JPH06347726A - 眼鏡フレーム材 - Google Patents

眼鏡フレーム材

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JPH06347726A
JPH06347726A JP13966593A JP13966593A JPH06347726A JP H06347726 A JPH06347726 A JP H06347726A JP 13966593 A JP13966593 A JP 13966593A JP 13966593 A JP13966593 A JP 13966593A JP H06347726 A JPH06347726 A JP H06347726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workability
frame material
materials
spring
spectacles
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP13966593A
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English (en)
Inventor
Michio Endo
道雄 遠藤
Hiroshi Iida
宏 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH06347726A publication Critical patent/JPH06347726A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バネ性、加工性、耐ロウ付け軟化性に優れ、
かつNiアレルギーを起こさない眼鏡用フレーム材を提
供する。 【構成】 重量比でCu:30〜85%、Al:2〜1
1%、C:0.05%以下、SおよびP:0.01%以
下、残部Feおよび不可避的不純物元素よりなり、さら
に選択的元素としてCr:1〜15%もしくはTi,N
b,Zrの1種または2種以上0.01〜0.5%を含
むことを特徴とする眼鏡フレーム材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は眼鏡フレーム、テンプル
に適合する材料に関する。
【0002】
【従来の技術】金属製の眼鏡フレーム材料に要求される
材料特性としては、1.スエージング加工性やプレス成
形加工性が優れていること、2.バネ性が優れているこ
と、3.切削性、研磨性に優れていること、4.ロウ付
けが容易であること、5.メッキが容易であること等で
ある。
【0003】現在金属製眼鏡枠材として用いられている
材料は、洋白(Cu−Ni−Zn)、モネル(Cu−N
i)、燐青銅(Cu−Sn−P)、Be−Cu、Cu−
Ti、ステンレス、Cu−Ni、Ti等であり、メッキ
等の表面処理を施して使用されるが、上記の全ての条件
を満たすものはない。例えばBe−Cu、Ti−Cu等
のCu系材料は耐食性が悪く、しかもメッキ工程におい
て問題が多い材料である。またステンレス系とNi−C
r系は加工性、切削性、バネ性に問題があり、さらにこ
れらの材料は微小部品用低融点銀ロウとの濡れ性がよく
ないため、Niを含む融点の高い銀ロウを使用しなけれ
ばならないが、高温領域でのロウ付けはフラックスの劣
化、素材の酸化、ロウ付け周辺の強度の低下、冷却時に
材料が変形する等の問題がある。またTiは比強度の点
で優れ、眼鏡フレームの重量を軽くすることができる等
の材料特性を有しているものの、加工性が悪く複雑な形
状の加工ができないことや、ロウ付けも温度、ロウ材の
点で問題があり、それを克服するためには高い技術が必
要とされると共に、素材価格が高く汎用性に欠ける等の
問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記技術的背
景に鑑みて、眼鏡フレーム材に必要な条件すなわち、
1.冷間圧加工性に優れていること、2.バネ性に優れ
ていること、3.切削性に優れていること、4.ロウ付
けが容易であること、5.メッキが容易であること、等
によく適合する眼鏡フレーム材を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは眼鏡用フレ
ーム材として適する材料を種々検討してきた結果、以下
の組成の材料が眼鏡材としてきわめて優れていることを
見いだした。すなわち本発明は重量比でCu:30〜8
5%、Al:2〜11%、C:0.05%以下、Sおよ
びP:0.01%以下、残部Feおよび不可避的不純物
元素よりなり、さらに選択的元素としてCr:1〜15
%および/またはTi,Nb,Zrの1種または2種以
上0.01〜0.5%を含むことを特徴とする眼鏡フレ
ーム材である。
【0006】以下に本発明合金の組織を限定する理由に
ついて述べる。CuとFeは合金として溶製すると二相
分離を起こす元素であって、常温ではそれぞれほとんど
固溶しない。つまり該合金の金属組織はFe相とCu相
の混合体で構成されており、その体積比率により該合金
の強度や加工性が決まるものである。Cuの含有量を3
0〜85%としたのは、30%以下では強度が高く、か
つ加工性が劣化するためであり、85%以上ではバネ性
が不足するためである。
【0007】Alは加工性を向上させるための元素であ
り、かつ耐食性も向上させる効果がある。Fe−Cu合
金はFeおよびCu相の界面結合力が弱く熱間および冷
間加工を行うと、この界面に剥離状に割れが生じるため
に加工性は劣悪であるが、Alを添加することにより加
工性が改善する。このときAlが1%未満ではその効果
が小さく、11%以上ではCuとの間でβ相が出現する
ために加工性が著しく劣化することから組成範囲を定め
た。
【0008】Cは耐食性に対して有害な元素であるが
0.05%以下であれば影響が小さい。SおよびPは熱
間および冷間加工性を劣化させる有害元素であるが0.
01%以下であればその影響が小さい。
【0009】CrはFe相の耐食性を向上させるために
必要に応じて添加する元素である。CrはCu中にごく
わずかしか固溶しないために、添加量のほとんどはFe
相に含有し、Fe相の耐食性を向上させる。したがって
Feの含有量に合わせて添加すればよく、その範囲は1
〜15%になる。1%未満では耐食性に対する効果が小
さく、15%以上では効果が飽和することから組成範囲
を定めた。
【0010】Ti,Nb,Zrはさらに耐食性を高める
ために必要に応じて添加する元素で、微量Cを炭化物と
して析出させることにより発錆を抑制する効果を発現さ
せるものである。
【0011】本発明合金は電気炉等により溶製したイン
ゴットから、熱間線材圧延機により所定の寸法形状に一
気に加工が可能であり、さらにスエージング加工、線引
き加工等も容易に行うことができ、生産性が良好な材料
である。
【0012】さらに、近年ヨーロッパを中心に皮膚に接
したNiまたはNiを含有した合金によって引き起こさ
れる、いわゆるNiアレルギーが問題になり、国によっ
ては皮膚に接する金属材料にはNiを含まないことを法
律により規制する段階にまで至った。したがって今後の
眼鏡材は、上記の特性条件に加えて、Niアレルギー材
料としての対応も必要となり、その面からも本発明材料
は有益性が高い材料である。
【0013】
【実施例】表1の組成の材料を高周波溶解炉にて溶製し
て作製したインゴットを、所定の工程に従って薄板と丸
線に加工したものを、試験材として引張強さ、バネ限界
値、ヤング率、について市販のバネ用洋白との比較試験
を行った。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】表2に硬度、引張強さ、伸び、ヤング率、
バネ限界値についての試験結果を示した。硬度はビッカ
ース硬度計を用い、荷重5kgで、減面率50%に加工し
た直径5mmの丸線の断面を5点測定し、その平均値をと
った。バネ限界値は、加工率50%に加工した厚さ0.
5mm、幅10mm、長さ200mmの短冊状の試験片をAr
雰囲気の電気炉において380℃で1時間熱処理し、J
ISに規定されているバネ試験により測定した。引張強
さ、伸び、ヤング率については900℃で1時間焼鈍し
た厚さ1mmの板材よりJIS5号試験片にて試験を行っ
た。表2から明らかなように本発明材は従来のバネ用洋
白に較べて、いずれの特性も優れている。
【0017】表3に耐食性試験結果を示した。加工率5
0%に加工した厚さ0.5mm、幅30mm、長さ50mmの
試験片をJISの規定にしたがい塩水噴霧試験を行った
後、錆の発生状況を目視観察して評価を行った。本発明
材は従来材のバネ用洋白より耐食性が優れている。
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】表4に本発明材と市販のバネ用洋白の加工
材と焼鈍後の硬さを示す。減面率50%に加工した直径
5mm、長さ20mmの丸線および該試料を大気中にて70
0℃で1時間保持した後の試料断面中央部の硬度を測定
した。本発明材はいずれの組成においてもロウ付け部分
の硬度の低下が従来品のバネ用洋白に較べて小さく、軟
化温度が高いことがわかる。したがってロウ付け時にお
ける材料のバネ性にも優れている。
【0021】
【発明の効果】本発明の眼鏡用フレーム材は、従来の材
料に較べて、バネ性、加工性、ロウ付け性に優れ、メッ
キ等の加工も容易に行えるもので、眼鏡材料として優れ
ている。さらにNiフリーの材料であるために、耐Ni
アレルギー材料としても適用できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比で Cu:30〜85%、 Al:2〜11%、 C :0.05%以下、 S :0.01%以下、 P :0.01%以下、 残部Feおよび不可避的不純物元素よりなることを特徴
    とする眼鏡フレーム材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の成分のほかに、さらに重
    量比で Cr:1〜15%を含み、残部Feおよび不可避的不純
    物よりなることを特徴とする眼鏡フレーム材。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の成分のほかに、さらに重
    量比でTi,Nb,Zrの1種または2種以上0.01
    〜0.5%を含み、残部Feおよび不可避的不純物から
    なることを特徴とする眼鏡フレーム材。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の成分のほかに、さらに重
    量比でTi,Nb,Zrの1種または2種以上0.01
    〜0.5%を含み、残部Feおよび不可避的不純物から
    なることを特徴とする眼鏡フレーム材。
JP13966593A 1993-06-10 1993-06-10 眼鏡フレーム材 Withdrawn JPH06347726A (ja)

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JP13966593A JPH06347726A (ja) 1993-06-10 1993-06-10 眼鏡フレーム材

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JP13966593A JPH06347726A (ja) 1993-06-10 1993-06-10 眼鏡フレーム材

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JPH06347726A true JPH06347726A (ja) 1994-12-22

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ID=15250571

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13966593A Withdrawn JPH06347726A (ja) 1993-06-10 1993-06-10 眼鏡フレーム材

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100407620B1 (ko) * 1999-10-12 2003-12-01 베르켄호프 게엠베하 반제품, 특히 안경테용 와이어 반제품

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100407620B1 (ko) * 1999-10-12 2003-12-01 베르켄호프 게엠베하 반제품, 특히 안경테용 와이어 반제품

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Effective date: 20000905