JPH0634947Y2 - 刃先研ぎ用刀身載置台付き刃物収納ケース - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 （産業上の利用分野） この考案は包丁やナイフ等の刃物を収納するケースに関
するものである。

（従来の技術及び考案が解決しようとする課題） 従来、刃物収納ケースには刃物研ぎ部が付いていないた
め、刃物を研ぐ場合、刃物収納ケースとは別に用意した
研ぎ器を利用しなければならず、大変不便であった。

考案の構成 （課題を解決するための手段） 本考案はこの問題点を解決するためになされ、刃物収納
ケース１のケース本体２の外面に段部を形成し、この段
部にて刃先研ぎ時に刀身14の背部14aが当てがわれる支
持部６を構成するとともに、前記段部形成により上下二
段に分けられるケース本体２の外面のうち、下段側の外
面にて刀身２の一側面が載置される刀身載置面７を構成
し、上段側の外面にて刀身14の刃先14bを研ぐための砥
石部材９が摺動案内される案内面８を構成したことを要
旨としている。

（作用） 即ち、本考案においては支持部６と刀身載置面７及び案
内面８がケース本体２の外面に段部を介して一体形成さ
れており、刃先研ぎ時には刀身14の背部14aが前記支持
部６に当てがわれるとともに、刀身14の一側面が前記刀
身載置面７上に載置支持される。そして、刀身14の刃先
14bを研ぐための砥石部材９が前記案内面８上を摺動案
内される。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に従って説明する。

第１図に示すように刃物収納ケース１はケース本体２と
その蓋３とからなり、ケース本体２の底壁４の外面には
刃先研ぎ用刀身載置台５が設けられている。

この刀身載置台５について詳述する。底壁４の長手方向
中央部の右側縁4dから前後両側縁4a,4bに向けて直線状
の支持段部６が形成され、この両支持段部６と右側縁4d
及び前後両側縁4a,4bとの間で刀身載置面７が形成され
ているとともに、両支持段部６と左側縁4c及び前後両側
縁4a,4bとの間で案内面８が形成されている。第３図に
示すようにこの両刀身載置面７は案内面８を含む面に対
する距離が右側縁4dに向かうほど小さくなるように案内
面８に対し斜状に形成されている。両支持段部６は前後
両側縁4a,4b側ほど若干高くなっている。

第１図に示すように砥石部材９は把持部10と、その一端
部の下側に嵌め込まれた砥石11と、この砥石11に隣接し
て下側に形成された案内部12とからなり、この案内部12
が前記刀身載置台５の案内面８に当てがわれるようにな
っている。

さて、第2,3図に示すように包丁13の刀身14を一方の刀
身載置面７に載せて刀身14の背部14aを支持段部６に当
てがった状態で、砥石部材９の案内部12を案内面８に載
せて砥石部材９を支持段部６に沿って往復移動させる
と、刀身14の刃先14bを砥石部材９の砥石11により研ぐ
ことができる。

特に本実施例においては、刃物収納ケース１の外面には
刀身14の背部14aを当てがう支持段部６と、この支持段
部６に沿う刀身載置面７とを設けたので、刀身14の背部
14aが支持段部６に当てがわれて刀身14が刀身載置面７
に安定性良く載せられた状態で、刀身14の刃先14bを砥
石11により研ぐことができ、刃物収納ケース１とは別に
刃物研ぎ器を用意する必要がなく、刃物収納ケース１を
刃物研ぎ器としても兼用することができ、大変便利であ
る。

しかも、この支持段部６及び刀身載置面７をケース本体
２の底壁４の外面に設けたので、不使用時ケース本体２
を台所等に置いた時、この底壁４が載置面に接触し、こ
の支持段部６及び刀身載置面７が外側から見えにくくな
り、見映えが良くなる。

又、ケース本体２の底壁４に案内面８を設け、砥石部材
９の案内部12をこの案内面８に当てがって砥石部材９を
移動させるようにしたので、刀身14の刃先14bを砥石部
材９の砥石11により容易にかつ正確に研ぐことができ
る。

なお、前述した実施例では刀身載置面７が案内面８に対
し斜状になっているが、それらは互いに平行であっても
よく、この場合には砥石部材９の砥石11を刀身載置面７
に対し斜状にする。又、前述した実施例では支持段部６
及び刀身載置面７が一対形成されているが、この両刀身
載置面７の傾斜角度に差異を持たせれば、研ぎ角を変え
ることができる。

考案の効果 以上詳述したように、本考案によれば、刃先研ぎ時に刀
身14の背部14aが当てがわれる支持部６と、刀身14の一
側面が載置される刀身載置面７、及び砥石部材９が摺動
案内される案内面８がケース本体２の外面に段部を介し
て一体形成されているので、刃先研ぎ時には刃物研ぎ器
を別途に用意する必要がなく、さらには砥石部材９を摺
動案内する案内面８がガタつくこともないので、刀身14
の刃先14bを案内面８に沿って摺動する砥石部材９によ
り容易にかつ正確に研ぐことができるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る刃物収納ケース及び砥
石部材を示す斜視図、第２図はケース本体の刀身載置台
に包丁を載せて研ぐ状態を示す平面図、第３図は第２図
のＸ−Ｘ線拡大断面図である。 １…刃物収納ケース、２…ケース本体、３…蓋、４…底
壁、５…刃先研ぎ用刀身載置台、６…支持段部（支持
部）、７…刀身載置面、８…案内面、９…砥石部材、11
…砥石、12…案内部、13…包丁、14…刀身、14a…背
部、14b…刃先。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】刃物収納ケース（１）のケース本体（２）
   の外面に段部を形成し、この段部にて刃先研ぎ時に刀身
   （14）の背部（14a）が当てがわれる支持部（６）を構
   成するとともに、前記段部形成により上下二段に分けら
   れるケース本体（２）の外面のうち、下段側の外面にて
   刀身（２）の一側面が載置される刀身載置面（７）を構
   成し、上段側の外面にて刀身（14）の刃先（14b）を研
   ぐための砥石部材（９）が摺動案内される案内面（８）
   を構成したことを特徴とする刃先研ぎ用刀身載置台付き
   刃物収納ケース。