JPH06340121A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

Info

Publication number
JPH06340121A
JPH06340121A JP33611091A JP33611091A JPH06340121A JP H06340121 A JPH06340121 A JP H06340121A JP 33611091 A JP33611091 A JP 33611091A JP 33611091 A JP33611091 A JP 33611091A JP H06340121 A JPH06340121 A JP H06340121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
line
head
dot
dots
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP33611091A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3014520B2 (ja
Inventor
Yoshiro Uchikata
佳郎 打方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP33611091A priority Critical patent/JP3014520B2/ja
Publication of JPH06340121A publication Critical patent/JPH06340121A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3014520B2 publication Critical patent/JP3014520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録装置において、記録データの内容により
記録ヘッドの走査を双方向記録か片方向記録かに切り換
える。 【構成】 記録ヘッドと、記録データに対して記録ヘッ
ドの記録に有効なドット(黒ドット)を少なくとも1行
の範囲内で検出する黒ドット検出手段とを備える。黒ド
ット検出手段の内容及び行送り量を前行及び現行に関し
て比較し、その結果によって記録ヘッドの走査を双方向
記録か片方向記録かに切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録ヘッドを記録シート
の走査方向と直角方向に走査して記録するシリアルタイ
プの記録装置に関し、特に、そのような記録装置におけ
る片方向記録と双方向記録との切り換えに関する。
【0002】
【従来の技術】今日、プリンタやワードプロセッサ等の
情報記録機器が多く開発されている。これらの機器に搭
載される記録装置のうちシリアルタイプのプリンタはそ
の構成の簡単さによる低価格化、小型化等の長所から多
く採用されている。さらには低価格、小型の記録装置に
おいても高解像度化、高速化の要望が大きく、特に高速
化のための双方向記録は重要なポイントとなってきてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、双方向記録の
場合は記録状態が走査方向によって異なること、即ち桁
方向の位置ズレが生じ、スケーラブルフォント(拡大文
字)やイメージの様な記録データが多行にわたる場合に
は記録ヘッドの走査ムラが発生するため、通常片方向記
録を行うようにしている。
【0004】従来においては、ホストからプリンタにあ
るいは記録データを生成する処理部からプリンタの制御
部へ双方向および片方向を指示する信号あるいはコマン
ド等を送ってこれによってプリンタあるいはプリンタの
制御部が双方向および片方向の切り替えを行っていた。
【0005】しかしながら、ホストあるいは記録データ
生成部が双方向および片方向の切り替えの判断を行う方
法ではホストあるいは記録データ生成部の処理が増大し
他の処理の速度低下や停止という状態が発生してしまい
コンピュータやワープロ等としての本体の機能低下とな
ってしまう。
【0006】本発明は、上述の問題点に鑑みなされたも
のであって、その目的は、ホストあるいは記録データ生
成部の負荷を増やすことなく双方向と片方向の記録の切
り替えを行い、高速の記録を達成することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明の記録装置は、プリンタあるいはプリンタ制
御部において各1ページに対応する記録データを解析
し、前行と現行のあるいは現行と次行の記録間における
空白ドットラインの有無を判断し、空白ドットラインが
所定量以上存在した場合には双方向記録を行い、他の場
合には片方向記録を行うことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明によれば、ホストあるいは記録データ生
成部に余分な負荷を負わせることなく記録装置の双方向
および片方向記録の切り替えが行え、高速記録が達成で
きる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を具体
的に説明する。図1は記録装置の構成を示すブロック図
である。図において、符号501は、主制御をなすコン
トローラを示し、このコントローラ501は、以下、符
号502〜506で示す素子を含むものである。502
は図5〜図7に示すような手順を実行する例えばマイク
ロコンピュータ形態のCPUを示し、503はテキスト
データや画像データを展開したりする領域や作業用の領
域などを設けたRAMを示し、504は前記手順に対応
したプログラムやその他フォントデータなどの固定デー
タを格納したROMを示し、505はCPU502の実
行サイクルを作り出したりプリンタ部2による記録動作
の際必要なタイミングを作り出したりするタイマを示
し、506はCPU502からの信号と周辺装置を結ぶ
インターフェース部を示す。
【0010】また、符号507は、プリンタ部2のコン
トローラを示し、このコントローラ507は、以下、符
号508(508a〜508c)〜511、その他の符
号で示す素子を含むものである。508aは記録ヘッド
10への記録データを蓄積するラインバッファを示
し、、508bは1行(ライン)ごとの記録データ中の
記録ヘッド10のドットに対して記録に有効なドット
(以下黒ドットと呼ぶ)を検出する黒ドット検出部を示
し、この黒ドット検出部508bは記録ヘッドの各ドッ
トに対して一度でも記録が行われるドットを黒ドットと
して検出し、1行(ライン)の記録ごとにリセットされ
るよう構成されている。508cは記録ヘッド10に記
録制御信号や電力などの送出するヘッドドライバを示
し、509a、509b、509cはそれぞれキャリッ
ジモータ31、搬送モータ35、回復系モータ61を駆
動するのに必要な信号や電力などを送出するモータドラ
イバを示し、510はキャリッジ11(図3参照)の位
置を検出し、例えばホームポジションにキャリッジ11
があるかどうかまたは現在のキャリッジの位置を判断す
るためのキャリッジセンサを示し、511は紙等の記録
媒体(以下記録用紙とも呼ぶ)が未挿入であったりペー
ジ終端まで記録が終了してしまったときに記録用紙以外
のところに記録を行わせないために記録用紙の有無を検
出するペーパーセンサを示す。
【0011】さらに、符号1はキーボード部を示し、2
はLCDやCRT等の表示部を示し、7は例えばFD
D、HDD、RAMカードなどの外部記憶装置を示し、
512は例えば他の情報処理装置と通信を行ったり、内
部のバスに直接接続して周辺機器を制御したりするため
の外部インターフェースを示す。
【0012】なお、図1のブロック図に含まれていない
が、他に上記の電気回路に電力を供給するための電源部
があり、これには例えば充電式のバッテリーや、使い捨
ての乾電池、あるいは装置本体を固定して使用する場合
のAC電源用変換器などがある。
【0013】図2は、本発明を適用できる文書作成装置
(以下ワードプロセッサという)の外観構成例を示す。
ここで、符号1は入力装置であるところのキーボード部
を示す。2は入力した文書等を表示する表示器部分を示
し、この表示器部分2は回動可能に保持され、非使用時
はキーボード部1に重なるように折り畳めるようになっ
ている。3は該記録ヘッドの動作状態を確認するための
視覚認識用開口に設けた開閉可能な保護カバーを示し、
この保護カバー3は透明または半透明である。4は拍車
を保持するための拍車カバーを示す。5は記録用紙の給
紙排紙時に紙の支えとするペーパーサポーターを示し、
6は手動にて記録用紙の給紙排紙を行うためのノブを示
す。
【0014】図3は、本発明に係るインクジェット記録
装置の構成例を示す。ここで、符号10は記録ヘッドを
示し、11は前記記録ヘッド10を搭載して図中S方向
に走査するためのキャリッジを示す。ここで後述の説明
のため図示のS1方向を右方向とし、S2方向を左方向
とする。21は記録ヘッド10と本体制御部を接続する
ためのフレキシブルケーブルを示す。23はキャリッジ
11をS方向に案内するためのガイド軸を示し、このガ
イド軸23はキャリッジ11の軸受25に挿通されてい
る。
【0015】符号27はキャリッジ11が固定されS方
向に移動させるための動力を伝達するタイミングベルト
を示し、このタイミングベルト27は装置両側部に配置
されたプーリ29A、29Bに張架されている。一方の
プーリ29Bにはギア等の伝導機構を介してキャリッジ
モータ31より駆動力が伝達される。33は記録用紙の
被記録面を規制するとともに記録等に際して搬送するた
めのプラテンローラを示し、このプラテンローラ33は
搬送モータ35によって駆動される。
【0016】符号37は記録媒体をペーパーサポータ5
(図2参照)側より記録位置に導くためのペーパーパン
を示し、39は記録媒体の給送経路途中に配置されて記
録媒体をプラテンローラ33に向けて押圧し搬送するた
めのフィードローラを示す。
【0017】符号41は記録媒体搬送方向から見て記録
位置より下流方向に配置され記録媒体を不図示の排紙口
へ向けて排紙するための排紙ローラを示す。42は排紙
ローラ41に対応して設けられた拍車を示し、この拍車
42は記録媒体を介して排紙ローラ41を押圧し、排紙
ローラ41による記録媒体の搬送力を生じさせる。43
は記録媒体のセット等に際してフィードローラ39、押
さえ板45、拍車42のそれぞれの付勢を解除するため
の解除レバーを示す。45は記録位置近傍において記録
媒体の浮き上がり等を抑制しプラテンローラ33に対す
る密着状態を確保するための押さえ板を示す。
【0018】符号51は記録を行わない場合に記録ヘッ
ド10を保護格納するためのキャップを示し、53はキ
ャップ51に通じ記録ヘッド10の吐出口(図示せず)
からインクを吸引するためのポンプを示す。55はポン
プ53によって吸引されたインクを蓄えるドレインタン
クを示し、57はポンプ53とドレインタンク55をつ
なぐドレインパイプを示す。59は記録ヘッド4の表面
を清掃するためのワイパーを示すす61はキャップ51
の記録ヘッド4に対する圧接および解除、ポンプ53の
吸引、およびワイパー59の記録ヘッド4方向への移動
および退避を制御するカムを示し、63は前記カム61
に駆動力を伝達する回復系モータを示す。
【0019】図4は、記録ヘッド10のドットと、黒ド
ット検出部508bにおいて検出された黒ドットと、行
送りドット数との関係を前行および現行について示した
図である。黒ドット検出部508bによって各行におけ
る記録データ中の記録ヘッドの最上端黒ドット位置と最
下端黒ドット位置が検出される。これにより各行の記録
ヘッドに対する上部白ドット数(非記録ドット数)およ
び黒ドット数が算出できる。L1で示す値は{(行送り
ドット数)ー(前行上部白ドット数)ー(前行黒ドット
数)+(現行上部白ドット数)}で算出される値であり
前行と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0020】図5は本発明の記録装置の記録を制御する
ためのフローチャート図である。本処理はまずステップ
S501においてページ単位における種々の初期設定を
行う。例えば記録開始時の前行記録データの初期化や紙
送りデータの初期化をおこなう。次にS502へ進み、
記録のための処理の判別を行う。即ち、記録データにし
たがって、記録用紙の挿入、キャリッジを走査しながら
記録ヘッドを駆動して記録を行うための記録用紙の搬
送、記録用紙の排出等の処理の判別を処理を実行する。
【0021】S502において次処理が1ラインの記録
と判別した場合にはS510に進み記録データをライン
バッファ508aにセットし、次にS511で黒ドット
検出部508bのデータを読み込み、次にS512にお
いてヘッドの走査方向すなわち双方向記録か片方向記録
かを判定し、次にS513においてキャリッジ11を走
査し記録を行い、次に黒ドット検出部から読み込んだデ
ータを次行のデータとしてセーブし、次にS515で紙
送りドット数を0(ゼロ)にセットする。これで1ライ
ンの記録を終了し、S502にもどって次の処理を行
う。
【0022】S502において次の処理が紙送りと判断
した場合にはS520に進み、記録データにしたがって
搬送モータ35を駆動して所定量紙送りを行い、次にS
521で紙送り量を記録ヘッドのドットピッチに換算し
た紙送りドット数の値をセーブし、S502にもどる。
【0023】S502において次の処理が記録用紙の挿
入と判断した場合にはS530に進み搬送モータ35を
駆動し、記録用紙の挿入および所定位置へのセットを行
い、S502にもどる。S502において次の処理が記
録用紙の排出と判断した場合にはS540に進み、搬送
モータ35を駆動し記録用紙の排出を行いS502にも
どる。
【0024】各処理においてエラーが発生した場合には
S502にもどり、S502においてエラーの発生を検
出し、S550へ進み、各種エラー処理を行う。エラー
には例えば記録用紙の検出エラー、キャリッジセンサの
検出エラー等がある。S502において記録が終了と判
断した場合にはS590へ進み本処理を終了する。本発
明においてはワープロ等のように内部で生成した記録デ
ータを記録制御処理する方法を示したが、ホストコンピ
ュータからの記録コマンドおよびデータを受信して記録
するプリンタの場合にも同様であり、S502における
処理がホストからの記録コマンドの解析と記録処理の実
行となるだけである。またワープロにおいてもプリンタ
と同様に記録部を別に制御し、記録コマンドとデータの
受信を行ってもよい。
【0025】図6は図5のS512の処理の詳細、即ち
現行に対するヘッドの走査方向を判定する動作のフロー
チャート図である。本処理はまずS601において図4
で説明したL1すなわち{(行送りドット数)ー(前行
上部白ドット数)ー(前行黒ドット数)+(現行上部白
ドット数)}で算出される値が所定量n以下かどうか判
定しYESならばS602に進み、NOならばS603
に進む。S602ではヘッド走査方向を片方向記録に選
択しS604に進み、終了する。
【0026】S603ではヘッド走査方向を双方向記録
に選択しS604に進み、終了する。すなわちL1で示
す前行と現行との間の白ドットライン数が所定量n以下
ならば片方向記録を行い、nより大きければ双方向記録
を行う。L1が0(ゼロ)の場合は前行と現行で黒ドッ
トが丁度接する場合であり、拡大文字やイメージと判断
されるためドットの桁方向ズレをさけるために片方向記
録を行ったほうが画質の劣化を防げる。またL1が小さ
な正数たとえば1や2の場合においても前行と現行での
ドットの桁方向ズレが目立ちやすいため片方向記録を行
ったほうが画質の劣化を防げる。
【0027】従ってヘッドの走査方向の判定のための値
nは双方向記録時の桁ズレによる画質の劣化がない、あ
るいは目立たないために必要な行間の白ドットライン数
と等しくあるいは若干大きくとることが望ましく、長さ
に換算して0(ゼロ)以上5ミリメートル以下が望まし
い。例えば記録ヘッドのドットピッチが300dpiの
ばあいにはnは0以上59以下が望ましい。
【0028】図7は図5のS513の処理の詳細、即ち
キャリッジモータ31によってキャリッジ11を走査し
て記録ヘッド10を駆動し双方向および片方向の記録を
行う動作のフローチャート図である。本処理はまずS7
01において図6の処理において判断したヘッド走査方
向が双方向か片方向かをチェックし、双方向ならばS7
02へ進み、片方向ならばS710へ進む。S702で
はキャリッジの現在停止位置に対して記録データの左端
と右端のどちらが近いか判断するための演算を行う。即
ち、D={(キャリッジ停止位置)−(記録データ左端
位置)}−{(記録データ右端位置)−(キャリッジ停
止位置)}を求める。
【0029】次にS703へ進み、Dが0(ゼロ)以上
か判定する。NOならばS704へ進み、YESならば
S711へ進む。S710では前行のヘッド走査方向を
判定し右ならばS704へ進み、左ならばS711へ進
む。ここにおける左右の方向は例えば図3においてキャ
リッジ走査側を手前にした場合の左右であり絶対的な方
向ではない。またDを算出するための記録データの記録
位置も同様に左から右へ増大するようにとった場合であ
り絶対的な値ではない。
【0030】S704ではキャリッジ停止位置から左開
始位置へキャリッジを移動し、S705へ進む。S70
5ではキャリッジを右方向に走査しながら記録データを
順次記録ヘッドに送り、記録ヘッドを駆動し記録を行
い、次にS720に進み、本処理を終了する。
【0031】S711ではキャリッジ停止位置から右開
始位置へキャリッジを移動し、S712へ進む。S71
2ではキャリッジを左方向に走査しながら記録データを
順次記録ヘッドに送り、記録ヘッドを駆動し記録を行
い、次にS720に進み、本処理を終了する。
【0032】本処理によって片方向記録時には前行と同
一方向の記録が行われ、双方向記録の場合には記録デー
タに応じて各行のキャリッジ停止位置から最短時間で記
録開始される方向に記録を行うことができ、記録時間の
短縮が可能となる。
【0033】S702およびS703のような現在のキ
ャリッジ停止位置からの最短記録方向の検出を行わない
場合には、S702およびS703の処理をS710の
処理と逆の処理、即ち現行の記録を前行走査方向と逆方
向で行う処理となる。この場合の双方向記録は右方向記
録と左方向記録を交互に行う記録となる。
【0034】以上説明したように各ラインごとの記録デ
ータの黒ドットを検出し、行間の白ドット数によって双
方向および片方向記録の切り替えを行うことによって、
双方向記録時の桁ズレによって画質が劣化することなく
高速記録を達成することができる。
【0035】図8は記録ヘッドを上基準すなわち上端ド
ットから必ず使用する場合の本発明の他の実施例を示す
図であり、記録ヘッド10のドットと黒ドット検出部5
08bにおいて検出された黒ドットおよび行送りドット
数の関係を前行および現行について示した図である。
【0036】黒ドット検出部508bによって各行にお
ける記録データ中の記録ヘッドの最下端黒ドット位置が
検出される。これにより各行の記録ヘッドにたいする黒
ドット数が算出できる。L2で示す値は{(行送りドッ
ト数)−(前行黒ドット数)}で算出される値であり、
前行と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0037】この場合には図4のような上端白ドット数
の検出がなく、処理は簡素化される。図6のS601に
おけるL1のかわりにL2を置き換えれば同様の処理で
双方向および片方向の切り替えができる。
【0038】図9は記録データ中にイメージデータの記
録ヘッド最大使用ドット数を示すコマンドを設けた場合
の本発明のさらに他の実施例を示す図であり、図9aは
記録データ中のコマンドおよびイメージデータを表す図
であり、図9bは記録ヘッド10のドットとイメージデ
ータ使用のドット数および行送りドット数の関係を前行
および現行について示した図である。
【0039】各行における記録データ中のイメージコマ
ンドにおける最大使用ドット数を検出することにより各
行の記録ヘッドにたいする黒ドット数が算出できる。L
3で示す値は{(行送りドット数)−(前行イメージコ
マンド最大使用ドット数)}で算出される値であり前行
と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0040】この場合には図2のような記録ヘッドへの
記録データから直接黒ドットを検出する黒ドット検出部
508bを設ける必要はなく、記録データ中のコマンド
を検出し判断することによって双方向および片方向の切
り替えができ、処理は簡素化される。
【0041】同様に図6のS601におけるL1のかわ
りにL3を置き換えれば同様の処理で双方向および片方
向およびの切り替えができる。また図9bでは記録ヘッ
ドの上端から必ず使用する場合を示したが、所定の空白
ドットを設けてもよく、その場合には空白ドットを考慮
してL3の値を算出すればよい。
【0042】図10は記録データ中にテキストデータの
記録ヘッド最大使用ドット数を示すコマンドを設けた場
合の本発明のさらに他の実施例を示す図であり、図10
aは記録データ中のコマンドおよびデキストコードデー
タを表す図であり、図10bは記録ヘッド10のドット
とテキストデータ使用のドット数および行送りドット数
の関係を前行および現行について示した図である。内部
にフォントを持つ場合にはテキストコードによって記録
を行うことができる。
【0043】各行における記録データ中のテキストコマ
ンドにおける最大使用ドット数を検出することにより各
行の記録ヘッドに対する黒ドット数が算出できる。L4
で示す値は{(行送りドット数)−(前行テキストコマ
ンド最大使用ドット数)}で算出される値であり、前行
と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0044】この場合には図2のような記録ヘッドへの
記録データから直接黒ドットを検出する黒ドット検出部
508bを設ける必要はなく、記録データ中のコマンド
を検出し判断することによって双方向および片方向の切
り替えができ、処理は簡素化される。同様に図6のS6
01におけるL1のかわりにL4を置き換えれば同様の
処理で双方向および片方向の切り替えができる。
【0045】図10bでは記録ヘッドの上端から必ず使
用する場合を示したが、所定の空白ドットを設けてもよ
く、その場合には空白ドットを考慮してL4の値を算出
すればよい。
【0046】なお本発明はインクジェット記録方式を示
したが、サーマルヘッド記録方式、熱転写記録方式、ド
ットインパクト記録方式等シリアルタイプの記録方式す
べてに実施可能である。
【0047】また搭載される記録ヘッドの種類ないし個
数についても、例えば単色のインクおよび記録ヘッドが
設けられたもののほか、記録色や濃度を異にする複数の
インクに対応して複数の記録ヘッドが設けられるもので
あっても良い。
【0048】更に加えて、本発明にかかるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、上述のようなワードプロセ
ッサやコンピュータ等の情報処理機器の出力端末として
一体または別体に設けられるもののほか、スキャナー等
と組み合わせた複写装置、さらには送信受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0049】
【発明の効果】本発明は前述した如く、前行と現行の記
録ヘッドのドットに対する記録黒ドット数および行送り
ドット数を比較することにより行間の白ドット数を算出
し、行間白ドット数が所定量以下のときに片方向記録を
行い、その他の時双方向記録を行うことにより、双方向
記録時の桁ズレによる画質の劣化が目立つことなく、高
速記録を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、記録装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図2は、本発明を適用可能な装置として、文書
作成装置(以下ワードプロセッサという)の外観構成例
を示す。
【図3】図3は、本発明に係るインクジェット記録装置
の構成例を示す。
【図4】図4は、記録ヘッドのドットと黒ドット検出部
において検出された黒ドットおよび行送りドット数の関
係を前行および現行について示した図である。
【図5】図5は、本発明の記録装置の記録を制御する動
作のフローチャート図である。
【図6】図6は、図5のS512の処理の詳細、現行に
対してヘッドの走査方向を判定する動作のフローチャー
ト図である。
【図7】図7は、図5のS513の処理の詳細、即ちキ
ャリッジモータ31によってキャリッジ11を走査して
記録ヘッド10を駆動し双方向および片方向の記録を行
う動作のフローチャート図である。
【図8】図8は、本発明の他の実施例を示す図である。
【図9】図9a及び図9bは、本発明のさらに他の実施
例を示す図である。
【図10】図10a及び図10bは、本発明のさらに他
の実施例を示す図である。
【符号の説明】
10 記録ヘッド 11 キャリッジ 31 キャリッジモータ 35 搬送モータ 508a ラインバッファ 508b 黒ドット検出部 508c ヘッドドライバ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 記録装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録ヘッドを記録シート
の走査方向と直角方向に走査して記録するシリアルタイ
プの記録装置に関し、特に、そのような記録装置におけ
る片方向記録と双方向記録との切り換えに関する。
【0002】
【従来の技術】今日、プリンタやワードプロセッサ等の
情報記録機器が多く開発されている。これらの機器に搭
載される記録装置のうちシリアルタイプのプリンタはそ
の構成の簡単さによる低価格化、小型化等の長所から多
く採用されている。さらには低価格、小型の記録装置に
おいても高解像度化、高速化の要望が大きく、特に高速
化のための双方向記録は重要なポイントとなってきてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、双方向記録の
場合は記録状態が走査方向によって異なること、即ち桁
方向の位置ズレが生じ、スケーラブルフォント(拡大文
字)やイメージの様な記録データが多行にわたる場合に
は記録ヘッドの走査ムラが発生するため、通常片方向記
録を行うようにしている。
【0004】従来においては、ホストからプリンタにあ
るいは記録データを生成する処理部からプリンタの制御
部へ双方向および片方向を指示する信号あるいはコマン
ド等を送ってこれによってプリンタあるいはプリンタの
制御部が双方向および片方向の切り替えを行っていた。
【0005】しかしながら、ホストあるいは記録データ
生成部が双方向および片方向の切り替えの判断を行う方
法ではホストあるいは記録データ生成部の処理が増大し
他の処理の速度低下や停止という状態が発生してしまい
コンピュータやワープロ等としての本体の機能低下とな
ってしまう。
【0006】本発明は、上述の問題点に鑑みなされたも
のであって、その目的は、ホストあるいは記録データ生
成部の負荷を増やすことなく双方向と片方向の記録の切
り替えを行い、高速の記録を達成することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明の記録装置は、プリンタあるいはプリンタ制
御部において各1ページに対応する記録データを解析
し、前行と現行のあるいは現行と次行の記録間における
空白ドットラインの有無を判断し、空白ドットラインが
所定量以上存在した場合には双方向記録を行い、他の場
合には片方向記録を行うことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明によれば、ホストあるいは記録データ生
成部に余分な負荷を負わせることなく記録装置の双方向
および片方向記録の切り替えが行え、高速記録が達成で
きる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を具体
的に説明する。図1は記録装置の構成を示すブロック図
である。図において、符号501は、主制御をなすコン
トローラを示し、このコントローラ501は、以下、符
号502〜506で示す素子を含むものである。502
は図5〜図7に示すような手順を実行する例えばマイク
ロコンピュータ形態のCPUを示し、503はテキスト
データや画像データを展開したりする領域や作業用の領
域などを設けたRAMを示し、504は前記手順に対応
したプログラムやその他フォントデータなどの固定デー
タを格納したROMを示し、505はCPU502の実
行サイクルを作り出したりプリンタ部2による記録動作
の際必要なタイミングを作り出したりするタイマを示
し、506はCPU502からの信号と周辺装置を結ぶ
インターフェース部を示す。
【0010】また、符号507は、プリンタ部2のコン
トローラを示し、このコントローラ507は、以下、符
号508(508a〜508c)〜511、その他の符
号で示す素子を含むものである。508aは記録ヘッド
10への記録データを蓄積するラインバッファを示
し、、508bは1行(ライン)ごとの記録データ中の
記録ヘッド10のドットに対して記録に有効なドット
(以下黒ドットと呼ぶ)を検出する黒ドット検出部を示
し、この黒ドット検出部508bは記録ヘッドの各ドッ
トに対して一度でも記録が行われるドットを黒ドットと
して検出し、1行(ライン)の記録ごとにリセットされ
るよう構成されている。508cは記録ヘッド10に記
録制御信号や電力などの送出するヘッドドライバを示
し、509a、509b、509cはそれぞれキャリッ
ジモータ31、搬送モータ35、回復系モータ61を駆
動するのに必要な信号や電力などを送出するモータドラ
イバを示し、510はキャリッジ11(図3参照)の位
置を検出し、例えばホームポジションにキャリッジ11
があるかどうかまたは現在のキャリッジの位置を判断す
るためのキャリッジセンサを示し、511は紙等の記録
媒体(以下記録用紙とも呼ぶ)が未挿入であったりペー
ジ終端まで記録が終了してしまったときに記録用紙以外
のところに記録を行わせないために記録用紙の有無を検
出するペーパーセンサを示す。
【0011】さらに、符号1はキーボード部を示し、2
はLCDやCRT等の表示部を示し、7は例えばFD
D、HDD、RAMカードなどの外部記憶装置を示し、
512は例えば他の情報処理装置と通信を行ったり、内
部のバスに直接接続して周辺機器を制御したりするため
の外部インターフェースを示す。
【0012】なお、図1のブロック図に含まれていない
が、他に上記の電気回路に電力を供給するための電源部
があり、これには例えば充電式のバッテリーや、使い捨
ての乾電池、あるいは装置本体を固定して使用する場合
のAC電源用変換器などがある。
【0013】図2は、本発明を適用できる文書作成装置
(以下ワードプロセッサという)の外観構成例を示す。
ここで、符号1は入力装置であるところのキーボード部
を示す。2は入力した文書等を表示する表示器部分を示
し、この表示器部分2は回動可能に保持され、非使用時
はキーボード部1に重なるように折り畳めるようになっ
ている。3は該記録ヘッドの動作状態を確認するための
視覚認識用開口に設けた開閉可能な保護カバーを示し、
この保護カバー3は透明または半透明である。4は拍車
を保持するための拍車カバーを示す。5は記録用紙の給
紙排紙時に紙の支えとするペーパーサポーターを示し、
6は手動にて記録用紙の給紙排紙を行うためのノブを示
す。
【0014】図3は、本発明に係るインクジェット記録
装置の構成例を示す。ここで、符号10は記録ヘッドを
示し、11は前記記録ヘッド10を搭載して図中S方向
に走査するためのキャリッジを示す。ここで後述の説明
のため図示のS1方向を右方向とし、S2方向を左方向
とする。21は記録ヘッド10と本体制御部を接続する
ためのフレキシブルケーブルを示す。23はキャリッジ
11をS方向に案内するためのガイド軸を示し、このガ
イド軸23はキャリッジ11の軸受25に挿通されてい
る。
【0015】符号27はキャリッジ11が固定されS方
向に移動させるための動力を伝達するタイミングベルト
を示し、このタイミングベルト27は装置両側部に配置
されたプーリ29A、29Bに張架されている。一方の
プーリ29Bにはギア等の伝導機構を介してキャリッジ
モータ31より駆動力が伝達される。33は記録用紙の
被記録面を規制するとともに記録等に際して搬送するた
めのプラテンローラを示し、このプラテンローラ33は
搬送モータ35によって駆動される。
【0016】符号37は記録媒体をペーパーサポータ5
(図2参照)側より記録位置に導くためのペーパーパン
を示し、39は記録媒体の給送経路途中に配置されて記
録媒体をプラテンローラ33に向けて押圧し搬送するた
めのフィードローラを示す。
【0017】符号41は記録媒体搬送方向から見て記録
位置より下流方向に配置され記録媒体を不図示の排紙口
へ向けて排紙するための排紙ローラを示す。42は排紙
ローラ41に対応して設けられた拍車を示し、この拍車
42は記録媒体を介して排紙ローラ41を押圧し、排紙
ローラ41による記録媒体の搬送力を生じさせる。43
は記録媒体のセット等に際してフィードローラ39、押
さえ板45、拍車42のそれぞれの付勢を解除するため
の解除レバーを示す。45は記録位置近傍において記録
媒体の浮き上がり等を抑制しプラテンローラ33に対す
る密着状態を確保するための押さえ板を示す。
【0018】符号51は記録を行わない場合に記録ヘッ
ド10を保護格納するためのキャップを示し、53はキ
ャップ51に通じ記録ヘッド10の吐出口(図示せず)
からインクを吸引するためのポンプを示す。55はポン
プ53によって吸引されたインクを蓄えるドレインタン
クを示し、57はポンプ53とドレインタンク55をつ
なぐドレインパイプを示す。59は記録ヘッド4の表面
を清掃するためのワイパーを示すす61はキャップ51
の記録ヘッド4に対する圧接および解除、ポンプ53の
吸引、およびワイパー59の記録ヘッド4方向への移動
および退避を制御するカムを示し、63は前記カム61
に駆動力を伝達する回復系モータを示す。
【0019】図4は、記録ヘッド10のドットと、黒ド
ット検出部508bにおいて検出された黒ドットと、行
送りドット数との関係を前行および現行について示した
図である。黒ドット検出部508bによって各行におけ
る記録データ中の記録ヘッドの最上端黒ドット位置と最
下端黒ドット位置が検出される。これにより各行の記録
ヘッドに対する上部白ドット数(非記録ドット数)およ
び黒ドット数が算出できる。L1で示す値は{(行送り
ドット数)ー(前行上部白ドット数)ー(前行黒ドット
数)+(現行上部白ドット数)}で算出される値であり
前行と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0020】図5は本発明の記録装置の記録を制御する
ためのフローチャート図である。本処理はまずステップ
S501においてページ単位における種々の初期設定を
行う。例えば記録開始時の前行記録データの初期化や紙
送りデータの初期化をおこなう。次にS502へ進み、
記録のための処理の判別を行う。即ち、記録データにし
たがって、記録用紙の挿入、キャリッジを走査しながら
記録ヘッドを駆動して記録を行うための記録用紙の搬
送、記録用紙の排出等の処理の判別を処理を実行する。
【0021】S502において次処理が1ラインの記録
と判別した場合にはS510に進み記録データをライン
バッファ508aにセットし、次にS511で黒ドット
検出部508bのデータを読み込み、次にS512にお
いてヘッドの走査方向すなわち双方向記録か片方向記録
かを判定し、次にS513においてキャリッジ11を走
査し記録を行い、次に黒ドット検出部から読み込んだデ
ータを次行のデータとしてセーブし、次にS515で紙
送りドット数を0(ゼロ)にセットする。これで1ライ
ンの記録を終了し、S502にもどって次の処理を行
う。
【0022】S502において次の処理が紙送りと判断
した場合にはS520に進み、記録データにしたがって
搬送モータ35を駆動して所定量紙送りを行い、次にS
521で紙送り量を記録ヘッドのドットピッチに換算し
た紙送りドット数の値をセーブし、S502にもどる。
【0023】S502において次の処理が記録用紙の挿
入と判断した場合にはS530に進み搬送モータ35を
駆動し、記録用紙の挿入および所定位置へのセットを行
い、S502にもどる。S502において次の処理が記
録用紙の排出と判断した場合にはS540に進み、搬送
モータ35を駆動し記録用紙の排出を行いS502にも
どる。
【0024】各処理においてエラーが発生した場合には
S502にもどり、S502においてエラーの発生を検
出し、S550へ進み、各種エラー処理を行う。エラー
には例えば記録用紙の検出エラー、キャリッジセンサの
検出エラー等がある。S502において記録が終了と判
断した場合にはS590へ進み本処理を終了する。本発
明においてはワープロ等のように内部で生成した記録デ
ータを記録制御処理する方法を示したが、ホストコンピ
ュータからの記録コマンドおよびデータを受信して記録
するプリンタの場合にも同様であり、S502における
処理がホストからの記録コマンドの解析と記録処理の実
行となるだけである。またワープロにおいてもプリンタ
と同様に記録部を別に制御し、記録コマンドとデータの
受信を行ってもよい。
【0025】図6は図5のS512の処理の詳細、即ち
現行に対するヘッドの走査方向を判定する動作のフロー
チャート図である。本処理はまずS601において図4
で説明したL1すなわち{(行送りドット数)ー(前行
上部白ドット数)ー(前行黒ドット数)+(現行上部白
ドット数)}で算出される値が所定量n以下かどうか判
定しYESならばS602に進み、NOならばS603
に進む。S602ではヘッド走査方向を片方向記録に選
択しS604に進み、終了する。
【0026】S603ではヘッド走査方向を双方向記録
に選択しS604に進み、終了する。すなわちL1で示
す前行と現行との間の白ドットライン数が所定量n以下
ならば片方向記録を行い、nより大きければ双方向記録
を行う。L1が0(ゼロ)の場合は前行と現行で黒ドッ
トが丁度接する場合であり、拡大文字やイメージと判断
されるためドットの桁方向ズレをさけるために片方向記
録を行ったほうが画質の劣化を防げる。またL1が小さ
な正数たとえば1や2の場合においても前行と現行での
ドットの桁方向ズレが目立ちやすいため片方向記録を行
ったほうが画質の劣化を防げる。
【0027】従ってヘッドの走査方向の判定のための値
nは双方向記録時の桁ズレによる画質の劣化がない、あ
るいは目立たないために必要な行間の白ドットライン数
と等しくあるいは若干大きくとることが望ましく、長さ
に換算して0(ゼロ)以上5ミリメートル以下が望まし
い。例えば記録ヘッドのドットピッチが300dpiの
ばあいにはnは0以上59以下が望ましい。
【0028】図7は図5のS513の処理の詳細、即ち
キャリッジモータ31によってキャリッジ11を走査し
て記録ヘッド10を駆動し双方向および片方向の記録を
行う動作のフローチャート図である。本処理はまずS7
01において図6の処理において判断したヘッド走査方
向が双方向か片方向かをチェックし、双方向ならばS7
02へ進み、片方向ならばS710へ進む。S702で
はキャリッジの現在停止位置に対して記録データの左端
と右端のどちらが近いか判断するための演算を行う。即
ち、D={(キャリッジ停止位置)−(記録データ左端
位置)}−{(記録データ右端位置)−(キャリッジ停
止位置)}を求める。
【0029】次にS703へ進み、Dが0(ゼロ)以上
か判定する。NOならばS704へ進み、YESならば
S711へ進む。S710では前行のヘッド走査方向を
判定し右ならばS704へ進み、左ならばS711へ進
む。ここにおける左右の方向は例えば図3においてキャ
リッジ走査側を手前にした場合の左右であり絶対的な方
向ではない。またDを算出するための記録データの記録
位置も同様に左から右へ増大するようにとった場合であ
り絶対的な値ではない。
【0030】S704ではキャリッジ停止位置から左開
始位置へキャリッジを移動し、S705へ進む。S70
5ではキャリッジを右方向に走査しながら記録データを
順次記録ヘッドに送り、記録ヘッドを駆動し記録を行
い、次にS720に進み、本処理を終了する。
【0031】S711ではキャリッジ停止位置から右開
始位置へキャリッジを移動し、S712へ進む。S71
2ではキャリッジを左方向に走査しながら記録データを
順次記録ヘッドに送り、記録ヘッドを駆動し記録を行
い、次にS720に進み、本処理を終了する。
【0032】本処理によって片方向記録時には前行と同
一方向の記録が行われ、双方向記録の場合には記録デー
タに応じて各行のキャリッジ停止位置から最短時間で記
録開始される方向に記録を行うことができ、記録時間の
短縮が可能となる。
【0033】S702およびS703のような現在のキ
ャリッジ停止位置からの最短記録方向の検出を行わない
場合には、S702およびS703の処理をS710の
処理と逆の処理、即ち現行の記録を前行走査方向と逆方
向で行う処理となる。この場合の双方向記録は右方向記
録と左方向記録を交互に行う記録となる。
【0034】以上説明したように各ラインごとの記録デ
ータの黒ドットを検出し、行間の白ドット数によって双
方向および片方向記録の切り替えを行うことによって、
双方向記録時の桁ズレによって画質が劣化することなく
高速記録を達成することができる。
【0035】図8は記録ヘッドを上基準すなわち上端ド
ットから必ず使用する場合の本発明の他の実施例を示す
図であり、記録ヘッド10のドットと黒ドット検出部5
08bにおいて検出された黒ドットおよび行送りドット
数の関係を前行および現行について示した図である。
【0036】黒ドット検出部508bによって各行にお
ける記録データ中の記録ヘッドの最下端黒ドット位置が
検出される。これにより各行の記録ヘッドにたいする黒
ドット数が算出できる。L2で示す値は{(行送りドッ
ト数)−(前行黒ドット数)}で算出される値であり、
前行と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0037】この場合には図4のような上端白ドット数
の検出がなく、処理は簡素化される。図6のS601に
おけるL1のかわりにL2を置き換えれば同様の処理で
双方向および片方向の切り替えができる。
【0038】図9は記録データ中にイメージデータの記
録ヘッド最大使用ドット数を示すコマンドを設けた場合
の本発明のさらに他の実施例を示す図であり、図9aは
記録データ中のコマンドおよびイメージデータを表す図
であり、図9bは記録ヘッド10のドットとイメージデ
ータ使用のドット数および行送りドット数の関係を前行
および現行について示した図である。
【0039】各行における記録データ中のイメージコマ
ンドにおける最大使用ドット数を検出することにより各
行の記録ヘッドにたいする黒ドット数が算出できる。L
3で示す値は{(行送りドット数)−(前行イメージコ
マンド最大使用ドット数)}で算出される値であり前行
と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0040】この場合には図2のような記録ヘッドへの
記録データから直接黒ドットを検出する黒ドット検出部
508bを設ける必要はなく、記録データ中のコマンド
を検出し判断することによって双方向および片方向の切
り替えができ、処理は簡素化される。
【0041】同様に図6のS601におけるL1のかわ
りにL3を置き換えれば同様の処理で双方向および片方
向およびの切り替えができる。また図9bでは記録ヘッ
ドの上端から必ず使用する場合を示したが、所定の空白
ドットを設けてもよく、その場合には空白ドットを考慮
してL3の値を算出すればよい。
【0042】図10は記録データ中にテキストデータの
記録ヘッド最大使用ドット数を示すコマンドを設けた場
合の本発明のさらに他の実施例を示す図であり、図10
aは記録データ中のコマンドおよびデキストコードデー
タを表す図であり、図10bは記録ヘッド10のドット
とテキストデータ使用のドット数および行送りドット数
の関係を前行および現行について示した図である。内部
にフォントを持つ場合にはテキストコードによって記録
を行うことができる。
【0043】各行における記録データ中のテキストコマ
ンドにおける最大使用ドット数を検出することにより各
行の記録ヘッドに対する黒ドット数が算出できる。L4
で示す値は{(行送りドット数)−(前行テキストコマ
ンド最大使用ドット数)}で算出される値であり、前行
と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0044】この場合には図2のような記録ヘッドへの
記録データから直接黒ドットを検出する黒ドット検出部
508bを設ける必要はなく、記録データ中のコマンド
を検出し判断することによって双方向および片方向の切
り替えができ、処理は簡素化される。同様に図6のS6
01におけるL1のかわりにL4を置き換えれば同様の
処理で双方向および片方向の切り替えができる。
【0045】図10bでは記録ヘッドの上端から必ず使
用する場合を示したが、所定の空白ドットを設けてもよ
く、その場合には空白ドットを考慮してL4の値を算出
すればよい。
【0046】なお本発明はインクジェット記録方式を示
したが、サーマルヘッド記録方式、熱転写記録方式、ド
ットインパクト記録方式等シリアルタイプの記録方式す
べてに実施可能である。
【0047】また搭載される記録ヘッドの種類ないし個
数についても、例えば単色のインクおよび記録ヘッドが
設けられたもののほか、記録色や濃度を異にする複数の
インクに対応して複数の記録ヘッドが設けられるもので
あっても良い。
【0048】更に加えて、本発明にかかるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、上述のようなワードプロセ
ッサやコンピュータ等の情報処理機器の出力端末として
一体または別体に設けられるもののほか、スキャナー等
と組み合わせた複写装置、さらには送信受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0049】
【発明の効果】本発明は前述した如く、前行と現行の記
録ヘッドのドットに対する記録黒ドット数および行送り
ドット数を比較することにより行間の白ドット数を算出
し、行間白ドット数が所定量以下のときに片方向記録を
行い、その他の時双方向記録を行うことにより、双方向
記録時の桁ズレによる画質の劣化が目立つことなく、高
速記録を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、記録装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図2は、本発明を適用可能な装置として、文書
作成装置(以下ワードプロセッサという)の外観構成例
を示す。
【図3】図3は、本発明に係るインクジェット記録装置
の構成例を示す。
【図4】図4は、記録ヘッドのドットと黒ドット検出部
において検出された黒ドットおよび行送りドット数の関
係を前行および現行について示した図である。
【図5】図5は、本発明の記録装置の記録を制御する動
作のフローチャート図である。
【図6】図6は、図5のS512の処理の詳細、現行に
対してヘッドの走査方向を判定する動作のフローチャー
ト図である。
【図7】図7は、図5のS513の処理の詳細、即ちキ
ャリッジモータ31によってキャリッジ11を走査して
記録ヘッド10を駆動し双方向および片方向の記録を行
なう動作のフローチャート図である。
【図8】図8は、本発明の他の実施例を示す図である。
【図9】図9a及び図9bは、本発明のさらに他の実施
例を示す図である。
【図10】図10a及び図10bは、本発明のさらに他
の実施例を示す図である。
【符号の説明】 10 記録ヘッド 11 キャリッジ 31 キャリッジモータ 35 搬送モータ 508a ラインバッファ 508b 黒ドット検出部 508c ヘッドドライバ ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録ヘッドを記録シート
の走査方向と直角方向に走査して記録するシリアルタイ
プの記録装置に関し、特に、そのような記録装置におけ
る片方向記録と双方向記録との切り換えに関する。
【0002】
【従来の技術】今日、プリンタやワードプロセッサ等の
情報記録機器が多く開発されている。これらの機器に搭
載される記録装置のうちシリアルタイプのプリンタはそ
の構成の簡単さによる低価格化、小型化等の長所から多
く採用されている。さらには低価格、小型の記録装置に
おいても高解像度化、高速化の要望が大きく、特に高速
化のための双方向記録は重要なポイントとなってきてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、双方向記録の
場合は記録状態が走査方向によって異なること、即ち桁
方向の位置ズレが生じ、スケーラブルフォント(拡大文
字)やイメージの様な記録データが多行にわたる場合に
は記録ヘッドの走査ムラが発生するため、通常片方向記
録を行うようにしている。
【0004】従来においては、ホストからプリンタにあ
るいは記録データを生成する処理部からプリンタの制御
部へ双方向および片方向を指示する信号あるいはコマン
ド等を送ってこれによってプリンタあるいはプリンタの
制御部が双方向および片方向の切り替えを行っていた。
【0005】しかしながら、ホストあるいは記録データ
生成部が双方向および片方向の切り替えの判断を行う方
法ではホストあるいは記録データ生成部の処理が増大し
他の処理の速度低下や停止という状態が発生してしまい
コンピュータやワープロ等としての本体の機能低下とな
ってしまう。
【0006】本発明は、上述の問題点に鑑みなされたも
のであって、その目的は、ホストあるいは記録データ生
成部の負荷を増やすことなく双方向と片方向の記録の切
り替えを行い、高速の記録を達成することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明の記録装置は、プリンタあるいはプリンタ制
御部において各1ページに対応する記録データを解析
し、前行と現行のあるいは現行と次行の記録間における
空白ドットラインの有無を判断し、空白ドットラインが
所定量以上存在した場合には双方向記録を行い、他の場
合には片方向記録を行うことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明によれば、ホストあるいは記録データ生
成部に余分な負荷を負わせることなく記録装置の双方向
および片方向記録の切り替えが行え、高速記録が達成で
きる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を具体
的に説明する。図1は記録装置の構成を示すブロック図
である。図において、符号501は、主制御をなすコン
トローラを示し、このコントローラ501は、以下、符
号502〜506で示す素子を含むものである。502
は図5〜図7に示すような手順を実行する例えばマイク
ロコンピュータ形態のCPUを示し、503はテキスト
データや画像データを展開したりする領域や作業用の領
域などを設けたRAMを示し、504は前記手順に対応
したプログラムやその他フォントデータなどの固定デー
タを格納したROMを示し、505はCPU502の実
行サイクルを作り出したりプリンタ部2による記録動作
の際必要なタイミングを作り出したりするタイマを示
し、506はCPU502からの信号と周辺装置を結ぶ
インターフェース部を示す。
【0010】また、符号507は、プリンタ部2のコン
トローラを示し、このコントローラ507は、以下、符
号508(508a〜508c)〜511、その他の符
号で示す素子を含むものである。508aは記録ヘッド
10への記録データを蓄積するラインバッファを示
し、、508bは1行(ライン)ごとの記録データ中の
記録ヘッド10のドットに対して記録に有効なドット
(以下黒ドットと呼ぶ)を検出する黒ドット検出部を示
し、この黒ドット検出部508bは記録ヘッドの各ドッ
トに対して一度でも記録が行われるドットを黒ドットと
して検出し、1行(ライン)の記録ごとにリセットされ
るよう構成されている。508cは記録ヘッド10に記
録制御信号や電力などの送出するヘッドドライバを示
し、509a、509b、509cはそれぞれキャリッ
ジモータ31、搬送モータ35、回復系モータ61を駆
動するのに必要な信号や電力などを送出するモータドラ
イバを示し、510はキャリッジ11(図3参照)の位
置を検出し、例えばホームポジションにキャリッジ11
があるかどうかまたは現在のキャリッジの位置を判断す
るためのキャリッジセンサを示し、511は紙等の記録
媒体(以下記録用紙とも呼ぶ)が未挿入であったりペー
ジ終端まで記録が終了してしまったときに記録用紙以外
のところに記録を行わせないために記録用紙の有無を検
出するペーパーセンサを示す。
【0011】さらに、符号1はキーボード部を示し、2
はLCDやCRT等の表示部を示し、7は例えばFD
D、HDD、RAMカードなどの外部記憶装置を示し、
512は例えば他の情報処理装置と通信を行ったり、内
部のバスに直接接続して周辺機器を制御したりするため
の外部インターフェースを示す。
【0012】なお、図1のブロック図に含まれていない
が、他に上記の電気回路に電力を供給するための電源部
があり、これには例えば充電式のバッテリーや、使い捨
ての乾電池、あるいは装置本体を固定して使用する場合
のAC電源用変換器などがある。
【0013】図2は、本発明を適用できる文書作成装置
(以下ワードプロセッサという)の外観構成例を示す。
ここで、符号1は入力装置であるところのキーボード部
を示す。2は入力した文書等を表示する表示器部分を示
し、この表示器部分2は回動可能に保持され、非使用時
はキーボード部1に重なるように折り畳めるようになっ
ている。3は該記録ヘッドの動作状態を確認するための
視覚認識用開口に設けた開閉可能な保護カバーを示し、
この保護カバー3は透明または半透明である。4は拍車
を保持するための拍車カバーを示す。5は記録用紙の給
紙排紙時に紙の支えとするペーパーサポーターを示し、
6は手動にて記録用紙の給紙排紙を行うためのノブを示
す。
【0014】図3は、本発明に係るインクジェット記録
装置の構成例を示す。ここで、符号10は記録ヘッドを
示し、11は前記記録ヘッド10を搭載して図中S方向
に走査するためのキャリッジを示す。ここで後述の説明
のため図示のS1方向を右方向とし、S2方向を左方向
とする。21は記録ヘッド10と本体制御部を接続する
ためのフレキシブルケーブルを示す。23はキャリッジ
11をS方向に案内するためのガイド軸を示し、このガ
イド軸23はキャリッジ11の軸受25に挿通されてい
る。
【0015】符号27はキャリッジ11が固定されS方
向に移動させるための動力を伝達するタイミングベルト
を示し、このタイミングベルト27は装置両側部に配置
されたプーリ29A、29Bに張架されている。一方の
プーリ29Bにはギア等の伝導機構を介してキャリッジ
モータ31より駆動力が伝達される。33は記録用紙の
被記録面を規制するとともに記録等に際して搬送するた
めのプラテンローラを示し、このプラテンローラ33は
搬送モータ35によって駆動される。
【0016】符号37は記録媒体をペーパーサポータ5
(図2参照)側より記録位置に導くためのペーパーパン
を示し、39は記録媒体の給送経路途中に配置されて記
録媒体をプラテンローラ33に向けて押圧し搬送するた
めのフィードローラを示す。
【0017】符号41は記録媒体搬送方向から見て記録
位置より下流方向に配置され記録媒体を不図示の排紙口
へ向けて排紙するための排紙ローラを示す。42は排紙
ローラ41に対応して設けられた拍車を示し、この拍車
42は記録媒体を介して排紙ローラ41を押圧し、排紙
ローラ41による記録媒体の搬送力を生じさせる。43
は記録媒体のセット等に際してフィードローラ39、押
さえ板45、拍車42のそれぞれの付勢を解除するため
の解除レバーを示す。45は記録位置近傍において記録
媒体の浮き上がり等を抑制しプラテンローラ33に対す
る密着状態を確保するための押さえ板を示す。
【0018】符号51は記録を行わない場合に記録ヘッ
ド10を保護格納するためのキャップを示し、53はキ
ャップ51に通じ記録ヘッド10の吐出口(図示せず)
からインクを吸引するためのポンプを示す。55はポン
プ53によって吸引されたインクを蓄えるドレインタン
クを示し、57はポンプ53とドレインタンク55をつ
なぐドレインパイプを示す。59は記録ヘッド4の表面
を清掃するためのワイパーを示すす61はキャップ51
の記録ヘッド4に対する圧接および解除、ポンプ53の
吸引、およびワイパー59の記録ヘッド4方向への移動
および退避を制御するカムを示し、63は前記カム61
に駆動力を伝達する回復系モータを示す。
【0019】図4は、記録ヘッド10のドットと、黒ド
ット検出部508bにおいて検出された黒ドットと、行
送りドット数との関係を前行および現行について示した
図である。黒ドット検出部508bによって各行におけ
る記録データ中の記録ヘッドの最上端黒ドット位置と最
下端黒ドット位置が検出される。これにより各行の記録
ヘッドに対する上部白ドット数(非記録ドット数)およ
び黒ドット数が算出できる。L1で示す値は{(行送り
ドット数)ー(前行上部白ドット数)ー(前行黒ドット
数)+(現行上部白ドット数)}で算出される値であり
前行と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0020】図5は本発明の記録装置の記録を制御する
ためのフローチャート図である。本処理はまずステップ
S501においてページ単位における種々の初期設定を
行う。例えば記録開始時の前行記録データの初期化や紙
送りデータの初期化をおこなう。次にS502へ進み、
記録のための処理の判別を行う。即ち、記録データにし
たがって、記録用紙の挿入、キャリッジを走査しながら
記録ヘッドを駆動して記録を行うための記録用紙の搬
送、記録用紙の排出等の処理の判別を処理を実行する。
【0021】S502において次処理が1ラインの記録
と判別した場合にはS510に進み記録データをライン
バッファ508aにセットし、次にS511で黒ドット
検出部508bのデータを読み込み、次にS512にお
いてヘッドの走査方向すなわち双方向記録か片方向記録
かを判定し、次にS513においてキャリッジ11を走
査し記録を行い、次に黒ドット検出部から読み込んだデ
ータを次行のデータとしてセーブし、次にS515で紙
送りドット数を0(ゼロ)にセットする。これで1ライ
ンの記録を終了し、S502にもどって次の処理を行
う。
【0022】S502において次の処理が紙送りと判断
した場合にはS520に進み、記録データにしたがって
搬送モータ35を駆動して所定量紙送りを行い、次にS
521で紙送り量を記録ヘッドのドットピッチに換算し
た紙送りドット数の値をセーブし、S502にもどる。
【0023】S502において次の処理が記録用紙の挿
入と判断した場合にはS530に進み搬送モータ35を
駆動し、記録用紙の挿入および所定位置へのセットを行
い、S502にもどる。S502において次の処理が記
録用紙の排出と判断した場合にはS540に進み、搬送
モータ35を駆動し記録用紙の排出を行いS502にも
どる。
【0024】各処理においてエラーが発生した場合には
S502にもどり、S502においてエラーの発生を検
出し、S550へ進み、各種エラー処理を行う。エラー
には例えば記録用紙の検出エラー、キャリッジセンサの
検出エラー等がある。S502において記録が終了と判
断した場合にはS590へ進み本処理を終了する。本発
明においてはワープロ等のように内部で生成した記録デ
ータを記録制御処理する方法を示したが、ホストコンピ
ュータからの記録コマンドおよびデータを受信して記録
するプリンタの場合にも同様であり、S502における
処理がホストからの記録コマンドの解析と記録処理の実
行となるだけである。またワープロにおいてもプリンタ
と同様に記録部を別に制御し、記録コマンドとデータの
受信を行ってもよい。
【0025】図6は図5のS512の処理の詳細、即ち
現行に対するヘッドの走査方向を判定する動作のフロー
チャート図である。本処理はまずS601において図4
で説明したL1すなわち{(行送りドット数)ー(前行
上部白ドット数)ー(前行黒ドット数)+(現行上部白
ドット数)}で算出される値が所定量n以下かどうか判
定しYESならばS602に進み、NOならばS603
に進む。S602ではヘッド走査方向を片方向記録に選
択しS604に進み、終了する。
【0026】S603ではヘッド走査方向を双方向記録
に選択しS604に進み、終了する。すなわちL1で示
す前行と現行との間の白ドットライン数が所定量n以下
ならば片方向記録を行い、nより大きければ双方向記録
を行う。L1が0(ゼロ)の場合は前行と現行で黒ドッ
トが丁度接する場合であり、拡大文字やイメージと判断
されるためドットの桁方向ズレをさけるために片方向記
録を行ったほうが画質の劣化を防げる。またL1が小さ
な正数たとえば1や2の場合においても前行と現行での
ドットの桁方向ズレが目立ちやすいため片方向記録を行
ったほうが画質の劣化を防げる。
【0027】従ってヘッドの走査方向の判定のための値
nは双方向記録時の桁ズレによる画質の劣化がない、あ
るいは目立たないために必要な行間の白ドットライン数
と等しくあるいは若干大きくとることが望ましく、長さ
に換算して0(ゼロ)以上5ミリメートル以下が望まし
い。例えば記録ヘッドのドットピッチが300dpiの
ばあいにはnは0以上59以下が望ましい。
【0028】図7は図5のS513の処理の詳細、即ち
キャリッジモータ31によってキャリッジ11を走査し
て記録ヘッド10を駆動し双方向および片方向の記録を
行う動作のフローチャート図である。本処理はまずS7
01において図6の処理において判断したヘッド走査方
向が双方向か片方向かをチェックし、双方向ならばS7
02へ進み、片方向ならばS710へ進む。S702で
はキャリッジの現在停止位置に対して記録データの左端
と右端のどちらが近いか判断するための演算を行う。即
ち、D={(キャリッジ停止位置)−(記録データ左端
位置)}−{(記録データ右端位置)−(キャリッジ停
止位置)}を求める。
【0029】次にS703へ進み、Dが0(ゼロ)以上
か判定する。NOならばS704へ進み、YESならば
S711へ進む。S710では前行のヘッド走査方向を
判定し右ならばS704へ進み、左ならばS711へ進
む。ここにおける左右の方向は例えば図3においてキャ
リッジ走査側を手前にした場合の左右であり絶対的な方
向ではない。またDを算出するための記録データの記録
位置も同様に左から右へ増大するようにとった場合であ
り絶対的な値ではない。
【0030】S704ではキャリッジ停止位置から左開
始位置へキャリッジを移動し、S705へ進む。S70
5ではキャリッジを右方向に走査しながら記録データを
順次記録ヘッドに送り、記録ヘッドを駆動し記録を行
い、次にS720に進み、本処理を終了する。
【0031】S711ではキャリッジ停止位置から右開
始位置へキャリッジを移動し、S712へ進む。S71
2ではキャリッジを左方向に走査しながら記録データを
順次記録ヘッドに送り、記録ヘッドを駆動し記録を行
い、次にS720に進み、本処理を終了する。
【0032】本処理によって片方向記録時には前行と同
一方向の記録が行われ、双方向記録の場合には記録デー
タに応じて各行のキャリッジ停止位置から最短時間で記
録開始される方向に記録を行うことができ、記録時間の
短縮が可能となる。
【0033】S702およびS703のような現在のキ
ャリッジ停止位置からの最短記録方向の検出を行わない
場合には、S702およびS703の処理をS710の
処理と逆の処理、即ち現行の記録を前行走査方向と逆方
向で行う処理となる。この場合の双方向記録は右方向記
録と左方向記録を交互に行う記録となる。
【0034】以上説明したように各ラインごとの記録デ
ータの黒ドットを検出し、行間の白ドット数によって双
方向および片方向記録の切り替えを行うことによって、
双方向記録時の桁ズレによって画質が劣化することなく
高速記録を達成することができる。
【0035】図8は記録ヘッドを上基準すなわち上端ド
ットから必ず使用する場合の本発明の他の実施例を示す
図であり、記録ヘッド10のドットと黒ドット検出部5
08bにおいて検出された黒ドットおよび行送りドット
数の関係を前行および現行について示した図である。
【0036】黒ドット検出部508bによって各行にお
ける記録データ中の記録ヘッドの最下端黒ドット位置が
検出される。これにより各行の記録ヘッドにたいする黒
ドット数が算出できる。L2で示す値は{(行送りドッ
ト数)−(前行黒ドット数)}で算出される値であり、
前行と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0037】この場合には図4のような上端白ドット数
の検出がなく、処理は簡素化される。図6のS601に
おけるL1のかわりにL2を置き換えれば同様の処理で
双方向および片方向の切り替えができる。
【0038】図9は記録データ中にイメージデータの記
録ヘッド最大使用ドット数を示すコマンドを設けた場合
の本発明のさらに他の実施例を示す図であり、図9aは
記録データ中のコマンドおよびイメージデータを表す図
であり、図9bは記録ヘッド10のドットとイメージデ
ータ使用のドット数および行送りドット数の関係を前行
および現行について示した図である。
【0039】各行における記録データ中のイメージコマ
ンドにおける最大使用ドット数を検出することにより各
行の記録ヘッドにたいする黒ドット数が算出できる。L
3で示す値は{(行送りドット数)−(前行イメージコ
マンド最大使用ドット数)}で算出される値であり前行
と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0040】この場合には図2のような記録ヘッドへの
記録データから直接黒ドットを検出する黒ドット検出部
508bを設ける必要はなく、記録データ中のコマンド
を検出し判断することによって双方向および片方向の切
り替えができ、処理は簡素化される。
【0041】同様に図6のS601におけるL1のかわ
りにL3を置き換えれば同様の処理で双方向および片方
向およびの切り替えができる。また図9bでは記録ヘッ
ドの上端から必ず使用する場合を示したが、所定の空白
ドットを設けてもよく、その場合には空白ドットを考慮
してL3の値を算出すればよい。
【0042】図10は記録データ中にテキストデータの
記録ヘッド最大使用ドット数を示すコマンドを設けた場
合の本発明のさらに他の実施例を示す図であり、図10
aは記録データ中のコマンドおよびデキストコードデー
タを表す図であり、図10bは記録ヘッド10のドット
とテキストデータ使用のドット数および行送りドット数
の関係を前行および現行について示した図である。内部
にフォントを持つ場合にはテキストコードによって記録
を行うことができる。
【0043】各行における記録データ中のテキストコマ
ンドにおける最大使用ドット数を検出することにより各
行の記録ヘッドに対する黒ドット数が算出できる。L4
で示す値は{(行送りドット数)−(前行テキストコマ
ンド最大使用ドット数)}で算出される値であり、前行
と現行との間の白ドットライン数を表している。
【0044】この場合には図2のような記録ヘッドへの
記録データから直接黒ドットを検出する黒ドット検出部
508bを設ける必要はなく、記録データ中のコマンド
を検出し判断することによって双方向および片方向の切
り替えができ、処理は簡素化される。同様に図6のS6
01におけるL1のかわりにL4を置き換えれば同様の
処理で双方向および片方向の切り替えができる。
【0045】図10bでは記録ヘッドの上端から必ず使
用する場合を示したが、所定の空白ドットを設けてもよ
く、その場合には空白ドットを考慮してL4の値を算出
すればよい。
【0046】なお本発明はインクジェット記録方式を示
したが、サーマルヘッド記録方式、熱転写記録方式、ド
ットインパクト記録方式等シリアルタイプの記録方式す
べてに実施可能である。
【0047】また搭載される記録ヘッドの種類ないし個
数についても、例えば単色のインクおよび記録ヘッドが
設けられたもののほか、記録色や濃度を異にする複数の
インクに対応して複数の記録ヘッドが設けられるもので
あっても良い。
【0048】更に加えて、本発明にかかるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、上述のようなワードプロセ
ッサやコンピュータ等の情報処理機器の出力端末として
一体または別体に設けられるもののほか、スキャナー等
と組み合わせた複写装置、さらには送信受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0049】
【発明の効果】本発明は前述した如く、前行と現行の記
録ヘッドのドットに対する記録黒ドット数および行送り
ドット数を比較することにより行間の白ドット数を算出
し、行間白ドット数が所定量以下のときに片方向記録を
行い、その他の時双方向記録を行うことにより、双方向
記録時の桁ズレによる画質の劣化が目立つことなく、高
速記録を達成できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドと、記録データに対して該記
    録ヘッドの記録に有効なドット(黒ドット)を少なくと
    も1行の範囲内で検出する黒ドット検出手段と、を備
    え、該黒ドット検出手段の内容および行送り量を前行お
    よび現行に関して比較し、その結果によって該記録ヘッ
    ドの走査を片方向記録か双方向記録かに切り替えること
    を特徴とした記録装置。
  2. 【請求項2】 記録ヘッドと、記録データ内のイメージ
    データのドット高さを示すコマンドと、同一行内におい
    て該コマンドによって指定された高さの最大値を検出す
    る検出手段と、を備え、前記最大ドット高さおよび行送
    り量を前行および現行に関して比較し、その結果によっ
    て該記録ヘッドの走査を片方向記録か双方向記録かに切
    り替えることを特徴とする請求項第1項記載の記録装
    置。
  3. 【請求項3】 記録ヘッドと、記録データ内のテキスト
    コードのドット高さを示すコマンドと、同一行内におい
    て該コマンドによって指定されたドット高さの最大値を
    検出する検出手段と、を備え、前記最大ドット高さおよ
    び行送り量を前行および現行に関して比較し、その結果
    によって該記録ヘッドの走査を片方向記録か双方向記録
    かに切り替えることを特徴とする請求項第1項記載の記
    録装置。
  4. 【請求項4】 記録ヘッドと、記録データに対して該記
    録ヘッドの記録に有効なドット(黒ドット)を少なくと
    も1行の範囲内で検出する黒ドット検出手段と、該黒ド
    ット検出手段の内容を記憶する記憶手段と、行送り量を
    該記録ヘッドのドットピッチに換算して記憶する換算記
    憶手段と、を備え、該黒ドット検出手段の内容および行
    送り量を前行および現行に関して比較し、その結果によ
    って該記録ヘッドの走査を片方向記録か双方向記録かに
    切り替えることを特徴とする請求項第1項記載の記録装
    置。
  5. 【請求項5】 記録ヘッドと、記録データ内のイメージ
    データのドット高さを示すコマンドと、同一行内におい
    て該コマンドによって指定されたドットの高さの最大値
    を検出する検出手段と、該検出手段によって検出された
    行内の最大ドット高さを記憶する記憶手段と、行送り量
    を該記録ヘッドのドットピッチ換算して記憶する換算記
    憶手段と、を備え、前記最大ドット高さおよび行送り量
    を前行および現行に関して比較し、その結果によって該
    記録ヘッドの走査を片方向記録か双方向記録かに切り替
    えることを特徴とする請求項第1項記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 記録ヘッドと、記録データ内のテキスト
    コードのドット高さを示すコマンドと、同一行内におい
    て該コマンドによって指定されたドット高さの最大値を
    検出する検出手段と、該検出手段によって検出された行
    内の最大ドット高さを記憶する記憶手段と、行送り量を
    該記録ヘッドのドットピッチ換算して記憶する換算記憶
    手段と、を備え、前記最大ドット高さおよび行送り量を
    前行および現行に関して比較し、その結果によって該記
    録ヘッドの走査を片方向記録か双方向記録かに切り替え
    ることを特徴とする請求項第1項記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の
    記録装置において、前記ヘッドの走査を双方向記録と判
    断したとき、前記ヘッドを支持するキャリッジの現在停
    止位置が次記録領域の左端位置又は右端位置のいずれに
    近いかを判断し、近い方の端位置から遠い方の端位置の
    方向に記録走査を行うことを特徴とする記録装置。
JP33611091A 1991-11-26 1991-11-26 記録装置 Expired - Fee Related JP3014520B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33611091A JP3014520B2 (ja) 1991-11-26 1991-11-26 記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33611091A JP3014520B2 (ja) 1991-11-26 1991-11-26 記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06340121A true JPH06340121A (ja) 1994-12-13
JP3014520B2 JP3014520B2 (ja) 2000-02-28

Family

ID=18295796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33611091A Expired - Fee Related JP3014520B2 (ja) 1991-11-26 1991-11-26 記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3014520B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016097521A (ja) * 2014-11-19 2016-05-30 株式会社沖データ 画像形成装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4392187B2 (ja) * 2003-04-15 2009-12-24 株式会社 サトウスポーツプラザ 筋肉増強器具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016097521A (ja) * 2014-11-19 2016-05-30 株式会社沖データ 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3014520B2 (ja) 2000-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7651194B2 (en) Printing apparatus and conveyance amount correction method for the same
US20060268039A1 (en) Printing apparatus and printing method
US7699416B2 (en) Printing device
US7766441B2 (en) Printing apparatus
US7258409B2 (en) Inkjet printing apparatus and control method for the same
EP0655859A2 (en) Data processing method and apparatus
JP3944007B2 (ja) 記録システム及び画像処理装置
JP2010012660A (ja) 記録装置
US20050163552A1 (en) Printing method and image forming apparatus for performing the same
JP3014520B2 (ja) 記録装置
US10166793B2 (en) Serial-type recording apparatus
US7522305B2 (en) Image printing apparatus and a white line compensation method therefor
EP0459515B1 (en) Recording apparatus with an electronic typewriter
JP2003025653A (ja) 画像記録装置
JP4147890B2 (ja) 印刷装置
JP2817977B2 (ja) 文書処理装置
JPH06219006A (ja) 記録装置
JP3036799B2 (ja) 記録装置
KR100206266B1 (ko) 프린터의 캐리지 제어방법
JPH08181803A (ja) インクジェットファクシミリ装置
JP2006212867A (ja) インクジェット記録装置
KR19990056846A (ko) 용지 급지 상태 인식에 따른 프린팅 장치 및 프린팅 방법
JP2009017424A (ja) 画像記録装置及び画像記録装置の制御方法
JP2000177209A (ja) 記録装置
JP2007136883A (ja) 印字装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees