JPH0638457U - 生穀物用コンテナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 湿度が高い場合や温度が低い場合にも、生穀
物を十分に乾燥させることができる生穀物用コンテナを
提供すること。 【構成】 箱型の容器２と、この容器２の内部に配設さ
れて上方の生穀物収納空間９と下方の通気路８を仕切る
通風板３と、この容器２の側部に装着された送風部１１
とから成る生穀物用コンテナ１において、送風部１１の
ファン１３により通気路８に送り込まれる空気を暖める
ヒータ１４を設けた。 【効果】 必要に応じてヒータ１４を駆動し、ファン１
３により通気路８に吸い込まれる外部の空気を暖めるこ
とにより、湿度が高い場合や温度が低い場合にも、生穀
物１０を十分に乾燥させることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は生穀物用コンテナに係り、詳しくはコンテナの容器に収納された米や 麦などの生穀物を保管、乾燥させるための生穀物用コンテナに関する。

【０００２】

【従来の技術】

米などの生穀物のコンテナとして、実公昭５３−３１２５６号公報に開示され たものが知られている。このものは、箱形の容器の内部に、断面山形状の通風板 を設け、ファンを回転させることによりこの通風板から空気を吹き上げさせて、 この通風板上に収納された生穀物に空気を補給することにより、生穀物の呼吸を 促進するとともに、予備的な乾燥を行うようにしたものである。すなわちこのも のは、生穀物の移送用コンテナとしての役目とともに、生産者達が穀物集中処理 施設に運び込んだ生穀物が、荷受や乾燥などの集中処理がなされる迄の待機時間 中に、呼吸不十分により品質劣化するのを防止するための一時的な乾燥手段とし ての役目を担っている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが上記従来のコンテナでは、ファンの風量のみで生穀物を乾燥させるも のであるため、雨天時などの湿度が高い場合や、冬期などの温度の低い場合には 十分な乾燥力が得られないという問題点があった。 そこで本考案は、湿度の高い場合や温度の低い場合にも、生穀物を十分に乾燥 させることができる生穀物用コンテナを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

このために本考案は、箱形の容器２と、この容器２の内部に配設されて上方の 生穀物収納空間９と下方の通気路８を仕切る通風板３と、この容器２の側部に装 着された送風部１１とから成る生穀物用コンテナ１において、送風部１１のファ ン１３により通気路８に送り込まれる空気を暖めるヒータ１４を設けたものであ る。

【０００５】

【作用】

上記構成によれば、湿度の高い場合や温度の低い場合には、ファン１３により 通気路８に送り込まれる空気をヒータ１４で暖めることにより、生穀物１０を十 分に乾燥させることができる。

【０００６】

【実施例】

次に、図面を参照しながら本考案の実施例を説明する。 図１は生穀物用コンテナの斜視図、図２は内部構造を示す縦断面図、図３は横 断面図である。この生穀物用コンテナ１は上記実公昭５３−３１２５６号公報に 示されたものと同構造であって、箱形の容器２を主体とし、その内部には通風板 ３が設けられている。この通風板３の断面形状は山形状であって、多孔板やメッ シュにより形成されており、容器２の内部を上方の生穀物収納空間９と下方の通 気路８に仕切っている。４ａ，４ｂは通風板３の両側部に設けられた塞ぎ板であ り、手動レバー５を揺動操作することにより開閉し、生穀物１０を下方に排出す る。６、７はレバー５の揺動を他方の塞ぎ板４ｂに伝達するためのレバーとロッ ド、１１は容器２の脚部である。

【０００７】 容器２の側面には送風部１１が装着されている。送風部１１は、円筒形のケー ス１２と、このケース１２の内部に配設されたファン１３及びヒータ１４と、フ ァン１３を回転させるモータ１５から成っている。ファン１３が回転すると、外 部の空気は通気路８に吸い込まれ、通風板３を通って上方の生穀物収納空間９に 吹き上げる。また容器２の側部には、湿度センサ１６及び温度センサ１７と、配 電盤１８が設けられており、外部の湿度と温度を測定する。

【０００８】 図４は電気回路のブロック図である。湿度センサ１６と温度センサ１７は制御 部１９に接続されており、制御部１９は前記ヒータ１４やモータ１５を制御する 。制御部１９にはタイマー１９ａが内蔵されている。２０、２１は手動スイッチ であり、ヒータ１４とモータ１５は手動的にオンオフすることもできる。

【０００９】 この生穀物用コンテナ１は上記のような構成より成り、次に取り扱い動作を説 明する。生穀物収納空間９に米などの生穀物１０を収納し、制御部１９のタイマ ー１９ａをセットしたうえで、モータ１５を駆動する。するとファン１３は回転 し、外部の空気は通気路８に吸い込まれ、通風板３を通って上方へ吹き上げ、生 穀物１０を乾燥させる。

【００１０】 外部の湿度と温度は湿度センサ１６と温度センサ１７により監視されており、 湿度が設定値（例えば６０％）以上になったり、あるいは温度が設定値（例えば １０℃）以下になると、ヒータ１４が駆動し、ファン１３により通気路８に吸い 込まれる空気を暖め、暖い空気により生穀物１０を乾燥させる。そしてタイマー １９ａで予め設定された時間が経過したならば、ヒータ１４とモータ１５の駆動 は自動的に停止し、乾燥作業は終了する。

【００１１】 この生穀物用コンテナ１の構造や運転方法は上記実施例に限定されないのであ って、例えば作業者が手動的にスイッチ２０、２１をオンオフしてヒータ１４や モータ１５をオンオフ制御してもよいものである。また湿度が異常に高い場合や 、温度が異常に低い場合には、ヒータ１４やモータ１５への給電量を増大させて 、ファン１３の風量やヒータ１４の温度を段階的にアップしてもよいものであり 、このような制御は制御部１９により自動的に行うことが可能である。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、湿度の高い場合や温度の低い場合には、 ファン１３により通気路８に送り込まれる空気をヒータ１４で暖めることにより 、生穀物１０を十分に乾燥させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の生穀物用コンテナの斜視図

【図２】本考案の一実施例の生穀物用コンテナの縦断面
図

【図３】本考案の一実施例の生穀物用コンテナの横断面
図

【図４】本考案の一実施例の電気回路のブロック図

【符号の説明】

１ 生穀物用コンテナ ２ 容器 ３ 通風板 ８ 通気路 ９ 生穀物収納空間 １０ 生穀物 １１ 送風部 １２ ケース １３ ファン １４ ヒータ １５ モータ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱形の容器２と、この容器２の内部に配
   設されて上方の生穀物収納空間９と下方の通気路８を仕
   切る通風板３と、この容器２の側部に装着された送風部
   １１とを備え、この送風部１１が、ケース１２とこのケ
   ース１２の内部に配設されたファン１３と、このファン
   １３を回転させるモータ１５とから成り、かつこのファ
   ン１３により前記通気路８に送り込まれる空気を暖める
   ヒータ１４を設けたことを特徴とする生穀物用コンテ
   ナ。