JPH0636896A - 粒子加速器の偏向電磁石およびその制御装置 - Google Patents

粒子加速器の偏向電磁石およびその制御装置

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JPH0636896A
JPH0636896A JP18293792A JP18293792A JPH0636896A JP H0636896 A JPH0636896 A JP H0636896A JP 18293792 A JP18293792 A JP 18293792A JP 18293792 A JP18293792 A JP 18293792A JP H0636896 A JPH0636896 A JP H0636896A
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JP
Japan
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magnetic poles
gap
magnetic
magnetic pole
particle
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JP18293792A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Ogose
満 生越
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IHI Corp
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IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビームエネルギが高い場合に励磁電流を大き
くすることなく磁場強度を高めて偏向できるようにす
る。 【構成】 偏向電磁石24のヨーク46を上下2分割構
造とし、磁極32,34を真空チャンバー22内に気密
に収容して対向配置する。磁極駆動装置50,54によ
り上下ヨーク46a,46bを互いに逆方向に駆動して
磁極間ギャップを可変にする。ビームエネルギが低い時
は磁極間ギャップを大きくする。ビームエネルギが高く
なるにつれてビーム径の減少に合わせて磁極間ギャップ
を狭くして、励磁電流を一定にしたまま磁場強度を増大
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シンクロトロン等の
粒子加速器の偏向電磁石およびその制御装置に関し、小
さな励磁電流でかつ小さな偏向半径でエネルギの大きな
粒子ビームを偏向できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】近年、小型シンクロトロンは、シンクロ
トロン放射光(SOR)装置として、超々LSI回路の
作成、医療分野における診断、分子解析、構造解析等様
々な分野への適用が期待されている。
【0003】小型SOR放射光装置の概要を図2に示
す。荷電粒子発生装置(電子銃等)10で発生した電子
ビームは線型加速装置(ライナック)12で光速近くに
加速され、ビーム輸送部14の偏向電磁石16で偏向さ
れて、インフレクタ18を介して蓄積リング22内に入
射される。蓄積リング22に入射された電子ビームは高
周波加速空洞21でエネルギを与えられながら収束電磁
石23(垂直方向用)、25(水平方向用)で収束さ
れ、偏向電磁石24で偏向されて蓄積リング22中を回
り続ける。偏向電磁石24で偏向される時に発生するS
OR光はビームチャンネル26を通して例えば露光装置
28に送られて超々LSI回路作成用の光源等として利
用される。
【0004】従来の偏向電磁石24の構造を図3に示
す。偏向電磁石24は真空チャンバー22を挾んでその
上下に磁極31,32を対向配置した2極電磁石で構成
され、コイル36,38によって励磁されて磁極32,
34間に垂直方向の磁場を生じさせて、電子ビーム40
に対し偏向力を与える。
【0005】偏向電磁石はビームエネルギに比例して磁
場強度を増大していく必要があるが、前記図3に示す従
来の偏向電磁石においては、図4に示すように、励磁電
流を増大することにより磁場強度を増大していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の偏向電磁石
によれば、励磁電流により磁場強度を変化させるので、
ビームエネルギを高くするほど偏向電磁石電源に電源容
量の大きなものが必要となっていた。また、逆に偏向電
磁石電源の電源容量が制限されていればビームエネルギ
を高くすることができなかった。あるいは、電流容量が
制限されている場合にビームエネルギを高くするには偏
向半径を大きくしなけはれならず、粒子加速器が大型化
する問題があった。
【0007】この発明は、前記従来の技術における問題
点を解決して、小さな励磁電流でかつ小さな偏向半径で
エネルギの大きな粒子ビームを偏向できるようにした粒
子加速器の偏向電磁石およびその制御装置を提供しよう
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の偏向電磁石
は、粒子加速器を構成する真空チャンバー内で粒子ビー
ム軌道位置を挾んで磁極間ギャップを可変に対向配置さ
れた磁極と、この磁極を駆動して磁極間ギャップを変化
させる磁極駆動装置とを具備してなるものである。
【0009】また、この発明の偏向電磁石の制御装置
は、粒子加速器を構成する真空チャンバー内で粒子ビー
ム軌道位置を挾んで磁極間ギャップを可変に対向配置さ
れた磁極と、この磁極を駆動して磁極間ギャップを変化
させる磁極駆動装置とを具備してなる粒子加速器の偏向
電磁石の制御装置であって、前記粒子ビームのビームエ
ネルギが低い時は前記磁極間ギャップを広げ、ビームエ
ネルギが高い時は磁極間ギャップを狭めるように前記磁
極駆動機構を駆動制御する磁極駆動制御手段を具備して
なるものである。
【0010】
【作用】粒子ビームはビームエネルギが大きくなるほど
ビーム径が小さくなる性質を有する。一方、偏向電磁石
の磁場強度は励磁電流が一定の場合、磁極間ギャップが
狭くなるほど強くなる性質を有する。したがって、磁極
間ギャップを可変にして、ビームエネルギが大きくなる
につれてビーム径の減少に応じて磁極間ギャップを狭め
ていけば、励磁電流を増大させることなく粒子ビームを
所定の偏向軌道に沿って偏向させることができる。
【0011】ところが、粒子ビームが通過する真空チャ
ンバーは、ビームエネルギが小さくビーム径が大きい時
でも粒子ビームが真空チャンバー内壁に衝突しにくいよ
うにある程度大きな径にする必要があるため、前記図3
の従来装置のように磁極32,34を真空チャンバー2
2の外側に配置する構造では、磁極32,34を可動に
して磁極間ギャップを可変にしても、真空チャンバー2
2の径以上に磁極間ギャップを狭めることはできない。
【0012】そこで、この発明では磁極を真空チャンバ
ー内に収容することによりビーム径に応じて磁極間ギャ
ップを可変にできるようにしている。これによれば、ビ
ームエネルギが大きくビーム径が小さい時は磁極間ギャ
ップを粒子ビームが衝突しない程度に狭くすることによ
り、小さな励磁電流でかつ小さな偏向半径で大きなビー
ムエネルギの粒子ビームを偏向することができ、偏向電
磁石電源の容量を小さくすることができる。
【0013】
【実施例】この発明を前記図2のSOR装置の偏向電磁
石24に適用した一実施例を図1に斜視図で示す。ま
た、図1のA矢視、B−B矢視、C−C矢視の各図を図
5(a),(b),(c)にそれぞれ示す。粒子加速器
の真空チャンバー22(蓄積リング)内の粒子ビーム軌
道44上には、電子ビーム40が周回している。偏向電
磁石24は真空チャンバー22の偏向位置に配設されて
いる。電子ビーム40のビームエネルギは高周波加速空
洞(図2の符号21)によって制御される。偏向電磁石
24は、ヨーク46が上下2分割(46a,46b)さ
れている。上下ヨーク46a,46bの磁極32,34
にはコイル36,38がそれぞれ配設されている。
【0014】上ヨーク46aは架台48に磁極駆動装置
50を介して吊下げ支持されている。下ヨーク46bは
架台52に磁極駆動装置54を介して載置支持されてい
る。磁極駆動装置50,54はねじを利用したジャッキ
等で構成され、モータ等による駆動で上下ヨーク46
a,46bを上下に移動できるように構成されている。
この磁極駆動装置50,54を互いに逆方向に駆動する
ことにより、磁極32,34間のギャップg(図5
(b),(c))を変化させることができる。また、こ
のように磁極間ギャップgを変化させた時も上下ヨーク
46a,46b間に連続した磁路が確保されるように、
上下ヨーク46a,46bの連結部は例えば図5(a)
のようにくし歯状にかみ合わされて、フレキシブルヨー
クを構成している。
【0015】真空チャンバー22は偏向電磁石24を通
過する部分で磁極32,34を気密に収容している。ま
た、磁極32,34の上下動を妨げないように真空チャ
ンバー22の側面はベローズ56で構成されている。
【0016】図1の磁極駆動装置50,54の制御装置
の一実施例を図6に示す。磁極駆動制御手段60はビー
ムエネルギ指令値に応じて各偏向電磁石24の磁極駆動
装置50,54を共通に駆動制御して、各偏向電磁石2
4の磁極間ギャップgを共通に制御する。
【0017】磁極駆動制御手段60による磁極間ギャッ
プgの制御例を図7に示す。ビームエネルギが低い時
は、電子ビーム40の径が大きいので磁極間ギャップg
を大きくする。この時の磁極間ギャップの状態を図8
(a)に示す。ビームエネルギの増大と同期させて励磁
電流を一定に保持し、かつギャップ中心を粒子ビーム軌
道44に一致させた状態で磁極間ギャップgを徐々に狭
くしていく。この時ビーム径はエネルギの増大につれて
小さくなるため、電子ビーム40は磁極32,34に衝
突することなく真空チャンバー22内を安定に周回する
ことができる。この時の磁極間ギャップの状態を図8
(b)に示す。このような制御によれば、励磁電流を増
大させることなくビームエネルギを増大させることがで
きるので、偏向電磁石24の電源容量を小さくすること
ができる。
【0018】
【変更例】磁極の可動機構は様々に構成することがで
き、例えば図9に示すように、磁極32,34をヨーク
46に対して上下にスライドする構成にすることができ
る。
【0019】また、前記実施例では、上下の磁極とも可
動にしたが、一方を固定で他方のみ可動にすることもで
きる。また、前記実施例では励磁電流を一定としたが、
励磁電流制御を併用することもできる。
【0020】また、この発明は、シンクロトロンに限ら
ず他の各種粒子加速器の偏向電磁石にも適用することが
できる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、磁極を真空チャンバー内に収容するとともに、ビー
ムエネルギに応じて磁極間ギャップを可変するようにし
たので、小さな励磁電流でかつ小さな偏向半径で大きな
ビームエネルギの粒子ビームを偏向することができ、偏
向電磁石電源の容量を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】SOR装置の概要を示す平面図である。
【図3】従来装置を示す断面図である。
【図4】従来の偏向電磁石の制御を示すタイムチャート
である。
【図5】図1の偏向電磁石のA矢視、B−B矢視、C−
C矢視の各図である。
【図6】この発明の制御装置の一実施例を示すブロック
図である。
【図7】図6の磁極駆動制御手段による制御の一例を示
すタイムチャートである。
【図8】図7の制御における低エネルギ時および高エネ
ルギ時の磁極間ギャップの状態を示す断面図である。
【図9】磁極の可動機構の変更例を示す断面図である。
【符号の説明】
22 真空チャンバー 24 偏向電磁石 32,34 磁極 40 電子ビーム(粒子ビーム) 44 粒子ビーム軌道 50,54 磁極駆動装置 60 磁極駆動制御手段 g 磁極間ギャップ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子加速器を構成する真空チャンバー内で
    粒子ビーム軌道位置を挾んで磁極間ギャップを可変に対
    向配置された磁極と、 この磁極を駆動して磁極間ギャップを変化させる磁極駆
    動装置とを具備してなる粒子加速器の偏向電磁石。
  2. 【請求項2】粒子加速器を構成する真空チャンバー内で
    粒子ビーム軌道位置を挾んで磁極間ギャップを可変に対
    向配置された磁極と、この磁極を駆動して磁極間ギャッ
    プを変化させる磁極駆動装置とを具備してなる粒子加速
    器の偏向電磁石の制御装置であって、 前記粒子ビームのビームエネルギが低い時は前記磁極間
    ギャップを広げ、ビームエネルギが高い時は磁極間ギャ
    ップを狭めるように前記磁極駆動機構を駆動制御する磁
    極駆動制御手段を具備してなる粒子加速器の偏向電磁石
    の制御装置。
JP18293792A 1992-06-17 1992-06-17 粒子加速器の偏向電磁石およびその制御装置 Pending JPH0636896A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014141433A1 (ja) * 2013-03-14 2014-09-18 三菱電機株式会社 電磁石支持台

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