JPH0636692Y2 - 集卵装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は採卵養鶏場における集卵装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、採卵養鶏場における集卵作業は第６図の概念図で
示すように、鶏舎１内に、作業用の通路２を挟んで複数
のケージ列３を設けるとともに各ケージ列３の前面に集
卵用コンベア3aを設け、該集卵用コンベア3aにより搬送
されてきた卵を各ケージ列３の端部に設置された集卵機
４の集卵台上に集め、作業者が各集卵機４毎に作業台５
を置いて集卵及び箱詰め作業をしているのが一般的であ
る。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、近年、多量採卵性から１つのケージ列３にお
けるケージ数が多数化され、１ケージ列３の長さがかな
り長くなっている。また、前記の集卵用コンベア3aの搬
送速度は、卵の破損防止から、集卵個数に無関係に緩や
かな速度に設定されている。そのため、１ケージ列毎に
おける集卵時間がかなり長時間になる。したがって、前
記従来のように、１ケージ列の集卵作業が終了した後に
次のケージ列の集卵作業を行なう方法によると、全ケー
ジ列の集卵作業時間は、１ケージ列の集卵時間×ケージ
列数となり、非常な時間を要する。近年、人手不足から
能率化が要情されている養鶏場においては、特にこの集
卵作業時間が問題になっている。

そこで本考案は、２個のケージ列における卵を同時に集
卵，箱詰め作業できる装置を提案し、集卵，箱詰め作業
時間を前記従来の集卵，箱詰め作業時間に比べて半減で
きるようにし、作業能率の向上を図ることを目的とする
ものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は前記の課題を解決するために、この考案は通路
（14）を挟んでその両側に１対のケージ列（7a），（7
b）を設け、各ケージ列（7a），（7b）に夫々集卵用コ
ンベア（８），（９）を設け、各ケージ列（7a），（7
b）の一端には集卵機（10），（10）を設けて、これに
備えた集卵台（12），（12）上に前記集卵用コンベア
（８），（９）から搬送されてくる卵を集めるようにし
たものにおいて、前記集卵台（12），（12）の通路（1
4）側の端面には作業台嵌挿用のコ字状溝（16），（1
6）が対向的にケージ側方向に設けられ、該溝（16），
（16）間に作業台（17）を、その両側縁が前記溝に挿入
係合するように抜差自在に架設するとともに前記両集卵
台（12），（12）を前記作業台（17）方向へ卵を移動す
るコンベア（12a）で形成したことを特徴とするもので
ある。

〔作用〕

集卵作業時には、各ケージ列における集卵用コンベア
（８），（９）から送られてきた卵が集卵台（12），
（12）のコンベア（12a）によって作業台（17）側へ送
られる。そのため、２つのケージ列（7a），（7b）から
の卵を作業台（17）上において同時に集卵，箱詰めでき
る。また、作業台（17）を集卵台（12），（12）に対し
取外し可能に架設することにより、集卵作業をしないと
きは、作業台（17）を両集卵台（12），（12）から取り
外すことにより、集卵機（10）側からの作業者の通路
（14）への出入りが容易になる。

〔実施例〕

第１図乃至第５図に示す本考案の実施例について説明す
る。

６は鶏を収納するケージで、第３図に示すように２段に
積重ね設置され、このようなケージ列が第５図に示すよ
うに鶏舎８内において複数列7a〜7d並設されている。各
ケージ列7a〜7dの前面には集卵用コンベアが設けられ、
図の実施例においては、ケージ６が上下２段に設けられ
ていることから、第１図及び第３図に示すように上段の
集卵用コンベア８と下段の集卵用コンベア９が設けられ
ている。各ケージ列7a〜7dの一端には各々集卵機10が設
置されている。該集卵機10は、上段の集卵用コンベア８
で搬送されてきた卵11をエレベータ13によって集卵台12
へ下降移行させ、下段の集卵用コンベア９で搬送されて
きた卵11を集卵台12上へ移行させるようになっている。
集卵台12は、隣接するケージ列7aと7b,7cと7dを夫々１
対とし、これら１対のケージ列7aと7b,7cと7d間に設け
られた通路14側方向（矢印Ａ方向）へ卵11を移動させる
コンベア12aによって形成されている。該コンベア12a
は、多数本のバーを並設し、これらの端部を駆動用チェ
ーン15に連結し、この駆動用チェーン15を回動するよう
にして構成されたバーコンベアで形成されている。尚、
該コンベア12aはベルトコンベアで形成してもよい。集
卵台12における通路14側の端面には作業台嵌合用の溝16
がケージ列方向に設けられている。該溝16は第４図に示
すようなコ状型材16aを集卵台12の端部に固設して形成
されている。17は、前記１対のケージ列7aと7b,7cと7d
における両集卵台12間に架設する作業台で、該作業台17
は、その両側端17a,17aを両溝16,16に抜き差しして両集
卵台12,12間に取り外し可能に架設するようになってい
る。17b,17bは卵の落下防止壁である。尚、該作業台17
は集卵台12,12に対し、ボルト等で取付けるようにして
もよい。図中18は作業台17上に載置する卵収納ケースを
示す。

次に図面に示す実施例においての作業について説明す
る。

集卵作業時には、先ず１対のケージ列7aと7bにおける両
集卵台12,12間に作業台17を、その両側端17a,17aを溝1
6,16に挿入して架設する。そして、両ケージ列7a,7bに
おける集卵機10を稼動する。この稼動により、上下段の
集卵用コンベア8,9が動き、上段の卵11はエレベータ13
により下降されて集卵台12,12上に集卵され、下段の卵1
1も集卵台12,12上に集卵される。そして両集卵台12,12
上の卵11はそのコンベア12a,12aによってＡ方向に送ら
れ作業台17上に移動される。作業者は、この作業台17の
前に立ち、作業台17上に卵収納ケース18を置いて、前記
両集卵台12,12から送られてくる卵11を同時に卵収納ケ
ース18内に手作業で箱詰めする。この１対のケージ列7a
と7bの集卵作業が終了すると、その集卵機10,10を停止
し、作業台17を取り外す。この集卵作業が完了した後、
次の１対のケージ列7cと7dにおいて前記と同様の集卵作
業を行なう。

前記の集卵作業終了後は、作業台17が取り外されるの
で、集卵機10側からの作業者の通路14への出入りは可能
になり、日常の鶏管理や除糞作業は何等支障なく行なえ
る。

〔考案の効果〕

以上のように本考案によれば、２つのケージ列における
卵を作業台上において同時に集卵，箱詰め作業ができ
る。したがって、前記従来装置のように各ケージ毎に集
卵，箱詰め作業するものに比べて、その集卵，箱詰め作
業の時間を半減でき、その作業能率を向上できる。ま
た、両集卵台を、通路側方向へ卵を移動するコンベアで
形成したので、集卵台上の卵が自動的に作業台側へ送ら
れてくることになり、作業者の集卵，箱詰め作業が楽に
なる。更に、作業台を取外し可能に設けることにより、
集卵作業以外のときには、作業台を取り外しておくこと
ができる。そのため、集卵機側からの作業者のケージ列
間の通路への出入りが可能になり、日常の鶏管理や除糞
作業が何等支障なく行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す要部の平面図、第２図は
同正面図、第３図は同側面図、第４図は同作業台と溝部
を示す斜視図、第５図は本考案の概念図、第６図は従来
装置の概念図である。 7a,7b……ケージ列、8,9……集卵用コンベア、10……集
卵機、11……卵、12……集卵台、12a……コンベア、14
……通路、17……作業台

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】通路（14）を挟んでその両側に１対のケー
   ジ列（7a），（7b）を設け、各ケージ列（7a）（7b），
   の一端には集卵機（10），（10）を設けて、これに備え
   た集卵台（12），（12）上に前記集卵用コンベア
   （８），（９）から搬送されてくる卵を集めるようにし
   たものにおいて、前記集卵台（12），（12）の通路（1
   4）側の端面には作業台嵌挿用のコ字状溝（16），（1
   6）が対向的にケージ側方向に設けられ、該溝（16），
   （16）間に作業台（17）を、その両側縁が前記溝に挿入
   係合するようにして抜差自在に架設するとともに前記両
   集合卵台（12），（12）を前記作業台（17）方向へ卵を
   移動するコンベア（12a）で形成したことを特徴とする
   集卵装置。