JPH06341911A - 光学式回転トルク検出装置 - Google Patents

光学式回転トルク検出装置

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JPH06341911A
JPH06341911A JP5151590A JP15159093A JPH06341911A JP H06341911 A JPH06341911 A JP H06341911A JP 5151590 A JP5151590 A JP 5151590A JP 15159093 A JP15159093 A JP 15159093A JP H06341911 A JPH06341911 A JP H06341911A
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JP
Japan
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light receiving
slit
track
detecting device
rotary
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Application number
JP5151590A
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English (en)
Inventor
Hiroyasu Noguchi
廣康 野口
Masaaki Takagi
正明 高木
Shin Odajima
慎 小田島
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Nidec Precision Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 光学式回転トルク検出装置に組み込まれる受
光素子の小型化を図る。 【構成】 回転スリット板Xは最大トルク時における片
側捩れ量の4倍に相当する幅を1周期Pとして、その半
周期分のスリット孔を等間隔で全周に沿って2トラック
(TA,TB)具備している。他方の回転スリット板Y
は、スリット孔に対し各トラック(TA,TB)逆方向
に4半周期分だけ位相のずれたスリット孔を全周に沿っ
て2トラック具備している。受光素子は径方向及び周方
向に2個ずつ計4分割された受光領域A,B,A- ,B
- を有している。各トラック(例えばTA)は同心状に
2段分割されているとともに、個々の段TA1,TA2
のスリット孔配列位相は1/4周期だけ互いにシフトし
ている。各受光領域A,B,A- ,B- はP/4周期に
等しい周方向幅を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学式回転トルク検出装
置に関する。より詳しくは、トーションバーにより連結
された入力軸と出力軸の相対的な回転捩れ量を光学的に
検出する装置に関する。かかる光学式回転トルク検出装
置は、例えば自動車の電動パワーステアリング等に応用
される。
【0002】
【従来の技術】従来の光学式回転トルク検出装置は、例
えば特開昭63−284442号公報に開示されてい
る。図15に示す様に、従来の光学式回転トルク検出装
置は、二本の回転軸101,102を互いに連結するト
ーションバー103を備えている。夫々の回転軸10
1,102には互いに対面する一対の回転スリット板1
04,105が取り付けられている。この対を介して発
光素子106及び受光素子107が対向配置されてい
る。受光素子の出力に基いて二本の回転軸101,10
2の相対的な捩れが検出される。
【0003】図16は一対の回転スリット板104,1
05の各々に形成されたスリットパタン形状を示してい
る。上側の回転スリット板104の表面には周方向に沿
って所定のピッチでスリット孔108が形成されてい
る。同様に、下側のスリット板105にも同一の周期で
スリット孔109が形成されている。一対の回転軸10
1,102間に相対的な捩れ変位がない中立状態ではス
リット孔108,109は互いに整合しており発光素子
106からの透過光量が最大になる。一方、両回転軸間
に相対的な捩れ変位が発生した場合にはスリット孔10
8,109が互いにずれる為実効的なスリット開口面積
が減少し透過光量が減る。受光素子107は受光量変化
に比例した検出信号を出力し捩れ情報が得られる。又、
一対の回転軸101,102がトーションバー103に
より連結した状態で一体となって回転すると一対のスリ
ット板104,105もこれに応じて回転する。この
時、スリット孔108,109は全周に沿って配置され
ているので、その通過に伴ない受光素子107の受光量
が断続的に変化する。その変化をモニタする事により回
転情報も併せて得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した様に、各回転
スリット板の表面には周方向に沿って所定の周期でスリ
ット孔が形成されている。この周期は最大トルク時にお
ける片側捩れ量の4倍に設定されている。又、個々のス
リット孔の周方向幅は1/2周期分に設定されている。
これと対応して、受光素子の周方向幅も1/2周期分に
設定されている。従って、最大トルク時における片側捩
れ量が比較的大きい場合、これに比例して受光素子の周
方向幅を長くとる必要がある。この為、従来の光学式回
転トルク検出装置は最大捩れ量の検出範囲増大に伴なっ
て受光素子寸法が大型化するという課題がある。又、ス
リット板の回転に伴ない透過光量が断続的に変化する為
受光素子の出力に比較的大きなリップル変動が含まれる
という課題がある。安定的なトルク検出を行なう為には
このリップル変動を抑制する必要がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題に鑑み、本発明は光学式回転トルク検出装置に組み込
まれる受光素子の小型化を図るとともに、リップル変動
を抑制して安定したトルク検出を可能にする事を目的と
する。かかる目的を達成する為に以下の手段を講じた。
即ち、本発明にかかる光学式回転トルク検出装置は基本
的な構成要素として、二本の回転軸を連結するトーショ
ンバーと、夫々の回転軸に固定され互いに対面する一対
の回転スリット板と、この対を介して互いに対向配置さ
れた発光素子及び受光素子と、受光素子の出力に基いて
二本の回転軸の相対的な捩れを検出する処理回路とから
構成されている。かかる構成において、一方の回転スリ
ット板は最大トルク時における片側捩れ量の4倍に相当
する幅を1周期(P)としてその1/2周期分(P/
2)のスリット孔を等間隔で全周に沿って2トラック具
備している。他方の回転スリット板は該スリット孔に対
し各トラック逆方向に1/4周期分(P/4)だけ位相
のずれたスリット孔を全周に沿って2トラック具備して
いる。前記受光素子は径方向及び周方向に2個ずつ計4
分割された受光領域を有している。各トラックは同心状
にn段(nは2以上の整数)に分割されているとともに
個々の段のスリット孔配列位相は1/2n周期(P/2
n)ずつシフトしている。各受光領域は1/2n周期
(P/2n)に等しい周方向幅を有する。
【0006】以下、図1を参照してn=2とした場合の
具体例を説明する。前述した様に光学式回転トルク検出
装置は2個のトラックTA,TBを備えている。本明細
書では径方向外側に位置するトラックをTAで表わし、
径方向内側に位置するトラックをTBで表わす事にす
る。一方のトラックTAは同心状に2段(n=2)に分
割されており、夫々の段をTA1,TA2で表わす事に
する。同様に、他方のトラックTBも2段に分割されて
おり夫々TB1,TB2で表わす事にする。トラックT
Aの第1段TA1に着目すると、一方の回転スリット板
(X)には周期Pでスリット孔SA1Xが等間隔に配列
されている。個々のスリット孔SA1XはP/2の周方
向幅を有する。又他方の回転スリット板(Y)にも周期
Pでスリット孔SA1Yが等間隔に配列されている。個
々のスリット孔SA1YはP/2の周方向幅を有する。
図示の中立状態ではSA1YはSA1Xに対して時計方
向に位相がP/4だけずれている。互いに対面するスリ
ット孔SA1X,SA1Yは部分的に重なり合い丁度P
/4の幅を有する開口SA1が形成される。同様に第2
段TA2にもスリット孔SA2X,SA2Yが形成され
ており、両者の間にP/4の幅を有する開口SA2が形
成される。第1段TA1と第2段TA2を比較すれば明
らかな様に、2段に分割されたスリット孔は位相がP/
4だけシフトしている。次に、トラックTBの第1段T
B1に着目すると一方の回転スリット板(X)には周期
Pでスリット孔SB1Xが等間隔に配列されている。他
方の回転スリット板(Y)にも周期Pでスリット孔SB
1Yが等間隔に配列されている。互いに対面するスリッ
ト孔SB1X,SB1Yは部分的に重なり合い開口SB
1が形成される。ここではトラックTAの第1段TA1
とは逆に、スリット孔SB1Yはスリット孔SB1Xに
対して反時計方向に位相がP/4だけずれている。同様
に、第2段TB2にもスリット孔SB2X,SB2Yが
設けられており部分的に重なり合って開口SB2を形成
する。TB1とTB2を比較すれば明らかな様に2段に
分割されたスリット孔は位相がP/4だけシフトしてい
る。一方、受光素子は径方向及び周方向に2個ずつ計4
分割された受光領域を有している。即ち、トラックTA
に対応して周方向に分割された受光領域A,A- が配置
されている。同様に、トラックTBに対応して周方向に
分割された受光領域B,B- が配置されている。図から
明らかな様に、受光領域A,Bは径方向に分割されてお
り、受光領域A- ,B- も径方向に分割されている。本
例では各受光領域はP/4に等しい周方向幅を有する。
【0007】かかる構成において一対の回転スリット板
(X,Y)が時計方向に回転すると開口SA2が受光領
域Aを通過した後直ちに開口SA1が同一の受光領域A
を通過する。この様に径方向に2段分割された開口SA
2,SA1はP/4の周方向幅を有する受光領域Aを連
続的に通過するので、当該受光領域Aは等価的にP/2
の周方向幅を有している事になる。逆に一対の回転スリ
ット板(X,Y)が反時計方向に回転すると、受光領域
- に対して先ず最初に開口SA1が通過し続いて開口
SA2が通過する。従って、受光領域A- も等価的にP
/2の周方向幅を有している事になる。他の受光領域
B,B- についても同様である。この様に、本発明では
各トラックを同心状に多分割し且つ位相をシフトさせる
事により、受光領域の周方向幅を分割された各段に分散
する事ができ、受光素子の小型化が可能になる。即ち、
分割された1つのスリット孔が受光領域を通過し終わる
と他の分割されたスリット孔が引き続き同一の受光領域
に進入してくるので、あたかもトラックを分割せずに広
い受光領域を有する受光素子を使用した場合と等価の状
態を得る事ができる。又、各受光領域に対して分割され
たスリット孔が順次連続的に通過していくので、その出
力変動が小さくなり、回転トルク検出に悪影響を及ぼす
リップル変動を抑制する事ができる。
【0008】図2はn=3とした場合の具体例を表わし
ている。図示する様に外側のトラックTAは3分割され
ており3個の段TA1,TA2,TA3を含んでいる。
同様に、内側のトラックTBも3分割されており3個の
段TB1,TB2,TB3を含んでいる。トラックTA
に着目すると各段TA1,TA2,TA3は順に位相が
P/6だけシフトしている。同様にトラックTBの各段
TB1,TB2,TB3についても位相が順にP/6だ
けシフトしている。一方4分割された受光領域A,
- ,B,B- については何れもP/6の周方向幅を有
している。従って各トラックを2分割した場合に比べ3
分割するとさらに各受光領域の周方向幅を縮小できる。
この状態で一対の回転スリット板(X,Y)が例えば時
計方向に回転すると受光領域Aに対して最初に第3段T
A3の開口SA3が通過し、続いて第2段TA2の開口
SA2が通過し最後に第1段TA1の開口SA1が連続
的に通過する。従って、受光領域Aは等価的にP/2の
周方向幅を有している事になる。
【0009】図3はnを無限大とした場合の具体例を表
わしている。図示する様にトラックTAは無限に多分割
されており個々の段TAnは実質的に径方向に沿って連
続している。従って一方の回転スリット板(X)に形成
されたスリット孔SAnXは菱形形状を有している。菱
形スリット孔の上端から下端に向かって位相が連続的に
シフトしており両端の間ではP/2の位相差が生じる。
同様に、他方の回転スリット板(Y)にも菱形形状のス
リット孔SAnYが形成されている。トラックTBも無
数に分割されており各回転スリット板には菱形形状のス
リット開口SBnX,SBnYが形成されている。一
方、4分割された受光領域A,A- ,B,B- はP/n
の周方向幅を有する。nを無限大とした時周方向幅はゼ
ロとなり、理論的には直線状の受光素子を用いる事が可
能になる。図から理解される様に、一対の回転スリット
板(X,Y)が回転するとスリット開口SAn,SBn
は対応する受光領域A,Bを連続的に通過する。
【0010】参考の為、図4にトラックを分割しない場
合の例(n=1)を示す。外側のトラックTAに着目す
ると一方の回転スリット板(X)には周期Pでスリット
孔SAXが等間隔に配列されており、他方の回転スリッ
ト板(Y)には同じく周期Pでスリット孔SAYが等間
隔に配列されている。各スリット孔の周方向幅はP/2
である。同様にトラックTBについてもスリット孔SB
X,SBYが周期Pで等間隔に配列されている。トラッ
クTAではスリット孔SAXはスリット孔SAYに対し
て反時計方向に位相がP/4だけずれており、トラック
TBではスリット孔SBXがスリット孔SBYに対して
時計方向にP/4だけ位相がずれている。この様にトラ
ックTAとTBの位相関係を逆にする事により双方向の
捩れ量及び回転量を検出する事ができる。この点につい
ては、図1,図2及び図3に示した本発明の具体例も同
様である。一方、受光領域A,A- ,B,B- はP/2
の周方向幅を有する。
【0011】
【作用】図5は、図1に示した中立状態で一対の回転ス
リット板(X,Y)が反時計方向に回転した場合におけ
る、各受光領域の受光量変化及び出力を表わした波形図
である。トラックTAについて着目すると、第1段TA
1の開口SA1の通過に伴ない受光領域Aの受光量がL
A1の様に変化する。続いて同一の受光領域Aに第2段
の開口SA2が通過しその受光量がLA2の様に変化す
る。従って受光領域Aは両受光量LA1,LA2の合算
量に応じた出力となる。続いて第1段の開口SA1が受
光領域A- を通過し、次に第2段の開口SA2が同じ受
光領域A-を通過する。この結果受光領域A- の受光量
はLA- 1,LA- 2の様に変化する。この結果受光領
域A- は両者の合算受光量に応じた出力となる。なお図
1の配置から理解される様に、受光領域AとA- は位相
がP/2だけずれている。従って出力A,A- (以下理
解を容易にする為受光領域とその出力は同一参照符号を
付して表わす事にする)は互いに逆位相となる。内側の
トラックTBについて着目すると開口SB1,SB2の
通過に伴ない各受光領域の受光量変化がLB1,LB
2,LB- 1,LB- 2の様になる。受光量LB1,L
B2の合算量に応じた出力Bと、受光量LB- 1,LB
- 2の合算量に応じた出力B- が得られる。出力B,B
- は互いに逆位相である。なお、図1から理解される様
にトラックTAとTBは位相がP/4だけ互いにずれて
いる。従って、出力A,A- の組と出力B,B- の組は
互いに位相が90°だけずれている。次に、逆位相の出
力AとA- を加算すると直流電圧VAが得られる。同様
に、互いに位相が逆の出力BとB- を加算すると直流電
圧VBが得られる。VA,VBは夫々トラックTA,T
Bの受光量に応じている。中立状態ではスリット孔の開
口面積は両トラックで等しいので、出力電圧VA,VB
は互いに等しくなる。
【0012】図6は、図1に示した状態から捩れトルク
が加わり一対の回転スリット板が相対的に変位した状態
を表わしている。図示の例ではこの変位量はP/16で
ある。この変位の結果、トラックTA側でスリット開口
SA1,SA2の面積が増大し、逆にトラックTB側で
スリット開口SB1,SB2の面積が減少している。両
者の変化は互いに相補的である。
【0013】相対的に変位が生じた状態で一対のスリッ
ト板が回転した時、図7に示す様な波形が得られる。ト
ラックTA側の受光量LA1,LA2,LA- 1,LA
- 2は増大し、トラックTB側の受光量LB1,LB
2,LB- 1,LB- 2は減少する。これに応じて、一
対の出力A,A- の絶対値が増加する一方、他の一対の
出力B,B- の絶対値は減少する。出力A,A- の加算
結果を示す直流電圧VAは、出力B,B- の加算結果を
表わす直流電圧VBに比べて大きくなる。VAとVBの
差を検出する事により、一対の回転スリット板の間の相
対的な捩れ量が測定できる。
【0014】
【実施例】以下図面を参照して本発明の好適な実施例を
詳細に説明する。図8は本発明にかかる光学式回転トル
ク検出装置の一実施例を示すブロック図である。本装置
は入力軸1と出力軸2を互いに回動可能に連結するトー
ションバー3を備えている。入力軸1の連結部端面には
入力側スリット板Xが取り付けられている。同様に、出
力軸2の連結部端面には出力側スリット板Yが取り付け
られている。これら一対のスリット板X,Yは互いに対
面配置されている。入力側スリット板Xの下側には固定
マスク板6を介して受光素子7が配置している。出力側
スリット板Yの上側には受光素子7と対向する様に発光
素子8が固定配置されている。受光素子7には処理回路
5が接続されており、その出力に基いて一対の入力軸
1、出力軸2の相対的な捩れを検出する。合せて、回転
検出も行なう様にしている。本発明の特徴事項として、
一対のスリット板X,Yは図1に示したスリット孔のパ
タンを有しており、受光素子7も図1に示した受光領域
パタンを有している。即ち、入力側スリット板Xは、最
大トルク時における片側捩れ量の4倍に相当する幅を1
周期Pとしてその半周期分のスリット孔を等間隔で全周
に渡って2トラックTA,TB具備している。出力側ス
リット板Yは該スリット孔に対し各トラック逆方向に4
半周期分だけ位相のずれたスリット孔を全周に沿って2
トラックTA,TB具備している。受光素子7は径方向
及び周方向に2個ずつ計4分割された受光領域A,
- ,B,B- を有している。各トラックは同心状にn
段(本例では2段)に分割されているとともに個々の段
のスリット孔配列位相は4半周期ずつシフトしている。
又、各受光領域は4半周期に等しい周方向幅を有する。
【0015】処理回路5は同一トラック上の2個の受光
領域からの出力をトラック毎に加算処理し、その加算結
果の差分処理により捩れトルクを検出している。具体的
には、外側トラック上に位置する2個の受光領域A,A
- からの出力を、加算増幅器51により加算処理する。
内側トラック上に位置する2個の受光領域B,B- から
の出力は加算増幅器52により互いに加算処理される。
これらの加算結果(A+A- )と(B+B- )は差動増
幅器53により差分処理され、捩れトルクを表わすトル
ク信号出力が得られる。又、外側トラック上の2個の受
光領域A,A-からの出力は比較器54により互いに比
較処理され、A相出力が得られる。同様に、内側トラッ
ク上に位置する2個の受光領域B,B- からの出力は比
較器55により互いに比較処理され、B相出力が得られ
る。一対のA相出力とB相出力は回転信号出力を構成
し、入力軸1、出力軸2の一体的な回転量及び回転方向
が検出できる。さらに、加算増幅器51,52の出力は
後段の加算増幅器56により互いに足し合わされる。加
算増幅器56の出力段には発光素子制御器57が接続さ
れており、全受光領域A,A- ,B,B- からの出力の
総和を常に一定に保持する様に発光素子8を自動光量制
御している。
【0016】次に、図9ないし図12を参照して主要構
成部品の具体例を詳細に説明する。先ず最初に図9は出
力側スリット板Yのスリット孔パタンを示す模式的な部
分平面図である。出力側スリット板Yは周方向に沿って
二本のトラックTA,TBを備えている。外側のトラッ
クTAには所定の周期Pでスリット孔が全周に配列され
ている。トラックTAは2分割されており各々スリット
孔SA1Y,SA2Yを含んでいる。個々のスリット孔
はP/2に等しい周方向幅寸法を有している。又、SA
1YとSA2Yは互いに位相がP/4だけシフトしてい
る。内側のトラックTBにも同心状に2分割されたスリ
ット孔SB1Y,SB2Yが夫々周期Pで全周配列され
ている。このスリット孔SB1Y,SB2YもP/2に
相当する周方向幅寸法を有している。外側トラックTA
のスリット孔と内側トラックTBのスリット孔は同一位
相で配列されている。
【0017】図10は入力側スリット板Xのスリット孔
パタンを示す模式的な部分平面図である。このスリット
板Xも周方向に沿って二本のトラックTA,TBを備え
ている。外側のトラックTAには2分割されたスリット
孔SA1X,SA2Xが夫々周期Pで全周配列されてい
る。各スリット孔はP/2に相当する幅寸法を有してい
る。これらのスリット孔SA1X,SA2Xは出力側ス
リット板Yの対応するスリット孔SA1Y,SA2Yに
対してP/4分だけ反時計方向に位相がずれている。内
側トラックTBにも2分割されたスリット孔SB1X,
SB2Xが周期Pで全周配列されている。これらのスリ
ット孔はP/2の幅寸法を有するとともに、出力側スリ
ット板Yの内側トラックTBに形成された対応するスリ
ット孔SB1Y,SB2Yに対し、時計方向に位相がP
/4だけずれている。
【0018】図11は固定マスク板6の透過パタン形状
を示す模式的な平面図である。外側トラックTAに対応
して透過パタン6A,6A- が設けられている。又、内
側トラックTBに対応して透過パタン6B,6B- が設
けられている。透過パタン6A,6A- は周方向に沿っ
て互いにP/2分だけ位相がずれている。同様に、透過
パタン6B,6B- も互いにP/2分だけ位相がずれて
いる。一方、透過パタン6A,6Bは互いに同位相の関
係にあり、透過パタン6A- ,6B- も互いに同位相の
関係にある。
【0019】図12は受光素子7の4分割された受光領
域パタンを示す模式的な平面図である。図示する様に、
受光素子7は径方向及び周方向に2個ずつ計4分割され
た受光領域A,B,A- ,B- を有している。個々の受
光領域はP/4に等しい周方向幅を有している。一対の
受光領域A,A- は外側トラックTAに整合して配列さ
れており、各々出力信号A,A- を送出する。他方の一
対の受光領域B,B-は内側トラックTBに整合して配
列されており、各々出力信号B,B- を送出する。図1
2と図11を比較すれば明らかな様に透過パタン6Aは
受光領域Aに整合しており、透過パタン6Bは受光領域
Bに整合しており、透過パタン6A- は受光領域A-
整合しており、透過パタン6B- は受光領域B- に整合
している。
【0020】図13及び図14を参照して、図8に示し
た光学式回転トルク検出装置の動作を詳細に説明する。
図13は、捩れ変位に伴なう入力側スリット板X、出力
側スリット板Y、受光素子7の相対的な位置関係を示す
模式図である。(イ)に示した中立状態では捩れ量がゼ
ロになっている。この時、外側トラックでは互いに対面
するスリット孔SA1X,SA1Yと同じく互いに対面
するスリット孔SA2X,SA2Yが夫々半分だけ重な
り合い、スリット開口SA1,SA2が形成される。同
様に内側トラックでは互いに対面するスリット孔SB1
X,SB1Yと同じく互いに対面するスリット孔SB2
X,SB2Yが夫々半分だけ重なり合い、スリット開口
SB1,SB2が形成される。これらのスリット開口は
ハッチングで示されている。図から理解される様に、全
てのスリット開口SA1,SA2,SB1,SB2は互
いに等しい面積を有している。
【0021】次に(ロ)に示す様に、出力軸に対して図
面上反時計方向へ回転トルクが加わるとトーションバー
が捩られ、入力側スリット板Xと出力側スリット板Yの
相対位置がシフトする。検出トルクの限界まで回転した
(ロ)の状態では外側トラックTAのスリット開口(S
A1,SA2)は全開する。一方、内側トラックTBの
スリット開口(SB1,SB2)は全閉してその面積が
ゼロになる。
【0022】(ハ)に示す状態は、出力軸2に図面上時
計方向へ検出トルクの限界までトルクが加わった場合で
あり、トーションバー3が捩られ入力側スリット板Xと
出力側スリット板Yの相対位置がずれる。この結果、
(イ)に示した中立状態における外側トラックTAのス
リット開口(SA1,SA2)は消滅する。一方内側ト
ラックTBのスリット開口(SB1,SB2)は全開す
る。
【0023】図14は入力側スリット板Xと出力側スリ
ット板Yが相対的な位置関係を保ったまま回転した場合
における各受光領域からの出力を示した波形図である。
なお、図14の(イ),(ロ),(ハ)は図13の
(イ),(ロ),(ハ)に夫々対応している。(イ)に
示す中立状態で一対のスリット板が一体となって回転す
ると、外側のトラックTAから互いに相補的な出力A,
- が得られる。この一対の出力は互いに位相が逆の関
係にある。この出力はスリット開口SA1,SA2の連
続的な通過に伴ない周期的に変動する。両出力A,A-
は互いに相補的である為その加算結果A+A- は所定の
直流電圧レベルVAを有する。この電圧レベルVAはス
リット開口SA1,SA2の面積に比例している。同様
に、内側のトラックTBから互いに相補的な一対の出力
B,B- が得られる。その加算結果B+B- もスリット
開口SB1,SB2の面積に応じた所定の直流電圧レベ
ルVBを有する。中立状態では外側トラックのスリット
開口SA1,SA2と内側のトラックTBのスリット開
口SB1,SB2が等しい面積を有している。従って、
VA,VBを差分処理した結果はゼロレベルの直流電圧
となり中立状態が検出される。なお、(イ)の波形から
明らかな様に、出力A- とAの差分処理を施すと回転に
応じたパルス信号が得られA相出力となる。同様に、出
力Bと出力B- の差分処理を施す事により回転に応じた
パルス信号が得られB相出力になる。A相出力とB相出
力は互いに位相がP/4分だけずれている為、回転量の
みならず回転方向も検出する事ができる。
【0024】(ロ)の状態では外側トラックTAのスリ
ット開口SA1,SA2が最大範囲まで拡大している。
従って大きな振幅を有する出力A,A- が得られる。こ
の一対の出力を加算処理する事によりスリット開口SA
1,SA2の面積に応じた直流電圧VAが得られる。一
方内側トラックTBのスリット開口は消滅している。従
って、出力B,B- は略ゼロレベルに近く、加算結果B
+B- もゼロレベルに近い出力電圧VBを有している。
両加算結果の差分処理を行なう事により捩れ量に応じた
トルク信号出力が得られる。
【0025】(ハ)の状態では外側トラックTAのスリ
ット開口が略消滅し、内側トラックTBのスリット開口
SB1,SB2が拡大している。従って外側トラックT
Aの出力A,A- は略ゼロレベルに近く、加算結果もゼ
ロレベルに近い電圧VAとなっている。一方、内側トラ
ックTBからの出力B,B- はその振幅が増大してい
る。加算結果B+B- の直流電圧レベルVBも増大す
る。両加算結果の差分をとる事により捩れ量に応じたト
ルク信号出力が得られる。このトルク信号出力の極性に
より捩れ方向を検出する事ができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、二
本のトラックに沿って一対の回転スリット板に形成され
たスリット孔の相対的位置変化により、予め4分割され
た受光領域に入射する光量が変化する。この光量変化を
電気的に検出して回転トルクを測定する。本発明では各
トラックに設けられたスリット孔を同心状に多分割する
事により、受光に必要とされる受光領域の周方向幅を分
割された各段に分散する事ができ、受光素子の小型化が
可能になるという効果がある。換言すると、分割された
1つのスリット孔が受光領域を通過し終ると他の分割さ
れたスリット孔が引き続き同一の受光領域に進入してい
くので、あたかもトラックを分割せずに広い受光領域を
有する受光素子を使用する場合と等価の状態を得る事が
できる。又、各受光領域に対して分割されたスリット孔
が順次連続的に通過していくので、その出力変動が小さ
くなり、回転トルク検出に悪影響を及ぼすリップルを抑
制する事ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光学式回転トルク検出装置の基
本的なスリット孔パタン及び受光領域パタンを示す模式
的な平面図である。
【図2】同じく、スリット孔パタン及び受光領域パタン
の他の例を示す模式的な平面図である。
【図3】同じく、スリット孔パタン及び受光領域パタン
の別の例を示す模式的な平面図である。
【図4】同じく、スリット孔パタン及び受光領域パタン
の参考例を示す模式的な平面図である。
【図5】図1に示したパタン配列の作用説明図である。
【図6】図1に示したパタン配列に対して捩れトルクが
加わった場合のパタン配列変化を示す模式図である。
【図7】図6に示した状態におけるパタン配列の作用説
明図である。
【図8】本発明にかかる光学式回転トルク検出装置の好
適な実施例を示すブロック図である。
【図9】該実施例における出力側スリット板のパタン形
状を示す部分平面図である。
【図10】同じく入力側スリット板のパタン形状を示す
部分平面図である。
【図11】同じく固定マスク板のパタン形状を示す平面
図である。
【図12】同じく受光素子の分割領域を示す平面図であ
る。
【図13】図8に示した実施例の動作説明図である。
【図14】同じく図8に示した実施例の動作波形図であ
る。
【図15】従来の光学式回転トルク検出装置の一例を示
す模式図である。
【図16】図15に示した従来構造に組み込まれる一対
の回転スリット板を示す模式的な斜視図である。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 3 トーションバー 5 処理回路 6 固定マスク板 7 受光素子 8 発光素子 A 受光領域 A- 受光領域 B 受光領域 B- 受光領域 TA トラック TB トラック

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二本の回転軸を連結するトーションバー
    と、夫々の回転軸に固定され互いに対面する一対の回転
    スリット板と、この対を介して互いに対向配置された発
    光素子及び受光素子と、受光素子の出力に基いて二本の
    回転軸の相対的な捩れを検出する処理回路とからなる光
    学式回転トルク検出装置において、 一方の回転スリット板は、最大トルク時における片側捩
    れ量の4倍以上に相当する幅を1周期としてその1/2
    周期分のスリット孔を等間隔で全周に沿って2トラック
    具備しており、 他方の回転スリット板は、該スリット孔に対し各トラッ
    ク逆方向に1/4周期分だけ位相のずれたスリット孔を
    全周に沿って2トラック具備しており、 前記受光素子は、径方向及び周方向に2個ずつ計4分割
    された受光領域を有しており、 各トラックは同心状にn段(nは2以上の整数)に分割
    されているとともに個々の段のスリット孔配列位相は1
    /2n周期ずつシフトしており、 各受光領域は1/2n周期に等しい周方向幅を有する事
    を特徴とする光学式回転トルク検出装置。
  2. 【請求項2】 前記処理回路は、同一トラック上の2個
    の受光領域からの出力をトラック毎に加算処理し、その
    加算結果の差分処理により捩れトルクを検出する事を特
    徴とする請求項1記載の光学式回転トルク検出装置。
  3. 【請求項3】 前記処理回路は、同一トラック上の2個
    の受光領域からの出力を互いに比較処理して回転検出を
    行なう事を特徴とする請求項1記載の光学式回転トルク
    検出装置。
  4. 【請求項4】 前記処理回路は、全受光領域からの出力
    の総和を常に一定に保持する様に発光素子を制御する事
    を特徴とする請求項1記載の光学式回転トルク検出装
    置。
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