JPH06347630A - 回折素子およびその製造方法ならびに光波長変換素子およびその製造方法 - Google Patents

回折素子およびその製造方法ならびに光波長変換素子およびその製造方法

Info

Publication number
JPH06347630A
JPH06347630A JP5189975A JP18997593A JPH06347630A JP H06347630 A JPH06347630 A JP H06347630A JP 5189975 A JP5189975 A JP 5189975A JP 18997593 A JP18997593 A JP 18997593A JP H06347630 A JPH06347630 A JP H06347630A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical waveguide
grating
grating layer
layer
refractive index
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5189975A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiminori Mizuuchi
公典 水内
Kazuhisa Yamamoto
和久 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP5189975A priority Critical patent/JPH06347630A/ja
Publication of JPH06347630A publication Critical patent/JPH06347630A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高効率の光導波路型回折素子を提供する。 【構成】 光導波路5を有するLiTaO3基板1上の一部に
フォトレジストで形成したグレーティング層7を形成す
る。さらにグレーティング層7上にTa2O5をカバー層8
として形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コヒーレント光源を応
用した、光情報処理、光応用計測制御分野に使用される
回折素子および光波長変換素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光導波路上に周期的なグレーティングを
形成することにより、導波路内を伝搬する光を制御でき
る。例えば、DBR(Distributed bragg refrector)
は特定の波長の導波光を光導波路内で反射して、光導波
路を逆方向に伝搬する光に変換することができる。また
光導波路上のグレーティングにより光導波路を伝搬する
導波光を光導波路から放射する放射モードの光に結合す
ることもできる。このような従来の回折素子を図13に
示す。図13において、41はLiNbO3基板、42はTi拡
散光導波路、43はグレーティング、44は入射部であ
る。入射部44より光導波路42に入射した光はグレー
ティング43によって反射されて、入射部44より出射
する。
【0003】従来の回折素子の製造方法には、2重マス
クを用いた方法がある。(スコッティ他、エレクトロニ
クスレターズ:"Ti:LiNbO3 Stripe Waveguide Bragg Re
flector Gratings" Electron. lett., 24, 14, pp.844-
845 (1988))この従来の回折素子の作製方法を図14を
用いて説明する。a)Ti拡散により光導波路を形成した
LiNbO3基板上にTiを堆積し、Ti上にフォトレジストを塗
布する、b)フォトレジストに干渉露光により周期36
0nmの周期的パターンを転写する。c)CCl2F2ガスを
用いた反応性イオンエッチングによりTiの周期的パター
ンを形成する。d)TiをマスクとしてCF4,Ar,N2雰囲気
中で反応性イオンエッチングによりLiNbO 3をエッチング
しグレーティングを形成する。光導波路の両端面を研磨
し、光導波路に波長1.5μm帯のLEDの光を結合さ
せた。結果を図15に示す。ブラッグ条件を満たす波長
で反射が起こり、光が反射されているのが分かる。
【0004】また、従来の光波長変換素子として、導波
路型の光波長変換素子にグレーティングを集積する構成
が報告されている。光導波路型の光波長変換素子は光導
波路に入射した基本波を基板の非線形光学効果を利用し
て、波長変換を行うものであるが、基本波に対する波長
許容度が狭く、安定な出力を得るには、基本波の波長変
動を1nm以下に抑える必要がある。そこで、上記のグレ
ーティングを光波長変換素子の導波路上に集積し、基本
波として半導体レーザを用いる構成が提案されている。
グレーティングにより特定波長を反射して半導体レーザ
に帰還することによって、発振波長を固定し、安定な出
力を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の回折素子の構成
では、基板を直接エッチングするため、LiNbO3等の硬度
の高い基板においては複雑なプロセスが必要となるとい
う問題があった。特に、屈折率が大きく透明な基板は、
一般的に硬度が高く、化学的にも安定なためエッチング
速度が遅い。従って、深いグレーティングを形成するた
めの、選択比の高いマスク材料の選択が難しく、効率の
高いグレーティングを作製するのが困難であるという問
題があった。そのため、回折素子を作製するには、複数
の転写を繰り返す複雑な作製工程を必要とし、周期パタ
ーンの不均一性が増大し、図11に示したように、理論
的には単一の波長で反射が起こるにも関わらず。広い波
長範囲で反射が発生し、DBR条件の劣化が発生してい
るなどの問題があった。また、グレーティングの不均一
性より導波損失が増大し、利用する導波光量の低下およ
び、回折素子の効率の低下が発生するという問題があっ
た。
【0006】またグレーティングを集積化した光波長変
換素子を構成する場合、グレーティングによる導波光の
伝搬損失の増加により、光波長変換素子の変換効率が低
下してしまい、素子特性が劣化するという問題があっ
た。
【0007】そこで本発明は上記の点に鑑み、簡易な形
成方法で作製可能で、かつ高効率で均一性の高い回折素
子の構造、およびその製造方法を提供することを目的と
する。また、低損失で、効率の高いグレーティングを用
いて、高効率で安定な光波長変換素子を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明では、 (1)光導波路と入射部と出射部を有する基板と、前記
基板上の一部に形成した屈折率N1のグレーティング層
と、前記グレーティング層上に形成した屈折率N2のカ
バー層とを備え、かつ前記グレーティング層が前記光導
波路の伝搬方向に形成され、かつ前記屈折率がN1≠N2
の関係を満足していることを特徴とする回折素子であ
る。
【0009】(2)入射部と出射部を有する基板と、前
記基板上に形成した深さD1の光導波路と、前記光導波
路上の一部に形成したグレーティング層と、前記グレー
ティング層上に形成したカバー層とを備え、かつ前記グ
レーティング層が前記光導波路の伝搬方向に形成され、
かつ前記グレーティング層直下の光導波路の深さD2が
D2<D1の関係を満足していることを特徴とした回折素
子である。
【0010】(3)入射部と出射部とを有する基板と、
前記基板上に形成した深さD1の光導波路と、前記光導
波路表面の一部に形成した周期的な溝と、前記光導波路
上に形成したカバー層とを備え、かつ前記溝が前記光導
波路の伝搬方向に形成され、かつ前記溝が形成されてい
る部分の光導波路の深さD2がD2>D1の関係を満足し
ていることを特徴とする回折素子である。
【0011】(4)非線形物質からなる基板と、前記基
板表面に形成した周期的分極反転層と光導波路と、前記
光導波路上の一部に形成した屈折率N1のグレーティン
グ層と、前記グレーティング層上に形成した屈折率N2
のカバー層とを備え、前記グレーティング層が前記光導
波路の伝搬方向に形成され、前記屈折率がN1≠N2の関
係を満足し、かつ前記光導波路を伝搬する基本波が、前
記グレーティングにより反射されていることを特徴とす
る光波長変換素子である。
【0012】(5)光導波路を有する基板上にグレーテ
ィング層を堆積する工程と、前記グレーティング層を周
期状に加工する工程と、前記グレーティング層上にカバ
ー層を堆積する工程とを有する回折素子の製造方法であ
る。
【0013】(6)非線形物質からなる基板に、周期的
な分極反転層と光導波路を形成する工程と、前記基板上
にグレーティング層を堆積する工程と、前記グレーティ
ング層を周期状に加工する工程と、前記グレーティング
層上にカバー層を堆積する工程とを有する光波長変換素
子の製造方法である。
【0014】
【作用】本発明は前述した構成により、光導波路上に周
期状のグレーティング層を形成し、その上に屈折率の違
うカバー層を形成することにより、簡単なプロセスで形
成可能で、しかも、高効率で均一性の高い回折素子を構
成することができる。以下にその理由を述べる。
【0015】光導波路上のグレーティングは周期が短く
なるほど回折効率が高くなるため、効率の高いグレーテ
ィングを構成するにはサブμmの周期構造が必要とな
る。また効率はグレーティングの高さに比例するため、
深い形状のグレーティングが必要となる。さらに回折効
率はグレーティング層の屈折率N1とカバー層の屈折率
N2の差N1−N2の絶対値に比例して大きくなる。この
ようなグレーティングを構成するため、フォトレジスト
等の加工の容易な材料で、短周期で深いグレーティング
形状を形成し、これをカバー層で覆う構成をとれば、カ
バー層とグレーティング層の屈折率の違いから回折素子
として働き、しかも深いグレーティングが容易に形成で
き、高効率化が可能になる。さらにグレーティング層を
カバー層で覆うことによりグレーティング層の劣化を防
ぐことができ安定性も増す。またカバー層に高屈折率の
材料を使用すると、N1−N2の値が大きくなると同時
に、光導波路を伝搬する導波光の電界分布をグレーティ
ング側に引き寄せることが可能になり、回折効率の高効
率化が実現する。また簡単なプロセスで形成できるた
め、グレーティング層は周期構造の均一性が高く、光導
波路の表面に与えるダメージがないため、低損失で高効
率の特性が得られる。
【0016】また、光導波路上に形成したカバー層とグ
レーティング層からなる回折素子において、グレーティ
ング層の存在する部分の光導波路の深さを浅くすること
で、効率の高い回折素子を構成できる。
【0017】これはグレーティングの回折効率は光導波
路を伝搬する導波モードの形状が大きく作用する。つま
り導波モードの電界成分とグレーティング層との重なり
の大きさに比例してグレーティングの回折効率は向上す
る。光導波路の深さを浅くすると導波モードのグレーテ
ィング層へのしみだしを大きくすることができる。そこ
で、光導波路のグレーティング層が存在する部分の深さ
を浅くすることで、効率の高い回折素子が構成できる。
【0018】また、光導波路自体を削ってグレーティン
グ層を形成した場合にも、グレーティング上にカバー層
を形成し、グレーティングの存在する部分の光導波路の
深さを深くすることで低損失で回折効率の高い回折素子
を構成できる。
【0019】これは光導波路を直接削ってグレーティン
グ層を形成する場合、光導波路表面に発生する荒れ、及
びグレーティングのエッジ等での散乱が増加する、そこ
でカバー層を形成することにより、この散乱損失を低減
できる。また、光導波路を直接削るとグレーティング層
の存在する光導波路の実効的な深さが減少する。そのた
め、光導波路を伝搬する光のモードがカットオフ状態に
近づき導波損失が増大する。そこで、グレーティングの
存在する部分の光導波路を深くすることで、導波損失を
低減できる。
【0020】さらに、光導波路型の光波長変換素子上に
フォトレジスト等の加工の容易な材料によりグレーティ
ング層を形成し、これをカバー層により覆うことにより
グレーティングを形成すると、導波損失の少なく、均一
で、効率の高いグレーティングを光波長変換素子上に形
成することができる。これによって、半導体レーザの光
を光波長変換素子により波長変換する際、半導体レーザ
の波長変動による光波長変換素子の出力変動を抑えるこ
とができ、かつグレーティングによる導波損失も少ない
ため、安定動作で、高出力の波長変換素子が得られる。
【0021】また、回折素子の製造方法としては、グレ
ーティング層としてフォトレジスト等の加工の容易な層
によりグレーティングを形成することにより、基板への
ダメージを低減できるため、導波損失の少ない素子が作
製できる。さらに、グレーティング層上にカバー層を形
成することにより、簡単なプロセスで回折素子を製造す
ることができる。
【0022】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明の回折素子の構成斜視図である。1は−
Z板のLiTaO3基板、2は入射部、3は出射部、5はプロ
トン交換光導波路、6は波長860nmの基本波、7は
フォトレジストで構成したグレーティング層、8はTa2O
5で形成したカバー層である。回折素子の光導波路に光
を入射すると特定の波長光(DBR条件を満足する波
長)の光を反射することができる。
【0023】(回折素子の製造方法)この回折素子の製
造方法を図2を用いて説明する。−Z板のLiTaO3基板上
にTa膜をスパッタリング法で蒸着しフォトリソグラフィ
法により幅4μmのストライプを形成した。これを26
0度のピロ燐酸中で14分間熱処理し、プロトン交換光
導波路を形成する。420度で60秒間アニールすると
低損失の光導波路が作製できた。光導波路の形状は幅4
μm、深さ2μm、導波損失は0.5dB/cmであった。
光導波路の両端面を光学研磨して、入射部および出射部
を形成した。
【0024】次に光導波路の伝搬方向にグレーティング
を形成する。図2a)光導波路上に希釈したフォトレジ
スト(AZ1400−17)を塗布する。フォトレジス
ト厚みは0.2μmとした。図2b)これをHe−Cd
レーザ(波長0.4416nm)により構成した干渉露光装置
で、周期0.4μmの周期状パターンを露光した後、現
像し、フォトレジストによるグレーティング層(屈折率
1.5)を形成する。今回使用したレジストはポジ型レ
ジストであり、光が当たった部分の組成が変化し、現像
を行うとその部分が現像液に溶解する。作製したグレー
ティング層は周期0.4μm、高さ0.2μm、デュー
ティ比3:1、グレーティングの長さは1mmであっ
た。図2c)作製したグレーティング層にスパッタリン
グ法でTa2O5(屈折率2)を0.3μm堆積し回折素子
を作製した。フォトレジストにより形成されたグレーテ
ィングの周期の均一性をグレーティングの回折光より測
定したところ、周期性の乱れは0.01nm以下であ
り、均一性の高いグレーティングが形成されてた。さら
にTa2O5成膜後も周期の均一性は変化しなかった。また
グレーティング作製により光導波路の表面に与えるダメ
ージはまったくなく、グレーティング作製による導波損
失の増加は観測されなかった。
【0025】(回折素子の特性評価)作製した回折素子
の特性を評価した。評価光学系を図3に示す。出力波長
可変なTi:Al2O3レーザ10から出射された光はハーフミ
ラー11を通って、集光光学系12で集光され、回折素
子13の光導波路に入射する。光導波路から出射した光
は、レンズ14でコリメートされ、検出器15で検出さ
れる。またグレーティングで反射された光は、光導波路
の入射部を通って、集光光学系12でコリメートされ、
ハーフミラー11により分岐された後、検出器16で検
出される。Ti:Al2O3レーザ10の波長を変えると、グレ
ーティングのDBR波長に一致した波長で、反射光が増
大する。このときの、波長とグレーティングの透過光
(検出器15で測定)と反射光(検出器16で測定)の
関係を図4に示す。波長860nmで反射が起こり、こ
のときの回折効率(反射光強度/入射光強度)は80%
であった。またグレーティング長と反射効率の関係を図
5に示す。図5で実線は理論値、●は実測値である。理
論値にほぼ等しい結果が得られた。また反射光の波長依
存性を示す半値全幅(FWHM)は素子長1mmのとき
0.2nmであった。このFWHMはグレーティング形
状の均一性を表しFWHMが小さいほど均一なグレーテ
ィングが形成されている。今回得られた半値全幅は理論
値0.2nmと等しく、グレーティングの均一性が高い
ことを示している。
【0026】(従来の方法との比較)次に、他の方法で
作製した回折素子のとの特性の比較を行った。比較のた
め作製した回折素子は ・サンプル1:従来例に示した方法で、光導波路を直接
エッチングしてグレーティングを形成した回折素子 ・サンプル2:光導波路上のTa205を堆積し、これをフ
ォトレジストをマスクとしてエッチングしてグレーティ
ングを形成した回折素子である。
【0027】サンプル1の作製方法は、従来例で示した
方法により作製し、LiTaO3基板に作製したプロトン交換
光導波路上に周期0.4μm深さ0.1μmのグレーティ
ングを形成した。
【0028】また、サンプル2の回折素子の作製方法で
あるが、プロトン交換光導波路を形成したLiTaO3基板上
にスパッタリング法でTa2O5を0.05μm堆積する。Ta
2O5膜上にフォトレジストを0.2μm塗布し、干渉露光
装置で露光、現像し、グレーティングパターンを形成す
る。フォトレジストパターンをマスクとしてドライエッ
チング装置でTa2O5膜をエッチングしTa2O5のグレーティ
ングを形成した(周期0.4μm、深さ0.05μm)。
Ta2O5の硬度が高く、レジストとの選択比が小さいた
め、深いグレーティングを形成するのが難しかった。こ
れらの3種類の方法により形成した回折素子の特性を図
3の光学系で評価した。結果を以下の表に示す。
【0029】
【表1】
【0030】サンプル1では複雑な工程とドライエッチ
ングによる光導波路表面の荒れにより導波損失が増大し
た。このため回折素子の反射率(回折効率)また透過効
率ともに減少し、性能の低い回折素子しか形成されなか
った。またサンプル2にいおても、Ta2O5をドライエッ
チングで削る際、光導波路表面にダメージを与えるた
め、導波損失が増加し、回折素子の特性が劣化した。
【0031】一方、本発明の回折素子は、フォトレジス
トで形成したグレーティング上にTa 2O5膜を堆積してグ
レーティングを構成する構造をとるため、エッチング等
で発生する光導波路表面の荒れによる散乱損失が少な
く、導波損失の低いグレーティングが形成でき、かつ複
雑なプロセスを要しないため均一性の高い周期構造が形
成できた。さらに、深いグレーティング形状の形成が可
能であるため高い回折効率が得られた。以上の結果、高
効率、低損失で、均一性の高い回折素子が形成できた。
【0032】(回折素子の高効率化)ここでは、光導波
路上に形成したグレーティングによる回折素子の高効率
化について述べる。光導波路を伝搬する光の電界分布を
図6を用いて説明する。図6において、1は−Z板のLi
TaO3基板、2は入射部、3は出射部、5はのプロトン交
換光導波路、6は波長860nmの基本波、7は屈折率
N1のグレーティング層、8は屈折率N2のカバー層、1
2は光導波路層、17は光導波路を伝搬する導波光の電
界分布である。N1>N2の場合、光導波路を伝搬する光
は図6(a)に示した様に、導波路からしみだしてお
り、光導波路の表面に形成されたグレーティング層と重
なった導波光の電界分布が、グレーティング層の屈折率
変化を感じて光は回折される。グレーティング層と導波
光電界分布の重なりを大きくすることで、グレーティン
グと導波光との結合係数(グレーティングが導波光に与
える影響)が大きくなり、回折効率が増大する。屈折率
N1のグレーティング層に対して、屈折率N2のカバー層
のを形成し、N2>N1として屈折率の大きなグレーティ
ング層を形成すると、グレーティング層とカバー層の屈
折率の差よりグレーティングが構成され、しかも導波光
の電界分布は図6(b)に示すように、グレーティング
側に偏る。このためグレーティング層と導波光との重な
りが大きくなり、回折効率の高いグレーティングが形成
される。
【0033】また光導波路の形状を制御することによ
り、回折素子の高効率化が図れる。光導波路を伝搬する
光の電界分布を図7を用いて説明する。図7(a)にお
いて1は−Z板のLiTaO3基板、2は入射部、3は出射
部、5は深さD1のプロトン交換光導波路、6は波長8
60nmの基本波、7はフォトレジストで構成したグレ
ーティング層、8はTa2O5で形成したカバー層2は光導
波路層、17は光導波路を伝搬する導波光の電界分布で
ある。導波光の電界分布は導波層5を中心に広がってい
る。光導波路を伝搬する光へのグレーティングの効果は
導波光の電界分布17とグレーティング層7の重なりの
大きさに比例する。そこで、グレーティングの存在する
部分の光導波路の深さD2を図7(b)に示す様に浅く
する(D2<D1)ことにより、導波光の電界分布17の
グレーティング層へのしみだしを大きくし、回折効率を
増加させることができる。
【0034】そこで、回折素子を作製して特性を評価し
た。作製した回折素子は実施例1と同様のもので、光導
波路深さ2μm、幅4μmで、グレーティング層の周期
0.4μm深さ0.2μmである。但しグレーティング部
分の直下の光導波路深さは1.9μmとした。回折素子
の特性を測定すると、反射率90%、透過率5%、導波
損失2dB/cm、半値幅0.2nmであった。グレーティング層
直下の光導波路深さが変化していない素子(D1=D2)
の素子に比べてさらに反射効率が向上した。但し、導波
損失は僅かに増加した。
【0035】次に、光導波路上部を加工してグレーティ
ングを形成する構成の回折素子について述べる。回折素
子の製造方法は従来の方法で説明したように、光導波路
上にTi膜をスパッタリング法で堆積し、この上にフォ
トレジストパターンを干渉露光法により形成した。これ
をエッチングしてTi膜でグレーティングパターンを形
成する。次にこのTiのグレーティングパターンをマス
クとして、ECRエッチング装置によりCF4ガス雰囲気
中でエッチングし、深さ0.1μm、周期0.4μmの
グレーティングを形成した。作製した回折素子はグレー
ティング層の不均一性とエッチングによる光導波路表面
の荒れにより導波損失が増大し、効率が低下した。そこ
で、グレーティング上にTa2O5をスパッタリング法によ
り0.3μm堆積した。Ta2O5は屈折率2.0で導波層
に近いため、光導波路表面の荒れが緩和され光導波路表
面の散乱損失が減少した。しかし、光導波路上をエッチ
ングしたことにより、光導波路の実質的な深さが減少し
たため、光導波路がカットオフに近づき導波損失8dB/c
m程度存在した。そこで、グレーティング直下の光導波
路の深さD2を2.2μmにを増すことにより、光導波路
の導波損失が減少した。その結果、得られた回折素子の
回折効率は反射率50%、透過率40%で、導波損失は
5dB/cmであった。
【0036】なお、本実施例では、フォトレジストとし
てAZ1400−17を用いたが、他のAZ系のレジス
ト、またネガ型レジスト、紫外線用レジスト、電子線用
レジスト、など、フォトリソグラフィ法により加工が可
能なレジストなら用いることができる。
【0037】なお、本実施例では、カバー層にTa2O5
を用いたが、その他、TiO2膜、SiN膜、有機薄膜等フォ
トレジストと屈折率の異なる物質ならば、カバー層とし
て使用できる。とくに屈折率が1.8以上のものは回折
素子の効率も高いものが得られる。
【0038】その他、カバー層としては、焼成型金属酸
化膜形成剤も有効である。これはTiO2、SiO2等の金属酸
化物を液体状にし、これを高温(200〜500度)で
熱処理することにより薄膜を形成するもので、スパッタ
リング装置等の真空装置系を必要とせず、簡単にカバー
層が形成でき有効である。
【0039】なお、本実施例では基板に−Z板を用いた
が、他にZ板、±X板、±Y板等、の基板においても回
折素子は形成できる。
【0040】なお、本実施例ではグレーティング層にフ
ォトレジストを用いたが、その他,SiO2、焼成型金属酸
化膜形成剤等でも同様のグレーティング層が形成でき有
効である。特にSiO2の焼成型金属酸化膜形成剤は、エッ
チングレートが大きいため、フォトレジストをマスクに
非常に深いグレーティングが容易に形成でき有効であ
る。
【0041】(実施例2)ここではグレーティングの光
導波路型光波長変換素子への応用について述べる。非線
形材料に光導波路と、光導波路の長さ方向に形成した周
期的分極反転層によって、光波長変換素子が形成でき
る。この光波長変換素子の光導波路の入射部に、基本光
を入射すると、周期的分極反転層により、基本波は半分
の波長の第2高調波に変換され、出射部より第2高調波
が出射する。しかし、変換される基本光の波長は周期的
分極変転層の周期に強く依存するため、例えば、分極周
期4μm、長さ10mmの素子を作製すると波長許容度は
0.1nmと非常に狭く、温度または注入電流等の値によ
り数nmの波長変動を起こす半導体レーザの波長を安定に
変換するのは難しい。そこで半導体レーザの波長を安定
化させる方法として、波長依存性を有するグレーティン
グにより特定波長の光を半導体レーザに帰還してやり、
半導体レーザの波長をグレーティングの回折波長に固定
する方法がある。グレーティングにより固定された半導
体レーザの波長は、温度、注入電流等の外乱によって波
長変動を起こさないため、安定な波長変換が行える。し
かし、このような構成をとるためには、高効率なグレー
ティングを光導波路上に形成する必要がある。また、光
波長変換素子は、グレーティングの損失により、変換効
率の低下が発生する。そのため、高効率の光波長変換素
子を形成するには、損失の少ないグレーティングが必要
となる。
【0042】(光波長変換素子)図8は実施例1のグレ
ーティングを光波長変換素子上に形成した構成である。
図8において1は非線形材料である−Z板のLiTaO3結晶
の基板、2は入射部、3は出射部、5はプロトン交換光
導波路、6は波長860nmの基本波、7はフォトレジ
ストで構成したグレーティング層、8はTa2O5で形成し
たカバー層、20は分極反転層である。
【0043】(光波長変換素子の製造方法)光波長変換
素子製造方法の工程を図9を用いて説明する。同図
(a)−Z板のLiTaO3基板1上にスパッタリング法によ
りTa膜13を30nm形成する。(b)Ta膜13上にフォト
レジストを塗布した後、通常のフォトリソグラフィ法に
より周期Λごとに幅Wのストライプを10mmに渡って
基板のY伝搬方向に形成した後、CF4雰囲気中でドラ
イエッチングでTaマスク13にフォトレジストのパタ
ーンを転写する。(c)260℃のピロ燐酸中で20分
間熱処理しプロトン交換層を形成する。(d)LiTaO3
板を高速昇温の加熱炉で加熱する。(e)この基板を4
10℃で4時間アニール処理して、プロトン交換層を拡
散させ、分極反転層と非反転層間の屈折率差を減少させ
る。(f)LiTaO3基板1上にスパッタリング法によりTa
膜を形成する。このTa膜上にフォトレジストを塗布した
後、フォトリソグラフィ法により幅4μmの光導波路ス
トライプを基板のX伝搬方向に形成する、つぎにCF4
雰囲気中でドライエッチングを行いTaマスク13を形成
する。(g)この基板を230℃のピロ燐酸で20分間
熱処理し、非マスク部分のLiTaO3をプロトン交換処理
し、プロトン交換光導波路6を形成する。(h)Taマス
クを除去した後、導波路を420℃で60秒間アニール
した。作製した光波長変換素子の光導波路の一部に、実
施例1に示した方法で、グレーティングを形成した。そ
の後、素子表面に保護膜としてSiO2を400nm堆積
し、光導波路2に垂直な面を光学研磨し入射部10およ
び出射部12を形成した。さらに、入出射端面には、基
本波に対する反射防止膜として、SiO2を146nm堆積
した。作製した素子の分極反転層周期は3.9μm、反
転層幅2.0μm、深さ1.8μm、分極反転層は長さ
11mmに渡って形成されている。光導波路は幅4μ
m、深さ1.9μmであった。
【0044】(光波長変換素子の特性評価)作製した光
波長変換素子を用いて、半導体レーザの波長変換を行っ
た。図10に示す光学系により実験を行った。図10に
おいて21は半導体レーザ、22は集光光学系、23は
基本波、24は第二高調波、25は光波長変換素子、2
6はプロトン交換光導波路である。半導体レーザ21か
ら出射された光は集光光学系22で集光され、光波長変
換素子25のプロトン交換光導波路26に入射する。半
導体レーザからの出力21は70mで光導波路に結合し
たのは42mW(結合効率は60%であった。またグレ
ーティングにより基本波は半導体レーザに帰還される。
グレーティングの反射波長は光波長変換素子の位相整合
波長と等しくなるよう860nmに設計してある。この
ときのグレーティングの周期は2次の周期の0.4μ
m、分極反転層の周期は3.9μmである。長さ0.5
mmのグレーティング長に対し、反射率は30%であ
り、グレーティングにより半導体レーザに帰還された基
本波により半導体レーザの波長は860nmに固定され
た。このときのSHG出力は3mWであった。
【0045】半導体レーザの波長安定性を調べるため、
半導体レーザの温度を変化させてSHG出力の変動を測
定した結果を図11に示す。温度10〜30℃の間で出
力変動は±5%以内で安定した出力が得られた。
【0046】次に、グレーティングのある部分の光導波
路の深さを1.8μmに浅くして、回折効率を高くし
た。その結果、図12に示すようにSHG出力は10〜
50℃の温度範囲で±5℃の安定性を示した。実施例1
に示した他のグレーティングを用いても同様な光波長変
換素子が得られた。以上のように、本実施例の光波長変
換素子により、安定な出力の得られる光波長変換素子が
実現した。
【0047】(グレーティング層の材料)グレーティン
グ作製のためのフォトレジスト材料について検討した。
図8に示した様に、基本波6は入射部2より入射し、周
期的な分極反転層20により波長430nmの第2高調
波に一部、変換される。基本波、第2高調波が導波路を
伝搬し、グレーティング層7に達すると、基本波は反射
され、光導波路を反対方向に伝搬していく。また、第2
高調波は出射部より出射する。ところが第2高調波もグ
レーティング部を通過するためグレーティングの影響を
受ける。特に、グレーティングの吸収係数が短波長の第
2高調波に対して大きい場合は、第2高調波の伝搬損失
になり、出射する第2高調波の出力を減少させる。フォ
トレジストにはいくつかの種類があるが、通常の露光装
置に用いられる超高圧水銀灯、メタル・ハロゲンラン
プ、干渉露光用のHe-Cdレーザ等の光源に対しては、波
長325nm〜450nmの領域に光の吸収をもつフォ
トレジスト材料が使用される。第2高調波(波長430
nm程度)がフォトレジストにより吸収されるため、光
波長変換素子にこれらのフォトレジスト材料を用いると
素子の特性を劣化させる。一方、超微細加工用の紫外線
露光用のフォトレジストが開発されており、これらのフ
ォトレジストは吸収帯を波長300nm以下に有する。
このため、紫外線フォトレジストを用いて、光波長変換
素子を構成すれば、グレーティングによる第2高調波の
伝搬損失が低減でき、非常に有効である。実験では干渉
露光の光源として、波長350nmのAr紫外線レーザ
により干渉露光系を形成し、紫外線フォトレジストによ
りグレーティングを形成した。グレーティングによる第
2高調波の伝搬損失を比較したところ、水銀灯用のフォ
トレジストに比べ、第2高調波の伝搬損失が40%低減
することができ、紫外線フォトレジストの有用性が確認
できた。また、電子線用レジストも同様の理由により利
用できる。電子線レジストは、電子ビームまたはイオン
ビームにより露光でき、現像によりパターンが形成でき
る。電子線レジストとしては、PMMA等があり、レジ
ストの吸収帯は紫外線フォトレジストと同様に300n
m以下にあるため、光波長変換素子用のグレーティング
層として有効である。このように、フォトレジストによ
りグレーティングを形成する場合は、波長400nm以
上における、フォトレジストの吸収が少ないことが、望
まれる。
【0048】なお、本実施例では基板にLiTaO3基板を用
いたが他にMgO、Nb、NdなどをドープしたLiTaO3基板、
またはLiNbO3でも同様な分極反転層が作製できる。また
KTP(KTiOPO4)は高非線形の材料であり、高効率の光波
長変換素子が作製できる、KTPは基板の屈折率が1.7程度
と低いため、グレーティングとカバー層により形成した
回折格子はより高効率になり有用である。
【0049】なお、本実施例では光導波路としてプロト
ン交換光導波路を用いたが、他にTi拡散光導波路、N
b拡散光導波路、イオン注入光導波路など他の光導波路
も用いることができる。
【0050】以上のように、本実施例の光波長変換素子
により半導体レーザ光を安定に波長変換できるため、小
型で高出力の短波長光発生装置が構成できる。その結
果、光ディスク、レーザプリンタなどの光源に応用でき
る。この短波長光発生装置により、光ディスクの記憶容
量を大幅に増大でき、かつ非常に小型の機器が製造でき
た。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、光導波路上に形成
したグレーティング層とカバー層により高効率の回折素
子が構成できる。この回折素子は簡易な作製プロセスで
形成でき、均一な周期と、深い構造を有するグレーティ
ング層が形成できる。しかも光導波路に与えるダメージ
の少ない形成プロセスにより作製できるため、回折素子
の散乱損失も低減できる。その結果、高効率、低損失の
回折素子が簡単なプロセスで実現でき、しかも安定性も
高いため、その実用効果は大きい。
【0052】とくに、グレーティング層としてフォトレ
ジストを用いることにより、均一性の高い、深いグレー
ティンング構造が作製でき、しかもカバー層にグレーテ
ィング層よりも屈折率の高い材料を使用することによ
り、導波光の電界分布の制御と、グレーティング層との
屈折率差の増大が図れ、回折素子の効率を向上させるこ
とができるため、その実用効果は大きい。
【0053】さらに、光導波路上に形成したグレーティ
ング層の直下の光導波路の深さを浅くすることにより、
光導波路を伝搬する導波モードのグレーティング層への
染みだしを大きくし、これによってグレーティングの回
折効率を向上させ、高効率の回折素子が構成できるた
め、その実用効果は大きい。
【0054】また、光導波路表面を削ってグレーティン
グを形成する場合、グレーティングで発生する散乱損失
を低減するため、グレーティング上にカバー層を形成す
ることにより光導波路表面の荒れによる散乱を防止でき
る。さらに、グレーティング層直下の光導波路厚みを厚
くすることにより、グレーティング層の散乱損失を低減
でき、高効率の回折素子が構成可能となり、その実用効
果は大きい。
【0055】また光波長変換素子上に低損失で回折効率
の高いグレーティングを形成することにより、光波長変
換素子を励起する半導体レーザの発振波長を特定波長に
固定できる。この結果、半導体レーザの温度、電流注入
等による半導体レーザの波長変動が防止でき、半導体レ
ーザの安定な波長変換が可能となり、しかもグレーティ
ングによる導波光の損失が少ないため、高出力特性が得
られ、その実用効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における回折素子の構成斜視図
【図2】回折素子の作製工程斜視図
【図3】回折素子の特性を評価する光学系を示す図
【図4】本発明の回折素子の特性を表す図
【図5】回折素子の回折効率を表す図
【図6】(a)はグレーティング層の屈折率N1>カバ
ー層の屈折率N2の場合の導波光の電界分布図 (b)はグレーティング層の屈折率N1<カバー層の屈
折率N2の場合の導波光の電界分布図
【図7】(a)は光導波路の深さが一定の場合の導波光
の電界分布図 (b)は光導波路の深さがグレーティング層直下で浅く
なっている場合の導波光の電界分布図
【図8】本発明の光波長変換素子の構成斜視図
【図9】光波長変換素子の製造工程断面図
【図10】光波長変換素子の特性を評価する光学系を示
す図
【図11】光波長変化素子の温度特性を表す図
【図12】光波長変換素子の温度特性を表す図
【図13】従来の回折素子の構成斜視図
【図14】従来の回折素子の作製工程図
【図15】従来の回折素子の特性を表す図
【符号の説明】
1 −Z板のLiTaO3基板 2 入射部 3 出射部 5 プロトン交換光導波路 6 波長860nmの基本波 7 フォトレジストで形成したグレーティング層 8 Ta2O5で形成したカバー層 10 Ti:Al2O3レーザ 11 ハーフミラー 12 集光光学系 13 回折素子 14 レンズ 15 検出器 16 検出器 17 光導波路を伝搬する導波光の電界分布 20 分極反転層 21 半導体レーザ 22 集光光学系 23 基本波 24 第二高調波 25 光波長変換素子 26 プロトン交換光導波路

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光導波路と入射部と出射部を有する基板
    と、前記基板上の一部に形成した屈折率N1のグレーテ
    ィング層と、前記グレーティング層上に形成した屈折率
    N2のカバー層とを備え、かつ前記グレーティング層が
    前記光導波路の伝搬方向に形成され、かつ前記屈折率が
    N1≠N2の関係を満足していることを特徴とする回折素
    子。
  2. 【請求項2】入射部と出射部を有する基板と、前記基板
    上に形成した深さD1の光導波路と、前記光導波路上の
    一部に形成したグレーティング層と、前記グレーティン
    グ層上に形成したカバー層とを備え、かつ前記グレーテ
    ィング層が前記光導波路の伝搬方向に形成され、かつ前
    記グレーティング層直下の光導波路の深さD2がD2<D
    1の関係を満足していることを特徴とする回折素子。
  3. 【請求項3】入射部と出射部とを有する基板と、前記基
    板上に形成した深さD1の光導波路と、前記光導波路表
    面の一部に形成した周期的な溝と、前記光導波路上に形
    成したカバー層とを備え、かつ前記溝が前記光導波路の
    伝搬方向に形成され、かつ前記溝が形成されている部分
    の光導波路の深さD2がD2>D1の関係を満足している
    ことを特徴とする回折素子。
  4. 【請求項4】非線形物質からなる基板と、前記基板表面
    に形成した周期的分極反転層と光導波路と、前記光導波
    路上の一部に形成した屈折率N1のグレーティング層
    と、前記グレーティング層上に形成した屈折率N2のカ
    バー層とを備え、前記グレーティング層が前記光導波路
    の伝搬方向に形成され、前記屈折率がN1≠N2の関係を
    満足し、かつ前記光導波路を伝搬する基本波が、前記グ
    レーティングにより反射されていることを特徴とする光
    波長変換素子。
  5. 【請求項5】前記グレーティング層がフォトレジストで
    ある請求項1に記載の回折素子。
  6. 【請求項6】前記グレーティング層がフォトレジストで
    ある請求項4に記載の光波長変換素子。
  7. 【請求項7】前記グレーティング層が焼成型金属酸化膜
    である請求項1に記載の回折素子。
  8. 【請求項8】前記グレーティング層が焼成型金属酸化膜
    である請求項4に記載の光波長変換素子。
  9. 【請求項9】前記グレーティング層の屈折率N1と前記
    カバー層の屈折率N2がN2>N1の関係を満足している
    請求項1に記載の回折素子。
  10. 【請求項10】前記グレーティング層の屈折率N1と前
    記カバー層の屈折率N2がN2>N1の関係を満足してい
    る請求項4に記載の光波長変換素子。
  11. 【請求項11】光導波路を有する基板上にグレーティン
    グ層を堆積する工程と、前記グレーティング層を周期状
    に加工する工程と、前記グレーティング層上にカバー層
    を堆積する工程とを有する回折素子の製造方法。
  12. 【請求項12】非線形物質からなる基板に、周期的な分
    極反転層と光導波路を形成する工程と、前記基板上にグ
    レーティング層を堆積する工程と、前記グレーティング
    層を周期状に加工する工程と、前記グレーティング層上
    にカバー層を堆積する工程とを有する光波長変換素子の
    製造方法。
  13. 【請求項13】前記グレーティング層がフォトフォトレ
    ジストであり、前記グレーティング層を加工する工程が
    露光および現像工程である請求項11に記載の回折素子
    の製造方法。
  14. 【請求項14】前記グレーティング層がフォトフォトレ
    ジストであり、前記グレーティング層を加工する工程が
    露光および現像工程である請求項12に記載の光波長変
    換素子の製造方法。
  15. 【請求項15】前記グレーティング層が焼成型金属酸化
    膜であり、前記グレーティング層を加工する工程がエッ
    チング工程である請求項11に記載の回折素子の製造方
    法。
  16. 【請求項16】前記グレーティング層が焼成型金属酸化
    膜であり、前記グレーティング層を加工する工程がエッ
    チング工程である請求項12に記載の光波長変換素子の
    製造方法。
JP5189975A 1993-04-13 1993-07-30 回折素子およびその製造方法ならびに光波長変換素子およびその製造方法 Pending JPH06347630A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5189975A JPH06347630A (ja) 1993-04-13 1993-07-30 回折素子およびその製造方法ならびに光波長変換素子およびその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-85950 1993-04-13
JP8595093 1993-04-13
JP5189975A JPH06347630A (ja) 1993-04-13 1993-07-30 回折素子およびその製造方法ならびに光波長変換素子およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06347630A true JPH06347630A (ja) 1994-12-22

Family

ID=26426956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5189975A Pending JPH06347630A (ja) 1993-04-13 1993-07-30 回折素子およびその製造方法ならびに光波長変換素子およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06347630A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002162658A (ja) * 2000-11-22 2002-06-07 Fuji Photo Film Co Ltd 光導波路素子及び光波長変換装置
KR100416998B1 (ko) * 2001-10-06 2004-02-05 삼성전자주식회사 격자를 구비한 평면 광도파로 소자
WO2017079480A1 (en) 2015-11-06 2017-05-11 Magic Leap, Inc. Metasurfaces for redirecting light and methods for fabricating
US11243338B2 (en) 2017-01-27 2022-02-08 Magic Leap, Inc. Diffraction gratings formed by metasurfaces having differently oriented nanobeams
US11360306B2 (en) 2016-05-06 2022-06-14 Magic Leap, Inc. Metasurfaces with asymmetric gratings for redirecting light and methods for fabricating
US11681153B2 (en) 2017-01-27 2023-06-20 Magic Leap, Inc. Antireflection coatings for metasurfaces

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002162658A (ja) * 2000-11-22 2002-06-07 Fuji Photo Film Co Ltd 光導波路素子及び光波長変換装置
KR100416998B1 (ko) * 2001-10-06 2004-02-05 삼성전자주식회사 격자를 구비한 평면 광도파로 소자
WO2017079480A1 (en) 2015-11-06 2017-05-11 Magic Leap, Inc. Metasurfaces for redirecting light and methods for fabricating
JP2018538582A (ja) * 2015-11-06 2018-12-27 マジック リープ, インコーポレイテッドMagic Leap,Inc. 光を再指向させるためのメタ表面および製造方法
CN111399107A (zh) * 2015-11-06 2020-07-10 奇跃公司 用于重定向光的超表面和制造方法
US11231544B2 (en) 2015-11-06 2022-01-25 Magic Leap, Inc. Metasurfaces for redirecting light and methods for fabricating
CN111399107B (zh) * 2015-11-06 2022-05-24 奇跃公司 用于重定向光的超表面和制造方法
US11789198B2 (en) 2015-11-06 2023-10-17 Magic Leap, Inc. Metasurfaces for redirecting light and methods for fabricating
US11360306B2 (en) 2016-05-06 2022-06-14 Magic Leap, Inc. Metasurfaces with asymmetric gratings for redirecting light and methods for fabricating
US11796818B2 (en) 2016-05-06 2023-10-24 Magic Leap, Inc. Metasurfaces with asymetric gratings for redirecting light and methods for fabricating
US11243338B2 (en) 2017-01-27 2022-02-08 Magic Leap, Inc. Diffraction gratings formed by metasurfaces having differently oriented nanobeams
US11681153B2 (en) 2017-01-27 2023-06-20 Magic Leap, Inc. Antireflection coatings for metasurfaces

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0753768B1 (en) Wavelength changing device and laser beam generating apparatus
US5991490A (en) Optical waveguide and optical wavelength conversion device
JP2783047B2 (ja) 光波長変換素子およびそれを用いたレーザ光源
JP3036255B2 (ja) 光波長変換素子およびそれを用いた短波長レーザ光源および短波長レーザ光源を用いた光情報処理装置および光波長変換素子の製造方法
US5101297A (en) Method for producing a diffraction grating in optical elements
Warren et al. Double ion exchanged chirp grating lens in lithium niobate waveguides
JPH06347630A (ja) 回折素子およびその製造方法ならびに光波長変換素子およびその製造方法
JP3223648B2 (ja) 光波長変換素子ならびにレーザ光源
US5339190A (en) Optical waveguide second harmonic generating element and method of making the same
US7693371B1 (en) Optical waveguide having chirp grating for high conversion efficiency
JPH04254835A (ja) 光波長変換素子およびそれを用いたレーザ光源
JPH0566440A (ja) レーザ光源
JPH03191332A (ja) 光波長変換素子およびその製造方法
JP2502818B2 (ja) 光波長変換素子
JP2962024B2 (ja) 光導波路の製造方法および光波長変換素子の製造方法
JP3052693B2 (ja) 光波長変換素子およびその製造方法および光波長変換素子を用いた短波長コヒーレント光発生装置および光波長変換素子の製造方法
JPH04356031A (ja) 入射テーパ光導波路およびそれを用いた波長変換素子
JPH04340525A (ja) 波長変換素子
JP2973963B2 (ja) 短波長光源
JPH0820655B2 (ja) 光波長変換素子
JPH02236505A (ja) 入射テーパ光導波路および波長変換素子および入射テーパ光導波路製造方法
JP2921207B2 (ja) 光波長変換素子およびその製造方法
Chang et al. Chirped Grating Lenses In Ti-Indiffused LiNbO [sub] 3 [/sub] Optical Waveguides
JP2921209B2 (ja) 波長変換素子の製造方法
JPH07234310A (ja) 回折格子の製造方法および光波長変換素子の製造方法