JPH06345588A - 結晶育成方法 - Google Patents

結晶育成方法

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Publication number
JPH06345588A
JPH06345588A JP15303593A JP15303593A JPH06345588A JP H06345588 A JPH06345588 A JP H06345588A JP 15303593 A JP15303593 A JP 15303593A JP 15303593 A JP15303593 A JP 15303593A JP H06345588 A JPH06345588 A JP H06345588A
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JP
Japan
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melt
crystal
molten material
crucible
raw material
Prior art date
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Pending
Application number
JP15303593A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Onishi
紀男 大西
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単結晶を育成する方法を提供するものであ
る。 【構成】 イン・コングルーエント(不一致溶融)の原
料融液から行う単結晶育成方法において、結晶化にあづ
かる原料融液部分を、例えば微小ノズルなどを通して制
限し、微少量づつ結晶化領域へ供給しつつ引き下げなが
らその全量をほぼ同時的・連続的に結晶化させ、不一致
溶融からの結晶成長にみられる成長途中での相分離や周
囲原料融液との成分交換を禁止して結晶成長させる。前
記条件下で行う結晶成長では、不一致溶融の原料融液か
ら通常得られる成分変動の激しい結晶に代わって、一様
な実用的品質の結晶が育成できる他、分配係数で規定さ
れる以上の高濃度の不純物を結晶中に添加できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不純物が過剰に添加さ
れた融液からの結晶育成や、結晶とその原料とが融液状
態で成分組成を異にする、いわゆるイン・コングルーエ
ント(不一致溶融)融液などから、結晶を育成する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】融液からの代表的な結晶育成法である引
き上げ法(チョクラルスキー法またはCZ法)は、原料
融液の組成と結晶の組成が一致する、コングルーエント
(一致溶融)な融液に対して適応される方法で[図1の
C点]、結晶と同じ組成をもつ原料を融解し、その融液
に種結晶を浸して、回転しながらゆっくりと引き上げ、
その先端に原料融液を固化・結晶化させる方法である。
この方法では理想的には、単一相の、成分組成が一定な
結晶が育成可能である。
【0003】しかるに、イン・コングルーエント融液の
場合は[図1のI点]、結晶組成とそれを析出する原料
融液の組成が異なっており、結晶の成長に連れて結晶自
体の組成や残存する融液の組成が変化したり、複数の相
に分離するのが特徴的である。このため、現実的には、
多量の原料融液中から組成変動が無視できる程度の少量
の融液を結晶育成したり(初晶法)、温度を降下させな
がら析出してくる結晶を引き上げる方法(TSSG法)
など、特別の工夫が必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】とりわけ実用的な結晶
サイズが要求される場合、イン・コングルーエント融液
から高品質結晶を育成することは本質的に困難で、例え
ば図1において組成c1の原料を融解し[i点]温度をt1
からt2に降下させると、組成はc1からc2へ変化する。こ
のため、均質な品質が実現できる新たな結晶育成法の出
現が待たれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】組成づれの余り大きくな
いイン・コングルーエント融液を冷却して固化させると
[図2a]、ほとんど単一に近い相の中に、少量の異相
が混在した状態に相分離を生じることが予期できる[図
2b]。もしこの少量の異種相が結晶表面に付着する程
度に少量で、常にこのように制御できれば[図2c]、
イン・コングルーエント融液から直接的に実用的な結晶
を育成することが可能で、本発明が解決しようとする課
題は、まさにこの点にある。
【0006】このために、原料融液の微少量を制限しつ
つ融液溜まりから分流して結晶化場所へ導き、供給され
た融液をそこで連続的に結晶化させる手段を採った。
【0007】
【作用】本来、結晶の育成は物質の相図に基づいて進め
られるが、相図は一定温度且つ無限大時間の平衡状態を
規定するもので、結晶成長途中で取り込まれたり、吐き
出されたりする組成成分は、結晶中および融液中でそれ
ぞれ完全に成分の交換が果たされていることが前提とな
っている。しかし、現実の実時間では充分な平衡状態が
達成されない場合がほとんどで、育成された結晶の内部
や残存融液内での成分濃度の変動は避けられない。
【0008】そのため、上述の手段によると、結晶化場
所が特定の領域に限定され、結晶化する途中に取り込ま
れたり排出される原料成分が、元の原料融液に影響を及
ぼすことが無く、しかも融液量が微少量に制限され、結
晶化場所に運ばれる原料融液の全量がほぼ同時的に固化
するため、原料の組成を常に一定に保つことが可能とな
る。その結果、融液の濃度や成長温度などの結晶育成条
件がほぼ一定になって連続的に結晶育成を進めることが
可能になった。
【実施例】
【0009】図3aは本発明の内容を実施する一例を示
す。融液溜まりとして白金ルツボ4を用い、その底部に
直径約100〜800ミクロンの融液引き出し用の孔口
を設け融液の一部を取り出すと共に、融液供給量を制限
するために500〜800ミクロンの白金線7をその一
端を丸めて引っかかりを作り、孔口に挿通して突出部分
が800〜2000ミクロンになるように調節して突き
だした。
【0010】熱源としてはルツボの抵抗加熱する方式を
採用し、原料の融解や融液温度はすべてルツボ4に流す
電流量で制御した。ルツボ4の一例は、厚さ0.1mmの
白金板を8×2mm程度に二つ折りし、その両側を熔着し
て加工し、これに電導線6を取り付けたものである。
【0011】このように加工したルツボに、ニオブ酸リ
チウム(LiNbO3)と酸化イットリウム(Y)やニ
オブ酸ストロンチウム・バリウム(SrxBa1-xNb2
6)と酸化鉄(Fe2O3))またはセリウム(Ce
2)、硼酸リチウム(LiB35)、ニオブ酸ポタシ
ウム・リチウム(K0.3Li0.2Nb0.53)などの原料
5を充填した後、ルツボに直接通電して加熱する。原料
が融解すると開口と挿通体の隙間から融液が滲み出して
白金線の表面を伝って濡らすので、この融液を白金線の
先端において微小な種結晶8を用いて引き下げた。
【0012】図3bは白金単線の代わりに2本の平行白
金線9を用いた例である。白金線は径が500〜700
ミクロンで、ルツボ底部からの引き出し長さは800〜
2000ミクロンである。融液は2本の白金線を濡らし
ながら主に隙間を伝って供給され、その先端において、
種結晶8を用いて結晶化される。
【0013】図3cは直径が300〜800ミクロン、
長さが1000〜4000ミクロンの白金製のマイクロ
ノズル10を通して融液を供給した例である。ノズルの
長さを調節することによりノズル下端に固液界面を設定
でき、元の融液に影響を与えることなく、下端において
供給融液の微少量を連続的に結晶化出来る。
【0014】
【発明の効果】以上に述べたようなルツボ構造から細径
の単結晶を引き下げることにより、急峻な温度分布が設
定でき、育成速度を速くすることが可能で、コングルー
エントでない原料融液からの単結晶の直接育成が可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】原料融液のコングルーエント(一致溶融)、お
よびノン・コングルーエント(不一致溶融)を説明する
ための状態図。図中AおよびBは2つの成分を表し、C
点がコングルーエント組成、I点がイン・コングルーエ
ント組成を示す。
【図2】本発明の原理を説明する解説図。図aが溶融状
態、図bが相分離後の固化状態、図cは育成結晶を表わ
す。
【図3】本発明の実施例。
【符号の説明】
1 成分AおよびBの融液 2 ルツボ 3 育成結晶 4 通電ルツボ 5 原料 6 導電線 7 白金線状体 8 種結晶 9 平行線 10 ノズル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イン・コングルーエント(不一致溶融)
    な原料融液組成を用いて行う単結晶の育成において、結
    晶化にあずかる原料融液を、例えば線状体の表面や微小
    隙間や微小ノズルなどを利用して微少量に制限しつつ結
    晶化点へ供給し、元の原料融液と組成成分を混交するこ
    と無く、供給原料融液の全量を結晶化点で連続的に固化
    および結晶化させることを特徴とする結晶育成方法。
JP15303593A 1993-05-31 1993-05-31 結晶育成方法 Pending JPH06345588A (ja)

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JP15303593A JPH06345588A (ja) 1993-05-31 1993-05-31 結晶育成方法

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JPH06345588A true JPH06345588A (ja) 1994-12-20

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0822273A1 (en) * 1996-07-29 1998-02-04 Ngk Insulators, Ltd. A process and apparatus for growing crystalline silicon plates for solar cell elements
US5737117A (en) * 1995-04-10 1998-04-07 Ngk Insulators, Ltd. Second harmonic generation element and a process for producing the same
US6074477A (en) * 1997-03-12 2000-06-13 Ngk Insulators, Ltd. Process and an apparatus for producing a composite oxide single crystal body
JP2010073936A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Tokuyama Corp 真空紫外発光素子

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5165084A (ja) * 1974-12-03 1976-06-05 Nippon Electric Co Tanketsushoikuseisochi

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