JPH0637216Y2 - 温度補償式ステーダンパ - Google Patents

温度補償式ステーダンパ

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JPH0637216Y2
JPH0637216Y2 JP9167988U JP9167988U JPH0637216Y2 JP H0637216 Y2 JPH0637216 Y2 JP H0637216Y2 JP 9167988 U JP9167988 U JP 9167988U JP 9167988 U JP9167988 U JP 9167988U JP H0637216 Y2 JPH0637216 Y2 JP H0637216Y2
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seat surface
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車輌用のステーダンパに関し、更に詳しく
は、エアーダンパーにおける作動室容積を作動温度に応
じて可変し得るようになした温度補償式ステーダンパに
関する。
〔従来の技術〕
車輌用ステーダンパにおいて、ピストン動作による発熱
並びに周囲温度変化によるシリンダ容室内の作動温度の
変化が、該容室を仕切って形成された作動室の設定室圧
の変化として現われ、これがダンパーにおける吸振特性
特にその最伸時における反発力に影響する。
そして、かかる作動温度による影響をなくして、ステー
ダンパの最伸時の反発力を常に略一定に保つことの出来
る温度補償式ステーダンパも特開昭57-179447号明細書
に開示されている如く、すでに提案されている。
即ち、従来のこの種温度補償式ステーダンパによれば、
シリンダ内の作動室の一方(ダンパ圧縮動作時に加圧さ
れる側の作動室)をブッシングバルブによって更に主室
と補助室とに仕切り、これ等両室間を所定の作動温度域
(設定温度)を境に開放又は遮断して、該作動室の容積
を変化させるようになしてある。
そして、この場合の前記ブッシングバルブはバイメタル
動作弁を有し、該弁の高温時における湾曲変形で、これ
により前記主室から補助室に向かう通路口を補助室側か
ら圧接して両室間を遮断するように動作して、補助室側
から主室に向かう気体の移動を阻止する反面、主室の室
圧が補助室のそれよりも高くなった場合には、主室の気
体が該弁を押し戻して生じた隙間から補助室に向けて流
れて、両室が同室圧になるように作動する。
これに対して、作動温度が低い場合には、前記バイメタ
ル弁が先の場合と逆向きに変形して前記通路閉鎖を解く
ので、主室と補助室との間に連通路が形成され、これ等
両室間が開放状態となる。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、上述の温度補償式ステーダンパ手段による
と、バイメタル弁の温度応答変形に基く弁操作であるの
で、先ず、第一に、この種バイメタル弁における感温変
形量が少なくて、この変形の少ない動きの範囲で開弁又
は閉弁動作を制御しなければならないために、これ等弁
機構の組付けに高い精度が要求されるにもかかわらず、
通路遮断に至る作動温度が製品の出来により変化するな
ど、製品ごとの動作設定温度の不均一性が大きく、しか
も、前記弁による通路開口部分の隙間が狭いと、この部
分を流れる気流の流体力により該弁が振動して通路口縁
と着座離座を繰り返し、このとき異常音を発すると共に
弁機構自体の耐久性が懸念される。
そこで、本考案では、上記従来装置における構造上の懸
念を解消するために開発された温度補償式ステーダンパ
を提供する。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本考案の構成は比較的狭い
範囲の温度変化域で大きな体積変化特性を発揮するグリ
ース体を封入したサーモスタットバルブからなり、該グ
リース体の体積により移動するコントロールロッドの先
端にシールを抜け止め下に附勢発条力に抗して摺動可能
に且つ環状シールリップを介して嵌装する一方、バルブ
ハウジングにおける前記コントロールロッドの出入口縁
をシート面に形成して、該コントロールロッドの感温動
作によって前記シールを該シート面に圧着離反させるよ
うになしたサーモスタット弁装置により、作動室容積を
作動温度に応じて可変にするように構成してなることを
特徴とするものである。
〔作用〕
熱による体膨張係数(体積膨張又は収縮)の大きいグリ
ース体を封入したサーモスタットバルブでは、周囲温度
の上昇によるグリース体の体膨張でコントロールロッド
が突出向きに移動する。
このコントロールロッドの初期の移動で、先端に嵌装し
たシールが、附設された発条力の作用下に該コントロー
ルロッドと一体に移動して、バルブハウジングのシート
面に着座する。
引き続く前記グリース体の膨張で更に突出する前記コン
トロールロッドの移動に対して、先のシールは前記シー
ト面への当接下に附設発条力に抗して摺動するので、該
コントロールロッドのみが移動し、該シールが着座状態
のまま保たれて通路を閉鎖する。
勿論、この閉鎖下のシール状態で、コントロールロッド
突出側の主室の室圧が他側の補助室のそれよりも上昇し
たときに、該シールをその附勢発条力に抗して押し下げ
て他室への流れを許容する。
そして、作動温度が低い場合には、前記グリース体の収
縮でコントロールロッドガ引き戻されるに連れて、最終
的にはコントロールロッド先端に抜け止めされた前記シ
ールが該コントロールロッドと一体に戻されて、シート
面から離反する開弁状態となる。
〔実施例〕
次に、本考案の図示の実施例について説明する。
第1図は本考案の一実施例を示す断面図で、ダンパー筐
体としてのシリンダ1にピストンロッド2を気密下に抜
き差し自在に摺嵌せしめてあり、更に、該ロッド2のシ
リンダ内先端に取付けたピストン3には減衰力バルブ4
を附設してある。
このピストン3によってシリンダ1内を作動室Aと作動
室Bとに区分し、かつ、作動室Bをサーモスタットバル
ブ5によって主室C1と補助室C2とに仕切ってある。
第2図は前記サーモスタットバルブ5の構成の一例を示
す半裁断面図で、バルブハウジング6aと6bとをOリング
7の介在下に嵌合カシメ付けるに際して、これ等の間に
止め具8の外周縁を挟み込んで取付けてある。そして、
該止め具8は前記外周縁内側に数個所の切欠き通路8aを
有し、その漏斗状の中央受け口部に金属ケース9によっ
て囲われたバルブ構造部が取付けられている。
一方、10はコントロールロッドで、その軸受けブッシュ
11と摺嵌する筒部10aの後端を囲繞するゴム型キャップ1
2と前記金属ケース9の内壁との間に形成される空間
に、感温体積膨張係数が大きく且つ感温作動温度範囲の
狭いグリース体13を充填してある。
更に、該ロッド10の先端には、抜け止め金具14によって
抜け止めされた環状シール15が内面リップ15aによって
該ロッド10の外周に密に嵌装され、かつ、摺動可能に組
付けてあり、前記ブッシュ11の外周鍔16に取付けたスプ
リング受け金具17と該シール15との間に、該シール15に
突出向きの移動性向を附与する拡圧スプリング18を配在
せしめてあり、かつ、該受け金具17とバルブハウジング
6aの内端壁との間に前記ロッド10の戻り用スプリング19
を配在せしめてある。
また、該バルブハウジング6aの端壁には、前記ロッド10
の先端が自由に出入可能な通路20が前述の主室C1に向け
て開口しており、その内壁周縁をシート面21に形成し
て、前記シール15の外側リップ15bが当接するようにな
してある。
その他、22はサーモスタットバルブ5とこれを嵌装する
シリンダ1との間に介在させたOリングを示す。
そして、第3図及び第4図は本考案におけるサーモスタ
ットバルブ5の夫々他の実施例を示す半裁断面図で、前
記第2図示実施例における各構造部と同様なこれ等図示
の各構造部には夫々共通の記号を符して説明する他に、
第3図示の実施例によれば、環状シール15の外側リップ
15bを円錐状の傾斜面に構成し、これと対応するハウジ
ングシート面21を通路20の口縁面取り加工によって構成
し、これ等リップ15bとシート面21との間の着座時にお
けるシール性能の向上を計ってあり、これに対して、第
4図示の実施例では、前記環状シール15にロッド軸方向
に該ロッド10のストローク分だけ伸縮可能な蛇腹状の連
結部15cを一体に形成し、該部15cの基部15dに充分な締
代を与えてこれをコントロールロッド10に固定するよう
なして、上述の実施例における内側リップ15aを省略し
て該シール15をコントロールロッド10に対して密封状態
で摺動可能に構成することが出来る。
このような構成よりなる実施例によれば、第1図示構成
下のステーダンパがその作動中にシリンダ内の作動温度
が徐々に上昇して、予め設定した温度になると、この設
定温度に合せて比較的狭い感温作動温度範囲を有するよ
うに調整されたグリース体13が急激に膨張を始め、この
膨張に比べて殆ど膨張変形しない金属ケース9に囲われ
た該グリース体13は、内側のゴム製キャップ12を介して
嵌動筒10aの後端を第2図上左方向に押すように作用す
る。
これによって、コントロールロッド10は戻りスプリング
19の作用力に抗して、同図上右方向に向けて押し出さ
れ、バルブハウジング6aの通路20に向けて移動する。
該ロッド10の突出動作で、その先端に抜け止めされた環
状シール15の外側リップ15bがシート面21に着座して、
該バルブ5の一方開放端と連通した補助室Bから他端の
前記通路21によって連通した主室Aへの気体の流れを遮
断する。
この状態から、更に作動温度が上昇(作動温度範囲の上
限域)すると、コントロールロッド10が第2図上更に左
方向に移動突出するが、このとき、環状シール15は内側
リップ15aで摺動して外側リップ15bのシート面21への当
接状態を保ったまま該ロッド10の移動のみを許す。
これによって、拡圧スプリング18は幾分圧縮されて、そ
の蓄勢力により前記シール15をより強固にシート面21に
圧着させる。
そして、この環状シール15の状態で、主室Aの室圧が上
昇したような場合には、その室圧によって拡圧スプリン
グ18の作用力に抗して該シール15を第2図上右向きに押
し戻して、シート面21から離反した外側リップ15bとの
隙間から補助室Bに向けて加圧気体を送り込み、両室A
及びBの間の室圧の均等化を計るように動作する。
次に、上述の作動温度上昇状態からシリンダ1内の温度
が幾分低下すると、作動温度範囲の上限域付近の温度
で、グリース体13が幾分収縮して、これに連れてコント
ロールロッド10がその嵌動筒10aと共に戻りスプリング1
9の作用力によって、第2図上右方向に押し戻される
が、拡圧スプリング18によって附勢された環状シール15
は未だシート面21への着座状態を保っている。
作動温度がさらに低下して作動温度範囲の下限界付近
(作動設定温度)に達すると、コントロールロッド10が
同図上右方向に更に後退するので、その先端の抜け止め
金具14によって、環状シール15を拡圧スプリング18の作
用力に抗して該ロッド10と一体に引き下げてシート面21
から離座させ、主室Aと補助室Bとを連通せしめる。
なお、上記動作を行うために、前記戻しスプリング19の
セット荷重を拡圧スプリング18のセット荷重(環状シー
ル15のロッド摺動抵抗よりも稍大きい程度の比較的弱い
荷重)よりも大きく設定してあり、前記作動温度の低下
時の初期の域で、シート面21から離座する環状シール15
はグリース体13の体積変化で規制されながら、これ等両
スプリング18及び19が互いにバランスする離反位置まで
徐々に進行する。
即ち、第5図示の如く、作動温度範囲TSを調整したグリ
ース体13の感温膨張又は収縮で、環状シール15とシート
面21との間の離反距離即ちバルブリフトlが最大2mmか
ら圧接状態まで変化し、この間の流路開度で制御される
こととなる。
そして、このグリース体13における例えば第5図示の作
動温度範囲は、その選定により極めて狭い範囲に設定す
ることが可能であるとともに、その設定誤差を極めて小
さくすることが出来る。
その他、第3図及び第4図示の各実施例において、その
動作は上記第1図及び第2図示の実施例の動作と同様
で、特に、第3図示実施例によれば、環状シール15とシ
ート面21との間のシール性能をより良く高めることが出
来、また、第4図示実施例によれば、該シール15とコン
トロールロッド10との間の密封をより完全に保って、該
シール15を摺動自在に組付けることが可能である。
〔考案の効果〕
このように、本考案のステーダンパによれば熱膨張及び
収縮するグリース体を用いてその体積変化に応動するコ
ントロールロッドの移動で弁操作するようになし、しか
も、弁体としてのシールと操作ロッドとの間に、ロッド
の余剰移動に対する吸収し且つ一方向からの流れを許容
するために、弁閉鎖向きの作動性向の附勢下に該環状シ
ールを該ロッドに摺動可能に構成したので、作動温度の
変化に対して温度変化の全域に亙って略直線的なバルブ
特性を有す従来のこの種装置に比べて、狭い作動温度範
囲で動作させ、かつ、動作設定温度誤差を極めて小さく
した均一化製品を得ることが容易に可能であるなど、従
来手段では期待出来なかった優れた性能が得られ、更
に、このサーモスタット弁装置で仕切ったピストン側の
主室から他方の補助室への気体の流れを、環状シールに
附勢した弱い蓄勢力に抗して該シールを押し戻して行う
ので、これ等両室間の差圧を極めて安定に保つことが出
来る等、本考案ステーダンパは設定温度巾を狭くするこ
とが出来ると共に、作動の応答性並びに復帰精度などを
改善し得たもので、実用に供して極めて有用なるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案ステーダンパの一実施例を示す断面図、
第2図は本考案ステーダンパにおけるサーモスタットバ
ルブの一例を示す半裁断面図、第3図及び第4図は同じ
くサーモスタットバルブの夫々他の実例を示す半裁断面
図、第5図は上記サーモスタットバルブのバルブリフト
特性図である。 〔符号の説明〕 1…シリンダ 2…ピストンロッド,3…ピストン 5…サーモスタットバルブ 6a,6b…バルブハウジング 9…金属ケース 10…コントロールロッド 12…ゴム製キャップ 13…グリース体 14…抜け止め金具 15…環状シール 15a…内面リップ,15b…外側リップ 18…拡圧スプリング 19…戻りスプリング 21…シート面

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】比較的狭い範囲の温度変化域で大きな体積
    変化特性を発揮するグリース体を封入したサーモスタッ
    トバルブからなり、該グリース体の体積変化により移動
    するコントロールロッドの先端にシールを抜け止め下に
    附勢発条力に抗して摺動可能に且つ環状シールリップを
    介して嵌装する一方、バルブハウジングにおける前記コ
    ントロールロッドの出入口縁をシート面に形成して、該
    コントロールロッドの感温動作によって前記シールを該
    シート面に圧着離反させるようになしたサーモスタット
    弁装置により、作動室容積を作動温度に応じて可変にす
    るように構成してなる温度補償式ステーダンパ。
JP9167988U 1988-07-11 1988-07-11 温度補償式ステーダンパ Expired - Lifetime JPH0637216Y2 (ja)

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