JPH063590U - クランプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一対の挾持板によって荷物を挾持するクラン
プにおいて、一対の挾持板の開閉量を大きくする。 【構成】 支持枠１に設けた一対の支持板２間にモータ
４で駆動される一対のねじ軸３ａ、３ｂを上下に平行に
設ける。各ねじ軸３ａ、３ｂの両側に設けた上部ガイド
５ａおよび下部ガイド５ｂに沿って移動自在に支持さ
れ、ねじ軸３ａ、３ｂの回転によって移動される上部ス
ライド部材６ａおよび下部スライド部材６ｂのそれぞれ
に一対の側板８ａ、８ｂを設け、各側板８ａ、８ｂ間の
下部に挾持板１０ａ、１０ｂを取付ける。上部スライド
部材６ａの側板８ａ間の間隔を下部スライド部材６ｂの
側板８ｂ間の間隔より大きくして下部スライド部材６ｂ
が上部スライド部材６ａの側板８ａ間を通過できるよう
にし、上部スライド部材６ａおよび下部スライド部材６
ｂのそれぞれをねじ軸３ａ、３ｂの長さに略相当する範
囲にわたって移動できるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、箱詰めされた商品等の荷物を一対の挾持板で挾持するクランプに 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ねじ軸の回転によって一対の挾持板を接近・離反させ、その挾持板で荷物を両 側から挾持するクランプは荷物の搬送、向きの変換等に広く用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従来のクランプにおいては中央部を境にして逆ねじを形成した単一 のねじ軸の回転により一対の挾持板を接近・離反させる構成であるため、挾持板 の移動量がねじ軸の長さの略半分となり、一対の挾持板の開閉量が小さく、大き い荷物から小さい荷物にわたって幅広く荷物を挾持することができないという不 都合がある。

【０００４】 この考案は、上記の不都合を解消し、クランプの一対の挾持板の開閉量を大き くすることを技術的課題としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、この考案においては、支持枠に設けた対向一対 の支持板間にモータによって回転される一対のねじ軸を上下に平行に設け、上部 ねじ軸の両側と下部ねじ軸の両側に各ねじ軸と平行する上部ガイドおよび下部ガ イドを設け、上部ガイドにスライド自在に支持され、上部ねじ軸の回転によって 移動される上部スライド部材と下部ガイドにスライド自在に支持され、下部ねじ 軸の回転によって移動される下部スライド部材のそれぞれに相反する方向に延び る一対の側板を設け、上部スライド部材の一対の側板間の間隔を下部スライド部 材の一対の側板間の間隔より広くし、各スライド部材の側板の先端下部に挾持板 を設けた構成を採用したのである。

【０００６】

【作用】

上記のように構成すれば、上部ねじ軸の回転によって移動される上部スライド 部材と下部ねじ軸の回転によって移動される下部スライド部材のそれぞれをねじ 軸の略長さに相当する距離だけ移動させることができ、一対の挾持板の開閉量が 大きいクランプを得ることができる。

【０００７】

【実施例】

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。

【０００８】 図示のように、支持枠１は一対の支持板２を両端に有し、その支持板２間に一 対のねじ軸３ａ、３ｂが上下に平行に設けられ、各ねじ軸３ａ、３ｂの回転駆動 用のモータ４が支持枠１に支持されている。

【０００９】 ここで、実施例では、モータ４の駆動によって上部ねじ軸３ａと下部ねじ軸３ ｂとを同方向に回転させるようにしており、この場合、上部ねじ軸３ａと下部ね じ軸３ｂとのねじを逆ねじとする。なお、上部ねじ軸３ａと下部ねじ軸３ｂとを 相対的に逆回転させる場合は、上部ねじ軸３ａと下部ねじ軸３ｂとのねじを同方 向のねじとする。

【００１０】 上部ねじ軸３ａと下部ねじ軸３ｂの両側には支持板２によって両端が支持され た一対の上部ガイド５ａおよび一対の下部ガイド５ｂが各ねじ軸３ａ、３ｂに平 行に設けられている。

【００１１】 上部ガイド５ａに沿ってスライド自在に設けられた上部スライド部材６ａおよ び下部ガイド５ｂに沿ってスライド自在に設けられた下部スライド部材６ｂには 上部ねじ軸３ａとねじ係合するナット７ａおよび下部ねじ軸３ｂにねじ係合する ナット７ｂが取付けられている。

【００１２】 このため、上部ねじ軸３ａと下部ねじ軸３ｂとを同時に回転させることにより 、上部スライド部材６ａと下部スライド部材６ｂは相反する方向に同じ量だけ移 動する。

【００１３】 上部スライド部材６ａと下部スライド部材６ｂの両側には相反する方向に延び る一対の側板８ａ、８ｂが設けられ、上部スライド部材６ａの側板８ａ間の間隔 は下部スライド部材６ｂの側板８ｂ間の間隔より大きく、上部スライド部材６ａ の側板８ａ間を下部スライド部材６ｂが通過し得るようになっている。

【００１４】 各側板８ａ、８ｂの先端下部間にはステー９ａ、９ｂが渡され、それぞれのス テー９ａ、９ｂに挾持板１０ａ、１０ｂが固定されている。

【００１５】 なお、実施例では、側板８ａ、８ｂの変形を防止するため、各側板８ａ、８ｂ の内面に上部ガイド５ａおよび下部ガイド５ｂで案内されるガイドブロック１１ ａ、１１ｂを固定している。

【００１６】 実施例で示すクランプは上記の構造から成り、荷物の挾持に際しては、一対の 挾持板１０ａ、１０ｂ間に荷物を位置させたのち、モータ４の駆動により上部ね じ軸３ａおよび下部ねじ軸３ｂを回転し、上部スライド部材６ａおよび下部スラ イド部材６ｂを上部ガイド５ａおよび下部ガイド５ｂに沿って移動させて一対の 挾持板１０ａ、１０ｂを接近させる方向に移動させる。

【００１７】 この考案においては、上部スライド部材６ａ及び下部スライド部材６ｂのそれ ぞれを上部ねじ軸３ａと下部ねじ軸３ｂの２本のねじ軸によって単独に移動させ るようにし、上部スライド部材６ａに設けた一対の側板８ａ間を下部スライド部 材６ｂが通過し得るようにしてあるため、上部スライド部材６ａおよび下部スラ イド部材６ｂのそれぞれをねじ軸３ａ、３ｂの略長さに相当する距離だけ移動さ せることができる。

【００１８】 このため、逆ねじを形成した単一のねじ軸によって一対の挾持板を相対的に移 動させるクランプに比較して一対の挾持板１０ａ、１０ｂの開閉量が大きく、大 きな荷物から小さな荷物まで幅広く挾持することができる。

【００１９】

【考案の効果】

以上のように、この考案に係るクランプにおいては、上部スライド部材と下部 スライド部材とを２本のねじ軸の回転によってそれぞれ単独に相反する方向に移 動させるようにし、上部スライド部材に設けた一対の側板間の間隔を下部スライ ド部材が通過できる間隔として各スライド部材をねじ軸の長さに略相当する量だ け移動できるようにしたので、一対の挾持板の開閉量が大きく、大きな荷物から 小さな荷物まで幅広い範囲にわたって荷物を挾持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るクランプの一実施例を示す縦断
正面図

【図２】図１のII−II線に沿った断面図

【図３】図１の横断平面図

【符号の説明】

１ 支持枠 ２ 支持板 ３ａ 上部ねじ軸 ３ｂ 下部ねじ軸 ４ モータ ５ａ 上部ガイド ５ｂ 下部ガイド ６ａ 上部スライド部材 ６ｂ 下部スライド部材 ８ａ、８ｂ 側板 １０ａ、１０ｂ 挾持板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 支持枠に設けた対向一対の支持板間にモ
   ータによって回転される一対のねじ軸を上下に平行に設
   け、上部ねじ軸の両側と下部ねじ軸の両側に各ねじ軸と
   平行する上部ガイドおよび下部ガイドを設け、上部ガイ
   ドにスライド自在に支持され、上部ねじ軸の回転によっ
   て移動される上部スライド部材と下部ガイドにスライド
   自在に支持され、下部ねじ軸の回転によって移動される
   下部スライド部材のそれぞれに相反する方向に延びる一
   対の側板を設け、上部スライド部材の一対の側板間の間
   隔を下部スライド部材の一対の側板間の間隔より広く
   し、各スライド部材の側板の先端下部に挾持板を設けた
   クランプ。