JPH06346221A - 超高純度ガス供給系用部材または部品 - Google Patents

超高純度ガス供給系用部材または部品

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JPH06346221A
JPH06346221A JP14343193A JP14343193A JPH06346221A JP H06346221 A JPH06346221 A JP H06346221A JP 14343193 A JP14343193 A JP 14343193A JP 14343193 A JP14343193 A JP 14343193A JP H06346221 A JPH06346221 A JP H06346221A
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忠弘 大見
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J4/00Feed or outlet devices; Feed or outlet control devices
    • B01J4/001Feed or outlet devices as such, e.g. feeding tubes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C30/00Coating with metallic material characterised only by the composition of the metallic material, i.e. not characterised by the coating process

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非触媒性及び放出ガスフリーを可能とする超
高純度ガス供給系用部材または部品を提供すること。 【構成】 ガスとの接触部表面が窒化ボロン(以下BN
と称す)の析出物を有するステンレス鋼からなる。超高
純度ガス供給系用部材または部品としては、フィルタ、
配管などがあげられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超高純度ガス供給系用
部材または部品に係り、より詳細には、耐食性、非触媒
性及び放出ガスフリーであり、例えば、フィルター、配
管などの超高純度ガス供給系用部材または部品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体、磁性体、超伝導体等の
プロセス装置(例えば、成膜装置)にガスを供給する場
合、ガス供給源から半導体等の成膜装置にガスを供給す
るための配管途中にガスフィルターを介在せしめてガス
中の粒子の除去を行う。
【0003】近時、図1に示す構造を有するガスフィル
ターが開発されている。図1において、2はハウジン
グ、3はガス入口、4はガス出口、5はフィルターメデ
ィアである。フィルターメディア5はその周縁におい
て、ハウジング2の内面に溶接されている。ガスフィル
ター1は、ガス入口3において源料ガス側の配管に接続
され、ガス出口4において半導体等の成膜装置側の配管
に接続される。ガス入口3からガスフィルター1内に導
入されたガス中の粒子は、フィルターメディア5に捕捉
され、粒子の除去された清浄なガスはガス出口4を介し
て半導体等の成膜装置に送られる。
【0004】ところで、ハロゲン系ガス特に塩化水素な
どの腐食性ガス環境下で用いられるフィルター、例えば
半導体デバイスの製造に用いられるガス供給ラインのフ
ィルターには、電解研磨処理されたSUS316Lなど
のオーステナイト系ステンレス鋼が用いられる。しか
し、かかるステンレス鋼においては、長時間使用する間
に腐食反応が起こり、高純度を維持したままハロゲン系
ガスを反応室などに供給することが困難になる。すなわ
ち、長時問使用する間にFeやNiなどの腐食生成物が
生成し、かかる腐食生成物が反応室に供給されてしま
い、半導体デバイスの配線上に付着し、回路がショート
する原因となり、歩留まりや性能などに問題が生じる。
【0005】また、SiH4、B26ガスなどの活性な
特殊材料ガスを室温でも容易に分解させ、副生成物を伴
い反応室などに供給されることになる。ー方、ステンレ
ス鋼表面にクロム酸化物を主体とする酸化皮膜を形成す
る方法が提案されているが、この方法では数μmのファ
イバーにハロゲン系ガスなどの腐食性ガスとの腐食の発
生を抑制するのに最適な酸化皮膜を形成するのが困難で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ボロン及び
窒素を含有し、BNの析出物を表面に有するステンレス
鋼を用い、放出ガス特性、非触媒性及び耐腐食性に優れ
た超高純度ガス供給系用部材または部品提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の要旨は、
少なくともガスとの接触部表面の一部または全部が窒化
ボロン(以下BNと称す)の析出物を有するステンレス
鋼からなることを特徴とする耐腐食性、非触媒性及び放
出ガスフリーを可能とする超高純度ガス供給系用部材ま
たは部品に存在する。
【0008】
【作用】以下に本発明の作用を、本発明をなすに際して
得た知見とともに説明する。
【0009】本発明者は、超高純度ガス供給系用部材ま
たは部品とて、ガス入口と出口とを有するハウジングの
内部に、ガス中の不純物を捕捉するためのフィルターメ
ディアが設けられているガスフィルターを対象としてと
りあげた。フィルターを例として本発明の作用を以下に
述べるが、本発明はフィルターに限るものではない。
【0010】かかるフィルターは、パーティクルの除去
効率、保持能力が高く、ベーキングを行う温度において
耐熱性を有し耐腐食性に優れた材料により構成すればよ
い。例えば、ステンレスが好ましく、SUS316L
(特に、電解研磨を行ったものが好ましい)が好適に用
いられる。
【0011】かかるステンレス鋼は水分を含有するHC
l、HBrといった強腐食性ガス雰囲気に長時間暴露さ
せるとFeやNiなどの腐食生成物が生成し、かかる腐
食生成物により半導体プロセスに悪影響を及ぼす。
【0012】そこで本発明者はステンレス表面に耐腐食
性に極めて優れたクロム酸化不動態膜の形成を別途発明
した。
【0013】しかるに、フィルターファイバーは集束伸
縮法等により、直径数μmの大きさに加工されるためフ
ァイバー表面に耐腐食性に優れたクロム酸化不動態膜を
最適な条件で形成するのが極めて困難である。
【0014】そこで、ボロンと窒素を微小量ステンレス
鋼に添加した材料を所定の条件下で温度処理することに
より、数μmのファイバーにおいても表面にBNを折出
させることが可能となった。このBN表面はチューブ及
びプレート等の内表面に析出させることが可能なことは
いうまでもない。かかるBN析出表面は化学的に極めて
安定しており、結晶の特質から耐腐食性、非触媒性に対
して極めて効果的である。
【0015】また、高純度ガスの供給系用部材あるいは
部品にとって特に重要なことは、ガスの吸着特性である
が、本発明者は、BN析出物を表面に有するステンレス
鋼は、ガス吸着特性が優れている(ガスの吸着が少な
い)ことを見いだした。すなわち、BNはガス吸着に対
する抵抗を有し、表面への吸着ガスが大幅に低減され放
出ガス特性に対しては他の表面に類をみない効果を発揮
する。超高純度のガス(不純物がppbレベル以下のガ
ス)の供給に際しては、ガス供給部品表面に付着したガ
スの供給ガスへの混入をも避ける必要があり、その意味
でガスの吸着特性は重要な意味を有しているのである。
【0016】そこで、例えば、ファイバーのみにBNを
析出させたステンレス鋼を用い、ハウジングにはクロム
酸化不動態膜を表面に形成することにより、放出ガス特
性に優れまたハロゲン系の腐食性ガス及び活性な特殊材
料ガスに対しても非触媒性、耐腐食性に極めて有効的な
フィルターが得られた。さらに、ファイバー及びハウジ
ング共にBNを表面に析出させたステンレス材を導入す
ることによりその効果は一層向上される。
【0017】なお、BNを表面に折出させる前に電解研
磨処理を行うことがより好ましい。電解研磨処理をBN
析出前に施すことにより、表面粗度をRmax=0.1μ
m以下に低減することが可能となり、またより高密度に
BNの析出を行うことができ、より一層耐腐食性に優れ
た超高純度ガス供給系用部材または部品が得られる。
【0018】BNを表面に析出させる手法として、例え
ば、ステンレス鋼にボロンと窒素をそれぞれ0.01w
t%、0.2wt%を添加し、到達真空度が10-8Pa
以下の雰囲気中で800℃〜850℃に加熱を行い、加
熱時間は1〜3時間が望ましい。或いは、酸化性ガスを
含まない窒素ガスまたは還元性ガス雰囲気中(両者混合
ガスでも可能)で、上記に示した添加量のボロン及び窒
素を含有するステンレスに熱処理を施すことでも可能で
ある。
【0019】以上に述べた本発明のフィルターにBNを
析出させた表面は、極めて良好な放出ガス特性、非触媒
性及び耐腐食性を示し、超高清浄なガスを供給する構成
材として用いることが可能となる。
【0020】
【実施態様例】
(ステンレス鋼)本発明におけるステンレス鋼として
は、例えばFe−Cr系、Fe−Cr−Ni系のものが
好ましい。また、組織としても、フェライト系、マルテ
ンサイト系、オーステナイト系のいずれのステンレス鋼
であってもよい。特にSUS316Lが好ましい。
【0021】ステンレス鋼中におけるB含有量は0.0
05〜0.05重量%、N含有量は0.1重量%以下が
好ましい。Bが0.005重量%未満では、BNの析出
量が不十分であり、本発明効果が発揮されないことがあ
る。0.05重量%を超えても効果は飽和する。
【0022】N含有量が0.07重量%未満では、ボロ
ンの添加量にもよるがBNが析出量が少なくなり本発明
効果が発揮されないことがある。なお、0.1重量%以
上がより好ましい。
【0023】(析出処理)BNの析出処理としては、加
熱温度が800℃〜850℃、加熱時間が1〜3時間が
好ましい。800℃〜850℃の温度において析出処理
を行うと、他の温度において析出処理を行った場合より
も放出ガス特性、非触媒性、耐食性がより一層良好とな
る。また、1時間未満では、析出量必ずしも十分ではな
く、3時間を超えると析出量は飽和し、逆に析出物の粗
大化を招くおそれがある。
【0024】一方、析出処理の雰囲気としては、到達真
空度が10-3Pa以下で行うことが好ましい。10-3
a以下の場合は、これよりも真空度が悪い場合に比べ、
放出ガス特性、非触媒性、耐食性がともにより一層良好
となる。その理由は明らかではないが、真空度が悪い場
合は、ステンレス鋼の表面に酸化物が形成され、この酸
化物がBNの析出を阻害するためではないかと推測され
る。
【0025】また、析出処理雰囲気は、酸化性ガスを含
まない不活性ガスまたは還元性ガス雰囲気で行うことも
好ましい。不活性ガスとしては、例えば、アルゴンガ
ス、窒素ガスなどがあげられるが、アルゴンガスの場合
よりも窒素ガスの場合の方がより一層放出ガス特性、非
触媒性、耐食性が優れている。その理由も明かではない
が、窒素は、よりBN析出物の析出密度を高める作用に
寄与しているためではないかと推測される。
【0026】なお、本発明をなすに際しては、フィルタ
ーについて実験を重ね、フィルターについてはより多く
の顕著な効果が達成されるが、本発明の対象は、フィル
ターに限らず、例えば、配管についても好適に適用でき
る。
【0027】(超高純度ガス供給系用部材または部品)
超高純度ガス供給系用部材または部品としては、図1に
例示した、ハウジングと、その周縁において前記ハウジ
ング内面に溶接して設けられたフィルターメディアとか
らなるフィルターがあげられる。
【0028】また、かかるフィルターとしては、フィ
ルターメディアはBNの析出物を表面に有するステンレ
ス鋼からなり、前記ハウジングはBNの析出物を表面に
有していないステンレス鋼からなるもの、フィルター
メディアはBNの析出物を表面に有するステンレス鋼か
らなり、前記ハウジングは表面にクロム酸化物を主成分
とする酸化不動態が形成されたステンレス鋼からなるも
の、フィルターメディア及びハウジングはBNの析出
物を表面に有するステンレス鋼からなるもの、があげら
れる。このうちが本発明の効果がよりよく達成され
る。
【0029】(電解研磨)ステンレス鋼は、BN析出処
理前に電解研磨処理を施したものであることが好まし
い。特に電解研磨により表面粗度をRmax0.1μm以
下とすることが好ましい。かかる表面粗度の場合より緻
密で耐食性に優れた表面とすることができる。なお、電
解研磨は複合電解研磨がより好ましい。
【0030】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。なお、当
然のことではあるが、本発明範囲は以下の実施例に限定
されるものではない。
【0031】(実施例1)本例では、図1に示す構造の
ガスフィルター1を用いた。サンプルとして ファイバー、ハウジング共にSUS316Lで構成さ
れたもの ファイバーのみBNを折出させ、ハウジングにはクロ
ム酸化不動態膜を形成したもの ファイバー、ハウジング共にBNを析出させたもの の3種類を用いた。
【0032】上記ファイバーを電解研磨によって表面粗
度をRmax=0.1μmに研磨した。次に、焼結(本例
では1000℃)により、フィルターメディアに成形し
た。このフィルターメディアを次の条件で析出処理し
た。
【0033】温度:830℃ 時間:2時間 雰囲気:不純物(水分、酸素)濃度10ppb以下の窒
素ガス 焼結処理後、このフィルターメディを図1に示すように
ハウジングに溶接し、フィルターを作製しサンプルとし
た。なお、溶接はTIG溶接を行った。
【0034】これらのサンプルを用いてAPIMS(A
tomospheric Pressure Ioni
zation Mass Spectromete
r)、大気圧イオン化質量分折器により、フィルターか
らの放出ガスを測定した。サンプルフィルター外表面
に、マイクロシースヒーターを巻付け昇温可能とし、超
高純度Arガス(水分濃度約50ppt)を1.2l/
minで、サンプルフィルターを外表面に巻付けてある
ヒーターで、130℃まで昇温し、昇温開始10分後の
測定を行った。この時における各フィルターのスペクト
ルを図2、図3、図4に示す。また、各フィルターから
の水分及びハイドロカーボンの定量値を表1にまとめて
示す。
【0035】サンプルフィルターからは700ppb
の水分が検出された。また、サンプルフィルターから
は100ppbの水分が、サンプルフィルターからは
10ppbの水分しか検出されなかった。ハイドロカー
ボンに関してはいずれも検出されなかった。この実験結
果より、フィルターファイバー及びハウジングの表面処
理の違いが明確に表れており、BNを析出させた表面は
放出ガス特性において極めて有効であることが理解でき
る。
【0036】
【表1】 (実施例2)実施例1と同様の3種類のサンプルを用い
て、SiH4ガスの分解挙動に関し評価を行った。評価
方法として、各フィルターにマイクロシースヒーターを
巻付け、表面に吸着している水分の除去及び表面の活性
化のために超高純度Ar(水分濃度50ppt)ガスを
供給しながら、450℃で10時間ベーキングし表面の
活性化を行った。その後、フィルターを25℃に降温
し、Arガスから500ppmSiH4ガス(Ar希
釈)に切り替え、25℃でSiH4ガスの熱分解挙動を
評価した。
【0037】SiH4ガスの分解挙動はガスクロマトグ
ラフィーにてSiH4濃度とSiH4ガスの分解により発
生するH2濃度の経時変化を計測した。評価に用いた5
00ppmSiH4ガスの流量は5cc/minであ
る。
【0038】評価結果を図5、図6に示す。図5はSi
4ガスに関しての濃度の経時変化を示し、図6はSi
4ガスの分解により発生するH2濃度の経時変化を示
す。横軸はフィルターにSiH4ガスを供給開始してか
らの経過時間を示し、縦軸はフィルター出口より検出さ
れたSiH4及びH2濃度を示す。
【0039】サンプルフィルターに関しては、SiH
4ガスの供給開始後50分間もの間、SiH4ガスはフィ
ルター出口から全く検出されていない。また、5時間後
でも50ppmのSiH4ガスが分解していることが確
認され、それと同時にH2ガスが発生している。
【0040】次に、サンプルフィルターにおいては、
10分後に400ppmのSiH4ガスが検出され40
分以後はフィルターへのSiH4ガス供給濃度である5
00ppmを示した。
【0041】一方、サンプルフィルターにおいては、
実験開始後5時間経過してもSiH 4ガスは全く分解し
なかった。この実験結果より、BN析出表面では活性な
SiH4ガスでさえ分解を引き起こさないことから、極
めて非触媒性のある表面であるといえる。
【0042】(実施例3)実施例1と同様のサンプルを
用いて、HClガスに対する腐食にともない発生する水
素量の計測による評価を行った。評価方法は、フィルタ
ー内に水分濃度100ppmを含むArガスで希釈され
た80%HClガスを80℃にて14日間パルプで仕切
封入した後、フィルター内のHC1ガス中における水素
濃度の増加量をガスクロマトグラフィーにて計測した。
HClガスのフィルターへの封入圧力は5kg/cm2
である。但し、フィルターにHClガスを封入するため
の前処理として、フィルターを24時間200℃にて流
量500cc/minの超高純度Arガスでパージを施
し、吸着水分を除去しサンプル間の条件を統一した。そ
の結果を表2として示す。これよりサンプルフィルター
においては1.5×1015mol/cm2の水素ガス
が発生したのに対し、サンプルフィル夕ーにおいて
は、5.0×1015mol/cm2の水素が発生し、サ
ンプルフィルターにおいては、検出限界である1.0
×1010mol/cm2以下であった。つまり、BN処
理を施していないステンレス表面では、平均すると最表
面の1層分が完全に腐食されたことである。一方、BN
を析出させた表面では明らかに耐腐食性は著しく向上し
ている。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、ステンレス鋼にBNを
析出させた膜をフィルター内表面に用いることにより、
耐腐食性、非触媒性及び放出ガス特性に極めて優れた効
果を発揮するため、例えば、半導体、磁性体、超伝導体
その他の成膜装置に超高純度のガスを供給することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象とするガスフィルターの一例を示
す断面図である。
【図2】サンプルフィルターの昇温後10分後におけ
るAPIMS分析結果を示すグラフである。
【図3】サンプルフィルターの昇温後10分後におけ
るAPIMS分折結果を示すグラフである。
【図4】サンプルフィルターの昇温後10分後におけ
るAPIMS分析結果を示ずグラフである。
【図5】各フィルター表面に対する500ppmSiH
4/Arの室温におけるSiH4濃度の経時変化を示すグ
ラフである。
【図6】各フィルター表面に対する500ppmSiH
4/Arの室温において分解により発生するH2濃度の経
時変化を示すグラフ
【符号の説明】
1 ガスフィルター、 2 ハウジング、 3 ガス入口、 4 ガス出口、 5 フィルターメディア。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともガスとの接触部表面の一部ま
    たは全部が窒化ボロン(以下BNと称す)の析出物を有
    するステンレス鋼からなることを特徴とする耐腐食性、
    非触媒性及び放出ガスフリーを可能とする超高純度ガス
    供給系用部材または部品。
  2. 【請求項2】 前記ステンレス鋼中におけるB含有量は
    0.005〜0.05重量%、N含有量は0.07重量
    %以上であることを特徴とする請求項1記載の超高純度
    ガス供給系用部材または部品。
  3. 【請求項3】 前記BNの析出物は、加熱温度が800
    ℃〜850℃、加熱時間が1〜3時間の析出処理で析出
    させたものであることを特徴とする請求項2記載の超高
    純度ガス供給系用部材または部品。
  4. 【請求項4】 前記析出処理は、到達真空度が10-3
    a以下で行うことを特徴とする請求項3記載の超高純度
    ガス供給系用部材または部品。
  5. 【請求項5】 前記析出処理は、酸化性ガスを含まない
    不活性ガスまたは還元性ガス雰囲気で行うことを特徴と
    する請求項3記載の超高純度ガス供給系用部材または部
    品。
  6. 【請求項6】 超高純度ガス供給系用部材または部品
    は、ハウジングと、その周縁において前記ハウジング内
    面に溶接して設けられたフィルターメディアとからなる
    フィルターであることを特徴とする請求項1記載の超高
    純度ガス供給系用部材または部品。
  7. 【請求項7】 前記フィルターメディアはBNの析出物
    を表面に有するステンレス鋼からなり、前記ハウジング
    はBNの析出物を表面に有していないステンレス鋼から
    なることを特徴とする請求項6に記載の超高純度ガス供
    給系用部材または部品。
  8. 【請求項8】 前記フィルターメディアはBNの析出物
    を表面に有するステンレス鋼からなり、前記ハウジング
    は表面にクロム酸化物を主成分とする酸化不動態が形成
    されたステンレス鋼からなることを特徴とする請求項6
    に記載の超高純度ガス供給系用部材または部品。
  9. 【請求項9】 前記フィルターメディア及びハウジング
    はBNの析出物を表面に有するステンレス鋼からなるこ
    とを特徴とする請求項6に記載の超高純度ガス供給系用
    部材または部品。
  10. 【請求項10】 前記ステンレス鋼はBN析出処理前に
    電解研磨処理を施したものであることを特徴とする請求
    項1乃至9のいずれか1項記載の超高純度ガス供給系用
    部材または部品。
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