JPH06349348A - 酸化物超電導線材及びその製造方法 - Google Patents

酸化物超電導線材及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06349348A
JPH06349348A JP5137820A JP13782093A JPH06349348A JP H06349348 A JPH06349348 A JP H06349348A JP 5137820 A JP5137820 A JP 5137820A JP 13782093 A JP13782093 A JP 13782093A JP H06349348 A JPH06349348 A JP H06349348A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide
metal
wire
oxide superconducting
main component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5137820A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneyuki Kanai
恒行 金井
Naomi Inoue
直美 井上
Yuichi Kamo
友一 加茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP5137820A priority Critical patent/JPH06349348A/ja
Publication of JPH06349348A publication Critical patent/JPH06349348A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Landscapes

  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長尺線材に於いても、短尺線材と同様の大き
な臨界電流密度を有する酸化物超電導線材を再現性良く
製造する。 【構成】 金属シースと、それに内包された酸化物超電
導体を有する酸化物超電導線材において、酸化物超電導
体を、酸化物超電導体の構成元素のうちの1種以上の金
属又はその金属を主成分とする合金1と、酸化物超電導
体の構成元素のうち上記金属以外の元素を含む酸化物2
との反応によって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネット、ケーブ
ル、電流リード等の導体として用いられる酸化物超電導
線材に関し、特に常電導銅コイルでは容易に達成できな
い2T以上の強磁場を発生させるのに最適な酸化物超電
導線材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超電導材料としてはNb3Snや
Nb3Ge等の金属間化合物が知られている。これらの
金属間化合物は超電導状態が得られる臨界温度(Tc)
は最も高いNb3Geでも23Kであり、冷却には液体
ヘリウムを用いることが必要であった。ところが197
8年になって、Tcが約90Kと従来の金属間化合物に
比べ飛躍的に高いY-Ba-Cu-O系酸化物が発見され
て以来、Bi-Sr-Ca-Cu-O系酸化物超電導体、T
l-Ba-Ca-Cu-O系酸化物超電導体が次々に発見さ
れた。
【0003】これらの酸化物系超電導体は、臨界温度T
cが液体窒素の沸点である77Kを大きく上回ってい
て、超電導状態を得るのに液体ヘリウムを用いずに安価
な液体窒素を用いることができるという利点があり、電
子デバイス、超電導コイル等の広範な用途が考えられ
る。酸化物超電導体は、また、4.2Kでの臨界磁場
(Hc2)が100Tを越えるため、従来の金属系超電導
体では達成困難であった20Tを超える超強磁場発生用
超電導線材としても注目されている。
【0004】このような酸化物超電導線材を超電導コイ
ルへ応用する際の最大の課題は、線材の長尺化である。
例えば、「日経超電導」(1990年6月25日発行)
によれば、Bi系のBi2Sr2Ca1Cu2x材料を8
80℃程度の温度で部分溶融処理をしたものでは、長さ
数cmの短尺線材では4.2Kで30Tという大きな磁
場の下でも、電流密度として21万A/cm2程度の値
が得られることが報告されている。しかしながら、それ
を長さ数十mの長尺線材とし、この線材でコイルを製造
すると、4.2Kの極低温であっても0.2T程度の磁
場しか発生できないことが分かってきた。
【0005】上記線材化の技術は、金属シースに酸化物
超電導体となりうる粉末を充填し、この金属シースに断
面減少加工を行なう金属シース法であり、高い臨界電流
密度(Jc)を得るために、熱処理時に部分溶融によっ
て酸化物超電導相を部分的に溶融させた後、冷却過程で
酸化物超電導相の結晶を成長させると同時に粒界の接合
性の改善を図っている。しかしながら、この技術を長尺
線材に適用しようとすると、昇温時或いは部分溶融時に
放出されるガスにより、線材の膨れ、或いは液相成分の
線材端部からの流れ出しが生じ、臨界電流密度(Jc)
が著しく低くなるのである。
【0006】この問題を解決するために、本発明者ら
は、金属シースに充填する原料粉末及び熱処理条件の観
点から検討を行った。そして、部分溶融時に酸化物超電
導材料の結晶からの酸素放出を極力抑えるために、金属
シースに内包される酸化物超電導体の原料粉末に銀を含
有させ、該超電導体粉末を製造する熱処理条件として、
その熱処理雰囲気における融点と熱処理温度との差が6
0℃以下の熱処理を施した粉末を用い、更に高酸素分圧
下で熱処理する方法を先に提案した(特開平4−296
408号公報)。
【0007】しかしながら、このような原料粉末及び熱
処理条件の制御のみでは、製造した線材の再現性に乏し
く、高い磁場が発生可能なコイルの製造には未だ限界が
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らが先に提案
した前記方法は、部分溶融法によって酸化物超電導相を
溶融させたときに放出される酸素を抑えるために、原料
粉末中の酸素量を適正値に制御し、しかも酸素放出の少
ない条件下で部分溶融を行うものである。この方法を、
断面形状が円形の長尺線材に適用すると、超電導材料の
流れ出しはないものの、線材内部にボイドが生成、集合
し、線材横断面での超電導マトリックスの割合が局部的
に少ない場所が生じ、線材の超電導特性を大きく低下さ
せるといった問題点があることが判明した。
【0009】本発明の目的は、長尺線材に於いても短尺
線材と同様の大きな臨界電流密度が再現性良く得られ、
このためより強い磁界を発生できるマグネットの製造が
可能な酸化物超電導線材及びその線材を製造するのに好
適な製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属シース
と、それに内包された酸化物超電導体を有する酸化物超
電導線材において、酸化物超電導体を、酸化物超電導体
の構成元素のうちの1種以上の金属或いはその金属を主
成分とする合金と、酸化物超電導体の構成元素のうち上
記金属以外の元素を含む酸化物との反応によって形成す
ることによって前記目的を達成する。
【0011】前記酸化物超電導体の構成元素のうちの1
種以上の金属或いはその金属を主成分とする合金は、そ
れで金属シースを構成してもよいし、他の構成元素の酸
化物粉末と共に粉末として金属シース中に内包させても
よい。酸化物超電導体の構成元素のうちの1種以上の金
属或いはその金属を主成分とする合金としては、原理的
には酸化物超電導体の構成金属元素のうちのどの金属元
素を用いてもよい。以下の説明においては、簡単のため
金属或いは金属合金として主にCu或いはCu合金を用
いた例を述べるが、本発明は何らこれには限定されな
い。
【0012】本発明における、銅或いは銅を主成分とす
る合金としては、純Cu、Cu-Agを主成分とする合
金、Cu-Alを主成分とする合金等を用いることがで
きる。また、反応によってY-Ba-Cu-O系〔Y1Ba
2Cu3X〕、Bi-Sr-Ca-Cu-O系〔Bi2Sr2
Ca1Cu2x、Bi2Sr2Ca2Cu3x〕、Tl-
(Ba/Sr)-Ca-Cu-O系〔Tl2(Ba/Sr)
2Ca2Cu3x、Tl1(Ba/Sr)2Ca2Cu
3x〕超電導体を形成するためには、酸化物超電導体の
構成元素のうち銅以外の元素を含むY-Ba-O系、Bi
-Sr-Ca-O系、Tl-(Ba/Sr)-Ca-O系酸化
物を、前記銅或いは銅を主成分とする合金と反応させる
ことによって、所望の酸化物超電導体を形成させること
ができる。このようにして形成される酸化物超電導体
は、銅或いは銅を主成分とする合金との界面に沿って形
成される。
【0013】本発明を、酸化物超電導体としてBi-2
212を合成する場合を例にとって、さらに具体的に説
明する。この場合、本発明によると、酸化物超電導体を
構成する元素のうち、例えばCuを除外した元素からな
る酸化物と金属銅とを反応させることによって酸化物超
電導体を形成させる。金属銅は、例えばCu金属シース
と、場合によってはその内部に挿入されるCu金属棒に
成形され、Cuを除外した酸化物粉末をこのCu金属シ
ース内部に充填し、断面減少加工を行なったのち、熱拡
散反応によって超電導体を形成する。この際、Cu金属
シース或いはCu金属棒の代わりに、Cu-AgやCu-
Alを主成分とした合金を用いてもよい。また、Cu金
属シースの代わりに、Cu金属シースの外側にAg金属
を配置したAg/Cu複合シースを用いてもよく、更
に、Cu金属シースと内部にCu金属棒を挿入した構成
においては、Cu金属シースの代わりにAg金属或いは
Ag金属合金シースを用いることもできる。金属銅或い
は銅合金は、それを酸化させた低酸化状態の酸化銅を用
いてもよい。
【0014】Cuを除外した元素からなる酸化物の合成
法は、例えばBi2Sr2Ca1xの組成になるようにB
23、SrO及びCaO粉末を秤量した後、混合、粉
砕し、それを700〜860℃の温度で数時間〜数十時
間の仮焼成を数回行なった後、粉砕し、原料粉末とす
る。この原料粉末を上記金属シースに充填し、金属シー
ス両端を封じる。この両端を封じた線材に断面減少加工
を行なったのち、熱拡散反応を行なう。
【0015】図1a〜cは、熱拡散反応前の線材断面構
造を示す。図1aは、銅又は銅合金1のパイプの中に、
酸化物超電導体の構成元素から銅を除外した酸化物2を
入れた例であり、図1bは、更にその内側に銅又は銅合
金1の線材を埋め込んだ例、図1cは、更にその内側に
酸化物超電導体の構成元素から銅を除外した酸化物2を
配置した例である。これらの断面構造を有する線材を、
適切な温度、時間、雰囲気で銅又は銅合金1と銅を除外
した酸化物2とを反応させることによって、銅又は銅合
金1と銅を除外した酸化物2の界面に沿って酸化物超電
導体が形成される。この際、銅又は銅合金1と銅を除外
した酸化物2が双方とも完全に酸化物超電導体に変化す
るとは限らず、反応温度、時間、雰囲気、及び銅又は銅
合金1と銅を除外した酸化物2の量比によって、銅又は
銅合金1が一部残ることも、銅を除外した酸化物2が一
部残ることも、場合によってはその両方が一部そのまま
残存することもありうる。
【0016】図2は図1の変形例であり、3は銀又は銀
合金を示す。図2のように銅又は銅合金1からなるシー
スの外側に銀或いは銀合金を被覆することによって、銅
又は銅合金1を銅を除外した酸化物2と完全に反応させ
ても銀シース3が外側に残るため、超電導特性の安定性
に優れた線材を得ることができる。図1及び図2で示し
た例は単芯線の場合であるが、これらを複数本束ねたマ
ルチ線材を作ることもできる。図3a〜cは、そのよう
な例である。図3aは図1aを組み合わせた場合、図3
bは図1bを組み合わせた場合、図3cは図2aを組み
合わせた場合を示す。このようなマルチ線材化によっ
て、酸化物超電導線材の信頼性を向上させることができ
る。
【0017】このような断面形状を有する線材を、80
0〜900℃の温度で熱処理し、銅或いは銅を主成分と
する合金と、酸化物超電導体の構成元素のうち銅以外の
元素を含む酸化物とを反応させることによって酸化物超
電導線材を作製する。以上は、酸化物超電導体としてB
i-2212を用い、金属シース及び金属シース内側に
介在させる金属として銅或いは銀を用いる例について述
べたが、本発明はこれらに限定されない。
【0018】また、銅は金属シース又は金属シース中に
配置する線材やパイプのように成形せずに銅粉末の形で
金属シース中に充填してもよい。その場合、銅粉末は低
酸化状態の銅粉末であってもよい。本発明による酸化物
超電導線材及びそれをマルチ化した線材は、例えば電力
貯蔵用超電導コイル(SMES)、超電導発電機用コイ
ル、超強磁場発生用インナーコイル等の超電導コイルと
して、あるいは超電導機器と室温にある機器との間の電
流リード又は送電ケーブル等の電流ケーブルとして極め
て有用である。
【0019】
【作用】従来線材では、酸化物超電導体組成の酸化物を
金属シース中に充填するため、酸化物超電導体を合成す
る部分溶融時に原料酸化物が分解し、多量の酸素ガスを
放出する。この酸素ガス放出によって、線材中から酸化
物の流れ出しとボイド発生が生じる。しかしながら、本
発明の線材では、例えば、銅或いは銅を主成分とする合
金と、酸化物超電導体の構成元素のうち銅以外の元素を
含む酸化物とを反応させるため、酸化物超電導体合成時
の酸化物の分解によって生成する酸素ガスは、この場合
には金属銅の酸化のために消費され、従来線材において
問題となった酸素ガスの放出による線材中から酸化物の
流れ出しとボイド発生はなく、従来の線材に比較して格
段に優れた、再現性と特性を得ることができる。
【0020】酸化物超電導体は、銅或いは銅を主成分と
する合金又は酸化物との界面に沿って形成されるので、
銅又は銅を主成分とする合金を金属シース又は金属シー
ス中に配置されるパイプ或いは線材の形で存在させる場
合には、酸化物超電導体の結晶面が線材の長手方向に配
向する。図4は、図2aに示す構造を有する線材を酸化
物超電導体合成処理した後の構造を示した図である。図
4aは反応時間が比較的短く酸化物層の一部しか反応し
ていない状態、図4bは反応時間が十分長く酸化物層全
体が反応た状態を示している。いずれの場合も、酸化物
超電導体層の結晶面は金属シースの内面に沿って長手方
向に配向している。このため、上述のボイドの減少と相
俟って、従来の線材に比較して格段に優れた再現性と超
電導特性を得ることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 〔実施例1〕図2aの構造になるように外径6.0m
m、内径5.0mmのAg及びAg合金パイプ中に、外
径4.9mm、内径4.0mmのCu及びCu合金パイ
プを組み込み、次のようにして表1に示す試料番号1、
2、3の3種類の線材を製造した。
【0022】パイプに充填する原料粉末は、Bi2Sr2
Ca1xの組成になるようにBi23、SrO、CaO
粉末を秤量した後、混合、粉砕してアルミナるつぼに入
れ、大気雰囲気中で800℃−10時間の仮焼成を2回
行なった後、粉砕して得た。この粉末を、上記3種類の
シース中に封入した後、線引きを行ない直径をφ1.2
mmまで減少させた。これら線材、各50mをアルミナ
繊維製のスリーブに通して絶縁を施した後、電圧測定用
の端子としてφ0.1mmの銀線を10m間隔で5本、
スリーブを通してシース上に巻き付けた。これら線材を
100μmのアルミナ絶縁皮膜を設けたステンレス製の
巻き枠(外径20mm)に巻いた後、部分溶融熱処理を
行った。部分溶融熱処理条件の温度プロファイルとして
は、850℃まで3時間で昇温して10分間保持し、更
に815℃まで5時間で降温した後、その温度で20時
間保持し、その後3時間で室温まで冷却した。なお、部
分溶融時の雰囲気は大気中である。このようにして、試
料番号1、2、3の線材を製造した。
【0023】〔実施例2〕図2bの構造になるように外
径6.0mm、内径5.0mmのAgパイプ中に、外径
4.9mm、内径4.0mmのCuパイプ、並びにφ
1.5mmのCu線を組み込み、次のようにして表1に
示す試料番号4、5の2種類の線材を製造した。
【0024】パイプに充填する原料粉末の合成法は、試
料番号4と5とも実施例1と全く同じであるが、試料番
号5では原料組成のみが異なり、Bi2Sr1Ca1x
組成になるようにBi23、SrO、CaO粉末を秤量
してある。線材の熱処理方法等は、いずれの線材も実施
例1と全く同様である。試料番号5の線材の材料組成比
を見て分かるように、原料粉末中の元素比率は最終的に
生成される超電導体の組成に必ずしも一致させる必要は
ない。
【0025】〔実施例3〕図1のa、b、cの構造にな
るように、図1aでは外径6.0mm、内径4.5mm
のCuパイプを用い、その中に図1bでは外径2.3m
mのCu棒を、図1cでは外径2.5mm、内径1.0
mmのCuパイプを組み込み、表1に示す試料番号6、
7、8の3種類の線材を製造した。
【0026】パイプに充填する原料粉末の合成方法、線
材の熱処理方法等は実施例1と同様である。但し、部分
溶融熱処理雰囲気は、99%Ar−1%O2である。部
分溶融熱処理条件の温度プロファイルとしては、840
℃まで3時間で昇温して10分間保持し、更に810℃
まで5時間で降温した後、この温度で20時間保持し、
その後3時間で室温まで冷却した。
【0027】〔実施例4〕図3のa、b、cの構造にな
るように、外径6.0mm、内径5.0mmのAgパイ
プ中に試料番号6、7、1のφ1.2mmの線材を20
本組み込み線引加工を行なって外径1.2mmのマルチ
線を製造し、表1に示す試料番号9、10、11の3種
類の線材とした。銀パイプに充填した原料粉末の合成方
法及び線材の熱処理方法等は試料番号9、10では実施
例3と、試料番号11では実施例1と全く同様である。
【0028】〔実施例5〕図2aの構造になるように、
試料番号1の線材と同様に試料番号12の線材を製造し
た。但し、両者では充填する原料粉末が異なる。即ち、
試料番号12の線材では、パイプに充填する原料粉末が
1Ba2xの組成になるようにY23、BaO粉末を
秤量した後、混合、粉砕してアルミナるつぼに入れ、大
気雰囲気中で800℃−10時間の仮焼成を2回行なっ
た後、粉砕し原料粉末とした。
【0029】この原料粉末を、前記シース中に封入した
後、線引きを行ない直径をφ1.2mmまで減少させ
た。この線材50mをアルミナ繊維製のスリーブに通し
て絶縁を施した後、電圧測定用の端子としてφ0.1m
mの銀線を10m間隔で5本、スリーブを通してシース
上に巻き付けた。この線材を100μmのアルミナ絶縁
皮膜を設けたステンレス製の巻き枠(外径20mm)に
巻いた後、部分溶融熱処理を行った。部分溶融熱処理条
件の温度プロファイルとしては、980℃まで3時間で
昇温して10分間保持し、更に950℃まで5時間で降
温した後、この温度で20時間保持し、その後3時間で
室温まで冷却した。なお、部分溶融時の雰囲気は大気中
である。
【0030】〔実施例6〕実施例5と全く同じ線材構造
を有し、酸化物粉末のみが異なる試料番号13の線材を
製造した。パイプに充填する原料粉末は、Tl2Ba2
2xの組成になるようにTl23、BaO、CaO粉
末を秤量した後、混合、粉砕してアルミナるつぼに入
れ、大気雰囲気中で800℃−10時間の仮焼成を2回
行なった後、粉砕して得た。
【0031】この原料粉末をシース中に封入した後、実
施例5と全く同様にして線材に加工しステンレス製の巻
き枠に巻いた後、部分溶融熱処理を行った。部分溶融熱
処理条件の温度プロファイルとしては、850℃まで3
時間で昇温して10分間保持し、更に800℃まで5時
間で降温した後、この温度で20時間保持し、その後3
時間で室温まで冷却した。部分溶融時の雰囲気は大気中
である。
【0032】〔実施例7〕図2aの構造になるように外
径6.0mm、内径5.0mmのAgパイプ中に、外径
4.9mm、内径4.0mmのBi金属パイプを組み込
み、表1に示す試料番号14の線材を製造した。パイプ
に充填する原料粉末は、Sr2Ca1Cu2xの組成にな
るようにSrO、CaO、CuO粉末を秤量した後、混
合、粉砕してアルミナるつぼに入れ、大気雰囲気中で8
00℃−10時間の仮焼成を2回行なった後、粉砕して
得た。
【0033】この粉末を前記シース中に封入した後、実
施例5と全く同様にして線材に加工しステンレス製の巻
き枠に巻いた後、部分溶融熱処理を行った。部分溶融熱
処理条件の温度プロファイルとしては、850℃まで3
時間で昇温して10分間保持し、更に800℃まで5時
間で降温した後、この温度で20時間保持し、その後3
時間で室温まで冷却した。なお、部分溶融時の雰囲気は
大気中である。
【0034】〔実施例8〕図1aの構造となるように外
径6.0mm、内径4.5mmのAgパイプを用いて、
表1に示す試料番号15の線材を製造した。パイプに充
填する原料粉末は、次のように合成した。まず、Bi2
Sr2Ca1xの組成になるように酸化物のBi23
SrO、CaO粉末を秤量した後、混合、粉砕してアル
ミナるつぼに入れ、大気雰囲気中で800℃−10時間
の仮焼成を2回行った後、粉砕し複合酸化物粉末を作製
した。この複合酸化物粉末に平均粉末粒径が5μmの金
属Cu粉末を混合し、Bi2Sr2Ca1Cu2xの組成
になるように調整した。
【0035】この粉末を実施例5と全く同様に処理した
後、ステンレス製の巻枠に巻き、部分溶融熱処理を行っ
た。部分溶融熱処理条件の温度プロファイルとしては、
850℃まで3時間で昇温して10分間保持し、更に8
00℃まで5時間で降温した後、この温度で20時間保
持し、その後3時間で室温まで冷却した。部分溶融時の
雰囲気は大気である。
【0036】〔実施例9〕図2aの構造になるように、
試料番号1の線材と同様にして試料番号16の線材を製
造した。但し、両者では充填する原料粉末組成が異な
る。即ち、本実施例では、パイプに充填する原料粉末が
Bi2Sr2Ca2Xの組成になるように、Bi23、B
aO、CaO粉末を秤量した後、混合、粉砕してアルミ
ナるつぼに入れ、大気雰囲気中で800℃−10時間の
仮焼成を2回行った後、粉砕し原料粉末とした。 この
粉末を上記シース中に封入した後、線引きを行い直径を
φ1.2mmまで減少させた。この線材50mをアルミ
ナ繊維製のスリーブに通して絶縁を施した後、電圧測定
用の端子としてφ0.1mmの銀線を10m間隔で5
本、スリーブを通してシース上に巻き付けた。この線材
を100μmのアルミナ絶縁皮膜を設けたステンレス製
の巻き枠(外径20mm)に巻いた後、部分溶融熱処理
を行った。熱処理条件の温度プロファイルとしては、8
50℃まで3時間で昇温して10分間保持し、更に83
0℃まで5時間で降温した後、この温度で20時間保持
し、その後3時間で室温まで冷却した。部分溶融時の雰
囲気は93%Ar、7%O2である。
【0037】〔実施例10〕図2aの構造になるよう
に、試料番号1の線材と同様に試料番号17の線材を製
造した。但し、両者では充填する原料粉末が異なる。即
ち、本実施例では、パイプに充填する原料粉末がTl2
Sr1.6Ba0.4Ca2Xの組成になるように、Tl
23、SrO、BaO、CaO粉末を秤量した後、混
合、粉砕してアルミナるつぼに入れ、大気雰囲気中で8
00℃−10時間の仮焼成を2回行った後、粉砕し原料
粉末とした。
【0038】この粉末を上記シース中に封入した後、線
引きを行い直径をφ1.2mmまで減少させた。この線
材50mをアルミナ繊維製のスリーブに通して絶縁を施
した後、電圧測定用の端子としてφ0.1mmの銀線を
10m間隔で5本、スリーブを通してシース上に巻き付
けた。この線材を100μmのアルミナ絶縁皮膜を設け
たステンレス製の巻き枠(外径20mm)に巻いた後、
部分溶融熱処理を行った。熱処理条件の温度プロファイ
ルとしては、890℃まで3時間で昇温して10分間保
持し、更に850℃まで5時間で降温した後、この温度
で20時間保持し、その後3時間で室温まで冷却した。
部分溶融時の雰囲気は大気雰囲気である。
【0039】〔比較例〕外径6.0mm、内径4.5m
mのAgパイプ中に酸化物超電導体の原料粉末を充填し
た。銀パイプに充填する原料粉末は、Bi2Sr2Ca1
Cu2Ag0.2xの組成になるようにBi23、Sr
O、CaO、CuO及びAg2O粉末を秤量した後、混
合、粉砕してアルミナるつぼに入れ、アルゴン雰囲気中
で800℃−10時間の仮焼成を2回行なった後、粉砕
して得た。
【0040】この原料粉末を、前記Agシース中に封入
した後、線引きを行ない直径をφ1.2mmまで減少さ
せた。この線材50mをアルミナ繊維製のスリーブに通
して絶縁を施した後、電圧測定用の端子としてφ0.1
mmの銀線を10m間隔で5本、スリーブを通して銀シ
ース上に巻き付けた。この線材を100μmのアルミナ
絶縁皮膜を設けたステンレス製の巻き枠(外径10m
m)に巻いた後、部分溶融熱処理を行った。部分溶融熱
処理条件の温度プロファイルとしては、880℃まで3
時間で昇温して10分間保持し、更に815℃まで5時
間で降温した後、この温度で20時間保持し、その後3
時間で室温まで冷却した。部分溶融時の雰囲気は、この
場合の最適条件である酸素濃度100%である。このよ
うにして、試料番号18の線材を製造した。
【0041】以上のようにして製造した試料番号1〜1
8の線材について、4.2Kで測定した超電導特性を表
1に示す。超電導特性は10m間隔で4箇所ずつ測定し
た。なお、表中、例えば97.5Cu-2.5Alとあるのは、9
7.5at%のCu及び2.5at%のAlからなる合
金を意味する。
【0042】
【表1】
【0043】表1より明らかなように、本発明の実施例
の線材(試料番号1〜17)は、いずれもJcのばらつ
きは小さく、しかも高いJcが得られている。一方、比
較例として試料番号18で示される従来の線材は、Jc
の絶対値が小さいばかりでなく、そのばらつきも大き
い。これは、本発明による線材の場合には、従来の線材
において問題となった酸素ガスの放出による線材中から
の酸化物の流れ出しとボイドの発生がなく、しかも特に
酸化物超電導体の構成元素のうち1種以上の金属或いは
その金属を主成分とする合金でシースやシース中に配置
するパイプ又は線材を形成した場合には、酸化物超電導
体層の結晶面が金属シースの内面やその中に配置された
パイプ又は線材の表面に沿って長手方向に配向するため
である。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、長尺線
材に於いても短尺線材と同様の大きな臨界電流密度を有
する酸化物超電導線材を再現性良く得ることができる。
また、酸化物超電導体の構成元素のうち1種以上の金属
或いはその金属を主成分とする合金でシースやシース中
に配置するパイプ又は線材を形成した場合には、酸化物
超電導体層の結晶面が金属シースの内面やその中に配置
されたパイプ又は線材の表面に沿って長手方向に配向す
るため、超電導特性の良好な線材を再現性良く製造する
ことができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 線材の断面構造の例。
【図2】 線材の断面構造の他の例。
【図3】 多芯線材の断面構造の例。
【図4】 本発明による線材の超電導体形成後の断面構
造の例。
【符号の説明】
1…銅又は銅合金 2…酸化物超電導体の構成元素から銅を除外した酸化物 3…銀又は銀合金 4…酸化物超電導体

Claims (52)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属シースと、それに内包された酸化物
    超電導体とを含む酸化物超電導線材において、 前記酸化物超電導体は、酸化物超電導体の構成元素のう
    ちの1種以上の金属或いは該金属を主成分とする合金
    と、酸化物超電導体の構成元素のうち前記金属以外の元
    素を含む酸化物との反応によって形成されたことを特徴
    とする酸化物超電導線材。
  2. 【請求項2】 前記酸化物超電導体の構成元素のうちの
    1種以上の金属或いは該金属を主成分とする合金の界面
    に沿って酸化物超電導体が形成されていることを特徴と
    する請求項1記載の酸化物超電導線材。
  3. 【請求項3】 前記金属シース内部に前記酸化物超電導
    体の構成元素のうちの1種以上の金属或いは該金属を主
    成分とする合金からなる線材を含むことを特徴とする請
    求項1又は2記載の酸化物超電導線材。
  4. 【請求項4】 前記金属シース内部に前記酸化物超電導
    体の構成元素のうちの1種以上の金属或いは該金属を主
    成分とする合金からなるパイプを含むことを特徴とする
    請求項1又は2記載の酸化物超電導線材。
  5. 【請求項5】 前記金属シースは前記酸化物超電導体の
    構成元素のうちの1種以上の金属或いは該金属を主成分
    とする合金からなることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1項記載の酸化物超電導線材。
  6. 【請求項6】 前記金属シースは外側に銀或いは銀を主
    成分とする合金を被覆した複合構造を有することを特徴
    とする請求項5記載の酸化物超電導線材。
  7. 【請求項7】 前記酸化物超電導体の構成元素のうちの
    1種以上の金属或いは該金属を主成分とする合金は、銅
    或いは銅を主成分とする合金であることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれか1項記載の酸化物超電導線材。
  8. 【請求項8】 前記銅を主成分とする合金はCu-Ag
    合金又はCu-Al合金であることを特徴とする請求項
    7記載の酸化物超電導線材。
  9. 【請求項9】 前記酸化物超電導体は、Y-Ba-Cu-
    O系、Bi-Sr-Ca-Cu-O系又はTl-M-Ca-C
    u-O(MはBa及び/又はSr)系酸化物超電導体で
    あることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載
    の酸化物超電導線材。
  10. 【請求項10】 前記Y-Ba-Cu-O系酸化物超電導
    体はY1Ba2Cu3 Xであることを特徴とする請求項9
    記載の酸化物超電導線材。
  11. 【請求項11】 前記Bi-Sr-Ca-Cu-O系酸化物
    超電導体はBi2Sr2Ca1Cu2x又はBi2Sr2
    2Cu3xであることを特徴とする請求項9記載の酸
    化物超電導線材。
  12. 【請求項12】 前記Tl-M-Ca-Cu-O系酸化物超
    電導体はTl22Ca2Cu3x又はTl12Ca2Cu
    3xであることを特徴とする請求項9記載の酸化物超電
    導線材。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項記載の
    酸化物超電導線材を共通の金属シース中に複数本含むこ
    とを特徴とするマルチ線材。
  14. 【請求項14】 前記共通の金属シースは銅又は銅を主
    成分とする合金で形成されていることを特徴とする請求
    項13記載のマルチ線材。
  15. 【請求項15】 前記共通の金属シースは銀又は銀を主
    成分とする合金で形成されていること特徴とする請求項
    13記載のマルチ線材。
  16. 【請求項16】 金属シースに酸化物超電導体を内包し
    た酸化物超電導線材の製造方法において、 前記酸化物超電導体の構成元素のうちの1種以上の金属
    或いは該金属を主成分とする合金と、前記酸化物超電導
    体の構成元素のうち前記金属以外の元素を含む酸化物と
    を反応させることによって前記酸化物超電導体を形成す
    ることを特徴とする酸化物超電導線材の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記反応は部分溶融熱処理工程での反
    応であることを特徴とする請求項16記載の酸化物超電
    導線材の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記部分溶融熱処理は大気雰囲気中で
    行われることを特徴とする請求項17記載の酸化物超電
    導線材の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記酸化物超電導体の構成元素のうち
    の1種以上の金属或いは該金属を主成分とする合金は低
    酸化状態にあることを特徴とする請求項16、17又は
    18記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記酸化物超電導体の構成元素のうち
    の1種以上の金属或いは該金属を主成分とする合金の界
    面に沿って前記酸化物超電導体が形成されることを特徴
    とする請求項16〜19のいずれか1項記載の酸化物超
    電導線材の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記酸化物超電導体の構成元素のうち
    少なくとも前記金属以外の元素を含む酸化物は粉体とし
    て反応に供されることを特徴とする請求項16〜20の
    いずれか1項記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記酸化物超電導体の構成元素のうち
    前記金属以外の元素を含む酸化物は、該金属を除外した
    元素をほぼ前記酸化物超電導体の組成比で含有する粉体
    として反応に供されることを特徴とする請求項21記載
    の酸化物超電導線材の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記粉体は、前記金属を除外した各元
    素の酸化物を混合、仮焼成、粉砕の各工程を経て調整さ
    れることを特徴とする請求項22記載の酸化物超電導線
    材の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記酸化物超電導体の構成元素のうち
    の1種以上の金属或いは該金属を主成分とする合金は粉
    体とされ、前記酸化物超電導体の構成元素のうち前記金
    属以外の元素を含む酸化物の粉体と混合されて反応に供
    されることを特徴とする請求項21、22又は23記載
    の酸化物超電導線材の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記酸化物超電導体の構成元素のうち
    の1種以上の金属或いは該金属を主成分とする合金は、
    金属シース又は該金属シース中に配置されるパイプ又は
    線材の形で反応に供されることを特徴とする請求項2
    1、22又は23記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記粉体を金属シース中に封入した
    後、線引きを行い、その後に部分溶融熱処理を行うこと
    を特徴とする請求項21〜25のいずれか1項記載の酸
    化物超電導線材の製造方法。
  27. 【請求項27】 線引きを行った後、コイル状に巻回
    し、その後に部分溶融熱処理を行うことを特徴とする請
    求項26記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記1種以上の金属或いは該金属を主
    成分とする合金は、銅或いは銅を主成分とする合金であ
    ることを特徴とする請求項16〜27のいずれか1項記
    載の酸化物超電導線材の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記銅を主成分とする合金はCu-A
    g合金又はCu-Al合金であることを特徴とする請求
    項28記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記酸化物はBi、Sr及びCaの酸
    化物であることを特徴とする請求項28記載の酸化物超
    電導線材の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記酸化物はY及びBaの酸化物であ
    ることを特徴とする請求項28記載の酸化物超電導線材
    の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記酸化物はTl、Ba及びCaの酸
    化物であることを特徴とする請求項28記載の酸化物超
    電導線材の製造方法。
  33. 【請求項33】 前記酸化物はTl、Sr及びCaの酸
    化物であることを特徴とする請求項28記載の酸化物超
    電導線材の製造方法。
  34. 【請求項34】 第1の金属パイプ中に酸化物超電導体
    の構成元素のうちの1種以上の金属或いは該金属を主成
    分とする合金及び前記金属以外の元素を含む酸化物から
    なる粉体を封入して線引き加工した線材を第2の共通の
    金属パイプ中に複数本組み込み、再び線引き加工した
    後、部分溶融熱処理することを特徴とする酸化物超電導
    マルチ線材の製造方法。
  35. 【請求項35】 前記粉体は、前記金属を除外した各元
    素の酸化物を混合、仮焼成、粉砕の各工程を経て調整し
    た複合酸化物粉体に前記金属或いは該金属を主成分とす
    る合金の粉体を混合して調整されることを特徴とする請
    求項34記載の酸化物超電導マルチ線材の製造方法。
  36. 【請求項36】 前記粉体には前記金属及び前記金属以
    外の元素がほぼ前記酸化物超電導体の組成比で含有され
    ていることを特徴とする請求項35記載の酸化物超電導
    マルチ線材の製造方法。
  37. 【請求項37】 第1の金属パイプ中に酸化物超電導体
    の構成元素のうちの1種以上の金属を除く元素を含む酸
    化物からなる粉体を封入して線引き加工した線材を第2
    の共通の金属パイプ中に複数本組み込み、再び線引き加
    工した後、部分溶融熱処理することを特徴とする酸化物
    超電導マルチ線材の製造方法。
  38. 【請求項38】 前記第1の金属パイプは前記酸化物超
    電導体の構成元素のうちの1種以上の金属或いは該金属
    を主成分とする合金からなることを特徴とする請求項3
    7記載の酸化物超電導マルチ線材の製造方法。
  39. 【請求項39】 前記第1の金属パイプ中に前記酸化物
    超電導体の構成元素のうちの1種以上の金属或いは該金
    属を主成分とする合金からなる線材又はパイプを配置す
    ることを特徴とする請求項37又は38記載の酸化物超
    電導マルチ線材の製造方法。
  40. 【請求項40】 前記粉体は、前記金属を除外した各元
    素の酸化物を混合、仮焼成、粉砕の各工程を経て調整さ
    れることを特徴とする請求項37、38又は39記載の
    酸化物超電導マルチ線材の製造方法。
  41. 【請求項41】 前記粉体は、前記金属を除外した元素
    をほぼ前記酸化物超電導体の組成比で含有することを特
    徴とする請求項40記載の酸化物超電導マルチ線材の製
    造方法。
  42. 【請求項42】 線引きを行った後、コイル状に巻回
    し、その後に部分溶融熱処理を行うことを特徴とする請
    求項37〜41のいずれか1項記載の酸化物超電導マル
    チ線材の製造方法。
  43. 【請求項43】 前記部分溶融熱処理は大気雰囲気中で
    行われることを特徴とする請求項34〜42のいずれか
    1項記載の酸化物超電導マルチ線材の製造方法。
  44. 【請求項44】 前記1種以上の金属或いは該金属を主
    成分とする合金は、銅或いは銅を主成分とする合金であ
    ることを特徴とする請求項37〜43のいずれか1項記
    載の酸化物超電導マルチ線材の製造方法。
  45. 【請求項45】 前記銅を主成分とする合金はCu-A
    g合金又はCu-Al合金であることを特徴とする請求
    項43記載の酸化物超電導マルチ線材の製造方法。
  46. 【請求項46】 前記酸化物はBi、Sr及びCaの酸
    化物であることを特徴とする請求項43記載の酸化物超
    電導マルチ線材の製造方法。
  47. 【請求項47】 前記酸化物はY及びBaの酸化物であ
    ることを特徴とする請求項43記載の酸化物超電導マル
    チ線材の製造方法。
  48. 【請求項48】 前記酸化物はTl、Ba及びCaの酸
    化物であることを特徴とする請求項43記載の酸化物超
    電導マルチ線材の製造方法。
  49. 【請求項49】 前記酸化物はTl、Sr及びCaの酸
    化物であることを特徴とする請求項43記載の酸化物超
    電導マルチ線材の製造方法。
  50. 【請求項50】 前記酸化物超電導体の構成元素のうち
    の1種以上の金属或いは該金属を主成分とする合金は低
    酸化状態にあることを特徴とする請求項34〜49のい
    ずれか1項記載の酸化物超電導マルチ線材の製造方法。
  51. 【請求項51】 請求項1〜15のいずれか1項記載の
    酸化物超電導線材又はマルチ線材を巻回したことを特徴
    とする超電導コイル。
  52. 【請求項52】 請求項1〜15のいずれか1項記載の
    酸化物超電導線材又はマルチ線材からなる電流ケーブ
    ル。
JP5137820A 1993-06-08 1993-06-08 酸化物超電導線材及びその製造方法 Pending JPH06349348A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5137820A JPH06349348A (ja) 1993-06-08 1993-06-08 酸化物超電導線材及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5137820A JPH06349348A (ja) 1993-06-08 1993-06-08 酸化物超電導線材及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06349348A true JPH06349348A (ja) 1994-12-22

Family

ID=15207617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5137820A Pending JPH06349348A (ja) 1993-06-08 1993-06-08 酸化物超電導線材及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06349348A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5063200A (en) Ceramic superconductor article
JP3386942B2 (ja) 酸化物超電導コイル及びその製造方法
JP2002373534A (ja) 超電導線材とその作製方法及びそれを用いた超電導マグネット
JP2636049B2 (ja) 酸化物超電導体の製造方法および酸化物超電導線材の製造方法
US5248661A (en) Cryoconducting-superconducting composites
JP3328941B2 (ja) 超電導導体
JP4033375B2 (ja) MgB2系超伝導体及びその製造方法
JP3778971B2 (ja) 酸化物超電導線材およびその製造方法
JP2003331660A (ja) 金属シース超伝導体線材及び超電導コイル並びにその製造方法
JP2004269268A (ja) MgB2超伝導体の製造方法
JPH06349348A (ja) 酸化物超電導線材及びその製造方法
JPH1092630A (ja) 酸化物超電導コイル
JPH06275146A (ja) 複合超電導線材
JPH05211013A (ja) 酸化物超電導導体およびその製造方法
JP2003092032A (ja) 超電導線材及びその製造方法
JP4039260B2 (ja) 酸化物超電導線材の製造方法および酸化物超電導線材の原料粉末
JP2727565B2 (ja) 超電導体の製造方法
JP3450488B2 (ja) ホウ素を含有する金属酸化物超伝導線材
JP2670362B2 (ja) 電流リード用導体の製造方法
JPH06119829A (ja) 超電導線およびその製造方法
CA1338753C (en) Method of producing oxide superconducting wire and oxide superconducting wire produced by this method
JPH02229753A (ja) 超電導性を有するセラミック酸化物含有延性複合体の製法
JPH04296408A (ja) 酸化物超電導線材及びその製造方法
JP3350935B2 (ja) 多芯超電導線
JPH01279507A (ja) セラミックス系超電導体の製造方法