JPH06349684A - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents

電解コンデンサ用電解液

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JPH06349684A
JPH06349684A JP13444793A JP13444793A JPH06349684A JP H06349684 A JPH06349684 A JP H06349684A JP 13444793 A JP13444793 A JP 13444793A JP 13444793 A JP13444793 A JP 13444793A JP H06349684 A JPH06349684 A JP H06349684A
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誠 宇恵
Tomohiro Sato
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 有機極性溶媒、イオン性溶質、及びアルミノ
シリケート被覆金属酸化物微粒子を含有する電解コンデ
ンサ用電解液。 【効果】 電導度の低下を抑え、耐電圧を顕著に向上さ
せ、さらに高温でも高い耐電圧を長時間維持することが
できる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電解コンデンサ用電解液
の改良に関し、特定の表面構造を有する金属酸化物微粒
子を添加した、高い電導度と高い耐電圧を高温で長時間
維持できる電解コンデンサ用電解液に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電解コンデンサは、例えばアル
ミニウム、タンタルなどの絶縁性酸化被膜を誘電体層と
して形成したものを陽極側電極として備え、この陽極側
電極に対向するように陰極側電極を備え、両電極間に
は、電解液を保持したセパレータを介在している。
【0003】該陽極側電極は、通常、その表面積を拡大
させるため、エッチング処理がなされており、電解液は
この凹凸面に密接して、実質的な陰極としての機能を有
する。このため電解液の電導度、温度特性等が電解コン
デンサの電気的特性を決定する要因となる。また、電解
液は絶縁性の酸化薄膜の劣化や損傷を修復し、漏れ電流
や寿命特性へ影響を及ぼす。
【0004】また一般に、コンデンサへの負荷電圧が上
昇し、絶縁性の酸化薄膜が破壊する、いわゆる火花電圧
は、高い程コンデンサの耐電圧性が大きいことを示し、
火花電圧は使用する電解液組成によって決定される。し
たがって電解液は電解コンデンサの特性を左右する重要
な構成要素となる。
【0005】従来、電解液の電導度の低下を押えつつ火
花電圧を上昇させることを目的とする電解液としては、
一般的な電解コンデンサ用電解液に、金属酸化物微粒子
を添加した電解液が知られており、例えば、シリカ微粒
子を添加した電解液(特開平4−12512号公報)、
アルミナ、ジルコニア、酸化アンチモン、酸化タンタ
ル、チタニア等を添加した電解液(特開平4−1456
12〜6号公報)などが挙げられる。
【0006】しかしながら、このような微粒子を添加し
た系からなる電解液では、105℃のような高温ではコ
ロイドが不安定になるため、高い耐電圧が維持できず、
寿命が短いという欠点があった。また電解液中に存在す
る水分によって、電解液のゲル化が促進し、耐圧性が低
下するという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電導
度の低下を抑え、耐電圧を顕著に向上させ、さらに高温
でも高い耐電圧を長時間維持することができる電解コン
デンサ用電解液を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機極性溶
媒、イオン性溶質、及びアルミノシリケート被覆金属酸
化物微粒子を含有する電解コンデンサ用電解液である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる有機極性溶媒としては、例えば、N−メチルホル
ムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−エ
チルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N
−メチルピロリドン等のアミド溶媒;γ−ブチロラクト
ン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等のラク
トン溶媒;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネ
ート、ブチレンカーボネート等のカーボネート溶媒;エ
チレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ等の
アルコール溶媒;3−メトキシプロピオニトリル、グル
タロニトリル等のニトリル溶媒、トリメチルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート等のリン酸エステル溶媒;
これらの2種以上を組み合わせた溶媒等を挙げることが
できる。中でも好ましいのは、エチレングリコールやγ
−ブチロラクトンを主体とする溶媒である。
【0010】本発明に用いるイオン性溶質としては、一
般の電解液に溶質として使用できる公知の酸及びその塩
を使用することができる。このような酸としては、例え
ば、ホウ酸、リン酸、ケイ酸、HBF4 等の無機酸;蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、エナント酸等の脂肪族モノカ
ルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、メチルマロン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、マレイン
酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;安息香酸、
フタル酸、サリチル酸、トルイル酸、ピロメリット酸等
の芳香族カルボン酸等の無機酸あるいは有機酸を挙げる
ことができる。塩としては、上記有機酸および無機酸の
塩、例えば、アンモニウム塩;メチルアンモニウム、エ
チルアンモニウム、プロピルアンモニウム等のモノアル
キルアンモニウム塩;ジメチルアンモニウム、ジエチル
アンモニウム、エチルメチルアンモニウム、ジブチルア
ンモニウム等のジアルキルアンモニウム塩;トリメチル
アンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリブチルア
ンモニウム等のトリアルキルアンモニウム塩;テトラメ
チルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テ
トラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、
N,N−ジメチルピロリジニウム等の第4級アンモニウ
ム塩;ホスホニウム塩、アルソニウム塩、スルホニウム
塩等を挙げることができる。これらのイオン性溶質は、
単独又は組み合わせて使用することができる。イオン性
溶質の配合量は、要求される性能によって異なるが、一
般には1〜25重量%が好ましい。
【0011】本発明に用いる金属酸化物微粒子は、微粒
子のコア部の表面がアルミノシリケートで被覆されてい
る。微粒子のコア部としては、金属酸化物が好ましく、
さらに好ましくは、SiO2 、Al23 、TiO2
ZrO2 、Sb23 、Ta25 等の酸化物やそれら
の複合酸化物であり、最も好ましいのは、SiO2 であ
る。
【0012】このようなコア部の表面を被覆するアルミ
ノシリケートとしては、組成式: MAlO2 (Al23x (SiO2y (式中、Mは一価カチオンを表わし、xは0〜25の実
数を表わし、yは1〜200の実数を表わす)で示され
るアルミノシリケートが好ましい。
【0013】一価カチオン(M)としては、例えば、ナ
トリウムイオン等のアルカリ金属カチオン、アンモニウ
ム、第二級アンモニウム、第三級アンモニウム、第四級
アンモニウム等のオニウムカチオン、プロトン等の一価
のカチオンを挙げることができ、中でもナトリウムが好
ましい。
【0014】また、アルミノシリケート中のAl/Si
比は、0.02〜1が好ましく、さらに好ましくは0.
02〜0.8である。また粒子のコロイド状態を安定に
維持するために、粒子表面にアルミノシリケート構造に
よる強い負電荷点を作ることが必要であるが、Siに対
してAl量が少なすぎると強い負電荷点が少なくなり好
ましくない。またAl量が多すぎるとアルミノシリケー
ト構造をとることができなくなり、好ましくない。
【0015】アルミノシリケート被覆金属酸化物微粒子
の粒径は、3〜150nmが好ましく、さらに好ましくは
10〜50nmである。粒径が小さすぎると、高温に於い
て電解液中で微粒子の会合が急速に進行し、高い耐電圧
を維持することができず、また、粒径が大きすぎると、
電解液中に粒子をコロイド状に分散させることが困難と
なり、高い耐電圧向上効果を得ることができないので、
好ましくない。
【0016】被覆微粒子の添加量は、電解液100重量
部に対し、0.1〜20重量部が好ましく、さらに好ま
しくは、1〜10重量部である。この添加量が少なすぎ
ると十分な耐圧向上効果が得られず、また添加量が多す
ぎると電導度の低下が大きくなり好ましくない。
【0017】本発明で用いる被覆微粒子は、適当な溶媒
に分散したゾルとして添加することが望ましく、ゾルと
して添加することによって、微粒子を会合させることな
く、電解液中に安定にコロイド状に分散させることが容
易になり、耐圧向上効果及び電解液の安定性を向上させ
ることができる。
【0018】アルミノシリケート被覆金属酸化物微粒子
ゾルは、例えば、シリカゾルにケイ酸水溶液とアルミン
酸ナトリウム水溶液を同時に、且つ徐々に加えながら、
シリカ表面にアルミノシリケートを成長させ、しかる
後、適当な溶媒で置換し濃縮することによって容易に調
製することができる。
【0019】ゾル中の微粒子の濃度は1〜50重量%が
好ましいが、高すぎるとゲル化に対して不安定であり、
低すぎると電解液の濃度調製の自由度がなくなるので1
0〜40重量%がより好ましい。ゾルに使用される溶媒
としては、水、及び前記した電解液に用いられる有機極
性溶媒等を挙げることができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例、比較例を挙げて本発明を具体
的に説明する。 実施例1〜6及び比較例1〜6 表1に示す組成の電解コンデンサ用電解液を調製し、電
解液の電導度及び火花電圧を測定した。結果を表1に示
す。なお、用いたアルミノシリケート被覆微粒子は、コ
ア部がシリカであり、アルミノシリケート被覆厚さが約
1nmの平均粒径35nmの微粒子である。また被覆微粒子
は、エチレングリコールゾルとして用い、各イオン性溶
質を溶解した電解液に上記ゾルをコロイド状に分散させ
てコロイド状にして電解液を調製した。
【0021】このようにして調製した電解液について、
電導度及び火花電圧を測定した。なお電導度は25℃で
測定し、火花電圧は、電極にアルミニウム箔を用いて2
5℃で電流密度5mA/cm2で定電流陽極酸化を行った時に
はじめて絶縁破壊が観測される電圧を測定値とした。結
果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】実施例7及び比較例7及び8 実施例5の電解液を、110℃で500時間放置した
後、その電解液について電導度及び火花電圧の変化を測
定した。結果を表2に示す。また比較例としてアルミノ
シリケート被覆シリカ微粒子の代りにシリカ及びアルミ
ナを用いた電解液について同様にして測定した電導度及
び火花電圧の変化を比較例として表2に示す。尚、比較
例に用いたシリカ及びアルミナの平均粒径は35nmであ
り、他は実施例5と同様にして調製した。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明の電解コンデンサ用電解液は、用
いるアルミノシリケート被覆金属酸化物微粒子の表面に
アルミノシリケート構造による強い負電荷点を持ってお
り、電解液中では電解質カチオンに取り囲まれ、コロイ
ドとしては全体として、正電荷を帯びており、正電荷同
志の反発により安定なコロイド状態を保っているので、
さらにはアルミノシリケート構造とすることで、電解液
中水分によるゲル化等の変質に対する安定性が著しく増
加するので、電解液の高温でのゲル化等の変質を抑制す
ることができ、長期にわたって耐電圧向上効果を維持す
ることができる。また、電導度の低下を抑え、火花電圧
を高くすることができるので、耐電圧の高い長寿命の電
解コンデンサを得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機極性溶媒、イオン性溶質、及びアル
    ミノシリケート被覆金属酸化物微粒子を含有する電解コ
    ンデンサ用電解液。
  2. 【請求項2】 上記アルミノシリケートが、組成式: MAlO2 (Al23x (SiO2y (式中、Mは一価カチオンを表わし、xは0〜25の実
    数を表わし、yは1〜200の実数を表わす)で示され
    る請求項1記載の電解液。
  3. 【請求項3】 上記アルミノシリケートのAl/Si比
    が0.02〜1である請求項2記載の電解液。
  4. 【請求項4】 上記アルミノシリケート被覆金属酸化物
    微粒子のコア部の無機化合物がシリカである請求項1記
    載の電解液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2052048B1 (en) * 2006-07-12 2018-01-24 Cabot Microelectronics Corporation Cmp method for metal-containing substrates

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2052048B1 (en) * 2006-07-12 2018-01-24 Cabot Microelectronics Corporation Cmp method for metal-containing substrates

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