JPH063561A - コネクター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】密閉空間の内外から来た光ファイバーを接続で
きるコネクターを提供することを目的とする。 【構成】フランジ１に穴があいており、石英からなるシ
ングルモードファイバー３が通っている。接着剤４でフ
ランジ１の穴に固定されている。シングルモードファイ
バー３の両端には同心加工されたセラミックス５がつい
ており、それらは金物７でフランジ１に固定されてい
る。シングルモードファイバー３はその中心に来てい
る。ファイバー２のむき出しになったシングルモードフ
ァイバー３′にセラミックス５′をつけ、その端面を同
様にゆるい凸面に研磨したものを差し込む。セラミック
ス５′とファイバー２は金物６で固定されており、この
金物６を金物８で金物７の方へネジで押すことにより、
シングルモードファイバー３´先端とシングルモードフ
ァイバー３の先端どうしを密着させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、密閉空間の内側と外側
の間を光で結ぶための方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】本発明は、例えば、電子顕微鏡等の真空
装置内の干渉計等のコヒーレント光学装置へ外部からコ
ヒーレント光を供給するために、容器の内外の光ファイ
バーを接続する時に使われる。

【０００３】従来のこの種の装置は、電子顕微鏡等につ
いているめくらフランジと呼ばれる、予備の穴にかぶせ
られた金属のふたに加工して行われた。すなわち、図２
のようにこのふた（フランジ）１にジャケットをかぶっ
たジャケット付ファイバー２が通る穴をあけて、このフ
ァイバーを通す。ファイバー２は、フランジ１の部分で
はジャケットをむき、石英のファイバー３をむき出しに
して、真空シール用の接着剤４でシールする。その後フ
ランジ１とジャケットはファイバー２を固定するためま
わりを別の接着剤１３でかためる。このとき接着剤１３
のかわりに金物で固定することもある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
に於いては以下の問題があった。１つは、石英ファイバ
ー３は折れやすくファイバー３のジャケットをむくとき
折れてしまうことが多かった。またフランジ１は重く、
取りはずし取付けのときファイバー２に負荷がかかりフ
ァイバー２が断線することがあった。また真空槽内では
ファイバー２の先端には干渉計等の装置が接続されてお
り、フランジ１の付いている予備の穴の径が小さい場合
はそれらの装置を出し入れすることが不可能であった。

【０００５】本発明は、密閉空間の内外から来た光ファ
イバーを接続できるコネクターを提供することを目的と
する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の問題点の解決の為
に、本発明では、密閉空間の内側と外側の間を光で結ぶ
ために、密閉空間の内側と外側の境に設置されるコネク
ターにおいて、密閉空間側に設けられた、密閉空間の内
部からの第１の光ファイバーとの第１の接続部と、密閉
空間側と反対側に設けられた、密閉空間の外部からの第
２の光ファイバーとの第２の接続部と、第１の光ファイ
バーと第２の光ファイバーとの間に設けられた光伝達手
段と、第１の接続部と第２の接続部との間に設けられ
た、密閉空間内の物質を外部から遮断する部材とを有す
ることとしたものである。

【０００７】

【作用】密閉空間の内側と外側の間を光で結ぶために、
密閉空間の内側と外側の境に設置されるコネクターにお
いて、第１の接続部は、第１の光ファイバーとの接続を
行う。第２の接続部は、第２の光ファイバーとの接続を
行う。光伝達手段は、第１の光ファイバーと第２の光フ
ァイバーとの間の光の伝達を行う。第１の接続部と第２
の接続部との間に設けられた部材は、密閉空間内の物質
を外部から遮断する。本発明においては、フランジ部と
ファイバー部を別構成としたので前記問題点はすべて解
消した。

【０００８】

【実施例】図１は本発明の第１の実施例である。

【０００９】このコネクターは、密閉空間側に設けられ
た、密閉空間の内部からの第１の光ファイバーであるフ
ァイバー２との第１の接続部である金物６，７，８と、
密閉空間側と反対側に設けられた、密閉空間の外部から
の第２の光ファイバーであるジャケット付ファイバー２
１との第２の接続部である金物６１，７１，８１と、第
１の光ファイバーと第２の光ファイバーとの間に設けら
れた光伝達手段であるシングルモード（偏波面保存）フ
ァイバー３と、第１の接続部と第２の接続部との間に設
けられた、密閉空間内の物質を外部から遮断する部材４
とを有する。

【００１０】１のフランジに穴があいており、その穴に
石英からなるシングルモードファイバー３が通ってお
り、４の真空シール用の接着剤でフランジ１の穴に固定
されている。シングルモードファイバー３の両端には同
心加工されたセラミックス５がついており、それらは金
物７でフランジ１に強固に固定されている。金物７は図
のように、高精度に加工された円筒内部にセラミックス
５を固定しており、シングルモードファイバー３はその
中心に来ている。セラミックス５及びシングルモードフ
ァイバー３の端面はゆるい凸面に高精度研磨されてい
る。この円筒にファイバー２の先端のジャケットをむ
き、むき出しになったシングルモードファイバー３′に
前述のセラミックス５と全く同じ直径のセラミックス
５′をつけ、その端面を同様にゆるい凸面に研磨したも
のを差し込む。セラミックス５′とファイバー２は金物
６で固定されており、この金物６を金物８で金物７の方
へネジで押すことにより、シングルモードファイバー３
´先端とシングルモードファイバー３の先端どうしを密
着させることができる。このようにして大気と真空をし
ゃ断しながらファイバーを通して光を送ることが可能と
なる。このシングルモードファイバー３とシングルモー
ドファイバー３′のファイバーを密着させるのはここに
述べた例以外通常のファイバーのコネクターで用いられ
ている他の方式を用いてもかまわない。

【００１１】図３は本発明の別の実施例である。ここで
は大気と真空のしゃ断には、金物１１で固定されたガラ
ス窓９とＯリング１０が用いられ、シングルモードファ
イバー３からでた光はレンズ１２でもう１方のファイバ
ーへ送られる。

【００１２】以上の発明によれば、コネクターを用いる
ことにより大気と真空のしゃ断部を独立に作ることがで
き、製作上のトラブル（ファイバーが折れること）がな
くなった。

【００１３】又、取付け取りはずしはコネクターの取付
け取りはずしでよく、フランジごと取付け取りはずしを
する必要がなくファイバーによけいな負荷がかからず断
線事故はなくなった。また干渉計等の装置は予備の穴を
使って入れなくても通常の試料の出し入れ用の大きな入
口を使うことができるようになった。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、密閉空間の内外から来
た光ファイバーを接続できるコネクターを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の断面図。

【図２】従来技術に係るコネクターの接続方法の説明
図。

【図３】本発明の他の実施例の断面図。

【符号の説明】

１ フランジ ２ ジャケット ３ シングルモード（偏波面保存）ファイバー ４ 真空封止材 ５，５′ セラミックス ９ 窓ガラス １２ レンズ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】密閉空間の内側と外側の間を光で結ぶため
   に、密閉空間の内側と外側の境に設置されるコネクター
   であって、 密閉空間側に設けられた、密閉空間の内部からの第１の
   光ファイバーとの第１の接続部と、 密閉空間側と反対側に設けられた、密閉空間の外部から
   の第２の光ファイバーとの第２の接続部と、 第１の光ファイバーと第２の光ファイバーとの間に設け
   られた光伝達手段と、 第１の接続部と第２の接続部との間に設けられた、密閉
   空間内の物質を外部から遮断する部材とを有することを
   特徴とするコネクター。
2. 【請求項２】請求項１記載のコネクターにおいて、 上記物質を外部から遮断する部材は、光を透過させるこ
   とを特徴とするコネクター。
3. 【請求項３】請求項１記載のコネクターにおいて、 上記光伝達手段は、光ファイバーであることを特徴とす
   るコネクター。