JPH0634228A - 吸収式冷凍機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】水室ケース本体にスリットを設け、それに合わ
せた仕切板を差込み、外側より溶接する構造となってい
る。 【効果】水室ケース本体１のスリット３は、予め加工し
ておけば仕切板２を溶接する際にけがき作業が不要とな
り、差し込んで溶接するだけとなり作業性の向上が図れ
る。また、溶接長が短く出来るため、溶接熱による変
形，変質を少なくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水室ケースの仕切板の
構造を簡素化し、溶接長の短縮，工作精度の向上をする
ことで機械のコストダウン化を図る吸収式冷凍機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】吸収式冷凍機は、蒸気，温水，ガス，灯
油、および重油等の熱エネルギが駆動源のため、その熱
源を利用することで暖房運転が可能である。故に１台の
機械で冷水，温水を発生できるメリットから著しく市場
が拡大している。

【０００３】冷凍機の水室ケースは、一つの箱を仕切板
により幾つもの部屋に分け、その部屋内で水流をターン
させる方法がとられる。これは、チューブをストレート
に出来るため、蛇行チューブに比べて安く、且つ、組立
易さから多く用いられている。

【０００４】水室ケースに仕切板をもつ構造とするに
は、水室ケースの内壁に合わせた仕切板を溶接するのが
一般的である。溶接するには、けがき作業等の位置決め
が必要であり、手間のかかる作業であった。また、水室
ケースより大きな仕切板をはみ出させて水室ケースの外
側を溶接する構造もとれるが、これにもけがき作業が必
要となる。さらに、双方長い溶接線をもつため、溶接熱
による変形や、変質を考慮しなければならなかった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】仕切板の位置決めを容
易にし、作業性が向上する。また溶接長を短くすること
ができるので、変形，変質に対し有効、且つコストダウ
ンを図ることが出来る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係わる冷凍機の水室ケースは下記の点を
改良した。

【０００７】（１）水室ケースの本体にスリットを設
け、仕切板を差込み溶接する構造とした。

【０００８】（２）差込み式の仕切板にするため、従来
の長方形の仕切板に対し、３辺に突出部を形成した。

【０００９】

【作用】以上の手段による働きは、下記の通りである。

【００１０】水室ケースに仕切板を溶接する際、段取り
作業としてのけがき作業が不要となる。また、溶接作業
は水室ケースの外側となるため作業性が良くなり有効で
ある。溶接作業は、水室ケースのスリット部のみ溶接す
れば良く、溶接長も短くすることができる。

【００１１】その他の方法の仕切板をとび出させる方法
の様に余計な板をとび出させる事もないので、コストダ
ウンを図れる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。

【００１３】図１において、１は水室ケース、２は仕切
板、３はスリットである。

【００１４】水室ケース本体１は箱形のもので、一面の
み開放形の受け皿状の箱である。仕切板２は、図のよう
に長方形の板の３辺に突出部を設け、水室ケース本体に
差し込む構造とする。スリット３は、水室ケース板取り
の時点で予め、切り抜くものとする。水室ケース本体と
仕切り板を組んだ後、水室ケース本体の外側よりスリッ
ト部を溶接すれば、仕切り板は固定される。図１はスリ
ット及び、突出部の数は各辺に１個ずつであるが溶接長
を小さくするために、図２の様にスリット及び突出部を
小さくする仕切板とすれば更に、溶接長の短縮と仕切り
板の固着力も増すことが可能となる。

【００１５】

【発明の効果】本発明によれば、水室ケース本体にスリ
ットを設け、仕切板に突出部を設け、差込み溶接構造と
することにより作業性が良くなり、溶接長も短くなるた
め、大幅なコストダウンが実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の水室ケースの斜視図

【図２】仕切板の突出部を増やした応用例の斜視図。

【符号の説明】

１…水室ケース（本体）、２…仕切板、３…スリット。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】蒸発器，吸収器，高温再生器，低温再生
   器，溶液熱交換器，吸収液循環ポンプ，冷媒ポンプ、そ
   の接続配管から成る吸収式冷凍機において、水室ケー
   ス，仕切板のはめこみ溶接構造を特徴とする吸収式冷凍
   機。