JPH0637334Y2 - 加速度センサー検出部及び加速度センサー - Google Patents

加速度センサー検出部及び加速度センサー

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JPH0637334Y2
JPH0637334Y2 JP988891U JP988891U JPH0637334Y2 JP H0637334 Y2 JPH0637334 Y2 JP H0637334Y2 JP 988891 U JP988891 U JP 988891U JP 988891 U JP988891 U JP 988891U JP H0637334 Y2 JPH0637334 Y2 JP H0637334Y2
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JP
Japan
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acceleration
acceleration sensor
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coil
weight
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生郎 高木
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株式会社ティー・エム・ピー
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、比較的長い周期の加
速度を測定できるようにした、加速度センサーに関する
ものであり、例えば自動車の加減速や、旋回時の加速度
の測定に適したものである。
【0002】
【従来の技術】従来の加速度センサーとしては、例えば
圧電素子を利用したものや、ひずみゲージ式のものが一
般に使用されている。
【0003】そして、従来の加速度センサーは、一般に
ごく短い周期での加速度を測定することを目的としてお
り、加速度センサーの改良も、いかに短い周期に対して
感度よく正確に測定できるかということを目的として行
われてきた。したがって、このような高感度の加速度セ
ンサーは、いわゆる振動のようなごく短い周期での加速
度の変化を測定するには適している。また、一般に大き
な加速度を測定することを目的としている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、このような高
感度の加速度センサーを自動車に車載し、自動車走行中
の加減速による加速度や、旋回時の加速度を測定しよう
とすると、自動車走行中の微振動までも測定しまい、純
粋な意味での測定しようとする加速度を測定することは
できなかった。
【0005】一方、従来のものは主に大きな加速度を測
定することを目的としていたので、自動車の走行で生じ
るような1G以下の比較的小さな加速度の測定をするこ
とには適していなかった。
【0006】また、圧電素子を利用したものは、変化量
を保持することができず、変化量を連続して検出するた
めにはホールドアンプを必要としていた。そして、ひず
みゲージ式の場合は、ホールドアンプは不要であるが、
定電圧電源を必要とするため駆動用アンプとしてハイグ
レードのものが必要となり、構造が複雑化する欠点があ
った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、自動車走行中
に生じる加速度には、運転手の運転操作に起因する加減
速による加速度やハンドル操作による加速度の他に、道
路の凹凸により生じる上下動や、エンジンや駆動系に起
因する機械的振動によるものもある。
【0008】運転手の操作に起因する加減速の加速度
や、旋回による加速度を測定するためには、運転手の操
作とは無関係に発生している他の要件による加速度や振
動を計測から除去する必要がある。したがって、この短
い周期で発生する振動のような加速度は計測しないよう
にし、運転手の操作による加速度のみを計測する必要が
ある。
【0009】自動車の走行に基づいて発生する機械的振
動は、ごく短い周期で発生するものであり、運転手の操
作に基づく加速度は、比較的長い1Hz以下の周期で発
生するものである。したがって、加速度を長い周期でも
って計測すれば、本来計測値に含ませたくない、機械的
振動等による加速度を計測値から除去できることにな
る。
【0010】しかし、従来の加速度センサーは上記した
ように、短い周期の測定に適するものは各種開発されて
いるが、長い周期の測定に適したものはなかった。ま
た、0〜1G以下の小さな加速度の測定に適したものも
なかった。
【0011】そこで、この考案に係る加速度センサー検
出部は上記課題を解決するために、スライド軸に、鉄製
の重錘とフェライトコアを固定し、スライド軸の両端部
付近を、ベース上にそれぞれ対向させて配設した二個の
滑車で軸方向のみに摺動可能なように水平に挟持し、重
錘の両側には磁石を配設して重錘をそれぞれの磁石側に
引き寄せるようにするとともに、フェライトコアの外周
にフェライトコアに接しないようにフェライトコアより
若干短い三個のコイルを連続して設け、静止時にはフェ
ライトコアが中央部のコイル付近に位置するようにした
ものである。
【0012】また、この考案に係る加速度センサーは、
前記加速度センサー検出部を二個ケース基板に直交する
方向に二個配設するとともに、それぞれの中央部に位置
するコイルに高周波の電源を供給し、フェライトコアの
移動によりそれぞれの両側のコイルに発生する電圧を出
力させるような処理部をケース内に設けたものであり、
X方向とY方向に関し短い周期で変動する機械的振動の
ような変化は測定せず、長めの周期の変化のみを加速度
として計測できるようにしたものである。
【0013】
【作用】差動トランスの原理によって中央部のコイルに
電源を供給すると、フェライトコアが加速度によりコイ
ル内を移動すると、移動した側のコイルに移動量に応じ
た電圧が出力される。両側のコイルに生じた電圧をそれ
ぞれ単独で出力させることにより、中立点付近でもそれ
ぞれのコイルからの出力があり、中立点付近での微小変
化に対しても、正確に測定できる。この移動量は加速度
に比例するので、コイルに発生した電圧を測定すること
により加速度を測定することができる。
【0014】一方、重錘の働きにより、細かい微振動的
な動きに対してはフェライトコアが移動せず、したがっ
てこのような加速度は測定からキャンセルできる。そし
て、上下方向の動きに対しては、スライド軸の両端をそ
れぞれ対向して配設した滑車で挟持しており、スライド
軸は軸方向のみに移動可能であり、車載時等に、自動車
の上下動による影響を受けない。
【0015】
【実施例】次に、この考案に係る加速度センサー検出部
の一実施例を第1図及び第2図に基づいて説明する。1
はスライド軸であり、中間部の任意箇所に円筒状の鉄製
の重錘2が、スライド軸1が重錘2の中心部を貫通する
ように固定してある。また、中間部の他の任意箇所に
は、円筒状のフェライトコア3が、スライド軸1がフェ
ライトコア3の中心部を貫通するように固定してあり、
スライド軸1と重錘2とフェライトコア3は一体のもの
となっている。
【0016】アルミニウム製のベース4の両端には、ミ
ニチュアベアリング5,5’の真鍮製の支持台6が配設
してあり、支持台6には上側ミニチュアベアリング5と
下側ミニチュアベアリング5’がそれぞれ埋め込んであ
り、上側ミニチュアベアリング5には上側滑車7が、下
側ミニチュアベアリング5’には下側滑車7’が連結し
てある。上側滑車7と下側滑車7’は真鍮製であり、そ
れぞれ外周の断面がスライド軸1の半径にほぼ等しい半
円状をしており、上側滑車7と下側滑車7’とでスライ
ド軸1を挟持し、スライド軸1は軸方向には摺動可能で
あるが、それ以外の方向には移動しないようになってい
る。
【0017】8はベース4の上に、重錘2の両側に位置
する位置に配設した磁石であり、重錘2をそれぞれ磁石
8側に引き付けるようにし、ダンパーの役割をしてい
る。磁石8の強さは、使用予定の加速度の大きさや、重
錘2の質量により任意に選定することができる。
【0018】9はその中央部をスライド軸が挿通してい
る真鍮製のコイル支持台であり、独立してそれぞれ巻回
してあり、一本の筒状体10となるように連続して形成
してある三個のコイル11,12及び13をその両端で
支持している。そして、筒状体10にはスライド軸1が
挿通してあり、三個のコイルの中央部のコイル12に相
当する位置に、フェライトコア3が位置するようになっ
ている。フェライトコア3の長さは、中央部のコイル1
2より若干長く、両側のコイル11と13にそれぞれ若
干かかるようになっている。
【0019】このような構成とすることにより、加速度
が働くと、スライド軸1がその大きさにより磁石8の磁
力に抗して移動し、この移動量を電気的に測定すること
により、加速度の大きさを測定でき、加速度センサー検
出部14となるのである。
【0020】次に、上記加速度センサー検出部14を使
用した加速度センサーの一実施例を第3図及び第4図に
基づいて述べる。加速度センサ−のケース基板15に、
加速度センサー検出部14を二個、X方向とY方向とな
るように直交するように配設する。X方向(左右方向)
の加速度センサー検出部を14x、Y方向(前後方向)
の加速度センサー検出部を14yとする。
【0021】16は処理部であり、コイル12に300
〜350kHzの高周波の電源を供給するとともに、フ
ェライトコア3の移動によりコイル11とコイル13に
発生する電圧を検出し、これを加速度の大きさに換算し
て出力する働きをしている。高周波の電源を使用するこ
とにより、コイルの巻き数を少なくすることができると
ともに、出力カーブを改良することができ、また周囲の
磁性体の影響を除去することができる。
【0022】17はケースの正面に設けた、加速度表示
板であり、測定した加速度の大きさを0.1G単位で表
示するようになっている。18は電源表示ランプであ
り、19は水平表示ランプである。水平表示ランプ19
は静止時に、X方向の加速度センサー検出部14xと、
Y方向の加速度センサー検出部14yがそれぞれ加速度
が0の状態であると、加速度センサーが水平に設置され
ていることになるので、この状態になると水平表示ラン
プ19が消え、水平であることを表示する。
【0023】次に、第5図のブロック図に基づいて、電
源の供給と出力について説明する。電源より供給された
直流電源を発信回路により300〜350Hzの高周波
にし、これを加速度センサー検出部14x,14yの中
央部のコイル12に供給する。静止時には、フェライト
コア3はコイル12に相当する位置に静止しているが、
フェライトコア3はコイル12より若干長くコイル11
とコイル13に少しかかるようにはみ出している。した
がって、静止状態でもコイル11とコイル13に若干の
電圧が発生している。この状態で加速度が0となるよう
にゼロ調整する。
【0024】コイル11やコイル13で発生した電圧
は、整流器を経て増幅器により増幅され、それぞれのコ
イルで発生した電圧が逐次それぞれの端子から出力され
る。すなわち、加速度センサー検出部14xからは、左
右方向の加速度に応じた電圧が出力され、加速度センサ
ー検出部14Yからは、前後方向の加速度に応じた電圧
が出力される。
【0025】第6図及び第7図は、加速度に応じた電圧
の出力状態の一例を示したものであり、加速度センサー
14を水平状態で出力が0Vとなるように調整し、次に
加速度センサ14ーを垂直に立て1Gの加速度が働くよ
うにし、そのときの出力が丁度1Vとなるようにコイル
11及び逆向きにした際のコイル13の出力を調整す
る。このように調整したものにより、それぞれの実際の
加速度が生じたときの出力を測定し、それをプロットす
ると、図に示すようにほぼ直線となり、コイルに発生す
る電圧は加速度に比例している。したがって、コイルに
発生した電圧を計測することにより、加速度を測定する
ことができることがわかる。
【0026】なお、加速度センサーを車載して自動車走
行中の、前後方向と左右方向の加速度を正確に記録する
ためには、加速度センサーからの出力をデータロガーに
入力し、出力をA/D変換し、コンピュータ処理でこれ
を例えば0.2秒単位でグラフに表示するようにしても
よい。第8図に、このようにしてグラフに表示した一例
を示す。このようにすると、加速状態と減速状態、並び
にハンドル操作との関係が一目でわかり、どのような運
転を行ったかがわかることになる。
【0027】
【考案の効果】以上述べたように、この考案にかかる加
速度センサー検出部によれば、スライド軸に、鉄製の重
錘とフェライトコアを固定し、スライド軸の両端部付近
を、ベース上にそれぞれ対向させて配設した二個の滑車
で軸方向のみに摺動可能なように水平に挟持し、重錘の
両側には磁石を配設して重錘をそれぞれの磁石側に引き
寄せるようにするとともに、フェライトコアの外周にフ
ェライトコアに接しないようにフェライトコアより若干
短い三個のコイルを連続して設け、静止時にはフェライ
トコアが中央部のコイル付近に位置するようにしたの
で、加速度によるフェライトの移動量をコイルに発生す
る電圧の変化により検出することにより、加速度の変化
を連続的に検出することができ、しかも重錘の質量によ
り振動的な加速度をキャンセルでき、また0〜2Gのよ
うな小さい加速度に対してもダンパーに磁石を使用し、
中立点でも若干の電圧を出力するようにすることにより
正確に測定することができる。
【0028】また、この考案にかかる加速度センサーに
よれば、上記した加速度センサー検出部を、ケース基板
に直交する方向に二個配設するとともに、それぞれの中
央部に位置するコイルに高周波の電源を供給し、フェラ
イトコアの移動によりそれぞれの両側のコイルに発生す
る電圧を出力させるような処理部をケース内に設けたの
で、これを車載することにより、自動車運転中の前後方
向及び左右方向の運転手の操作に基づく加速度を測定す
ることができる。
【0029】そして、このような測定結果を記録するこ
とにより、運転技術と自動車の機能の関連を追及でき、
また、運転手の運転状態を監視することができるので、
事故防止に役立てることができるとともに、事故発生の
際にも原因の推定に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加速度センサー検出部の正面図
【図2】加速度センサー検出部の平面図
【図3】加速度センサーの蓋を取った状態の平面図
【図4】加速度センサーの正面図
【図5】加速度センサーの電気の流れを示すブロック図
【図6】コイル11側にフェライトコアが移動した場合
の加速度と出力の関係を示す測定図
【図7】コイル13側にフェライトコアが移動した場合
の加速度と出力の関係を示す測定図
【図8】データロガーに入力し、加速度の変化を記録し
たグラフ
【符号の説明】
1 スライド軸 2 重錘 3 フェライトコア 4 ベース 5 ミニチュアベアリング 5’ ミニチュアベアリング 6 支持台 7 上側滑車 7’ 下側滑車 8 磁石 9 コイル支持台 10 筒状体 11 コイル 12 コイル 13 コイル 14 加速度センサー検出部 15 ケース基板 16 処理部 17 加速度表示板 18 電源表示ランプ 19 水平表示ランプ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライド軸に、鉄製の重錘とフェライト
    コアを固定し、スライド軸の両端部付近を、ベース上に
    それぞれ対向させて配設した二個の滑車で軸方向のみに
    摺動可能なように水平に挟持し、重錘の両側には磁石を
    配設して重錘をそれぞれの磁石側に引き寄せるようにす
    るとともに、フェライトコアの外周にフェライトコアに
    接しないようにフェライトコアより若干短い三個のコイ
    ルを連続して設け、静止時にはフェライトコアが中央部
    のコイル付近に位置するようにしたことを特徴とする加
    速度センサー検出部。
  2. 【請求項2】 スライド軸に、鉄製の重錘とフェライト
    コアを固定し、スライド軸の両端部付近を、ベース上に
    それぞれ対向させて配設した二個の滑車で軸方向のみに
    摺動可能なように水平に挟持し、重錘の両側には磁石を
    配設して重錘をそれぞれの磁石側に引き寄せるようにす
    るとともに、フェライトコアの外周にフェライトコアに
    接しないようにフェライトコアより若干短い三個のコイ
    ルを連続して設け、静止時にはフェライトコアが中央部
    のコイル付近に位置するようにした加速度センサー検出
    部を、ケース基板に直交する方向に二個配設するととも
    に、それぞれの中央部に位置するコイルに高周波の電源
    を供給し、フェライトコアの移動によりそれぞれの両側
    のコイルに発生する電圧を出力させるような処理部をケ
    ース内に設けたことを特徴とする加速度センサー。
JP988891U 1991-02-04 1991-02-04 加速度センサー検出部及び加速度センサー Expired - Lifetime JPH0637334Y2 (ja)

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JPH0499074U JPH0499074U (ja) 1992-08-27
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