JPH0636575U

JPH0636575U - ゼンマイを動力源とするカミソリ

Info

Publication number: JPH0636575U
Application number: JP078176U
Authority: JP
Inventors: 辰明熊川
Original assignee: 株式会社タカラ
Priority date: 1992-10-16
Filing date: 1992-10-16
Publication date: 1994-05-17
Also published as: US5341570A

Abstract

(57)【要約】【目的】簡単な構造によって小型化が計れるととも
に、持ち運びを便利にする。【構成】カミソリ本体１内にはゼンマイ２と、該ゼン
マイ２を巻き上げるためのゼンマイ巻き上げ車３と、該
ゼンマイ巻き上げ車３の軸７と同軸に設けられた大歯車
５と、複数の増速歯車２１乃至２８とが設けられ、該複
数の増速歯車のうちの一つの増速歯車２１は上記大歯車
５に噛み合いされ、他の一つの歯車２８の歯車軸２９は
上記カミソリ本体１の上部より突出されるとともに、上
記歯車軸２９には刃部３２が設けられた回転部材３３が
着脱自在に設けられている。また、上記ゼンマイ巻き上
げ車３は上記カミソリ本体１の側部より突出されてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はどこの場所においても使用することができるゼンマイを動力源とするカミソリに関する。

【０００２】

【従来技術】

従来、カミソリにおいてその刃部を回転させるための動力源としてはモ−タが使用されている。この場合、上記モ−タは電源電池または家庭用の電源を使用しているため構造が複雑になるとともに、小型化を計ることが難しい、重量が嵩んで持ち運びに不便を感じる、高価である等の難点があり、この点の解決が望まれていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の観点に鑑みてなされたものであって、特に簡単な構造によって小型化が計れるとともに、持ち運びが便利となり且つ安価なゼンマイを動力源とするカミソリを提案することをその目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するための手段として、本考案に係るゼンマイを動力源とするカミソリは、下記要件を備えることを特徴とする。（イ）カミソリ本体内にはゼンマイと、該ゼンマイを巻き上げるためのゼンマイ巻き上げ車と、該ゼンマイ巻き上げ車の軸と同軸に設けられた歯車に噛合連係する複数の増速歯車とが設けられていること（ロ）上記複数の増速歯車のうちの一つの歯車軸は上記カミソリ本体の上部より突出されるとともに、上記歯車軸には刃部が着脱自在に設けられていること（ハ）上記ゼンマイ巻き上げ車は上記カミソリ本体の側部より突出されていること

【０００５】

【考案の作用、効果】

上記構成のように、本考案に係るゼンマイを動力源とするカミソリは、カミソリ本体の側部より突出されているゼンマイ巻き上げ車を机、床等に押し付けて回転させることによってゼンマイを巻き上げることができる。次に、ゼンマイの巻戻り力は上記ゼンマイ巻き上げ車とその同軸に設けられた歯車に伝達されるとともに、増速歯車を介して該増速歯車のうちの一つの歯車軸に設けられた刃部に伝達され、該刃部を回転させることができ、これによって、髭を剃るこができる。

【０００６】また、簡単な構造であるから小型化が計れるとともに、持ち運びが便利となり且つ安価な製品を得ることができる。さらに、ゼンマイを動力源とすることによって何処の場所においても使用が可能となる。

【０００７】

【実施例】

以下、図面によって本考案の実施態様の一例について説明する。

【０００８】図１において、符号Ａは本考案に係るゼンマイを動力源とするカミソリを示し、該ゼンマイを動力源とするカミソリＡはそのカミソリ本体１内にゼンマイ２と、該ゼンマイ２を巻き上げるためのゼンマイ巻き上げ車３と、該ゼンマイ巻き上げ車３の軸と同軸に設けられた大歯車５に噛合連係する複数の増速歯車２１乃至２８とが設けられ構成されている。

【０００９】ゼンマイ巻き上げ車３はカミソリ本体１内の長手方向の一端寄り中央に設けた支軸７に固定されるとともに、その外周の一部は上記カミソリ本体１の側部より突出されている。また、上記ゼンマイ巻き上げ車３と同軸７には大歯車５が固定されているとともに、上記大歯車５には遊星歯車９が噛み合いされている。そして、該遊星歯車９は上記支軸７に回動自在に取着されたリンク部材１０の先端に支持されている。大歯車５はゼンマイ巻き上げ車３の上部に位置されている。さらに、大歯車５の下部に位置される支軸７には帯状のゼンマイ２が捲装されるとともに、該ゼンマイ２の一端は上記支軸７に固定されている。

【００１０】次に、カミソリ本体１内の略中央に設けた支軸１２には二つの中間歯車１３、１４が設けられるとともに、一方の中間歯車１３は支軸１２に固定され、他方の中間歯車１４は支軸１２に遊嵌されている。そして、上記二つの歯車１３、１４間の支軸１２にはコイルスプリング１５が配され、両歯車は通常は所定間隔が保持されている。また、上記中間歯車１３には遊星歯車９が噛脱自在に形成されている。

【００１１】中間歯車１４の下面には環状に所定間隔を以って係止爪１７が設けられるととも、該係止爪１７は上記中間歯車１４の下部に配され且つ支軸１２に固定されたドラム１８の上面に所定間隔を以って環状に設けられた係止爪１９に係脱自在に形成されている。また、上記ドラム１８には上記ゼンマイ２の他端が固定されている。

【００１２】カミソリ本体１内の長手方向の他端寄りには複数の増速歯車２１乃至２８が支軸２９、２９・・を介して軸支されるとともに、増速歯車２１は増速歯車２４、２８と、増速歯車２２は中間歯車１４と、増速歯車２３は増速歯車２６と、増速歯車２５は増速歯車２７とそれぞれ噛み合いされている。また、上記増速歯車２７の支軸２９にはフライホィ−ル３０が固定され、該フライホィ−ル３０によって各歯車の回転を持続させる。

【００１３】増速歯車２８の支軸２９はカミソリ本体１の長手方向の他端寄りの上部中央に設けられるとともに、刃部３２が取着された回転部材３３が収納される収納部３４から突出されている。そして、上記支軸２９には上記回転部材３３が着脱自在に設けられている。また、上記収納部３４には蓋部材３５が着脱自在に設けられている。

【００１４】次に、カミソリ本体１内の長手方向の一側には抑止部材３７が往復動自在に配されるとともに、該抑止部材３７の略中央に一体に設けた摘子３８は上記カミソリ本体１の一側に設けた開口部３９から突出されている。また、上記抑止部材３７の一端にはフライホィ−ル３０に当接、離接自在な係合部４０が設けられるとともに、他端には中間歯車１３と遊星歯車９とが噛合離脱時に該中間歯車１３と上記遊星歯車９との離間間隔を一定に保持するストッパ−部４１が設けられている。そして、上記係合部４０は上記フライホィ−ル３０に係合時に押圧状態に当接される。

【００１５】ゼンマイを動力源とするカミソリＡは上述のように構成されているので、その使用にあたっては、図２及び図３に示すように抑止部材３７に設けられた係合部４０がフライホィ−ル３０に押圧当接している状態で、カミソリ本体１の側部より突出されているゼンマイ巻き上げ車３を机、床等に押し付けて回転させることによって上記ゼンマイ巻き上げ車３と同軸７に固定された大歯車５を回転させることができる。ところで、大歯車５には遊星歯車９が常に噛み合いされており、上記大歯車５が回転することで上記遊星歯車９は移動し中間歯車１３に噛み合いされ該中間歯車１３を回転させることができる。

【００１６】また、中間歯車１３の軸と同軸にはドラム１８が固定されているので、上記中間歯車１３の回転に伴って該ドラム１８も回転し、これによって、上記大歯車８の下部に位置される支軸７に捲装されている帯状のゼンマイ２を上記ドラム１８に巻き上げることができる。この場合、ドラム１８にゼンマイ２を順次捲き上げる過程において、上記ドラム１８に捲き上げられたゼンマイ２は捲き戻ろうとするが、ドラム１８の上面に所定間隔を以って環状に設けられた係止爪１９と上記中間歯車１４の下面に所定間隔を以って環状に設けられた係止爪１７とが係脱自在に設けられているので、上記ゼンマイ２が捲き戻ろうとするときには両係止爪１７、１９が掛止状態となりそれを防止し、また、捲き上げるときにはドラム１８の回転により中間歯車１４はコイルスプリング１５の弾性に抗して支軸１２に沿って上動し上記係止爪１７、１９の係止状態が解除され、上記ドラム１８にゼンマイ２を巻き上げることができる。

【００１７】次に、ゼンマイ２を巻き上げた状態において摘子３８を押し抑止部材３７を移動させてフライホィ−ル３０に押圧当接している係合部４０を離接させることによって、ドラム１８に巻かれているゼンマイ２の巻戻り力によって中間歯車１３、１４が回転するとともに、上記中間歯車１４に連係されている複数の増速歯車２１乃至２８が回転する。そして、該増速歯車のうちの一つの歯車２８の歯車軸２９には刃部３２が取着された回転部材３３が着脱自在に設けられているので、上記回転部材３３も同様に回転させることができ、その刃部３２によって髭を剃るこができる上述のようにゼンマイを動力源とするカミソリＡによれば、簡単な構造であるから小型化が計れ携帯に便利であるとともに、安価な製品を得ることができる。また、ゼンマイを動力源とすることによって何処の場所においても使用することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るゼンマイを動力源とするカミソリ
の斜視図である。

【図２】上記ゼンマイを動力源とするカミソリにおける
内部構造を示す平面説明図である。

【図３】上記ゼンマイを動力源とするカミソリにおける
内部構造を示す縦断面図である。

【図４】中間歯車の下面に設けた刃部とドラムの上面に
設けた刃部との噛合関係を示す説明図である。

【符号の説明】

Ａゼンマイを動力源とするカミソリ１カミソリ本体２ゼンマイ３ゼンマイ巻き上げ車２１増速歯車２２増速歯車２３増速歯車２４増速歯車２５増速歯車２６増速歯車２７増速歯車２８増速歯車３２刃部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】下記要件を備えることを特徴とするゼン
マイを動力源とするカミソリ。（イ）カミソリ本体内にはゼンマイと、該ゼンマイを巻
き上げるためのゼンマイ巻き上げ車と、該ゼンマイ巻き
上げ車の軸と同軸に設けられた歯車に噛合連係する複数
の増速歯車とが設けられていること（ロ）上記複数の増速歯車のうちの一つの歯車軸は上記
カミソリ本体の上部より突出されるとともに、上記歯車
軸には刃部が着脱自在に設けられていること（ハ）上記ゼンマイ巻き上げ車は上記カミソリ本体の側
部より突出されていること