JPH06343377A - 広幅散布機のアーム折りたたみ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業機の両側方にアーム５Ｌ・５Ｒを突出し
て、該アーム５Ｌ・５Ｒに薬剤や肥料等の吐出口を設け
て広幅に散布する広幅散布機Ｂにおいて、作業や用途に
応じてアームの収納位置を簡単に変更できるようにす
る。 【構成】 作業機本体の左右両側方に支持パイプ２５を
突出し、該支持パイプ２５に回転自在に回動パイプ８を
外嵌し、該回動パイプ８にアーム５Ｌ・５Ｒを折りたた
み回動可能に枢支し、該回動パイプ８に回動位置を固定
するロック機構と、アームの回動手段とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は走行車両に装着した薬剤
や肥料等を散布する広幅散布機のアームの折りたたみ部
の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来からトラクター等の走行車両に、薬
剤や肥料等を広幅で均一に散布する広幅散布機を装着し
た技術は公知とされており、該広幅散布機の下部両側か
らはアームが側方に突出され、該アームに散布ノズルを
付設したり、アーム自体を筒状に構成して薬剤や肥料を
送って、広範囲に散布できるようにし、該アームの取付
基部には折りたたみ機構を設けて、走行時や格納時に収
納できるようにしていたのである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のアーム
の折りたたみ機構は、収納時にアームが前方、或いは上
方に向くように折りたたむようにして、その折り畳む方
向は変更できなかったのである。よって、上下方向に回
動して折りたたむようにした場合には、走行車両を車庫
に格納する時にアームが天井に当たってしまい格納でき
ず、アームを分解する必要があり、また、前後方向にア
ームを収納するようにした構成では作業時に回行する場
合等でアームが畦等に当接したりしていたのである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、作業機の両側方にアームを突
出して、該アームに薬剤や肥料等の吐出口を設けて広幅
に散布する広幅散布機において、作業機本体の左右両側
方に支持パイプを突出し、該支持パイプに回転自在に回
動パイプを外嵌し、該回動パイプにアームを折りたたみ
回動可能に枢支し、該回動パイプに回動位置を固定する
ロック機構と、アームの回動手段とを設けた。

【０００５】

【作用】次に、作用について説明する。走行車両の後部
に装着した作業機の広幅散布機Ｂにおいて、作業時には
上下方向にアーム５Ｌ・５Ｒを回動できるように、ロッ
ク機構であるロックピン１１をロック孔６ａに挿入し
て、収納する場合はシリンダー１５を縮小させてアーム
５Ｌ・５Ｒを水平位置Ｘから垂直位置Ｙまで回動させ
る。格納時や路上走行時には、アーム５Ｌ・５Ｒを水平
位置Ｘの伸ばした状態で、ロックピン１１を抜いて回動
パイプ８を９０度回動させた後、ロックピン１１をロッ
ク孔６ｂに挿入して固定し、シリンダー１５を縮小させ
ると、アーム５Ｌ・５Ｒは作業車側方の位置Ｚに収納さ
れることになる。

【０００６】

【実施例】次に、本発明の構成について添付した図面に
従って説明する。図１はトラクターに本発明の広幅散布
機を装着した状態の側面図、図２は本発明の要部組立斜
視図、図３は回動金具のロック部断面図、図４は同じく
ロック解除時の断面図、図５はアームを上下方向に折り
たたむ場合の背面図、図６はアームを前後方向に折りた
たむ場合の平面図である。

【０００７】図１において広幅散布機の構成を説明す
る。本発明の広幅散布機ＢはトラクターＡ後方に三点リ
ンク式作業機装着装置１を介して装着され、該広幅散布
機ＢはトラクターＡ後部より突出したＰＴＯ軸よりユニ
バーサルジョイント３を介して駆動される。広幅散布機
Ｂは上部にホッパー４を配置して薬剤または肥料を投入
するようにし、該ホッパー４下部には吐出部を設けて散
布できるようにし、該ホッパー４下部両側面には本発明
の折りたたみ機構を介して散布管を兼ねたアーム５Ｌ・
５Ｒが連結されている。

【０００８】図２・図３において本発明の折りたたみ機
構を説明する。広幅散布機Ｂのホッパー４下部の左右の
側板４ａにそれぞれ支持パイプ２５が固設され、該支持
パイプ２５の基部側にプレート６が固設され、該プレー
ト６には位置調節した時にロックピン１１を挿入するた
めのロック孔６ａ・６ｂが開口され、該ロック孔６ａ・
６ｂは支持パイプ２５の軸心を中心として９０度の角度
を有しており、また、該支持パイプ２５には回動パイプ
８が回転自在に外嵌され、リング９にて抜け止めされて
いる。

【０００９】前記回動パイプ８の側面にはブラケット１
０が固設され、該ブラケット１０にはロックピン１１が
挿入されて、該ロックピン１１はスプリング１２にて前
記プレート６方向に付勢され、前記ロック孔６ａ又は６
ｂに挿入可能としている。また、回動パイプ８上部には
アーム枢支パイプ１３と支持プレート１４が固設され、
該支持プレート１４上部には支持ピン１６を固設してシ
リンダー１５基部を枢支し、該シリンダー１５のピスト
ンロッド１５ａ先端はアーム５Ｌより突設した枢支ピン
１８に枢支されている。前記アーム枢支パイプ１３は枢
支ピン１９にてアーム５Ｌ基部に固設した連結金具１７
を枢支し、該アーム５Ｌはパイプ状に構成して、伸ばし
た状態で前記回動パイプ８と連通するようにして、回動
パイプ８及びアーム５Ｌの下部には一定間隔で散布孔５
ａ・５ａ・・・が開口している。尚、右側のアーム５Ｒ
も左側のアーム５Ｌと同様に構成されている。

【００１０】図３〜図６において本発明の広幅散布機の
アームの収納方法について説明する。広幅散布機Ｂによ
る散布作業時においては、回動パイプ８のロックピン１
１を手前に引いてプレート６のロック孔６ａと一致させ
て、ロックピン１１を挿入して固定し、回行するときに
アーム５Ｌ・５Ｒが邪魔になるので、シリンダー１５・
１５を縮小してアーム５Ｌ・５Ｒを水平位置Ｘから垂直
位置Ｙに回動するようにし、回行後はシリンダー１５・
１５を伸長して水平位置Ｘに戻し、散布作業を再開す
る。

【００１１】作業終了後の走行時や格納時には、水平位
置Ｘでロックピン１１をロック孔６ａから抜いて、回動
パイプ８をトラクターＡ側に９０度回動させて、図３の
ように、ロックピン１１をロック孔６ｂに挿入して固定
する。そして、シリンダー１５・１５を縮小して、図６
に示すように、アーム５Ｌ・５Ｒを水平位置Ｘからトラ
クターＡ側方の位置Ｚに回動して収納するのである。逆
に、作業をする場合にはアーム５Ｌ・５Ｒを水平位置Ｘ
に伸ばした状態からロックピン１１をロック孔６ｂから
６ａに差し替えて垂直方向に回動できるようにするので
ある。

【００１２】前記実施例においては粉状の薬剤及び肥料
の散布について説明したが、前記アーム５Ｌ・５Ｒをパ
イプとせずに支持杆とし、該支持杆にノズルを適宜間隔
を開けて装着し、該ノズルとポンプを介して薬液タンク
の間をホースで連結して、前記同様に作業中はアーム５
Ｌ・５Ｒを垂直方向に、走行・格納時は前後方向にそれ
ぞれ回動するように構成して、薬剤や肥料等の散布作業
を行うこともできるのである。

【００１３】

【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、広幅散布機のアー
ムの基部を回動してロックするだけで、圃場において広
幅散布機で作業する場合には、上方向に折りたたんで収
納できるようになり、障害物に接触することなくスムー
ズに収納・張り出しが行えるようになり、路上走行や格
納時には、アーム基部を回動して、アームは前後方向に
折り畳めるようになって、低く収納できるようになり、
アームを取り外すことなく格納でき、作業や用途に応じ
て簡単に収納位置を変更できるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】トラクターに本発明の広幅散布機を装着した状
態の側面図である。

【図２】本発明の要部組立斜視図である。

【図３】回動金具のロック部断面図である。

【図４】同じくロック解除時の断面図である。

【図５】アームを上下方向に折りたたむ場合の背面図で
ある。

【図６】アームを前後方向に折りたたむ場合の平面図で
ある。

【符号の説明】

Ｂ 広幅散布機 ５Ｌ・５Ｒ アーム ６ プレート ６ａ・６ｂ ロック孔 ８ 回動パイプ １１ ロックピン １５ シリンダー １５ａ ピストンロッド ２５ 支持パイプ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 作業機の両側方にアームを突出して、該
   アームに薬剤や肥料等の吐出口を設けて広幅に散布する
   広幅散布機において、作業機本体の左右両側方に支持パ
   イプを突出し、該支持パイプに回転自在に回動パイプを
   外嵌し、該回動パイプにアームを折りたたみ回動可能に
   枢支し、該回動パイプに回動位置を固定するロック機構
   と、アームの回動手段とを設けたことを特徴とする広幅
   散布機のアーム折りたたみ構造。