JPH06339885A - ロボットのコンプライアンス制御方法 - Google Patents
ロボットのコンプライアンス制御方法Info
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Abstract
備える多自由度ロボット2において、仮想コンプライア
ンス制御手法を適用する。そして、外力を検出する機構
から得られる値から、手先効果器3の重量による影響
と、手先効果器3のジャイロモーメントによる影響を差
し引くことにより、制御の中に構築される制御系の数学
モデルの中の外力項を設定する。 【効果】機構的に大きな回転運動量を有する回転体がロ
ボットの手先効果器として設置された場合においても、
対象物に対して任意の機械コンプライアンスを有する制
御系を構築することが可能となる。また、ロボットの手
先効果器に加わる外力を推定する場合、ロボットの手先
効果器に回転体が用いられた場合発生するジャイロ効果
を排除して、より精度の高い外力の推定が可能となる。
Description
効果器の機構の特性によるロボットの運動制御の乱れを
補償するロボットのコンプライアンス制御方法に関する
ものである。
り作業、研削作業などの作業をロボットに行わせるため
には、従来の位置決め用ロボットにはない高度な性能が
要求される。その要求される性能の一つとして、力を制
御できることが挙げられる。この力制御の方法として、
従来、ロボットの手先効果器に剛性を設定できる機構を
設けて制御するハードウエアによる力制御方法と、制御
ソフトウエア上でロボットに剛性を与えて制御するソフ
トウエアによる力制御方法が提案されていた。いずれも
ロボットの手先効果器に剛性を与えることができる。し
かし、ソフトウエアによる力制御方法の方が、ロボット
の運動に対してより細かい力制御が行うことが可能であ
る。その中でも、ソフトウエアにより手先効果器に多自
由度の機械コンプライアンス機構を実現する方法が、計
測自動制御学会論文集Vol.22,No.3 p34
3−350(昭和61年3月)で記載されている 仮想
コンプライアンス制御方法 である。
制御では、外力に対してロボットの手先効果器の機械コ
ンプライアンスを任意に設定できることが特徴として挙
げられる。これにより、対象物に対して任意の機械コン
プライアンスを有することができる。
必要な外力の値は、機構的に手先効果器と対象物の間の
値を直接計測することは不可能である。よって、これは
通常、ロボットと手先効果器の間の手首部分で計測され
る。ここで注意すべき点は、(後で詳細に説明する)計
測された外力の値は手先効果器の物理パラメータによる
外力を内包していることである。そこで、この手先効果
器の物理パラメータによる外力を正確に求め、計測され
た外力の値からこれを差し引いて、純粋な対象物からの
外力の値を求めなければ、対象物に対して任意の機械コ
ンプライアンスを有することができない。
プライアンスを得るために、従来は、計測された外力の
値は手先効果器の物理パラメータによる外力として手先
効果器自体の重量を外力に反映させていた。
る回転体が手先効果器として設置された場合、対象物に
対して任意の機械コンプライアンスを有するためには、
先述の手先効果器自体の重量の他に、手先効果器の回転
運動量とロボットの運動量が干渉して発生するジャイロ
モーメントを外力に反映させなければならない。
ャイロモーメントを外力に反映させていなかった。よっ
て、機構的に大きな回転運動量を有する回転体が手先効
果器として設置された場合、この回転運動とロボットの
運動とが干渉して発生するジャイロモーメントによる外
力が、外力の成分の中で支配的になり、有効な制御系を
構築することができない場合があった。
回転体が設置された場合でも対象物に対して任意の機械
コンプライアンスを得ることができるロボットのコンプ
ライアンス制御方法を提供することにある。
め、本発明は、速度を検出する手段と外力を検出する手
段とを備える多自由度ロボットにおいて、仮想コンプラ
イアンス制御方法(後述する)を適用し、制御の中に構
築される制御系の数学モデルについて、外力を正確に設
定するようにした。すなわち、外力を検出する機構から
得られる値から、手先効果器の重量による影響項を差し
引く従来の制御方法に加えて、手先効果器のジャイロモ
ーメントによる影響項を差し引くことにより、制御系の
数学モデルの外力項を設定することができる。
有する回転体が手先効果器として設置された場合、手先
効果器自体の重量の他に、手先効果器の回転運動量とロ
ボットの運動量が干渉して発生するジャイロモーメント
を、外力を検出する機構から得られる値に反映すること
ができ、対象物に対して任意の機械コンプライアンスを
有する制御系を構築することが可能となる。
転運動量を有する回転体が手先効果器として設置された
ロボットで、手先効果器と対象物の接触点が知りたい場
合、手先効果器の回転運動量とロボットの運動量が干渉
して発生するジャイロモーメントの影響を排除した、よ
り精度の高い接触点の推定が可能となる。
して説明する。
ある。手首部分に6自由度の力とトルクを検出するセン
サ1を設置した6自由度多関節型ロボット2の手先効果
器に、グラインダ3が取り付けられている。ロボットの
各関節には、回転角または回転角速度を検出するセンサ
が設置されている。ロボットは、制御装置4により制御
され、手先効果器に任意の機械コンプライアンスを与え
ることができる。なお、6自由度多関節型ロボット2の
6自由度の力とトルクを検出するセンサ1は、ロボット
と手先効果器の間にある必要はなく、グラインダ3と砥
石5の間に設けることもできる。また、コンプライアン
ス制御を構築するために設置された6自由度の力とトル
クを検出するセンサ1とは別にジャイロモーメントを適
切に検出できるようにロボット等を構成する部材にセン
サを設けても良い。
ある。操作者は、制御装置に後述する仮想係数と呼ばれ
る、ある条件値を設定する。すると、制御装置は、ロボ
ットから検出される力と位置の情報を内蔵の制御側に取
り込んで演算を行う。そしてその結果に基づき、ロボッ
トに速度指令を行って、ロボットを制御する。
に、制御装置に構築される手先効果器の数学モデルの構
成例である。
げられる。
偏差と姿勢偏差) [M]:グラインダにおける仮想質量 [k]:グラインダにおける仮想バネ定数 [C]:グラインダにおける仮想粘性定数 上式の外力qの値は、力とトルクを検出するセンサ1か
ら得ることができる。
角速度を検出するセンサから得ることができる。回転角
を検出するセンサが設置されている場合、検出された値
を時間微分することにより回転角速度を得ることができ
る。
転角速度を検出するセンサから得ることができる。回転
角速度を検出されているセンサが設置されている場合、
検出された値を時間積分することにより回転角を得るこ
とができる。
当に設定することにより、手先効果器に加わる外力qに
対して任意の機械コンプライアンスを得ることができ
る。[M],[K],[C],を仮想係数と呼ぶ。
るのに必要な外力qの値は、機構的にロボット2とクラ
インダ3の間の手首部分で計測されるので、得られた値
は手先効果器の物理パラメータによる外力を内包してい
る。よって、外力qを以下のようにして求める。
トによる外力(並進力と回転力) 従来の仮想コンプライアンス制御では、数2のqiの項
を導入していなかったために、機構的に大きな回転運動
量を有する回転体が手先効果器として設置された場合、
手先効果器の回転運動とロボットの運動とが干渉して発
生するジャイロモーメントによる外力が、求める外力q
の成分の中で支配的になり、有効な制御系を構築するこ
とができない場合があった。
て一定の押しつけ力を加えながら対象物を研削する場
合、グラインダの回転とロボットの運動とが干渉してジ
ャイロモーメントが発生し、従来では対象物に対して一
定の押しつけ力を加えながら作業することができなかっ
た。しかしながら、本発明により、数2に表されるよう
に、外力qからジャイロモーメントによる外力qiを排
除することにより、対象物に対して一定の押しつけ力を
加えながら作業することが可能となる。
外力を推定する手法について述べる。
なる6次元ベクトルをレンチと呼ぶことにする。まず議
論を進める上で、図4にある変数の定義を以下に示す。
(回転体を含む) K ツールの運動でpGに発生する慣性力(回転体を
含む) M 重力(回転体を含む) W ツールの姿勢変化の回転速度 VG pGにおける並進速度 T ツールとワークの接触から加えられる力 QB ツールとワークの接触からpBに加えられるモー
メント NC 回転体のジャイロモーメントからpCに加えられ
るモーメント R* 回転体の回転速度………(別の剛体の物理量な
ので*で区別) 〔I*〕 回転体の慣性テンソル…(別の剛体の物理量
なので*で区別) ε デュアル数 e 力センサの歪ゲージ電圧(6チャンネル) 〔Γ〕 力センサの電圧変換行列(電圧をレンチに変
換する6×6行列) fS 力センサから直接検出される力 mS 力センサから直接検出されるモーメント × 外積演算子 力センサは、6要素の歪ゲージによって構成されている
ので、力センサから計測されるレンチqsensは数3から
求められる。
ャイロモーメントと、ロボットの動作の加減速による慣
性レンチを含む。数4から、力センサで計測されたレン
チから、ツールに起因するレンチを差し引いたものが外
力項であることがわかる。
するレンチSFを求める。ジャイロモーメントからツー
ルに働くモーメントNCは、以下の式で表すことができ
る。
FBで表せる。
FCで表せる。
FGで表せる。
は、数6、数7、数8の和として、ΣS原点を基準とす
るレンチSFで表せる。
レンチqsensは同じ物理量である。よって、力センサか
ら計測される値と数9の関係を導出する。重力MとpG
の位置ベクトルSλGは予め計測され、既知である。また
ツールの運動において、ツール重心点での並進速度VG
とツール姿勢変化の回転速度Wの時間変化は小さい。よ
って、ツールの慣性レンチであるKとEGは他の項に比
べて十分に小さいので無視できる。一方、力センサから
直接計測されるレンチqsensは、数10のように力fS
とモーメントmSに変換される。
値から外力を、数12、数13のように推定できる。
のようにして推定することができる。グラインダによる
研削作業を想定した場合、ツールとワークとの接触は、
凸曲線と曲面の接触と考えられるため、点接触として近
似できる。これは力学的には、接触点において力は伝え
るがモーメントは伝えないことを意味する。よって、接
触によるモーメントQBを省略することができる。よっ
て、δを任意の定数として、接触点SλBは数14のよう
に表せる。
意に求めることはできない。よって、数15のように、
制約条件としてワークに接触可能なツールの形状を用い
る。
ツールの接触可能な部分の形状を表す。例としてツール
にグラインダが用いられたとき、グラインダの砥石を空
間内の円盤としてΣSで表現することが考えられる。押
しつけ力の作用線は、この円盤に含まれる場合を除い
て、1回だけこの円盤と交わる。このときδが求めら
れ、接触点SλBを推定することができる。
動量を有する回転体がロボットの手先効果器として設置
された場合においても、対象物に対して任意の機械コン
プライアンスを有する制御系を構築することが可能とな
る。
を推定する場合、ロボットの手先効果器に回転体が用い
られた場合発生するジャイロ効果を排除して、より精度
の高い外力の推定が可能となる。
接触点が知りたい場合、手先効果器の回転運動量とロボ
ットの運動量が干渉して発生するジャイロモーメントの
影響を排除した、より精度の高い接触点の推定が可能と
なる。
る。
アグラムである。
築される手先効果器の数学モデルの構成例である。
的な例を示した図である。
型ロボット、3…ディスクグラインダ、4…制御装置
Claims (4)
- 【請求項1】速度を検出する手段と外力を検出する手段
を備える多自由度ロボットにおいて、ロボットの手先効
果器に回転体が用いられた場合発生するジャイロ効果
を、ロボットの運動制御方法に反映させて補償すること
を特徴とするロボットのコンプライアンス制御方法。 - 【請求項2】前記速度を検出する手段の代わりに位置を
検出する手段を備える多自由度ロボットにおける請求項
1のロボットのコンプライアンス制御方法。 - 【請求項3】請求項1のロボットにおいて、手先効果器
に加わる外力を推定する場合、ロボットの手先効果器に
回転体が用いられた場合発生するジャイロ効果を排除し
て、より精度の高い外力の推定ができる推定方法。 - 【請求項4】請求項1のロボットにおいて、手先効果器
と対象物の接触点を推定する場合、ロボットの手先効果
器に回転体が用いられた場合発生するジャイロ効果を排
除して、より精度の高い接触点の推定ができる推定方
法。
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JP7334393 | 1993-03-31 | ||
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-
1994
- 1994-03-17 JP JP04671694A patent/JP3412236B2/ja not_active Expired - Fee Related
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