JP2003092032A - 超電導線材及びその製造方法 - Google Patents

超電導線材及びその製造方法

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JP2003092032A
JP2003092032A JP2001282565A JP2001282565A JP2003092032A JP 2003092032 A JP2003092032 A JP 2003092032A JP 2001282565 A JP2001282565 A JP 2001282565A JP 2001282565 A JP2001282565 A JP 2001282565A JP 2003092032 A JP2003092032 A JP 2003092032A
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wire
superconducting wire
superconducting
sheath
superconductor
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JP2001282565A
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Kazuhide Tanaka
和英 田中
Yutaka Morita
森田  裕
Yasuo Suzuki
保夫 鈴木
Michiya Okada
道哉 岡田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、ホウ素を含む超電導体を充填
又は内包してなる超電導線材において、実用的な臨界電
流密度を有することを可能にした超電導線材とその製造
方法を提供することにある。 【解決手段】上記目的は、ホウ素を含む超電導体を充填
又は内包してなる超電導線材において、該超電導体の外
周に熱収縮率の異なる、少なくとも2種類以上の金属被
覆材が配置された多重シース線材であって,該多重シー
ス線材の最外周に配置される金属被覆材の機械的特性が
高い場合に達成される。 【効果】本発明によれば、高い臨界電流密度を有する超
電導線材を容易に製造することを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臨界温度以下の環
境において、超電導性を発現する超電導体を用いること
によって、高い超電導臨界電流密度が得られる超電導線
材とその製造方法に関するものである。具体的には、電
流リード,送電ケーブル,大型マグネット,核磁気共鳴
分析装置,医療用磁気共鳴診断装置,超電導電力貯蔵装
置,磁気分離装置,磁場中単結晶引き上げ装置,冷凍機
冷却超電導マグネット装置,超電導エネルギー貯蔵,超
電導発電機,核融合炉用マグネット等の機器において適
用される。
【0002】
【従来の技術】従来、超電導材料としてはNbTi,N
3Sn等の金属系のものが知られている。しかし、こ
れらの金属系超電導材料は臨界温度が最も高いNb3
eでも23K(ケルビン)であり、冷却には高価な液体
ヘリウムを使用しなければならない問題があった。
【0003】一方、高温超電導体においては、1986
年4月に臨界温度が30Kのランタン(La)系酸化物
系超電導体が発見されて以降、臨界温度が液体窒素の沸
点温度(77K)を超えるイットリウム(Y)系,ビス
マス(Bi)系,タリウム(Tl)系,水銀(Hg)系
というような各銅系酸化物系超電導体が相次いで発見さ
れた。しかしながら、これら銅系酸化物は脆性材料であ
るセラミックスで構成されていることから、加工が困難
で線状に伸ばしにくいうえ、0.2% 程度の曲げ歪が加
わると超電導特性が大きく劣化するという欠点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近になって、Nature
410,63−64(2001)で報告されたよう
に、ニホウ化マグネシウム(MgB2)がおよそ40Kで
超電導を示すことが見い出された。この材料は、金属系
超電導材料よりも臨界温度が高いため、今後電気自動車
等で適用により需要が拡大し、液体ヘリウムに比べて大
幅に安価になると見られている液体水素を使用すること
ができる。また、入手が容易で、原材料費が安いマグネ
シウム(Mg)とホウ素(B)から成るうえ、薄く延ば
したり曲げたりすることが比較的簡便である。さらに、
酸化物超電導線材を作製する際に通常用いる「パウダー
・イン・チューブ法」で線材を製造することが可能であ
る。また、熱処理を行わなくとも高い臨界電流密度が得
られるという特長を有するため、製造コストの面で極め
て魅力的な材料として位置付けられている。
【0005】以上のことから、MgB2系線材で実用的
な超電導特性が維持できるようになれば、マグネットや
送電ケーブル等のエネルギー分野、あるいは素子等のエ
レクトロニクス分野のみならず、例えば近年脚光を浴び
ている分野の一つであるバイオサイエンスへの応用展開
等、様々な分野への貢献が期待できる。
【0006】しかし、これまでに試作されているMgB
2 系超電導線材は、従来の金属系及び酸化物系超電導体
に比べて、現状では臨界電流密度,臨界磁場、及び不可
逆磁場が低いという問題がある。例えば、日経メカニカ
ルニュース2月28日号(No.870)に記載されてい
るように、臨界電流密度は温度5K,磁場1Tの条件下
で約10万A/cm2,温度20K,磁場1Tの条件下で
4万A/cm2であり、実用を考えると1桁近く臨界電流
密度を向上させる必要がある。
【0007】以上のような問題を解決すべく、MgB2
を高圧下で合成したり、MgB2 の単相化を進める検討
が鋭意行われている。しかしながら、現在のところ、実
用的な臨界電流密度,上部臨界磁場、及び不可逆磁場を
有するMgB2 系超電導線材は得られていない。
【0008】本発明は、以上述べたような事情に鑑みて
なされたものであり、ホウ素を含む超電導体を充填又は
内包してなる超電導線材において、磁場中においても実
用的な臨界電流密度を有する超電導線材を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らはこれまで、主
に酸化物超電導線材及びそれを用いたマグネットの応用
を目指した研究開発を進めてきた。この中で、臨界電流
密度を向上させる項目として、特に以下の4項目が重要
であることを明らかにしてきた。すなわち、超電導体
と熱的に反応しない金属被覆材の選定、最終形状に加
工した際の超電導体の充填密度、結晶粒同士の接合性
の向上、量子化された磁束線をトラップして、侵入し
た磁束線を動かないようにするピンニングセンターの導
入である。以上の4項目を同時に実現することで、高い
特性を有する超電導線材が得られる。しかし、臨界電流
密度は物質固有の値ではなく、作製方法に大きく依存す
る。
【0010】このため、酸化物超電導線材や従来金属系
超電導線材に適用してきた方法だけでは、臨界電流密度
はあまり向上しないことが分かった。故に、材料によっ
てそれぞれ最適化を行う必要があり、MgB2 系超電導
体等のホウ素を含む超電導体においても独自の検討が必
要となった。
【0011】そこで発明者らは、上記課題を解決するこ
とに注力した結果、従来の超電導線材に比べて超電導特
性を大幅に向上可能な、新規の超電導線材を見い出した
のでここにまとめた。
【0012】すなわち、上記目的は、ホウ素を含む超電
導体を充填又は内包してなる超電導線材において、該超
電導体の外周に熱収縮率の異なる、少なくとも2種類以
上の金属被覆材が配置された多重シース線材であって、
該多重シース線材の最外周に配置される金属被覆材のヤ
ング率,耐力,熱膨張係数が温度77K中で、あるしき
い値を超える場合に達成できる。具体的には、ヤング率
が10,000kgf/mm2以上、耐力が19kgf/mm2
上、熱膨張係数が4×10-6cm/cm/℃ 以上である場
合に達成できる。上記ヤング率及び耐力を応力換算する
と、ヤング率は98GPa以上、耐力は186MPaと
なり、この値以上の機械的特性を持つとき達成できる。
【0013】また、上記多重シースから成る超電導線材
において、該超電導線材の最外周に熱収縮率が最も高い
金属被覆材を配置した超電導線材を用いることにより達
成できる。
【0014】また、上記多重シースから成る超電導線材
において、該超電導線材を運転する温度に冷却した際
に、該超電導線材の内部に充填又は内包された前記超電
導体が、冷却前よりも冷却後の方が実質的に高密度化さ
れた超電導線材を用いることにより達成できる。
【0015】また、上記多重シースから成る超電導線材
において、該超電導線材に直接接する金属被覆材が金,
銀,アルミニウム,銅,鉄,白金,パラジウム,ニッケ
ル,ステンレス,クロム,マグネシウム,タンタル,ニ
オブ,チタン,スズ,ベリリウム,タングステン又はコ
バルトから選ばれた単独の金属或いはそれらの複数から
成る合金とした超電導線材を用いることにより達成でき
る。
【0016】また、上記多重シースから成る超電導線材
を多芯構造にした超電導線材を用いることにより達成で
きる。このとき、上記多重シースから成る多芯構造の超
電導線材において、該超電導線材の断面内に配置された
複数の超電導体が各々金属に被覆され、該超電導体の厚
みの合計が、線材全体厚みの10%以上80%以下であ
る超電導線材を用いることにより達成できる。
【0017】また、ホウ素を含む超電導体を合成する第
1の工程と、該第1の工程で作製した該超電導体を金,
銀,アルミニウム,銅,鉄,白金,パラジウム,ニッケ
ル,ステンレス,クロム,マグネシウム,タンタル,ニ
オブ,チタン,スズ,ベリリウム,タングステン,コバ
ルトから選ばれた単独の金属或いはそれらの複数から成
る合金の金属被覆材Aに充填又は内包する第2の工程
と、該第2の工程で充填又は内包した線材を伸線あるい
は圧延加工する第3の工程と、該第3の工程で加工され
た線材を再度別の金属被覆材Bに組込む第4の工程と、
該第4の工程で組込んだ線材を伸線或いは圧延加工する
第5の工程を有することを特徴とする超電導線材の製造
方法を用いることにより達成できる。この際、77K以
下の温度に冷却して冷却前よりも冷却後の方が実質的に
超電導体を高密度化させることが効果的である。
【0018】さらにまた、上記記載の多重シース線材に
おいて、温度77K中における該多重シース線材の最外
周に、ヤング率が10,000kgf/mm2以上、耐力が1
9kgf/mm2 以上、熱膨張係数が4×10-6cm/cm/℃
以上の機械的特性を同時に満たした金属被覆材を配置す
ることを特徴とする超電導線材の製造方法を用いること
により達成できる。
【0019】以上述べた超電導線材及びその製造方法に
おいては、加熱処理を行わず、伸線又は圧延加工のみで
も超電導性を有することを明らかにした。特に、圧延加
工を行うことにより、超電導線材の断面内における超電
導体の密度が高められ、超電導特性は著しく向上する。
【0020】しかしながら、筆者らの実験結果により、
圧延やプレス加工によって、あるしきい値以上まで薄く
すると、臨界電流密度は低下する傾向があることが明ら
かになってきた。例えば、1本の線材の断面におけるシ
ース材と超電導体の比率が、75:25の時には臨界電
流密度の最高値を示す線材厚みは、およそ0.2mm から
0.3mm 程度にした場合である。但し、最適な線材厚み
は、シース材と超電導体の比率の変化によって若干変動
する。また、材料や結晶粒の粒径や形状によっても変動
する。
【0021】以上のように、単に厚みを可能な限り薄く
するだけでは、良好な臨界電流密度は維持できず、高い
臨界電流密度を持つ線材の作製には最適な線材厚みを把
握することが重要であることが分かった。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明における超電導粉末,焼結
体,塊の製造方法としては、それぞれの化合物を粉砕,
混合し、その混合物を焼成する方法が挙げられる。この
方法には、原料化合物のすべてを一度に混合する方法や
原料化合物の一部を予め混合した後、残りの原料粉末を
混合する方法がある。
【0023】超電導線材の作製方法は、これまでに多く
の方法が提案されているが、ここではその1つの例とし
てパウダー・イン・チューブ法について詳しく述べる。
【0024】先ず、超電導体、あるいは前駆体を作製し
た後、適当なサイズに粉砕,焼結したものをパイプ状の
金属被覆材に充填する。金属被覆材には、金,銀,アル
ミニウム,銅,鉄,白金,パラジウム,ニッケル,ステ
ンレス,クロム,マグネシウム,タンタル,ニオブ,チ
タン,スズ,ベリリウム,タングステン,コバルトから
選ばれた単独或いは複数からなるものを用いる。この金
属被覆材は、超電導体と熱的に反応しないこと、加工性
が良好であることが必要である。
【0025】また、線材の多芯化を行う場合には、複数
の金属被覆材が配置されることになるが、それらの種類
や材質等が異なったものを用いてもよい。この金属被覆
材は複数のシース、いわゆる多重シースにし、かつ熱収
縮率が異なるものを用いた方が良い。例えば、被覆材が
二重構造の場合、内側及び外側の金属被覆材は超電導体
と熱的な反応をしないものが適するが、外側の金属被覆
材は反応だけでなく、高強度のものとすることが好適で
ある。これには、被覆材兼補強材とすることができるメ
リットがある。また、この金属の表面に酸化皮膜等の絶
縁膜を形成すれば、コイル巻きを行う際の絶縁材の役割
も同時に果たすことが可能になる。
【0026】線材の縮径加工は、ドローベンチ,スエー
ジャー,カセットローラーダイス、あるいは溝ロールを
用いて1パス当りの断面減少率が5〜15%程度の伸線
加工を繰り返し行う。必要に応じて、線材の多芯化を行
うこともある。多芯線材は、丸断面形状あるいは六角断
面形状に伸線加工した線材をパイプに組み込み、上述し
たような装置を用いて、1パス当りの断面減少率が5〜
15%程度で所定の線径まで伸線することにより、作製
できる。
【0027】このような伸線工程は、線材を所望の形状
にすると同時に、金属被覆材内に充填された超電導粉末
を高密度化する作用がある。さらに緻密化を図るため、
一軸プレス及び冷間あるいは熱間圧延機で加工し、平角
状または偏平状の断面とし、適切な温度や雰囲気で熱処
理することによって高い臨界電流密度を持った線材が得
られる。
【0028】上述した方法以外にも、例えば溶射法,ド
クターブレード法,ディップコート法,スプレーパイロ
リシス法、あるいはジェリーロール法等で作製した線材
を用いても同等の超電導特性を得ることは可能である。
【0029】本発明における超電導線材の円形,楕円
形,矩形及び六角形の線材の外径は、対辺の長さが最も
短い部分で1〜2mm程度が実用上望ましいが、用途や通
電電流に応じて適切な外径とすればよく、特に限定され
るものではない。
【0030】また、本発明における超電導線材は、最終
形状に加工された場合の超電導体の密度が理論密度に対
して80%を超えた場合に、高い臨界電流密度を持った
線材が得られることを筆者らは実験によって確認してい
る。
【0031】本発明における超電導線材の最終的な熱処
理温度としては、600〜1200℃の範囲内が用いら
れるが、熱処理を行わなくても高い臨界電流密度が得ら
れる。これは、線材の縮径加工工程や変形加工工程で結
晶粒同士の接合性が良好な状態になるためであることを
筆者らは実験により確認している。但し、超電導相の単
相化を進めるには、熱処理は有効であり、単相化の促進
により場合によっては臨界電流密度が20〜50%近く
向上することがある。
【0032】作製した線材は、目的に応じて一本以上複
合させてコイル状に巻いたり、リード線状やケーブル線
状に成形して利用する。熱処理を行う場合は、超電導体
の特性を高めるため、熱処理雰囲気が材料によって選択
される。例えば、酸素ガス,窒素ガス,アルゴンガスを
単独あるいは混合したガスを適当な流量だけ気流、又は
封入して、熱処理される。さらに、必要に応じて、大気
圧以上の圧力で加圧しながら熱処理を行う。
【0033】また、MgB2 系超電導体では、蒸気圧の
高いマグネシウムが熱処理中に飛散して組成ずれを起こ
し、超電導特性を劣化することがあるため、例えばマグ
ネシウム焼結体を同時に熱処理する等して、擬マグネシ
ウム雰囲気を作った状態で熱処理すると効果的である。
さらに、金属被覆材にマグネシウムを含有することも同
様の効果を有する。
【0034】また、本発明における超電導体よりも融点
が低い金属粉末を添加することにより、結晶粒間の接合
性が向上し、高い臨界電流密度が得られる。さらに、添
加した金属が超電導体の結晶粒界及び粒内に分散するこ
とで、ピンニング力を高めることも可能となる。金属粉
末の元素としては、低融点材料のインジウム,鉛が望ま
しいが、結晶粒間の接合性を向上させるという観点では
金,銀等を含んでも良い。この場合、金属粉末の平均結
晶粒径が10μm以下であることが好ましく、1μm以
下であれば一層望ましい。これは、添加金属に非超電導
金属を用いた場合、結晶粒径が10μmを超えるような
場合には、電流パスを遮断するためである。
【0035】また、本発明における超電導体を包む金属
被覆材が少なくとも2種類以上であり、それらが熱収縮
率の異なる多重シース構造とすることが効果的である。
さらに、多重シースの最外周に熱収縮率の最も高い金属
を用いることが望ましい。このことは、超電導線材を運
転する温度に冷却した際に、冷却前よりも冷却後の方が
実質的に超電導体が高密度化されるからである。
【0036】上記多重シース構造にした場合、高性能の
超電導線材が得られるが、特に最外周に配置される金属
被覆材のヤング率,耐力,熱膨張係数が大きな材料を選
択することが効果的である。ここで、ヤング率,耐力及
び熱膨張係数についての定義を以下に述べる。
【0037】ヤング率(縦弾性係数)は、ゴムやバネは
引っ張ったり変形させても力を加えるのを止めると元の
形に戻る性質があり、これを弾性というが、この弾性の
限界点=「弾性限度」に至るまでは荷重の増加に比例し
て伸びが発生する比例部分があり(フックの法則)、こ
の限界点を比例限度という(通常、弾性限度と比例限度
は非常に近いところにある)。そして材料がフックの法
則に従う時、比例限度内での垂直方向の荷重(応力σ)
と伸び(ひずみε)の比例定数をヤング率Eという。E
が大きい程、同じ荷重に対して伸びは小さくなり、E=
σ/ε(kgf/mm2)で表す。
【0038】耐力については、多くの非鉄金属は降伏点
を示さないため、降伏点のかわりにここでは耐力で表現
する。これは応力(荷重)を抜いても元に戻らず0.2
% の永久伸びが生じたときの応力Wを試験前の材料片
の断面積(mm2)Aoで割った値であり、kgf/mm2 で表
す。
【0039】熱膨張係数は、温度変化による物体の長さ
の増減を数値化したものである。例えば、4×10-6cm
/cm/℃の場合、長さ100mの棒が1℃の温度上昇に
対して400μm伸びることに相当する。
【0040】これまでに述べてきたように、本発明の多
重シース超電導線材における内側の金属被覆材には、ホ
ウ素を含む超電導体との反応が生じない金,銀,アルミ
ニウム,銅,鉄,白金,パラジウム,ニッケル,ステン
レス,クロム,マグネシウム,タンタル,ニオブ,チタ
ン,スズ,ベリリウム,タングステン,コバルトから選
ばれた単独或いは複数からなるものを用いることが適す
る。また、該多重シース線材の最外周に配置される金属
被覆材には、温度77Kにおいて、ヤング率が10,0
00kgf/mm2以上、耐力が19kgf/mm2以上、熱膨張係
数が4×10-6cm/cm/℃以上の機械的特性を持つもの
を用いる。この材料としては、例えば単独ではニッケ
ル,ステンレス,クロム,タンタル,ニオブ,チタン,
スズ,ベリリウム,タングステン,コバルトがある。ま
た、これらに金,銀,アルミニウム,銅,鉄,白金,パ
ラジウム,マグネシウム等を1〜50重量%添加した合
金にしても同様の効果を有する。
【0041】本発明における平角あるいは偏平形状の超
電導線材の断面内に配置された複数の超電導体が各々金
属に被覆され、該超電導体の厚みの合計が線材全体厚み
の10%以上80%以下の場合、高い臨界電流密度が得
られることを筆者らは実験により明らかにした。
【0042】また、本発明における超電導線材は、線材
自身の降伏応力,引張り強さ,ヤング率等の機械強度が
極めて高いため、超電導マグネット等の応用にも適す
る。すなわち、磁場発生時に加わる電磁力に耐え得るマ
グネットが構成できる。
【0043】また、本発明において製造された超電導体
を、仮に液体ヘリウム中で使用する場合には、金属系超
電導体や酸化物超電導体と組み合わせる構造にすること
で、より強い磁場を発生する超電導マグネットや永久電
流スイッチ等の実用導体が実現できる。このときの金属
系超電導体としては、NbTi系合金,Nb3Sn 系化
合物,Nb3Al系化合物,V3Ga系,シェブレル系化
合物を用いる。また、このときの酸化物超電導体は、Y
系,Bi系,Tl系,Hg系,Ag−Pb系超電導体が
望ましい。
【0044】また、本発明において製造された超電導体
を液体水素及び液体ネオン中で使用する場合には、酸化
物超電導体と組み合わせることにより、より高性能の超
電導マグネット等の実用導体が実現できる。
【0045】このようにして作製した超電導線材は、超
電導マグネットのほか、送電ケーブル,電流リード,M
RI装置,NMR装置,SMES装置,超電導発電機,
超電導モータ,超電導電磁推進船,超電導変圧器,超電
導限流器などに用いることができる。また、超電導線材
を所望の形状に加工した導体は、コイル,電流リード,
ケーブル等の導体用に変形加工された後、組み込まれ
る。また、その使用温度が液体水素温度、或いは液体ネ
オン温度以上であれば、一層効果的である。
【0046】以下、本発明を実施例に基づいて説明す
る。但し、本発明は、これらに限定されるものではな
い。
【0047】まず、本発明の超電導線材の製造方法を説
明する。出発原料として、マグネシウム粉末(Mg;純
度99%)とアモルファス状ホウ素粉末(B;純度99
%)を用いて、マグネシウムとホウ素が原子モル比で
1:2になるように秤量し、10〜60分間にわたって
混合する。次に、この混合体を700〜1000℃の温
度で、5〜50時間にわたって熱処理し、MgB2 超電
導体を作製する。このとき、100MPa以上の圧力を
加えて熱処理することもある。
【0048】得られた粉末のX線回折を行ったところ、
強度比換算でMgB2 超電導体が95%以上含まれてい
ることが分かった。MgB2 以外には、MgO,MgB
4及び同定できない非超電導相が含まれていた。
【0049】次いで、得られた粉末を外径6mm,内径
4.5mm ,長さ800mmの円形の断面形状を有する純銀
パイプに充填する。この線材を、断面積の減少率3乃至
10%で伸線加工し、外径4.3mm まで縮径する。次
に、その線材を外径6mm,内径4.4mm ,長さ1200
mmのステンレスパイプに組込み、所定の形状まで縮径す
る。必要に応じて、線材を楕円形,六角形,平角形又は
丸形状の横断面形状に減面加工する。ここで使用したス
テンレスパイプは、温度77Kにおいて、ヤング率が2
0,300kgf/mm2以上、耐力が28.4kgf/mm2以上、
熱膨張係数が15×10-6cm/cm/℃以上の機械的特性
を持つものである。
【0050】本実施例では、最終的に外径2mm程度の丸
線と厚さ1mm,幅2mmの平角線になるまで縮径した。図
1に得られた丸線の断面模式図を示す。図1の断面構成
を簡単に説明すると、多重シース超電導線材1は超電導
体2が内側の金属被覆材3と外側の金属被覆材4の中に
充填又は内包されている。
【0051】また、これ以外にも純銀パイプに充填した
線材を外径0.9mm まで縮径加工した後、得られた線材
を19等分に切断し、それらを外径6mm,内径5mm,長
さ800mmの円形の断面形状を有し、上記機械的特性を
満足するステンレスパイプに充填する。そして、断面積
の減少率が3乃至10%で伸線加工し、最終的に外径
2.0mm 程度の丸線と厚さ1mm,幅2mmの平角線になる
まで縮径した。図2に得られた丸線の断面模式図を示
す。多芯超電導線材5は、超電導体2が被覆された金属
被覆材6と、さらにそれが被覆された外周の金属被覆材
7の中から構成されている。なお、ここでは、19芯線
を作製したが、必要に応じてそれ以上の多芯化も行って
も良い。また、さらに多重シースとしても良い。
【0052】さらに、比較のために、図3に示すステン
レスパイプを使用しない比較線材8についても作製し
た。なお、3種類の何れの線材についても熱処理は行わ
なくても、超電導特性を有することを予め確認した。
【0053】以上のような3種類の線材の臨界温度を直
流四端子法で測定したところ、全ての線材において39
Kで電気抵抗がゼロになることが確認できた。また、温
度10K,磁場1T中における臨界電流密度を測定した
ところ、多重シース超電導線材1は6.8×104A/cm
2、多芯超電導線材5は6.4×104A/cm2、比較線材
8は1.5×104A/cm2 であった。次に、測定後(1
0Kに冷却後)の3種類の線材におけるコア部の超電導
体に関し、ビッカース硬さを測定すると、多重シース超
電導線材1と多芯超電導線材5は650〜750kgf/m
m2であったが、比較線材8は400kgf/mm2であった。
【0054】しかし、冷却を行わない場合は、3種類の
線材の間でビッカース硬さの有意差は明確には認められ
なかった。このことから、多重シース構造にし、かつ冷
却を行うと、超電導体の密度が増大し、臨界電流密度も
向上することを明らかにした。つまり、コア部の超電導
体は、冷却前よりも冷却後の方が高密度化されているこ
とが分かった。
【0055】図4は、多重シース超電導線材1と比較線
材8の臨界電流密度の磁場依存性を示したものである。
超電導体が高密度化された多重シース超電導線材1は、
比較線材8に比べて磁場に対する臨界電流密度の劣化率
が小さい。これは、超電導体の密度に起因するものであ
り、密度が高いほど結晶粒同士の接合性が向上している
ことを示唆している。
【0056】本実施例では、超電導体を充填する金属被
覆材は純銀パイプ及びステンレスパイプを使用したが、
その後の実験において、種々の金属パイプを用い、上述
した多重シース超電導線材1の作製工程に従って線材を
加工し、臨界電流密度を調査した。なお、線材作製後の
熱処理は行わなかった。その結果、金属被覆材には、
金,アルミニウム,銅,鉄,白金,パラジウム,ニッケ
ル,ステンレス,クロム,マグネシウム,タンタル,ニ
オブ,チタン,スズ,ベリリウム,タングステン,コバ
ルトから選ばれた単独の金属或いはそれらの複数から成
る合金を用いることで、温度10K,磁場1T中での臨
界電流密度が5.8〜6.9×104A/cm2が得られるこ
とが分かった。
【0057】また、これらの線材の臨界温度を直流四端
子法で測定したところ、全て37〜39Kで電気抵抗が
ゼロになることが確認できた。このことから、金属被覆
材には、金,銀,アルミニウム,銅,鉄,白金,パラジ
ウム,ニッケル,ステンレス,クロム,マグネシウム,
タンタル,ニオブ,チタン,スズ,ベリリウム,タング
ステン,コバルトから選ばれた単独の金属或いはそれら
の複数から成る合金を用いることが効果的であることが
明らかになった。
【0058】上記した金属被覆材以外のものを使用する
と、超電導体と反応したり、加工性が悪いという問題が
生じるため好ましくないことが分かった。
【0059】また、上述のように、該線材を使用する運
転温度に冷却した際、内側よりも外側に熱収縮率の大き
な金属被覆材を用いる方が超電導体2の密度を一層高め
ることができるため、臨界電流密度の向上には効果的で
あるという傾向が分かってきた。
【0060】そこで、さらに詳細に金属被覆材について
の検討を行った。内周には、純銀シースを使用し、その
外周に種々の金属シースを用いて温度10K,磁場1T
中で臨界電流密度を測定した。
【0061】その結果、いくつかの金属被覆材で7×1
4A/cm2を超えるような高い臨界電流密度が得られる
ことが分かった。高い性能を有する線材に関し、引っ張
り試験機を用いて温度77Kで機械的特性を詳細に調査
したところ、外周の金属被覆材のヤング率,耐力及び熱
膨張係数があるしきい値を同時に満足していることが確
認された。すなわち、高性能の多重シース超電導線材を
作製するには、外周の金属被覆材の温度77K中におけ
る機械的特性が、ヤング率:10,000kgf/mm2
上、耐力:19kgf/mm2以上、熱膨張係数:4×10-6
cm/cm/℃以上を同時に達成するものを用いることが重
要である。上記ヤング率及び耐力を応力換算すると、ヤ
ング率:98GPa,耐力:186MPaとなる。但
し、以上の機械的特性を全てクリアしていない金属で
は、ほとんど効果がないか、むしろ臨界電流密度は低下
することを筆者らは実験により確認した。
【0062】以上述べてきた機械的特性を同時に満足す
る金属としては、例えばSUS304,SUS310,S
US314に代表されるステンレス鋼,チタン合金,ニ
ッケル合金,ニオブ合金,スズ合金,キルド鋼が望まし
い。また、銅合金,銀合金,アルミ合金であっても良
い。これは、3つ以上の多重シースにした場合でも有効
な方法であることを確認した。
【0063】なお、必要に応じて、金属被覆材と超電導
体の間に中間層を設ける場合がある。特に、超電導体に
含有される元素を含んだ中間層であれば一層好ましい。
例えば、MgB2 系超電導線材における中間層には、M
gOを配置すると良い。中間層の代表例としては、Mg
O以外にもSrTiO3 やハステロイが挙げられるが、
超電導体との熱的な反応によって、該超電導体が性質を
損なわないものであれば、どのような元素から成るもの
であっても構わない。
【0064】また、我々は、さらに詳細な実験を行った
結果、多重シースから成る超電導線材を多芯構造にする
ことにより、超電導体の密度が一層向上でき、臨界電流
密度の向上には有効であることを明らかにした。すなわ
ち、多重シース超電導線材1と多芯超電導線材5を組み
合わせた断面構造にすることが線材自身の高性能化には
極めて効果的である。図5に多芯構造多重シース超電導
線材11の断面模式図を示す。
【0065】本実施例では、図1に示す多重シース超電
導線材1を、熱収縮率の大きな第3の金属被覆材12中
に組込む構造にしている。これにより、ビッカース硬さ
が950kgf/mm2まで増大し、温度10K,磁場1T中
での臨界電流密度を8.8×104A/cm2まで向上させ
ることができた。
【0066】次に、上記多重シース多芯線材において、
断面内で金属に被覆され、多芯化された超電導体の厚み
の合計が、線材のどの程度であれば高い臨界電流密度が
得られるのかを明らかにするために、厚みの最適化を検
討した。ここでは、温度10K,磁場1T中における臨界
電流密度を直流四端子法で測定した。その結果、表1に
示すように、多重シース多芯線材に対して、該超電導体
の厚みの合計が10%から80%の範囲内であれば、高
い臨界電流密度を持つ超電導線材が作製できることが分
かった。
【0067】
【表1】
【0068】表1に示すように、線材全体厚みに対する
超電導体の合計厚みが80%を超えると加工中に断線が
頻繁に発生し、測定することができなかった。これは、
加工工程における金属被覆材と充填粉末との流動性のバ
ランスが乱れたことによる。また、線材全体厚みに対す
る超電導体の合計厚みが10%を下回ると、臨界電流密
度の大きな劣化はないものの、効果的な臨界電流を得る
ことができなくなる。つまり、コア比の小さい分、臨界
電流は小さくなることから、極めて効率の悪い超電導線
材ということになると判断できる。
【0069】本発明の超電導線材は、広く超電導機器に
適用することが可能であって、例えば、大型マグネッ
ト,核磁気共鳴分析装置,医療用磁気共鳴診断装置,超
電導電力貯蔵装置,磁気分離装置,磁場中単結晶引上装
置,冷凍機冷却超電導マグネット装置などに利用するこ
とにより、機器の高効率化を達成できる効果がある。
【0070】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の超電導線材とその製造方法により、実用的な臨界電流
密度を持つ超電導線材を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の丸形状超電導線材の断面模式図。
【図2】本発明の丸形状超電導線材の断面模式図。
【図3】本発明の超電導線材と比較するための線材の断
面模式図。
【図4】多重シース超電導線材と比較線材の印加磁場と
臨界電流密度の関係を示す図。
【図5】本発明の丸形状超電導線材の断面模式図。
【符号の説明】
1…多重シース超電導線材、2…超電導体、3…内側の
金属被覆材、4…外側の金属被覆材、5…多芯超電導線
材、6…内側の金属被覆材、7…外側の金属被覆材、8
…比較線材、9…多重シース超電導線材の臨界電流密度
の磁場依存性、10…比較線材の臨界電流密度の磁場依
存性、11…多芯構造多重シース超電導線材、12…最
外周の金属被覆材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 保夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 岡田 道哉 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 4G047 JA05 JC16 LB01 5G321 AA01 CA08 CA09 CA31

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホウ素を含む超電導体を充填又は内包して
    なる超電導線材において、該超電導体の外周に熱収縮率
    の異なる、少なくとも2種類以上の金属被覆材が配置さ
    れた多重シース線材であって、該多重シース線材の最外
    周に配置される金属被覆材の温度77Kにおける機械的
    特性が ヤング率 : 10,000kgf/mm2以上 耐 力 : 19kgf/mm2以上 熱膨張係数 : 4×10-6cm/cm/℃以上 を同時に満たすことを特徴とする超電導線材。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の多重シースから成る超電
    導線材において、該超電導線材の最外周に熱収縮率が最
    も高い金属被覆材を配置することを特徴とする超電導線
    材。
  3. 【請求項3】請求項1及び2のいずれかに記載の多重シ
    ースから成る超電導線材において、該超電導線材を運転
    する温度に冷却した際に、該超電導線材の内部に充填又
    は内包された前記超電導体が、冷却前よりも冷却後の方
    が実質的に高密度化されていることを特徴とする超電導
    線材。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の多重
    シースから成る超電導線材において、該超電導線材に直
    接接する金属被覆材が金,銀,アルミニウム,銅,鉄,
    白金,パラジウム,ニッケル,ステンレス,クロム,マ
    グネシウム,タンタル,ニオブ,チタン,スズ,ベリリ
    ウム,タングステン又はコバルトから選ばれた単独の金
    属或いはそれらの複数から成る合金であることを特徴と
    する超電導線材。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の多重
    シースから成る超電導線材を、多芯構造にしたことを特
    徴とする超電導線材。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の多重シースから成る多芯
    構造の超電導線材において、該超電導線材の断面内に配
    置された複数の超電導体が各々金属に被覆され、該超電
    導体の厚みの合計が、線材全体厚みの10%以上80%
    以下であることを特徴とする超電導線材。
  7. 【請求項7】ホウ素を含む超電導体を合成する第1の工
    程と、該第1の工程で作製した該超電導体を金,銀,ア
    ルミニウム,銅,鉄,白金,パラジウム,ニッケル,ス
    テンレス,クロム,マグネシウム,タンタル,ニオブ,
    チタン,スズ,ベリリウム,タングステン,コバルトか
    ら選ばれた単独の金属或いはそれらの複数から成る合金
    の金属被覆材Aに充填又は内包する第2の工程と、該第
    2の工程で充填又は内包した線材を伸線あるいは圧延加
    工する第3の工程と、該第3の工程で加工された線材を
    再度別の金属被覆材Bに組込む第4の工程と、該第4の
    工程で組込んだ線材を伸線或いは圧延加工する第5の工
    程を有することを特徴とする超電導線材の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の多重シース線材におい
    て、該多重シース線材の最外周に配置される金属被覆材
    が、請求項1に記載の機械的特性を温度77Kで同時に
    満たしたことを特徴とする超電導線材の製造方法。
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