JPH0635260B2 - 車両用駆動系クラツチ制御装置 - Google Patents

車両用駆動系クラツチ制御装置

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JPH0635260B2
JPH0635260B2 JP22160786A JP22160786A JPH0635260B2 JP H0635260 B2 JPH0635260 B2 JP H0635260B2 JP 22160786 A JP22160786 A JP 22160786A JP 22160786 A JP22160786 A JP 22160786A JP H0635260 B2 JPH0635260 B2 JP H0635260B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、四輪駆動車のトランスファ装置や、自動車の
差動装置等に用いられ、前後輪または左右輪への駆動力
配分を変更する駆動系クラッチのクラッチ締結力を制御
する車両用駆動系クラッチ制御装置に関する。
(先行の技術) 先行の車両用差動制限クラッチ制御装置としては、本出
願人が提案した特願昭60−284572号の明細書に
記載されている装置がある。
この先行技術の装置で実施例に記載されているタックイ
ン防止制御は、アクセル開度変化率と車速とで判断する
制御であって、制御開始条件が高車速でアクセルOFF
であり、制御解除条件が車速が設定車速以下の時、ある
いは、アクセルONの時であり、タックイン防止制御中
は所定の差動制限量が保持される。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような先行技術にあっては、タック
インの判断をアクセル開度変化率と車速とで行なう制御
であるため、高車速で直線を走行し、コーナーへ進入す
る場合、進入直前の直進状態でタックインであると判断
されて差動制限が行なわれる為、第9図の点線軌跡に示
すように、アンダーステアが強く出て、外に大きく膨ら
む旋回走行軌跡を描いてしまうことになる。
また、同様に、S字カーブ等の連続したコーナーを旋回
する時も、第10図の点線軌跡に示すように、次のコー
ナーへ入る時にアンダーステアが強く出てしまうという
問題点を残していた。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上述のような問題点を解決することを目的と
してなされたもので、この目的達成のために本発明では
以下に述べるような解決手段とした。
本発明の解決手段を、第1図に示すクレーム概念図によ
り説明すると、エンジン駆動力を前後または左右の駆動
輪に分配伝達する動力分割装置1と、該動力分割装置1
の駆動入力部と駆動出力部との間に設けられ、制御外力
により伝達トルクを発生させる駆動系クラッチ手段2
と、車両状態を検出する検出手段3と、該検出手段3か
らの入力信号に基づきクラッチ締結力を増減させる制御
信号を出力するクラッチ制御手段4と、を備えた車両用
駆動系クラッチ制御装置において、前記検出手段3とし
て、車両の急減速状態を検出する急減速検出手段301
と求心加速度を検出する求心加速度検出手段302とを
含み、前記クラッチ制御手段4は、求心加速度が所定値
より大の時の急減速状態を車両がタックイン状態である
と判断し、このタックイン状態と判断した時に前記クラ
ッチ手段2に所定の締結力を付与する手段であることを
特徴とする。
(作用) 本発明の車両用駆動系クラッチ制御装置では、求心加速
度が所定値より大の時で、かつ、急減速状態の時にタッ
クイン状態であると判断され、し、駆動系クラッチ手段
に締結力を付与されることになる。
従って、コーナーへ進入後の旋回状態で発生する求心加
速度をタックイン判断条件に含むものである為に、コー
ナー進入直前にタックイン状態であるとの誤判断によっ
て旋回性能を悪化させることなく、急減速時のタックイ
ンを有効に防止することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。尚、この
実施例を述べるにあたって、外部油圧により作動する多
板摩擦クラッチ手段を備えた自動車用差動制限制御装置
を例にとる。
まず、実施例の構成を説明する。
実施例装置は、第2図〜第4図に示すように、差動装置
(動力分割装置)10、多板摩擦クラッチ手段(駆動系
クラッチ手段)11、油圧発生装置12、コントロール
ユニット(クラッチ制御手段)13、入力センサ14を
備えているもので、以下各構成について述べる。
差動装置10は、左右輪に回転速度差が生じるような走
行状態において、この回転速度差に応じて左右輪に速度
差をもたせるという差動機能と、エンジン駆動力を左右
の駆動輪に等配分に分配伝達する駆動力配分機能をもつ
装置である。
この差動装置10は、スタッドボルト15により車体に
取り付けられるハウジング16内に納められているもの
で、リングギヤ17、ディファレンシャルケース18、
ピニオンメートシャフト19、デフピニオン20、サイ
ドギヤ21,21′を備えている。
前記ディファレンシャルケース18は、ハウジング16
に対しテーパーローラベアリング22,22′により回
転自在に支持されている。
前記リングギヤ17は、ディファレンシャルケース18
に固定されていて、プロペラシャフト23に設けられた
ドライブピニオン24と噛み合い、このドライブピニオ
ン24から回転駆動力が入力される。
前記サイドギヤ21,21′には、駆動出力軸である左
輪側ドライブシャフト25と右輪側ドライブシャフト2
6がそれぞれに設けられている。
多板摩擦クラッチ手段11は、前記差動装置10の駆動
入力部と駆動出力部との間に設けられ、外部油圧による
クラッチ締結力が付与され、差動制限トルクを発生する
手段である。
この多板摩擦クラッチ手段11は、ハウジング16及び
ディファレンシャルケース18内に納められているもの
で、多板摩擦クラッチ27,27′、プレッシャリング
28,28′、リアクションプレート29,29′,ス
ラスト軸受30,30′、スペーサ31,31′,プッ
シュロッド32、油圧ピストン33、油室34、油圧ポ
ート35を備えている。
前記多板摩擦クラッチ27,27′は、ディファレンシ
ャルケース(駆動入力部)18に回転方向固定されたフ
リクションプレート27a,27′aと、サイドギヤ
(駆動出力部)21,21′に回転方向固定されたフリ
クションディスク27b,27b′とによって構成さ
れ、軸方向の両端面にはプレッシャリング28,28′
とリアクションプレート29,29′とが配置されてい
る。
前記プレッシャリング28,28′は、クラッチ締結力
を受ける部材として前記ピニオンメートシャフト19に
嵌合状態で設けられたもので、その嵌合部は、第3図に
示すように、断面方形のシャフト端部19aに対し角溝
28a,28′aによって嵌合させ、トルク比例式差動
制限手段のように、左右輪回転差によるスラスト力が発
生しない構造としている。
前記油圧ピストン33は、油圧ポート35への油圧供給
により軸方向(図面右方向)へ移動し、両多板摩擦クラ
ッチ27,27′を油圧レべルに応じて締結させるもの
で、一方の多板摩擦クラッチ27は、締結力がプッシュ
ロッド32→スペーサ31→スラスト軸受30→リアク
ションプレート29へと伝達され、プレッシャリング2
8を反力受けとして締結され、他方の多板摩擦クラッチ
27′は、ハウジング16からの締結反力が締結力とな
って締結される。
油圧発生装置12は、第4図に示すように、クラッチ締
結力となる油圧を発生する外部装置で、油圧ポンプ4
0、ポンプモータ41、ポンプ圧油路42、ドレーン油
路43、制御圧油路44と、バルブアクチュエータとし
てバルブソレノイド45を有する電磁比例減圧バルブ4
6を備えている。
前記電磁比例減圧バルブ46は、油圧ポンプ40からポ
ンプ圧油路42を介して供給されるポンプ圧の作動油
を、コントロールユニット13からの制御電流信号
(i)により、指令電流値iの大きさに比例した制御
油圧Pに圧力制御をし、制御圧油路44から油圧ポート
35及び油室34へ制御油圧Pを送油するバルブアクチ
ュエータで、制御電流信号(i)は電磁比例減圧バルブ
46のバルブソレノイド45に対して出力される。
尚、制御油圧Pと差動制限トルクTとは、 T∝P・μ・n・r・A n;クラッチ枚数 r;クラッチ平均半径 A;受圧面積 の関係にあり、差動制限トルクTは制御油圧Pに比例す
る。
コントロールユニット13は、車載のマイクロコンピュ
ータを中心とする制御回路で、入力インタフェース回路
131、メモリ132、CPU(セントラル.プロセシ
ング.ユニット)133、出力インタフェース回路13
4を備えている。
尚、前記コントロールユニット13への入力センサ14
としては、左前輪速センサ141、右前輪速センサ14
2、アクセル開度センサ143が設けられている。
前記左右の前輪速センサ141,142は、左右の前輪
回転速度W,Wに応じた左前輪回転速度信号
(w)及び右前輪回転速度信号(w)を出力するセ
ンサである。
尚、この左右前輪速センサ141,142とコントロー
ルユニット13の車速演算回路により車速検出手段が構
成され、また、左右前輪速センサ141,142とコン
トロールユニット13の求心加速度演算回路により求心
加速度検出手段が構成される。
前記アクセル開度センサ143は、アクセルペダルへの
踏み込み度合を検出し、アクセル開度A(スロットル開
度ともいう)に応じたアクセル開度信号(a)を出力す
るセンサである。
尚、このアクセル開度センサ143とコントロールユニ
ット13のアクセル開度時間変化率演算回路により加速
操作検出手段が構成される。
次に、実施例の作用を説明する。
まず、コントロールユニット13で所定の制御周期によ
り行なわれる差動制限制御作動の流れを、第7図に示す
フローチャート図により説明する。
ステップ100は、左右の前輪速センサ141,142
とアクセル開度センサ143から、左前輪速度Wと右
前輪速度Wとアクセル開度Aとを読み込む読み込みス
テップである。
ステップ101は、左前輪速度Wと右前輪速度W
ら車速Vを演算する演算ステップである。
尚、車速Vの演算は次式により行なわれる。
但し、γはタイヤ半径 ステップ102は、左前輪速度Wと右前輪速度W
車速Vとから求心加速度Yを演算する演算ステップで
ある。
尚、求心加速度Yの演算は、以下に述べる理論に従う
演算式に基づいて行なわれる。
一般に求心加速度Yは、 Y=R・ω… R;旋回半径 ω;旋回角速度 また、車速Vと旋回角速度ωとの関係は、 V=R・ω… ,式より 一方、従動輪の左右回転速度差ΔW(=|W−W
|)は、車速Vに比例し、旋回半径Rに反比例する
ことから、 ;比例定数 であらわされる。
さらに、式を変形すると、 となる。
従って、′式を式に代入すると、 が得られる。
以上の解析により得られる求心加速度Yをグラフにあ
らわすと、第6図に示すようになり、このY=K・V
・ΔWの関係を利用してコントロールユニット13では
演算により求心加速度Yが求められる。
ステップ103は、今回のアクセル開度Aと1周期前に
読み込まれたアクセル開度Aと制御周期ΔTとによっ
てアクセル開度時間変化率Åを演算する演算ステップで
ある。
尚、アクセル開度時間変化率Åの演算は次式により行な
われる。
Å=(A−A)/ΔT ステップ104は、アクセル開度Aが設定アクセル開度
より小さいかどうかの判断を行なうステップであっ
て、A≧Aの時は通常の制御内容に従って様々な走行
パターンに適合した制御が行なわれ、A<Aの時は、
Å<Å1でかつY>Y2であるちいう条件の下でタッ
クイン防止制御が行なわれる。
以下、通常制御時とタックイン防止制御時とに分けて制
御作動の流れや作用を述べる。
(イ)通常制御時 アクセル開度AがA≧Aの時、または、アクセル開度
がA<Aであっても他のタックイン開始条件(Å<Å
1,Y>Y2)を満足しない時には、前記ステップ1
04からステップ105→ステップ106→ステップ1
07→ステップ108へと進む通常制御が行なわれる。
ステップ105は、タックイン防止制御時か通常制御時
かの標識となるタックインフラグTFLGWO<通常制御
時を示すTFLG=0にセットするステップである。
ステップ106は、前述のステップ100,101,1
03で得られたアクセル開度Aと車速Vとアクセル開度
時間変化率Åにより、第5図(a)(b)(c)(d)
に示す制御特性マップから仮指令電流値i**が検索に
より求められる。
尚、制御特性マップは低摩擦係数路を基準に指令電流値
が設定されたマップであり、また、制御特性マップに表
示されているアクセル開度時間変化率Åの値は、アクセ
ル開度ゼロから全開までに要する時間を示しており、大
きい値程加速操作が緩やかで、小さい値程加速操作が急
であることを示す。
ステップ107は、前記ステップ104で得られた仮指
令電流値i**を前記ステップ102で求められた求心
加速度Yにより補正し、指令電流値iを求める補正
演算ステップである。
尚、指令電流値iの演算式としては次式が用いられ
る。
=i**+f(Y) 具体的には、 Y≧Y;i=i**+1 Y<Y;i=i** 但し、Yは設定求心加速度 あるいは、 i=i**+K×Y 但し、Kは定数 としてもよい。
すなわち、求心加速度Yが大きい場合には、指令電流
値iを増加させ、クラッチ締結力を強める。
ステップ106は、前記ステップ105で補正により最
終的に求められた指令電流値iを電磁比例減圧バルブ
46に出力する出力ステップである。
次に、実施例装置を用いた車両の各走行パターンでの作
用を第8図により説明する。
一般に差動制限制御装置に望まれることは、加速性等の
動力性能を向上させることである。具体的には、第8図
の旋回加速走行と高速直進走行の性能を向上させる
ことであり、従来の差動制限制御装置でとを達成す
べくクラッチ締結力を強めに設定すると、旋回初期走
行と低摩擦係数路走行の性能が悪くなってしまう。
すなわち、高摩擦係数路であることにより発生し得る高
求心加速度旋回時には大きな差動制限トルクを必要と
し、高摩擦係数路であっても旋回初期走行時のように低
求心加速度時あるいは第8図に示す各状態量が低摩擦係
数路走行時と判断される場合には差動制限トルクが小さ
いことが望ましい。
よって、通常は低摩擦係数路を基準として設定した制御
特性マップにより小さな差動制限トルクを付与するよう
にすることで、低摩擦係数路走行での早期の尻振りを防
ぐと共に、旋回初期のアンダーステアも抑制される。
また、特別大きな差動制限トルクを必要としない高速直
進走行時には、低摩擦係数路用に設定したマップを車速
Vに応じて差動制限トルクを多少増加させることで十分
に高速直進安定性が確保される。
一方、高摩擦係数路での旋回時には求心加速度Yも大
きな値となり補正により指令電流値iも高い値となる
ため大きな差動制限トルクが得られることになる。
従って、高摩擦係数路での旋回時には、大きな差動制限
トルクにより、内輪スリップが抑えられ、外輪に多くの
トルクが伝達され、加速性を向上させることができると
共に、適度な回頭性をもつことになる。
尚、これは、高摩擦係数路であるがゆえに、タイヤのキ
ャパシティ(摩擦力)が大きいため実現できる。
ちなみに、低摩擦係数路ではタイヤのキャパシティが小
さいため、差動制限して外輪に多くのトルクを与える
と、内外輪共にタイヤがスリップしてしまい、横力が減
少して車両全体がスピンしてしまう。
(ロ)タックイン防止制御時 アクセルペダルから急に足を離し、急減速しながらの旋
回時等であって、A<A,Å<Å1,Y>Y2とい
うタックイン開始条件を満足している時は、前記ステッ
プ104からステップ109→ステップ110→ステッ
プ111→ステップ112→ステップ108へと進む流
れとなりタックイン防止制御が開始される。
ステップ109は、前記ステップ103で求めたアクセ
ル開度時間変化率Åが設定アクセル開度時間変化率Å1
より小さいか、すなわち、アクセルペダルを急に足離し
方向に操作しているかどうかを判断する判断ステップで
ある。
尚、このステップ109で急減速状態であることが検出
されることになる。
ステップ110は、前記ステップ102で求めた求心加
速度Yが第2設定求心加速度Y2より大きいかどうか
を判断する判断ステップである。
尚、この第2設定求心加速度Y2は、後述する第1設定
求心加速度Y1よりも大きな値(Y1<Y2)として設
定されている。
ステップ111は、前記ステップ104,109,11
0の判断でタックイン防止制御の開始条件が全て満足さ
れていることで、タックインフラグTFLGを、タック
イン防止制御中であることを示すTFLG=1にセット
するステップである。
ステップ112は、タックイン検出1周期前の指令電流
値i を今回の指令電流値iとするステップであ
る。尚、タックイン発生前においては求心加速度は大き
な値として発生する為、前述したタックイン検出1周期
前の指令電流値i はステップ107にて大きな値と
なる様補正されたものである。
このように、タックイン防止制御が開始された後の制御
起動時において、Å≧Å1となったり、Y≦Y2とな
った場合には、ステップ113へ進み、このステップ1
13でTFLG=1であるためステップ114へ進み、
このステップ108で求心加速度Yが第1設定求心加
速度Y1(Y1<Y2)より小さいかどうかの判断がな
される。そして、Y≧Y1の時で、タックイン防止制
御の必要がある時はステップ112へ進み、クラッチ締
結力はそのまま保持されるが、Y<Y1になった時に
はステップ115へ進み、指令電流値iがcだけ減じ
られる。これによって、Y<Y1になった後は、徐々
にクラッチ締結力を減少させながらのタックイン防止制
御となる。
尚、タックイン防止制御の途中で、アクセルペダルを踏
み込むことでアクセル開度Aが、A≧Aになった時
は、タックイン防止制御は解除されて通常制御に復帰す
る。
従って、コーナー進入後の旋回状態で発生する求心加速
度Yがタックイン防止制御の開始条件となるため、高
車速で直線を走行し、アクセルをOFFにした後、コー
ナーへ進入する場合、コーナー進入直前は通常制御とな
り、コーナー進入後でアクセルペダルを急にもどしA<
,Å<Å1となり且つ求心加速度YがY>Y2
になった時のみタックイン防止制御が開始されること
で、第9図の実線軌跡に示すように、アンダーステアの
出ない旋回走行軌跡を描いていて走行できる。
また、同様に、S字カーブ等の連続したコーナーを旋回
する時も、第10図実線軌跡に示すように、次のコーナ
ーへ入る時にアンダーステアの出ない旋回走行軌跡を描
いて走行できる。
さらに、タックイン防止作用については、タックイン発
生条件下でクラッチ締結力を保持することで、左右輪が
差動制限され、空転側である内輪側の駆動力が増大して
旋回方向とは逆方向のヨーモーメントが発生し、このヨ
ーモーメントが旋回方向とは同方向のタックインヨーモ
ーメントを打ち消すことで防止される。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発
明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があって
も本発明に含まれる。
例えば、実施例では、左右駆動輪の差動を制限する差動
制限クラッチの制御例を示したが、例えば、特願昭59
−276048号に図示される様な、四輪駆動車の前後
輪に駆動力を配分するトランスファクラッチのクラッチ
締結力制御装置に適用することができ、この場合にもコ
ーナー進入直前の直線走行時には、クラッチ締結力が低
くて2輪駆動側であるため、旋回回頭性が高まるし、そ
の後、旋回途中では4輪駆動側になることで、エンジン
ブレーキによる制動力が前後輪に配分されてタイヤの路
面グリップ力限界が高まり、2輪駆動状態でエンジンブ
レーキが強力である場合に発生しようとするタックイン
が防止される。
また、実施例では、アクチュエータとして、電磁比例減
圧バルブを示したが、開閉の電磁バルブ等を用い、制御
信号をデューティ信号にして油圧制御を行なうような例
であっても、また、電磁クラッチ等の他の差動制限手段
により可変の差動制限トルクを得るようにした例であっ
てもよい。
(発明の効果) 以上説明したきたように、本発明の車両用駆動系クラッ
チ制御装置にあっては、求心加速度が所定値より大の時
の急減速状態を車両がタックイン状態であると判断し、
このタックイン状態と判断した時に前記クラッチ手段に
締結力を付与する手段である為、高い旋回性能を確保し
ながら、急減速旋回時のタックインを有効に防止できる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の車両用駆動系クラッチ制御装置を示す
クレーム概念図、第2図は本発明実施例装置の差動制限
手段を内蔵した差動装置を示す断面図、第3図は第2図
Z方向矢視図、第4図は実施例装置の油圧発生装置及び
制御装置を示す図、第5図(a)(b)(c)(d)は
実施例のコントロールユニットに設定されている制御特
性マップ図、第6図は回転速度差及び車速に対する求心
加速度の関係特性図、第7図は実施例装置の差動制限制
御作動の流れを示すフローチャート図、第8図は各走行
パターンでの状態量をあらわした表を示す図、第9図は
コーナーでの旋回走行軌跡を示す図、第10図はS字カ
ーブでの旋回走行軌跡を示す図である。 1……動力分割装置 2……駆動系クラッチ手段 3……検出手段 301……急減速検出手段 302……求心加速度検出手段 4……クラッチ制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン駆動力を前後または左右の駆動輪
    に分配伝達する動力分割装置と、該動力分割装置の駆動
    入力部と駆動出力部との間に設けられ、制御外力により
    伝達トルクを発生させる駆動系クラッチ手段と、車両状
    態を検出する検出手段と、該検出手段からの入力信号に
    基づきクラッチ締結力を増減させる制御信号を出力する
    クラッチ制御手段と、を備えた車両用駆動系クラッチ制
    御装置において、 前記検出手段として、車両の急減速状態を検出する急減
    速検出手段と求心加速度を検出する求心加速度検出手段
    とを含み、前記クラッチ制御手段は、求心加速度が所定
    値より大の時の急減速状態を車両がタックイン状態であ
    ると判断し、このタックイン状態と判断した時に前記ク
    ラッチ手段に所定の締結力を付与する手段であることを
    特徴とする車両用駆動系クラッチ制御装置。
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