JPH0634864Y2 - アンカーコート塗布装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はエクストルジョンラミネーターに関し、特にそ
のアンカーコート塗布装置に関する。

（従来の技術とその課題） 第１図に示すようなエクストルジョンラミネーターはラ
ミネートの前工程としてアンカーコートする場合、ラミ
ネートする材料の材質によりイソシアネート系（溶剤
系）のものとイミン系（水系）のものとを使い分けてい
た。

図で１は使用中の原反ロールと予備の原反ロールを保持
したロータリー式の原反供給装置である。この原反供給
装置１より供給された原反２は複数の案内ロール３、
３、・・で移送方向を変えながらアンカーコート塗布装
置４を通過する。このアンカーコート塗布装置４はアン
カーコート材（溶剤系のイソシアネート系若しくは水系
のイミン系）を収容している槽５とアンカーコート材を
原反２の表面に供給するグラビヤロール（若しくは梨地
ロール）６を設けてあり、このグラビヤロール６と対向
するバックロール７との間を原反２が通過することによ
り、原反２の片面にアンカーコート材を塗布するもので
ある。

アンカーコート材の塗布後は原反２は乾燥室８を通過し
てアンカーコート材は乾燥され、続いてラミネート装置
９でアンカーコート面にラミネート材を加熱貼付し、冷
却ロール10で冷却してラミネートを終え、巻取ロールに
巻き取られて行く。

この場合、ラミネート材の種類により、アンカーコート
塗布装置４のアンカーコート材供給装置として溶剤系の
イソシアネート系供給装置４′若しくは水系のイミン系
供給装置４″の何れかを使い分ける必要がある。従来は
この使い分けの場合に、装置の運転を停止してアンカー
コート塗布装置４のイソシアネート系供給装置４′かイ
ミン系供給装置４″の何かに取り替えていた。

このために、その都度装置を停止する必要があるため、
最近のように多品種少量生産の場合には効率低下が甚だ
しいという問題がある。

本考案は上述の問題を解決して、装置を停止せずにアン
カーコート材を変更することが可能なアンカーコート塗
布装置を提供することを課題とする。

（課題を達成するための手段） 上述の課題を達成するために、エクストルジョンラミネ
ーターのアンカーコート塗布装置４において、基台12上
に載置されている切換装置11上の両側にそれぞれアンカ
ーコート材を供給するためのイソシアネート系供給装置
４′とイミン系供給装置４″を載置し、該両供給装置
４′,4″のロール14,17間に、原反２を案内するバック
クロール７を配置せしめ、前記イソシアネート系供給装
置４′又はイミン系供給装置４″の何れかのロールがバ
ックロール７の原反２に接触するように両供給装置
４′,4″を切換装置11でスライドさせることを特徴とす
る。

（作用） 上述のように、アンカーコート塗布装置４に常時装備さ
れているイソシアネート系供給装置４′及びイミン系供
給装置４″を切換装置11で水平移動せしめ、バックロー
ル７で保持されている移送中の原反２に何れかの供給装
置４′、４″のロール14,17を接触せしめてイソシアネ
ート系若しくはイミン系のアンカーコートを塗布するも
ので、必要に応じて何時でも変更するものである。

（実施例） 第２図は本考案のアンカーコート塗布装置部分の構成説
明図である。アンカーコート塗布装置４は基台12上に載
置されている切換装置11と、この切換装置11の上の両側
に載置されているイソシアネート系供給装置４′と、イ
ミン系供給装置４″及びフレーム13側に設けられている
バックロール７からなる。

上述のイソシアネート系供給装置４′はアンカーコート
材を収容する槽５とグラビヤロール14及びドクターブレ
ード15よりなるものである。

又、イミン系供給装置４″は槽５とドクターロール16、
梨地ロール17及びノズル18よりなるものである。

これらの各供給装置４′、４″は切換装置11でグラビヤ
ロール若しくは梨地ロール17の何れかのロールがバック
ロール７の原反２に接触するようにスライドされるよう
に構成されている。

次にこのアンカーコート塗布装置の動作について説明す
る。

第１図において、原反供給装置１から供給されている原
反２はアンカーコート塗布装置４で片面にアンカーコー
ト材を塗布され、乾燥室８で乾燥されてラミネート装置
９で所要の材質のラミネートを施される。

この場合、ラミネート材の材質によりアンカーコート材
の種類が異なるので、ラミネート材を変更する都度、ア
ンカーコート材も変更する必要がある。

このような場合、原反２を移送しながら切換装置11によ
り供給装置をスライドさせることにより、異なった種類
のアンカーコート材に切換えることが可能である。

（考案の効果） 上述のように、全装置が稼動中にラミネート材及びアン
カーコート材を変更することが可能であるので、生産効
率の低下を来さない。

又、現在使用していないアンカーコート材の供給装置
４′若しくは４″の清掃、整備が可能であり、何時でも
切換え準備を整えておくことが可能である。特に本考案
によれば、イソシアネート系供給装置４′とイミン系供
給装置４″を切換装置11でスライドさせていずれかの供
給装置４′又は４″のロール14又は17をバックロール７
の原反２に接触させることにより２種類のアンカーコー
ト材の一方を装置を停止することなく選択して原反２に
塗布でき、その構成も両供給装置４′、４″のロール1
4,17間に、原反２を案内するバックロール７を配置し、
両供給装置４′,4″を１台の切換装置11でスライドさせ
るだけの簡単な構成であり、安価に実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はエクストルジョンラミネート装置の構成説明
図、第２図は本考案のアンカーコート塗布装置の構成説
明図である。 4:アンカーコート塗布装置、４′：イソシアネート系供
給装置、４″：イミン系供給装置、11:切換装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】エクストルジョンラミネータのアンカーコ
   ート塗布装置において、基台12上に載置されている切換
   装置11上の両側にそれぞれアンカーコート材を供給する
   ためのイソシアネート系供給装置４′とイミン系供給装
   置４″を載置し、該両供給装置４′,4″のロール14,17
   間に、原反２を案内するバックロール７を配置せしめ、
   前記イソシアネート系供給装置４′又はイミン系供給装
   置４″の何れかのロールがバックロール７の原反２に接
   触するように両供給装置４′,4″を切換装置11でスライ
   ドさせることを特徴とするアンカーコート塗布装置。