JPH06346399A - 生分解性複合紙およびシートの製造法 - Google Patents

生分解性複合紙およびシートの製造法

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JPH06346399A
JPH06346399A JP15804793A JP15804793A JPH06346399A JP H06346399 A JPH06346399 A JP H06346399A JP 15804793 A JP15804793 A JP 15804793A JP 15804793 A JP15804793 A JP 15804793A JP H06346399 A JPH06346399 A JP H06346399A
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範子 神橋
Toshiya Osawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本来生分解性で安価であるパルプまたはセル
ロース系繊維の長所を損なうことなく、しかも高度の性
能的・品質的要求を満たすとともに、シート状のプラス
チックに匹敵する加工性を持つ高機能性かつ高性能の生
分解性複合紙およびシートを提供する。 【構成】 800μm以下の粒径または50mmの繊維
長を有する熱可塑性の生分解性樹脂から成る粉末および
/または繊維を5〜90重量%とパルプまたはセルロー
ス系繊維95〜10重量%とを水中で混合、解繊して水
懸濁液とし、これを抄造・乾燥することにより得られた
紙またはシートを、生分解性樹脂の融点以上、250℃
以下で加熱圧縮成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包装材などの分野等で
使用され、廃棄された後、微生物などの作用により生分
解し、地球上の炭素循環系に還る、すなわち「地球に優
しい」生分解性複合紙およびシートの製造法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】現在、特に食品関係のトレイなどの包装
材はプラスチックの真空成形などにより大量に生産、消
費されており、その使用後のプラスチック廃棄物は環境
に重大な負荷を与えている。すなわち、プラスチック廃
棄物は焼却しても、その際に生ずる過大な燃焼カロリー
は焼却炉の損耗を著しくし、その排気ガスは大気を汚染
する。また、プラスチック廃棄物は埋め立てても容易に
自然分解して土に戻ることがないため、何時までも埋め
立て地の地盤が安定しないなどの欠点を有する。
【0003】現在、この環境対策として微生物などの作
用により生分解し得る生分解性プラスチックが鋭意開発
されているが、未だ高価であり、包装材などに簡易に使
用できる価格ではない。また、性能的にも、現在使用さ
れている汎用樹脂と比べて一般的に融点が低いため、耐
熱性などの物性面で劣っている。したがって、高温時の
剛性(熱変形温度)が劣るので、その欠点を厚さの増大
で補完することになり、製品コストや廃棄後の分解速度
に悪影響を及ぼすこととなる。
【0004】他方、包装材としてプラスチックと共に広
く使用されている紙・板紙は本来生分解性である木材パ
ルプを用いているので、当然生分解性である。しかし、
最近に至り、物理的特性のみならず印刷適性、加工適
性、その他実用特性などのより高度な要求を満たすため
に紙・板紙への品質的要求が高まりつつあり、そのため
に支持体としての紙に合成樹脂を使用した高機能付与加
工が、内添、含浸、塗工、積層などの形で行われてい
る。一般に、品質的要求のレベルの高いほど、その使用
する樹脂量も多くなる傾向にあり、その結果、例えば包
装紙においては、樹脂加工によって紙本来の性質よりも
加工樹脂の性質が強調されることになり、使用後に廃棄
されても、微生物によって容易に生分解されず、プラス
チックと同様な廃棄物処理問題が生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く従来技術で
は、1)生分解性のプラスチックにおいては、廃棄後の
公害問題は解決することができても、性能面、価格面で
問題が残る。また、2)本来、比較的安価で生分解性で
ある紙が、要求品質の向上に伴ってその性質が限りなく
樹脂のそれに接近しており、本来の生分解性から隔たり
つつある。
【0006】また、従来の紙の高機能付与加工技術にお
いて、熱可塑性合成樹脂にパルプを複合させる場合に
は、通常、溶融状態の樹脂に粉砕したパルプを混練して
造るが、溶融状態の樹脂は普通200℃位あるいはそれ
以上であるため、パルプは混練状態で保有する水分を失
い、絶乾状態になる。パルプの主成分であるセルロース
は最適の可塑剤である水を失うので、この混練状態では
パルプは可塑性を失い脆くなり、強い剪断力によって殆
ど粉末化してしまう。しかも、使用する粉砕パルプその
ものが、すでにかなり短繊維化したものであることが多
い。それは、成紙を乾燥状態で機械的に粉砕しても、繊
維の切断なしに単繊維に解繊することはほとんど不可能
であるからである。したがって、この場合パルプを複合
化させたとはいえ、製品中に存在するのはほとんど繊維
形態をとどめない粉末状のパルプで、繊維形態としての
高いアスペクト比による補強・改質効果は期待できな
い。
【0007】他方、紙加工技術的に内添、含浸、塗工、
積層などの手段では、充分な加工性を示す素材が得られ
ない。それは、内添以外の手段では繊維間結合が完成さ
れたいわば成紙である原紙に樹脂を加工するために、繊
維間に十分樹脂を介在させることができないためであ
る。この場合の繊維間結合とは、パルプ繊維すなわちセ
ルロース繊維表面のOH基による繊維間水素結合を意味
している。この結合は含有水分によって水分子を介在さ
せる場合が多いが、上述の如く溶融樹脂との混練状態で
は絶乾状態となり、このOH基同士の水素結合から更に
脱水されてエーテル結合にいたる可能性もあると言われ
ている。したがって、この混練状態で繊維間結合を弛緩
させるという期待はほとんどできない。この水素結合を
緩めるためには、水分子をより多く介在させて繊維間隙
に水の多分子層を形成させるしかない。
【0008】一般に、含浸、塗工、積層などの樹脂加工
においては、充分にこの繊維間結合を緩める工程ではな
いので、緩んだ繊維間隙に水素結合の代わりに樹脂層を
形成することは不可能である。また、樹脂の内添による
樹脂加工においては、一般にコロイドタイプまたはエマ
ルジョンタイプの水分散性樹脂液をパルプスラリーに添
加する。この場合、分散した樹脂のコロイドまたはエマ
ルジョン粒子は、製紙技術一般の定着方法で繊維表面に
定着、被覆することができるので、樹脂層を介在させた
繊維構造のものとすることができる。しかし、この方法
で充分な加工成形性が得られるほどのものを得ようとす
れば、製紙技術では異常な程、多量の樹脂を添加しなけ
ればならない。したがって、この場合には用品汚れや操
業トラブルを覚悟しなければならず、工業的に安定的な
品質を保証することができない。
【0009】本発明は、かかる現状に鑑み、本来生分解
性で安価である紙の長所を損なうことなく、しかもこれ
に対する高度の性能的・品質的要求を満たすとともに、
シート状のプラスチックに匹敵する加工性を持つ高機能
性かつ高性能の紙ないしシートを提供することを目的と
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、800μm以
下の粒径または50mm以下の繊維長を有する熱可塑性
の生分解性樹脂から成る粉末および/または繊維5〜9
0重量%を、実質的に単繊維に解繊されてなる高アスペ
クト比のパルプまたはセルロース系繊維95〜10重量
%と複合化したことを特徴とする生分解性複合紙であ
る。なお、生分解性複合紙の目付けが3000g/m2
以下であることが望ましい。
【0011】また、本発明は、800μm以下の粒径ま
たは50mmの繊維長を有する熱可塑性の生分解性樹脂
から成る粉末および/または繊維を5〜90重量%とパ
ルプまたはセルロース系繊維95〜10重量%とを水中
で混合、解繊して水懸濁液とし、これを抄造・乾燥する
ことにより得られたシートを、生分解性樹脂の融点以
上、250℃以下で加熱圧縮成形することを特徴とする
生分解性複合シートの製造法である。
【0012】本発明において使用するパルプまたはセル
ロース系繊維は、木材からのバージンパルプや古紙から
回収したパルプなどのパルプまたは銅アンモニアレーヨ
ン、ビスコースレーヨンや溶剤紡糸レーヨンなどのセル
ロース系繊維を短くカットした繊維などである。
【0013】本発明において使用する熱可塑性の生分解
性樹脂の代表的なものとして、脂肪族ポリエステルが挙
げられる。例えば、ポリグリコール酸やポリ乳酸のよう
なポリ(α−ヒドロキシ酸)からなる重合体またはこれ
らの共重合体が、また、ポリ(ε−カプロラクトン)、
ポリ(β−プロピオラクトン)のようなポリ(ω−ヒド
ロキシアルカノエート)が、さらに、ポリ−3−ヒドロ
キシプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレー
ト、ポリ−3−ヒドロキシカプロレート、ポリ−3−ヒ
ドロキシヘプタノエート、ポリ−3−ヒドロキシオクタ
ノエート及びこれらとポリ−3−ヒドロキシバリレート
やポリ−4−ヒドロキシブチレートとの共重合体のよう
なポリ(β−ヒドロキシアルカノエート)が挙げられ
る。また、グリコールとジカルボン酸の縮重合体からな
るものとして、例えば、ポリエチレンオキサレート、ポ
リエチレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、ポ
リエチレンアゼレート、ポリブチレンオキサレート、ポ
リブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポ
リブチレンセバケート、ポリヘキサメチレンセバケー
ト、ポリネオペンチルオキサレートまたはこれらの共重
合体が挙げられる。さらに、前記脂肪族ポリエステル
と、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレ
ンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンア
ジパミド(ナイロン66)、ポリウンデカナミド(ナイ
ロン11)、ポリラウラミド(ナイロン12)のような
脂肪族ポリアミドとの共縮重合体である脂肪族ポリエス
テルアミド系共重合体が挙げられる。本発明において
は、生分解性を有する熱可塑性樹脂として前述した以外
の熱可塑性重合体であっても、それが生分解性を有する
ものであれば用いることができる。
【0014】これら生分解性熱可塑性樹脂から800μ
m以下の粒径の粉末を得るためには、これらの樹脂を溶
剤に溶解後、非溶剤中に撹拌しながら沈澱させ、これら
を回収後乾燥する方法が一般的であるが、これらに限定
されるものではない。また、繊維は溶融紡糸後、50m
m以下にカットすることにより得ることができる。
【0015】本発明において使用する熱可塑性の生分解
性樹脂の粉末の粒径は、800μm以下であることが必
要であり、それを越える場合は紙層を形成しても樹脂粒
子が脱落しやすく、均質な製品が得がたくなり、また熱
可塑性の生分解性樹脂の繊維長は50mm以下であるこ
とが必要であり、それを越える場合は抄紙原料として水
懸濁液に分散しがたく、フロックを形成して均一な地合
の紙層から成る製品が得がたい。なお、本発明で言う粉
末と繊維の区分はアスペクト比が5未満のものを粉末、
5以上のものを繊維と言う。また、粉末の粒径はその長
軸の長さを指す。ここで、アスペクト比とは、繊維の長
さをl、直径をdとしたとき、l/dをいう。
【0016】本発明の熱可塑性の生分解性樹脂とパルプ
またはセルロース系繊維との配合割合は、5〜90重量
%:95〜10重量%であることが必要であって、生分
解性樹脂が5重量%未満では製品の加工性が乏しく、使
用に耐える加工品が得がたい。また、90重量%を越え
るものではコストや剛性、熱変形温度の品質面での改善
が不十分である。
【0017】本発明の生分解性複合紙またはシートの製
造法において、上記の熱可塑性の生分解性樹脂とパルプ
またはセルロース系繊維とより紙ないしシートを抄造す
るには、一般の製紙技術および機械によるが、特に原料
調製では樹脂の均一分散に留意すべきで、一般の分散剤
はもちろん、油剤や粘剤の適切な選択が肝要である。ま
た、機械的な撹拌も重要で粉末は沈降したり浮上したり
しないように、繊維はフロックにならないように撹拌状
態をコントロールする必要がある。紙層形成には汎用の
抄紙機が適用されるが、1000g/m2 以上のシート
の抄造には巻取板紙抄紙機を適用することが望ましい。
【0018】また、加熱圧縮成形法としては、紙様のプ
リプレグを予熱した後コールドプレスする方法や予熱す
ることなくホットプレスする方法がある。たとえば、一
般のスタンパブルシートと同様に予熱してコールドプレ
スにより成形できることは勿論であるほか、スタンパブ
ルシートでは不可能な薄物領域の製品の製作も真空成形
により可能である。真空成形の場合、予めシートを熱圧
処理する必要がある。それによって紙層中の繊維および
粉末状の樹脂は溶融してフィルム状となる。このように
して形成されたフィルム状物は深絞り成形時の伸びを助
長させるのに有効であり、かつ成形時の真空に気密性を
保つ上で有効である。この場合、熱可塑性の生分解性樹
脂の加工温度は生分解性樹脂の融点以上、250℃以下
であることが必要であって、融点未満の温度では生分解
性樹脂の溶融が生ぜず、250℃を越える温度では加工
時のパルプ繊維の熱劣化が著しく、その補強効果が低減
する。
【0019】本発明において、目付が3000g/m2
以下の紙ないしシートとすることが望ましいが、これは
3000g/m2 を越えた場合は紙厚が約6mm以上と
なり、加工時の予熱工程で厚さ方向で均一な予熱が困難
となり、紙表面が焦げても中間層の樹脂に充分な熱可塑
性が付与されないためである。
【0020】
【作用】本発明では、先ずパルプまたはセルロース系繊
維の完全な解繊を考えて、合成樹脂加工技術の分野では
忌避物質である水で繊維間結合を緩めることを優先して
水中での離解、解繊を基本的前提とした。生分解性樹脂
の特定された粉末または繊維をパルプ等と複合させた原
料で紙層を形成することで、パルプ等の繊維を実質的に
単繊維に解繊されてなる高アスペクト比(パルプの有す
るアスペクト比を高度に保持している)の繊維とし、そ
の間隙に樹脂の粉末または繊維をミクロに均一に介在さ
せることができ、しかも後続する加熱圧縮成形加工工程
で充分な流動性や成形加工性を発揮するに充分な樹脂量
を紙ないしシートに複合させることができる。
【0021】この様な紙ないしシートでは乾燥または加
熱によってもパルプ等の繊維間は充分な隔たりを有し、
繊維表面同士で水素結合を形成することはない。したが
って、パルプ等の繊維間に介在する生分解性樹脂が溶
融、軟化して流動する時は容易に紙層構造を解き、塑性
変形を起こすことができ、様々な形状に成形することも
可能である。特に真空成形では前述の如く、本発明に準
拠して既に熱圧処理したシートでは、パルプなどが個々
の短繊維に独立して充填された連続層として挙動する。
この連続層は成形に際して再び予熱で可塑化されると、
繊維はマトリックスの樹脂と一体となって流動する。こ
の塑性流動は成形金型の表面を覆うに充分な面積にまで
伸びる。
【0022】本発明によるシートでは、加熱によって流
動相に変わる樹脂マトリックスの中にパルプまたはセル
ロース系繊維が均一に、しかも単繊維がそれぞれ孤立し
た状態で分散している状態にある。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 叩解したパルプ(LBKP)を9.4g採取し、これを
水750ml中で十分に離解した。これに単糸繊度3デ
ニール、平均カット長5mmのポリカプロラクトン(P
CL)繊維7.2gと界面活性剤0.1g/lを加え、
パルプとPCL繊維を含む水分散液を形成させ、JIS
法(JIS P8209)に準じて抄造した。得られた
紙の目付は521g/m2 で、PCL繊維とパルプの混
合・分散性は良好であった。この紙を風乾した後、12
0℃に予熱し、コールドプレスしたところ、厚さ0.4
mmの均一なシート状成形物を得た。これについてJIS
K7127 に準じた引張り試験およびJIS K7203 に準じた曲
げ試験を行った結果を表1に示す。なお、得られた成形
品におけるパルプの分散状態は良好であった。
【0024】比較例1 Tダイ法により溶融押出しされた厚さ0.3mmのPC
Lフィルムについて、実施例1と同じ引張り試験ならび
に曲げ試験を行ったところ、表1に示す結果が得られ
た。すなわち、実施例1に対し引張り強度で約42%、
引張り弾性率で約18%、曲げ弾性率で約16%のレベ
ルにとどまっていた。
【0025】
【表1】
【0026】実施例2 100〜800μmのランダムな粒子径のPCL粉末を
用いて実施例1と同様に行った。得られた紙の目付は4
50g/m2 で、PCL粉末とパルプの混合・分散性は
良好であった。
【0027】実施例3 実施例1において得られた紙を予熱した後、冷ローラ間
でカレンダー加工を施し、厚さ0.45mmのシート状
プリプレグを得た。次に、これを真空度5torr、温度1
30℃で真空成形したところ、極めて良好な深絞り成形
物を得ることができた。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、本来生分解性で安価で
あるパルプまたはセルロース系繊維の長所を損なうこと
なく、しかもパルプまたはセルロース系繊維を実質的に
単繊維に解繊されてなる高アスペクト比の繊維とし、そ
の間隙に樹脂を均一に介在させることができ、加熱圧縮
成形加工工程で充分な流動性や成形加工性を発揮するこ
とのできる生分解生複合紙およびシートを製造すること
が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神橋 範子 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 大澤 壽也 東京都杉並区成田東4ー3ー35ー6

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 800μm以下の粒径または50mm以
    下の繊維長を有する熱可塑性の生分解性樹脂から成る粉
    末および/または繊維5〜90重量%を、実質的に単繊
    維に解繊されてなる高アスペクト比のパルプまたはセル
    ロース系繊維95〜10重量%と複合化したことを特徴
    とする生分解性複合紙。
  2. 【請求項2】 目付けが3000g/m2 以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の生分解性複合紙。
  3. 【請求項3】 800μm以下の粒径または50mmの
    繊維長を有する熱可塑性の生分解性樹脂から成る粉末お
    よび/または繊維を5〜90重量%とパルプまたはセル
    ロース系繊維95〜10重量%とを水中で混合、解繊し
    て水懸濁液とし、これを抄造・乾燥することにより得ら
    れたシートを、生分解性樹脂の融点以上、250℃以下
    で加熱圧縮成形することを特徴とする生分解性複合シー
    トの製造法。
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