JPH06343135A - 監視用カメラ - Google Patents

監視用カメラ

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JPH06343135A
JPH06343135A JP6043669A JP4366994A JPH06343135A JP H06343135 A JPH06343135 A JP H06343135A JP 6043669 A JP6043669 A JP 6043669A JP 4366994 A JP4366994 A JP 4366994A JP H06343135 A JPH06343135 A JP H06343135A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】広範囲の光学像が得られ、該光学像の任意の点
を拡大して観察できる監視用カメラを提供する。 【構成】監視用カメラ1は、壁面3に設けられた窓部4
を介して、壁面3の反対側2内の状態を監視する。広角
レンズ系8を有する第1の撮像手段11と、広角レンズ
系8で得られた光学像を拡縮するズームレンズ系10を
有する第2の撮像手段11とからなる。撮像手段11が
広角レンズ系8で得られた光学像の任意の部分を観察で
きるように駆動する駆動手段13を設ける。駆動手段1
3は、撮像手段11をその新しい光軸が元の光軸の周囲
の任意の方向に任意の角度に指向されるように駆動す
る。広角レンズ系8とズームレンズ系10とは同一の光
軸になるように配置され、撮像手段11が第1及び第2
の撮像手段の機能を兼ねる。監視用カメラ1は、高炉の
炉内の観察に有利に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、壁面に設けられた窓部
を介して、前記壁面に隔てられた密閉空間等の内部を監
視する監視用カメラに関するものであり、特に鉄鉱石か
ら銑鉄を製出する高炉の炉口における原料の粒度、分
布、ガス流の状況等を監視する監視用カメラに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】鉄鉱石から銑鉄を製出する高炉の炉口に
おける原料の粒度、分布、ガス流の状況等を監視する炉
口監視用カメラが知られている。
【0003】一般に、鉄鉱石から銑鉄を製出する高炉
は、下部にくびれた湯溜まり部を備え、上部が高い円筒
形状となっており、頂上の炉口部からコークスとともに
装入された鉄鉱石が炉内を下降する間に、下部の湯溜ま
り部で発生する高温の還元性ガスの作用を受けて還元溶
融し、鉱滓と銑鉄とに分離される。前記構成の高炉で
は、原料の鉄鉱石及び燃料となるコークスは、炉口部に
中央部が最も低くなる磨り鉢状の穴を形成するように、
炉口内の所定の位置に所定の粒度のものが配置されるよ
うに設計された所定の積み上げパターンに従って装入さ
れる。前記積み上げパターンはそれぞれの高炉の状況に
応じ、銑鉄の製出に適したパターンが選択される。
【0004】前記積み上げパターンを形成するために、
前記鉄鉱石及びコークスは、予め定められた装入パター
ンに従って、炉口部の上方に設けられた旋回可能なシュ
ートまたは上下に移動するベル等の装入装置により炉口
部に装入される。ところが、装入された鉄鉱石及びコー
クスは前記磨り鉢状の中央底部に向けて転動しており、
また、前記還元性ガスが前記鉄鉱石及びコークスの周囲
から上方に吹き抜ける吹き抜け現象が生じたりするため
に、前記積み上げパターンを設計どおりに維持すること
は難しい。
【0005】前記炉口監視用カメラは、前記炉口内の鉄
鉱石及びコークスの粒度や分布状況、前記還元性ガスの
吹き抜けを監視するために設けられるものである。前記
炉口監視用カメラによれば、前記炉口内の鉄鉱石及びコ
ークスの粒度や分布状況に好ましくない変化が生じた
り、予期しない位置に前記還元性ガスの吹き抜けが生じ
たときに、その位置を的確に把握することができるの
で、その位置に前記装入装置から鉄鉱石及びコークスを
装入することにより、前記積み上げパターンの維持が容
易になる。
【0006】図3示のように、従来の炉口監視用カメラ
31は、高炉の炉口2の周壁3に設けられた窓部4を介
して、炉口内の積み上げパターン5の状態を監視するも
のであり、窓部4の後方に設けられたレンズ系32と撮
像素子33とからなる。しかしながら、図3示の炉口監
視用カメラ31は、できるだけ広い視野を得るためには
窓部4の後方に相当の距離を存して設けなければなら
ず、このようにしても尚、積み上げパターン5の十分な
範囲を視野に収めることはできなかった。しかも、炉口
監視用カメラ31では、レンズ系32の光路が確保でき
るように窓部4を大きくすると、炉口2内で前記還元性
ガスのガス流に巻き上げられる原料の鉄鉱石及びコーク
スの粉塵により窓部4が汚れやすく、炉口2内を常時監
視することが難しいとの問題もある。
【0007】前記不都合を解決するために、本出願人は
図4示の炉口監視用カメラ41を既に特許出願している
(特願平3−315622号明細書参照)。前記明細書
記載の炉口監視用カメラ41は、炉口2の周壁3に設け
られた小孔からなる窓部4を介して、炉口2内の積み上
げパターン5の状態を監視するものであり、窓部4の後
方に設けられた短焦点の広角レンズ系42と撮像素子4
3とからなる。窓部4は、広角レンズ系42の光軸上の
焦点位置に設けられている。
【0008】前記炉口監視用カメラ41によれば、広角
レンズ系42により積み上げパターン5の殆ど全ての範
囲を視野に収めることができる。また、広角レンズ系4
2は焦点距離が短いので窓部4の後方に近接して設ける
ことができ、装置全体を小型化することができる。
【0009】さらに、窓部4は広角レンズ系42により
構成される合成レンズを通過する光が収束する焦点位置
に設けられているので、小孔であっても十分に広角レン
ズ系42の光路を確保することができ、しかも小孔であ
ることにより炉口2内の汚れに対する保守管理が容易に
なり、炉口2内を常時監視することができる。
【0010】尚、炉口監視用カメラ41は、周壁3の上
方に設けられた照明手段44によりその視野を照明する
ことも可能になっている。
【0011】しかしながら、積み上げパターン5を適正
な状態に維持し、さらにより好ましい状態にするために
前記鉄鉱石及びコークスの装入パターンを解析するため
には、積み上げパターン5を広範囲に監視できるだけで
は十分とは言えず、鉄鉱石及びコークスの粒度や分布状
況、前記還元性ガスの吹き抜けの状況を詳細に把握する
ことが望まれる。
【0012】前記炉口監視用カメラ41により鉄鉱石及
びコークスの粒度や分布状況、前記還元性ガスの吹き抜
けの状況を詳細に把握するために、広角レンズ系42と
同一の光軸上の後方に、図4に仮想線示するように広角
レンズ系42と一体的に作動するズームレンズ系45を
設け、広角レンズ系42で得られる像を拡大することが
考えられる。
【0013】しかしながら、ズームレンズ系45は、広
角レンズ系42と同一の光軸を有するので、該光軸を中
心とする拡縮ができるに過ぎず、広角レンズ系42で得
られる像の任意の位置を中心として拡大することができ
ない。即ち、炉口監視用カメラ41に前記ズームレンズ
系45を設けても、小孔4、広角レンズ系42、ズーム
レンズ系45の光軸が一致しているために、広角レンズ
系42で得られる像の視野周辺部を拡大できないという
不都合がある。
【0014】前記鉄鉱石及びコークスの装入パターンを
解析するためには、積み上げパターン5の中心部のみを
監視できるだけでは尚不十分であり、鉄鉱石及びコーク
スの粒度や分布状況、前記還元性ガスの吹き抜けの状況
をさらに詳細に把握することが望まれる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたものであり、改良された監視用カメラを
提供することを目的とする。
【0016】また、本発明の目的は、広い範囲を光学的
視野に収めることができると共に、該光学的視野の全範
囲に亘り任意点を中心として拡縮できる監視用カメラを
提供することにある。
【0017】また、本発明の目的は、鉄鉱石から銑鉄を
製出する高炉の炉口内に装入される鉄鉱石及びコークス
の積み上げパターンの維持及び装入パターンの解析を容
易に行うことができる監視用カメラを提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の監視用カメラは、壁面に設けられた窓部
を介して、該壁面の反対側の状態を監視する監視用カメ
ラであって、広角レンズ系を有する第1の撮像手段と、
該広角レンズ系で得られた光学像を拡縮するズームレン
ズ系を有する第2の撮像手段とからなり、該第2の撮像
手段が該広角レンズ系で得られた光学像の任意の部分を
観察できるように駆動する駆動手段を設けてなることを
特徴とする。
【0019】前記広角レンズ系は視野角が60〜80°
の範囲のものが、またズームレンズ系はズーム比4〜1
5のものが使用される。
【0020】前記駆動手段は、前記第2の撮像手段をそ
の新しい光軸が元の光軸の周囲の任意の方向に任意の角
度に指向されるように駆動するようにすることにより装
置が簡略化されるが、前記第2の撮像手段を新しい光軸
が元の光軸と平行になるようにして縦横に駆動するよう
にしてもよい。
【0021】また、前記第1の撮像手段と第2の撮像手
段とは単一の撮像手段で構成し、一つの撮像手段で両方
の機能を兼ねるようにすることにより装置が小型化され
るが、前記第1の撮像手段と第2の撮像手段とをそれぞ
れ独立に設けるようにしてもよい。
【0022】本発明の監視用カメラは、ボイラ、ゴミ焼
却炉等の火室内の状況等を監視するためにも用いられる
が、特に鉄鉱石から銑鉄を製出する高炉の炉口の周壁に
設けられた窓部を介して、該炉口内の観察に用いられる
ことを特徴とする。
【0023】
【作用】かかる手段によれば、通常は、第1の撮像手段
により広角レンズ系で得られた壁面の反対側の光学像全
体が監視されている。そして、前記広角レンズ系で得ら
れた光学像で、特に詳細に観察したい部分ができると、
前記駆動手段により第2の撮像手段を駆動して、その光
軸を前記部分に指向する。第2の撮像手段によれば、ズ
ームレンズ系で拡大された光学像が得られるので、前記
部分の状況が詳細に把握される。
【0024】例えば、前記高炉の炉口を監視するときに
は、前記広角レンズ系により炉口内全体の光学像が得ら
れ、該光学像で、前記積み上げパターンが適正でなくな
った部分や、前記還元性ガスの吹き抜けが生じた部分が
観察されると、前記駆動手段により第2の撮像手段を駆
動して、その光軸を前記部分に指向する。このようにす
ることにより、第2の撮像手段によりズームレンズ系で
拡大された光学像が得られるので、前記の部分を詳細に
観察することができ、炉口内の鉄鉱石及びコークスの粒
度や分布などの積み上げパターンの状況、前記還元性ガ
スの吹き抜けの状況が詳細に把握される。
【0025】本発明の監視用カメラは、前記駆動手段が
前記第2の撮像手段をその新しい光軸が元の光軸の周囲
の任意の方向に任意の角度に指向されるように駆動する
ようにすることにより、装置が簡略化される。また、第
1の撮像手段と第2の撮像手段と単一の撮像手段で構成
し、一つの撮像手段で両方の機能を兼ねるようにするこ
とにより、装置が小型化される。
【0026】
【実施例】次に、添付の図面を参照しながら本発明の監
視用カメラについてさらに詳しく説明する。図1は本発
明の監視用カメラを高炉の炉口監視用に用いる場合の一
構成例を示す説明的断面図、図2は図1の要部拡大図で
ある。
【0027】図1に示すように、本実施例の炉口監視用
カメラ1は、高炉の炉口2の周壁3に設けられた小孔か
らなる窓部4を介して、炉口2内の積み上げパターン5
の状態を監視するものであり、周壁3に窓部4を囲繞し
て設けられた取付部6に嵌着された外筒管7に広角レン
ズ系8が固定される。すなわち、広角レンズ系8は周壁
3に対に固定されたことになる。また、広角レンズ系8
が固定される外筒管7内に鏡筒管取付部9が収容されて
構成されている。鏡筒管取付部9には、図2示のよう
に、ズームレンズ系10を有する撮像素子11が設けら
れている。 炉口監視用カメラ1では、ズームレンズ系
10は通常の状態では広角レンズ系8と同一の光軸にな
るように設けられており、撮像素子11は単一の撮像素
子で広角レンズ系8に対する機能とズームレンズ系10
に対する機能とを兼ねるようになっている。また、図2
示のように、ズームレンズ系10の前方にクローズアッ
プレンズ24が設けられている。鏡筒管取付部9には、
撮像素子11が広角レンズ系8で得られた光学像の任意
の部分を観察できるように駆動する駆動装置12が設け
られている。
【0028】炉口監視用カメラ1は画像表示装置13及
び制御装置14に接続されており、制御装置14は駆動
装置12に接続されている。広角レンズ系8及びズーム
レンズ系10で得られた光学像は撮像素子11で電気信
号に変換され、画像表示装置13に表示される。そし
て、駆動装置12は、画像表示装置13の画面で積み上
げパターン5を監視しながら制御装置14を操作するこ
とにより駆動できるようになっている。
【0029】駆動装置12は、図2に仮想線示するよう
に、撮像素子11を回転中心として鏡筒管取付部9ご
と、鏡筒管取付部9の基部を支点として揺動駆動する。
前記揺動駆動は、ズームレンズ系10の元の光軸の周囲
の任意の方向に向けて行われる。この結果、ズームレン
ズ系10は、新しい光軸が元の光軸の周囲の任意の方向
に任意の角度に指向されるように駆動される。
【0030】尚、炉口監視用カメラ1は、周壁3の上方
に設けられた照明手段15によりその視野を照明するこ
とも可能となっている。
【0031】次に、炉口監視用カメラ1の詳細な構成に
ついて説明する。
【0032】図2に示すように、取付部6には炉口2内
の雰囲気と外筒管8内部とを遮断するように隔壁21が
設けられており、隔壁21の中央に備えられたシールデ
ィングガラス21aにより広角レンズ系8及びズームレ
ンズ系10の光路が確保されている。また、外筒管7の
取付部6側の先端にはシールディングガラス22が備え
られている。炉口監視用カメラ1では、窓部4と隔壁2
1との間に高圧窒素ガスを、隔壁21とシールディング
ガラス22との間に低圧窒素ガスを流通して、炉口2内
の雰囲気の侵入を防ぎ、前記還元性ガスのガス流に巻き
上げられる原料の鉄鉱石及びコークスの粉塵によりシー
ルディングガラス21a,22が汚れないようにしてい
る。さらに、取付部6と周壁3との間には窓部4を開閉
する遮断シリンダ23が摺動自在に設けられており、前
記粉塵によりシールディングガラス21a,22が汚れ
る虞れがあるときには、窓部4を閉鎖できるようになっ
ている。
【0033】シールディングガラス22の後方には、広
角レンズ系8が固定されている。広角レンズ系8は、口
径150mmで焦点距離9cmの広角レンズ8aと、口
径150mmで焦点距離9cmのレンズ8bとが、3c
mの間隔で外筒管8に固定されて構成されている。広角
レンズ8aとレンズ8bとから合成される広角レンズ系
8は、焦点距離約4.5cmとなっている。窓部4は広
角レンズ8aの焦点距離である前方9cmに位置するよ
うにされており、窓部4を介して炉口2内を見る広角レ
ンズ系8の視野角は約80°となっている。
【0034】広角レンズ系8の後方28cmには、ズー
ムレンズ系10が設けられており、ズームレンズ系10
の結像点に撮像素子11が設けられている。ズームレン
ズ系10は、焦点距離が0.8〜8cmで可変でき、ズ
ーム比8、最大視野角(画角)43.6°、最小視野角
4.6°、撮像至近距離1.2mであり、撮像至近距離
を1.2mから18.8cmに縮小するクローズアップ
レンズ24を備えている。クローズアップレンズ24に
よればズームレンズ系10に必要な距離を縮小すること
ができるので、撮像至近距離1.2mのズームレンズ系
10の撮像至近距離を使用するクローズアップレンズの
焦点距離のズームレンズ系として機能することになり、
装置全体を小型化することができる。
【0035】次に、炉口監視用カメラ1の作動について
説明する。
【0036】炉口監視用カメラ1では、広角レンズ系8
で窓部4から炉口2内を望む約80°の範囲が視野とな
り、広角レンズ系8の前方炉口2内10m位置の物体
(約16.8m)は、広角レンズ系8の後方約9cmの
位置に15.1cmの倒立の実像を結像する。前記視野
は炉口2内の半円以上の範囲に相当する。
【0037】炉口監視用カメラ1では、通常は、ズーム
レンズ系10は広角レンズ系8と同一の光軸を有し、視
野角が43.6°になるようにされている。この状態で
は、前記15.1cmの倒立実像の全景が画像表示装置
13の画面一杯に表示される。
【0038】次に、ズームレンズ系10の視野角を4.
6°にすると、このときのズーム比は10であるので、
前記15.1cmの倒立実像の約1/10に相当する
1.51cm分が拡大されて画像表示装置13の画面一
杯に表示される。これは、窓部4から炉口2内を望む約
8°の範囲の視野に相当する。
【0039】前記のようにズームレンズ系10の視野角
を4.6°にした状態では、炉口2内に装入されている
鉄鉱石やコークスの表面の直径16.8mの範囲を10
m離れた炉口監視用カメラ1で観察すると、前記範囲の
1/10である直径1.68mの範囲が画像表示装置1
3の画面一杯に表示される。このとき、画像表示装置1
3の表示要素を510本とすると、表示要素1本当たり
で表示される長さは3.3mmとなる。通常、前記表示
要素を有する画像表示装置13で人間の眼が物体を認識
できる範囲は前記表示要素の2本分とされているので、
約7mmの物体を10m離れて画面上で識別できること
になる。
【0040】尚、ズームレンズ系10の視野角が43.
6°のときには、表示要素1本当たりで表示される長さ
は33mmになるので、画面上で識別できる物体の長さ
は66mmとなる。
【0041】前記ズームレンズ系10で拡大された画像
は、広角レンズ系8の光軸を中心とする範囲であるが、
駆動装置12により撮像素子11を鏡筒管取付部9ご
と、前記のように揺動駆動することにより、広角レンズ
系7で窓部4から炉口2内を望む約80°の範囲の任意
の部分を前記のように拡大して観察することができる。
撮像素子11を揺動駆動する角度は、撮像素子11から
前記15.1cmの倒立実像を望む角度であればよく、
本実施例では撮像素子11と前記倒立実像との距離が約
21cmであることから、約39.4°となる。このよ
うにすることにより、撮像素子11は、その光軸が撮像
素子11から前記15.1cmの倒立実像を望む円錐体
内で任意の方向に指向されるように駆動される。
【0042】駆動装置12により撮像素子11を駆動す
るときには、鏡筒管取付部9に2検出器を取り付けて、
光軸をx軸、その垂直面にy軸を取りそれらの基準点か
らのそれぞれの角度を変位として、あるいは円筒座標系
で光軸からの角度と半径距離として、2信号を取り出す
ことにより行う。また、駆動装置12により撮像素子1
1を駆動すると、画像表示装置13の画面上では炉口2
内のどの部分を観察しているか分からないので、前記2
検出器から取り出される信号を高炉操業で一般に使用さ
れる表現、例えば、熱風本管を基準点Oとする円周方向
で示される角度、炉中心からの距離等に変換し、ズーム
比とともに画面上にスーパーインポーズして示すように
してもよい。
【0043】前記変換された値は、高炉の高さ基準点か
らの撮像素子11の高さ、その取り付け角度より装入物
の基準表面位置(ストラックライン)の高さ、装入物の
安息角、炉半径をもとに、前記2信号から算出される。
尚、このときの前記倒立実像は広角レンズ系8により得
られる像であって、光学的収差を有する。前記光学的収
差は実像の中心部では小さいが、周辺部では20%に及
ぶので、炉内位置と像の位置とは光学的収差の補正を行
って算出される。
【0044】前記実施例では、駆動装置12による撮像
素子11の駆動をズームレンズ系10の新しい光軸が元
の光軸の任意の方向に任意の角度に指向されるように行
っているが、光軸に垂直な面内に光軸で交わる直交座標
軸をとり、ズームレンズ系10の新しい光軸が元の光軸
と平行になるようにしたまま、撮像素子11を該座標軸
上の任意の点に移動させるようにして縦横に駆動するよ
うにしてもよい。
【0045】本実施例では、0.8〜8cmの10倍ズ
ームレンズを使用し、その性能をフルに使用したため、
クローズアップレンズの焦点距離が短かく歪も大きくな
るが、33.3cmのレンズを使用してズームレンズの
倍率を6倍程度にしてもよい。いずれにしても、本発明
では大口径の広角レンズ系を有する第1の撮像手段で、
大きな倒立光学像を得て、高倍率のズームレンズ系を有
する第2の撮像手段との組み合わせで対象物の最大拡大
倍率が決まり、クローズアップレンズは倒立光学像とズ
ームレンズ系を有する第2の撮像手段が許す物理的寸法
から、実効倍率を決めることになる。
【0046】尚、本実施例の炉口監視用カメラ1は、炉
口2内の監視の用途以外にも、広角レンズ系8で得られ
た光学像の任意の部分をズームレンズ系10で観察する
各種の用途に応用することができる。例えば、ボイラ、
ゴミ焼却炉、加熱炉等の火室の内部を、小孔を通じて、
機器本体に固定された広角レンズ系を有する第1の撮像
手段とズームレンズ系を有する第2の撮像手段の組み合
わせで、広視野で、かつ、その全視野の任意点が局部的
に拡大できる。また、密閉空間だけでなく、一般的な風
景中の異常事態を、同様な手段で壁に小孔を作ることに
より、広視野で、かつ、その全視野の任意点を局部的に
拡大して監視することができる。
【0047】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
の監視用カメラによれば、広角レンズ系で得られた光学
像の任意の部分をズームレンズ系で拡大して観察するこ
とができるので、壁面の反対側の状況を詳細に把握する
ことができる。
【0048】また、本発明の監視用カメラは、前記駆動
手段が前記第2の撮像手段をその新しい光軸が元の光軸
の周囲の任意の方向に任意の角度に指向されるように駆
動するようになっているか、あるいは、第1の撮像手段
と第2の撮像手段とを広角レンズ系とズームレンズ系と
が同一の光軸を有するように配置し、一つの撮像手段で
両方の機能を兼ねるようにすることにより、装置を小型
化することができる。
【0049】また、本発明の監視用カメラは、高炉の炉
口内の監視に用いられることにより、炉口内の鉄鉱石及
びコークスの粒度や分布などの積み上げパターンの状
況、前記還元性ガスの吹き抜けの状況を詳細に把握する
ことができ、前記積み上げパターンを適正に維持するこ
とができるとともに、前記鉄鉱石及びコークスを炉口内
に装入する装入パターンについても容易に解析すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる監視用カメラの一構成例を示す
説明的断面図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】従来の炉口監視用カメラの一構成例を示す説明
的断面図。
【図4】従来の炉口監視用カメラの他の構成例を示す説
明的断面図。
【符号の説明】
1…監視用カメラ、 2…壁面の反対側、 3…壁面、
4…窓部、8…広角レンズ系、 10…ズームレンズ
系、 11…撮像手段、12…駆動手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】壁面に設けられた窓部を介して、該壁面の
    反対側の状態を監視する監視用カメラであって、 広角レンズ系を有する第1の撮像手段と、該広角レンズ
    系で得られた光学像を拡縮するズームレンズ系を有する
    第2の撮像手段とからなり、該第2の撮像手段が該広角
    レンズ系で得られた光学像の任意の部分を観察できるよ
    うに駆動する駆動手段を設けてなることを特徴とする監
    視用カメラ。
  2. 【請求項2】前記駆動手段は、前記第2の撮像手段をそ
    の新しい光軸が元の光軸の周囲の任意の方向に任意の角
    度に指向されるように駆動することを特徴とする請求項
    1記載の監視用カメラ。
  3. 【請求項3】前記第1及び第2の撮像手段が単一の撮像
    手段で構成され、該単一の撮像手段が両方の機能を兼ね
    ることを特徴とする請求項1記載の監視用カメラ。
  4. 【請求項4】前記監視用カメラが、鉄鉱石から銑鉄を製
    出する高炉の炉口の周壁に設けられた窓部を介して、該
    炉口内の観察に用いられることを特徴とする請求項1記
    載の監視用カメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11242796A (ja) * 1998-02-26 1999-09-07 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車両検知装置
KR100463084B1 (ko) * 2002-05-06 2004-12-23 (주)엘립소테크놀러지 노(爐) 내부 감시용 결상 광학계
JP2017191023A (ja) * 2016-04-14 2017-10-19 日鉄住金テックスエンジ株式会社 高炉内装入物のプロフィル測定装置
CN107743210A (zh) * 2017-11-07 2018-02-27 临涣焦化股份有限公司 干熄焦炉自动摄像装置

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