JPH06346299A - 錫めっき液の回収再生方法 - Google Patents

錫めっき液の回収再生方法

Info

Publication number
JPH06346299A
JPH06346299A JP14047893A JP14047893A JPH06346299A JP H06346299 A JPH06346299 A JP H06346299A JP 14047893 A JP14047893 A JP 14047893A JP 14047893 A JP14047893 A JP 14047893A JP H06346299 A JPH06346299 A JP H06346299A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ions
acid
plating solution
solution
tin plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP14047893A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichiro Akao
尾 謙一郎 赤
Hajime Ogata
方 一 緒
Toshihiro Kikuchi
地 利 裕 菊
Kazuo Mochizuki
月 一 雄 望
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP14047893A priority Critical patent/JPH06346299A/ja
Publication of JPH06346299A publication Critical patent/JPH06346299A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 錫めっき液中に蓄積されるFeイオンその他
の有害カチオンを除去し、錫めっき液を再生する。 【構成】 錫めっき槽201、202、ドラグアウト槽
203と水洗槽204のSnめっき液を、Snイオン吸
着キレート樹脂塔205に通液してSnイオンを除去
し、残液を、過酸化水素添加槽206に通液し、Feイ
オン吸着キレート樹脂塔207に通液して、Feイオン
その他の有害カチオンを除去し、回収酸液を得、酸添加
タンク208からの酸新液と混合して、濃縮装置209
に通液してから、Snイオン吸着キレート樹脂塔205
に通液して、吸着されているSnイオンを通液酸中に脱
離し、酸除去電気(拡散)透析装置に通液し、一部を成
分濃度調整塔212と活性炭処理塔213に通液してか
ら、濃縮装置214に通液して、錫めっき槽201,2
03に戻す、錫めっき液の回収再生方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はSnめっき液中、さらに
Snめっき後の水洗浴中に蓄積するFeイオンその他の
有害カチオンを除去し、Snめっき液を回収再生使用す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より電気錫めっき浴としてハロゲン
浴、フェロスタン浴等がよく用いられており、また最近
は高電流密度化、不溶性陽極化が可能な有機酸(アルカ
ンスルホン酸、アルカノールスルホン酸)浴も使用され
るようになってきている。しかし近年、環境汚染問題が
クローズアップされ廃液処理に対する規制も厳しくなっ
たことや、こうした有機酸浴が高価なことから、めっき
ラインをクローズド化して廃液を減らすことが必要にな
ってきた。また電流効率やめっき外観を良好なものとす
るために各種の高価な有機めっき添加剤をめっき液に含
有することが多いが、こうした有効な添加剤の損失を防
止するためにもめっき液の回収が不可欠なものとなって
きた。
【0003】ところがこうしたクローズド化によって廃
液を回収してめっき槽に戻す操作を続けて行くと、オー
プンシステムでは廃液と共に系外に排出されていた各種
の不純物がめっき液に蓄積してめっき品質等に悪影響を
及ぼすことがわかった。特に、Feイオンは、めっき原
板(鉄板)が酸性Snめっき槽に入ってから通電により
金属錫が電着されるまでのプレディップのあいだに溶解
したり、前処理工程の酸洗水洗液の持ち込み等によって
めっき液中に蓄積されていく。さらにめっき液中のFe
2+イオンは空気酸化または不溶性陽極上で陽極酸化を受
けてFe3+イオンとなる。 Fe2++1/4O2 +1/2H2 O→Fe3++OH- (1式) ところが、Snイオンがめっき液中に存在するとFe2+
イオンは2式のような反応を生じてSnイオンを酸化す
る。 2Fe3++Sn2+→2Fe2++Sn4+ (2式) このようにして生成したSn4+イオンはスラッジ(Sn
2 )となって沈澱してしまう。このためSnめっき液
中にはFe3+イオンはほとんど存在せず、全てFe2+
オンと考えてよく、またSn4+イオンも僅かしか存在せ
ずほとんどSn 2+イオンと考えてよい。従ってSnめっ
き液中にFe2+イオンが存在するとSn 2+イオンを酸化
してスラッジ化してしまうので貴重なSnの損失が大き
い。また本発明者らの実験ではSn2+の酸化速度はFe
2+濃度の2乗に比例することがわかっているので、めっ
き液中のFeイオン濃度が増大するとスラッジ発生量は
急激に増え、Snの損失、めっきラインの汚れやスラッ
ジとの接触によるめっき表面形状悪化などの問題が大き
なものとなってくる。特に高速めっきラインでは空気の
巻き込みによるめっき液の酸化が多いためこうした問題
はさらに顕著となる。従ってめっき液中のFeイオンの
除去、管理が必要である。
【0004】Feイオンを除去しSnめっき液を再生す
る方法に関して、特公昭57−53880号公報に記載
の技術が知られている。特公昭57−53880号公報
に記載の技術はSnめっき液中のSnイオンを選択的に
吸着する性質を有するキレート樹脂で回収した後、強酸
性陽イオン交換樹脂によってFeイオン等のカチオンを
除去するものである。
【0005】キレート樹脂やカチオン交換樹脂の金属イ
オンとの交換反応は次式で表される。下式において、樹
脂をR−H、交換する金属イオンをMn+とする。 (R−H)n +Mn+ → Rn −M+H+ (3式) したがって樹脂に金属イオンが吸着されるためには平衡
が右に進む必要があるが、処理液のpHが低い場合には
右に進みにくい。質量作用の法則から明らかに平衡は左
に進む。このことはキレート樹脂よりカチオン交換樹脂
で顕著であり、めっき液のpHが低い場合にはそのまま
ではFeイオンの吸着が起きにくいので除鉄を有効に行
なうためには溶液のpHを上げる必要がある。工程上か
らは、除鉄前のめっき液の希釈と除鉄後のめっき液濃縮
が必要になり工程が複雑となり、液濃縮によるエネルギ
ーコストの増大を招きクローズド化による経済性向上効
果を相殺する結果となってしまう。さらに同発明ではキ
レート樹脂に吸着したSnイオンを脱離するのにキレー
ト樹脂処理で得られた回収酸を使用することになってい
るが、3式(質量作用の法則)より、吸着したイオンを
十分脱離させ交換反応を左に進めるには、吸着反応で得
られた以上の酸を用いることが必要なことは明らかであ
る。従って最終的に得られた回収錫めっき液は、キレー
ト樹脂からSnイオンを安定して脱離するために多量の
酸を通液したので、除鉄処理前のめっき液に比べて過剰
の酸を含有することになる。従ってこのままではめっき
槽に戻すことができず、これまではめっき液への酸補充
などの際に用いるなどの消極的な使用方法しかできなか
った。その結果、本来の意味でのめっきシステムクロー
ズド化は未だ達成されていない状況にあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、Snめっき
における環境衛生、経済性の向上を目的としたもので、
特にSnめっき液中に蓄積されるFeイオンその他の有
害カチオンを除去し、Snめっき液を再生使用する方法
を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、Feイオンそ
の他の有害カチオンが共存するSnめっき液からFeイ
オンその他の有害カチオンを除去してSnめっき液を回
収再生する方法において、Snめっき液を、Snイオ
ンを選択的に吸着する性質を有するキレート樹脂に通液
してSnイオンを除去する工程、Snイオンを除去し
た残液を、Feイオンを選択的に吸着する性質を有する
キレート樹脂に通液してFeイオンその他の有害カチオ
ンを除去し、回収酸液を得る工程、上記回収酸液と新
酸液とを混合した混合酸液を前記の工程でSnイオン
吸着したキレート樹脂に通液して吸着されているSnイ
オンを混合酸液中に脱離する工程、および前記の工
程で得られたSnイオンを含有する混合酸液中の過剰酸
を、イオン交換膜を用いた電気透析あるいは拡散透析に
より除去する工程をこの順序で組み合わせて実施するこ
とを含んだSnめっき液の回収再生方法を提供するもの
である。
【0008】このとき、錫めっき液の回収再生方法によ
り得られる混合酸液中のめっき液成分を調整した後めっ
き槽に戻したり、得られる混合酸液中のめっき成分調整
前に、混合酸液を活性炭で処理することが可能である。
【0009】
【作用】以下本発明を詳細に説明する。本発明において
はキレート樹脂の特性を利用し、有用金属イオンと不要
金属イオンを分離し、有効に不要金属イオンを除去す
る。キレート樹脂は特定の金属イオンを選択的に吸着す
る性質を持つ。本発明では有害カチオンが共存するSn
めっき液、Snめっき後のドラグアウト、水洗液または
それらの混合液を、まずSnイオンを選択的に吸着する
性質を有するキレート樹脂に通液する。Snめっき液が
強酸性の場合はSnイオンの吸着性がやや低くなるの
で、通液のpHを上げるためできればドラグアウトや水
洗液と混合することが望ましいが、選択吸着性があるの
でめっき原液でも使用可能である。またドラグアウトや
水洗液もSnイオン濃度やFeイオン濃度が低いためそ
のままでは樹脂に通液しても時間当たりの吸着効率が悪
いので、除鉄処理をしていないSnめっき液と混合して
除鉄を行なうとよい。
【0010】本発明で用いるSnイオンを選択的に吸着
する性質を有するキレート樹脂としては、たとえばスチ
レンとジビニルベンゼンの共重合体を基体とし、官能基
としてリン酸基、アミノリン酸基またはイミノジ酢酸基
を持つキレート樹脂がよい。これらのキレート樹脂は広
いpHの範囲でSnイオンのみを吸着する性質を持ち、
Snイオンの分離が容易である。
【0011】Snイオンを除去した残液は、次にFeイ
オンを選択的に吸着するキレート樹脂に通液され、Fe
イオンそのカチオンが除去される。キレート樹脂には前
記のSnイオン除去工程で用いたものと同様なものを使
用すればよい。キレート樹脂はイオン交換樹脂より低い
pHにおいても十分吸着反応を行えるので、通液はめっ
き原液でよい。なおキレート樹脂への吸着量はFe3+
オンの方がFe2+イオンに比べて多いので、通液前に処
理液の酸化処理を行って残存するFe2+イオンをFe3+
イオンに酸化しておくのが望ましい。この酸化方法は薬
剤、ガス、電解酸化等方法は問わず、例えば過酸化水素
が好適に使用できる。なお酸化当量点は、例えば処理液
の酸化還元電位を測定して求めればよい。
【0012】Feイオンを除去した回収酸液は酸新液と
混合してこの混合酸液をSnイオンを吸着したキレート
樹脂塔に通液することによって、Snイオンを脱離回収
することができる。この場合吸着されたSnイオンを脱
離させるためには樹脂の特性からpHを1程度にする必
要があるので、場合によっては回収酸液を濃縮しなけれ
ばならないが、酸新液を十分高濃度に調整して回収酸液
と混合すれば濃縮操作を省略することができる。酸液の
通液は吸着したSnイオンが70%程度脱離できるまで
行えばよく、従って混合する酸新液の量もそれに応じた
ものとなる。一方吸着Snイオンを完全に脱離しようと
すると所要酸液量が多くなるだけで効果が少ない。なお
Feイオンを吸着した樹脂は酸を通液することにより、
再生されて再利用することができる。酸としては硫酸、
硝酸、塩酸等が使用できる。また酸の濃度は10〜30
W/V%程度がよい。なおFeイオンを含んだ酸液は中
和して廃棄できるし、場合によってはめっきラインの酸
洗液等に使用してもよい。
【0013】こうして得られたSnイオンを含有する回
収めっき液は過剰の酸を含有しているので、イオン交換
膜を用いた電気透析あるいは拡散透析により過剰酸を除
去する。イオン交換膜を用いた透析方法としては、1対
の電極の間に2枚以上のイオン交換膜を配置し電場をか
けることによってイオンの移動を行う電気透析法、処理
液と水の間にイオン交換膜を配置するが電場をかけず、
膜間の溶液の濃度差を利用してイオンの移動を行なう拡
散透析法の2種類がある。電気透析法は装置の大きさを
コンパクトにでき、処理液と濃縮液の濃度差が小さい場
合でも有効に透析が行なえる特徴がある。一方拡散透析
法は処理液の濃度がある程度高い場合に使用され、電力
消費がないのでランニングコストが低いことが特徴であ
る。これら2法はめっき液の組成や装置スペースに応じ
て使い分ければよい。
【0014】図1(a)は電気透析槽の概略図である。
電気透析槽101はプロトン選択性カチオン交換膜10
2とアニオン交換膜103を交互に並べ、両端にカソー
ド104およびアノード105を配置する形になってい
る。膜は互いにガスケットで仕切られ、液相室を構成す
る。回収めっき液を液相室の1室に入れ、さらに別の1
室にはめっき液と同一の酸液を入れて通電すると、アニ
オン交換膜を(正に帯電した)アノードに面した側にも
つ室は酸が減少する室となり、残りの室は酸が濃縮され
る室となるので、めっき液中の過剰酸を移動させること
ができる。透析槽のカソードは特に限定されることはな
く鋼やカーボン、ステンレス等が好適に使用できる。ア
ノードは溶液への不純物金属の溶解を防ぐために不溶性
陽極であれば特に限定されることはない。カーボン、白
金や酸化イリジウムで被覆されたチタン、シリコン等を
用いればよい。
【0015】図1(b)は拡散透析膜の概略図である。
拡散透析槽106においては、アニオン交換膜103を
めっき液と水の間に配置する。めっき液中の過剰酸はア
ニオン交換膜103を通じて隣室に移動する。
【0016】透析に使用する膜としては、プロトン選択
性カチオン交換膜に旭硝子(株)製セレミオンCMV特
殊処理膜、アニオン交換膜に同セレミオンAAV等が使
用できる。
【0017】こうして回収めっき液中の過剰酸は除去分
離されるので、めっき液としてめっき槽に戻すことが可
能となる。また分離された過剰酸は次のキレート樹脂か
らのSn2+の脱離に使用できるので、本発明の除鉄工程
全体をクローズド化することができ、高効率、コンパク
トな除鉄システムとなる。
【0018】図2は本発明の一例を示したフロー図であ
る。錫めっき槽201、202のめっき液、ドラグアウ
ト槽203および水洗槽204の液を混合し、まずSn
イオンを優先的に吸着するキレート樹脂塔205に通液
する。Snイオンを除去した液はさらに酸化反応槽20
6で過酸化水素を添加され、残存するFe2+イオンをF
3+イオンに酸化した後、Feイオンを優先的に吸着す
るキレート樹脂塔207に通液してFeイオンその他の
カチオンを除去する。こうして得られた回収酸液はタン
ク208により酸新液と混合されて濃縮装置209で濃
縮された後、Snイオンの吸着された樹脂塔205に通
液して回収錫めっき液を得る。Feイオンの吸着された
樹脂塔207はタンク210より硫酸液を通液され、樹
脂が再生されるとともにFeイオンを含んだ硫酸溶液は
廃液として除かれる。回収錫めっき液はさらに透析装置
211に投入され、過剰な酸が除去される。この液は場
合によっては光沢剤、酸化防止剤などを成分調整槽21
2でそれぞれ調整したり、連続電解によって生成した不
純物、変性物(添加剤の電解生成物等)を活性炭処理塔
213により処理して除去した後に成分調整してめっき
液槽201、202に戻してもよい。また必要ならば濃
縮装置214で所定の濃度まで、めっき液を濃縮してか
らめっき液槽201、202に戻してもよい。キレート
樹脂の通液は空間速度(SV)1〜10で行なえばよ
い。これら一連のシステムによってめっき液の再生を行
なうと同時にラインをクローズド化することが可能とな
る。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいて具体的に説明
する。
【0020】図2に示す設備を用いて錫めっき液中のF
eイオンその他のカチオンを除去した。錫めっき液はi
−プロパノールスルホン酸、Snイオン、Feイオン、
めっき添加剤を含有する。めっき液とドラグアウト液を
混合した液0.3m3 (酸濃度0.7N、酸量10k
g)を、キレート樹脂(三菱化成(株)製ダイヤイオ
ン)0.07m3 にSV4で通液し、Snイオンを除去
した。残った液はさらに3%過酸化水素水を当量添加さ
れ残存するFe2+イオンをFe3+イオンに酸化させた
後、樹脂0.1m 3 に通液してFeイオンその他のカチ
オンを除去し、回収酸(酸量10kg)を得た。これに
1N酸新液0.4m3 (酸量20kg)が添加され、さ
らに濃縮されて全体として1N酸溶液0.6m3 (酸量
30kg)となった。この酸をSnイオンの吸着された
樹脂塔に通液して回収錫めっき液(酸量30kg)を得
た。一方Feイオンの吸着された樹脂は10W/V%硫
酸溶液0.2m3 を通液され、樹脂が再生された。回収
錫めっき液は図1aの構造を持つ透析槽で電気透析さ
れ、過剰な酸(酸量67kg)が除去された。透析装置
は電極面積100dm2、100セル直列のものであ
り、電流密度5A/dm2 で電解した。電極液には2N
硫酸、酸濃縮液には1Nのi−プロパノールスルホン酸
を使用した。Feイオンその他のカチオンの除去前後の
めっき液中のSnイオン量、Feイオン量、酸量変化を
表1に、本実施例で使用した樹脂を表2に示す。
【0021】本発明例1、2はキレート樹脂によりFe
イオンその他のカチオンが効率的に除去された。またS
nイオンを含む回収酸中の過剰酸をそれぞれ電気透析、
拡散透析によって除去したので、錫めっき液としてめっ
き槽に戻すことができた。
【0022】比較例1は、上記本発明例における回収錫
めっき液からの過剰な酸の除去工程を欠くものである。
比較例2は、上記本発明例におけるFe除去後の回収酸
に1N酸新液の添加工程を欠くものである。比較例1は
キレート樹脂によりFeインオその他のカチオンが効率
的に除去されたが、Snイオンを含む回収酸中の過剰酸
を除去しなかったので、錫めっき液としてめっき槽に戻
すことができず、設備のクローズド化とならなかった。
比較例2はキレート樹脂によりFeイオンその他のカチ
オンが効率的に除去されたが、キレート樹脂に吸着した
Snイオンを脱離するのに回収酸のみを使用したので、
脱離Snイオン量が少なくなった。その結果除鉄処理後
の回収錫量が処理前より少なくなったので、新たに錫を
補給しなければならなくなり設備のクローズド化となら
なかった。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明は錫めっき液中のFeイオンその
他のカチオンを除去して回収再生する効率的な方法を提
供するものである。そのため本発明は省資源、省エネル
ギーに寄与するところ大であり、さらに錫めっき設備を
クローズド化することができて環境衛生を保護する効果
が極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で使用する電気透析槽と拡散透析槽の
概略図である。
【図2】 錫めっき液からFeイオンその他のカチオン
を除去してめっき液を回収再生する本発明のフロー図で
ある。
【符号の説明】
101 電気透析槽 102 プロトン選択性カチオン交換膜 103 アニオン交換膜 104 カソード 105 アノード 106 拡散透析槽 201、202 錫めっき槽 203 ドラグアウト槽 204 水洗槽 205 Snイオン吸着キレート樹脂塔 206 過酸化水素添加槽 207 Feイオン吸着キレート樹脂塔 208 酸添加タンク 209 濃縮装置 210 硫酸タンク 211 酸除去電気(拡散)透析装置 212 成分濃度調整塔 213 活性炭処理塔 214 濃縮装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊 地 利 裕 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 望 月 一 雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Feイオンその他の有害カチオンが共存す
    る錫めっき液からFeイオンその他の有害カチオンを除
    去して錫めっき液を回収再生する方法において、 該錫めっき液を、Snイオンを選択的に吸着する性
    質を有するキレート樹脂に通液してSnイオンを除去す
    る工程、 該Snイオンを除去した残液を、Feイオンを選択
    的に吸着する性質を有するキレート樹脂に通液してFe
    イオンその他の有害カチオンを除去し、回収酸液を得る
    工程、 該回収酸液と酸新液とを混合した混合酸液を前記
    の工程でSnイオンを吸着したキレート樹脂に通液して
    吸着されているSnイオンを混合酸液中に脱離する工
    程、および 上記の工程で得られたSnイオンを含有する混合
    酸液中の過剰酸を、イオン交換膜を用いた電気透析ある
    いは拡散透析により除去する工程、を含むことを特徴と
    する錫めっき液の回収再生方法。
  2. 【請求項2】さらに、前記の過剰酸を除去した混合酸液
    を、めっき液成分を調整した後にめっき槽に戻す工程を
    含む、請求項1に記載の錫めっき液の回収再生方法。
  3. 【請求項3】さらに、前記の混合酸液のめっき液の成分
    調整前に、該混合酸液を活性炭で処理する工程を含む請
    求項2に記載の錫めっき液の回収再生方法。
JP14047893A 1993-06-11 1993-06-11 錫めっき液の回収再生方法 Withdrawn JPH06346299A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14047893A JPH06346299A (ja) 1993-06-11 1993-06-11 錫めっき液の回収再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14047893A JPH06346299A (ja) 1993-06-11 1993-06-11 錫めっき液の回収再生方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06346299A true JPH06346299A (ja) 1994-12-20

Family

ID=15269547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14047893A Withdrawn JPH06346299A (ja) 1993-06-11 1993-06-11 錫めっき液の回収再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06346299A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0845549A1 (en) * 1996-12-02 1998-06-03 LeaRonal GmbH Method for removing ferrous ions from acidic tinning electrolytes and tinning electrolyte recovery plant using the same
EP0863229A1 (en) * 1996-12-02 1998-09-09 LeaRonal GmbH Method for removing ferrous ions from acidic tinning electrolytes and tinning electrolyte recovery plant using the same
JP2014034691A (ja) * 2012-08-07 2014-02-24 Mitsubishi Materials Corp めっき液のリサイクル方法および装置
KR101464194B1 (ko) * 2014-04-16 2014-11-24 인천화학 주식회사 주석도금폐액으로부터 주석화합물 용액 및 산화주석을 동시에 회수하는 방법
JP2015047573A (ja) * 2013-09-03 2015-03-16 株式会社高松メッキ Sn系リサイクルスラッジの製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0845549A1 (en) * 1996-12-02 1998-06-03 LeaRonal GmbH Method for removing ferrous ions from acidic tinning electrolytes and tinning electrolyte recovery plant using the same
EP0863229A1 (en) * 1996-12-02 1998-09-09 LeaRonal GmbH Method for removing ferrous ions from acidic tinning electrolytes and tinning electrolyte recovery plant using the same
AU720303B2 (en) * 1996-12-02 2000-05-25 Rohm And Haas Electronic Materials Llc Method for removing ferrous ions from acidic tinning electrolytes and tinning electrolyte recovery plant for iron using the same
JP2014034691A (ja) * 2012-08-07 2014-02-24 Mitsubishi Materials Corp めっき液のリサイクル方法および装置
JP2015047573A (ja) * 2013-09-03 2015-03-16 株式会社高松メッキ Sn系リサイクルスラッジの製造方法
KR101464194B1 (ko) * 2014-04-16 2014-11-24 인천화학 주식회사 주석도금폐액으로부터 주석화합물 용액 및 산화주석을 동시에 회수하는 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3470044A (en) Electrolytic regeneration of spent ammonium persulfate etchants
EP0621354B1 (en) Method for recovering and reproducing tinning liquid
US2733204A (en) Trf atmfimt op wrtca
CN113245361A (zh) 一种重金属污染土壤的修复装置及其方法和应用
WO1997046490A1 (en) Removal of metal salts by electrolysis using an ion exchange resin containing electrode
JPH06346299A (ja) 錫めっき液の回収再生方法
JPH06256999A (ja) 錫めっき液を回収再生する方法
KR102130071B1 (ko) 하폐수 내 암모니아, 황화수소 그리고 중금속을 동시에 제거하는 방법
CN107119311A (zh) 电镀镍生产线快捷洁净在线镀液负压蒸发回用方法及设备
CN112777774A (zh) 含镍废水处理装置及含镍废水处理方法
US4618428A (en) Process for recovery of zinc from plating waste solutions
JPH06146098A (ja) Snめっき液の回収再生方法
US20070256940A1 (en) Device and Method for Removing Foreign Matter from Process Solutions
JP4292454B2 (ja) 金属フッ化物を含有する水溶液の処理方法
JPH05186900A (ja) Snめっき液の再生方法
JPH073500A (ja) 錫めっき液の回収再生方法
CN211255522U (zh) 含镍废水处理装置
JPS5820289A (ja) 液体中の塩分濃度を変える装置
Chang et al. Alternative waste minimization analyses for the printed circuit board industry: Examples for small and large manufacturers
JPH062198A (ja) Snめっき液の再生方法
JPH08276187A (ja) 亜硫酸塩含有溶液の電気化学的処理方法
CN114807604B (zh) 一种酸性溶液中除铁的方法
JPS6018760B2 (ja) 金属亜鉛メツキ工場から生じる亜鉛,鉄を含有する酸溶液からの金属亜鉛の電解回収方法
WO2008039478B1 (en) Devices and methods of copper recovery
CN118221245A (zh) 一种利用高酸下氯化亚铜沉淀法高效去除污酸中氯离子的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000905