JP2010267565A - 燃料電池システム - Google Patents

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寿一 岡田
Masatomo Yoshimura
昌知 吉村
Kohei Yamaguchi
耕平 山口
Hiroaki Suga
宏明 菅
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Abstract

【課題】燃料電池ユニットと貯湯ユニットを分離して熱回収配管で接続する形態では、熱回収配管が長く、かつ、屋外に露出しているために放熱量が大きくなる。
【解決手段】燃料電池ユニット201内の熱交換器102の前後の温度差ΔT1を制御するために流量調整器203によって熱交換器102を流れる熱回収水の流量を可変する。本構成によって、熱回収配管の燃料電池ユニットと貯湯ユニットの間の熱回収水の温度が高い時には流量を増やして外気との放熱を抑えることを可能とすることができる。
【選択図】図2

Description

本発明はコジェネレーションシステム例えば燃料電池コジェネレーションシステムなどで排熱を離れた貯湯タンクに温水として蓄熱する燃料電池システムに関するものである。
従来の燃料電池システムとしては、燃料電池のコジェネレーションシステムに関するものがあった(例えば、特許文献1参照)。図3は、前記特許文献1に記載された従来の燃料電池のコジェネレーションシステムを示すものである。
図3において、燃料電池101は余剰な熱を熱交換器102で熱回収水に受け渡すことで排出している。この熱回収水は、循環ポンプ103によって貯湯タンク104の下部から熱回収配管105を通じて搬送されたものである。熱交換器102で燃料電池101の余剰熱で加熱された熱回収水は熱交出温度センサー108で検出され、その温度が貯湯タンク104の上部の温度よりも高い時は熱回収配管107によって貯湯タンク104の上部に搬送される。ここで加熱された熱回収水の温度が貯湯タンク104の上部の温度よりも低い時は切替弁109によってバイパス回路110を通じて熱回収配管105の合流部に搬送され回路内を循環する。
特開平11−223385号公報(図1)
しかしながら、前記従来の構成では、貯湯タンクの温水は給湯に使用されるため一般的な給湯の最高温度T1(60℃)以上で貯湯されなければならないため、熱交換器から出る熱回収水の貯湯タンクへの循環温度もT1(60℃)以上の高温に制御される。貯湯タンクから熱交換器に送られる熱回収水の水温T2は一般家庭への水道水を貯湯タンクに供給しているために季節によって変動する。燃料電池などの運転量で決まる排熱量が熱交換器の加熱量Qと熱交換器を流れる熱回収水の流量M、熱交換器の加熱後の温度T1、加熱前の温度T2の関係は、加熱量Q=M×(T1−T2)となり、冬季に水道水の給水温度が下がるとT2が低下するため温度差ΔTa=(T1−T2)が大きくなり、必然的に加熱量Qに対し流量Mを小さくしなければならない。また、現状のシステム設置をみると、設置スペースの関係から燃料電池ユニットと貯湯ユニットを分離して熱回収配管で接続する形態がとられているため、熱回収配管が長くかつ屋外に露出することになる。ここで、熱回収配管上を通水する熱回収水の温度T1と外気温T3の放熱を考えると、放熱量Fは温度差ΔTb=(T1−T3)と配管の表面積Aと熱伝達率εの積に比例する(F∝ΔTb×A×ε)ため、冬季など外気温度T3が低いと、熱回収配管上を通水する熱回収水の温度T1と外気の温度T3の温度差が大きくなり、放熱量Fは増加する。一方、この放熱によって貯湯タンクへ入る熱回収水の温度T4を考えると、放熱量Fは、F=M×(T1−T4)より、流量Mが小さくなると温度差ΔTc=(T1−T4)が大きくなり、熱回収水の熱交換器出口温度T1は一定のため貯湯タンクに入る温度T4は低下することになる。よって、燃料電池のように排熱量が少ないシステムにおいては冬季に給水温度が低下し外気温度が低下すると熱回収水の流量を低下させなければならず、熱回収水の流量が低下すると外気温の低下での熱回収水の放熱量による増加と合わせて、貯湯タンクに入る熱回収水の温度は低下することになるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、貯湯タンクへ熱を貯湯するコジェネレーションシステムで排熱の熱回収量が少ない燃料電池のようなシステムで、設置形態が主要本体ユニットと貯湯ユニットで分離されるために、熱回収配管における排熱の搬送時の放熱の割合が大きいという場合でもこれを考慮して放熱量をより少なく搬送出来るように配慮した燃料電池システムを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、熱回収水の熱交換器での加熱制御量をその前後の温度差で制御するものである。
本構成によって、熱交換器への入温度が変動しても流量M=加熱量Q÷温度差ΔTa、温度差ΔTa=(熱交換器入口温度T1−熱交換器出口温度T2)より、温度差ΔTaを従来の熱交換器入口温度T1を給湯温度一定に制御するよりも低くとることになるため、流量Mは従来よりも大きくなる。流量を大きくとること、熱交換器入口温度T1を低くとることによって、放熱量をより少なく搬送出来るように配慮することができる。
本発明の燃料電池システムによれば、熱回収配管の燃料電池ユニットと貯湯ユニットの間の熱回収水の通水が外気との間で放熱するために貯湯タンクに湯がたまりにくい、あるいは放熱ロスが大きいという課題に対して改善をすることができる。
本発明の実施の形態1および実施の形態2における燃料電池システムの構成図 本発明の実施の形態3および実施の形態4と実施の形態5における貯湯式排熱回収システムの構成図 従来の燃料電池システムの構成図
第1の発明は、排熱を熱回収水との間で授受するための熱交換器を有する機器である燃料電池ユニットと、この燃料電池の排熱を回収し回収した熱を温水として使用するために蓄えるための貯湯タンクを有する貯湯ユニットと、燃料電池内ユニット内の熱交換器と貯湯ユニット内の貯湯タンクの間を接続し貯湯タンク内の水を熱回収水として熱交換器から排熱を受け取り貯湯タンクに循環させるための熱回収配管と、この熱回収配管上にあって循環する熱回収水の循環量を制御する流量調整器と、貯湯タンク内に蓄えられた温水が使用時に適切な温度ではないときに熱量の不足を補うために加熱するバックアップ熱源機と、前記流量調整器が熱回収水の熱交換器前後での温度差が所定の温度差になるように熱回収水の循環流量を制御する機能を備えたものである。
第2の発明は、特に、第1の発明において、流量調整器が熱回収水の熱交換器前後での温度差が所定の温度差になるように熱回収水の循環流量を制御する機能において、熱回収水の熱交換器に入る前の水温に応じて所定の温度差を可変する機能を有したものである。
第3の発明は、特に、第1の発明において、流量調整器が熱回収水の熱交換器前後での温度差が所定の温度差になるように熱回収水の循環流量を制御する機能において、外気温に応じて所定の温度差を可変する機能を有したものである。
第4の発明は、特に、第1の発明において、流量調整器が熱回収水の熱交換器前後での温度差が所定の温度差になるように熱回収水の循環流量を制御する機能において、熱回収水の熱交換器に入る前の水温と外気温の差に応じて所定の温度差を可変する機能を有した
ものである。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれかの発明において、流量調整器が熱回収水の熱交換器前後での温度差が所定の温度差になるように熱回収水の循環流量を制御するときに、熱回収水の熱交換器に入る前の水温が所定値2を超えたときには熱回収水の熱交換器後の温度を一定の値にするように制御する機能を有したものである。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成図である。図1において、図3と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図1において、排熱を熱回収水との間で授受するための熱交換器102を有する機器である燃料電池ユニット201と、この燃料電池101の排熱を回収し回収した熱を温水として使用するために蓄えるための貯湯タンク104を有する貯湯ユニット202と、燃料電池ユニット201内の熱交換器102と貯湯ユニット202内の貯湯タンク104の間を接続し貯湯タンク104内の水を熱回収水として熱交換器102から排熱を受け取り貯湯タンク104に循環させるための熱回収配管105と、この熱回収配管105上にあって循環する熱回収水の循環量を制御する流量調整器203と、貯湯タンク104内に蓄えられた温水が使用時に適切な温度ではないときに熱量の不足を補うために加熱するバックアップ熱源機210と、前記流量調整器203が熱回収水の熱交換器102前後での温度差が所定の温度差になるように熱回収水の循環流量を制御する機能を備えている。
更に、詳述すると、図1において、燃料電池ユニット201の中の燃料電池101は余剰な熱を熱交換器102で熱回収水に受け渡すことで排出している。この熱回収水は、貯湯ユニット202内の貯湯タンク104の下部から熱回収配管105を通じて流量調整器203を経て搬送されたものである。流量調整器203は、流量の可変のために回転数を可変できる機能を持つ循環ポンプを想定している。よって流量調整機能を有する部品と循環ポンプという構成でもかまわない。また、熱交換器102の入口温度を検出する熱交入温度センサー204と、熱交換器102の出口温度を検出する熱交出温度センサー205が熱交換器102近傍の熱回収配管105と107上にそれぞれ配置されている。熱交換器102で加熱後の熱回収水が熱回収配管106によって貯湯ユニット104内の貯湯入温度センサー205から切替器109を経て貯湯タンク104の上部から貯湯タンク104内に流入している。
切替器109は、貯湯入温度センサー205の検出温度に応じて熱回収水をバイパス配管110に切り替える機能を有している。次に、貯湯タンク104には給水配管206より水道水が貯湯タンク104の下部に給水され、貯湯タンク104の湯は貯湯タンク104の上部から湯配管207を通して混合器208で給水配管206から混合水配管209を通して得た給水をと混合しバックアップ給湯機210を通して給湯配管211を通じで各給湯栓に給湯される。ここで、給湯温度が給湯要求温度になるように混合器208で調整するが、貯湯タンク104からの湯温が給湯要求温度にみたないときはバックアップ給湯機210にて再加熱して給湯配管211より供給する。
かかる構成によれば、熱交換器102の入口温度を検出する熱交入温度センサー204の検知温度T2と、熱交換器102の出口温度を検出する熱交出温度センサー205の検知温度T1とその温度差ΔTa=(T1−T2)とすると、T1を貯湯タンク104への貯湯目標温度Tmax(通常は、給湯の最高温度以上の温度)と同等またはそれ以下の低
い温度とした温度差ΔTaとなるように流量調整器203を調整して熱回収水の流量Mを調整する。これによって、より熱回収水の流量Mを大きく設定することができ、放熱量をより少なく放熱による燃料電池ユニット201と貯湯ユニット202間の熱回収水の温度低下をより少なくすることが出来る。
なお、ここで燃料電池システムしたため熱交換器102の排熱を供給する機器を燃料電池101としたが、この燃料電池101は同様の排熱を排出する機器に置き換わってもかまわない。
(実施の形態2)
前記実施の形態1の図1を用いて本発明の実施の形態2の説明を行う。よって前記実施の形態1ですでに説明した構成要素および図3と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
本実施の形態2は、温度差ΔTa=(T1−T2)で運転するときに熱交換器102の熱交入温度T2が変化するが、その温度に応じて温度差ΔTaを可変するために流量調整器203で流量Mを可変するものである。
かかる構成によれば、外気温度との差が小さくなる熱交入温度T2が低いときには温度差ΔTaを大きくとるために流量Mを小さくとり、熱交入温度T2が高いときには温度差ΔTaを小さくとるために流量Mを大きくとる。流量Mを大きくすることで放熱量をより低減するものである。これによって、より効率的に放熱量を低減した運転を行うことが出来る。
(実施の形態3)
図2は、本発明の実施の形態3の貯湯式排熱回収システムの構成図である。図2において、図1および図3と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図2において、燃料電池ユニット201の外気温度センサー301を設けている。このでは外気温度センサー301を燃料電池ユニット201内に設けたが、外気温度が検知できれば設置位置は貯湯ユニット202内でも、外部であってもかまわない。この外気温度センサー301の検出温度に応じて温度差ΔTaを可変するために流量調整器203で流量Mを可変するものである。
かかる構成によれば、外気温度T3高い時には放熱量は比較的少ないといえる、このため温度差ΔTaを大きくとるために流量Mを小さくとり、外気温度T3低い時には放熱量が大きくなる可能性が高いため、燃料電池101の放熱量を確保できるように熱交換器102の加熱量Qを確保できる範囲で温度差ΔTaを小さくとるために流量Mを大きくとることで放熱量をより低減するものである。これによって、より効率的に放熱量を低減した運転を行うことが出来る。
(実施の形態4)
前記実施の形態3の図2を用いて本発明の実施の形態4の説明を行う。よって前記実施の形態3ですでに説明した構成要素および図1、図3と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
本実施の形態4は、外気温度センサー301の検出する外気温度T3と熱交入温度T2に応じて温度差ΔTaが決まると熱交出温度T1が決まる。外気温度T3と熱交出温度T1の差を可変制御するために流量調整器203で流量Mを可変するものである。
かかる構成によれば、外気温度T3と熱交出温度T1の差が小さい時には放熱量は比較的少ないといえる、このため許容される範囲で熱交出温度T1を高く設定できるような範囲で温度差ΔTaを大きくとるために流量Mを小さくとり、外気温度T3と熱交出温度T1の差が大きい時には放熱量が大きくなるため、燃料電池101の放熱量を確保できるように熱交換器102の加熱量Qをとれる範囲で温度差ΔTaを小さくとるために流量Mを大きくとる。これによって、より効率的に放熱量を低減した運転を行うことが出来る。
(実施の形態5)
前記実施の形態4の図2を用いて本発明の実施の形態5の説明を行う。よって前記実施の形態3と実施の形態4ですでに説明した構成要素および図1、図3と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
ここで熱交入温度T2の温度が設定値Aを超えたときには、流量調整器203を熱交出温度T1を貯湯目標温度Tmaxとなるように流量Mを可変する制御とするものである。この設定値Aは、燃料電池101の排熱の温度が燃料電池101の運転に影響が生じる温度以下に低減できない温度よりも低い温度に設定され、燃料電池101の運転が継続できる設定値である。
かかる構成によれば、貯湯タンク104を貯湯目標温度Tmaxで満たされるように運転することが可能となり、放熱量を低減してより効率的な運転であっても貯湯タンク104の温度が低い状態で燃料電池101の運転を停止するといことがなくより長時間の燃料電池101の運転を確保することができる。
この設定値Aに変わって直接燃料電池101の排熱の温度を計測する温度センサーを設けその温度に判定値をもうけてもよい。
本発明にかかる燃料電池システムは、燃料電池などの排熱を有効に利用しようとするシステムで、その排熱を生じる本体ユニットと貯湯ユニットが分離され、その間を熱回収配管を用いて排熱の搬送を行うシステムにおいて、外気と熱回収配管の間で生じる放熱ロスを低減できるシステムを提供できるものとして有用である。
102 熱交換器
104 貯湯タンク
105、107 熱回収配管
201 燃料電池ユニット
202 貯湯ユニット
203 流量調整器
204 熱交入温度センサー
205 貯湯出温度センサー
210 バックアップ給湯機
301 外気温センサー

Claims (5)

  1. 排熱を熱回収水との間で授受するための熱交換器を有する機器である燃料電池ユニットと、この燃料電池の排熱を回収し回収した熱を温水として使用するために蓄えるための貯湯タンクを有する貯湯ユニットと、燃料電池内ユニット内の熱交換器と貯湯ユニット内の貯湯タンクの間を接続し貯湯タンク内の水を熱回収水として熱交換器から排熱を受け取り貯湯タンクに循環させるための熱回収配管と、この熱回収配管上にあって循環する熱回収水の循環量を制御する流量調整器と、貯湯タンク内に蓄えられた温水が使用時に適切な温度ではないときに熱量の不足を補うために加熱するバックアップ熱源機と、前記流量調整器が熱回収水の熱交換器前後での温度差が所定の温度差になるように熱回収水の循環流量を制御する機能を備えた燃料電池システム。
  2. 流量調整器が熱回収水の熱交換器前後での温度差が所定の温度差になるように熱回収水の循環流量を制御する機能において、熱回収水の熱交換器に入る前の水温に応じて所定の温度差を可変する機能を有した請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 流量調整器が熱回収水の熱交換器前後での温度差が所定の温度差になるように熱回収水の循環流量を制御する機能において、外気温に応じて所定の温度差を可変する機能を有した請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 流量調整器が熱回収水の熱交換器前後での温度差が所定の温度差になるように熱回収水の循環流量を制御する機能において、熱回収水の熱交換器に入る前の水温と外気温の差に応じて所定の温度差を可変する機能を有した請求項1に記載の燃料電池システム。
  5. 流量調整器が熱回収水の熱交換器前後での温度差が所定の温度差になるように熱回収水の循環流量を制御するときに、熱回収水の熱交換器に入る前の水温が所定値2を超えたときには熱回収水の熱交換器後の温度を一定の値にするように制御する機能を有した請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011049020A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Kyocera Corp 燃料電池コージェネレーションシステム
US11843139B2 (en) * 2016-01-23 2023-12-12 Kyocera Corporation Fuel cell apparatus

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