JPH0635409B2 - 光学活性グリセロール誘導体の製法 - Google Patents
光学活性グリセロール誘導体の製法Info
- Publication number
- JPH0635409B2 JPH0635409B2 JP10682489A JP10682489A JPH0635409B2 JP H0635409 B2 JPH0635409 B2 JP H0635409B2 JP 10682489 A JP10682489 A JP 10682489A JP 10682489 A JP10682489 A JP 10682489A JP H0635409 B2 JPH0635409 B2 JP H0635409B2
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- Japan
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- optically active
- epoxy compound
- glycerol derivative
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光学純度の高い光学活性グリセロール誘導体の
製法に関する。この誘導体は光学活性グリシジルエーテ
ル誘導体の原料として重要であり、さらにこのグリシジ
ルエーテル誘導体は種々の有用な生理活性物質や農薬、
液晶材料などの合成原料として利用される。
製法に関する。この誘導体は光学活性グリシジルエーテ
ル誘導体の原料として重要であり、さらにこのグリシジ
ルエーテル誘導体は種々の有用な生理活性物質や農薬、
液晶材料などの合成原料として利用される。
(従来技術) 従来、光学活性エポキシ化合物とアルコールとを酸性触
媒の存在下で反応させて後記一般式(III)で表わされる
ような光学活性グリセロール誘導体を製造する方法は知
られている。この従来法においては、光学活性エポキシ
化合物を反応基質のアルコールと予め混合し、これに触
媒であるルイス酸、例えば三フッ化ホウ素エーテル錯体
を加えて行わしめるのが一般的である。この方法では、
光学活性エポキシ化合物がルイス酸触媒の添加によって
急激な開環反応を起こすため大量製造時には反応の制御
が困難となり、原料エポキシ化合物として99%ee以上の
ものを用いても生成物の光学純度が、例えば約90%ee程
度にまで低下するという問題があった。
媒の存在下で反応させて後記一般式(III)で表わされる
ような光学活性グリセロール誘導体を製造する方法は知
られている。この従来法においては、光学活性エポキシ
化合物を反応基質のアルコールと予め混合し、これに触
媒であるルイス酸、例えば三フッ化ホウ素エーテル錯体
を加えて行わしめるのが一般的である。この方法では、
光学活性エポキシ化合物がルイス酸触媒の添加によって
急激な開環反応を起こすため大量製造時には反応の制御
が困難となり、原料エポキシ化合物として99%ee以上の
ものを用いても生成物の光学純度が、例えば約90%ee程
度にまで低下するという問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 周知のように、高純度な光学活性化合物を製造するに際
しては、たとえ一工程の僅かな光学純度の低下も、最終
生成物において数10%程度の精製ロスをもたらすことと
なる。従って、できるだけ高い光学純度を維持するため
の製造方法を確立することはこの分野においては非常に
重要なことである。
しては、たとえ一工程の僅かな光学純度の低下も、最終
生成物において数10%程度の精製ロスをもたらすことと
なる。従って、できるだけ高い光学純度を維持するため
の製造方法を確立することはこの分野においては非常に
重要なことである。
本発明はこのような光学活性化合物の製造に際して生ず
る光学純度の低下を抑制する方法を提供するものであ
る。
る光学純度の低下を抑制する方法を提供するものであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明は、下記一般式(I)で表わされる光学活性エポ
キシ化合物と下記一般式(II)で表わされるアルコールと
を酸性触媒の存在下で反応させて下記一般式(III)で表
わされる光学活性グリセロール誘導体を製造する方法に
おいて、上記アルコールと酸性触媒を予め混合したもの
を用いて光学活性エポキシ化合物と反応させることを特
徴とする光学純度の高い光学活性グリセロール誘導体の
製法である。
キシ化合物と下記一般式(II)で表わされるアルコールと
を酸性触媒の存在下で反応させて下記一般式(III)で表
わされる光学活性グリセロール誘導体を製造する方法に
おいて、上記アルコールと酸性触媒を予め混合したもの
を用いて光学活性エポキシ化合物と反応させることを特
徴とする光学純度の高い光学活性グリセロール誘導体の
製法である。
(但し、上記式(I),(III)において、Xはハロゲン原子
又は−OSO2R1を表わし、R1はp−トリル基,フェ
ニル基,メチル基及びトリフルオロメチル基より選ばれ
た基を表わし、*の符号は不斉炭素原子を表わす。また
式(II),(III)において、Rは直鎖状、分岐状又は環状
のアルキル基、直鎖状又は分岐状のアルケニル基、アル
キニル基及びアラルキル基より選ばれた炭素数1〜20の
有機基を表わす。) 本発明において用いられる上記一般式(I)で表わされ
る光学活性エポキシ化合物としては、Xがハロゲン原
子、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素
原子のエポキシ化合物は知られており、フッ素原子,臭
素原子又はヨウ素原子のエポキシ化合物の合成法として
は、K.Kawakami et.al.;J.Org.Chem.,47,3581(1982)に
記載されており、また塩素原子又は臭素原子のエポキシ
化合物の合成法としては、本出願人の出願に係る特開昭
61-132196号公報、特開昭62-6697号公報、特開昭62-402
98号公報及び特願昭63-284881号明細書記載の方法があ
り、この方法によって得られたエポキシ化合物は光学純
度が高いので好都合である。
又は−OSO2R1を表わし、R1はp−トリル基,フェ
ニル基,メチル基及びトリフルオロメチル基より選ばれ
た基を表わし、*の符号は不斉炭素原子を表わす。また
式(II),(III)において、Rは直鎖状、分岐状又は環状
のアルキル基、直鎖状又は分岐状のアルケニル基、アル
キニル基及びアラルキル基より選ばれた炭素数1〜20の
有機基を表わす。) 本発明において用いられる上記一般式(I)で表わされ
る光学活性エポキシ化合物としては、Xがハロゲン原
子、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素
原子のエポキシ化合物は知られており、フッ素原子,臭
素原子又はヨウ素原子のエポキシ化合物の合成法として
は、K.Kawakami et.al.;J.Org.Chem.,47,3581(1982)に
記載されており、また塩素原子又は臭素原子のエポキシ
化合物の合成法としては、本出願人の出願に係る特開昭
61-132196号公報、特開昭62-6697号公報、特開昭62-402
98号公報及び特願昭63-284881号明細書記載の方法があ
り、この方法によって得られたエポキシ化合物は光学純
度が高いので好都合である。
上記一般式(I)で表わされる光学活性エポキシ化合物
のXがスルホキシル基(−OSO2R1)であるエポキシ
化合物、即ちp−トルエンスルホキシル基、ベンゼンス
ルホキシル基、メタンスルホキシル基及びトリフルオロ
メタンスルホキシル基を有するエポキシ化合物は既知の
ものである。(J.J.Baldwin et.al.;J.Org.Chem.,43,48
76(1978)、J.M.Klunder,S.Y.Ko,K.B.Sharpless;JOC.,5
1,3710(1986)) 本発明に用いられる上記一般式(II)ROHのRとして
は、それぞれ炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の
アルキル基、直鎖状又は分岐状のアルケニル基、アルキ
ニル基又はアラルキル基が挙げられる。具体的には、直
鎖状、分岐状又は環状のアルキル基としては、メチル,
エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチ
ル,ペンチル,イソペンチル,ヘキシル,2−ヘキシ
ル,ヘプチル,2−ヘプチル,オクチル,2−オクチ
ル,ノニル,2−ノニル,デシル,2−デシル,ウンデ
シル,2−ウンデシル,ドデシル,トリデシル,テトラ
デシル,ペンタデシル,ヘキサデシル,ヘプタデシル,
オクタデシル,ノカデシル,エイコシル,シクロヘキシ
ル,2−メチルシクロヘキシル等が挙げられる。直鎖状
又は分岐状のアルケニル基としては、アリル,メタリ
ル,2−ブテニル,3−ブデニル,2−メチル−2−ブ
テニル,3−メチル−2−ブテニル,3−メチル−3−
ブテニル,2−ペンテニル,3−ペンテニル,4−ペン
テニル,2−メチル−2−ペンテニル,3−メチル−2
−ペンテニル,3−メチル−3−ペンテニル,4−メチ
ル−3−ペンテニル,4−メチル−4−ペンテニル,2
−ヘキセニル,3−ヘキセニル,4−ヘキセニル,5−
ヘキセニル,2−メチル−2−ヘキセニル,3−メチル
−2−ヘキセニル,3−メチル−3−ヘキセニル,5−
メチル−5−ヘキセニル,2−ヘプテニル,3−ヘプテ
ニル,4−ヘプテニル,5−ヘプテニル,6−ヘプテニ
ル,2−メチル−2−ヘプテニル,3−メチル−2−ヘ
プテニル,3−メチル−3−ヘプテニル,2−オクテニ
ル,3−オクテニル,4−オクテニル,5−オクテニ
ル,6−オクテニル,7−オクテニル,3,7−ジメチル
−6−オクテニル,3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニ
ル,2−ノネニル,8−ノネニル,2−デセニル,9−
デセニル,10−ウンデセニル,11−ドデセニル,12−ト
リドセニル,9−テトラデセニル,10−ペンタデセニ
ル,9−ヘキサデセニル,10−ヘプタデセニル,6−オ
クタデセニル,9−オクタデセニル,11−オクタデセニ
ル,9,12−オクタドカジエニル,9,12,15−オクタデカ
トリエニル,6,9,12−オクタデカトリエニル,10−ノナ
デセニル,12−ノナデセニル,10,13−ノナデカジエニ
ル,11−エイコセニル,11,14−エイコサジエニル,11,
14,17−エイコサトリエニル等が挙げられる。アルキニ
ル基としてはプロパルギルが挙げられ、またアラルキル
基としては、ベンジル,4−ニトロフェニルメチル,4
−メトキシフェニルメチル,1−フェニルエチル,トリ
チル等が挙げられる。
のXがスルホキシル基(−OSO2R1)であるエポキシ
化合物、即ちp−トルエンスルホキシル基、ベンゼンス
ルホキシル基、メタンスルホキシル基及びトリフルオロ
メタンスルホキシル基を有するエポキシ化合物は既知の
ものである。(J.J.Baldwin et.al.;J.Org.Chem.,43,48
76(1978)、J.M.Klunder,S.Y.Ko,K.B.Sharpless;JOC.,5
1,3710(1986)) 本発明に用いられる上記一般式(II)ROHのRとして
は、それぞれ炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の
アルキル基、直鎖状又は分岐状のアルケニル基、アルキ
ニル基又はアラルキル基が挙げられる。具体的には、直
鎖状、分岐状又は環状のアルキル基としては、メチル,
エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチ
ル,ペンチル,イソペンチル,ヘキシル,2−ヘキシ
ル,ヘプチル,2−ヘプチル,オクチル,2−オクチ
ル,ノニル,2−ノニル,デシル,2−デシル,ウンデ
シル,2−ウンデシル,ドデシル,トリデシル,テトラ
デシル,ペンタデシル,ヘキサデシル,ヘプタデシル,
オクタデシル,ノカデシル,エイコシル,シクロヘキシ
ル,2−メチルシクロヘキシル等が挙げられる。直鎖状
又は分岐状のアルケニル基としては、アリル,メタリ
ル,2−ブテニル,3−ブデニル,2−メチル−2−ブ
テニル,3−メチル−2−ブテニル,3−メチル−3−
ブテニル,2−ペンテニル,3−ペンテニル,4−ペン
テニル,2−メチル−2−ペンテニル,3−メチル−2
−ペンテニル,3−メチル−3−ペンテニル,4−メチ
ル−3−ペンテニル,4−メチル−4−ペンテニル,2
−ヘキセニル,3−ヘキセニル,4−ヘキセニル,5−
ヘキセニル,2−メチル−2−ヘキセニル,3−メチル
−2−ヘキセニル,3−メチル−3−ヘキセニル,5−
メチル−5−ヘキセニル,2−ヘプテニル,3−ヘプテ
ニル,4−ヘプテニル,5−ヘプテニル,6−ヘプテニ
ル,2−メチル−2−ヘプテニル,3−メチル−2−ヘ
プテニル,3−メチル−3−ヘプテニル,2−オクテニ
ル,3−オクテニル,4−オクテニル,5−オクテニ
ル,6−オクテニル,7−オクテニル,3,7−ジメチル
−6−オクテニル,3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニ
ル,2−ノネニル,8−ノネニル,2−デセニル,9−
デセニル,10−ウンデセニル,11−ドデセニル,12−ト
リドセニル,9−テトラデセニル,10−ペンタデセニ
ル,9−ヘキサデセニル,10−ヘプタデセニル,6−オ
クタデセニル,9−オクタデセニル,11−オクタデセニ
ル,9,12−オクタドカジエニル,9,12,15−オクタデカ
トリエニル,6,9,12−オクタデカトリエニル,10−ノナ
デセニル,12−ノナデセニル,10,13−ノナデカジエニ
ル,11−エイコセニル,11,14−エイコサジエニル,11,
14,17−エイコサトリエニル等が挙げられる。アルキニ
ル基としてはプロパルギルが挙げられ、またアラルキル
基としては、ベンジル,4−ニトロフェニルメチル,4
−メトキシフェニルメチル,1−フェニルエチル,トリ
チル等が挙げられる。
反応に際しての上記アルコールの量は、式(I)化合物で
あるエポキシ化合物に対して1〜10当量、好ましくは3
〜7当量の範囲が適当である。
あるエポキシ化合物に対して1〜10当量、好ましくは3
〜7当量の範囲が適当である。
本発明において用いられる酸性触媒としては、ルイス酸
又はルイス酸錯体等の当該反応において通常用いられる
酸性触媒が用いられる。具体的には、三フッ化ホウ素,
三フッ化ホウ素エーテル錯体,三塩化アルミニウム,三
臭化アルミニウム,二塩化亜鉛,四塩化錫,三塩化鉄な
どが挙げられる。
又はルイス酸錯体等の当該反応において通常用いられる
酸性触媒が用いられる。具体的には、三フッ化ホウ素,
三フッ化ホウ素エーテル錯体,三塩化アルミニウム,三
臭化アルミニウム,二塩化亜鉛,四塩化錫,三塩化鉄な
どが挙げられる。
酸性触媒の使用量は、特に限定されず広い範囲で選ぶこ
とができるが、通常エポキシ化合物に対して0.0001〜0.
05当量、好ましくは0.001〜0.2当量の範囲が選ばれる。
とができるが、通常エポキシ化合物に対して0.0001〜0.
05当量、好ましくは0.001〜0.2当量の範囲が選ばれる。
本発明において、目的とする光学純度の高い光学活性グ
リセロール誘導体を製造するには、反応物であるアルコ
ールに予め酸性触媒を混合しておき、これに光学活性エ
ポキシ化合物を反応させることによって達成される。触
媒は当初から全量をアルコールと混合して用いてもよい
が、反応過程において一部を分割添加する方法も必要に
応じて採用できる。反応温度は特に限定されないが、通
常10〜100℃、好ましくは20〜80℃の範囲で行うのがよ
い。
リセロール誘導体を製造するには、反応物であるアルコ
ールに予め酸性触媒を混合しておき、これに光学活性エ
ポキシ化合物を反応させることによって達成される。触
媒は当初から全量をアルコールと混合して用いてもよい
が、反応過程において一部を分割添加する方法も必要に
応じて採用できる。反応温度は特に限定されないが、通
常10〜100℃、好ましくは20〜80℃の範囲で行うのがよ
い。
上記反応は、他の溶媒を用いなくても行うことができる
が、必要な場合には不活性な溶媒、例えばヘキサンなど
の炭化水素やジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水
素、あるいはエーテル類などを用いて反応させることが
できる。
が、必要な場合には不活性な溶媒、例えばヘキサンなど
の炭化水素やジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水
素、あるいはエーテル類などを用いて反応させることが
できる。
(実施例) 実施例 ベンジルアルコール744.7g(6.895モル)に三フッ化ホ
ウ素エーテル錯体4.3g(0.03モル)を加え、室温(25
℃)で攪拌下にR−(−)−エピクロロヒドリン(▲
[α]25 D▼−33°(c=4.5,メタノール)、光学純度
97%ee以上)278g(3.005モル)を3時間かけて滴下し
た。反応は発熱反応であり、時々水で冷却して48℃以下
に内温を保って反応させた。滴下終了後3時間そのまま
攪拌した後、塩化メチレン2を加え、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液300mlで洗浄後、水洗し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧蒸留してR−(−)−1−クロ
ロ−3−ベンジルオキシ−2−プロパノール487.6g
(2.432モル、収率80.9%)を得た。
ウ素エーテル錯体4.3g(0.03モル)を加え、室温(25
℃)で攪拌下にR−(−)−エピクロロヒドリン(▲
[α]25 D▼−33°(c=4.5,メタノール)、光学純度
97%ee以上)278g(3.005モル)を3時間かけて滴下し
た。反応は発熱反応であり、時々水で冷却して48℃以下
に内温を保って反応させた。滴下終了後3時間そのまま
攪拌した後、塩化メチレン2を加え、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液300mlで洗浄後、水洗し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、減圧蒸留してR−(−)−1−クロ
ロ−3−ベンジルオキシ−2−プロパノール487.6g
(2.432モル、収率80.9%)を得た。
bp 115〜118℃/0.5mmHg ▲[α]25 D▼−5.21°(c=1.165,メタノール) 化学純度(G.C.)98.1% 光学純度96%ee以上 なお、上記光学純度は、下記の方法によって測定した。
上記得られたR−(−)−1−クロロ−3−ベンジルオ
キシ−2−プロパノール100.94g(0.5034モル)を塩化
メチレン280gと混合し、20%苛性ソーダ水溶液304.8
g、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.5gを
加えて室温で8時間攪拌した後、塩化メチレン溶液を分
取し、これを水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を留去し、減圧蒸留してR−(−)−ベンジルグリ
シジルエーテル70.53g(0.4301モル、収率85.4%)を
得た。このものはbp82〜85℃/0.9mmHgであり、さら
に光学純度は高速液体クロマトグラフィーでキラルセル
OC(25×0.46)を用い、ヘキサン:2−プロパノール
=100:1(容量)の組成の溶離液で0.8ml/minで分析し
た結果、R体及びS体がそれぞれ21分及び24.5分付近に
溶出し、その比は98:2であった。従って本発明法によ
って得られた上記R−(−)−1−クロロ−3−ベンジ
ルオキシ−2−プロパノールの光学純度は96%ee以上で
あることが判った。
キシ−2−プロパノール100.94g(0.5034モル)を塩化
メチレン280gと混合し、20%苛性ソーダ水溶液304.8
g、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.5gを
加えて室温で8時間攪拌した後、塩化メチレン溶液を分
取し、これを水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を留去し、減圧蒸留してR−(−)−ベンジルグリ
シジルエーテル70.53g(0.4301モル、収率85.4%)を
得た。このものはbp82〜85℃/0.9mmHgであり、さら
に光学純度は高速液体クロマトグラフィーでキラルセル
OC(25×0.46)を用い、ヘキサン:2−プロパノール
=100:1(容量)の組成の溶離液で0.8ml/minで分析し
た結果、R体及びS体がそれぞれ21分及び24.5分付近に
溶出し、その比は98:2であった。従って本発明法によ
って得られた上記R−(−)−1−クロロ−3−ベンジ
ルオキシ−2−プロパノールの光学純度は96%ee以上で
あることが判った。
比較例 実施例と同じR−(−)−エピクロロヒドリン31.79g
(0.343モル)、ベンジルアルコール93.05g(0.861モ
ル)の混合液を25℃で攪拌下に三フッ化ホウ素エーテル
錯体0.35g(0.0024モル)を滴下して1.5時間反応させ
た(発熱反応、最高温度80℃)。次いで反応液にエチル
エーテルを加え、飽和炭酸水素ナトリウムを加えてpH7
とし、水を加えてエチルエーテルで抽出し、飽和食塩水
で洗浄後、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶
媒を留去し、減圧蒸留してR−(−)−1−クロロ−3
−ベンジルオキシ−2−プロパノール51.44g(0.256モ
ル、収率74.7%)を得た。
(0.343モル)、ベンジルアルコール93.05g(0.861モ
ル)の混合液を25℃で攪拌下に三フッ化ホウ素エーテル
錯体0.35g(0.0024モル)を滴下して1.5時間反応させ
た(発熱反応、最高温度80℃)。次いで反応液にエチル
エーテルを加え、飽和炭酸水素ナトリウムを加えてpH7
とし、水を加えてエチルエーテルで抽出し、飽和食塩水
で洗浄後、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶
媒を留去し、減圧蒸留してR−(−)−1−クロロ−3
−ベンジルオキシ−2−プロパノール51.44g(0.256モ
ル、収率74.7%)を得た。
bp 134〜139℃/4mmHg ▲[α]25 D▼−4.90°(c=1.10,メタノール) 光学純度92%ee なお、光学純度は実施例と同様にして測定した。
(発明の効果) 本発明によって得られた光学活性グリセロール誘導体の
光学純度は、用いた原料エポキシ化合物の光学純度が低
下せずに高い光学純度を保持しており、本発明は有用な
化合物を合成する中間体の製法として重要である。
光学純度は、用いた原料エポキシ化合物の光学純度が低
下せずに高い光学純度を保持しており、本発明は有用な
化合物を合成する中間体の製法として重要である。
Claims (1)
- 【請求項1】下記一般式(I)で表わされる光学活性エ
ポキシ化合物と下記一般式(II)で表わされるアルコール
とを酸性触媒の存在下で反応させて下記一般式(III)で
表わされる光学活性グリセロール誘導体を製造する方法
において、上記アルコールと酸性触媒を予め混合したも
のを用いて光学活性エポキシ化合物と反応させることを
特徴とする光学純度の高い光学活性グリセロール誘導体
の製法。 (但し、上記式(I),(III)において、Xはハロゲン原子
又は−OSO2R1を表わし、R1はp−トリル基,フェ
ニル基,メチル基及びトリフルオロメチル基より選ばれ
た基を表わし、*の符号は不斉炭素原子を表わす。また
式(II),(III)において、Rは直鎖状、分岐状又は環状
のアルキル基、直鎖状又は分岐状のアルケニル基、アル
キニル基及びアラルキル基より選ばれた炭素数1〜20の
有機基を表わす。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10682489A JPH0635409B2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | 光学活性グリセロール誘導体の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10682489A JPH0635409B2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | 光学活性グリセロール誘導体の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02286643A JPH02286643A (ja) | 1990-11-26 |
JPH0635409B2 true JPH0635409B2 (ja) | 1994-05-11 |
Family
ID=14443527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10682489A Expired - Lifetime JPH0635409B2 (ja) | 1989-04-26 | 1989-04-26 | 光学活性グリセロール誘導体の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0635409B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6946566B2 (en) | 2002-07-31 | 2005-09-20 | Daiso Co., Ltd. | Process for preparation of optically active halogeno hydroxypropyl compound and glycidyl compound |
-
1989
- 1989-04-26 JP JP10682489A patent/JPH0635409B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH02286643A (ja) | 1990-11-26 |
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