JPH06340898A - 洗浄用溶剤 - Google Patents

洗浄用溶剤

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JPH06340898A
JPH06340898A JP7920094A JP7920094A JPH06340898A JP H06340898 A JPH06340898 A JP H06340898A JP 7920094 A JP7920094 A JP 7920094A JP 7920094 A JP7920094 A JP 7920094A JP H06340898 A JPH06340898 A JP H06340898A
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JP
Japan
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carbonate
cleaning solvent
acid ester
solvent according
carbonic acid
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JP7920094A
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English (en)
Inventor
Koichi Matsumoto
宏一 松本
Hiroyuki Fujita
博之 藤田
Shigeaki Shimada
茂明 島田
Teruhisa Ogawa
照久 小川
Yukihiro Konno
行博 金野
Tsuyoshi Fujii
堅 藤井
Takashi Hayashi
剛史 林
Kazunori Takahata
和紀 高畑
Romaano Ugo
ウゴ・ロマーノ
Ribetsuchi Furanko
フランコ・リベッチ
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MITETSUKUSU KK
Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd
Original Assignee
MITETSUKUSU KK
Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D7/00Compositions of detergents based essentially on non-surface-active compounds
    • C11D7/50Solvents

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】次式Iで表わされる炭酸エステル化合物の一種
以上を含む洗浄用溶剤。 【化1】 (式I中、a及びbは各々1〜6の整数であり、x及び
yは各々0又は1且つ少なくとも一方が1であり、R1
及びR2は各々の炭素数が1〜30で、且つR1とR2
炭素数の合計が50以下である直鎖又は分岐したアルキ
ル、シクロアルキル、アルケニル、アルキルフェニル、
ベンジル又はアルキルベンジル基から選択される基であ
り、任意の水素がフッ素に置換していても構わず、R1
とR2は同一であっても良い。) 【効果】本発明の洗浄用溶剤は多岐な被洗浄物に対して
優れた溶解性と洗浄性を示す。また低毒性で生物分解性
にも優れ、回収再使用が可能でオゾン層を破壊せず地球
に優しい。更には揮発性を有さず引火点も高く、安全
性、取扱性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄用溶剤に関するも
のである。更に詳しくはプリント基板、精密部品、光学
部品、ガラス基板を用いた液晶セル、金属部品、プラス
チック部品などの表面に存在する油脂類、機械油、切削
油、ワックス類、グリース類、ロジンフラックス、液晶
残査、樹脂類などの汚れの除去性に優れ、しかも塩素原
子を含まないためオゾン層破壊の心配がない洗浄用溶剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決すべき課題】プリント基板
に対する部品の装着は、通常ハンダ付けによって行われ
ており、基板との接着性を改善するためにフラックスが
塗布される。しかしながら、このフラックスが基板上に
残存すると導電性不良や回路腐食の原因となり、最終的
には回路破損につながるため、通常、ハンダ付け終了後
に洗浄除去されている。
【0003】機械や金属部品などの製造工程において
は、切削油、プレス油などの加工油、グリースなどが多
く使用されており、部品に付着、残存しているため、適
宜洗浄除去されている。
【0004】液晶表示装置は2枚のガラス基板間に液晶
を充填した液晶セルが使用されている。しかしながら、
基板の周囲に液晶が付着していると、鮮明な画面が得ら
れないばかりか、他の電子部品に悪影響を及ぼすため、
洗浄除去する必要がある。
【0005】上述のプリント基板、精密部品、光学部
品、ガラス基板を用いた液晶セル、金属部品、プラスチ
ック部品などの表面に存在する有機物系の汚れの除去に
は、従来、炭化水素系の溶剤、トリクロロトリフルオロ
エタン(CFC−113)などのフロン系溶剤、1,
1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレンなどの
塩素系溶剤、ケイ酸ナトリウムなどに界面活性剤や水溶
性溶剤を配合した水系洗浄剤などが使用されている。
【0006】特に、ワックスや油脂類の洗浄力、溶解力
に優れ、毒性が低く不燃性である、被洗浄物を侵食しな
いなどの理由でフロン系溶剤や、塩素系溶剤が各種産業
分野で広く使用されていた。
【0007】しかしながら、上記のような塩素系溶剤や
特定フロンなどのフッ素系溶剤は、洗浄用溶剤としての
優れた特性を持っているにもかかわらず、地球をとりま
くオゾン層を破壊し、地球環境を破滅させるという極め
て深刻な問題をかかえており、その使用全廃に向けた地
球規模での世論が高まっている。
【0008】また、塩素やフッ素原子を含まない炭化水
素系溶剤も洗浄用溶剤として使用されているが、汚れに
対する洗浄力や溶解力が十分とは言えない。
【0009】そこで、塩素系溶剤やフッ素系溶剤に代わ
るものが種々提案されてきた。具体的には、炭化水素系
溶剤とアルコール系溶剤とフッ素系溶剤とテルペノイド
との混合物(特開平3−285997号公報)、テルペ
ン化合物と界面活性剤との混合物(特開平3−2124
98号公報)、テルペンアルコールと非イオン界面活性
剤との混合物(特開平4−130199号公報)、炭化
水素と界面活性剤との混合物(特開平4−68096号
公報)、炭化水素系溶剤と界面活性剤とフッ素系界面活
性剤との混合物(特開平3−234798号公報)、テ
トラリンと非イオン界面活性剤との混合物(特開平3−
237200号公報)、非イオン界面活性剤とアジピン
酸エステルとの混合物(特開平4−59899号公
報)、非イオン界面活性剤とグリセリン酢酸エステルと
の混合物(特開平4−68092号公報)、非イオン界
面活性剤と乳酸エステルの混合物(特開平−68088
号公報)などである。
【0010】しかしながら、洗浄力はもちろんのこと、
安全性、生物分解性、回収再使用などの要求性能を完全
に満たすものはいまだ見いだされていない。
【0011】本発明は、以上の状況に鑑み、溶解性や洗
浄作用に優れ、毒性が低く、生物分解性に優れ、塩素系
やフロン系溶剤のオゾン層を破壊するという欠点を解消
した新規な洗浄用溶剤を提供することを目的としたもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の炭酸エステ
ルが、毒性が低く、生物分解性に優れ、洗浄力、溶解性
に優れ、しかもオゾン層を破壊するという欠点を解消で
きることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち本発明は、一般式Iで表わされる
炭酸エステル化合物の少なくとも一種以上からなること
を特徴とする洗浄用溶剤を提供するものである。
【0014】
【化2】
【0015】(式I中、a及びbは各々1〜6の整数を
表わし、x及びyは各々0又は1を表わし、R1及びR2
は各々の炭素数が1〜30で、且つR1とR2の炭素数の
合計が50以下である直鎖又は分岐したアルキル、シク
ロアルキル、アルケニル、アルキルフェニル、ベンジル
又はアルキルベンジル基から選択される基を表わし、任
意の水素がフッ素に置換していても構わず、R1とR2
同一であっても良い。)
【0016】また、本発明は上記洗浄用溶剤に、更に、
水、炭化水素系溶剤、テルペン類、アルコール類、グリ
コールエーテル類、界面活性剤から選択される一種以上
を含有して成る洗浄用溶剤を提供するものである。
【0017】
【作用及び好適な実施態様】本発明の洗浄用溶剤はプリ
ント基板、精密部品、光学部品、ガラス基板を用いた液
晶セル、金属部品、プラスチック部品などの表面に存在
する有機物系の汚れ及びワックス、油脂類等の洗浄に好
適である。
【0018】本発明に係る下記一般式Iで表わされる炭
酸エステル化合物は、式中のxとy又はaとb又はR1
とR2を目的又は用途に応じて適宜選択することによ
り、粘度、表面張力、蒸発速度、沸点、相溶性、引火点
等を自在に調節できるのが特徴である。
【0019】
【化3】
【0020】(式I中、a及びbは各々1〜6の整数を
表わし、x及びyは各々0又は1を表わし、R1及びR2
は各々の炭素数が1〜30で、且つR1とR2の炭素数の
合計が50以下である直鎖又は分岐したアルキル、シク
ロアルキル、アルケニル、アルキルフェニル、ベンジル
又はアルキルベンジル基から選択される基を表わし、任
意の水素がフッ素に置換していても構わず、R1とR2
同一であっても良い。)
【0021】本発明に係る一般式Iで表わされる炭酸エ
ステル化合物は、次に示すように単純な炭酸ジエステル
構造のみからなる式I−1(x及びyが共に0である)
で表わされる化合物とこれにオキシアルキル基が付加し
た式I−2(x又はyの少なくとも一方が1である)で
表わされる化合物とに大別される。
【0022】
【化4】
【0023】まず式I−1で表わされる化合物について
説明する。R1又はR2は各々の炭素数が1〜30で、且
つR1とR2の炭素数の合計が50以下である直鎖又は分
岐したアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキ
ルフェニル、ベンジル、アルキルベンジルから選択され
る基を表わし、R1及びR2は同一でも良い。
【0024】R1とR2の好ましい炭素数の合計は2〜3
6であり、特に好ましくはR1又はR2の各々の炭素数が
1〜10である。尚、最も好ましい基はアルキル基であ
る。R1又はR2の炭素数が30を越えるか、またはR1
とR2の炭素数の合計が50を越えると、洗浄性が劣
り、沸点も高くなるため、洗浄後の溶液を蒸留して回収
し再使用することが困難になり不適である。
【0025】例えば、R1又はR2がアルキル基の場合に
は炭素数が少ない方が水溶性があり溶剤効果は大きい
が、引火点は低い傾向にある。しかし、しだいに炭素数
が多くなるにつれて、粘度は大きくなり、沸点も高くな
り、水溶性に代えて油溶性がでてくる。尚、R1とR2
非対称である方が界面活性効果が大きい。
【0026】また、R1及びR2の任意の水素がフッ素で
置換されていても良く、半数以上の水素がフッ素に置換
されていることが好ましい。フッ素原子を有すると洗浄
力が強化され、引火点も上昇し取扱性、安全性が増加す
る。本発明に係る化合物はフッ素原子を有していても塩
素原子は有しておらず、且つ揮発性もないためオゾン層
を破壊する心配はない。
【0027】従って、式I−1において目的、用途に応
じR1及びR2を適宜選択すれば、所望する洗浄用溶剤が
得られる。例えば、炭素数を小さくすると、ロジン、液
晶に対する溶解作用に優れ、炭素数を大きくすると油脂
類に対する溶解作用に優れる。即ち、ジエチルカーボネ
ートはワックス、ロジン、液晶、樹脂に対する溶解作用
の方が優れており、ジイソプロピルカーボネート、ジノ
ルマルブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート
はロジン、液晶、及び油脂類の双方に対し優れた溶解性
を示し、更に炭素数が大きくなると、油脂類に対する溶
解作用の方が優れている。また、R1とR2が非対称であ
るメチルヘプチルカーボネート、メチルオクチルカーボ
ネート、メチルドデシルカーボネートは、界面活性作用
が非常に大きい。
【0028】その他、式I−1で表わされる化合物の例
としては、ジペンチルカーボネート、ジへキシルカーボ
ネート、ジヘプチルカーボネート、ジオクチルカーボネ
ート、ジ−2−エチルヘキシルカーボネート、ジラウリ
ルカーボネート、ジトリデシルカーボネート、ジテトラ
デシルカーボネート、ジへキサデシルカーボネート、ジ
(ヘキシルデシル)カーボネート、ジオクタデシルカー
ボネート、ジエイコサニルカーボネート、ジドコサニル
カーボネート、ジ(オクチルドデシル)カーボネート、
ジテトラコサニルカーボネート、ジアリルカーボネー
ト、ジブテニルカーボネート、ジドデセニルカーボネー
ト、ジオレイルカーボネート、ジエライジルカーボネー
ト、ジリノレイルカーボネト、ジリノレニルカーボネー
ト、ジフェニルカーボネート、ジクレジルカーボネー
ト、ジブチルフェニルカーボネート、ジノニルフェニル
カーボネート、ジベンジルカーボネート、ジシクロヘキ
シルカーボネート、ジメチルシクロヘキシルカーボネー
ト、ジフェニルメチルカーボネート、ジフルフリルカー
ボネート、ジテトラヒドロフルフリルカーボネート、ジ
(トリフルオロエチル)カーボネート、ジ(パーフルオ
ロペンチル)カーボネート、ジ(パーフルオロヘキシ
ル)カーボネート、メチルエチルカーボネート、メチル
イソプロピルカーボネート、メチル(n−プロピル)カ
ーボネート、メチルブチルカーボネート、メチルヘキシ
ルカーボネート、メチルノニルカーボネート、メチルデ
シルカーボネート、オクチルデシルカーボネート等が挙
げられる。
【0029】上述の化合物に式I−2で表わされるよう
に更にオキシアルキル基を付加させたR1又はR2とのア
ルキルエーテルを有する炭酸エステル化合物は、その特
性を保持したまま親水性、被洗浄物に対する溶解性が改
善され、更には引火点が上昇する。従って、洗浄用溶剤
として極めて優れたものであり、適応範囲も拡大され、
安全性、取扱性も向上する。
【0030】付加されるオキシアルキル基は炭素数が1
〜6のものである。炭素数が6を超えるものは、製造工
程が煩雑になり困難も生じ実用的でない。好ましくは炭
素数が5以下であり、より好ましくは2〜4である。ま
た、両側にエーテルを保持している方が片側だけのもの
より若干界面活性効果が高い。
【0031】上記式I−2で表わされる炭酸エステル化
合物としては、例えばメチル(メトキシプロピル)カー
ボネート、ジ(メトキシプロピル)カーボネート、メチ
ル(エトキシプロピル)カーボネート、ジ(エトキシプ
ロピル)カーボネート、ジ(ブトキシエチル)カーボネ
ート、ブチル(ブトキシエチル)カーボネート、ブチル
(ブトキシブチル)カーボネート、ブトキシエチル(ブ
トキシプロピル)カーボネート、ジ(プロポキシプロピ
ル)カーボネート、ジ(ブトキシプロピル)カーボネー
トなどが挙げられる。
【0032】ここで、参考として本発明に係る数種類の
炭酸エステル化合物の物性値を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】(表中、DECはジエチルカーボネート、
DIPCはジイソプロピルカーボネート、DNPCはジ
ノルマルプロピルカーボネート、DIBCはジイソブチ
ルカーボネート、DNBCはジノルマルブチルカーボネ
ート、DHPCはジヘプチルカーボネート、MNOCは
メチルノルマルオクチルカーボネート、MDDCはメチ
ルドデシルカーボネート、MMPCはメチル(メトキシ
プロピル)カーボネート、DMPCはジ(メトキシプロ
ピル)カーボネート、DBECはジ(ブトキシエチル)
カーボネートを表わす。)
【0035】これら本発明の洗浄用溶剤の構成成分であ
る一般式Iで表わされる炭酸エステル化合物は、毒性が
極めて低く安全な化合物である。また、上述したように
揮発性もなく、引火点を上昇させることができるため作
業者は衛生的且つ安全に作業をすることができる。
【0036】参考として、ジメチルカーボネートの毒性
データを下記に示す。非常に毒性が軽微であることがわ
かる。 経口ラット LD50:13.80mL/kg 経皮ラット LD50:2,500mg/kg 吸入ラット LC50:140mg/1t・4時間
【0037】本発明の洗浄用溶剤には上記炭酸エステル
化合物を単独で使用してもよく、また、2種以上を混合
して使用してもよい。2種以上を混合することにより異
なる種類の汚れに対する洗浄能力をさらに高めることが
できる。
【0038】本発明の洗浄用溶剤は、上記炭酸エステル
化合物(2種以上の混合物を含む)に加えて、従来より
使用されている溶剤、例えば、水、炭化水素系溶剤、テ
ルペン類、アルコール類、グリコールエーテル類、界面
活性剤等及びこれらの化合物を同時に配合させることが
でき、炭酸エステル化合物単独(2種以上の混合物を含
む)の場合よりもコスト的に好ましい。
【0039】特に水を加えると、洗浄用溶剤自体の引火
点を引き上げることができる。更には、本発明に係る炭
酸エステル化合物の中、式I−2で表わされる炭酸エス
テル化合物を一般的な洗浄用溶剤に添加して使用する
と、少量の添加でも油性物質への溶解性を改善し洗浄力
を増強し、加えて引火点も引き上げ、安全性、取扱性が
大いに向上するのでより好ましい。特には、炭素数の比
較的少ない炭化水素系溶剤又はテルペン類等に、式I−
2で表わされる炭酸エステル化合物を少量添加すると被
洗浄物に対する溶解性を著しく向上させる。
【0040】本発明の洗浄用溶剤として、一般式Iで表
わされる炭酸エステル化合物以外の溶剤を配合する場合
には、本発明に係る炭酸エステル化合物の配合量を2重
量%以上とし、好ましくは30重量%以上、特に好まし
くは50重量%以上である。上記炭酸エステル化合物の
配合量が2重量%より少ないと、本発明の効果が十分に
表われない。
【0041】炭化水素系溶剤としてはヘキサン、ヘプタ
ン、イソパラフィン、アルファオレフィン等が挙げら
れ、テルペン類としてはリモネン、テルピネオール、オ
レンジ油等を例示することができる。
【0042】アルコール類としてはイソプロピルアルコ
ール、エタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサ
ノール、テトラヒドロフルフリルアルコール等を例示す
ることができる。
【0043】グリコールエーテル類として、エチレング
リコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロ
ピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ルアセテート等を例としてあげることができる。
【0044】界面活性剤としては、プロピレングリコー
ル脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセ
リン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンソルビタン脂肪酸エステル、アルカノールアミド、ポ
リオキシエチレンアルカノールアミド、アルキルグルコ
シド等の非イオン界面活性剤、脂肪酸又はその塩、アル
キルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルキル硫酸エス
テル又はその塩、アルキルリン酸エステル又はその塩、
アルカンスルホン酸又はその塩、アルファオレフィンス
ルホン酸又はその塩、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシエチレンアル
キルエーテルリン酸エステル又はその塩、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル酢酸又はその塩等の陰イオン界
面活性剤、アルキルアンモニウム塩、アルキルベンジル
アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩等の陽イオン
界面活性剤、アルキルアミノ酢酸ベタイン、アルキルア
ミノスルホベタイン、アルキルイミダゾリウム塩等の両
性界面活性剤等を例示することができる。
【0045】次に本発明に係る炭酸エステル化合物の製
造方法について説明する。まず、下記式I−1で表わさ
れる炭酸エステル化合物の製造方法としては次に示すル
ートが代表的である。
【0046】
【化5】
【0047】(式I−1中、R1及びR2は各々の炭素数
が1〜30で且つR1とR2の炭素数の合計が50以下で
ある直鎖又は分岐したアルキル、シクロアルキル、アル
ケニル、アルキルフェニル、ベンジル又はアルキルベン
ジル基から選択される基を表わし、任意の水素がフッ素
に置換していても構わず、R1とR2は同一であっても良
い。)
【0048】(製法1)触媒の存在下に、ジメチルカー
ボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネ
ート等の低級ジアルキルカーボネートとR1又はR2のア
ルコールとを、エステル交換反応させて炭酸エステルを
製造する方法。
【0049】(製法2)有機塩基または無機塩基の存在
下に、R1又はR2のアルコールとホスゲンとを反応させ
て炭酸エステルを製造する方法。
【0050】製法1の方が、毒性の強いホスゲンを使用
しないため、公害対策、廃棄物処理工程などが軽減され
る。
【0051】ここで、アルコールにR1OCa2aOH又
はR2OCb2bOHを用いてエステル交換すると下記式
I−2で表わされる炭酸エステル化合物が製造される。
【0052】
【化6】
【0053】(式I−2中、a及びbは各々1〜6の整
数を表わし、x及びyは各々0又は1を表わし且つ少な
くとも一方は1であり、R1及びR2は各々の炭素数が1
〜30で且つR1とR2の炭素数の合計が50以下である
直鎖又は分岐したアルキル、シクロアルキル、アルケニ
ル、アルキルフェニル、ベンジル又はアルキルベンジル
基から選択される基を表わし、任意の水素がフッ素に置
換していても構わず、R1とR2は同一であっても良
い。)
【0054】以下では低級ジアルキルカーボネートを原
料とするエステル交換反応について述べる。
【0055】まず、出発原料である低級ジアルキルカー
ボネートは、本発明に係る炭酸エステル化合物と同様
に、主に以下の化学反応式に示される2法によって製造
される。
【0056】
【化7】
【0057】
【化8】
【0058】(式中、Rは低級アルキル基を表わす)
【0059】しかし、上述の如く、ホスゲンは毒性が強
いため、反応式(1)で示される様に、低級アルコー
ル、一酸化炭素及び酸素から、低級ジアルキルカーボネ
ートを製造することが好ましい。
【0060】ここで、一般的な炭酸エステル化合物の合
成法について述べる。
【0061】低級アルキルジカーボネートは例えば、特
公昭52−45693号公報、特公昭60−58793
号公報、特公昭63−38018号公報に従い合成され
る。次いで、エステル交換反応が行われ、R1及びR2
目的の基が導入される。
【0062】
【合成例1】 エステル交換反応 合成反応器は、外部循環液体によって温度制御できるも
ので、それに加えて合成反応時に生成する低沸点成分が
選択的に留去できるようにするために、頂部に還流装置
を備えた蒸留装置、攪半装置および温度計を具備したジ
ャケット付きフラスコが使用される。
【0063】このフラスコに低沸点アルコール(低級ア
ルコール)を原料として合成された低級ジアルキルカー
ボネート(例えばジメチルカーボネート)をアルコール
またはアルコール混合物および強塩基性の有機または無
機化合物系のエステル交換反応触媒とともに充填する。
反応混合物を攪伴しながら加熱し沸騰温度にいたらし
め、生成する低沸点アルコールを蒸留塔頂部より留去し
ながら反応を進行させる。
【0064】いくつかのケースでは、低沸点アルコール
と最低共沸混合物を形成する不活性溶媒の存在下で低沸
点アルコールの留去を容易にせしめて反応を進行させ
る。反応の終了後、触媒を除去するために中和、水洗を
行い、しかる後に不要の副生成物および未反応の原料を
留去することによって、フラスコ内の反応生成物を回収
する。しかる後製品として得るために蒸留、吸着等の処
理を施し、最終的に製品を得る。
【0065】次いで本発明に係る炭酸エステルの製造例
を述べる。
【0066】
【製造例1】 ジメチルカーボネート 3Lのメタノール及び480gのCuClを容積約6L
のオートクレープに供給した。反応系を70℃に昇温
し、銅が完全に酸化されるまで(約30分)酸素を4k
g/cm3で断続的に供給した。
【0067】過剰の酸素を除去し、温度を120℃まで
上げ、水素33容量%を含有するCO及びH2の混合物
を、反応系を圧力25kg/cm3に保ちながら、断続
的にオートクレープに供給した。混合物を合計で93N
I供給した。
【0068】反応は約20分間で完了した。反応終了
時、液について分析を行なったところ、ジメチルカーボ
ネート(8.20重量%)および水(1.8%)の生成が確認
された。一酸化炭素に関してのジメチルカーボネートへ
の選択率は93%であり、メタノールに関しては100
%であった。反応終了時、ガスについての分析では、C
O20(容量/容量)%、CO27%、H273%の組成
をもつことが確認された。
【0069】さらに、上述の如くして酸化−還元サイク
ルをさらに3サイクル行なったところ、CO2含量及び
反応時間についていずれもわずかに増大したことをのぞ
き、実質的に同じ結果が得られた。4サイクル終了時、
液相はジメチルカーボネート28.9%および水5.9%を含
有していた。
【0070】
【製造例2】 ジ(n−ブチル)カーボネート シーブトレー式蒸留塔(10段)を備えた容量5Lの反
応フラスコにn−ブタノール2525g(34モル)、
ジメチルカーボネート1535g(17モル)およびナ
トリウムメチラートの28%メタノール溶液3.3gを
仕込んだ。
【0071】次いで、この混合物を攪半下、操作圧力、
常圧〜28mmHg、操作温度、83〜142℃の条件
の下20時間加熱し、その間副生するメタノール、メチ
ル(n−ブチル)カーボネートおよび過剰のジメチルカ
ーボネートを留出除去し反応生成物をフラスコ中に回収
する。この様にして得られた反応生成物に水および又は
中和剤を加えて触媒を除去する。しかる後、減圧下(1
8mmHg)、蒸留温度95℃にて反応生成物を蒸留分
離し、製品ジ(n−ブチル)カーボネート2233gを
単離した。得られた留分をガスクロマトグラフィーで分
析した結果、ジ(n−ブチル)カーボネートの純度は9
9.9%であった。
【0072】
【製造例3】 メチルヘプチルカーボネート シーブトレー式蒸留塔(10段)を備えた容量3Lの反
応フラスコにヘプタノール509g(4.4モル)、ジ
メチルカーボネート2333g(26モル)およびナト
リウムメチラートの28%メタノール溶液18.0gを
仕込んだ。次いで、この混合物を攪半下、操作圧力、常
圧、操作温度、90〜100℃の条件の下6時間加熱
し、その間副生するメタノールおよび過剰のジメチルカ
ーボネートを留出除去し反応生成物をフラスコ中に回収
する。この様にして得られた反応生成物から触媒を除去
した後、未反応のジメチルカーボネートおよびヘプタノ
ールを留去し、最終的に製品メチルヘプチルカーボネー
トを得るため減圧下(160mmHg)、蒸留温度15
0℃にて反応生成物を蒸留分離し、製品555gを単離
した。得られた留分をガスクロマトグラフィーで分析し
た結果、メチルヘプチルカーボネートの純度は99%で
あった。
【0073】
【製造例4】 ジ(メトキシプロピル)カーボネート シーブトレー式蒸留塔(10段)を備えた容量5Lの反
応フラスコにメトキシプロパノール1674g(18.
6モル)、ジメチルカーボネート835g(9.3モ
ル)及びナトリウムメチラートの28%メタノール溶液
8.9gを仕込んだ。次いで、この混合物を攪拌下、操
作圧力、操作温度は常圧、93〜137℃の条件の下で
14.5時間加熱し、その間メタノール、及び過剰のジ
メチルカーボネートなどの低沸点成分を流出除去し、反
応生成物をフラスコ中に回収する。このようにして得ら
れた反応生成物に水及び/又は中和剤を加えて触媒を除
去する。しかる後、徐々に3mmHgまで減圧しながら
反応生成物を蒸留分離(最終蒸留温度125℃)し、製
品ジ(メトキシプロピル)カーボネート861gを単離
した。得られた留分をガスクロマトグラフィーで分析し
た結果、ジ(メトキシプロピル)カーボネートの純度は
99%以上であった。
【0074】
【評価試験1】 溶解性試験1 表2に示す組成の洗浄用溶剤について、フラックス、液
晶、油脂、ピッチ、ワックスに対する溶解性を下記の方
法で試験した。結果を表3に示す。
【0075】
【表2】
【0076】(表中、DMCはジメチルカーボネート、
DECはジエチルカーボネート、DIPCはジイソプロ
ピルカーボネート、DNBCはジノルマルブチルカーボ
ネート、DHPCはジヘプチルカーボネート、DFPC
はジ(パーフルオロペンチル)カーボネート、DDDC
はジドデシルカーボネート、DDTCはジ(デシルテト
ラデシル)カーボネート、MNOCはメチルノルマルオ
クチルカーボネート、MDDCはメチルドデシルカーボ
ネート、DMPCはジ(メトキシプロピル)カーボネー
ト、MMPCはメチル(メトキシプロピル)カーボネー
ト、IPAはイソプロピルアルコール、BDGはジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、POEはポリオキ
シエチレンを表わす。)
【0077】ロジン及び液晶の溶解性試験 容量100mLのビーカー中にロジン又は液晶のそれぞ
れ0.1gを秤量し、これに洗浄用溶媒を50mLを加
え30℃で1分間超音波処理し、その溶解性を目視で判
定した。
【0078】油脂、ピッチ、ワックスの溶解性試験 油脂、ピッチ、カルナバワックスについて、それぞれイ
ソプロピルアルコール飽和溶液を作製し、この溶液中に
スライドガラスを浸漬した後、室温で乾燥したものを試
験片とした。洗浄用溶剤300mLの入った容量200
mLビーカー中に試験片を入れ、30℃で1分間超音波
処理した後、イオン交換水にてすすぎ、風乾した後その
外観を目視で評価した。
【0079】溶解性の評価 溶解性の評価は以下の判定基準に基づいて行った。 ◎:完全に溶解している ○:わずかに残存している △:かなり残存している ×:ほとんど溶解していない
【0080】
【表3】
【0081】本発明の洗浄用溶剤は比較品と違って、試
験した5品目全てに対して優れた溶解性を示した。更に
詳しくいうと、本発明に係る炭酸エステル1種類からな
る洗浄用溶剤についても5品目について十分な溶解性を
示し、洗浄用溶剤として優れたものであることを示し
た。また、2種以上の炭酸エステルを組み合わせること
で、より幅広い適用を持ち、且つ優れた洗浄力を有す
る。従来の洗浄用溶剤と配合させた場合でも、全ての項
目にわたって洗浄用溶剤として十分に優れた洗浄性を示
し、比較品よりはるかに優れたものを得た。
【0082】
【評価試験2】 洗浄力試験 SUSに付着した熱処理油の洗浄性について次に示す方
法で試験を行った。尚、市販品にはNMPを主成分とす
る洗浄剤を用いた。結果は表4に示す。
【0083】1.0×30×50mmのSUS304
(日本テストパネル(株)製)の表面を予め#1000
のサンドペーパーで研磨し、中性洗剤で洗浄後アセトン
で脱脂したものを基材とし、150℃に加熱した熱処理
油に基材を3分間浸漬させた。その後基材を引き出し、
5分間油切りを行ったものを試験片とした。
【0084】試験方法 表4に示す洗浄剤300mL中に試験片を2回/秒の頻
度で3分間揺動させながら漬け洗いする。洗浄後、試験
片を70〜80℃の温水で3分間すすいでから、105
℃で5分間乾燥する。
【0085】評価方法 乾燥後の試験片をビーカーに入れ、これに四塩化炭素を
加えて超音波にて残留油分を抽出する。次いで、四塩化
炭素を揮散させ、残った油分の重量を測定する。
【0086】
【表4】
【0087】(表中、DECはジエチルカーボネート、
DIPCはジイソプロピルカーボネート、DIBCはジ
イソブチルカーボネート、DNBCはジノルマルブチル
カーボネートを表わし、市販品はNMPを主成分とする
洗浄剤である。)
【0088】本発明の洗浄剤は、トリクロロエタンと同
程度又はそれ以上の洗浄力を示し、フロン系洗浄剤又は
塩素系洗浄剤の代替洗浄剤として極めて有効である。
【0089】
【評価試験3】 溶解性試験2 下記に示す方法でK.B.値(カウリブタノール値)を
測定し、表5に示す洗浄用溶剤について樹脂分に対する
溶解性を試験した。
【0090】カウリブタノール標準液の調製 カウリガム(C−2)を乳鉢で細かく砕いてn−ブタノ
ールに加熱溶解させて20%溶液を調製する。この溶液
を1日以上放置した後、遠心分離機にて不溶夾雑物を沈
降させ(4000rpm、30分)この上澄み液を更に
東洋瀘紙No2にて自然瀘過を行い、標準液とした。
【0091】K.B.値の測定方法 標準カウリブタノール液20g±0.1gを300ml
三角フラスコにとり、フラスコを揺り動かしながら、ビ
ュレットから表5に記載の試料を滴下する。フラスコの
下に新聞紙を置き、活字の字画が不鮮明になったときを
終点とした。試験温度は25±1℃で行った。終点まで
要した滴下量から次式によってカウリブタノール値を算
出した。
【0092】この際、標準カウリブタノール液は、トル
エンで測定したときK.B.値が100〜110、トル
エン/ヘプタンの混合比が25±0.1/75±0.1
(容量比)となる溶液で測定したとき40になるように
予め調整しておく。結果は表5に示す。
【0093】
【数1】
【0094】尚、トルエンの滴下量は89.18ml
(K.B.値は105)、25%トルエン−75%ヘプ
タン溶液の滴下量は76.60mlであった。
【0095】
【表5】
【0096】(表中、DBECはジ(ブトキシエチル)
カーボネート、DMPCはジ(メトキシプロピル)カー
ボネート、DIPCはジイソプロピルカーボネート、D
IBCはジイソブチルカーボネート、DNBCはジノル
マルブチルカーボネートを表す。)
【0097】本発明品は樹脂に対する溶解性について、
従来品のトリクロロエタンに比して遜色のないことを示
した。特にオキシアルキル基が付加されたジ(ブトキシ
エチル)カーボネート及びジ(メトキシプロピル)カー
ボネートではその溶解性が飛躍的に改善されることを示
した。
【0098】
【効果】本発明の洗浄用溶剤は液晶、ロジン、油脂類と
多岐に亘って優れた溶解性と洗浄性を示す。更に、毒性
が低く、生物分解性に優れ、回収再使用ができ、オゾン
層を破壊することのない、地球に優しいものである。ま
た、従来の洗浄用溶剤に本発明に係る洗浄用溶剤を添加
して用いると、親水性、被洗浄物に対する溶解性等を向
上させ、従来品の欠点を補うことができる。更には、本
発明の洗浄用溶剤は揮発性を有さず、引火点も高いの
で、安全性、取扱性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 茂明 神奈川県横浜市西区南浅間町1−1 横浜 油脂工業株式会社内 (72)発明者 小川 照久 神奈川県横浜市西区南浅間町1−1 横浜 油脂工業株式会社内 (72)発明者 金野 行博 神奈川県横浜市西区南浅間町1−1 横浜 油脂工業株式会社内 (72)発明者 藤井 堅 東京都港区虎ノ門二丁目7番7号 ミテッ クス株式会社内 (72)発明者 林 剛史 山口県岩国市室の木町1−2−6 (72)発明者 高畑 和紀 広島県廿日市市阿品4−19−6 (72)発明者 ウゴ・ロマーノ イタリー国ビメルカーテ市ビア・ベンチク イント・アプリーレ10 (72)発明者 フランコ・リベッチ イタリー国シーオ市ビア・カピターノ・ジ ュセッペ・セラ41

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式I 【化1】 (式I中、a及びbは各々1〜6の整数を表わし、x及
    びyは各々0又は1を表わし、R1及びR2は各々の炭素
    数が1〜30で、且つR1とR2の炭素数の合計が50以
    下である直鎖又は分岐したアルキル、シクロアルキル、
    アルケニル、アルキルフェニル、ベンジル又はアルキル
    ベンジル基から選択される基を表わし、任意の水素がフ
    ッ素に置換していても構わず、R1とR2は同一であって
    も良い)で表わされる炭酸エステル化合物の少なくとも
    一種以上からなることを特徴とする洗浄用溶剤。
  2. 【請求項2】前記炭酸エステル化合物の少なくとも一種
    は、前記式I中、x及びyが共に0を表わすことを特徴
    とする請求項1記載の洗浄用溶剤。
  3. 【請求項3】前記炭酸エステル化合物の少なくとも一種
    は、前記式I中、x及びyの少なくとも一方が1を表わ
    すことを特徴とする請求項1又は2記載の洗浄用溶剤。
  4. 【請求項4】前記式I中、a又はbが2〜4を表わすこ
    とを特徴とする請求項3記載の洗浄用溶剤。
  5. 【請求項5】前記炭酸エステル化合物の少なくとも一種
    は、前記式I中、R1及びR2の炭素数の合計が2〜36
    であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一に
    記載の洗浄用溶剤。
  6. 【請求項6】前記炭酸エステル化合物の少なくとも一種
    は、前記式I中、R1及びR2がアルキル基を表わすこと
    を特徴とする請求項1から5のいずれか一に記載の洗浄
    用溶剤。
  7. 【請求項7】前記炭酸エステル化合物の少なくとも一種
    は、前記式I中、R1及びR2の持つ水素の半数以上がフ
    ッ素で置換されたものであることを特徴とする請求項1
    から6のいずれか一に記載の洗浄用溶剤。
  8. 【請求項8】前記炭酸エステル化合物の少なくとも一種
    は、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ
    プロピルカーボネート、ジブチルカーボネートから選択
    されることを特徴とする請求項2記載の洗浄用溶剤。
  9. 【請求項9】前記炭酸エステル化合物の少なくとも一種
    は、メチルプロピルカーボネート、メチルブチルカーボ
    ネート、メチルヘプチルカーボネート、メチルオクチル
    カーボネート、メチルドデシルカーボネートから選択さ
    れることを特徴とする請求項2記載の洗浄用溶剤。
  10. 【請求項10】前記炭酸エステル化合物の少なくとも一
    種は、メチル(メトキシプロピル)カーボネート又はジ
    (メトキシプロピル)カーボネートから選択されること
    を特徴とする請求項3記載の洗浄用溶剤。
  11. 【請求項11】請求項1から10のいずれか一に記載の
    洗浄用溶剤に、更に、水、炭化水素系溶剤、テルペン
    類、アルコール類、グリコールエーテル類、界面活性剤
    から選択される一種以上を含有することを特徴とする洗
    浄用溶剤。
  12. 【請求項12】請求項3記載の洗浄用溶剤を含有するこ
    とを特徴とする請求項11記載の洗浄用溶剤。
  13. 【請求項13】洗浄用溶剤全重量に対する炭酸エステル
    化合物の合計重量が2重量%以上であることを特徴とす
    る請求項11又は12に記載の洗浄用溶剤。
  14. 【請求項14】洗浄用溶剤全重量に対する炭酸エステル
    化合物の合計重量が30重量%以上であることを特徴と
    する請求項13記載の洗浄用溶剤。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0930537A1 (en) * 1998-01-19 1999-07-21 Imation Corp. Light-sensitive silver halide photographic materials and process for incorporating hydrophobic photographic additives into hydrophilic colloid compositions
JP2007254362A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Asahi Kasei Chemicals Corp 新規炭酸エステル
JP2007254359A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Asahi Kasei Chemicals Corp 新規炭酸エステル
JP2007254360A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Asahi Kasei Chemicals Corp 新規炭酸エステル
JP2015081293A (ja) * 2013-10-23 2015-04-27 東亞合成株式会社 カーボネート系洗浄剤
JP2020084092A (ja) * 2018-11-29 2020-06-04 株式会社Eneosサンエナジー 脱脂用溶剤組成物、洗浄用溶剤組成物

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