JPH06339751A - 金属ストリップの鋳造方法及び該方法に用いる耐火部材 - Google Patents

金属ストリップの鋳造方法及び該方法に用いる耐火部材

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JPH06339751A
JPH06339751A JP9826291A JP9826291A JPH06339751A JP H06339751 A JPH06339751 A JP H06339751A JP 9826291 A JP9826291 A JP 9826291A JP 9826291 A JP9826291 A JP 9826291A JP H06339751 A JPH06339751 A JP H06339751A
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casting
preheated
parallel
casting rolls
tundish
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JP9826291A
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Inventor
Hisahiko Fukase
深瀬久彦
Walter Blejde
ブレッジ ウォルター
William J Folder
ジョン フォールダー ウィリアム
William J Sinclair
ジョン シンクレア ウィリアム
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BHP Steel JLA Pty Ltd
IHI Corp
Original Assignee
BHP Steel JLA Pty Ltd
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 廉価な耐火部材を用いて双ロール鋳造を行な
う。 【構成】 湯をタンディッシュ18及び供給ノズル19
を介し対の平行鋳造ロール16に供給し、平行鋳造ロー
ル16を冷却することにより平行鋳造ロール表面上で殻
凝固を生じさせて平行鋳造ロール間隙に通し、鋳造を行
なう。予め、タンディッシュ18と、供給ノズル19
と、平行鋳造ロール16上に湯溜を形成する側閉板56
を別々に使用温度に予熱して迅速に作動アセンブリに組
立て、予熱した構成部品に不均一又は局部的な冷却が生
じる前に鋳造を始める。予熱時の酸化により耐火物が劣
化したり湯流の不規則性が生じるのを防ぐため、予め供
給ノズル19及び側閉板56にセラミックグレイズ等の
酸化阻止被覆を施すか又はそれらの予熱を不活性雰囲気
内で行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属ストリップ鋳造方法
及び該方法に用いる耐火部材に関する。
【0002】本発明は、相反回転する対の冷却された鋳
造ロール間の間隙に注湯し、回転ローラ表面上に金属殻
を凝固させて鋳造ロール間隙に通し、ロール出口で凝固
ストリップ品を製造する型の双ロール鋳造に特に適用さ
れる。
【0003】
【従来の技術】耐火性の供給ノズルにより溶融金属を鋳
造ロール間隙に導入して湯溜を形成するには、湯溜の鋳
造ロール両端側を、鋳造ロールに係合する耐火性の対の
側閉板で画成する。この場合、供給ノズルと側閉板は1
000℃を十分に超える高温に耐え得る耐火物で造り、
鋳造前にそれ程の高温に予熱しなければならない。この
ような耐火物の一例がアルミナグラファイトである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ナグラファイト製の構成部品は、予熱時にグラファイト
が酸化し、構成部品の劣化を生じてしまい、とても満足
のいくものでないことが判明している。そのような劣化
が側閉板に生じると、側閉板の機械的強度や耐摩性を減
らすので重大な問題である。又、供給ノズルの場合に
は、ノズル出口付近の湯流ガイド面の劣化が湯流の不規
則性をもたらし、製造するストリップ品に欠陥が生じ
る。
【0005】予熱中の酸化の問題は窒化ほう素等のより
高価な耐火物を使用することによりある程度は解消でき
るが、本発明はアルミナグラファイト等の通常の耐火物
を使うことのできる、より廉価な解決策を提供するもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明においては、湯流
限定耐火部材を予熱し、予熱された湯流限定耐火部材を
対の平行鋳造ロールにセットし、対の平行鋳造ロールの
間隙に注湯を行う。
【0007】鋳造時には、酸化阻止被覆の施された湯流
限定部材を少なくとも1000℃以上に予熱するのが好
ましく、酸化阻止被膜の施されていない湯流限定部材の
場合は予熱は不活性雰囲気内で行うのが良い。
【0008】金属ストリップの鋳造に使用される耐火部
材は、湯流限定耐火部材であって、酸化阻止被膜が施さ
れている。
【0009】酸化阻止被膜は、少なくとも1000℃以
上の温度で酸化を阻止できるセラミックグレイズとする
と良い。
【0010】湯流限定耐火部材が供給ノズルの場合は、
該供給ノズルを主としてアルミナグラファイトで造って
も良い。
【0011】
【作用】本発明においては、流限定耐火部材が予熱さ
れ、予熱された湯流限定耐火材が対の平行鋳造ロールに
セットされ、対の平行鋳造ロールの間隙に注湯を行って
金属ストリップが製造されるため、ストリップ品の欠陥
が生じることなく良好な製品が得られる。
【0012】湯流限定耐火部材を不活性雰囲気中で加熱
する場合には、湯流限定耐火材は酸化阻止被膜はなくと
もストリップ品に欠陥が生じることはなく、又湯流限定
部材を1000℃以上に加熱することによりストリップ
品の欠陥は一層効果的に防止できる。
【0013】湯流限定耐火部材に酸化阻止被膜を施した
場合には、湯流限定耐火部材の酸化による弊害が防止さ
れる。
【0014】供給ノズルは、主にアルミナグラファイト
で造り、酸化阻止被膜を施さなかった場合であっても、
不活性雰囲気中で加熱して使用すれば、ストリップ品に
欠陥が生じることはない。
【0015】
【実施例】以下、本発明を更に十分に説明するため、本
発明の好適実施例とその作動を図面を参照しつつ詳述す
る。
【0016】図示の鋳造装置は工場床12に立てられた
主機フレーム11を含み、主機フレーム11は、第1ス
テーションであるアセンブリステーション14と第2ス
テーションである鋳造ステーション15との間で水平移
動可能な鋳造ロール台車13を支持する。鋳造ロール台
車13は対の平行鋳造ロール16を担持し、それに湯が
鋳造時に取鍋17からタンディッシュ18と供給ノズル
19を介して供給される。平行鋳造ロール16は水冷さ
れるので、動いている平行鋳造ロール16表面上で殻が
凝固して平行鋳造ロール16間隙に至り、ロール出口で
凝固ストリップ20となる。これを基準コイラ21に送
給し、後に第2コイラ22へと移送する。容器23を鋳
造ステーション15に隣接して主機フレーム11に取付
けることにより、湯がタンディッシュ18の溢流口24
を通って、又は、鋳造作業中にストリップの甚だしい変
形等の不具合が起きた場合にはタンディッシュ18片側
の緊急プラグ25を引抜くことにより、この容器に移さ
れる。
【0017】鋳造ロール台車13の台車フレーム31に
取付けたホイール32を主機フレーム11の一部に沿っ
て延びるレール33に載せて鋳造ロール台車13全体を
レール33に沿って移動可能とし、台車フレーム31の
担持する対のロールクレードル34には平行鋳造ロール
16を回転可能に取付ける。相補摺動部材35,36の
相互係合によりロールクレードル34を台車フレーム3
1上に取付けることにより、ロールクレードル34が油
圧シリンダ装置37,38により鋳造ロール台車13上
を動いて平行鋳造ロール16間隙を調節できるようにす
る。鋳造ロール台車13全体は、鋳造ロール台車13の
駆動ブラケット40と主機フレーム11との間に接続し
た複動油圧ピストンシリンダ装置39を発動させること
により、レール33に沿ったアセンブリステーション1
4から鋳造ステーション15への移動及びその逆の移動
が可能である。
【0018】平行鋳造ロール16は台車フレーム31に
取付けた電動モータ及びトランスミッションから延びる
ロール駆動軸41を介して相反回転する。平行鋳造ロー
ル16の銅製周壁には、一連の縦方向に延び周方向に離
間した水冷通路を形成し、回転グランド43を介してロ
ール駆動軸41に連結した供給ホース42からロール駆
動軸41内の給水ダクトを経てロール端部への冷水供給
がなされる。典型的には、1300mm幅のストリップ
を生産できるようロールは径が約500mm、長さが1
300mmである。
【0019】鋳造作業中の取鍋17、タンディッシュ1
8及び供給ノズル19の配置を最も明確に示しているの
が図1、図2及び図7である。取鍋17は全く従来の構
成であり、ヨーク45により天井クレーンで支持するこ
とにより高温湯受ステーションから移送可能となってい
る。取鍋17に取付けたストッパロッド46をサーボシ
リンダで発動させることにより、湯を取鍋17から出口
ノズル47及び耐火シュラウド48を介してタンディッ
シュ18に流入させることができる。
【0020】タンディッシュ18も従来の構造のもの
で、アルミナグラファイト等の耐火物で造られた幅広の
鉢型である。タンディッシュ18は一側で取鍋17から
湯を受け、その側に前記した溢流口24及び緊急プラグ
25を備えている。タンディッシュ18の他側には一連
の縦方向に離間した湯出口開口52が備えられている。
タンディッシュ18下側に設けた取付ブラケット53
は、タンディッシュ18をロール台車フレーム31に取
付けるためのものであり、ロール台車フレーム31の位
置合わせペグ54を受ける開口を備えていて、以下に記
述するごとくタンディッシュ18を正確に位置決めす
る。
【0021】供給ノズル19はアルミナグラファイト等
の耐火物製の細長体である。供給ノズル19下部が内方
下向にすぼまるテーパ状となっていて平行鋳造ロール1
6間隙に突入でき、又、取付ブラケット60を備えてい
てロール台車フレーム31で支持される。供給ノズル1
9上部には外側に突出し下方を向いた側肩部55を形成
してあるので、以下に記述するロボット装置により供給
ノズル19の持上げ・移送が可能と成る。
【0022】供給ノズル19に水平方向に相互離間しほ
ぼ垂直に延びる一連の流路を備え、適度に低速の湯を平
行鋳造ロール16全幅にわたって放出させることによ
り、湯を初期凝固の起きるロール表面に直接跳ね飛ばす
ことなく平行鋳造ロール16間隙へと送給することがで
きる。若しくは、供給ノズル19に単一の連続長孔出口
を設けて、低速カーテン状の湯を直接平行鋳造ロール1
6間隙に送給してもよい。供給ノズル19出口は平行鋳
造ロール16間隙の上方に形成される湯溜のメニスカス
レベルより上にあってもよいし、湯溜の中に浸かってい
てもよい。以下に詳細に説明するように、湯溜を平行鋳
造ロール16端で画成するのは対の側閉板56であり、
側閉板56は、鋳造ロール台車13が鋳造ステーション
15にある場合、平行鋳造ロール16の段付端57で保
持する。
【0023】鋳造作業の前に、取鍋17、タンディッシ
ュ18、供給ノズル19及び側閉板56は全て全般に1
200〜1300℃の使用温度に予熱しなければならな
い。これら予熱した構成部品を平行鋳造ロール16に対
する作動位置へと移し、予熱した構成部品、特に供給ノ
ズル19に重大な局部冷却箇所が生じて鋳造中の不均一
な凝固とならないよう、短い時間内に鋳造を始めれば、
鉄金属を上手に鋳造して十分満足のいくストリップを造
ることができる。この目的のため、図示の鋳造装置には
鋳造ロール台車13がアセンブリステーション14にあ
るときに予熱済のタンディッシュ18と供給ノズル19
を迅速に鋳造ロール台車13に取付けできる手段を有し
ており、従って、鋳造ロール台車13は予熱済タンディ
ッシュ18及び供給ノズル19とともに鋳造ステーショ
ン15に移動でき、鋳造ステーション15では予熱済の
側閉板56を取鍋17からの注湯前に迅速に平行鋳造ロ
ール16の端に当てがうことができる。
【0024】タンディッシュ18はアセンブリステーシ
ョン14に隣接配置したガス炉61で予熱し、供給ノズ
ル19はこれまたアセンブリステーション14に隣接配
置したノズル予熱炉62内で予熱する。予熱後、主機フ
レーム11の天井レール65に取付けたコンピュータ制
御の予熱ロボット装置63,34が、最初に予熱済供給
ノズル19をノズル予熱炉62から移して鋳造ロール台
車13に取付け、次いで同様にタンディッシュ18を鋳
造ロール台車13に移して供給ノズル19の上方に正確
に配置する。
【0025】ロボット装置63の構造とそれが供給ノズ
ル19を鋳造ロール間の位置に移す作動を最も明確に示
すのが図1と図3である。これら図面に示されているよ
うに、天井レール65は台車フレーム31の移動方向の
横方向に延び、鋳造ロール台車13がアセンブリステー
ション14にある時には平行鋳造ロール16間隙上方で
鋳造ロール台車13を直接横切って延びる。ロボット装
置63は、ホイール67により天井レール65に取付け
てあり、コンピュータ制御された駆動モータ68の作動
により天井レール65に沿って移動可能な、台車66で
構成する。台車66はシリンダ装置69を担持し、その
下端に挟み機構71を取付ける。挟み機構71は、供給
ノズル19上端の肩部55に係合するようになっている
内向きフィンガ72で構成する。
【0026】最初は、ロボット装置63をノズル予熱炉
62上方に位置決めする。予熱後、シリンダ装置69を
伸ばして挟み機構71を下降させ、挟み機構71を発動
して供給ノズル19上端の肩部55に係合させる。次い
で、シリンダ装置69を後退させて供給ノズル19をノ
ズル予熱炉62から持上げてアセンブリステーション1
4の平行鋳造ロール16間隙直上の位置へと移す。更
に、シリンダ装置69により供給ノズル19を降下させ
て台車フレーム31の取付ブラケット60に着座させる
ことにより、供給ノズル19を平行鋳造ロール16間隙
へと下方突出する位置に支持する。次いで、挟み機構7
1を解除し、シリンダ装置69を後退させ鋳造ロール台
車13から離れるよう持上げる。更に、ロボット装置6
3全体を天井レール65に沿ってアセンブリステーショ
ン14から離れる方向に動かす。
【0027】ロボット装置64とそれがタンディッシュ
18を動かす作動を最も明確に示しているのが図1と図
4である。ロボット装置64は、ホイール78により天
井レール65に取付けてあり、コンピュータ制御された
駆動モータ73により天井レール65に沿って移動可能
な台車77で構成し、台車77が担持する下向空気圧ピ
ストンシリンダ装置74の底部に取付装置75を取付け
る。取付装置75を発動させることにより、取付装置7
5はタンディッシュ18に取付けた昇降フレーム76に
着脱可能に係合できる。
【0028】最初、タンディッシュ18をアセンブリス
テーション14に隣接したガス炉61で予熱している
間、ロボット装置64はタンディッシュ18上方に位置
決めしておく。予熱後、下向空気圧ピストンシリンダ装
置74を伸ばして取付装置75を作動させ、昇降フレー
ム76に係合させる。そして下向空気圧ピストンシリン
ダ装置74を後退させることによりタンディッシュ18
を持上げ、台車77を天井レール65に沿って動かし、
タンディッシュ18を予熱済供給ノズル19が既に取付
けられている鋳造ロール台車13上方の位置へと移し、
下向空気圧ピストンシリンダ装置74を伸ばすことによ
って予熱済タンディッシュ18を台車フレーム31に降
ろす。タンディッシュ18底部の取付ブラケット53に
より台車フレーム31にタンディッシュ18を支持さ
せ、取付ブラケット53の開口に台車フレーム31の位
置合わせペグ54を嵌合させ、タンディッシュ18を供
給ノズル19の上方に正確に位置決めする。次いで、取
付装置75を発動させて昇降フレーム76を外し、下向
空気圧ピストンシリンダ装置74を後退させることによ
り鋳造ロール台車13及びタンディッシュ18をフリー
にして、アセンブリステーション14から図2に示すよ
うに鋳造ステーション15へと動かす。
【0029】側閉板56は窒化ほう素等の強力な耐火物
で造り、平行鋳造ロール16の段付端57の曲率に合っ
たスカロップ側縁81を設ける。側閉板56は、鋳造ス
テーション15にて対の油圧シリンダ装置83の発動に
より移動可能な板ホルダ82に取付けて、側閉板56を
平行鋳造ロール16の段付端57に係合させて鋳造作業
中に平行鋳造ロール16の端部閉止部をなすことができ
る。
【0030】鋳造作業開始前に側閉板56を,鋳造ステ
ーション15各側に1つずつ配した対の電気抵抗ヒータ
炉84で予熱する。予熱後、側閉板56を対の更なるロ
ボット装置85の作動により電気抵抗ヒータ炉84から
板ホルダ82へと移す。ロボット装置85と、ロボット
装置85が側閉板56を電気抵抗ヒータ炉84から板ホ
ルダ82へと移す作動を最も明確に示すのが図1と図5
である。各ロボット装置85を構成するのは、主機フレ
ーム11に固定された外管87と、ローラ89に接して
外管87内を摺動する内管88とで形成される入子式竪
管構造物86であり、内管88は2つの空気圧ピストン
シリンダ装置91,92によって形成される内部複動エ
クステンダの操作により上下させることができる。空気
圧ピストンシリンダ装置91,92のピストンは中央ス
ライド90に接合させて支持する。
【0031】内管88が下端で担持する回転ヘッド93
は、クランプ機構94を担持すると共に空気モータの作
動により中央回転縦軸線95を中心に180゜回転可能
である。
【0032】ロボット装置85は全般に2つの電気抵抗
ヒータ炉84の上方に隣接して配し、油圧シリンダ装置
83が後退位置にあるとき、板ホルダ82を電気抵抗ヒ
ータ炉84の下方に隣接して配する。側閉板56の予熱
後、クランプ機構94が電気抵抗ヒータ炉84内へと伸
びることができ予熱済側閉板56を把持するよう作動す
ることができるよう、入子式竪管構造物86を伸ばして
回転ヘッド93を角度位置決めする。次いで、入子式竪
管構造物86を後退させることにより側閉板56を電気
抵抗ヒータ炉84から離れるよう持上げ、回転ヘッド9
3を180゜回転させ、側閉板56を板ホルダ82直上
の位置へと移す。次いで、入子式竪管構造物86を伸ば
して予熱済側閉板56を板ホルダ82に降ろす。そして
クランプ機構94を外し、入子式竪管構造物86を完全
に後退させ、ロボット装置85を鋳造ロール台車13か
ら離すよう持上げる。そして油圧シリンダ装置83を作
動させて予熱済側閉板56を平行鋳造ロール16の段付
端部57と係合させる。鋳造作業中、常に側閉板56は
回転する平行鋳造ロール16に対し油圧シリンダ装置8
3により偏寄させる。
【0033】鋳造作業前に、タンディッシュ18と供給
ノズル19は各炉61,62で約1200〜1300℃
の温度に予熱し、側閉板56は鋳造ステーション15に
隣接した電気抵抗ヒータ炉84で約1250℃の温度に
予熱し、鋳造ロール台車13はアセンブリステーション
14に位置決めし、熱鋼の取鍋17を高温湯受けステー
ションから鋳造ステーションへと移す。次いで、以下の
一連の開始作業を行なう。
【0034】1.予熱した供給ノズル19を対応するロ
ボット装置63で持上げて鋳造ロール台車13へ移送
し、台車フレーム31に取付ける。
【0035】2.予熱したタンディッシュ18を対応す
るロボット装置64で持上げて鋳造ロール台車13に載
せ、位置合わせペグ54をタンディッシュ18取付ブラ
ケット53の開口に嵌入させることにより正確に位置決
めする。
【0036】3.鋳造ロール台車13、供給ノズル19
及びタンディッシュ18で構成されるアセンブリを、複
動油圧ピストンシリンダ装置39の操作によりレール3
3に沿って鋳造ステーション15へ移す。
【0037】4.予熱した側閉板56をロボット装置8
5により電気抵抗ヒータ炉84から持上げ、板ホルダ8
2内に位置させ、そして油圧シリンダ装置83を発動さ
せて予熱済側閉板56を平行鋳造ロール16の段付端部
57に係合させる。
【0038】5.取鍋17のストッパロッド46を作動
させて取鍋17からタンディッシュ18、供給ノズル1
9を介し平行鋳造ロール16へと注湯する。
【0039】6.初期注湯で造られたヘッド端を、入子
式竪管構造物86を発動させることにより基準コイラ2
1のかみ合い部へガイドする。エプロンテーブル96が
主機フレーム11の枢着取付部97から吊下がってお
り、油圧シリンダ装置98の作用により基準コイラ21
の方へ旋回可能である。エプロンテーブル96が、ピス
トンシリンダ装置101によって作動される上側ストリ
ップガイドフラップ99に対して作動でき、ストリップ
を対の竪側ロール102間で拘束することができる。ヘ
ッド端を基準コイラ21のかみ合い部にガイドしてか
ら、ストリップを巻き取るよう基準コイラ21を回転さ
せると、エプロンテーブル96は非作動位置へと揺れ戻
ることによりストリップから離れて主機フレーム11か
ら吊下がった状態となり、ストリップは直接基準コイラ
21に巻き取られる。出来上がったストリップは後で第
2コイラ22に送られて鋳造装置から移送する最終コイ
ルとなる。
【0040】本発明では、供給ノズル19をシリコンを
ベースにしたセラミックグレイズで被覆することによ
り、予熱中に及び鋳造前に供給ノズル19を定位置に移
動する際にグラファイトの酸化が阻止される。グレイズ
は供給ノズル19の内外両面に塗布する。鋳造が開始さ
れると、供給ノズル19内面側の被覆は内面を流れる湯
流によって摩滅する犠牲的被覆なので、被覆は鋳造作業
ごとに新しくしなければならない。いったん鋳造作業が
始まれば、たとえ被覆の取れた面でも湯流に覆われて抗
酸化バリヤをなすので、グラファイト酸化の問題はな
い。
【0041】グレイズは、被覆鋼製品を製造するために
種々の被覆を塗布するのに使われるタイプの周溝付アプ
リケータローラによって塗布することができ、被覆厚を
調整することができる。本発明によれば、側閉板56も
アルミナグラファイトで造って、シリコンをベースにし
たセラミックグレイズで被覆することにより予熱中の、
そして側閉板56を鋳造前に鋳造ロールに当てがう際
の、グラファイトの酸化を阻止する。鋳造が始まれば、
側閉板56内面の被覆は湯流による摩耗作用、機械的作
用、化学的作用により擦り減ってしまう犠牲的被覆なの
で、鋳造作業ごとに被覆は新しくしなければならない。
鋳造開始後は、供給ノズル19の場合と同様に側閉板5
6も被覆の取れた面が湯流に覆われて抗酸化バリヤをな
すので、グラファイト酸化の問題はない。
【0042】本発明の変更例によれば、アルゴン送込み
設備を含むシールした炉内で供給ノズル19を予熱し、
アルゴンを炉内に送り込んで予熱中の供給ノズル19の
まわりにアルゴンブランケットを造り出す。この場合に
は、供給ノズル19には酸化阻止被膜を設ける必要はな
く、全体をアルミナグラファイトで造ってよい。同様
に、側閉板56の予熱炉にもアルゴン送込み設備を含む
シールした炉を使い、予熱中に各側閉板56のまわりに
アルゴンブランケットが造り出されるようにする。側閉
板56には酸化阻止被膜を設ける必要はなく、全体をア
ルミナグラファイトで造ってよい。供給ノズル19及び
側閉板56を不活性雰囲気内で予熱するという本発明の
変更例において必要な鋳造設備の変更はわずかなもの
で、図8及び図9に示すごとくである。図8及び図9は
夫々図1及び図5に対応し、変更のない構成部品には先
の図と同じ参照符号を付してある。
【0043】図8及び図9の変更例による装置には、側
閉板予熱炉84Aが2つあり、それぞれに取外し可能な
ガス密栓111を取付けて炉頂をシールすると共に、ガ
ス入口ダクト112及びガス出口ダクト113を設けて
アルゴンガスを送り込むことにより予熱中の側閉板56
のまわりにアルゴンブランケットを造り出す。ロボット
装置85が側閉板予熱炉84Aから予熱済側閉板56を
持上げる作業の直前に炉頂のガス密栓111を取外す。
【0044】変更例の装置には、供給ノズル予熱炉62
Aがあり、これにも予熱中に炉頂をシールするガス密栓
を取付けてあり、且つ、ガス入口ダクト114及びガス
出口ダクト115を設けてアルゴンガスを送り込むこと
により予熱中の供給ノズル19のまわりにアルゴンブラ
ンケットを造り出す。ロボット装置86が供給ノズル予
熱炉62Aから予熱済供給ノズル19を持上げる作業の
直前に炉頂のガス密栓を取外す。
【0045】
【発明の効果】本発明の請求項1〜3の金属ストリップ
の鋳造方法によれば、ストリップ品の欠陥を防止でき、
良好な製品を製造することができ、請求項4〜6の耐火
部材によれば、廉価な耐火物を用いて双ロール鋳造を行
うことができ、耐火物の酸化による構成部品の機械的強
度の劣化や湯流の不規則性を防止できるため、ストリッ
プ品の欠陥を防止できる、等種々の優れた効果を奏し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による、アセンブリステーシ
ョンと鋳造ステーションとの間を移動可能な鋳造ロール
台車を含む連続ストリップ鋳造機の平面図である。
【図2】図1の線2−2縦断面図である。
【図3】図1の線3−3縦断面図である。
【図4】鋳造機に組み込まれたタンディッシュの昇降装
置を特に示した、鋳造機の一部の部分断面立面図であ
る。
【図5】鋳造機に組み込まれた側閉板位置決め装置を特
に示した、図3の線5−5縦断面図である。
【図6】図1の線6−6縦断面図である。
【図7】図1の線7−7縦断面図である。
【図8】特定の構成部品を不活性雰囲気内で予熱する、
本発明の変更例における、図1に類似の平面図である。
【図9】特定の構成部品を不活性雰囲気内で予熱する、
本発明の変更例における、図5に類似の平面図である。
【符号の説明】
11 主機フレーム 13 鋳造ロール台車 14 アセンブリステーション 15 鋳造ステーション 16 平行鋳造ロール 17 取鍋 18 タンディッシュ 19 供給ノズル(湯流限定耐火部材) 21 基準コイラ 23 容器 24 溢流口 25 緊急プラグ 31 台車フレーム 32 ホイール 33 レール 37,38 油圧シリンダ装置 39 複動油圧ピストンシリンダ装置 40 駆動ブラケット 41 ロール駆動軸 42 供給ホース 43 回転グランド 46 ストッパロッド 47 出口ノズル 48 耐火シュラウド 52 湯出口開口 53 取付ブラケット 54 位置合わせペグ 56 側閉板(湯流限定耐火部材) 62 ノズル予熱炉 62A 供給ノズル予熱炉 63 ロボット装置 64 ロボット装置 65 天井レール 66 台車 67 ホイール 68 駆動モータ 69 シリンダ装置 71 挟み機構 74 下向空気圧ピストンシリンダ装置 75 取付装置 76 昇降フレーム 77 台車 81 スカロップ側縁 82 板ホルダ 83 油圧シリンダ装置 84 電気抵抗ヒータ炉 84A 側閉板予熱炉 85 ロボット装置 86 入子式竪管構造物 87 外管 88 内管 89 ローラ 91,92 空気圧ピストンシリンダ装置 93 回転ヘッド 94 クランプ機構 96 エプロンテーブル 98 油圧シリンダ装置 99 ガイドフラップ 101 ピストンシリンダ装置 111 ガス密栓 112 ガス入口ダクト 113 ガス出口ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深瀬久彦 オーストラリア国 ニュー サウス ウェ ールズ ウォロンゴン コーリマル スト リート ユニット 25/22−26 (72)発明者 ウォルター ブレッジ オーストラリア国 ニュー サウス ウェ ールズ ボルゴウィー ライアン ストリ ート 9 (72)発明者 ウィリアム ジョン フォールダー オーストラリア国 ニュー サウス ウェ ールズ ウォロンゴン スミス ストリー ト ユニット 4/31 (72)発明者 ウィリアム ジョン シンクレア オーストラリア国 ヴィクトリア カーネ ギー ハリウッド グローヴ 25

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湯流限定耐火部材を予熱し、対の平行鋳
    造ロールの作動位置に前記湯流限定耐火部材をセット
    し、対の平行鋳造ロールの間隙に注湯を行うことを特徴
    とする金属ストリップの鋳造方法。載の金属ストリップ
    の鋳造方法。
  2. 【請求項2】 湯流限定耐火部材を不活性雰囲気内で予
    熱する請求項1に記載の金属ストリップの鋳造方法。
  3. 【請求項3】 酸化阻止被膜を施された湯流限定耐火部
    材を少なくとも1000℃に予熱する請求項1又は2に
    記載の金属ストリップの鋳造方法。
  4. 【請求項4】 湯流限定耐火部材に酸化阻止被膜が施さ
    れたことを特徴とする耐火部材。
  5. 【請求項5】 酸化阻止被膜が少なくとも1000℃以
    上の温度で酸化を阻止できるセラミックグレイズである
    請求項4に記載の耐火部材。
  6. 【請求項6】 対の平行鋳造ロールにセットされる湯流
    限定耐火部材が対の平行鋳造ロールの間隙に注湯を行う
    供給ノズルであって、該供給ノズルが主にアルミナグラ
    ファイトで造られた耐火部材。
JP9826291A 1990-04-04 1991-04-03 金属ストリップの鋳造方法及び該方法に用いる耐火部材 Pending JPH06339751A (ja)

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AUPJ945990 1990-04-04
AUPK116190 1990-07-13
AU9459 1990-07-13
AU1161 1996-07-22

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