JPH06344724A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りタイヤ

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Publication number
JPH06344724A
JPH06344724A JP5142122A JP14212293A JPH06344724A JP H06344724 A JPH06344724 A JP H06344724A JP 5142122 A JP5142122 A JP 5142122A JP 14212293 A JP14212293 A JP 14212293A JP H06344724 A JPH06344724 A JP H06344724A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
hardness
tread
tire
annular
Prior art date
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Pending
Application number
JP5142122A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Katano
政和 片野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP5142122A priority Critical patent/JPH06344724A/ja
Publication of JPH06344724A publication Critical patent/JPH06344724A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バットレス部の耐久性を損なうことなく、ワ
ンダリング性能と耐偏摩耗性とを向上する。 【構成】 トレッドゴムとサイドウォールゴムとの境界
のバットレス部に、前記トレッドゴムより硬度が低く、
かつ硬度がJIS−A硬度で10以下のゴム又は発泡率
が5%以下の発泡ゴムを、タイヤ周方向に沿って環状に
配置し、該環状ゴム又は環状発泡ゴム9の外側面を前記
サイドウォールゴムと同等以上の硬度のゴム10で被覆
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バットレス部の耐久性
を損なうことなく、ワンダリング性能と耐偏摩耗性を共
に向上する重荷重用空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】重荷重用空気入りタイヤ(以下、重荷重
用タイヤと称する)は、そのトレッドが高剛性に構成さ
れていて、その両ショルダー部が変形し難いため、路面
の轍等を乗り越えるときにハンドルが取られるという、
所謂ワンダリング現象が発生するという問題があった。
また、トレッドセンター部とショルダー端部との半径差
によりトレッドセンター部に比べてショルダー端部での
滑りが大きいため、ショルダー端部が早く摩耗してしま
う偏摩耗現象の問題もあった。
【0003】従来、これらの欠点を解消する対策とし
て、トレッドゴムとサイドウォールゴムとの境界のバッ
トレス部にJIS−A硬度が30〜50の低硬度ゴム
や、或いは発泡率が5%以上の発泡ゴムをタイヤ周方向
に沿って環状に配置し、ショルダー部を変形し易くする
ことによって、ワンダリング性能や耐偏摩耗性を改良す
るようにした重荷重用タイヤが知られている。
【0004】しかし、これら従来提案の重荷重用タイヤ
は、そのバットレス部が柔らかくなり過ぎるため、ワン
ダリング性能の向上には効果あるものの、偏摩耗に関し
てはあまり大きな効果はなく、また、上記軟質ゴムや発
泡ゴムからなる環状ゴムは、バットレス部表面に露出し
ているためクラックを生じ易く、バットレス部の耐久性
が悪いという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、バッ
トレス部の耐久性を損なうことなく、ワンダリング性能
と耐偏摩耗性とを向上した重荷重用タイヤを提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、トレッドゴムとサイドウォールゴムとの境界のバ
ットレス部に、前記トレッドゴムより硬度が低く、かつ
硬度差がJIS−A硬度で10以下のゴムをタイヤ周方
向に沿って環状に配置し、該環状ゴムの外側面を前記サ
イドウォールゴムと同等以上の硬度のゴムで覆ったこと
を特徴としている。
【0007】また、他の発明は、トレッドゴムとサイド
ウォールゴムとの境界のバットレス部に、発泡率が5%
以下の発泡ゴムをタイヤ周方向に沿って環状に配置し、
該環状発泡ゴムの外側面を前記サイドウォールゴムと同
等以上の硬度のゴムで覆ったことを特徴としている。こ
のようにトレッドゴムとサイドウォールゴムとの境界の
バットレス部に、トレッドゴムよりも低硬度のゴム又は
発泡ゴムを環状に配置することにより、ショルダー部を
変形し易くするためワンダリング性能を向上することが
できる。また、上記低硬度ゴムについては、トレッドゴ
ムとの硬度差をJIS−A硬度で10以下にし、また、
発泡ゴムについては、発泡率を5%以下にしたことによ
り、ショルダー部の剛性を極端に小さくしすぎることな
くセンター部の剛性とバランスさせたため、耐偏摩耗性
を前述した従来タイヤ以上に大幅に改善することができ
る。
【0008】また、低硬度ゴムや発泡ゴムをサイドウォ
ールゴムと同等以上の硬度のゴムで覆ってバッドレス部
表面に露出させないようにしたため、耐クラック性を向
上することができる。本発明において、発泡率とは、発
泡ゴムの全体積に占める気泡の全体積の割合をいい、実
際には発泡ゴム断面の全面積に占める気泡の全面積を顕
微鏡で測定して算出する。
【0009】以下、図面を参照して本発明を具体的に説
明する。図1は、本発明の1実施例を示すラジアル構造
の重荷重用空気入りタイヤである。図において、1はカ
ーカス層、2はトレッド、3はサイドウォール部、4は
ビード部、Rはリムである。カーカス層1は、その両端
部をそれぞれビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側
にビードフィラー6を包み込むように折り返されてい
る。カーカス層1とトレッド2との間には3層のベルト
層7が配置され、これらベルト層7の補強コードが層間
で互いに交差するように積層されている。トレッド2の
表面にはタイヤ周方向に延びる複数本の主溝8が形成さ
れている。
【0010】トレッド2を形成するトレッドゴムとサイ
ドウォール部3を形成するサイドウォールゴムとの境界
のバットレス部には、断面が三角形で非発泡の環状ゴム
9がタイヤ周方向に沿って連続するように配置されてい
る。また、この環状ゴム9の外側面は、サイドウォール
ゴムと同一組成の被覆ゴム10によって覆われている。
環状ゴム9の硬さはトレッドゴムより低硬度であるが、
その硬度差はJIS−A硬度で10以下にしてある。
【0011】本発明において、トレッドゴムとサイドウ
ォールゴムとの間に環状ゴム9を配置する境界領域とし
ては、タイヤ幅方向のタイヤ外側の限界は厚さtの被覆
ゴム10の内面までであるが、その厚さtとしては、2
mm以上、さらに好ましくは2〜10mmとする。ま
た、タイヤ幅方向のタイヤ内側の限界は、トレッド端N
から上記被覆ゴム10の厚さtだけ内側の点Lからトレ
ッド展開幅Wの0.15倍の長さ(0.15W)内側へ
延長した点Mまでとする。一方、タイヤ半径方向のタイ
ヤ外側の限界は、主溝深さDだけ内側の位置とし、かつ
タイヤ半径方向のタイヤ内側の限界は、トレッド端Nか
らタイヤ断面高さHの0.3倍(0.3H)内側へ延長
した点Qまでとする。
【0012】上記境界領域に配置する環状ゴム9の断面
形状は、図示のようにバットレス部に沿う面を1辺とす
る略三角形にすることが望ましい。また、このような環
状ゴムを上記境界領域に配置するに当たり、その環状ゴ
ムがベルト層7の端部やカーカス層1に接すると、耐久
性を悪化させる恐れがあるので、これらと干渉しないよ
うに配置することが望ましい。
【0013】環状ゴムとしては、一般に非発泡のソリッ
ドゴムが使用されるが、その硬度はトレッドゴムよりも
低く、しかもそのトレッドゴムとの硬度差がJIS−A
硬度で10以下のものが使用される。このJIS−A硬
度差としては、さらに好ましくは3〜8の範囲にすると
よい。このような範囲にすることにより、トレッドのシ
ョルダー端部の剛性を極端に柔らかくすることがなく、
ワンダリング性能と共に耐偏摩耗性の大幅な向上を可能
にする。
【0014】本発明において、上記環状ゴムは、上述し
たような低硬度ゴムであると同時に発泡ゴムであるよう
にしてもよい。また、発泡ゴムの場合は、必ずしも低硬
度ゴムに限られず、そのブランクゴムの硬さがトレッド
ゴムと同一であってもよい。環状ゴムが発泡ゴムの場合
は、その発泡率を5%よりも大きくすると、ショルダー
部の剛性が柔らかくなり過ぎるため、ワンダリング性能
は向上するものの、耐偏摩耗性は大幅な向上を期待する
ことができなくなる。すなわち、発泡率を5%以下にす
ることによりショルダー部の剛性を過度に柔らかくする
ことなく、センター部のそれとバランスさせることがで
きるため、耐偏摩耗性を大幅に向上することができる。
【0015】また、本発明において、環状ゴムの外側面
を被覆するゴムとしては、サイドウォールゴムと実質的
に同一特性、特に同一硬度又はそれ以上のゴムが使用さ
れる。その厚さtは好ましくは2mm以上、さらに好ま
しくは2〜10mmであり、この被覆ゴムより、たとえ
低硬度ゴム又は発泡ゴムからなる環状ゴムがバットレス
部に配置されていてもクラックを発生することはない。
【0016】
【実施例】下記の通り、タイヤ構造、タイヤサイズ、使
用リム、環状ゴムの断面形状と位置、被覆ゴムの厚さt
をそれぞれ共通にし、表1に示す通り、環状ゴムのトレ
ッドゴムとの硬度差(JIS−A)と発泡率とをそれぞ
れ異ならせた本発明タイヤ1〜8及び比較タイヤ1〜4
を製作した。
【0017】また、比較のため、環状ゴムを設けなかっ
た以外は、本発明タイヤ1と同じ構成の従来タイヤを製
作した。 タイヤ構造:図1 タイヤサイズ:11R22.5 14PR 使用リム:7.50×22.5 環状ゴム:形状=略三角形 タイヤ半径方向の長さ=24mm(0.1×H) タイヤ幅方向の長さ=20mm(0.1×W) N−P間距離=17mm 被覆ゴム厚さt:2mm これら13種類のタイヤについて、下記の方法により耐
偏摩耗性、ワンダリング性能及び総合評価をそれぞれ評
価し、その結果を表1に示した。
【0018】耐偏摩耗性:試験タイヤに7.00kg/
cm2 の空気圧を充填して車両2・D−4の前輪に装着
し、JATMA規定の正規荷重を負荷して100%舗装
路(高速路70%,一般路30%)を4万km完走した
時点でのトレッドの表面のセンター部とショルダー部と
の摩耗量を測定し、その摩耗量差(偏摩耗量)の逆数を
従来タイヤの測定値を基準(100)とする指数で表示
した。この指数が大きいほど耐偏摩耗性に優れている。
【0019】ワンダリング性能:耐偏摩耗性と同様にし
て、試験タイヤを前輪に装着した車両2・D−4につい
て、5人のテストドライバーが轍のあるテストコース
(直線路)を走行したときのフィーリング(直進安定
性、轍の乗り越え性等)を評価し、その結果を従来タイ
ヤの結果を基準として、変わらず、やや良、良好、優秀
の4水準により評価した。
【0020】総合評価:耐偏摩耗性とワンダリング性能
の評価結果を総合し、×(変わらず)、○(良),◎
(優秀)の3水準により評価した。
【0021】 表1から、環状ゴムの硬度をトレッドゴムより低くし、
かつJIS−A硬度差で10以下にした本発明タイヤは
いずれも従来タイヤよりも総合評価が優れていることが
判る。また、発泡率が5%以下の場合も同様であること
が判る。また、環状ゴムの硬度がトレッドゴムと同一で
あっても、発泡率が5%以下の発泡ゴムであれば、本発
明タイヤ1,2のように、従来タイヤに比べて優れた総
合評価が得られることが判る。
【0022】なお、本発明タイヤ1〜8については、い
ずれも耐偏摩耗性試験後に環状ゴムにクラックが発生し
ているかどうかを調べたが、その存在は全く認められな
かった。
【0023】
【発明の効果】本発明は、上述したように、トレッドゴ
ムとサイドウォールゴムとの境界のバットレス部に配置
する環状ゴムとして、トレッドゴムより硬度が低く、硬
度差がJIS−A硬度で10以下の低硬度ゴムを使用す
るか、又は発泡率が5%以下の発泡ゴムを使用したこと
により、ショルダー部の剛性を低下させ、ワンダリング
性能を向上させることができる。しかもショルダー部の
剛性を過度に柔らかくすることなく、センター部の剛性
とバランスさせたため、耐偏摩耗性の大幅な向上を可能
にする。また、環状ゴムの外側面をサイドウォールゴム
と同一硬度以上のゴムで被覆し、タイヤ表面に露出しな
いようにしたため耐クラック性を向上することが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す重荷重用空気入りタイヤ
の半断面図である。
【符号の説明】
2 トレッド 3 サイドウォール
部 9 環状ゴム 10 被覆ゴム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッドゴムとサイドウォールゴムとの
    境界のバットレス部に、前記トレッドゴムより硬度が低
    く、かつ硬度差がJIS−A硬度で10以下のゴムをタ
    イヤ周方向に沿って環状に配置し、該環状ゴムの外側面
    を前記サイドウォールゴムと同等以上の硬度のゴムで覆
    った重荷重用空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 トレッドゴムとサイドウォールゴムとの
    境界のバットレス部に、発泡率が5%以下の発泡ゴムを
    タイヤ周方向に沿って環状に配置し、該環状発泡ゴムの
    外側面を前記サイドウォールゴムと同等以上の硬度のゴ
    ムで覆った重荷重用空気入りタイヤ。
JP5142122A 1993-06-14 1993-06-14 重荷重用空気入りタイヤ Pending JPH06344724A (ja)

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