JPH0637197U - モール用トレー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、例えば左右一対の車両のウィンド
モールを品質良好な状態で１つのトレーに収納するよう
にしたモール用トレーに関する。 【構成】 左右一対のウィンドモールＷａ、Ｗｂを収納
するようにしたトレー１において、下段収納部２ａと上
段収納部２ｂを段差を持った溝部として設け、下段収納
部２ａには、トレー１の片側短辺沿いに下段直線収納部
２ａｔを設けるとともに、他方側短辺沿いに曲線状の下
段コーナ収納部２ａｃを設ける。又、上段収納部２ｂに
は、これと左右対称形に上段直線収納部２ｂｔと上段コ
ーナ収納部２ｂｃを設け、下段コーナ収納部２ａｃと上
段直線収納部２ｂｔを隣接させ、下段直線収納部２ａｔ
と上段コーナ収納部２ｂｃを隣接させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば左右一対の車両のウィンドモールを品質良好な状態で１つの トレーに収納するようにしたモール用トレーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば車両のウィンドガラスの周縁に装着されるウィンドモールドを輸 送するような際、一時に多数を輸送するため例えばダンボールシート等の上にウ ィンドモールを載せて仮止めし、このダンボールシート等の上に所定の高さを有 する高さ保持部材を配設してその上に別のダンボールシート等を重ね、このダン ボールシート等の上に更に別のウィンドモールを仮止めするといった操作を繰り 返して、ある程度段積みして輸送していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、かかるウィンドモールは可撓性の弾性体であり、ダンボールシ ートの上にテープ等で局部的に固定するだけではたるんで型くずれしてしまい、 例えばウィンド部の周縁を取り巻くように輪状に形成されている時などには、ウ ィンド部に装着出来なくなることがあるといった問題があった。 又、ダンボールシート等の上に単に仮止めしているだけであることから周囲が 保護されず、傷がつきやすいという問題もあった。 更に従来の輸送方法は、ダンボールシートとダンボールシートの間にウィンド モールが１本しかセット出来ず、多数を同時に輸送するような場合には輸送効率 が悪く、しかもコスト高になるという問題もあった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

かかる課題を解決するため、本考案は直線部とコーナ部を有する輪状のウィン ドモールを一対にして収納することの出来る矩形状のモール用トレーを設けた。 そしてこのトレーには、下方に収められるウィンドモールを収納するため基準面 から所定の深さに溝部を設けて下段収納部とし、この下段収納部の溝の深さより 浅い溝部を設けて上段収納部として、この上段収納部に上方のウィンドモールド を収納するようにした。 又、前記下段収納部には、トレーの一辺沿いにウィンドモールの直線部を収納 する下段直線収納部を設けるとともに、対向辺沿いにウィンドモールのコーナ部 を収納する下段コーナ収納部を設ける一方、前記上段収納部には、下段直線収納 部からトレー内側に向けて底上げされる上段コーナ収納部と、下段コーナ収納部 からトレーの外側に向けて底上げされる上段直線収納部を設けた。

【０００５】

【作用】

下段収納部に１本のウィンドモールを収納し、上段収納部に他の１本のウィン ドモールを収納する。 そして１本づつ別の収納部に収納し、又段差を設けて相互の干渉を避けること で整然とした収納状態が維持され、たるみ、歪、型くずれ等の不具合が発生しな い。 又、上段収納部と下段収納部の夫々の直線収納部、コーナ収納部を上記のよう に配列することで、ウィンドモールを左右対称形に収納出来、例えばトレーの姿 勢を１８０度づつ変えながら積み重ねるようにしても、バランスが崩れない。

【０００６】

【実施例】

本考案のモール用トレーの実施例について添付した図面に基づき説明する。 図１は本考案のモール用トレーの平面図、図２はトレーの長辺側の側面図、図 ３は短辺側の側面図、図４は図１のＡ―Ａ線断面図である。

【０００７】 本考案のモール用トレーは例えば車両の左右一対のリアウィンドモールを一つ のトレーに収納し、段積みして同時に輸送するようなトレーとして例えばプラス チック等の軽量素材から一体成形され、図１に示すように長方形状に成形された トレー１内部に２本のリアウィンドモールドを収納し得る収納部２を備えている 。

【０００８】 すなわちこの収納部２は、ウィンドモールの形状に合せてトレー１の一方側の 短辺に沿った一辺を有し、この一辺の両端から夫々長辺に沿って斜めに延出して 先細り状の長円形状の溝部として構成される下段収納部２ａと、他方側の短辺に 沿う辺を一辺とし、下段収納部２ａと対称形の先細り状の長円形状の溝部として 構成される上段収納部２ｂからなり、後述するように２本の収納部２ａ、２ｂに は段差を設けている。

【０００９】 そしてこれら各収納部２ａ、２ｂとほぼ同形の各ウィンドモールＷａ、Ｗｂは 、夫々直線部Ｔと曲線状のコーナ部Ｃを備えるとともに、１本のウィンドモール Ｗａ（又は、Ｗｂ）は直線部Ｔとコーナ部Ｃが連なって長円状の輪状に構成され ている。

【００１０】 そして、かかる１つのトレー１の収納部２に一対のリアウィンドモールを収納 し、収納したトレー１を１８０度づつ向きを変えながら所定数だけ段積みし、所 定数に達したところで一括して輸送する。

【００１１】 それでは、トレー１の細部について詳述する。

【００１２】 このトレー１は周縁部に沿って複数の突設リブ３を備えている。すなわち、こ の突設リブ３は、トレー１の基準面Ｍ（図２）から上方に所定量だけ突出してお り、各コーナにはコーナリブ４ａ、４ｂを設けるとともに、各突設リブ３間、又 は突設リブ３とコーナリブ４ａ（４ｂ）間を凹部５として構成している。 そして、この凹部５の底面は、図２に示すトレー１の最下面Ｂより僅かに高い 位置としている。

【００１３】 又、この突設リブ３と凹部５の配列は、トレー１の短辺側ではお互いに向き合 う同士が同形状、つまり一方側の突設リブ３が他方側の突設リブ３に向き合い、 一方側の凹部５が他方側の凹部５に向き合って構成されるとともに、トレー１の 長辺側ではお互いに向き合う同士が互い違いの形状、つまり、一方側の突設リブ ３が他方側の凹部５に向き合い、一方側の凹部５が他方側の突設リブ３に向き合 って構成されている。

【００１４】 又、長辺側の突設リブ３と凹部５の配列は、図１に示すように、長辺を等分に 貫く中心線ｙに対して左右対称形とされる一方、短辺側の突設リブ３と凹部５の 配列は、短辺側を貫く中心線ｘに対して互い違いの非対称、つまり中心線ｘから 所定の距離にある一方側の凹部５に対し、等距離にある他方側には突設リブ３が 臨むべく設けられている。

【００１５】 つまり、この突設リブ３と凹部５の配列は、長辺、短辺ともに中心線ｙに対し ては左右対称形に、中心線ｘに対しては互い違いの左右非対称に構成されている ことになる。

【００１６】 ところで、前記基準面Ｍは突設リブ３、凹部５によって囲まれる内側の大部分 の区域の高さ面であり、前記収納部２はこの基準面Ｍからトレー１の裏面側に向 けてＵ字状に張り出す溝状に形成されるとともに、下段収納部２ａの底面はトレ ー１の最下面Ｂに達している。

【００１７】 そして、この下段収納部２ａは、下段に収納されるウィンドモールＷａの直線 部Ｔを収納せしめることの出来る下段直線収納部２ａｔと、コーナ部Ｃを収納せ しめることの出来る下段コーナ収納部２ａｃを備えている。

【００１８】 又、上段収納部２ｂはトレー１の最下面Ｂまで達しない中間溝として構成され 、両者の段差はウィンドモールの厚み以上としている。

【００１９】 そして、この上段収納部２ｂは、上方に収納されるウィンドモールＷｂの直線 部Ｔを収納せしめることの出来る上段直線収納部２ｂｔと、コーナ部Ｃを収納せ しめることの出来る上段コーナ収納部２ｂｃを備えており、前記下段収納部２ａ の配列に対して図１において左右対称形とされている。

【００２０】 このため、図１の左方の短辺では、下段直線収納部２ａｔからトレー内部に向 けて底上げされた上段コーナ収納部２ｂｃが連なり、右方の短辺では、下段コー ナ収納部２ａｃからトレー外側に向けて底上げされた上段直線収納部２ｂｔが連 なることになる。

【００２１】 又、この上段収納部２ｂの経路のうち直線収納部２ｂｔに近接する凹部５の内 側２ヶ所にはトレー１の最下面Ｂに達する深溝のワーク押えリブ８が設けられ、 段積みした状態で下方のトレー１のウィンドモールの上部を塞ぐようにしている 。

【００２２】 又、この収納部２の更に内側には、基準面Ｍからトレー１の裏側に向けて突出 する複数の落し込みリブ６が設けられ、この落し込みリブ６は収納部２の溝に沿 って略楕円状に所定間隔で配列されるとともに、その底面はトレー１の最下面Ｂ に達している。

【００２３】 そして、これら落し込みリブ６の配列は、中心線ｙに対しては左右対称形とし 、中心線ｘに対しては互い違いの非対称となるようにしている。 すなわち、中心線ｘから所定位置の落し込みリブ６に対して、反対側の同位置 には落し込みリブ６を設けず、２つのの落し込みリブ６の中間に位置させるよう にしている。

【００２４】 又、この落し込みリブ６の内側には、図４に示すように、基準面Ｍからトレー １の裏側に向けて浅く張り出す２列の補強リブ７が設けられ、この補強リブ７は トレー１の長手方向に沿ってライン状に設けられている。

【００２５】 ところで、長辺の中央寄りの凹部５の内側には、基準面Ｍからトレー１の裏側 に向けて突出するストッパリブ１０を設けるとともに、短辺の一辺側にも凹部５ の内側に同様なストッパリブ１０を設け、これらストッパリブ１０の底面をトレ ー１の最下面Ｂにまで突出させている。 そして実施例に場合、長辺には両方とも各２ヶ所、短辺には一辺側にのみ４ヶ 所のストッパリブ１０を設けている。

【００２６】 因みに、短辺側のストッパリブ１０とストッパリブ１０の間で突設リブ３と上 段収納部２ｂで挟まれる中間区域１１は、凹部５の底面より高く上段収納部２ｂ 底面より低くしている。

【００２７】 このように構成したモール用トレー１の作用効果について、図５をも参照して 説明する。 尚、図５は図１のＢ―Ｂ線を断面とした２つのトレーを段積み状態とした状態 図である。

【００２８】 図５に示すように、トレー１の下段収納部２ａの溝内にほぼ同形状の１本のウ ィンドモールＷａを収納した後、反対向きのもう１本のウィンドモールＷｂを上 段収納部２ｂに収納する。

【００２９】 この際、図１の中央線ｙ附近で交差する下段収納部２ａと上段収納部２ｂとの 間にはウィンドモールＷの厚み以上の段差があるため、下段のウィンドモールＷ ａが上段のウィンドモールＷｂによって押え付けられて変形するような不具合が なく、収納状態は良好である。

【００３０】 しかも各ウィンドモールＷａ、Ｗｂは夫々別個の収納部２ａ、２ｂに整然と収 納されることから、傷やたるみ、歪、型くずれ等の不具合がなく、品質良好に保 管される。

【００３１】 そして、複数のトレー１に対して各一対のウィンドモールＷａ、Ｗｂが収納さ れると、各トレー１は１８０度づつ姿勢を変えながら段積みされる。 この際、トレー１の姿勢を１８０度づつ変えながら段積みするのは、全体の剛 性を高めるためであり、例えば上部のトレー１の落し込みリブ６の底面が、下部 のトレー１の基準面Ｍ上に支えられるような状態となって強度的に強くなるから である。 又、それに加えて１８０度姿勢を変えることで、各ストッパリブ１０が対向辺 の突設リブ３の内側に臨むこととなって、トレー１同士の位置ずれを防止する。

【００３２】 又この際、ウィンドモールＷａ、Ｗｂは左右対称形の上下段の収納部２ａ、２ ｂに左右対称形に収納されていることから、トレー１を１８０度反転させても重 量等に変化はなく、数段に積み重ねても全体のバランスは崩れない。

【００３３】 そしてかかるトレー１を複数段積んだ後、例えばダンボールシートでトレー上 を覆い、端部をテープ等で止めてコンテナで輸送する。

【００３４】

【考案の効果】

以上のように本考案のモール用トレーは、段差を設けて別個に構成した上下段 の収納部に２本のウィンドモールを夫々別個に収納するようにしたため、収納保 管中のワークを良好な状態に維持出来、輸送中等にたるんだり、損傷したり、型 くずれしたり、変形したりするような不具合が発生しない。 又、上下段の収納部を左右対称形に出来るため、例えば互い違いに姿勢を１８ ０度づつ変更しながら段積みしてもバランスが崩れず、良好な荷姿にすることが 出来る。 又、例えばプラスチック等で一体成形すれば、安価に且つ容易に製作出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】モール用トレーの平面図

【図２】同トレーの長辺側の側面図

【図３】同トレーの短辺側の側面図

【図４】図１のＡ―Ａ線断面図

【図５】段積み状態の２つのトレーを図１のＢ―Ｂ線で
断面とした状態図

【符号の説明】

１ トレー ２ａ 下段収納部 ２ｂ 上段収納部 ２ａｔ 下段直線収納部 ２ａｃ 下段コーナ収納部 ２ｂｔ 上段直線収納部 ２ｂｃ 上段コーナ収納部 Ｗａ、Ｗｂ ワーク Ｔ 直線部 Ｃ コーナ部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 直線部とコーナ部が輪状に連なるウィン
   ドモールを一対にして収納するようにした矩形状のモー
   ル用トレーにおいて、このトレーは、下方に収められる
   ウィンドモールを収納するため基準面から所定の深さの
   溝部として形成された下段収納部と、その上方に収めら
   れる別のウィンドモールドを収納するため下段収納部の
   溝の深さより浅い溝部として形成された上段収納部を備
   え、前記下段収納部は、トレーの一辺沿いにウィンドモ
   ールの直線部を収納する下段直線収納部を備えるととも
   に、対向辺沿いにウィンドモールのコーナ部を収納する
   下段コーナ収納部を備え、前記上段収納部は、前記下段
   直線収納部からトレー内側に向けて底上げされる上段コ
   ーナ収納部と、前記下段コーナ収納部からトレーの外側
   に向けて底上げされる上段直線収納部を備えたことを特
   徴とするモール用トレー。