JPH0634288A - 熱輸送システム及びその運転方法 - Google Patents

熱輸送システム及びその運転方法

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JPH0634288A
JPH0634288A JP4191160A JP19116092A JPH0634288A JP H0634288 A JPH0634288 A JP H0634288A JP 4191160 A JP4191160 A JP 4191160A JP 19116092 A JP19116092 A JP 19116092A JP H0634288 A JPH0634288 A JP H0634288A
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heat
temperature
medium
heat medium
control means
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JP4191160A
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Yoshio Naganuma
義男 永沼
Yasuo Koseki
康雄 小関
Yasushi Sato
康司 佐藤
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Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02E60/14Thermal energy storage

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱媒体の潜熱を利用した熱輸送システムにお
いて、 熱源側に熱輸送温度を調節する手段を設け、 熱媒
体を周囲温度に近い温度で輸送することにより、熱損失
を少なく高密度な熱輸送を行う。 【構成】 熱源から熱媒体にを受ける熱交換器4の間に
ヒートポンプ5などの温度変換手段を設け、 熱源の温度
を制御し、 周囲温度に近い温度レベルで、 熱媒体の潜熱
を利用できるように、 カプセル化した熱媒体を、 熱交換
器部分と熱地用側の蓄熱槽2の間を循環させる熱輸送シ
ステム。 【効果】 熱媒体の潜熱を大気温度に近い温度で輸送し
利用できるため、 熱輸送時の配管からの熱損失を非常に
小さくでき、 配管の保温が不要にできる効果と熱輸送時
の熱媒体の温度を一定にする温度制御手段を設けている
ため、 熱源温度の変動に影響されずに、 常に安定な状態
で、 熱媒体の潜熱を最大限に利用できる効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱媒体の潜熱を利用し
た輸送システムに係わり、特に工場排熱、 下水、 河川な
どの未利用熱源から熱利用側に熱回収する場合の熱輸送
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】省エネルギー技術として、従来未利用の
環境温度に近い低温度レベルのエネルギーまで回収し利
用することが考えられており、 このような例のいくつか
が、 空気調和・ 衛生工学第63巻第8号に紹介してある。
従来技術では、 河川水や下水等の熱を熱交換器や蓄熱槽
を介してヒートポンプで熱回収するシステムが知られて
いる。 この作動媒体には一般に水が使用され、 システム
は、 熱源水と熱交換器を介して熱を得た水の顕熱を蓄熱
槽に貯め、 この蓄熱した熱を需要に応じてビルや住宅に
供給するシステム構成になっている。 この水蓄熱システ
ムによる熱回収では、 水の顕熱を利用しているため蓄熱
に必要な温度差を大きくとれなく、 大規模な熱回収シス
テムでは蓄熱槽の容積が非常に大きくなる。
【0003】また、 ごみ焼却場の排熱は温度レベルが高
く、 焼却熱で発生する蒸気を輸送することにより、 この
潜熱を利用し、 利用側では給湯などに利用することも行
われている。この場合、 熱輸送は潜熱利用のため、 高密
度の熱を輸送できるが、 熱輸送時の配管温度を維持する
ため、 熱損失を防ぐ断熱工事が必要であった。一方、 先
に例示した低温度レベルの熱回収においても、 熱輸送密
度を大きくするため、 相変化する蓄熱媒体を用いてその
固液間の相変化時の潜熱を利用することが提案されてお
り、例えば、蓄熱媒体貯槽に貯められた相変化する蓄熱
媒体を管路を介して蓄熱媒体貯槽と熱交換器間との間で
循環させることにより、蓄熱媒体貯槽内に高密度で熱を
蓄積するもの(例えば、特開昭61-96397号公報参照)等
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような、従来の
潜熱利用熱輸送システムでは、 熱源の温度に応じて相変
化可能な熱媒体を使用していたため、 熱源毎に使用でき
る熱媒体が限定される問題があった。 また、 一般に利用
できる熱源の温度は通常の大気温度より高く、 熱輸送時
の熱損失を防ぐために膨大な断熱工事が必要であった。
さらに、 初期設計時に想定した熱源温度に適合するよう
に相変化温度を設定した場合でも、 河川水を利用する場
合のように熱源温度に変動がある場合には、 温度レベル
が異なり熱媒体の潜熱を十分利用できないことが生じ
る。
【0005】本発明は、 これらの課題を解決し、 常に安
定して熱媒体の潜熱を有効に利用できる熱輸送システム
及びその運転方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、熱媒体の相変化時に生じる潜熱を利用し
て、 該熱媒体を熱源側と熱利用側で循環移動させること
により熱を移動させる熱輸送システムにおいて、 熱源側
と熱媒体側との熱交換手段として、受熱後の熱媒体の温
度を所定温度に制御し得る温度制御手段を持つ熱交換手
段を用いることを特徴とする熱輸送システムを開示す
る。
【0007】前記温度制御手段としては、熱源側と熱媒
体側との間に配置されたヒートポンプであってもよく、
また、熱源側に接触する熱媒体側の流量調整手段であっ
てもよい。また、熱媒体をカプセル容器に充填して循環
移動させることは特に好ましい態様である。本発明はさ
らに、上記の熱輸送システムの運転方法として、熱媒体
の熱輸送時の温度を熱媒体の相変化温度付近に保つよう
に温度制御手段により制御して運転する運転方法、さら
には、熱媒体の熱輸送時の温度を輸送時の熱損失が最小
になるように周囲温度付近に保つように温度制御手段に
より制御して運転することを特徴とする運転方法をも開
示する。
【0008】蓄熱槽に溜まった熱は熱利用側のヒートポ
ンプ等によってその需要態様に応じて用いられるが、一
定地域の建造物に対して適宜の配管を介して供給し、ビ
ルの空調あるいは冷暖房の熱源として利用することもで
きる。その際に、例えば深夜電力をヒートポンプ等のシ
ステムの駆動エネルギー源として利用し夜の間に熱を河
川から蓄熱槽に溜めておき、昼間の熱需要に応じて蓄熱
槽から熱需要側に供給するようにしてもよい。
【0009】
【作用】上記のように、本発明においては、熱輸送時の
熱媒体の温度を、熱媒体の相変化温度付近あるいは周囲
温度例えば熱輸送管周囲の大気温度に近い値に設定する
手段(温度制御手段)を熱源と熱媒体との熱交換部に設
ける。 この手段は例えば、 熱源側にヒートポンプ等の熱
源温度の変換手段を設け、 熱源の温度を大気温度に近い
温度に昇温又は温度を落し、 この温度レベルで熱媒体の
相変化時の潜熱を利用できるようにする。 または、 熱源
温度が大気温度より十分高い場合は、 ヒートポンプ等の
熱源温度変換手段を用いず、 熱媒体をこの熱源の流体と
熱交換器を介して直接熱交換させ、 熱交換器を通過する
熱媒体の流量すなわち滞留時間を制御することにより、
熱交換器を通過して熱輸送状態にある熱媒体の温度を大
気温度付近となるようにする。 大気温度の熱媒体の相変
化温度とがほぼ等しい場合には、熱媒体の温度をその相
変化温度に制御することも有効である。
【0010】このように、 ヒートポンプを用いたり、 熱
交換器における熱交換状態を制御することにより、 熱源
から熱を得た熱媒体は、 大気温度に近い温度あるいは場
合によっては熱媒体の相変化温度に近い温度に保たれ
る。 このため、 熱輸送時の周囲温度と熱媒体の温度差が
小さくあるいはほぼ等しくなり、 このことは、この温度
差をもとに発生する配管途中の熱損失を少なくなるよう
に作用する。
【0011】また、 ヒートポンプを用いて熱源の温度
を、 大気温度近くでかつ熱媒体の潜熱が利用できる温度
に変換して用いることにより、 熱源の温度が変動しても
熱媒体と熱交換する部分の温度を一定温度に制御するよ
うに作用する。 よって熱源温度が変化し易い場合にも安
定した熱回収ができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を幾つかの実施例に基づきより
詳細に説明する。図1は本発明による熱輸送システム構
成の一実施例を示している。本システムは、 河川水1か
ら熱を汲み上げ、 熱利用地にある蓄熱槽2まで熱輸送す
る(なお、熱源としては河川水に限らず、下水、海水
等、種々の熱源を有効に利用可能である)。この熱輸送
には、25℃ないし30℃で融解状態にあり、6℃ないし10
℃になると凝固し固体状になる熱媒体を用いる。 このよ
うな温度域で相変化する熱媒体としては、 カプリル酸、
ポリエチレングリコール、あるいはこれらの混合熱媒体
等が用いることができる。 また、この実施例では、この
ような相変化温度をもつ熱媒体をカプセル容器3に充填
して用いている。そうすることにより、カプセル内の熱
媒体に蓄積した潜熱分の熱量を比較的容易に輸送するこ
とができる。
【0013】本システムの主要構成機器は、蓄熱槽2、
熱交換器4、ヒートポンプ4及びヒートポンプの制御装
置7とからなる。蓄熱槽2には、移送媒体としての水と
熱媒体を充填したカプセル3が多数個収容されており、
カプセル3は水と共にポンプ6aにより熱交換器4の上流
側に送給される。また、蓄熱槽4には熱利用側のヒート
ポンプ5Aが設けられている。カプセル3内の熱媒体は熱
交換器4内を通過しそこで受熱したのち再び蓄熱槽2に
還流される。熱源である河川水1はポンプ6aによりヒー
トポンプ5の入力側に送給され、熱交換後河川に戻され
る。ヒートポンプ5の熱出力側と熱交換器4とは図示の
ように伝熱配管5aにより接合している。熱交換器4の出
口近傍には、カプセル3及び移送媒体としての水の温度
を測定する測温素子が設けられており、測定素子の情報
はヒートポンプの制御装置7に入力され、該入力情報に
よりヒートポンプ5の熱出力側の温度が制御される。
【0014】このシステムは次のような運転される。ポ
ンプ6aにより汲み上げられ河川水1はヒートポンプ5に
熱を与え、ヒートポンプ5の熱出力側の温度を熱媒体が
融解する温度より若干高い30ないし40℃に昇温する。そ
の熱は配管5aにより熱交換器4内に移送され、熱交換器
4内で熱媒体を充填したカプセル3に伝熱される。この
熱交換によりカプセル3内の熱媒体は潜熱量分の熱を受
け融解し、カプセル3と共に蓄熱槽2側に輸送される。
【0015】蓄熱槽2に溜まった熱媒体は熱利用側のヒ
ートポンプ5Aによって熱を除去利用される。 蓄熱槽2内
に滞留していたカプセル3内の熱媒体が保有する潜熱分
が利用されるとカプセル3の温度が下がり、 熱媒体が凝
固する。 熱媒体が凝固したカプセル3は、 再び移送媒体
である水と共に輸送ポンプ6aにより熱交換器4に輸送さ
れ、 再びヒートポンプ5により移送されてくる熱と熱交
換を行う。これにより、相変化型熱媒体を利用した熱輸
送システムが完成する。
【0016】熱交換器4の出口側において、カプセル3
及び移送媒体としての水の温度が測温素子により測定さ
れ、測定情報は制御装置7に入力される。制御装置7
は、入力した温度情報に基づき、カプセル3及び移送媒
体としての水の温度が予め定めた温度を維持し得るよう
に、ヒートポンプ5の熱出力側の温度を制御する。本実
施例では、 熱源である河川水1の温度変動に影響なく、
常に所定の温度、すなわちカプセル移送管路が置かれる
周囲の温度付近あるいは熱媒体の相変化温度が周囲温度
に近い場合には熱媒体の相変化温度付近の温度で熱媒体
の潜熱を利用できるように、 熱源側のヒートポンプ5の
熱出力側の温度を制御するようにしている。
【0017】以上の装置構成により、 熱源温度の変化に
対応しながら、 熱媒体の温度を所定の値付近に保ちなが
ら潜熱を利用した熱輸送を達成できる。 熱媒体の設定温
度すなわち熱媒体の輸送温度を周囲温度とほぼ等しい温
度とすることにより、熱媒体の移送配管に特別の断熱構
造を施さなくても、熱媒体の移送配管からの熱損失を十
分小さくすることが可能となる。
【0018】なお、上記の説明は熱媒体をカプセル内に
充填した例について行ったが、熱媒体をカプセル内に充
填することは必ずしも必須でなく、得な図示しないが蓄
熱槽2中にあるいは蓄熱槽2から熱交換器4の流入口ま
での管路の途中に積極的に熱媒体を凝固させる製氷装置
のような凝固手段を介装することにより、熱媒体をその
まま移送媒体としての水と共に用いうることは容易に理
解されよう。
【0019】また、上記の実施例においては、河川水1
の熱はヒートポンプ5を介してのみ熱交換器4に導入さ
れるものとして説明したが、河川水1を直接すなわちヒ
ートポンプを介さずに熱交換器4へ導入する経路を平行
して設け、河川水1(すなわち熱源)の温度の状況に応
じて二つの経路を選択的に使用するようにしてもよいこ
とも容易に理解されよう。
【0020】図2は本発明の他の実施例を示しており、
熱源の温度が温水ボイラー排熱のように比較的高い場合
に、その熱を熱利用場所まで輸送するシステム構成の一
実施例を示したものである。 温水ボイラー8の排熱は、
図2に示すように例えば約85℃の温水として図中の矢印
の方向に導かれる熱交換器4に直接導かれる。 熱交換器
4では、 この温水と熱媒体を充填したカプセル3との間
に熱交換が行われ、融解したカプセル3内部の熱媒体
は、 熱交換器4から熱利用場所に設置した放熱器9へと
輸送される。
【0021】いま、ここで使用する熱媒体は、 先の実施
例と同様の温度範囲で相変化する熱媒体であると仮定す
る。放熱器では熱媒体の保有する潜熱を放出し、熱媒体
はそこで凝固し、 再び熱交換器に戻され熱を吸収する。
ただし、通常このような熱媒体の循環系で熱交換した場
合、熱源温度が高いために、熱交換出口で熱媒体の温度
が常温よりかなり高い温度まで昇温され、 放熱器まで輸
送されるまでの間の熱損失が大きくなる。 また、温度が
高い熱媒体は、 潜熱と共に温度に比例した大きな顕熱を
持つため、 放熱器通過時に保有熱を放熱しきれずに熱交
換器に戻ることが生じる。 このような場合に、熱媒体の
潜熱が有効に使用されなくなる。
【0022】このため、 本実施例では、 熱交換器4入口
に設けた固液輸送ポンプ10を吐出量可変型のポンプと
し、その吐出量を、熱交換器4の出口側に設けたカプセ
ル3及び移送媒体としての水の温度測温素子により測定
された温度情報に基づき、制御装置11により制御するよ
うにしている。すなわち、ポンプ11の吐出流量を調節す
ることにより、熱媒体が熱交換器内に滞留する時間、換
言すれば、熱媒体が熱交換器に流入してからそこを出る
までの熱交換時間を任意に調節することができ、それに
より、熱交換した後の熱媒体温度を所望の温度、例え
ば、30℃ないし40℃になるように制御することができ
る。
【0023】このようにすることにより、高熱源を利用
できる場合には、ヒートポンプを使用せずに熱輸送に係
わる熱媒体の温度を所望の温度、例えば常温付近に制御
でき、先の実施例と同様に熱損失が小さく、 効率的に熱
媒体の潜熱を利用した熱輸送を達成できる。図3は、本
発明のさらに他の実施例を示している。この実施例は、
熱源の流体とカプセル化した熱媒体が直接接触して熱交
換し、それにより効率的に熱を回収できるようにした潜
熱利用熱回収システムに本発明を適用した場合を示して
いる(なお、上記した直接接触による熱交換法を用いた
潜熱利用熱回収システムについては、本出願と同一の出
願人に係る特願平3-318228号に詳細に開示されてい
る)。本熱回収システムは、 熱源側と熱利用側の温度差
が小さい低温度差の系において熱回収を効率的に行い熱
回収システムの動作の安定化をはかることができるよう
に、熱源である河川水1と直接接触式熱交換器34の間に
ヒートポンプ5を設けてシステムを構成している。
【0024】すなわち、図3において、34は直接接触式
熱回収器であり、河川水1はポンプ6bによりヒートポン
プ5の入力側に送給され、熱交換後河川に戻される。ヒ
ートポンプ5の熱出力側は直接接触式熱回収器34の上方
部に直接開放しており、ヒートポンプの熱移送媒体は熱
回収器34に流入しそこで熱交換後に再びヒートポンプ5
に戻される。
【0025】熱交換器34は、第1の実施例の場合と同様
に最上方部に熱媒体を充填したカプセル3の出口及び下
方部にカプセル3の入口17を有し、カプセル3の出口及
び入口にはそれぞれ管路31、32が接続している。管路31
は第1のカプセル分離器33を介して蓄熱槽2に、同様に
管路32はポンプ6c、第2のカプセル分離器36、及びポン
プ6aを介して蓄熱槽2に、それぞれ連通している。ま
た、第1のカプセル分離器33の上流側と第2のカプセル
分離器36の下流側とはポンプ6eを介して接続していて、
第1のカプセル分離器33の上流側から第2のカプセル分
離器36の下流側に搬送流体が流れるようになっている。
さらに、第1のカプセル分離器33の下流側はポンプ6dを
介して蓄熱槽2内に接続していて、蓄熱槽2内の流体が
第1のカプセル分離器33の下流側に流入するようになっ
ている。さらに、第2のカプセル分離器36の上流側は管
路を介して蓄熱槽2に連通している。熱交換器34の出口
近傍には、第1の実施例の場合と同様に、カプセル3及
び移送媒体の温度を測定する測温素子が設けられてお
り、測定素子の情報はヒートポンプ5の制御装置7に入
力され、該入力情報によりヒートポンプ5の熱出力側の
温度が制御される。
【0026】次に、このシステムを用いて蓄熱及び熱交
換する態様について説明する。本実施例では、熱媒体を
充填したカプセル3は熱交換器34と蓄熱槽2との間を循
環するが、ヒートポンプ5側の熱移送媒体としも作用す
る熱交換器34内のカプセル移送媒体と、蓄熱槽2内の伝
熱流体とはそれぞれ別の循環経路を取り、相互に混合し
ない点において、第1の実施例のシステムと異なってい
る。以下、その点を中心に説明する。
【0027】すなわち、熱交換器34内の移送媒体はカプ
セル3と共に管路31から第1のカプセル分離器33に入
り、そこでカプセル3を蓄熱槽2側に排出し、移送媒体
はポンプ6eにより吸引されて第2のカプセル分離器36に
流入する。流入した移送媒体はそこで蓄熱槽2から送ら
れてくるカプセル3と合流して、ポンプ6cにより、熱交
換器34の下方部に送られる。一方、蓄熱槽2内の伝熱流
体の一部はカプセル3と共にポンプ6aにより吸引されて
第2のカプセル分離器36に流入し、そこでカプセル3を
熱交換器34に排出し、伝熱流体は蓄熱槽2側に戻され
る。さらに、蓄熱槽2内の伝熱流体の一部はポンプ6dに
より吸引されて第1のカプセル分離器33の下流側に流入
する。流入した伝熱流体はそこで熱交換器34から送られ
てくるカプセル3と合流して、蓄熱槽2内の還流する。
【0028】なお、カプセル分離器としては、例えば前
記した特願平3-318228号に開示した固液分離器の他、従
来知られた任意の固液分離器を用いればよい。本実施例
は、 熱の移動過程や各部の温度レベルは、 先の図1に示
す実施例と同様であるが、 上述のように熱媒体の充填さ
れたカプセルを搬送するための流体、熱交換器内の搬送
流体(移送媒体)と蓄熱槽内の搬送流体(伝熱流体)と
が混合しないように、 二つのカプセル分離器を用いて、
カプセルだけが熱源側の熱交換器と熱利用側の蓄熱槽2
の間を循環しながら熱輸送する構成になっている。 それ
により、この実施例においては、カプセルとヒートポン
プで制御された熱源との熱交換が直接接触により効率的
に行われる効果がある。
【0029】
【発明の効果】以上の実施例に示したように本発明によ
ると、 受熱後の熱媒体の温度を所定温度に制御し得る温
度制御手段を持つ熱交換手段を用いることにより、熱媒
体の潜熱を大気温度(周囲温度)に近い温度あるいは熱
媒体の相変化温度に近い温度で輸送し利用することがで
き、熱輸送時の配管からの熱損失を非常に小さくでき、
配管の保温が不要であり、 工事費の大きくかかる配管を
安価に達成できる効果がある。 また、 熱源温度の変動に
影響されずに、 常に安定な状態で、 熱媒体の潜熱を最大
限に利用できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す熱輸送システム構成
図。
【図2】 本発明の他の実施例を示す熱輸送システム構
成図。
【図3】 本発明のさらに他の実施例を示す熱輸送シス
テム構成図。
【符号の説明】
1.河川水,2.蓄熱槽,3.熱媒体封入カプセル,
4.熱交換器,5.熱源側ヒートポンプ,5A. 熱利用
側ヒートポンプ,6.固液輸送ポンプ,7.制御装置,
8.温水ボイラー,9.放熱器,12. 直接接触式熱交換
器,13. カプセル分離器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱媒体の相変化時に生じる潜熱を利用し
    て、 該熱媒体を熱源側と熱利用側で循環移動させること
    により熱を移動させる熱輸送システムにおいて、 熱源側
    と熱媒体側との熱交換手段として、受熱後の熱媒体の温
    度を所定温度に制御し得る温度制御手段を持つ熱交換手
    段を用いることを特徴とする熱輸送システム。
  2. 【請求項2】 前記温度制御手段が、熱源側と熱媒体側
    との間に配置されたヒートポンプである、請求項1記載
    の熱輸送システム。
  3. 【請求項3】 前記温度制御手段が、熱源側に接触する
    熱媒体側の流量調整手段である、請求項1記載の熱輸送
    システム。
  4. 【請求項4】 熱媒体をカプセル容器に充填して循環移
    動させることを特徴とする、請求項1ないし3いずれか
    記載の熱輸送システム。
  5. 【請求項5】 熱媒体の相変化時に生じる潜熱を利用し
    て、 該熱媒体を熱源側と熱利用側で循環移動させること
    により熱を移動させる熱輸送システムの運転方法であっ
    て、熱源側と熱媒体側との熱交換手段として、受熱後の
    熱媒体の温度を所定温度に制御し得る温度制御手段を持
    ち、該温度制御手段により熱媒体の熱輸送時の温度を熱
    媒体の相変化温度付近に保つように制御して運転するこ
    とを特徴とする運転方法。
  6. 【請求項6】 熱媒体の相変化時に生じる潜熱を利用し
    て、 該熱媒体を熱源側と熱利用側で循環移動させること
    により熱を移動させる熱輸送システムの運転方法であっ
    て、熱源側と熱媒体側との熱交換手段として、受熱後の
    熱媒体の温度を所定温度に制御し得る温度制御手段を持
    ち、該温度制御手段により熱媒体の熱輸送時の温度を輸
    送時の熱損失が最小になるように周囲温度付近に保つよ
    うに制御して運転することを特徴とする運転方法。
  7. 【請求項7】 前記温度制御手段がヒートポンプであ
    り、ヒートポンプの熱出力側の温度を制御することによ
    り熱媒体の熱輸送時の温度を制御することを特徴とす
    る、請求項5又は6記載の運転方法。
  8. 【請求項8】 前記温度制御手段が熱源側と接触する熱
    媒体側の流量調整手段であり、熱媒体が熱源と接触する
    間の熱媒体の流量を制御することにより熱媒体の熱輸送
    時の温度を制御することを特徴とする、請求項5又は6
    記載の運転方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項4いずれか記載の
    熱輸送システムを適用した、 又は請求項5ないし請求項
    8いずれか記載の熱輸送システムを適用した、未利用又
    は排熱熱回収システム。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項4いずれか記載
    の熱輸送システムを適用した、 又は請求項5ないし請求
    項8いずれか記載の熱輸送システムを適用した、地域冷
    暖房システム。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6196397A (ja) * 1984-10-15 1986-05-15 Hitachi Zosen Corp 熱エネルギ−回収方法
JPH02219933A (ja) * 1989-02-21 1990-09-03 Ebara Res Co Ltd 蓄冷システム
JPH0464839A (ja) * 1990-07-03 1992-02-28 Shinko Kogyo Co Ltd 蓄熱式冷却方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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