JPH0638333A - 架橋ポリエチレンケーブルのモールド接続方法 - Google Patents

架橋ポリエチレンケーブルのモールド接続方法

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JPH0638333A
JPH0638333A JP4191063A JP19106392A JPH0638333A JP H0638333 A JPH0638333 A JP H0638333A JP 4191063 A JP4191063 A JP 4191063A JP 19106392 A JP19106392 A JP 19106392A JP H0638333 A JPH0638333 A JP H0638333A
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JP
Japan
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temperature
connecting portion
planar heater
circumferential direction
heater
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JP4191063A
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English (en)
Inventor
Hajime Noda
一 野田
Susumu Sakuma
進 佐久間
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーブル接続部の各層を架橋、融着させるに
際して、補強絶縁層の厚さ違いによる接続部長手方向の
設定温度の違いに対応できるようにするとともに、接続
部周方向の温度分布を均一化すること。 【構成】 ケーブル接続部10を架橋、融着させる面状
ヒータ7a〜7fを長手方向に3分割するとともに、周
方向に上下に2分割し、接続部10全体を面状ヒータ7
a〜7fでくるみ加熱架橋する。その際、接続部長手方
向の両端部における面状ヒータ7a〜7fは温度制御装
置11a〜11eにより個別に温度制御し、中央部の面
状ヒータ7c,7dは温度制御装置11cにより一括し
て温度制御する。あるいは、上側の面状ヒータ7a,7
e、および下側の面状ヒータ7b,7fをそれぞれ温度
制御装置11c,11aにより一括制御し、中央部の面
状ヒータ7c,7dを温度制御装置11bにより一括制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力ケーブルのモールド
接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】架橋ポリエチレン・ケーブルはその優れ
た絶縁性と取扱の容易さによって急速に高電圧化の道を
たどってきており、275kV級の長距離線路の建設が
行われつつある。長距離線路には接続部は必要不可欠で
あり、275kV級には段剥ぎしたケーブル絶縁体上に
2つ割りの金型をかぶせ、その中に小形押出機より絶縁
樹脂を押し出し、所定の形に成型後外部導電層を被覆
し、上記押出絶縁層と一体で加熱加圧架橋する押出モー
ルド式の接続部が採用されている。
【0003】図3(a)は一般的な押出モールド接続法
を示す図であり、同図において、1,1’はケーブル、
2は導体接続管、3は内部導電層、4は絶縁樹脂、5は
半導電収縮チューブ、6はスチール・ウール、7は面状
ヒータ、8は加圧容器を示す。同図において、ケーブル
1,1’を接続する場合には、ケーブル布設現場におい
て所定の寸法に段剥ぎされたケーブル1,1’同士を導
体接続管2を用いて圧縮接続し、半導電テープや半導電
収縮チューブによって導体接続管上に内部導電層を形成
する。ついで、図示しない2つ割りの金型を被せてその
中に図示しない小形押出機より加熱溶融された未架橋の
絶縁樹脂4を押し出す。
【0004】放置冷却後、金型を解体して、凝固した絶
縁樹脂4による補強絶縁体を所定形状に切削加工する。
さらに、半導電収縮チューブ5で被覆してスチール・ウ
ール6等を介して面状ヒータ7を装着した後、接続部全
体を密閉型の加圧容器8中に収納し、ガス加圧下で加熱
架橋する。かくして、ケーブルと同一の層状構造を有す
る接続部が完成する。
【0005】上記した押出モールド接続法においては、
最後の架橋時における加熱方法に配慮を要する。すなわ
ち、図3(a)に示したケーブル接続部は接続部中央部
は補強絶縁層が厚く、接続部両端部は補強絶縁層が相対
的に薄い。したがって、中央部は深部にまで熱が到達す
るように面状ヒータ7を高温に設定するが、端部は中央
部より低温に設定することが望ましい。補強絶縁層最内
周まで架橋が行われるとするなら、それ以上の加熱はむ
しろ有害であり、ケーブル絶縁体の劣化や架橋残渣の二
次分解を促すことになるからである。
【0006】このため、面状ヒータ7は接続部長手方向
に3分割し、各々で温度制御を行うという方法が考えら
れる。特に、275kV級以上の大サイズのケーブルの
接続ではそのような分割方法が有利である。図3(b)
は従来の面状ヒータ7による加熱回路の構成を示す図で
あり、同図は面状ヒータ7を長手方向に3分割するとと
もに、周方向に3分割して、分割された各ヒータに通電
して加熱する場合を示している。同図において、7a〜
7cは接続部長手方向に3分割された左端部の面状ヒー
タ、7d〜7fは接続部長手方向に3分割された中央部
の面状ヒータ、7g〜7iは接続部長手方向に3分割さ
れた右端部の面状ヒータを示しており、また、11aな
いし11cは温度制御装置を示している。
【0007】温度制御は、ヒータの内層の随所に熱電対
を取り付け、その値をモニターすることにより、接続部
表面温度を監視しつつ温度制御を行うが、特に、面状ヒ
ータ7の3分割部分の各々の上側に設置した熱電対(図
3(b)のC1ないしC3点)の温度を各分割部の代表
温度として温度調節器11aないし11cに入力し、ヒ
ータのON−OFF制御あるいはPID制御等により、
上記代表温度が設定値を維持し続けるように制御する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、接続部
長手方向に面状ヒータ7を3分割して加熱することで、
設計値としては、合理的な架橋が可能となるが、実際に
は接続部周方向で温度分布にばらつきが生じ、必ずしも
温度設定値通りの温度とはならない。密閉架橋管内はケ
ーブルが大きいほど容積も大きくなり、その内部空間に
おいて、熱的対流現象を招く。特に、この対流現象は、
接続部端部で著しい。
【0009】したがって、例えば、前記したように、各
分割部分の代表温度として上側の温度を採るとするな
ら、確かにその点は温度調節器の設定温度を維持する
が、同じ分割部分の下側はその温度より相対的に低い値
で推移する。また、各分割部分の代表温度として下側の
温度を採った場合には、その点の温度は設定温度通りと
なるが、その分割部分の上側の温度は設定温度より相対
的に高い温度となり、ケーブル絶縁体の劣化が著しいも
のとなる。
【0010】このような温度分布の状況に対する方策と
しては、代表温度として上側の点を採り、周方向で生ず
る温度分布を見込んで高目に設定しておくことが考えら
れる。しかしながら、これは抜本的な方法ではなく、最
終的に架橋後の過加熱度にむらができ非常に非効率的で
ある。また、周方向のばらつきの度合いは、環境条件に
よって毎回対流の状況が異なるから、当初の温度分布の
見込みが妥当であったかは結果を待つしかない。
【0011】上記のような問題点を解決する手段として
は、例えば、図3(b)に示したようにヒータを周方向
に分割して、各ヒータ7aないし7iに温度検出器を取
り付け、各ヒータの温度を個別に制御するという方法が
容易に考えられる。例えば、図3(b)に示すように周
方向に3分割した場合、長手方向の3分割と掛け合わせ
て9分割となり、また、周方向に2分割した場合には、
長手方向の3分割と掛け合わせて6分割となり、各分割
されたヒータに対して個別に温度制御を行うこととな
る。
【0012】しかしながら、ケーブルの接続工程はすべ
てケーブル布設現場、すなわち洞道マンホール内等の極
めて狭い空間で行われることを常としており、制御装置
の設置スペースを考えると、上記6分割制御あるいは9
分割制御は採るべきではない。また、制御点数の増大は
工程管理の著しい複雑化につながり、さらには、押出モ
ールド接続工法の最大の難点である長大な工期をさらに
長大化することになる。
【0013】本発明は上記した従来技術の問題点を改善
するためになされたものであって、ケーブル接続部の各
層を架橋、融着させるに際して、面状ヒータの分割制御
点数をさほど増加させることなく、補強絶縁層の厚さ違
いによるケーブル接続部長手方向の設定温度の違いに対
応することができ、また、架橋管内の対流現象による接
続部周方向の温度分布を均一化することが可能な架橋ポ
リエチレン・ケーブルの押出モールド接続方法を提供す
ることを目的とする。
【0014】ここにおいて、面状ヒータと称するもの
は、発熱体自体の形状が面状であるということではな
く、結果的に接続部表面を面として加熱できるような形
態のものは全て含まれる。また、上記説明では、面状ヒ
ータが接続部に被覆される例を提示したが、これとは別
に面状ヒータと接続部の間に空間が介在し、いわば面状
ヒータが接続部を囲むような形のものにおいても、上記
と問題点は同様である。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の発明
は、架橋ポリエチレン・ケーブルを布設現場にて接続す
るに際し、未架橋のポリエチレンからなる補強絶縁層を
接続部上に形成した後に、これを架橋処理するにあた
り、接続部全体を面状ヒータで被覆ないしは囲繞して二
つ割りの密閉型架橋管内に収納して、面状ヒータによる
高温加熱により各層を架橋、融着させる架橋ポリエチレ
ン・ケーブルのモールド接続方法において、面状ヒータ
を少なくとも接続部長手方向に3分割し、面状ヒータの
接続部長手方向の両端部における周方向の分割制御点数
と、両端部以外の周方向の分割制御点数を異ならせて温
度制御を行うことにより、接続部の各層を架橋、融着さ
せるようにしたものである。
【0016】本発明の請求項2の発明は、請求項1の発
明において、面状ヒータの接続部長手方向の両端部にお
いては左右端部共通で周方向のみの分割制御を行い、両
端部以外の部分については、周方向の分割制御を行わな
いようにしたものである。本発明の請求項3の発明は、
請求項1の発明において、面状ヒータを接続部長手方向
で3分割されかつ接続部周方向で上下に2分割された6
枚から構成し、面状ヒータの中央部の上下2枚のヒータ
を一群として温度制御を行い、面状ヒータの左端部上側
と右端部上側の2枚を別の一群として温度制御を行い、
さらに、面状ヒータの左端部下側と右端部下側の2枚を
別の一群として温度制御を行うことにより、接続部の各
層を架橋、融着させるようにしたものである。
【0017】本発明の請求項4の発明は、請求項1の発
明において、面状ヒータを接続部長手方向で3分割され
かつ接続部周方向で3分割された9枚から構成し、面状
ヒータの中央部の3枚のヒータを一群として温度制御を
行い、面状ヒータの左端部上側と右端部上側の2枚を別
の一群として温度制御を行い、さらに、面状ヒータの左
端部下側と右端部下側の4枚を別の一群として温度制御
を行うことにより、接続部の各層を架橋、融着させるよ
うにしたものである。
【0018】
【作用】従来の接続部各層の架橋、融着時のヒータ制御
においては、接続部端部の周方向では著しい温度分布の
ばらつきが生じるが、接続部中央では、接続部が太く、
管内空隙の容積が小さいため、対流がさほど起こらず、
さしたる温度分布のばらつきは生じない。
【0019】本発明の請求項1の発明は上記点に着目
し、従来の長手方向3分割制御に、周方向の分割制御を
組合せ、面状ヒータの接続部長手方向の両端部における
周方向の分割制御点数と、両端部以外の周方向の分割制
御点数を異ならせて温度制御を行うようにしたものであ
る。この時の制御点数は接続部両端部の周方向分割数に
応じた数だけ増えるだけであり、また、中央部と両端部
は従来と同様に分割されているから、それぞれ異なる温
度設定が可能であり、中央部、両端部とも周方向の温度
分布を均一化することができる。
【0020】また、接続部長手方向3分割制御を行った
場合、接続部両端部の周方向の温度分布は左右の端部で
ほぼ対称の形をとる。すなわち、右端部において、上側
と下側で30℃の開きがあるとすると、左端部において
も上側と下側で30℃の開きとなる。したがって、左端
部上側と右端部上側とを一体制御しても、温度分布にば
らつきは生じない。
【0021】本発明の請求項2ないし請求項4の発明
は、上記点に着目し、面状ヒータの接続部長手方向の両
端部においては左右端部共通に周方向のみの分割制御を
行い、両端部以外の部分については、周方向の分割制御
を行わないようにしたものであり、このように構成する
ことにより、ヒータ制御点数は従来と同一の3点であり
ながら、中央部と両端部は従来と同様に分割されている
から異なった温度設定とすることが可能であり、かつ、
中央部、両端部とも周方向の温度分布を均一化すること
ができる。
【0022】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す図であ
り、本実施例は275kV、2000mm2 の架橋ポリ
エチレン・ケーブルの押出モールド接続部の実施例を示
している。図1において、同図(a)は長手方向に2分
割するとともに周方向に2分割し、全体で6分割した面
状ヒータを用いて架橋時における加熱を行う実施例を示
しており、また、同図(b)は本実施例における面状ヒ
ータの接続回路を示している。
【0023】図1(a)において、7aないし7fは6
分割された面状ヒータを示し、10は加熱架橋されるケ
ーブル接続部を示している。また、同図(b)におい
て、7a,7bはそれぞれ同図(a)における面状ヒー
タ7a,7bに対応し、7c,7dはそれぞれ同図
(a)における面状ヒータ7c,7dに対応し、7e,
7fはそれぞれ同図(a)における面状ヒータ7e,7
fに対応しており、また、11aないし11eは温度制
御装置を示している。
【0024】次に上記本発明の第1の実施例における押
出モールド接続方法について説明する。まず、所定の寸
法にケーブルを切断して導体を口出しし、先端を紡錘状
にペンシリング加工した後、ガラス片を用いて所定の寸
法までケーブル外部導電層を剥ぎ取り、両側のケーブル
をスリーブで圧縮接続した。圧縮接続の前には必要部品
と合わせ、外部半導電層用チューブを予めケーブル・コ
ア上に通しておいた。次に導電接続部上に半導電性テー
プを巻いて加熱モールドすることにより、接続部の内部
半導電層を形成したのち、接続部を二つ割りの金型に収
納し、小型押出機により絶縁樹脂を加圧注入した。
【0025】所定温度に冷却後、金型を外し押出絶縁体
を所定形状に電動工具やガラス片を用いて成形加工し
た。上記絶縁体の加工は簡易クリーン・ルーム内で行っ
た。絶縁体を成形加工した後、あらかじめケーブルに通
してあった外部導電層収縮チューブを接続部上にスライ
ドさせ、ここでドライヤーなどにより熱風を吹きつけて
加熱収縮させて補強絶縁体とある程度密着させ、形状を
整えた。
【0026】その後、架橋用ガスバリアー層と図1
(a)に示すように周方向に2分割、長手方向に2分割
された6枚のヒータ7a〜7fを用い、6枚のヒータで
接続部10全体をくるみ加圧容器内に収納し、不活性ガ
ス下で加熱架橋を行った。6枚のヒータの7aないし7
fの制御方式としては、中央部の2枚のヒータ7c,7
dは従来と同様に並列に接続して第1グループを形成さ
せ、また、左端部の上側のヒータ7aと下側のヒータ7
bおよび、右端部の上側のヒータ7eと下側のヒータ7
fによりそれぞれ第2ないし第5の制御グループを形成
させた。
【0027】そして、第1の制御グループの上部のC2
点を代表温度として温度調節器11cにより220℃に
制御し、第2ない第5の制御グループは各ヒータ7a,
7b,7e,7fのC1,C4,C3,C5点を代表温
度として、温度調節器により170℃に制御した。従来
の制御方式においては、ケーブル接続部の端部では周方
向で著しい温度分布が生ずるが、接続部中央部ではさし
たる温度分布は生じない。
【0028】したがって、上記のように、ケーブル接続
部の中央部においては、周方向の制御分割数を1とし、
ケーブル接続部の両端部のみ周方向の制御分割数を2と
することにより、ケーブル接続部の両端部の周方向にお
いて異なる温度設定とすることが可能となり、中央部と
両端部とも周方向の温度分布を均一化することができ
る。また、上記のように構成することにより、制御点数
は従来よりも2点増えた5点とするだけでよい。
【0029】図1(c)は本発明の第2の実施例を示す
図であり、本実施例は第1の実施例において、中央部の
2枚のヒータ7c,7dは従来と同様に並列に接続して
第1グループを形成させ、また、左端部の上側のヒータ
7aと右端部のヒータ7eを直列接続して第2制御グル
ープを形成させ、さらに、両端部の残る2枚のヒータ7
b,7fを直列接続して第3の制御グループを形成させ
たものである。
【0030】そして、第1の制御グループの上部のC2
点を代表温度として温度調節器11bにより220℃に
制御し、第2制御グループは左端上側のヒータ7aのC
1点を代表温度として、温度調節器11cにより170
℃に制御した。さらに、第3制御グループは右端下側の
任意の一点、例えば図1(c)に示すようにヒータ7f
のC3点を代表温度として温度調節器11aにより17
0℃に制御した。
【0031】ケーブル接続部における両端部の周方向温
度分布は左右の端部でほぼ対称の形をとり、右端部で上
側と下側の温度が30℃の開きがあるとすると、左端部
においても同様に上側と下側の温度が30℃の開きとな
る。したがって、上記のように、左端部上側と右端部上
側とを一体制御し、同様に左端部下側と右端部下側を一
体制御しても、図1(b)に示した第1の実施例と同様
に均一な温度分布をうることができる。ただし、代表温
度としては、第2制御グループで左側としたときには、
第3制御グループでは右側を採ることが望ましい。そう
することで、左右端部において、より完全に近い対称性
が得られる。
【0032】次に示す表1は、上記従来の制御方式と図
1(c)に示した第2の実施例の制御方式における各ヒ
ータの実際の温度を示した表である。
【0033】
【表1】
【0034】表1において、記号A,a,B,b,C,
cの前に記された数字は温度を示し、温度の後ろに付さ
れた記号A〜C、a〜cにおいて、大文字と小文字の同
一のアルファベットAとa(例えば、180Aと180
a)、Bとb、Cとcはそれぞれ1つの結線グループを
示し、また、温度の後ろに表示された大文字A,B,C
は温度制御位置を示している。
【0035】表2から明らかなように、従来の制御方式
においては、温度分布の著しいばらつきを端部で示した
のに対し、本実施例においては、制御点数は従来と同様
の3点であるにもかかわらず、温度分布のばらつきは殆
どなかった。図2は本発明の第3の実施例を示す図であ
り、本実施例は275kV、2500mm2 の架橋ポリ
エチレン・ケーブルの押出モールド接続部の実施例を示
している。
【0036】図2において、同図(a)は長手方向に3
分割するとともに周方向に3分割し、全体で9分割した
面状ヒータを用いて架橋時における加熱を行う実施例を
示しており、また、同図(b)は本実施例における面状
ヒータの接続回路を示している。図2(a)において、
7aないし7iは9分割された面状ヒータを示し、10
は加熱架橋されるケーブル接続部を示している。また、
同図(b)において、7a,7b,7cはそれぞれ同図
(a)における面状ヒータ7a,7b,7cに対応し、
7d,7e,7fはそれぞれ同図(a)における面状ヒ
ータ7d,7e,7fに対応し、7g,7h,7iはそ
れぞれ同図(a)における面状ヒータ7g,7h,7i
に対応しており、また、11aないし11cは温度制御
装置を示している。
【0037】本実施例における組み立て方法は全工程と
も第1の実施例と同様であるが、本実施例においては、
図2(b)に示すように、周方向に3分割、長手方向に
3分割された9枚のヒータ7a〜7iのヒータで接続部
10全体をくるみ加圧容器内に収納し、不活性ガス下で
加熱架橋を行った。9枚のヒータの7aないし7iの制
御方式としては、中央部の3枚のヒータ7d〜7fは従
来と同様に並列に接続して第1グループを形成させ、ま
た、左端部の上側のヒータ7aと右端部上側のヒータ7
gを直列接続して第2制御グループを形成させ、さら
に、両端部の残る4枚のヒータ7b,7c,7h,7i
を直列接続して第3の制御グループを形成させた。
【0038】そして、第1の制御グループの上部のヒー
タ7dのC2点を代表温度として温度調節器11bによ
り230℃に制御し、第2制御グループは左端上側のヒ
ータ7aのC1点を代表温度として、温度調節器11c
により180℃に制御し、さらに、第3制御グループは
右端下側の任意の一点、例えば図2(b)に示すように
ヒータ7hのC3点を代表温度として温度調節器11a
により180℃に制御した。
【0039】従来の制御方式においては、前記したよう
に長手方向に単純に3分割した制御であり、代表温度は
各制御グループとも上側の一点を代表温度としている。
次に示す表2は、前記した図3に示す従来の制御方式と
本実施例の制御方式における各ヒータの実際の温度を示
した表である。
【0040】
【表2】
【0041】表2において、記号A,a,B,b,C,
cの前に記された数字は温度を示し、温度の後ろに付さ
れた記号A〜C、a〜cにおいて、大文字と小文字の同
一のアルファベットAとa(例えば、180Aと180
a)、Bとb、Cとcはそれぞれ1つの結線グループを
示し、また、温度の後ろに表示された大文字A,B,C
は温度制御位置を示している。
【0042】表2から明らかなように、従来の制御方式
においては、温度分布の著しいばらつきを端部で示した
のに対し、本実施例においては、制御点数は従来と同様
の3点であるにもかかわらず、温度分布のばらつきは殆
どなかった。なお、ヒータを9分割した第3の実施例に
おいても、第1の実施例のように、ケーブル接続部の中
央部の周方向の面状ヒータの分割制御点数と左右の端部
の周方向の分割制御点数を異なるようにすることもでき
る。
【0043】すなわち、図2(b)における中央部のヒ
ータ7d,7e,7fは同図に示すように並列接続して
一体制御を行い、両端部のヒータ7a,7b,7c,7
g,7h,7iについては、各々のヒータを個別制御す
るか、あるいは、左右端部で各々2以上の制御グループ
に分割して制御する方式を用いることもできる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば、面状ヒータの分割制御点数をさほど増
加させることなく、接続部の補強絶縁層の違いによる長
手方向の設定温度の違いに対応することができるととも
に、架橋管内の対流現象による接続部周方向の温度分布
の均一化を図ることができる。
【0045】その結果、工期、作業スペース、必要な
労力等は従来通りでありながら、従来の長手方向3分割
制御では不可能であった周方向の温度むらを解消するこ
とが可能となり、架橋工程が均一に行われ、最内周ま
で目論見通りに架橋することができ、かつ過加熱に伴う
ケーブル絶縁体の劣化など架橋残渣の問題も解決するこ
とができ、結果的に接続部として、より安定した品質
が得られるようになり、架橋時間もそれに応じて短縮
することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第2の実施例を示す図であ
る。
【図2】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図3】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1,1’ ケーブル 2 導体接続管 3 内部導電層 4 絶縁樹脂 5 半導電収縮チューブ 6 スチール・ウール 7,7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7
h,7i面状ヒータ 8 加圧容器 11a,11b,11c,11d,11e 温度
制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋ポリエチレン・ケーブルを布設現場
    にて接続するに際し、未架橋のポリエチレンからなる補
    強絶縁層を接続部上に形成した後に、これを架橋処理す
    るにあたり、 接続部全体を面状ヒータで被覆ないしは囲繞して二つ割
    りの密閉型架橋管内に収納して、面状ヒータによる高温
    加熱により各層を架橋、融着させる架橋ポリエチレン・
    ケーブルのモールド接続方法において、 面状ヒータを少なくとも接続部長手方向に3分割し、面
    状ヒータの接続部長手方向の両端部における周方向の分
    割制御点数と、両端部以外の周方向の分割制御点数を異
    ならせて温度制御を行うことにより、接続部の各層を架
    橋、融着させることを特徴とする架橋ポリエチレン・ケ
    ーブルのモールド接続方法。
  2. 【請求項2】 面状ヒータの接続部長手方向の両端部に
    おいては左右端部共通に周方向のみの分割制御を行い、
    両端部以外の部分については、周方向の分割制御を行わ
    ないことを特徴とする請求項1の架橋ポリエチレン・ケ
    ーブルのモールド接続方法。
  3. 【請求項3】 面状ヒータを接続部長手方向で3分割さ
    れかつ接続部周方向で上下に2分割された6枚から構成
    し、面状ヒータの中央部の上下2枚のヒータを一群とし
    て温度制御を行い、面状ヒータの左端部上側と右端部上
    側の2枚を別の一群として温度制御を行い、さらに、面
    状ヒータの左端部下側と右端部下側の2枚を別の一群と
    して温度制御を行うことにより、接続部の各層を架橋、
    融着させることを特徴とする請求項1の架橋ポリエチレ
    ン・ケーブルのモールド接続方法。
  4. 【請求項4】 面状ヒータを接続部長手方向で3分割さ
    れかつ接続部周方向で3分割された9枚から構成し、面
    状ヒータの中央部の3枚のヒータを一群として温度制御
    を行い、面状ヒータの左端部上側と右端部上側の2枚を
    別の一群として温度制御を行い、さらに、面状ヒータの
    左端部下側と右端部下側の4枚を別の一群として温度制
    御を行うことにより、接続部の各層を架橋、融着させる
    ことを特徴とする請求項1の架橋ポリエチレン・ケーブ
    ルのモールド接続方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103644884A (zh) * 2013-12-30 2014-03-19 国家电网公司 基于温度测量的电力电缆接头施工规范性检测方法
CN104505690A (zh) * 2014-12-24 2015-04-08 贵州开磷(集团)有限责任公司 一种橡套拖拽电缆对接工艺

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