JPH0635486B2 - 常温硬化重合性組成物 - Google Patents

常温硬化重合性組成物

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JPH0635486B2
JPH0635486B2 JP60161649A JP16164985A JPH0635486B2 JP H0635486 B2 JPH0635486 B2 JP H0635486B2 JP 60161649 A JP60161649 A JP 60161649A JP 16164985 A JP16164985 A JP 16164985A JP H0635486 B2 JPH0635486 B2 JP H0635486B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、チオリン酸誘導体とマレイン酸ヘミパーエス
テルをレドツクス重合開始剤とするビニル化合物の常温
硬化重合性組成物に関する。
分解の活性化エネルギーが25〜40KCal/molである過酸
化物は、単独でもラジカル重合開始剤として使われてい
るが、これを還元剤とともに用いるとラジカルの発生は
容易になる。このような酸化剤と還元剤とを組合わせた
系をレドツクス重合系と称し、低温での重合に利用され
ており、工業的には乳化重合を行なうときに用いられて
いる。
レドツクス重合は、歯科領域においても利用され、例え
ば常温硬化性物質は歯牙充填剤(コンポジツトレジン
等)、歯牙封止材及び歯科用接着剤の製造、う蝕予防填
塞材、歯冠部及び義歯の製造等に供されている。
〔従来の技術〕
従来、上述のように利用される常温硬化重合性組成物と
しては、有機過酸化物及び第3級アミン、例えば過酸化
ベンゾイルとジメチルパラトルイジンを組合わせたレド
ツクス重合開始剤と重合性エチレン系不飽和物質とから
なる組成物等が知られているが、これらのレドツクス重
合開始剤を使用した材料は、常温で迅速に硬化するもの
の、硬化物は著しく着色(多くは黄色)し、かつ太陽光
及び水中での色調経時変化が大きいものしか得られない
欠点を有していた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、着色
及び外観性能にすぐれかつ色調経時変化のない硬化物を
与える常温硬化重合性組成物を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の常温硬化重合性組成物は、ビニル系モノマーと
レドツクス重合開始剤とからなる常温硬化重合性組成物
において、レドツクス重合開始剤がチオリン酸誘導体と
マレイン酸ヘミパ−エステルとの組合わせであることを
特徴とする。
本発明の組成物を形成するビニル系モノマーは、単官能
性のビニル化合物であってもよく、また多官能性のビニ
ル化合物であってもよい。単官能性のビニル化合物の例
としては、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、
メチルアクリレートおよびメタクリレート、エチルアク
リレートおよびメタクリレート、ブチルアクリレートお
よびメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレートお
よびメタクリレート、メトキシエチルアクリレートおよ
びメタクリレート、グリシジルアクリレートおよびメタ
クリレート、メタクリロキシエチルトリメリツト酸およ
びその酸無水物等が挙げられる。また多官能性のビニル
化合物の例としては、下記一般式 (式中、R3は水素原子またはメチル基を示し、pは1〜
20の整数である。)で示されるエチレングリコールジ
アクリレートおよびメタクリレート、ジエチレングリコ
ールジアクリレートおよびアクリレート、トリエチレン
グリコールジアクリレートおよびメタクリレート、ポリ
エチレングリコールジアクリレートおよびメタクリレー
ト類、1,4−ブタンジオールジアクリレートおよびメタ
クリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレートおよ
びメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ートおよびメタクリレート、グリセリンジアクリレート
およびメタクリレートならびに下記一般式 (式中、R4は水素原子またはメチル基を示し、pは1〜
20の整数である。)で示されるビスフエノールAジグ
リシジルアクリレートおよびメタクリレート類、ウレタ
ンジアクリレートおよびメタクリレート類、トリメチロ
ールプロパントリアクリレートおよびメタクリレート、
ペンタエリスリトールテトラアクリレートおよびメタク
リレート、ビスフエノールAジアクリレートおよびメタ
クリレート等が挙げられる。これらのアクリレートおよ
びメタクリレート類はその1種を使用しても、2種以上
を組合わせて用いてもよい。
本発明のレドツクス重合開始剤として使用されるチオリ
ン酸誘導体は好ましくは、下記の一般式 (式中、Aはイオウ原子を示し、Bは水素、アルカリ金
属原子または炭素数1〜20のアルキル基を示し、Xは
ハロゲン原子を示す。)で表わされるモノチオリン酸化
合物、一般式 (式中、Cは水素、アルカリ金属、銅または亜鉛原子を
示し、Rは炭素数1〜20のアルキル基を示す。)で表
わされるジチオリン酸ジエステル、または一般式 (式中、R1は炭素数1〜20のアルキル基を示す。)で
表わされるジチオリン酸トリエステルであり、具体例と
しては、以下のものがあげられる。
チオリン酸トリオレイル、トリス(2,3−ジクロロプロ
ピル)チオリン酸エステル、O,O′−ジエチルチオホ
スホリルクロリド、O,O′−ジイソプロピルチオール
ホスフエート、ジアミルモノチオリン酸ナトリウム等の
モノチオリン酸化合物;ジチオリン酸O,O′−ジエチ
ル、ジプロピルジチオリン酸ナトリウム、ジプロピルジ
チオリン酸亜鉛、O,O′−ジ(2−エチルヘキシル)
ジチオリン酸銅等のジチオリン酸ジエステル;O,O−
ジ−n−ブチル−S−エチルジチオフオスフエート、
O,O−ジメチル−ジチオ−フオスフオリル酢酸等のジ
チオリン酸トリエステル。
これらのジチオリン酸誘導体は、その1種をまたは2種
以上をマレイン酸ヘミパ−エステルと組合わせて用いら
れる。
マレイン酸ヘミパ−エステルは、すべて適用できるが、
特に好ましくは第3級ブチルパーオキシマレイン酸等を
挙げることができる。これらレドツクス重合開始剤は、
前述のビニル系モノマーに対して10-5重量%〜30重
量%の量、好ましくは10-3重量%〜20重量%、特に
好ましくは10-1重量%〜10重量%の量で添加する。
なお、マレイン酸ヘミパ−エステルの配合量はスルホキ
シル酸塩化合物に対して重量比で1/10〜10/1の範囲であ
る。これらの配合量は重合硬化物の着色及び色調経時変
化がなく、さらに機械的強度の高い組成物を得る上で好
適である。
本発明の組成物においては、必要に応じてさらにフイラ
ーが上述の成分に加えられる。かかるフイラー成分とし
ては、周期律第I,II,III,IV,V族、遷移金属およ
びそれらの酸化物、水酸化物、塩化物、硫酸塩、亜硫酸
塩、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩およびこれらの混合
物、複合塩等が挙げられるが、中でも二酸化ケイ素、石
英粉末、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化チタン
を含有するガラスフイラー、シリカゲル、コロイダルシ
リカ、炭素繊維、ジルコニウム酸化物、スズ酸化物、そ
の他のセラミツクス粉末等が好ましい。なお、上記フイ
ラーは、未処理フイラー、シランカツプリング剤等によ
る表面処理フイラー及びポリマーで複合化して粉砕した
有機複合フイラーのいずれであっても適用できる。これ
らフイラーの配合量は、常温重合硬化物の使用目的に応
じて適宜変えられるが、例えば歯科材料用充填材として
用いる場合には、前述のビニル系モノマーに対して1〜
10重量%、好ましくは10〜9.5×102重量
%、特に好ましくは20〜9.0×102重量%の範囲
で配合されてペースト状の組成物として用いられる。ま
た配合ペーストの貯蔵安定性が必要な場合には、本発明
の組成物を2分割し、一方にスルホキシル酸塩化合物を
配合し、他方にマレイン酸ヘミパ−エステルを配合して
使用できる。
さらに、本発明の組成物には、必要に応じて着色剤、重
合禁止剤(例えばハイドロキノン、メトキシベンゾフエ
ノン、メチルフエノール、ハイドロキノンモノメチルエ
ーテル等)、酸化安定剤、紫外線吸収剤(例えばベンゾ
フエノン等)、顔料(例えば酸化鉄、酸化チタン等)、
染料などを配合することもできる。
〔実施例〕
次に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明は、かかる実施例に限定されるものではな
い。
実施例1〜10、比較例1〜2 からなるモノマー混合物と、下記モノマー混合物 とを室温(20℃)にてすばやくブレンドし、次いで該
混合物を、下面がシールされたテフロン筒(内径4mm、
高さ20mm)に、上液面がテフロン筒上面と一致するま
で注ぎ入れ、その状態で10分間放置による常温重合を
実施した。その後反応物をテフロン筒からはずし、得ら
れた重合硬化物の外観等を評価した。
第1表にチオリン酸誘導体の種類、量及び前述の硬化外
観評価結果を示す。
第1表から明らかなように、本発明による組成物は比較
例の組成物に比べて常温硬化性能が優れ、しかも硬化着
色のない重合体となることが判る。
実施例11〜20、比較例3〜4 (第2表記載の化合物及び添加量) からなるモノマー・フイラー混合物(ペースト)と、下
記モノマー・フイラー混合物 とを室温(20℃)にてすばやくブレンドし、次いで該
混合物ペーストを、下面がシールされたテフロン筒(内
径4mm、高さ20mm)に、上ペースト面がテフロン筒上
面と一致するまでつめ込み、その状態で10分間放置に
よる常温重合を実施した。その後反応物をテフロン筒か
らはずし、得られた重合硬化物の外観等を評価した。
第2表にチオリン酸誘導体の種類、量及び前述の硬化外
観評価結果を示す。
第2表から明らかなように、フイラーが追加された場合
においても、本発明による組成物は比較例の組成物に比
べて常温硬化性能が優れ、しかも着色のない硬化物とな
ることが判る。
実施例21、比較例5 実施例10〜21による硬化物及び比較例3による硬化
物の太陽光による1週間曝露試験後の色調変化及び60
℃水中での1週間浸漬試験後の色調変化を測定し、第3
表に示した。
第3表から明らかなように、本発明による組成物は比較
例の組成物に比べて色調安定性が極めて高いことが判
る。
〔発明の効果〕
本発明に係る常温硬化重合性組成物は、チオリン酸誘導
体とマレイン酸ヘミパ−エステルからなるレドツクス重
合開始剤を使用しているために、従来の有機過酸化物と
第3級アミン等からなる重合開始剤に比べて常温での硬
化性能にすぐれ、しかも着色のない外観性能にすぐれる
硬化物を得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニル系モノマーとレドツクス重合開始剤
    とからなる常温硬化重合性組成物において、レドツクス
    重合開始剤がチオリン酸誘導体とマレイン酸ヘミパ−エ
    ステルからなることを特徴とする常温硬化重合性組成
    物。
  2. 【請求項2】ビニル系モノマーとレドツクス重合開始剤
    の他に、さらにフイラーを含んでなる特許請求の範囲第
    1項記載の常温硬化重合性組成物。
  3. 【請求項3】チオリン酸誘導体が、一般式 (式中、Aはイオウ原子を示し、Bは水素、アルカリ金
    属原子または炭素数1〜20のアルキル基を示し、Xは
    ハロゲン原子を示す。) で表わされるモノチオリン酸化合物、一般式 (式中、Cは水素、アルカリ金属、銅または亜鉛原子を
    示し、Rは炭素数1〜20のアルキル基を示す。)で表
    わされるジチオリン酸ジエステル、または一般式 (式中、R1は炭素数1〜20のアルキル基を示す。)で
    表わされるジチオリン酸トリエステルである特許請求の
    範囲第1項または第2項記載の常温硬化重合性組成物。
  4. 【請求項4】マレイン酸ヘミパーエステルが、一般式 (式中、R2は飽和第3アルキル基を示す。) で表わされるものである特許請求の範囲第1項または第
    2項記載の常温硬化重合性組成物。
  5. 【請求項5】モノチオリン酸化合物がチオリン酸トリオ
    レイル、トリス(2,3−ジクロロプロピル)チオリン酸
    エステル、O,O′−ジエチルチオホスホリルクロリ
    ド、O,O′−ジイソプロピルチオールホスフエートま
    たはジアミルモノチオリン酸ナトリウムであり、ジチオ
    リン酸ジエステルがジチオリン酸O,O′−ジエチル、
    ジプロピルジチオリン酸ナトリウム、ジプロピルジチオ
    リン酸亜鉛またはO,O′−ジ(2−エチルヘキシル)
    ジチオリン酸銅であり、ジチオリン酸トリエステルが
    O,O−ジ−n−ブチル−S−エチルジチオフオスフエ
    ートまたはO,O−ジメチル−ジチオ−フオスフオリル
    酢酸である特許請求の範囲第3項記載の常温硬化重合性
    組成物。
  6. 【請求項6】マレイン酸ヘミパーエステルが第3級ブチ
    ルパーオキシマレイン酸である特許請求の範囲第1項、
    第2項または第4項記載の常温硬化重合性組成物。
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