JPH0638156Y2 - 耐摩耗性ロ−プ - Google Patents

耐摩耗性ロ−プ

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JPH0638156Y2
JPH0638156Y2 JP1987054725U JP5472587U JPH0638156Y2 JP H0638156 Y2 JPH0638156 Y2 JP H0638156Y2 JP 1987054725 U JP1987054725 U JP 1987054725U JP 5472587 U JP5472587 U JP 5472587U JP H0638156 Y2 JPH0638156 Y2 JP H0638156Y2
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JP
Japan
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strand
layer
rope
resistant rope
yarn
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Application number
JP1987054725U
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JPS63162897U (ja
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英雄 谷黒
正昭 久保
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Nichimo Co Ltd
Original Assignee
Nichimo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば、施網、引き網、定置網、かに篭等の
漁具のロープ等に使用される耐摩耗性ロープに関する。
〔従来技術とその問題点〕
従来、合成繊維によるロープには、芳香族ポリアミド、
芳香族ポリエステル系、超高分子量ポリエチレン、ポリ
アセタール繊維等の引張強度の優れた芳香族合成繊維が
既に提案されている。
しかし、これらの芳香族合成繊維は、一般に引張強度は
極めて優れているが、耐候性や耐摩耗性が弱いものが多
く、例えば、旋網、引き網、定置網等の漁具、ロープと
して使用した場合、例えばこれらのロープを捲上げ機で
捲取るとき、捲き取ドラムとの摩擦やロープ同志の摩擦
によって摩耗して損傷することがあり、著しい場合には
操業中に切断したり、亀裂を生じることがあり、信頼性
や安全性に問題があった。
これらの問題点を解決するために、従来から特開昭61-1
60439号公報等のように各種の提案がなされている。
第2図はこの種の従来のロープの代表例を示した断面図
で、芳香族合成繊維を多数引き揃えてなる心部材aの外
周に合成繊維で組紐被覆を着被覆して補護用薄膜bを形
成したり、または、ゴムや合成樹脂等を同様に被覆して
補護用薄膜bを形成してストランドcを製し、これらの
ストランドcをロープ状に極甘打に撚合せたもの等が提
案されている。
しかしながら、上述したロープでは、薄膜bが剥離し易
いばかりでなく、合成樹脂の薄膜bを心部材aと密着さ
せることが困難であると共に、安価に提供することが困
難であった。また、上記ロープは、心部材aを引き揃え
て極めて強固に締め付け、外皮を被覆しているため柔軟
性に欠けるものが多く、キンク(ロープを自然態にした
とき、ループを形成すること)し易くなり、これに起因
して、ロープが切断するおそれもあった。
このように、従来のロープは剛性が極めて高いため、或
いはロード(ストランド)が補護用被膜で被覆されてい
るためロープの端末部に環状部分を形成することが極め
て困難であり、また別の方法例えば、ロープの端末部を
クランプで挟持固定するとしても高価な特殊な装置を必
要とし、また、ロープのストランド間にロープの端末を
入れ込む場合、ストランドのリードが長いため、かなり
の長さに亘ってサツマを入り込ませる必要があり、この
ため作業が困難であり、更に短いロープでは環状部分を
形成できないという不都合があった。
〔考案の目的〕
本考案はこれらの点に鑑みてなされたもので、耐摩耗
性、耐久性、柔軟性、取扱い性、端末加工性に優れてお
り、且つコストも低廉である強靱な耐摩耗性ロープを提
供することを目的とする。
〔考案の概要〕
本考案は、3層構造の複数のストランドを撚合せて構成
される耐摩耗性ロープにおいて、上記各ストランドを、
同心的に内側から高伸度のストランド中心層、超高強力
合成繊維材よりなる低伸度のストランド内層および高伸
度のストランド外層の順に設けて形成して、強靱な耐摩
耗性のあるものに構成したものである 〔考案の実施例〕 以下、本考案の実施例を第1図について説明する。
第1図は本考案の一実施例である耐摩耗性ロープAを示
す。この耐摩耗性ロープAは3本のストランド1,1…を
撚合せて形成されている。これらの各ストランド1は、
同心的に内側から高伸度のストランド中心層2、超高強
力合成繊維材よりなる低伸度のストランド内層3および
高伸度のストランド外層4を順に撚合せて形成されてい
る。そしてストランド中心層2、ストランド内層3およ
びストランド外層4はそれぞれ、複数のフィラメント2
b,3b,4bを撚り合わせた複数のヤーン2a,3a,4aによって
形成されている。本実施例においては、ストランド外層
4の各ヤーン4aを左撚りとし、ストランド内層3の各ヤ
ーン3aを右撚りと撚り方向を逆にしている。また、スト
ランド中心層2の各ヤーン2aは右撚りとされている。ま
た、ストランド中心層2およびストランド外層4の各ヤ
ーン2b,4bは、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の合成繊維若し
くは綿、麻等の高伸度の天然繊維材を素材としており、
ストランド内層3のヤーン3bは、例えば、芳香族ポリア
ミド、芳香族ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、
ポリアセタール繊維等の低伸度の超高強力合成繊維材を
素材としている。
次に、本実施例の作用を説明する。
本実施例の耐摩耗性ロープAは、各ストランド1をスト
ランド中心層2、ストランド内層3およびストランド外
層4からなる同心的な3層構造としている。そして、耐
摩耗性のある最外側の高伸度のストランド外層4により
その内側の引張強度を負担する超高強力合成繊維材から
なるストランド内層3を包んでいるので、耐摩耗性ロー
プAが操業中に巻上げ機等と摩擦したりロープ同志で摩
擦しても、ストランド内層3は耐摩耗性を有するストラ
ンド外層4によって有効に保護され全く摩耗することが
なく、耐久性が増大し、長期に亘って初時強度が維持さ
れることとなり長期間の使用に耐え得るものとなる。
また、強度利用率を最高に保つには、ストランドを構成
するヤーンを出来るだけ直線状つまり平行状にして用い
ることが条件であり、この超高強力合成繊維を用いてロ
ープを形成する場合には、超高強力合成繊維を直線に近
い状態でロープを形成することが望ましい。この点本実
施例においては、超高強力合成繊維を3層構造のストラ
ンドの中間のストランド内層3としているので、並行性
を持たせることができ、強度利用率が極めて高いものと
なる。すなわち、超高強力合成繊維からなる複数のヤー
ン3a,3a…は最内側の心材として撚るものではなく、心
材であるストランド中心層2の外周に揃えて巻装される
ものであるから、各ヤーン3aのリードを長くして、各ヤ
ーン3aを並行状態に近づけるようにすることができる。
更に、ストランド内層3の各ヤーン3aは直接外部に露出
するものではなく、外側をストランド外層4によって被
覆されているので、耐摩耗性を考慮することなく並行状
態に近づけることが可能である。従って、超高強力合成
繊維からなる各ヤーン3aは従来例に比べると著しく平行
状態に近いものとなり強度利用率が高いものとなる。
更に、本実施例によれば、ストランド内層3の各ヤーン
3aは常に整然としてストランド中心層2およびストラン
ド外層4の間に配設されていることとなるので、各ヤー
ン3aの長さが均一となり、各ヤーン3aに均等に引張力が
作用することとなり強度利用率も高くなる。よって、こ
のように形成されている耐摩耗性ロープAは大きな張力
を支承することができる。これにより超高強力合成繊維
のフィラメント3bの数を減少させつつ高強力化を図るこ
とができる。また、高価な超高強力合成繊維のフィラメ
ント3bを減らすことにより耐摩耗性ロープAのコストの
低廉化が図られる。
また、固く撚ると柔軟性が低下する超高強力合成繊維の
各ヤーン3a,3aを平行状態に近づけることができ、しか
もストランド中心層2およびストランド外層4は高伸度
の繊維によって形成されているため、耐摩耗性ロープA
全体としての柔軟性も一般の合成繊維ロープとほぼ同等
となり、屈曲性に富み、取扱いも容易となる。
また、本実施例のようにストランド外層4のヤーン4aの
撚り方向と、ストランド内層3のヤーン3aの撚り方向と
を逆方向にすると、撚りのバランスがうまく取られ、そ
れぞれの撚りよって発生する反発力が相互に打ち消し合
って耐摩耗性ロープAが自由状態でループを作るいわゆ
るキンク現象の発生が防止される。また、耐摩耗性ロー
プAが屈曲しても、各ヤーン3aと4aとの撚り方向が同方
向の場合と異なり、内側のヤーン3aが外側のヤーン4aの
間からはみ出して損傷を受けるようなこともない。
なお、各層2,3,4の各ヤーン2a,3a,4aとしては、繊維の
フィラメント2b,3b,4bを撚るほかに、フィラメント1本
でもよく、また複数のフィラメントを引き揃えたり、編
組したりして形成してもよい。
更に、耐摩耗性ロープAは従来のロープと形態が全く同
様であり、端末部に環状部分を形成する端末処理加工
を、ロープAのリードの短いストランド1の間に端末を
短距離だけ入れ込むようにして従来と同様にして極めて
容易に行なうことができ、また、製造コストの高い組紐
状被覆、ゴム被覆、合成樹脂被覆工程を不要とするの
で、一層コストの低廉化が図られる。
なお、本考案は前記各実施例に限定されるものではな
く、必要に応じて変形することができる。
〔考案の効果〕
このように本考案の耐摩耗性ロープは構成され作用する
ものであるから、耐摩耗性、耐久性、柔軟性、取扱い
性、端末加工性に優れており、且つコストも低廉である
等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の耐摩耗性ロープの要部を示す斜面図、
第2図は従来の耐摩耗性ロープの断面図である。 A……耐摩耗性ロープ、1……ストランド、2……スト
ランド中心層、3……ストランド内層、4……ストラン
ド外層。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】3層構造の複数のストランドを撚合せて構
    成される耐摩耗性ロープにおいて、上記各ストランド
    を、同心的に内側から高伸度のストランド中心層、超高
    強力合成繊維材による低伸度のストランド内層および高
    伸度のストランド外層の順に設けて形成したことを特徴
    とする耐摩耗性ロープ。
  2. 【請求項2】ストランド外層のヤーンの撚方向を、スト
    ランド内層のヤーンの撚方向と逆方向としたことを特徴
    とする実用新案登録請求の範囲第1項記載の耐摩耗性ロ
    ープ。
  3. 【請求項3】ストランド中心層とストランド外層とをポ
    リアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ
    エチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
    ビニリデン等の高伸度の合成繊維若しくは綿、麻等の高
    伸度の天然繊維とし、ストランド内層を芳香族ポリアミ
    ド、芳香族ポリエステル、超高分子ポリエチレン、ポリ
    アセタール繊維等の超高強力合成繊維としたことを特徴
    とする実用新案登録請求の範囲第1項または第2項記載
    の耐摩耗性ロープ。
JP1987054725U 1987-04-13 1987-04-13 耐摩耗性ロ−プ Expired - Lifetime JPH0638156Y2 (ja)

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JP5639542B2 (ja) * 2011-07-11 2014-12-10 高木綱業株式会社 ロープ

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