション材の周端縁
   部の裏面側が貼着されていることを特徴とする請求項１
   又は２記載のカーペットの取り付け装置。