JPH06346062A - 軽質炭化水素の接触変換方法 - Google Patents

軽質炭化水素の接触変換方法

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JPH06346062A
JPH06346062A JP15816593A JP15816593A JPH06346062A JP H06346062 A JPH06346062 A JP H06346062A JP 15816593 A JP15816593 A JP 15816593A JP 15816593 A JP15816593 A JP 15816593A JP H06346062 A JPH06346062 A JP H06346062A
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JP
Japan
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zeolite
zsm
ratio
sio
catalyst
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JP15816593A
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Taku Takahashi
卓 高橋
Sadataka Kanejima
節隆 金島
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パラフィンを主体とする軽質炭化水素を低級
オレフィンと単環芳香族炭化水素に変換する。 【構成】 SiO2 /Al2 3 比が50〜300の範
囲にあり、かつ、平均一次結晶粒子径が0.01〜1μ
mの範囲にある中間細孔径アルミノシリケートゼオライ
トの触媒を用いて軽質炭化水素原料を接触分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パラフィンを主体とす
る軽質炭化水素、例えばナフサを原料にして、化学基礎
原料として有用な製品、すなわち、低級オレフィン、特
にエチレン、プロピレン、及び、単環芳香族炭化水素
(アロマ)、特にベンゼン、トルエン、キシレンを高収
率に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭60ー222428号公報には、
プロトン型ZSM−5を触媒に用いる方法が、又特開昭
61ー7218号公報には、固有のX線回折パターンを
示すゼオライト(AZ−1)を触媒に用いる炭化水素の
変換方法が開示されている。しかし前者の方法はナフサ
を原料にした場合、単環芳香族炭化水素の収率が高いも
ののオレフィン収率が低く、後者の方法はナフサを原料
にした場合、エチレン、プロピレン、C6 〜C8 アロマ
から成る製品収率合計が低いという問題点がある。
【0003】特開平3ー130236号公報には、昇温
脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離
量が40〜180μmol/g−ゼオライトとなる特定
の中間細孔径ゼオライトを触媒に用いる方法が開示され
ている。この方法は、窒素または水蒸気存在下で実施さ
れており、ナフサを原料にした場合、C6 〜C8 アロマ
収率が低い。
【0004】特開平1ー213240号公報には、α値
5〜25のZSMー5またはZSM−11のゼオライト
を用いる方法が開示されている。α値は、単位時間での
単位触媒当たりのノルマルヘキサンの転化速度を基準に
した相対速度定数として定義されており、アルファ値を
求める試験法は、Journal of Cataly
sis 61(390〜396)1980に記載されて
いるとしている。この文献の図2からα値とSiO2
Al2 3 比との関係を求めることができ、これに基づ
くづくと、α値5〜25は、SiO2 /Al2 3 比と
しておおよそ1960〜390に相当する。また、特開
平1ー213240号公報の実施例においては、重量時
間空間速度(WHSV)として1を割る値が採用されて
いる。
【0005】特開平2ー1413号公報及び特開平2ー
184638号公報においては、ZSMー5、オフレタ
イトーエリオナイト、Yなどのゼオライトに銅やコバル
トや銀さらにはリンを担持した触媒を用いる方法が開示
されている。これらの方法の実施例においては、ヘリウ
ムを希釈ガスとして用いてパルス反応を行っている。特
開平4ー352731号公報においては、0.3〜0.
7nmの細孔と2μm未満の平均微結晶寸法とを有する
ゼオライトを用いる方法が開示されている。この方法
は、減圧軽油を原料とした場合、プロピレン、ブチレン
の収率が高いもののエチレン、アロマの収率が低い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように炭
素数2から12のパラフィンを主体とする軽質炭化水
素、特にナフサを原料に用いて、化学基礎原料として有
用な製品すなわち、エチレン、プロピレン、アロマ(ベ
ンゼン、トルエン、キシレン)を効率よく高収率で得る
方法は確立されていない。本発明の目的は、上記した従
来技術の問題点を克服し、パラフィンを主体とする軽質
炭化水素、特にナフサを原料に用いてエチレン、プロピ
レン、アロマを効率よく高収率で製造する接触分解法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成する方法について鋭意検討を行った。その結果、
SiO2 /Al2 3 比が50〜300の範囲にあり、
かつ、平均一次結晶粒子径が0.01〜1μmの範囲に
ある中間細孔径アルミノシリケートゼオライトを接触分
解触媒として用いることによって上記目的が達成できる
ことを見出し本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、炭素数2から12のパ
ラフィンを主体とする軽質炭化水素原料を、SiO2
Al2 3 比が50〜300の範囲にあり、かつ、平均
一晶粒子径が0.01〜1μmの範囲にある中間細孔径
アルミノシリケートゼオライトを接触分解触媒とし、好
ましくは温度600〜750℃で重量時間空間速度(W
HSV)1〜200/時の条件下で接触させて、エチレ
ン、プロピレンを主成分とする低級オレフィン及びベン
ゼン、トルエン、キシレンを主成分とする単環芳香族炭
化水素(アロマ)を高収率で得る方法を提供するもので
ある。なお、ここで言う低級オレフィンとは、エチレ
ン、プロピレン以外にブテン、ペンテン、ヘキセンを含
む。また、単環芳香族炭化水素とは、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン以外にエチルベンゼン、スチレンを含む。
【0009】本発明の方法に用いることのできる軽質炭
化水素原料は、炭素数2から12のパラフィンを概ね7
0重量%以上含むものであれば特に制限はない。この例
として軽質ナフサ、重質ナフサ、直留ナフサ、FCCガ
ソリン、コーカーガソリン、熱分解ガソリン等が挙げら
れる。
【0010】本発明で用いられる中間細孔径アルミノシ
リケートゼオライトとしては、A型ゼオライトで代表さ
れる小細孔径ゼオライト、X型、Y型ゼオライトで代表
される大細孔径ゼオライトの中間の細孔径を有するもの
で、有効細孔径として約5〜6.5オングストロームの
範囲のものである。これらの代表としては、ZSM−5
類、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−21、ZS
M−23、ZSM−35、ZSM−38等が挙げられる
が、好ましいものとしては、ZSM−5類、ZSM−1
1である。
【0011】本発明で用いる触媒は、これらのゼオライ
トを単独で用いても、あるいは、混合して用いてもよ
い。本発明で言うZSM−5類とは、X線回折パターン
が少なくとも表1に示す面間距離のピークを含むゼオラ
イトである。この表1のピークは、ZSM−5類特有の
回折ピークであり、その他のピークが、それぞれ微妙に
異なっていても本発明の対象とするZSM−5類に含ま
れる。
【0012】
【表1】
【0013】本発明に含まれるZSM−5類としては、
例えばZSM−5(米国特許3702886号)、ZS
M−8(ドイツ特許2049755号)、ZETA−1
(ドイツ特許2548697号)、ZETAー3(英国
特許1553209号)、NU−4(ドイツ特許326
8503号)、NU−5(ドイツ特許3169606
号)、TZ−01(米国特許4581216号)、Cr
ystalline aluminosilicate
(米国特許4954326号)、TRS(ドイツ特許2
924870号)、MB−28(欧州特許21445
号)、TSZ(特開昭58ー45111号)等が挙げら
れる。ZSM−8、ZETA−1、NU−4、NU−
5、TZ−01、TSZ等は、表1に記載されている面
間距離d=3.85±0.07オングストロームのメイ
ンピークがダブルピークで記載されているが、このよう
なゼオライトも本発明で用いられる触媒に含まれる。
【0014】また、本発明で言うZSM−11とは、特
公昭53ー23280号公報に記載されているゼオライ
トである。本発明で用いられるゼオライトはイオン交
換、含浸、または他の方法で種々の元素を含有してもよ
いが、水素型のゼオライトを使用するのが好ましい。水
素型ゼオライトの調製例としては焼成ゼオライトをアン
モニウムイオンでイオン交換し、アンモニウム交換ゼオ
ライトを、アンモニウムを放出するのに充分な条件下で
焼成することにより調製する。
【0015】本発明に適用できるゼオライトのSiO2
/Al2 3 比は、50〜300である。この比が50
を下廻るものは、オレフィン収率が悪く、また、300
を上廻るものは、触媒活性が不充分である。SiO2
Al2 3 比50〜300のZSM−5またはZSM−
11は、直接合成する方法とSiO2 /Al2 3 比5
0以下のゼオライトを脱アルミニウムて得る方法があ
る。脱アルミニウムする方法としては水熱処理する方
法、塩酸、硝酸のような鉱酸に浸して熱をかける方法、
ケイ素化合物で処理する方法等がある。
【0016】水熱処理については、アンモニウムイオン
型ゼオライトあるいはこれを焼成して得たプロトン型ゼ
オライトを500℃以上で水蒸気共存下で焼成するか、
あるいは、単に空気、窒素中で焼成するだけでも、吸着
している水分により水熱処理を受ける。水熱処理により
ゼオライト結晶の骨格からアルミニウムが抜け出し、こ
の一部はカチオンとしてイオン交換サイトに存在する
が、アンモニウムイオンとのイオン交換により、ゼオラ
イトから除去することができる。また、アルミニウムが
脱離した場所は、4個のシラノール基(Si−OH)で
埋められ、これらの水酸基がシリカと反応するとAlと
Siが置き変わった形となり安定する。このようにして
調製されたアルミニウム濃度の低い高シリカゼオライト
は水熱安定性に優れている。
【0017】鉱酸による処理については、ZSM−5
類、ZSM−11は、耐酸性に優れているため、塩酸、
硝酸のような鉱酸で煮沸処理しても結晶構造は壊れず、
結晶格子のアルミニウムが溶出し、脱アルミニウムが起
きる。アルミニウムが脱離した後は、4個のシラノール
基で埋められ、さらに水酸基とシリカが反応し安定す
る。鉱酸の種類、濃度、処理温度および時間により脱ア
ルミ濃度を調節することができる。
【0018】また、ケイ素化合物で処理することにより
ゼオライト骨格中のアルミニウムをケイ素で置換するこ
とができる。前記の2法では、脱アルミニウムを行なっ
た後では、格子欠陥ができやすいが、この方法では、結
晶構造が完全に維持される点が異なる。本発明に適用で
きるゼオライトの平均一次結晶粒子径は、0.01〜1
μmで、好ましくは、0.01〜0.5μmである。
0.01μmを下廻るものは、水熱合成が難しく、ま
た、1μmを上廻るものは、エチレン、プロピレン、ア
ロマの収率が低い。
【0019】本発明の領域の一次結晶粒子径は、電子顕
微鏡によって観察できる。一次結晶の平均一次結晶径
は、電子顕微鏡観察で一般的には約200〜500個程
度の結晶数を測定することにより求めた相当径の結晶径
分布より個数平均一次結晶径として求めることができ
る。ゼオライトの結晶粒子径制御は、水熱合成段階での
結晶成長速度に対する結晶核形成速度の比によって行う
ことができ、この比が大きい程結晶粒子径を微細にする
ことができる。
【0020】結晶成長速度と核形成速度は、水熱合成条
件である温度、撹拌速度、種結晶量により影響を受け
る。温度が低い場合、結晶成長速度が小さくなる。撹拌
速度が速い場合や種結晶量が多い場合には、結晶核形成
速度が大きくなる。これらの条件を組み合わせて適正な
水熱合成を行うことによって、平均一次結晶粒子径が
0.01〜1μmの範囲のゼオライトを任意に得ること
ができる。しかしながら、これら微細結晶ゼオライトを
得る水熱合成法では、低SiO2 /Al2 3 比微細ゼ
オライトを得る場合には問題ないが、本発明の高SiO
2 /Al2 3 比微細ゼオライトを得ることが一般に容
易ではない。したがって、水熱合成法で低SiO2 /A
2 3 比微細結晶ゼオライトを一旦合成し、その後、
前記したような水熱処理する方法などにより脱アルミニ
ウムを施すことによってSiO2 /Al2 3 比が50
〜300の範囲にあり平均一次結晶粒子径が0.01〜
1μmの範囲にある本発明のゼオライトを得るのが好ま
しい。
【0021】本発明によるゼオライトを触媒として使用
する場合、球状、柱状あるいは顆粒状等の成型体として
用いてよい。ゼオライト結晶はそれ自身では結合性がな
いため、バインダーを添加して成型する必要がある。通
常耐火性無機酸化物の多孔性母体、例えばアルミナ、シ
リカ、シリカーアルミナ、ジルコニア、チタニア、ケイ
ソウ土、粘土等をマトリックスあるいはバインダーとし
て配合、成型する。この成型処理により、使用する際の
機械的強度はアップするが、触媒単位重量あたりの活性
はマトリックス、バインダーを添加した分だけ低下する
ことになる。
【0022】本発明を実施する条件は、600〜750
℃の温度、1〜200hr-1の重量時間空間速度(WH
SV)、0.1〜30kg/cm2 の圧力、好ましく
は、650〜720℃の温度、5〜150hr-1の重量
時間空間速度(WHSV)、大気圧が採用される。重量
時間空間速度は触媒重量当たりの原料供給速度によって
求めることができるが、ここでいう触媒単位重量はゼオ
ライト単位重量のみを意味し、マトリックスやバインダ
ーとして多孔性母体を用いた場合には、これらの重量を
無視する。
【0023】また、重量時間空間速度は、反応器形状や
反応器サイズにより触媒が同一でも適正値が異なってく
る。反応器方式として流動床を採用した場合、一般に、
反応器サイズが大きくなるにしたがって、炭化水素原料
と触媒との接触効率が上がる傾向にあるので同一の触媒
活性を得るために重量時間空間速度を高めることが可能
になる。
【0024】各条件は、それぞれが単独に適正値をとる
のではなく、相互に関連するので好適範囲が変わること
があるが、要は、本発明による触媒を使用することによ
って、エチレン、プロピレン、アロマの各収率、およ
び、その合計収率が高収率となる処理条件を選択するこ
とができる。ただし、反応温度600℃未満の条件で
は、エチレン、プロピレン収率は低く、750℃を越え
る条件では、コーク析出のため触媒の劣化が進行しプロ
ピレン、アロマ収率は低くなる。また、重量時間空間速
度1未満の条件でも、コーク析出による触媒の劣化が進
行するためエチレン、プロピレン、アロマ収率は低く、
200を越える条件では転化率が低いため、エチレン、
アロマ収率は低くなる。
【0025】実施に際して、窒素やヘリウムなどの不活
性ガスで原料を希釈して実施することもできるが、得ら
れる製品からこれら不活性ガスを分離除去することは、
エネルギー損失をともない実用的ではなくなる。むし
ろ、希釈剤を用いないで軽質炭化水素原料のみで反応を
行っても有効製品を高収率で得られることが本発明の特
徴でもある。
【0026】本発明の反応器方式としては、触媒の固定
床または流動床のいずれで行ってもよい。実用に供する
場合は、コーキングによる触媒活性低下を防ぐため連続
再生が可能な流動床方式が好ましい。この方式の実用例
としては、石油精製の分野でガソリン製造用に汎用的に
用いられているFCC装置があり、装置型式として適用
できる。そのような流動床方式において装置は反応塔と
再生塔よりなりこれら2塔は2本のラインで結ばれてお
り、触媒はこのラインを通じ反応塔と再生塔を循環す
る。反応塔で触媒と気化した原料油は流動状態で接触し
て分解反応が進み、コークスの付着した触媒は、ストリ
ッパーで油分を除去後、再生塔に送られ、空気でコーク
スを燃焼し再生される。触媒の循環は、反応塔と再生塔
の圧力差、密度およびレベルにより調節される。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0028】実施例1 触媒の調製 硫酸アルミニウム(18水塩)11.3gおよびテトラ
プロピルアンモニウムブロマイド30gを蒸留水200
gに溶解した溶液をシリカゾル(30%SiO2 )17
0gに攪拌しながら滴下し混合物を得た。この混合物を
強撹拌下に、20%水酸化ナトリウム水溶液30gを滴
下し、均質にした後、500mlオートクレーブに入
れ、1200rpmの撹拌下、100℃で100時間、
160℃で50時間反応させた。反応後、冷却、反応混
合物を濾過、水洗し、固形物を分離した後、120℃で
3時間乾燥し550℃で3時間空気中で焼成したとこ
ろ、44.0gの結晶性アルミノシリケートゼオライト
が得られた。このものを粉末X線回折で確認したとこ
ろ、ZSM−5のパターンを示した。
【0029】上記方法で得られたZSM−5ゼオライト
を10%塩化アンモニウム水溶液と接触させ、イオン交
換を実施、120℃で乾燥後、550℃で3時間空気中
で焼成してプロトン型のZSM−5を得た。Al,Si
ーNMR測定よりこのものの結晶格子内のSiO2 Al
2 3 比は53であった。また、電顕写真よりこのもの
の平均一次結晶粒子径は0.05μmであった。
【0030】接触分解反応 得られたプロトン型ZSM−5(SiO2 /Al2 3
比53)を圧縮成型後、粉砕して9〜20メッシュにそ
ろえたもの1.0gを内径24mmφの石英ガラス製反
応器に充填し、大気圧下、ナフサ25g/hr、温度6
80℃の条件でナフサの転化反応を実施した。原料ナフ
サの密度は0.683g/cm3 で組成は第2表に示
す。また、分析は、原料供給開始後10〜40分の反応
生成物をガス液とに分けて回収し、ガスクロマトグラフ
ィー(TCD、FID検出器)を用いて行なった。結果
を第3表に示した。なお、第3表中のナフサ転化率は以
下の式で定義した。
【0031】
【数1】
【0032】実施例2、3 硫酸アルミニウム(18水塩)5.2gおよびテトラプ
ロピルアンモニウムブロマイド7.5gを蒸留水90g
に溶解した溶液(A)、別にケイ酸ソーダ(水ガラス3
号)60g、蒸留水120gから成る溶液(B)を各々
調製した。次いで、上記溶液(A)および(B)を撹拌
下、同時に滴下し混合物を得た。この混合物を強撹拌下
に、20%硫酸18gを滴下し、均質にした後、500
mlオートクレーブに入れ、1200rpmの撹拌下、
100℃で100時間、160℃で50時間反応させ
た。反応後、冷却、反応混合物を濾過、水洗し、固形物
を分離した後、120℃で3時間乾燥し550℃で3時
間空気中で焼成したところ、15.2gの結晶性アルミ
ノシリケートゼオライトが得られた。このものを粉末X
線回折で確認したところ、ZSM−5のパターンを示し
た。
【0033】上記方法で得られたZSM−5ゼオライト
を10%塩化アンモニウム水溶液と接触させ、イオン交
換を実施、120℃で乾燥後、550℃で3時間空気中
で焼成してプロトン型のZSM−5を得た。NMR測定
よりSiO2 /Al2 3 比は30であった。実施例2
はこのプロトン型ZSM−5を550℃、80%水蒸気
の条件で3時間スチーミング処理を行い、実施例3は6
60℃、80%水蒸気の条件で3時間スチーミング処理
を行った。NMR測定より実施例2はSiO2/Al2
3 比130、実施例3はSiO2 /Al2 3 比28
0であった。電顕写真より実施例2、3ともに平均一次
結晶粒子径は、0.1μmであった。圧縮成型後、粉砕
し、実施例1と同一の方法でナフサの転化反応を行なっ
た。SiO2 /Al2 3 比、平均一子径、反応条件、
及び、反応結果を第3表に示した。
【0034】実施例4 実施例2、3と同様の合成法で合成条件を、1200r
pmの撹拌下、120℃で100時間、160℃で50
時間反応させ、プロトン型ZSM−5を調製した。NM
R測定よりSiO2 /Al2 3 比は30であった。こ
のプロトン型ZSM−5を550℃、80%水蒸気の条
件で3時間スチーミング処理を行った。NMR測定より
SiO2 /Al2 3 比は、128であった。電顕写真
より平均一次結晶粒子径は0.3μmであった。圧縮成
型後、粉砕し、実施例1と同一の方法でナフサの転化反
応を行なった。反応結果を第3表に示した。
【0035】比較例1 実施例2、3で調製したプロトン型ZSM−5をスチー
ミング処理せず、圧縮成型後、粉砕して実施例1と同一
の方法でナフサの転化反応を行なった。反応果を第4表
に示した。この結果よりSiO2 /Al2 3 比が50
より小さい場合は、エチレン、プロピレン、アロマの合
計収率が低くなることがわかる。
【0036】比較例2 実施例1と同様の合成法で、合成条件を160℃で60
0rpmの撹拌下、40時間反応に変えてプロトン型Z
SM−5を調製した。NMR測定よりSiO2/Al2
3 比は53であった。電顕写真より平均一次結晶粒子
径は1.3μmであった。圧縮成型後、粉砕し、実施例
1と同一の方法でナフサの転化反応を行なった。反応結
果を第4表に示した。
【0037】比較例3 比較例2と同様の合成法で、硫酸アルミニウムを4.3
g,20%水酸化ナトリウムを12.5gに変え、Si
2 /Al2 3 比の異なるプロトン型ZSM−5を調
製した。NMR測定よりSiO2 /Al2 3 比は13
0であった。電顕写真より平均一次結晶粒子径は1.5
μmであった。圧縮成型後、粉砕し、実施例1と同一の
方法でナフサの転化反応を行なった。反応結果を第4表
に示した。比較例2、3の結果より平均一次結晶粒子径
が1μmを越える場合は、エチレン、プロピレン、アロ
マの合計収率が低くなることがわかる。
【0038】比較例4 実施例2、3で合成したプロトン型ZSM−5を710
℃、80%水蒸気の条件下3時間スチーミング処理を行
った。NMR測定よりSiO2 /Al2 3 比は482
であった。電顕写真より平均一次結晶粒子径は、0.1
μmであった。圧縮成型後、粉砕し、実施例1と同一の
方法でナフサの転化反応を行なった。結果を第4表に示
した。この結果よりSiO2 /Al2 3 比が300を
越える場合は、充分な触媒の分解活性が得られず、エチ
レン、プロピレン、アロマ収率のいずれもが低くなるこ
とがわかる。
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【発明の効果】ナフサ等を原料にして化学基礎原料とし
て有用な製品であるエチレン、プロピレン、単環芳香族
炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン)の各製品を
希釈剤を用いることなしに高収率で得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 11/05 6958−4H // C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数2から12のパラフィンを主体と
    する軽質炭化水素原料をエチレン、プロピレンを主成分
    とする低級オレフィン及びベンゼン、トルエン、キシレ
    ンを主成分とする単環芳香族炭化水素に変換する方法に
    おいて、SiO2 /Al2 3 比が50〜300の範囲
    にあり、かつ、平均一次結晶粒子径0.01〜1μmの
    範囲にある中間細孔径アルミノシリケートゼオライトで
    ある触媒に接触させることを特徴とする方法。
JP15816593A 1993-06-04 1993-06-04 軽質炭化水素の接触変換方法 Withdrawn JPH06346062A (ja)

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