JPH0637619A - 近接スイッチ - Google Patents

近接スイッチ

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JPH0637619A
JPH0637619A JP21355392A JP21355392A JPH0637619A JP H0637619 A JPH0637619 A JP H0637619A JP 21355392 A JP21355392 A JP 21355392A JP 21355392 A JP21355392 A JP 21355392A JP H0637619 A JPH0637619 A JP H0637619A
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JP
Japan
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oscillation
circuit
coil
proximity switch
detecting
Prior art date
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JP21355392A
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English (en)
Inventor
Tomoshi Motouji
知史 元氏
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のコイル素線が撚り合わせて構成された
リッツ線による発振コイルを有する近接スイッチにおい
て、コイル素線の一部断線を検出できるようにするこ
と。 【構成】 発振回路11の発振出力をF/V変換回路1
3により電圧信号に変換する。弁別回路14は発振周波
数の低下によって磁性体金属の物体を検知する。弁別回
路15は発振周波数の上昇によって断線を検知してい
る。そして弁別回路15より断線を検出したときには断
線警報出力回路17より警報信号を出力している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコイルの断線による異常
検知機能を有する高周波発振型の近接スイッチに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来高周波発振型の近接スイッチは例え
ば図13(a)にその断面図を示すように、円筒形のケ
ース1の一端を検出面1aとしており、検出面内側にフ
ェライトコア2が取付けられる。フェライトコア2の環
状溝内に発振コイル3が取付けられる。そしてこの発振
コイル3を含む共振回路の共振周波数で発振する発振回
路と、その発振レベルの低下又は周波数の変化を検知す
る検知回路部から成る電子回路がプリント基板4上に実
装されて構成されている。ケース1の空隙部には充填樹
脂5が充填される。ここで発振コイル3は被覆された素
線( 0.1mmφ以下の銅線)が複数本撚り合わせたリッツ
線が用いられる。
【0003】発振振幅を検出する近接スイッチにおいて
は、図14(a)に示す発振コイルの等価回路におい
て、並列共振回路のアドミタンスYは次式で示される。 Y=(C・r)/L ここでrはコイル線の導体抵抗にほぼ等しい。金属物体
が接近すればコイルの損失rが増加しアドミタンスYが
増加するため、これによって金属物体の接近が検出でき
る。このアドミタンスの実数部であるコンダクタンスg
と物体までの距離の関係は図14(b)の曲線Aで示さ
れる。
【0004】ここで発振コイル3が完全に断線した場合
にはそのいずれかの端子の直流レベルが変化するため、
その出力変化に基づいて断線を検知するようにした近接
スイッチが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに従来の高周波
発振型近接スイッチは、工場の組立搬送ライン等におい
て金属体の到来を検出するために用いられることが多
い。そのため検出物体6の可動領域と検出ヘッドのクリ
アランスが充分確保されていなかったり、検出物体6の
領域がぶれる場合には、検出物体6がケースの検出面に
接近して接触する恐れがある。又アルミニウム切削機に
取付けられている場合には、切削されたアルミニウムの
切粉が近接スイッチの検出面上に堆積していき、検出物
体6の通過毎に切粉が検出面にこすりつけられる。従っ
て図13(b)に示すようにケースの一部が欠落して発
振コイル3が断線することがある。又近接スイッチの使
用環境は過酷であり、例えば周囲温度−25℃〜70℃の程
度の広範囲で使用されることが多い。又熱を持った油が
直接近接スイッチにかかるような場所で使用されること
がある。そのため図13に示すように充填樹脂5をケー
ス1内に充填しているが、この樹脂の膨張,収縮による
ストレスがコイル巻線部に加わる。従って発振コイル3
のリッツ線が部分的に断線することがある。図14
(b)の曲線において、コイル線の1本の素線が断線す
れば、曲線Aから例えば曲線Bのように変化する。又更
に断線本数が増加すれば、曲線Cに示すようにコンダク
タンスが徐々に上昇するように変化する。図14(c)
はコイル素線数に対する発振コイルの導体抵抗の変化を
示すグラフである。従っていずれは断線本数の増加によ
り検出物体が接近しなくても発振が停止し、物体検知信
号が連続的に出力されることとなる。
【0006】本願の請求項1〜4の発明はこのような従
来の問題点に鑑みてなされたものであって、コイル素線
が部分的に断線した場合にその警報信号を得ることがで
きるようにすることを技術的課題とする。又本願の請求
項5〜7の発明はこのような課題に加えて、コイルの部
分断線が検知されたときに発振状態を元の状態に復帰で
きるようにすることを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、複数の被覆されたコイル素線を撚り合わせて構成さ
れる発振コイルを含む発振回路を有し、発振回路の発振
出力の変化に基づいて物体を検出する近接スイッチであ
って、発振回路の周波数変化に基づいて発振コイルの部
分断線を検出する弁別手段と、を具備することを特徴と
するものである。
【0008】本願の請求項2の発明は、複数の被覆され
たコイル素線を撚り合わせて構成される発振コイルを含
む発振回路を有し、発振回路の発振出力の変化に基づい
て物体を検出する近接スイッチであって、発振回路の発
振周波数の低下に基づいて磁性体金属の接近を検知する
第1の弁別手段と、発振回路の周波数の上昇に基づいて
発振コイルの撚り線の部分断線を検知する第2の弁別手
段と、を具備することを特徴とするものである。
【0009】本願の請求項4の発明は、複数の被覆され
たコイル素線を撚り合わせて構成される発振コイルを含
む発振回路を有し、発振回路の発振出力の変化に基づい
て物体を検出する近接スイッチであって、発振回路の発
振周波数の上昇を検知する第1,第3の弁別手段と、発
振回路の発振周波数の低下を検知する第2の弁別手段
と、発振回路の発振振幅の低下を検知する第4の弁別手
段と、第1〜第4の弁別手段の出力に基づいて物体を検
知すると共に、発振コイルの部分断線を検知する信号処
理回路と、を具備することを特徴とするものである。
【0010】本願の請求項5の発明は、弁別手段による
発振コイルの部分断線信号に基づいて、発振回路の発振
状態を元の状態に復帰させる発振状態調整手段を有する
ことを特徴とするものである。
【0011】本願の請求項6の発明では、弁別手段は発
振コイルの断線本数を検出するものであり、発振状態調
整手段は、弁別手段による断線本数信号に基づいて発振
回路の発振状態を元の状態に復帰させることを特徴とす
るものである。
【0012】本願の請求項7の発明では、発振回路は帰
還抵抗の抵抗値によって発振条件を変化させるものであ
り、発振状態調整手段は、発振回路の帰還抵抗の抵抗値
を撚り線の断線本数に対応して順次小さくなるように選
択し、断線本数にもかかわらず元の発振状態を維持する
ものであることを特徴とするものである。
【0013】
【作用】このような特徴を有する本発明によれば、発振
回路の発振状態の変化によって物体を検出している。そ
して発振周波数の変化に基づいてコイル線の部分断線を
検出し、異常が検出されたときには断線警報信号を外部
に出力するようにしている。又請求項2の発明では、発
振周波数の上昇によってコイルの部分断線を検知し発振
周波数の低下によって磁性体金属の接近を検出するよう
にしている。本願の請求項4の発明では、発振周波数の
上昇と低下及び振幅の低下を夫々第1〜第4の弁別手段
によって弁別し、それらの出力を信号処理することによ
って磁性体及び非磁性体金属の近接と発振コイルの撚り
線の部分断線を検知するようにしている。
【0014】更に本願の請求項5の発明では、発振コイ
ルの部分断線が検知されたときに発振状態を発振状態調
整手段によって元の状態に復帰させるようにしている。
請求項6及び7の発明では、断線本数に応じて発振回路
の発振状態を変化させることによって元の発振状態を維
持するようにしている。
【0015】
【実施例】図1は本発明の第1実施例の構成を示すブロ
ック図である。本図において発振回路11は発振コイル
12とコンデンサCから成る共振回路を有しており、そ
の共振周波数で発振する発振回路であり、例えばコルピ
ッツやハートレー等の発振回路が用いられる。この発振
回路11の出力はF/V変換回路13に与えられ、発振
周波数に対応した電圧信号に変換される。F/V変換回
路13の出力は第1,第2の弁別手段である弁別回路1
4,15に与えられる。弁別回路14,15は夫々異な
った閾値Vref1,Vref2を有し電圧出力の変化を弁別す
るものであって、物体検知信号が出力回路16より出力
される。又断線警報信号が断線警報出力回路17を介し
て出力される。
【0016】次に本実施例の発振回路の詳細な構成例に
ついて説明する。図2(a)は発振回路の一例を示す回
路図であり、ベース接地のコルピッツ型発振回路を示し
ている。この発振回路はトランジスタQ1のコレクタと
電源間に発振コイル12及びコンデンサC1,C2の直
列接続体が並列接続されており、コンデンサC1,C2
の中点が抵抗Raを介してトランジスタQ1のエミッタ
側にフィードバックされる。トランジスタQ1のベース
には抵抗R1,R2の分圧回路が接続されバイアス電流
が供給される。ここで図3(a)に示すように発振コイ
ル12はインダクタンスをL1,抵抗をr1とする。そ
して発振コイルに検出物体が近接したとき、検出物体は
等価的にコイルL2と抵抗r2で示すことができる。こ
こで相互コンダクタンスをMとすれば、発振コイル12
の両端から見たインピーダンスZは図3(b)に示すよ
うにRx,Lxを用いて表すことができる。発振コイル
側から見た合成インピーダンスZは次式(1)で示され
る。
【数1】 又検出物体がない状態では図3(a)の抵抗r1,イン
ダクタンスL1のみであるため、インピーダンスZは次
式で示される。 Z=r1+jωL1 ・・・(2)
【0017】上式(1),(2)より物体の有無によっ
てインピーダンスが変化する。又Rx,Lxにω2 の項
が含まれているから発振周波数によっても変化する。図
4(a),(b)は、発振コイル12の合成インピーダ
ンスZの抵抗分Rxとインダクタンス分Lxとの周波数
に対する変化を示すグラフであり、夫々物体がない場合
及び磁性体金属である鉄(Fe),非磁性体金属である
アルミニウム(Al)が発振コイル12に密着したとき
の状態を示している。
【0018】次に発振コイル12は図2(b)に示すよ
うにLx,Rxで表されることとなる。この発振回路の
発振周波数fは次式(3)で示される。尚rieはトラン
ジスタQ1の入力抵抗、hfeは電流増幅率である。
【数2】 この式より明らかなように、発振周波数fはRx,Lx
の変化に応じて変化する。
【0019】又この発振回路の電力条件は次式(4)で
示される。
【数3】 又この電力条件は発振回路側のコンダクタンスをgi,
並列共振回路のコンダクタンスをgL とすると、共振時
はgL =Yとなり、発振条件は次式としても示される。 gi+gL ≦0 ・・・(5)
【0020】この式(4)に示されるように、hfeを十
分大きく設定することによって、物体の有無や共振回路
の損失増加にもかかわらず常に発振状態にある近接スイ
ッチが得られる。この発振回路の発振周波数は、物体が
近接していない通常の状態では図4(b)に示すよう
に、磁性体金属である鉄の接近によっても発振コイルの
インダクタンスが変化しない周波数f0より低い周波数と
なるように、L1やコンデンサC1,C2の値を設定す
る。この発振周波数をf1とする。この状態では、検出物
体(Fe)が接近した場合には発振コイルのRx,Lx
の値をRx(Fe),Lx(Fe)とすると、 Rx(Fe)>Rx,Lx(Fe)>Lx となる。従って発振周波数f1(Fe)は、式(3)より
元の発振周波数f1より低下する。
【0021】一方発振コイル12の芯線の一部が断線し
た場合にはRx,Lxの値を夫々Rx(断),Lx
(断)とすると、 Rx(断)≫Rx,Lx(断)≒Lx となる。従って式(3)より発振周波数f1(断)は元の
発振周波数f1よりも高くなる。
【0022】即ち磁性体金属が接近したときには発振周
波数は低下し、リッツ線の一部が断線した場合には発振
周波数が上昇する。従って発振周波数の上昇及び低下が
F/V変換回路13によって電圧信号に変換される。こ
の電圧信号は弁別回路14,15に与えられる。弁別回
路14,15には夫々閾値として物体が近接しておら
ず、発振コイル12の芯線が断線していない正常状態で
のF/V変換レベルより低いレベルに閾値Vref1が設定
されている。又正常な発振状態での電圧よりも高いレベ
ルに閾値Vref2が設定されている。従って磁性体金属の
接近により発振周波数が低下し閾値Vref1以下となれば
弁別回路14より出力が出され、出力回路16より物体
検知信号として外部に出力される。又発振コイル12の
芯線が部分断線した場合には発振状態は保たれるが、発
振周波数が上昇するためF/V変換回路13での電圧が
上昇する。この電圧変化により閾値Vref2を越えれば弁
別回路15より出力が出され、芯線が部分的に断線して
いることを示す警報信号が断線警報出力回路17より出
力されることとなる。尚本実施例は弁別回路15は芯線
が1本以上断線したときに警報信号を出力するようにし
ているが、複数本が断線したときに警報信号を出力する
ように、閾値Vref2を設定してもよいことはいうまでも
ない。
【0023】次に本発明の第2実施例について説明す
る。図5はこの第2実施例の全体構成を示すブロック図
であり、前述した第1実施例と同一部分は同一符号を付
して詳細な説明を省略する。本実施例では前述した第1
実施例と同様の発振回路11にF/V変換回路13及び
検波回路21が接続される。又F/V変換回路13には
夫々閾値Vref3〜Vref5を有する第1〜第3の弁別回路
22〜24が接続されている。又検波回路21には閾値
Vref6を有する第4の弁別回路25が接続される。弁別
回路22,24は夫々閾値Vref3,Vref5を越えた場合
に出力を与えるものであり、弁別回路23,25は夫々
閾値Vref4,Vref6以下となったときに弁別出力を信号
処理回路26に与えるものである。信号処理回路26は
これらの出力に基づいて物体検知信号及び断線信号を夫
々出力回路27,断線警報出力回路28を介して出力す
るものである。
【0024】図6は信号処理回路26の一例を示す回路
図である。本図において弁別回路23の出力は排他的論
理和回路(EOR回路)31,排他的論理和反転回路
(ENOR回路)32に与えられる。又弁別回路24の
出力はENOR回路33に、弁別回路25の出力はEO
R回路31とENOR回路33に与えられ、弁別回路2
2の出力はENOR回路32に与えられている。EOR
回路31の出力はRSフリップフロップ34のセット端
に、ENOR回路32,33は夫々アンド回路35,3
6に与えられる。フリップフロップ34のQ出力は又断
線警報出力回路28にも与えられる。又アンド回路3
5,36はフリップフロップの出力に基づいて正常状態
ではENOR回路33の出力、一部断線が検知された状
態ではENOR回路32の出力を選択するものであり、
これらの出力はOR回路37を介して出力回路27に与
えられている。
【0025】ここで発振周波数と出力振幅の変化につい
て説明する。発振周波数は第1実施例と同様に図4に示
すグラフにおいて周波数f1と選択する。こうすれば 検出物体(Fe)が接近した場合 このときの発振コイルの抵抗,インダクタンス変化はR
x(Fe)>Rx,Lx(Fe)>Lxとなる。従って
検出物体なしの状態と比べて、発振周波数は低下し振幅
は減少する。 検出物体(Al)が接近した場合 このときの変化はRx(Al)≒Rx,Lx(Al)<
Lxとなる。従って検出物体なしの状態と比べて、発振
周波数は上昇し振幅は減少する。 発振コイル12が一部断線した場合 Rx(断)>Rx,Lx(断)≒Lxとなる。従って検
出物体なしの状態と比べて発振周波数は上昇し振幅は減
少する。これらの周波数と振幅の変化を検知するため
に、弁別回路22〜25の閾値Vref3〜Vref6が図7に
示すように定められている。
【0026】図7(a)〜(i)は図5,図6のa〜i
の各部の波形を示すタイムチャートである。本図におい
て物体がない期間T0には発振周波数及び振幅は一定で
あり、夫々図7(a),(b)に示す定常状態となって
いる。そして非磁性体金属であるアルミニウムが接近す
る期間T1には、発振周波数は上昇し振幅はわずかに低
下する。従って図7(f)に示すように閾値Vref3を越
えたことによって非磁性体金属の接近が検出できる。又
磁性体金属が接近する期間T2には振幅が大幅に低下し
発振周波数も低下する。従って図7(c),(e)に示
すように、弁別回路23,25の出力低下によって磁性
体金属の物体が検出できる。図7(g)はENOR回路
33の出力であり、磁性体及び非磁性体のいずれの金属
体をも検出する状態を示している。
【0027】更に発振コイル12の芯線が一部切れた場
合(期間T3)には、発振周波数は上昇するが振幅は低
下する。従って図7(d),(e)に示すように弁別回
路24,25の出力に基づいて芯線切れを検出すること
ができる。図7(h)は断線検知を示すEOR回路31
の出力である。この出力によってフリップフロップ34
がセットされ断線警報が出力される。又これ以降は図7
(i)に示すENOR回路32の出力側に切換えられ
る。
【0028】次に本発明の第3実施例について図8を参
照しつつ説明する。本実施例ではF/V変換回路13,
検波回路21の出力に夫々複数の弁別回路22a〜22
n,25a〜25nを接続している。そしてこれらの閾
値を適宜前述のように設定することにより、磁性体金属
及び非磁性体金属の接近を検知している。又発振コイル
12の芯線切れの本数に応じて適宜閾値を設定しておく
ことによって、芯線切れの本数を検出することができ
る。従ってこの断線本数の信号を複数の断線警報出力回
路28a〜28nより出力することができる。又発振回
路11には断線検知回路29が接続される。断線検知回
路29は発振コイル12の直流レベルの変化を検知する
ことによって、発振コイル12の完全な断線を検知する
ものである。
【0029】次に本発明の第4実施例について説明す
る。図9は本発明の第4実施例による近接スイッチの全
体構成を示すブロック図である。本図において発振回路
41はコンパレータ41aを有しており、その出力側に
抵抗R3,コンデンサC3の直列体が接続される。そし
てコンデンサC3の両端には発振コイル12(ここでは
図3(b)に示す等価回路Lx,Rxで示している)
と、コンデンサC4の直列体が接続される。そしてその
中点はコンパレータ41aの反転入力端に接続されてフ
ィードバック回路が構成されている。この場合にはコン
パレータ41aの増幅率が1以上であれば次式(6)に
示される発振周波数により発振する。
【数4】
【0030】そしてこの発振回路41の出力は計数回路
42に与えられる。計数回路42は所定の周期毎に発振
回路41の出力パルス数を計数することによって、実質
的に周波数を計測している。計数回路42の出力はデジ
タルコンパレータ43,44に与えられる。このデジタ
ルコンパレータは第1実施例と同様に閾値Vref1,Vre
f2に対応した計数値を閾値として有している。即ちデジ
コルコンパレータ43は閾値Vref1に対応した計数値以
下となったとき、デジタルコンパレータ44は計数出力
が所定の閾値Vref2に対応した計数値を越えたときに夫
々出力を出すものであって、第1実施例と同様に磁性体
金属が接近した状態及びコイルの一部断線を検出してい
る。そして夫々の出力は出力回路16,断線警報出力回
路17より外部に出力される。
【0031】又計数回路42に第2実施例と同様に弁別
回路22〜24の閾値に相当する3つのデジタルコンパ
レータを接続し、又発振回路41の振幅を検知できるコ
ンデンサC4の端子電圧から検波回路21,弁別回路2
5を接続し、これらの出力を図6に示す信号処理回路に
与えることによって第2実施例と同様に異なった種類の
金属体の接近、及び発振コイル12の一部断線を検知す
ることができる。尚本実施例では図9に示すような発振
回路を用いているが、他の種々の発振回路を用いて同様
に構成することが可能である。
【0032】次に本発明の第5実施例について図10を
参照しつつ説明する。本実施例では断線を検知するだけ
でなく、断線が検知された場合に発振条件をほぼ元の状
態と同一になるように発振状態を調整できるようにした
ものである。本図において図2と同様に発振回路51は
例えばベース接地型のコルピッツ発振回路であって、そ
の出力は検波回路52及び計数回路53に接続される。
検波回路52は発振出力をその振幅に対応した電圧レベ
ルに変換するものであり、その出力は弁別回路54に与
えられる。又弁別回路54は発振振幅の低下によって磁
性体金属の近接を検知するものである。又F/V変換回
路54は発振信号をその周波数に対応した電圧信号に変
換するものであり、その出力はピークホールド回路55
に与えられる。ピークホールド回路55はこの変換ピー
ク値を保持するものであって、その出力は複数の弁別回
路56-1〜56-nに与えられる。弁別回路56-1〜56
-nは夫々定常の発振周波数に対応した電圧よりも連続し
て順次高くなる閾値を有しており、発振周波数の上昇に
よって1〜nまでの発振コイル12の芯線の断線本数を
検出するものである。この断線本数は信号処理回路57
に与えられる。信号処理回路57は磁性体の物体検知信
号を出力回路16を介して出力すると共に、所定数の断
線が検知された場合に断線警報出力回路17より断線検
知信号を出力するものである。又この信号処理回路57
の断線本数に対応した出力は発振状態調整回路58にも
与えられる。発振状態調整回路58は発振回路51内の
発振条件を切換えることによって、発振コイルの芯線が
一部断線していても発振条件をほぼ元の状態となるよう
に調整する回路である。
【0033】図11は発振状態調整回路58を含む発振
回路51の構成を示す回路図である。本図に示すように
発振回路51自体は図2(a),(b)と同様である。
本実施例の発振回路51においてコンデンサC1,C2
の中点とトランジスタQ1のエミッタへの帰還抵抗部に
は図示のように複数の抵抗Ra1〜Ra4の直列接続体が接
続され、これらの各抵抗の中点とトランジスタQ1のエ
ミッタ間にはトランジスタQ2〜Q4が接続されてい
る。これらのトランジスタQ2〜Q4はコンデンサの中
点からエミッタまでの帰還抵抗を規定するものである。
即ちトランジスタQ2がオン状態では帰還抵抗はRa1の
み、トランジスタQ2がオフ,Q3がオン状態では帰還
抵抗はRa1+Ra2となる。又トランジスタQ2,Q3が
オフ、Q4がオン状態では帰還抵抗はRa1+Ra2+Ra3
となる。同様に全てのトランジスタQ2〜Q4がオフで
は、帰還抵抗はRa1〜Ra4の和となる。このように発振
回路51の帰還抵抗Raの値を切換えることによって発
振回路側のコンダクタンスgiが変化する。発振コイル
の芯線が1〜n本切れたときのコイル側のコンダクタン
スgL の変化は一定しており、夫々gLI,gL2・・・g
Lnのように順次低下する。従ってこれに対応するように
帰還抵抗を変えることによって常に式(5)に示される
発振条件を満足するようにしている。こうすれば芯線切
れによっては発振が停止することがなく、しかも動作不
良を起こさない近接スイッチが実現できることとなる。
【0034】尚本実施例は発振周波数の上昇によって発
振コイルの断線本数を検出するようにしているが、図1
2に示すように検波回路52に複数の弁別回路61-1〜
61-nを設け、この弁別回路の出力に基づいて断線本数
を検出するようにしてもよい。この場合には磁性体金属
の検出の区別をするために計数回路62又はF/V変換
回路を設け、その周波数変化の方向によって弁別回路の
出力を選択するものとする。そして発振周波数が上昇し
た場合には断線したものと判断されるため、複数の弁別
回路の閾値によって断線本数を検出し、周波数及び振幅
が低下した場合には磁性体金属の検出としてそのレベル
に応じて物体検知信号を出力することができる。
【0035】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、複数の被覆されたコイル素線を撚り合わせて構成さ
れた発振コイルを有する発振回路において、コイル素線
の一部の断線により発振条件が変化した場合にこの変化
を検出するようにしている。従ってコイル素線が全て断
線するまでに異常報知信号を出力することができ、故障
の予知が可能となる。又本願の請求項5〜7の発明では
このような効果に加えて、コイル素線の断線本数に応じ
て発振回路の発振条件を変化させるようにしている。従
ってコイル素線が数本断線した場合にも発振条件をこれ
に対応させて変更することによって正常な動作を継続す
ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による近接スイッチの全体
構成を示すブロック図である。
【図2】(a)は本実施例の発振回路の回路図、(b)
はコイルに物体が近接した場合の等価回路による回路図
である。
【図3】(a)は発振コイルと物体の等価回路、(b)
は物体が接近した場合の発振コイルの等価回路である。
【図4】(a)は本実施例の発振コイルを含む等価回路
の周波数に対する抵抗Rxの変化を示すグラフ、(b)
は周波数に対するインダクタンスLxの変化を示すグラ
フである。
【図5】本発明の第2実施例による近接スイッチの全体
構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2実施例による信号処理回路の構成
を示す回路図である。
【図7】本発明の第2実施例の動作を示すタイムチャー
トである。
【図8】本発明の第3実施例による近接スイッチの全体
構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第4実施例による近接スイッチの全体
構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第5実施例による近接スイッチの全
体構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第5実施例による発振回路と発振状
態調整回路の構成を示す回路図である。
【図12】本発明の第6実施例による近接スイッチの全
体構成を示すブロック図である。
【図13】(a),(b)は従来の近接スイッチの一例
を示す断面図である。
【図14】(a)は従来の近接スイッチの共振回路の等
価回路、(b)は物体までの距離に対するコイルのコン
ダクタンス変化を示すグラフ、(c)は発振コイルの撚
り線数に対する導体抵抗の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
11,41 発振回路 12 発振コイル 13,53 F/V変換回路 14,15,22〜25,54,56-1,56-n 弁別
回路 16,27 出力回路 17,28 断線警報出力回路 21 検波回路 29 断線検知回路 42 計数回路 43,44 デジタルコンパレータ 58 発振状態調整回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の被覆されたコイル素線を撚り合わ
    せて構成される発振コイルを含む発振回路を有し、 前記発振回路の発振出力の変化に基づいて物体を検出す
    る近接スイッチであって、 前記発振回路の周波数変化に基づいて発振コイルの部分
    断線を検出する弁別手段と、を具備することを特徴とす
    る近接スイッチ。
  2. 【請求項2】 複数の被覆されたコイル素線を撚り合わ
    せて構成される発振コイルを含む発振回路を有し、 前記発振回路の発振出力の変化に基づいて物体を検出す
    る近接スイッチであって、 前記発振回路の発振周波数の低下に基づいて磁性体金属
    の接近を検知する第1の弁別手段と、 前記発振回路の周波数の上昇に基づいて発振コイルの撚
    り線の部分断線を検知する第2の弁別手段と、を具備す
    ることを特徴とする近接スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記第2の弁別手段は、複数本の素線の
    断線検出時に断線検知による故障信号を出力するもので
    あることを特徴とする請求項2記載の近接スイッチ。
  4. 【請求項4】 複数の被覆されたコイル素線を撚り合わ
    せて構成される発振コイルを含む発振回路を有し、 前記発振回路の発振出力の変化に基づいて物体を検出す
    る近接スイッチであって、 前記発振回路の発振周波数の上昇を検知する第1,第3
    の弁別手段と、 前記発振回路の発振周波数の低下を検知する第2の弁別
    手段と、 前記発振回路の発振振幅の低下を検知する第4の弁別手
    段と、 前記第1〜第4の弁別手段の出力に基づいて物体を検知
    すると共に、発振コイルの部分断線を検知する信号処理
    回路と、を具備することを特徴とする近接スイッチ。
  5. 【請求項5】 前記弁別手段による発振コイルの部分断
    線信号に基づいて、前記発振回路の発振状態を元の状態
    に復帰させる発振状態調整手段を有することを特徴とす
    る請求項1記載の近接スイッチ。
  6. 【請求項6】 前記弁別手段は発振コイルの断線本数を
    検出するものであり、 発振状態調整手段は、前記弁別手段による断線本数信号
    に基づいて前記発振回路の発振状態を元の状態に復帰さ
    せるものであることを特徴とする請求項5記載の近接ス
    イッチ。
  7. 【請求項7】 前記発振回路は帰還抵抗の抵抗値によっ
    て発振条件を変化させるものであり、 前記発振状態調整手段は、前記発振回路の帰還抵抗の抵
    抗値を撚り線の断線本数に対応して順次小さくなるよう
    に選択し、断線本数にもかかわらず元の発振状態を維持
    するものであることを特徴とする請求項6記載の近接ス
    イッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017020575A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 株式会社豊田自動織機 介在部材

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